JP2014090256A - 機器管理システムの親機および機器管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の子機間で性能にばらつきがある場合でも、システム全体としてのパフォーマンスが低下しにくい機器管理システムの親機および機器管理システムを提供する。
【解決手段】親機1は、子機の性能を判別する判別部141と、判別部141の判別結果に応じて、子機から取得するデータサイズを調節する調節部142と、子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムを計測する計測部143とを有している。判別部141は、計測部143の計測値(ターンアラウンドタイム)に基づいて子機の性能を判別する。調節部142は、判別部141で判別された子機の性能に応じて、この子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機から取得するデータサイズを調節する。
【選択図】図1
【解決手段】親機1は、子機の性能を判別する判別部141と、判別部141の判別結果に応じて、子機から取得するデータサイズを調節する調節部142と、子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムを計測する計測部143とを有している。判別部141は、計測部143の計測値(ターンアラウンドタイム)に基づいて子機の性能を判別する。調節部142は、判別部141で判別された子機の性能に応じて、この子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機から取得するデータサイズを調節する。
【選択図】図1
Description
本発明は、機器に接続される複数の子機に対してポーリングを行い、子機と通信することにより機器の監視と制御との少なくとも一方を行う機器管理システムの親機および機器管理システムに関する。
従来から、複数の親機(親局装置)と複数の子機(子局装置)とが伝送路により接続され、親機から、子機に接続された機器(被制御対象機器)を監視制御する機器管理システム(遠方監視制御システム)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシステムでは、親機は、入力部から入力された制御指令および子機から送られてきた機器の状態量と、記憶手段に記憶された制御指令および状態量とを比較し、比較結果に基づいて機器に対する制御指令を決定するように構成されている。
特許文献1においては、親機と子機との通信方式として、親機が複数の子機を順次呼び出すポーリング方式が採用されている。さらに、親機は、子機の異常等が発生した場合には、ポーリング順番を変化させたり、該当する子機のポーリング周期を変化させたりすることが開示されている。
ところで、機器管理システムを構築する複数の子機は性能が一律である場合だけでなく、たとえばメーカの違いなどにより複数の子機間で性能にばらつきがある場合がある。そしてポーリング方式では、システム中に1台でも性能の低い子機があれば、この子機の影響でシステム全体としてのパフォーマンス(性能)が低下することがある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、複数の子機間で性能にばらつきがある場合でも、システム全体としてのパフォーマンスが低下しにくい機器管理システムの親機および機器管理システムを提供することを目的とする。
本発明の機器管理システムの親機は、機器に接続される複数の子機に対してポーリングを行い、当該子機と通信することにより前記機器の監視と制御との少なくとも一方を行う機器管理システムの親機であって、前記子機の性能を判別する判別部と、前記子機ごとに、前記判別部の判別結果に応じて、当該子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、当該子機から取得するデータサイズを調節する調節部とを有することを特徴とする。
この機器管理システムの親機において、前記調節部は、前記ターンアラウンドタイムが前記規定範囲の上限値を超える前記子機については、前記データサイズを小さくするように構成されていることが望ましい。
この機器管理システムの親機において、前記調節部は、前記ターンアラウンドタイムが前記規定範囲の下限値未満である前記子機については、前記データサイズを大きくするように構成されていることがより望ましい。
この機器管理システムの親機において、前記判別部は、前記子機ごとに前記ターンアラウンドタイムを計測する計測部の計測結果に基づいて、当該子機の性能を判別するように構成されていることがより望ましい。
この機器管理システムの親機において、ポーリング毎に、前回のポーリング時から現時点までの間に前記子機に蓄積されたデータを取得しており、1回のポーリングで取得するデータサイズが所定の閾値以上の前記子機については、ポーリング周期を短くする周期調節部をさらに有することがより望ましい。
この機器管理システムの親機において、前記子機からのデータ取得が所定の許容時間内に完了しなければ、次の子機にポーリングを移行するように構成されていることがより望ましい。
この機器管理システムの親機において、前記子機に対して生存確認信号を送信する確認部をさらに有し、前記生存確認信号に対する応答がない前記子機を飛ばしてポーリングを行うように構成されていることがより望ましい。
本発明の機器管理システムは、上記の機器管理システムの親機と、前記親機からのポーリングにより当該親機と通信を行う複数の子機とを備えることを特徴とする。
本発明は、調節部が、子機ごとに、判別部で判別された性能に応じて、子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機から取得するデータサイズを調節する。したがって、複数の子機間で性能にばらつきがある場合でも、システム全体としてのパフォーマンスが低下しにくいという利点がある。
(実施形態1)
本実施形態の機器管理システムは、図2に示すように、共通の伝送路3に接続された親機1と、複数の子機21,22,23(以下、各々を特に区別しない場合には単に「子機2」という)とを備えている。さらに、伝送路3には、親機1との間で通信を行う複数の上位装置41,42(以下、各々を特に区別しない場合には単に「上位装置4」という)が接続されている。なお、図2の例では、子機2は3台、上位装置4が2台設けられているが、子機2および上位装置4の台数をこの例に限定する趣旨ではない。
本実施形態の機器管理システムは、図2に示すように、共通の伝送路3に接続された親機1と、複数の子機21,22,23(以下、各々を特に区別しない場合には単に「子機2」という)とを備えている。さらに、伝送路3には、親機1との間で通信を行う複数の上位装置41,42(以下、各々を特に区別しない場合には単に「上位装置4」という)が接続されている。なお、図2の例では、子機2は3台、上位装置4が2台設けられているが、子機2および上位装置4の台数をこの例に限定する趣旨ではない。
子機2は、被制御対象の機器5と接続されており、これらの機器5と共に、たとえばオフィスビルのような建物内の空間において種々のサブシステムを構築するサブシステムユニットである。つまり、各子機2にはそれぞれ複数台の機器5が接続されており、各子機2は、それら複数台の機器5を集中監視制御するサブシステムユニットを構築する。
より具体的には、子機2は、たとえば各種センサなどの監視機器、および照明機器や空調機器などの動作を制御する制御機器が機器5として接続されており、これらの機器5と共に照明制御システムや空調制御システムなどのサブシステムを構築する。したがって、各サブシステムにおいては、子機2が複数台の機器5を集中的に監視および制御することが可能である。
親機1は、これら複数の子機2と通信可能に構成された組み込みサーバからなり、これにより、建物内の各所に散在する複数のサブシステムを上位レベルで連携、連動することで全体最適化が可能な通信ネットワークを構築する。ここで、本実施形態の機器管理システムは、オープンプロトコルに準拠しており、親機1は、様々なメーカの子機2および上位装置4と通信可能に構成されている。つまり、親機1は、建物内の複数のサブシステムを相互に接続することで建物全体の監視と制御を可能とする。
親機1は、複数の子機2に対してポーリングを行い、子機2と通信することにより、子機2に接続されている機器5の監視と制御との少なくとも一方を行う。この親機1は、図1に示すように、ポーリングにより子機2との通信を行うポーリング部11と、上位装置4との通信を行う上位通信部12と、記憶部13と、制御部14とを備えている。
ここでは、ポーリング部11は、一例として子機2が保持している履歴データを子機2との通信により取得すると仮定する。ここでいう履歴データは、子機2が属するサブシステムの所定期間の動作履歴を表すデータであって、たとえば照明制御システムにおける照明機器の制御履歴を含んでいる。
親機1は、子機2および上位装置4に対して有線接続されていてもよいし、子機2および上位装置4との間で無線通信する構成であってもよい。また、親機1は、インターネットなどの公衆網を介して、子機2および上位装置4と通信する構成であってもよい。
記憶部13には、子機2から取得するデータサイズ、ポーリングの順番、ポーリング周期、子機2との通信時間などについてそれぞれ初期値が記憶されている。ポーリング部11は、機器管理システムの稼動開始直後においては、記憶部13に記憶されている初期値に従って子機2と通信を行う。また、親機1は、ポーリング部11にて子機2から取得したデータを記憶部13に格納する。
制御部14は、子機2の性能を判別する判別部141と、判別部141の判別結果に応じて、子機2から取得するデータサイズを調節する調節部142と、親機1が子機2からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムを計測する計測部143とを有している。ここでは制御部14はプログラムに従って動作するプロセッサを備えたマイコン(マイクロコンピュータ)のようなデバイスを主構成とし、所定のプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
判別部141は、本実施形態では計測部143の計測値(ターンアラウンドタイム)に基づいて子機2の性能を判別する。ここでいうターンアラウンドタイムは、親機1がポーリングにより子機2に要求を出した時点から、この要求に応答して子機2が返信したデータを取得し終わるまでに要した時間である。したがって、取得するデータサイズが同等であれば、性能の高い子機2ほどターンアラウンドタイムは短くなり、性能が低い子機2ほどターンアラウンドタイムは長くなる。
つまり、計測部143は、親機1がポーリングにより子機2と通信する度に、子機2からデータを取得するのに要したターンアラウンドタイムを計測し、その結果を判別部141へ出力する。これにより、判別部141は、取得データサイズが同等であれば、ターンアラウンドタイムが短い子機2ほど高性能と判別する。ここで、本実施形態においては、判別部141は、予め複数段階に設定された性能レベルのいずれかに子機2の性能が振り分けられるように、子機2の性能を段階的に判別する。
ただし、判別部141は、計測部143の計測値に基づいて子機2の性能を判別する構成に限らず、たとえばユーザからの操作入力を受け付ける操作部(図示せず)に接続され、操作部からの入力に基づいて子機2の性能を判別する構成であってもよい。つまり、ユーザが操作部を操作して子機2の仕様や型番を手入力すれば、判別部141は、ユーザが入力した子機2の仕様から子機2の性能を判別することができる。
調節部142は、上述のようにして判別された子機2の性能に応じて、この子機2からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機2から取得するデータサイズを調節する。つまり、取得データサイズが大きくなるほどターンアラウンドタイムが長くなるのが原則であるが、取得データサイズが同じでも、子機2の性能によってターンアラウンドタイムは異なることになる。そこで、調節部142は、各子機2の性能に応じて、この子機2からの取得データサイズを調節することによって、この子機2からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムを規定範囲内に収めるようにする。
具体的には、調節部142は、ターンアラウンドタイムが規定範囲の上限値を超える子機2については、取得データサイズを小さくし、ターンアラウンドタイムが規定範囲の下限値未満である子機については、取得データサイズを大きくするように構成されている。すなわち、子機2の性能が低く現状の取得データサイズのままではターンアラウンドタイムが規定範囲の上限値を超えてしまうような場合、調節部142は、この子機2からの取得データサイズを小さくしてターンアラウンドタイムを規定範囲内に収める。一方、子機2の性能が高く現状の取得データサイズのままではターンアラウンドタイムが規定範囲の下限値を下回ってしまうような場合、調節部142は、この子機2からの取得データサイズを大きくしてターンアラウンドタイムを規定範囲内に収める。
とくに、本実施形態では、判別部141は計測部143で計測されたターンアラウンドタイムに基づいて子機2の性能を判別するので、このターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、調節部142は取得データサイズを調節することになる。
以下、本実施形態の機器管理システムの動作について図3および図4を参照して説明する。ここでは、親機1が子機21から1分のポーリング周期ごとに、ポーリング周期(1分間)分の履歴データを取得する動作を例に説明する。
図3の例では、親機1は、ポーリングにより子機21に対して、前回のポーリング時点から現時点までの1分間分の履歴データを要求する(S1)。図3の例では、子機21の性能が低いため、親機1は、子機21からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲の上限値であるタイムアウト値を超え、子機21からの履歴データを取得できないままデータ取得処理がタイムアウトする(S2)。
この場合、親機1は、判別部141にて子機21の性能を低性能と判別し、調節部142にて、この子機21からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機21から取得するデータサイズを小さくする。
その後、ポーリング周期(ここでは1分)T1が経過すれば、親機1は再び子機21に対して履歴データの要求を行う。このとき、調節部142により取得データサイズが小さくされているので、ポーリング部11は子機21に対して30秒間分の履歴データを要求する(S3)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から30秒間分の履歴データを親機1に送信する(S4)。
親機1は、このように子機21から30秒間分の履歴データを取得すると、さらに残り30秒間分の履歴データを子機21から取得するべく、続けて子機21に対して30秒間分の履歴データを要求する(S5)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、残り30秒間分(現時点の直前の30秒間分)の履歴データを親機1に送信する(S6)。
このように、親機1は、子機21の性能が低いために子機21からのデータ取得処理がタイムアウトするような場合、子機21の性能に合わせて取得データサイズを小さくすることによって、タイムアウトすることなく子機21から必要なデータを取得可能となる。
また、図4の例では、親機1は、ポーリングにより子機21に対して、前回のポーリング時点から現時点までの1分間の履歴データを要求する(S11)。このとき、子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から現時点までの1分間分の履歴データを送信する(S12)。図4の例では、子機21の性能が高いため、親機1は、子機21からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲の下限値を下回り、n秒未満で子機21からの履歴データ取得処理を完了する。
この場合、親機1は、判別部141にて子機21の性能を高性能と判別し、調節部142にて、この子機21からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、子機21から取得するデータサイズを大きくする。
その後、ポーリング周期(ここでは1分)T1が経過すれば、親機1は再び子機21に対して履歴データの要求を行う。このとき、調節部142により取得データサイズが大きくされているので、ポーリング部11は子機21に対して1分間分の履歴データを2アドレス分要求する(S13)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から現時点までの1分間分の履歴データを2アドレス分親機1に送信する(S14)。
このように、親機1は、子機21の性能が高いために子機21からのデータ取得処理に十分な余裕があるような場合、子機21の性能に合わせて取得データサイズを大きくすることによって、複数のデータを子機21から一括で取得可能となる。
以上説明した本実施形態の機器管理システムによれば、親機1は、子機2の性能を判別する判別部141と、その判別結果に応じて子機2からの取得データサイズを調節する調節部142とを有するので、最低限の通信量で必要なデータを取得できる。すなわち、複数の子機2間で性能にばらつきがある場合でも、親機1は、各子機2の性能に応じて取得データサイズを設定することにより、タイムアウトによる通信エラーを生じることがなく、また、子機2との通信量が無駄に多くなることもない。したがって、本実施形態の機器管理システムは、複数の子機2間で性能にばらつきがある場合でも、システム全体としてのパフォーマンスが低下しにくいという利点がある。
とくに、調節部142は、子機2からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲の上限値を超える子機2については、取得データサイズを小さくする。これにより、親機1は、比較的性能の低い子機2からはデータを小分けにして取得することができ、データ取得処理にタイムアウトが生じることを回避できる。
また、調節部142は、子機2からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲の下限値未満である子機2については、取得データサイズを大きくする。これにより、親機1は、比較的性能の高い子機2からは比較的大きなデータを一括で取得することができ、無駄な通信が生じることを回避できる。
さらに、本実施形態では、判別部141は、子機2ごとにターンアラウンドタイムを計測する計測部143の計測結果に基づいて、子機2の性能を判別するので、ユーザが子機2の仕様や型番を入力する手間が省けるという利点がある。
ところで、本実施形態においては、親機1は、子機2からのデータ取得が所定の許容時間内に完了しなければ、次の子機2にポーリングを移行するように構成されている。これにより、親機1は、たとえば子機21からのデータ取得時に通信エラーを生じた場合、子機21から取得すべきデータが残っていても、この子機21からは次回のポーリングのタイミングまでデータ取得を行わないことになる。言い換えれば、親機1は、通信エラー等が生じた場合、残りのデータについては、すぐに取得することは諦め、次回通信時にリトライする。
このように構成された機器管理システムの動作例を図5に示す。図5では、親機1が子機21からポイントオブジェクト001〜010を取得し、他の子機22からポイントオブジェクト001〜100を取得する場合を例示する。
親機1は、ポーリングにより子機21に対して、データ(ポイントオブジェクト001〜010)を要求する(S21)。図5の例では、親機1がポイントオブジェクト001を取得した後(S22)、子機21に不具合が生じ(S23)、親機1−子機21間で通信エラーが生じる。そのため、親機1は、子機21に対してポイントオブジェクト002を要求するものの(S24)、これに対する子機21からの応答がないままデータ取得処理がタイムアウトする(S25)。
その後、子機21の不具合が解消し(S26)、親機1−子機21間の通信が復旧するが、親機1は、残りのデータ(ポイントオブジェクト002〜010)を取得する処理をスキップし、次の子機22にポーリングを移行する。それから、親機1は、ポーリングにより子機22からデータ(ポイントオブジェクト001〜100)を取得する(S27,S28)。
親機1は、ポーリング周期に従った次回のデータ取得タイミングで再度、子機21に対するポーリングを行い、改めて必要なデータ(ポイントオブジェクト001〜010)を子機21から取得する(S29,S30)。
親機1は、子機2との間で通信エラーが生じた場合、続けて同じ子機2からデータ取得を行っても失敗する可能性が高いので、上述のようにポーリング周期を空けて改めて子機2からのデータ取得を試みることにより、無駄な通信が削減され処理負荷が軽減される。
さらにまた、親機1は、子機2に対して生存確認信号を送信する確認部144(図1参照)を制御部14に有しており、生存確認信号に対する応答がない子機2を飛ばしてポーリングを行うように構成されている。すなわち、本実施形態の機器管理システムでは、親機1は、定期的に子機2に生存確認信号を送信し、これに対する応答の有無によって子機2の生存確認を行う機能を有しており、応答のない子機2についてはポーリングを行わない。
このように構成された機器管理システムの動作例を図6に示す。図6では、親機1が子機21からポイントオブジェクト001〜010を取得する場合を例示する。
親機1は、ポーリングにより子機21に対して、データ(ポイントオブジェクト001〜010)を要求する(S31〜S33)。その後、親機1は、所定のタイミングで子機21に生存確認信号を送信して生存確認信号を送信するが(S34)、図6の例では、子機21で不具合が生じ(S35)、子機21からの応答は得られない。
そのため、親機1は、次の生存確認のタイミングで子機21に再度、生存確認信号を送信し(S36)、生存確認信号に対する応答が子機21から得られる(S37)までは、子機21に対してポーリングによるデータ取得を中断する。つまり、親機2は、子機21の生存確認が正常に為されたことをもって、子機21からのデータ取得処理を再開する。
このように、親機1は、生存確認で応答のない子機21からはデータ取得を行わないので、無駄な通信が削減され処理負荷が軽減される。
本実施形態ではさらに、親機1は、上位装置4から要求されたデータが取得対象となっていない場合、上位装置4からの要求があった以降、このデータを取得対象とする。
すなわち、親機1は、たとえば図7に示すように、上位装置41から、子機21の有するデータであるポイントオブジェクト001の要求があった場合、このデータ(ポイントオブジェクト001)が取得対象になっていなければ、以降取得対象に加える。つまり、親機1は、上位装置41からの要求を受信すると(S41)、子機21に対してデータ(ポイントオブジェクト001)の要求を行い(S42)、このデータを子機21から取得する(S43)。そして、親機1は、子機21のポイントオブジェクト001を取得対象として記憶部13に登録し、以降の子機21に対するポーリング時には、このポイントオブジェクト001の取得処理を実行する(S44,S45)。
これにより、親機1に対して予め取得対象が設定されていなくても、上位装置4から親機1に対して取得対象を指示することができるので、親機1の設定処理が簡単になり、またデータ保存の確実性が向上する。
(実施形態2)
本実施形態の機器管理システムは、親機1が、ポーリング周期を調節する周期調節部(図示せず)を有する点で、実施形態1の機器管理システムと相違する。以下、実施形態1と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態の機器管理システムは、親機1が、ポーリング周期を調節する周期調節部(図示せず)を有する点で、実施形態1の機器管理システムと相違する。以下、実施形態1と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
周期調節部は、制御部14の機能の一つとして設けられている。本実施形態では、ポーリング部11は、ポーリング毎に、前回のポーリング時から現時点までの間に子機2に蓄積されたデータ(履歴データ)を取得することを前提としている。周期設定部は、1回のポーリングで取得するデータサイズが所定の閾値以上の子機2については、ポーリング周期を短くするように機能する。
以下に、本実施形態の機器管理システムの動作例について図8を参照して説明する。
図8の例では、ポーリング周期の初期値は1時間に設定されている。そのため、親機1は、ポーリングにより子機21に対して、前回のポーリング時点から現時点までの1時間分の履歴データを要求する(S51)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から1時間分の履歴データを親機1に送信する(S52)。このとき、親機1は、子機から取得したデータサイズが所定の閾値(Nバイト)以上であるか否かを判断し、データサイズが閾値未満であればポーリング周期の変更は行わない。
したがって、親機1は、ポーリング周期(1時間)T1が経過した次のポーリングタイミングに、子機21に対して、前回のポーリング時点から現時点までの1時間分の履歴データを要求する(S53)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から1時間分の履歴データを親機1に送信する(S54)。このとき、親機1は、子機から取得したデータサイズが所定の閾値(Nバイト)以上であるか否かを判断し、データサイズが閾値以上であるため、ポーリング周期をT2(<T1)に変更する。図8の例では、周期調節部は、ポーリング周期を30分に変更する。
そのため、親機1は、ポーリング周期(30分)T2が経過した次のポーリングタイミングに、子機21に対して、前回のポーリング時点から現時点までの30分間分の履歴データを要求する(S55)。子機21は、親機1からの要求に対する応答として、前回のポーリング時点から30分間分の履歴データを親機1に送信する(S56)。
以上説明した本実施形態の機器管理システムによれば、親機1は、前回のポーリング時から現時点までに子機2に蓄積するデータサイズが大きい場合には、周期調節部でポーリング周期を短くすることで子機2から取得するデータサイズを小さくできる。これにより、子機2は、親機1からのポーリングを待つ間に蓄積すべきデータ量が減ることになるので、メモリリソースの関係から必要なデータの一部を保存できないといった不具合を回避できる。
十分なメモリリソースを持たない子機2は、ポーリング周期が長いと、親機1からのポーリングを待つ間に蓄積すべきデータ量が許容量を超え、必要なデータの一部を欠損する可能性がある。これに対して、本実施形態では、親機1がポーリング周期を短くする機能を持つので、十分なメモリリソースを持たない子機2であっても、蓄積すべきデータ量が許容量を超えて必要なデータの一部を欠損する事態が生じにくい。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 親機
141 判別部
142 調節部
143 計測部
144 確認部
2,21,22,23 子機
141 判別部
142 調節部
143 計測部
144 確認部
2,21,22,23 子機
Claims (8)
- 機器に接続される複数の子機に対してポーリングを行い、当該子機と通信することにより前記機器の監視と制御との少なくとも一方を行う機器管理システムの親機であって、
前記子機の性能を判別する判別部と、
前記子機ごとに、前記判別部の判別結果に応じて、当該子機からのデータ取得に要するターンアラウンドタイムが規定範囲内に収まるように、当該子機から取得するデータサイズを調節する調節部とを有する
ことを特徴とする機器管理システムの親機。 - 前記調節部は、前記ターンアラウンドタイムが前記規定範囲の上限値を超える前記子機については、前記データサイズを小さくするように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の機器管理システムの親機。 - 前記調節部は、前記ターンアラウンドタイムが前記規定範囲の下限値未満である前記子機については、前記データサイズを大きくするように構成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の機器管理システムの親機。 - 前記判別部は、前記子機ごとに前記ターンアラウンドタイムを計測する計測部の計測結果に基づいて、当該子機の性能を判別するように構成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器管理システムの親機。 - ポーリング毎に、前回のポーリング時から現時点までの間に前記子機に蓄積されたデータを取得しており、
1回のポーリングで取得するデータサイズが所定の閾値以上の前記子機については、ポーリング周期を短くする周期調節部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の機器管理システムの親機。 - 前記子機からのデータ取得が所定の許容時間内に完了しなければ、次の子機にポーリングを移行するように構成されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の機器管理システムの親機。 - 前記子機に対して生存確認信号を送信する確認部をさらに有し、
前記生存確認信号に対する応答がない前記子機を飛ばしてポーリングを行うように構成されている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の機器管理システムの親機。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の機器管理システムの親機と、前記親機からのポーリングにより当該親機と通信を行う複数の子機とを備える
ことを特徴とする機器管理システム。
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JP2012238037A Pending JP2014090256A (ja) | 2012-10-29 | 2012-10-29 | 機器管理システムの親機および機器管理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014090256A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019021566A (ja) * | 2017-07-20 | 2019-02-07 | 岩崎電気株式会社 | 照明制御システム、照明制御システムのプログラム及び照明制御システムの制御方法 |
JP2019021565A (ja) * | 2017-07-20 | 2019-02-07 | 岩崎電気株式会社 | 照明制御システム、照明制御システムのプログラム及び照明制御システムの制御方法 |
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2012
- 2012-10-29 JP JP2012238037A patent/JP2014090256A/ja active Pending
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JP2019021566A (ja) * | 2017-07-20 | 2019-02-07 | 岩崎電気株式会社 | 照明制御システム、照明制御システムのプログラム及び照明制御システムの制御方法 |
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