JP2014090064A - コモンモードフィルタ - Google Patents

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育 嘉 張
Ming-Fung Hsieh
明 峰 謝
Chi-Wei Chen
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Abstract

【課題】コモンモードインピーダンスを増強するとともに正確に制御するために、構造が簡単で効果的に超小型化することが可能な薄膜コモンモードフィルタの提供。
【解決手段】コイル積層構造20は、非磁性材質の絶縁基板10に設けられ、第1のコイル211及び第2のコイル251を含む。第1のコイル及び前記第2のコイルは、カップリングするように設けられることによって、共同でコモンモードノイズを除去する。磁性材料層40は、絶縁層30を介して前記コイル積層構造に被覆される。ここで、前記第1のコイル及び前記第2のコイルのいずれか1つの総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たす。[(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5](式中、fc(MHz)は差動モード信号のカットオフ周波数である。)
【選択図】図1

Description

本発明は、コモンモードフィルタ(common mode filter)に関し、特に携帯型電子装置に適用される薄膜コモンモードフィルタに関する。
コモンモードフィルタは、コモンモード電流(common mode current)を抑制するための素子である。コモンモード電流は、平行伝送線路内に電磁干渉(Electromagnetic interference、EMI)を発生させるものであり、電子回路におけるノイズの要因の1つである。携帯型電子装置の超小型化に伴い、携帯型電子装置に適用されるコモンモードフィルタは、超小型化と高密度の構造を有することが求められることが多くなってきた。そのため、薄膜型と積層型のコモンモードフィルタが従来の巻線コモンモードフィルタに取って代わりつつある。
日本公開特許公報JP2000−173824A(特許文献1)において、絶縁基板と、該絶縁基板上に導体パターンと絶縁層とを交互に積層して形成した積層体と、前記導体パターンに電気的に接続されると共に、前記絶縁基板と前記積層体とに渡って形成された外部電極端子部とを備えた電子部品において、前記導体パターンの少なくとも一部を遮蔽する磁性体から成る層又は小片を設けたことを特徴とする電子部品が開示されている。
日本公開特許公報JP2000−173824A
先行技術には、積層体の導体パターンを変えることによってコモンモードインピーダンス(common mode impedance)を制御することが開示されているが、導体パターンと絶縁層を交互に積層するため、構造が複雑となり、その影響による製造工程の変動も極めて多い。また、先行技術には、絶縁層の厚さを調整することによってコモンモードインピーダンスを調整することができることが更に開示されているが、絶縁層の厚さは制御することが難しく、このような方法では製造コストが増加する。
上記の事情に鑑みて、本願発明者は、関連製品の製造開発及び設計に長年携わって来た経験に基づき、上述した目標について、細やかな設計を施し、つぶさに検討、評価を行うことによって、確実に実用性を備える本願発明を得るに至った。
本発明は、コモンモードインピーダンスを増強するとともに正確に制御するために、構造が簡単で効果的に超小型化することが可能な薄膜コモンモードフィルタを提供する。本発明の1つの実施例によれば、薄膜コモンモードフィルタは、非磁性材質の絶縁基板、第1のコイル主体層、第1の電気絶縁層、コイル引出層、第2の電気絶縁層、第2のコイル主体層、絶縁層及び磁性材料層を順次含む。
ここで、第1のコイル主体層は、非磁性材質の絶縁基板に設けられ、且つ第1のコイルを有する。コイル引出層は、第1のコイル主体層の上方に設けられる。第1の電気絶縁層には第1の導電構造が設けられ、この第1の電気絶縁層は第1のコイル主体層とコイル引出層との間に設けられる。ここで、第1のコイル主体層及びコイル引出層は、それぞれ第1の導電構造に電気的に接続される。第2のコイル主体層は、コイル引出層の上方に設けられ、且つ第2のコイルを有する。第2の電気絶縁層には第2の導電構造が設けられ、この第2の電気絶縁層はコイル引出層と第2のコイル主体層との間に設けられる。ここで、コイル引出層及び第2のコイル主体層は、それぞれ第2の導電構造に電気的に接続される。
絶縁層は、第2の電気絶縁層に設けられる。磁性材料層は、絶縁層に設けられる。ここで、第1のコイル及び第2のコイルのいずれか1つの総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たす。
[(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5]
式中、fcは差動モード信号(differential−mode signal)のカットオフ周波数である。
本発明の他の実施例によれば、薄膜コモンモードフィルタは、非磁性材質の絶縁基板、下コイル引出層、第1の電気絶縁層、第1のコイル主体層、第2の電気絶縁層、第2のコイル主体層、第3の電気絶縁層、上コイル引出層、絶縁層及び磁性材料層を順次含む。
ここで、下コイル引出層は、非磁性材質の絶縁基板に設けられる。第1のコイル主体層は、下コイル引出層の上方に設けられ、且つ第1のコイルを有する。第1の電気絶縁層には第1の導電構造が設けられ、この第1の電気絶縁層は下コイル引出層と第1のコイル主体層との間に設けられる。ここで、下コイル引出層及び第1のコイル主体層は、それぞれ第1の導電構造に電気的に接続される。第2のコイル主体層は、第1のコイル主体層の上方に設けられ、且つ第2のコイルを有する。第2の電気絶縁層は第1のコイル主体層と第2のコイル主体層との間に設けられる。
上コイル引出層は、第2のコイル主体層の上方に設けられる。
第2の電気絶縁層には、第2の導電構造が設けられる。この第2の電気絶縁層は、第2のコイル主体層と上コイル引出層との間に設けられる。ここで、第2のコイル主体層及び上コイル引出層は、それぞれ第2の導電構造に電気的に接続される。絶縁層は、上コイル引出層に設けられる。磁性材料層は、絶縁層に設けられる。ここで、第1のコイル及び第2のコイルのいずれか1つの総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たす。
[(15.4−fc)/14.3]<L/W<[(18.2−fc)/12.0]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。
このように、本発明に係るコモンモードフィルタにおいては、電気的に直列接続された第1のコイル及び第2のコイルが相互に磁性的にカップリングされることでコモンモードノイズ(common mode noise)を除去することができる。また、本発明に係るコモンモードフィルタは、第1のコイル及び第2のコイルが非磁性材質の絶縁基板に設けられることによって、カットオフ周波数を一定の範囲内に制御することでコモンモードインピーダンスを正確に制御することが可能であり、効果的に超小型化することが可能である。
本発明の第1の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。 本発明のコモンモードフィルタによって生成されるカットオフ周波数と、各コイルの総線長を線幅で除算したものとの関係を示す模式図である。 本発明の第2の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。 本発明の第3の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。 本発明の第4の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。 本発明の第4の実施例のコモンモードフィルタによって生成されるカットオフ周波数と、各コイルの総線長を線幅で除算したものとの関係を示す模式図である。 本発明の第5の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。 本発明の第6の実施例のコモンモードフィルタを示す分解図である。
(第1の実施例)
図1は、本発明の第1の実施例のコモンモードフィルタ1を示す分解図である。コモンモードフィルタ1は、非磁性材質の絶縁基板10、コイル積層構造20、絶縁層30及び磁性材料層40を含む。
具体的に言えば、コイル積層構造20は、非磁性材質の絶縁基板10に設けられる。また、コイル積層構造20は、第1のコイル主体層21、第1の電気絶縁層22、コイル引出層23、第2の電気絶縁層24及び第2のコイル主体層25を順次含む。ここで、コモンモードフィルタ1のインダクタンス効果を高めることができるように、絶縁層30がコイル積層構造20と磁性材料層40との間に設けられ、磁性材料層40がコイル積層構造20の上に被覆されることによってコモンモードフィルタ1の蓋体となるようにする。本実施例において、絶縁層30は接着剤層であってよいが、それに限定されない。
以下、コイル積層構造20の具体的特徴について詳述する。第1のコイル主体層21は、非磁性材質の絶縁基板10に設けられる。第1のコイル主体層21は、第1のコイル211、第1の電極212、第2の電極213、第3の電極214及び第4の電極215を含む。ここで、第1のコイル211は、内端部2111及び外端部2112を備える。第1のコイル211の外端部2112は、第1の電極212に電気的に接続される。
コイル引出層23は、第1のコイル主体層21の上方に設けられる。コイル引出層23は、一対の相互に平行なL形リード231、第1の電極232、第2の電極233、第3の電極234及び第4の電極235を備える。ここで、一対のL形リード231は、それぞれ内端部2311及び外端部2312を備える。一対のL形リード231の外端部2312は、それぞれ第3の電極234及び第4の電極235に接続される。
第1の電気絶縁層22は、対向する上、下表面を備える。第1の電気絶縁層22の上、下表面に、コイル引出層23と第1のコイル主体層21がそれぞれ形成される。第1の電気絶縁層22に第1の導電構造221が設けられ、且つ第1の導電構造221に第1のコイル211の内端部2111と一方のL形リード231の内端部2311がそれぞれ接続されることにより、電気的接続が達成される。第1の導電構造221は、第1の電気絶縁層22を貫通する電気的接続孔又は導電柱であってよいが、第1の導電構造221の構造、形式は限定されない。
第2のコイル主体層25は、コイル引出層23の上方に設けられる。第2のコイル主体層25は、第2のコイル251、第1の電極252、第2の電極253、第3の電極254及び第4の電極255を備える。ここで、第1のコイル211と第2のコイル251とはカップリングするように設けられることによって、両者が組み合わされてコモンモードノイズをフィルタリングすることができる。第2のコイル251は、内端部2511及び外端部2512を備える。第2のコイル251の外端部2512は、第2の電極253に電気的に接続される。
第2の電気絶縁層24は、対向する上、下表面を備える。第2の電気絶縁層24の上、下表面に、第2のコイル主体層25とコイル引出層23がそれぞれ形成される。第2の電気絶縁層24に第2の導電構造241が設けられ、且つ第2の導電構造241に第2のコイル251の内端部2511と他方のL形リード231の内端部2311がそれぞれ接続されることにより、電気的接続が達成される。ここで、第2の導電構造241は、第2の電気絶縁層24を貫通する電気的接続孔又は導電柱であってよいが、第2の導電構造241の構造、形式は限定されない。
この具体的な実施例において、第1のコイル211及び第2のコイル251は、矩形の螺旋コイルであってよく、その他の形状の螺旋コイルであってもよい。また、第1のコイル211及び第2のコイル251は、同じ巻数である。第1のコイル211及び第2のコイル251は、非磁性材質の絶縁基板10に対して垂直の方向にほぼ重畳している。また、第1のコイル主体層21、コイル引出層23及び第2のコイル主体層25の各電極も、非磁性材質の絶縁基板10に対して垂直の方向にほぼ重畳している。
図2は、コモンモードフィルタ1を作動させた際に生成されるカットオフ周波数と、各コイルの総線長を線幅で除算したものとの関係を示す模式図である。特筆すべきは、コモンモードフィルタ1において、矩形螺旋状の第1のコイル211及び第2のコイル251が非磁性材質の絶縁基板10に設けられるが、好ましくは、この非磁性材質の絶縁基板10は、アルミニウム基板である。従って、以下の関係式を十分に満たすことができる。
[(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数であり、Lは第1のコイル211又は第2のコイル251の総線長であり、Wは第1のコイル211又は第2のコイル251の線幅である。
より詳しく述べると、各カットオフ周波数と、コイルの総線長を線幅で除算したものとの交点は、すべて傾向線(trend line)G1と傾向線G2の範囲内に入っている。このことから、コモンモードフィルタ1は、生成されたカットオフ周波数をおおよそ4〜10MHzの範囲内に制御することができ、即ちそのコモンモードインピーダンスを正確に制御し、ひいては特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能であることが分かる。
また、この具体的な実施例において、第1のコイル主体層21、コイル引出層23、第2のコイル主体層25は、薄膜金属の堆積、フォトリソグラフィ、エッチング等複数の工程を介して、又は電気めっき工程を介して形成することができる。第1のコイル主体層21、コイル引出層23及び第2のコイル主体層25の材料は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、銅(Cu)又は白金(Pt)等の導電材料であってよい。
また、第1の電気絶縁層22及び第2の電気絶縁層24は、ポリイミド(polyimide)、エポキシ樹脂(epoxy resin)又はベンゾシクロブテン(benzocyclobutene、BCB)等の好ましい電気的、機械的特性を有する電気絶縁材料からなり、且つスピンコート工程を介して形成することができる。また、磁性材料層40は、磁性基材又は磁性粉末を混合したコロイドからなるものであってよい。ここで、磁性粉末を混合したコロイドは、磁性粉末とポリイミド(polyimide)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、ベンゾシクロブテン(BCB)又はその他の高分子重合体との混合によって形成される。磁性材料層40は、同様にスピンコート工程を介して形成される。
(第2の実施例)
図3Aは、本発明の第2の実施例のコモンモードフィルタ1Aを示す分解図である。第1の実施例と異なる点は、コモンモードフィルタ1Aが、コイル積層構造20と非磁性材質の絶縁基板10との間に設けられる他の磁性材料層40を更に含むことである。
より詳しく述べると、磁性材料層40は、コモンモードノイズのより高いフィルタリング除去効果を達成するために、第1のコイル主体層21と非磁性材質の絶縁基板10との間に介在される。同様に、第1のコイル211及び第2のコイル251の総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たすことができる。
[(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。カットオフ周波数はおおよそ4〜10MHzの範囲内である。これにより本実施例のコモンモードフィルタ1Aは、特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能である。
(第3の実施例)
図3Bは、本発明の第3の実施例のコモンモードフィルタ1Bを示す分解図である。第2の実施例と異なる点は、コモンモードフィルタ1Bが、複数の磁性部50を更に含むことである。具体的に言えば、これら磁性部50はフェライトコア(Ferrite core)である。フェライトコアは、透磁率が高く、幅広い周波数範囲において高抵抗で渦電流損失が小さいといった利点を有する。
また、第1の電気絶縁層22と第2の電気絶縁層24にはそれぞれ貫通孔222、242が開設される。貫通孔222及び貫通孔242はそれぞれ第1の導電構造221及び第2の導電構造241に隣接して設けられる。これにより、複数の磁性部50が、貫通孔222、242を介して、第1のコイル211の内側、一対のL形リード231の一端、及び第2のコイル251の内側に設けられる。その結果、コモンモードフィルタ1Bの安定性が増加し、且つ第1のコイル主体層21と第2のコイル主体層25との間の磁場の強度、即ち互いに磁性的にカップリングした第1のコイル211と第2のコイル251との間の交差磁場の強度を高めることができ、ひいては第1のコイル211と第2のコイル251のコモンモードインピーダンスを増強することができる。
また、第1のコイル211及び第2のコイル251の総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、同様に以下の関係式を満たす。
[(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。カットオフ周波数はおおよそ4〜10MHzの範囲内である。これにより本実施例のコモンモードフィルタ1Bは、特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能である。
(第4の実施例)
図4は、本発明の第4の実施例のコモンモードフィルタ1Cを示す分解図である。コモンモードフィルタ1Cは、非磁性材質の絶縁基板10’、コイル積層構造20’、絶縁層30’及び磁性材料層40’を含む。
具体的に言えば、コモンモードフィルタ1Cがより広い範囲のカットオフ周波数を生成することができるように、コイル積層構造20’は、下コイル引出層21’、第1の電気絶縁層22’、第1のコイル主体層23’、第2の電気絶縁層24’、第2のコイル主体層25’、第3の電気絶縁層26’及び上コイル引出層27’を順次含む。ここで、下コイル引出層21’は、非磁性材質の絶縁基板10’に設けられる。下コイル引出層21’は、L形リード211’、第1の電極212’、第2の電極213’、第3の電極214’及び第4の電極215’を含む。ここで、L形リード211’は、内端部2111’及び外端部2112’を備える。L形リード211’の外端部2112’は、第1の電極212’に接続される。
第1のコイル主体層23’は、下コイル引出層21’の上方に設けられ、第1のコイル主体層23’は、第1のコイル231’、第1の電極232’、第2の電極233’、第3の電極234’及び第4の電極235’を含む。ここで、第1のコイル231’は、内端部2311’及び外端部2312’を備える。第1のコイル231’の外端部2312’は、第3の電極234’に接続される。
第1の電気絶縁層22’は、対向する上、下表面を備える。第1の電気絶縁層22’の上、下表面に、第1のコイル主体層23’と下コイル引出層21’がそれぞれ形成される。第1の電気絶縁層22’に第1の導電構造221’が更に設けられ、且つ第1の導電構造221’にL形リード211’の内端部2111’と第1のコイル231’の内端部2311’がそれぞれ接続されることにより、電気的接続が達成される。第1の導電構造221’は、第1の電気絶縁層22’を貫通する電気的接続孔又は導電柱であってよいが、第1の導電構造221’の構造、形式は限定されない。
第2のコイル主体層25’は、第1のコイル主体層23’の上方に設けられる。第2のコイル主体層25’は、第2のコイル251’、第1の電極252’、第2の電極253’、第3の電極254’及び第4の電極255’を備える。ここで、第2のコイル251’と第1のコイル231’とはカップリングするように設けられることによって、両者が組み合わされてコモンモードノイズをフィルタリングすることができる。第2のコイル251’は、内端部2511’及び外端部2512’を備える。第2のコイル251’の外端部2512’は、第4の電極255’に接続される。
第2の電気絶縁層24’は、対向する上、下表面を備える。第2の電気絶縁層24’の上、下表面に、第2のコイル主体層25’と第1のコイル層23’がそれぞれ形成される。これにより、第2のコイル251’及び第1のコイル231’がともに同一層面に製作される。
上コイル引出層27’は、第2のコイル主体層25’の上方に設けられる。上コイル引出層27’は、L形リード271’、第1の電極272’、第2の電極273’、第3の電極274’及び第4の電極275’を備える。ここで、L形リード271’は、内端部2711’及び外端部2712’を備える。L形リード271’の外端部2712’は、第2の電極273’に接続される。
第3の電気絶縁層26’は、対向する上、下表面を備える。第3の電気絶縁層26’の上、下表面に、上コイル引出層27’と第2のコイル主体層25’がそれぞれ形成される。第3の電気絶縁層26’に、第2の導電構造261’が更に設けられ、且つ第2の導電構造261’に、L形リード271’の内端部2711’と第2のコイル251’の内端部2511’がそれぞれ接続されることにより、電気的接続が達成される。第2の導電構造261’は、第3の電気絶縁層26’を貫通する電気的接続孔又は導電柱であってよいが、第2の導電構造261’の構造、形式は限定されない。
また、この具体的な実施例において、第1のコイル231’及び第2のコイル251’は、矩形の螺旋コイルであってよく、その他の形状の螺旋コイルであってもよい。また、第1のコイル231’及び第2のコイル251’は、同じ巻数である。第1のコイル231’及び第2のコイル251’は、非磁性材質の絶縁基板10’に対して垂直の方向にほぼ重畳している。また、下コイル引出層21’、第1のコイル主体層23’、第2のコイル主体層25’及び上コイル引出層27’の各電極も、非磁性材質の絶縁基板10’に対して垂直の方向にほぼ重畳している。
図5は、コモンモードフィルタ1Cを作動させた際に生成されるカットオフ周波数と、各コイルの総線長を線幅で除算したものとの関係を示す模式図である。特筆すべきは、コモンモードフィルタ1Cにおいて、矩形螺旋状の第1のコイル231’及び第2のコイル251’が非磁性材質の絶縁基板10’に設けられるが、好ましくは、この非磁性材質の絶縁基板10’は、アルミニウム基板である。従って、以下の関係式を十分に満たすことができる。
[(15.4−fc)/14.3]<L/W<[(18.5−fc)/12.0]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数であり、Lは第1のコイル231’又は第2のコイル251’の総線長であり、Wは第1のコイル231’又は第2のコイル251’の線幅である。
より詳しく述べると、各カットオフ周波数と、コイルの総線長を線幅で除算したものとの交点は、すべて傾向線G1と傾向線G2の範囲内に入っている。このことから、コモンモードフィルタ1Cは、生成されたより広い範囲のカットオフ周波数をおおよそ2〜10MHzの範囲内に制御することができ、即ちそのコモンモードインピーダンスを正確に制御し、ひいては特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能であることが分かる。
(第5の実施例)
図6Aは、本発明の第5の実施例のコモンモードフィルタ1Dを示す分解図である。第4の実施例と異なる点は、コモンモードフィルタ1Dが、コイル積層構造20’と非磁性材質の絶縁基板10’との間に設けられる他の磁性材料層40’を更に含むことである。
具体的に言えば、磁性材料層40’は、コモンモードノイズのより高いフィルタリング除去効果を達成するために、下コイル引出層21’と非磁性材質の絶縁基板10’との間に介在される。同様に、第1のコイル231’及び第2のコイル251’の総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たすことができる。
[(15.4−fc)/14.3]<L/W<[(18.5−fc)/12.0]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。カットオフ周波数はおおよそ2〜10MHzの範囲内であり、これにより本実施例のコモンモードフィルタ1Dは、特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能である。
(第6の実施例)
図6Bは、本発明の第6の実施例のコモンモードフィルタ1Eを示す分解図である。第5の実施例と異なる点は、コモンモードフィルタ1Eが、複数の磁性部50’を更に含むことである。具体的に言えば、これら磁性部50’はフェライトコア(Ferrite core)である。フェライトコアは、透磁率が高く、幅広い周波数範囲において高抵抗で渦電流損失が小さいといった利点を有する。
また、第1の電気絶縁層22’には貫通孔222’が開設され、第2の電気絶縁層24’には貫通孔241’が開設され、第3の電気絶縁層26’には貫通孔262’が開設される。ここで、貫通孔222’及び貫通孔262’はそれぞれ第1の導電構造221’及び第2の導電構造261’に隣接して設けられる。貫通孔241’は、貫通孔222’及び262’に対応する箇所に位置する。
これにより、複数の磁性部50’が、貫通孔222’、241’及び262’を介して、第1のコイル231’の内側、第2のコイル251’の内側、及びL形リード271’の一端に設けられる。その結果、コモンモードフィルタ1Eの安定性が増加し、且つ第1のコイル主体層23’と第2のコイル主体層25’との間の磁場の強度、即ち互いに磁性的にカップリングした第1のコイル231’と第2のコイル251’との間の交差磁場の強度を高めることができ、ひいては第1のコイル231’と第2のコイル251’のコモンモードインピーダンスを増強することができる。
また、第1のコイル231’及び第2のコイル251’の総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、同様に以下の関係式を満たす。
[(15.4−fc)/14.3]<L/W<[(18.5−fc)/12.0]
式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。カットオフ周波数はおおよそ2〜10MHzの範囲内である。これにより本実施例のコモンモードフィルタ1Eは、特定の携帯型電子装置の需要を満たすことが可能である。
このように、本発明のコモンモードフィルタにおいては、電気的に直列接続された第1のコイル及び第2のコイルが相互に磁性的にカップリングされることでコモンモードノイズを除去することができる。また、本発明に係るコモンモードフィルタは、第1のコイル及び第2のコイルが非磁性材質の絶縁基板に設けられることによって、カットオフ周波数を一定の範囲内に制御することでコモンモードインピーダンスを正確に制御することが可能であり、且つその厚さを効果的に提言することが可能であり、絶縁層の厚さを制御することによるコモンモードインピーダンスの調整を行うことなく効果的に超小型化の目的を達成することが可能である。
また、本発明の変形実施例によれば、本発明のコモンモードフィルタは、そのコイル積層構造を変更することにより、カットオフ周波数を低周波数に調整して、より多くのノイズをフィルタリングすることができるため、適用範囲がより広くなる。
1、1A、1B コモンモードフィルタ
10 非磁性材質の絶縁基板
20 コイル積層構造
21 第1のコイル主体層
211 第1のコイル
2111 内端部
2112 外端部
212 第1の電極
213 第2の電極
214 第3の電極
215 第4の電極
22 第1の電気絶縁層
221 第1の導電構造
222 貫通孔
23 コイル引出層
231 L形リード
2311 内端部
2312 外端部
232 第1の電極
233 第2の電極
234 第3の電極
235 第4の電極
24 第2の電気絶縁層
241 第2の導電構造
242 貫通孔
25 第2のコイル主体層
251 第2のコイル
2511 内端部
2512 外端部
252 第1の電極
253 第2の電極
254 第3の電極
255 第4の電極
30 絶縁層
40 磁性材料層
50 磁性部
1C、1D、1E コモンモードフィルタ
10’ 非磁性材質の絶縁基板
20’ コイル積層構造
21’ 下コイル引出層
211’ L形リード
2111’ 内端部
2112’ 外端部
212’ 第1の電極
213’ 第2の電極
214’ 第3の電極
215’ 第4の電極
22’ 第1の電気絶縁層
221’ 第1の導電構造
222’ 貫通孔
23’ 第1のコイル主体層
231’ 第1のコイル
2311’ 内端部
2312’ 外端部
232’ 第1の電極
233’ 第2の電極
234’ 第3の電極
235’ 第4の電極
24’ 第2の電気絶縁層
241’ 貫通孔
25’ 第2のコイル主体層
251’ 第2のコイル
2511’ 内端部
2512’ 外端部
252’ 第1の電極
253’ 第2の電極
254’ 第3の電極
255’ 第4の電極
26’ 第3の電気絶縁層
261’ 第2の導電構造
262’ 貫通孔
27’ 上コイル引出層
271’ L形リード
2711’ 内端部
2712’ 外端部
272’ 第1の電極
273’ 第2の電極
274’ 第3の電極
275’ 第4の電極
30’ 絶縁層
40’ 磁性材料層
50’ 磁性部
G1、G2 傾向線

Claims (10)

  1. 非磁性材質の絶縁基板と、
    第1のコイルを有し、前記非磁性材質の絶縁基板に設けられる第1のコイル主体層と、
    前記第1のコイル主体層の上方に設けられるコイル引出層と、
    前記第1のコイル主体層と前記コイル引出層にそれぞれ電気的に接続される第1の導電構造が設けられており、前記第1のコイル主体層と前記コイル引出層との間に設けられる第1の電気絶縁層と、
    第2のコイルを有し、前記コイル引出層の上方に設けられる第2のコイル主体層と、
    前記コイル引出層と前記第2のコイル主体層にそれぞれ電気的に接続される第2の導電構造が設けられており、前記コイル引出層と前記第2のコイル主体層との間に設けられる第2の電気絶縁層と、
    前記第2の電気絶縁層に設けられる絶縁層と、
    前記絶縁層に設けられる磁性材料層と、
    を含み、
    ここで、前記第1のコイル及び前記第2のコイルのいずれか1つの総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たす、ことを特徴とするコモンモードフィルタ。
    [(14.1−fc)/6.5]<L/W<[(16.7−fc)/4.5]
    (式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。)
  2. 前記非磁性材質の絶縁基板と前記第1のコイル主体層との間に設けられる他の磁性材料層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコモンモードフィルタ。
  3. 前記第1の電気絶縁層及び前記第2の電気絶縁層のそれぞれに貫通孔が開設され、
    前記コイル引出層が一対のL形リードを備え、
    前記第1の電気絶縁層及び前記第2の電気絶縁層の貫通孔を介して、前記L形リードの一端、前記第1のコイルの内側及び前記第2のコイルの内側に設けられる複数の磁性部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコモンモードフィルタ。
  4. 前記第1の電気絶縁層の貫通孔は前記第1の導電構造に隣接して設けられ、
    前記第2の電気絶縁層の貫通孔は前記第2の導電構造に隣接して設けられることを特徴とする請求項3に記載のコモンモードフィルタ。
  5. 前記非磁性材質の絶縁基板の材料は、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、ガラス(Glass)又は石英(Quartz)であることを特徴とする請求項1に記載のコモンモードフィルタ。
  6. 非磁性材質の絶縁基板と、
    前記非磁性材質の絶縁基板に設けられる下コイル引出層と、
    第1のコイルを有し、前記下コイル引出層の上方に設けられる第1のコイル主体層と、
    前記下コイル引出層と前記第1のコイル主体層にそれぞれ電気的に接続される第1の導電構造が設けられており、前記下コイル引出層と前記第1のコイル主体層との間に設けられる第1の電気絶縁層と、
    第2のコイルを有し、前記第1のコイル主体層の上方に設けられる第2のコイル主体層と、
    前記第1のコイル主体層と前記第2のコイル主体層との間に設けられる第2の電気絶縁層と、
    前記第2のコイル主体層の上方に設けられる上コイル引出層と、
    前記第2のコイル主体層と前記上コイル引出層にそれぞれ電気的に接続される第2の導電構造が設けられており、前記第2のコイル主体層と前記上コイル引出層との間に設けられる第3の電気絶縁層と、
    前記上コイル引出層に設けられる絶縁層と、
    前記絶縁層に設けられる磁性材料層と、
    を含み、
    ここで、前記第1のコイル及び前記第2のコイルのいずれか1つの総線長L(mm)及び線幅W(mm)は、以下の関係式を満たす、ことを特徴とするコモンモードフィルタ。
    [(15.4−fc)/14.3]<L/W<[(18.2−fc)/12.0]
    (式中、fcは差動モード信号のカットオフ周波数である。)
  7. 前記非磁性材質の絶縁基板と前記下コイル引出層との間に設けられる他の磁性材料層を更に含むことを特徴とする請求項6に記載のコモンモードフィルタ。
  8. 前記第1の電気絶縁層、前記第2の電気絶縁層及び前記第3の電気絶縁層のそれぞれに貫通孔が開設され、
    前記上コイル引出層及び前記下コイル引出層のそれぞれがL形リードを備え、
    前記第1の電気絶縁層、前記第2の電気絶縁層及び前記第3の電気絶縁層の貫通孔を介して、前記下コイル引出層のL形リードの一端、前記第1のコイルの内側、前記第2のコイルの内側及び前記上コイル引出層のL形リードの一端に設けられる複数の磁性部を更に含むことを特徴とする請求項6に記載のコモンモードフィルタ。
  9. 前記第1の電気絶縁層の貫通孔は前記第1の導電構造に隣接して設けられ、
    前記第3の電気絶縁層の貫通孔は前記第2の導電構造に隣接して設けられ、
    前記第2の電気絶縁層の貫通孔は前記第1の電気絶縁層の貫通孔と前記第3の電気絶縁層の貫通孔に対応する箇所に位置することを特徴とする請求項8に記載のコモンモードフィルタ。
  10. 前記非磁性材質の絶縁基板の材料は、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、ガラス(Glass)又は石英(Quartz)であることを特徴とする請求項6に記載のコモンモードフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015012167A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 太陽誘電株式会社 コモンモードノイズフィルタ

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