JP2014088475A - ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】低比重で高延性、高耐熱性、高衝撃性を満足させ、層状剥離の発生しない樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリプロピレン樹脂(A成分)50〜90重量部、(B)ポリカーボネート樹脂(B成分)10〜50重量部からなる樹脂成分100重量部に対し、スチレン系熱可塑性エラストマー(C成分)3〜15重量部を含有し、ポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーとのメルトフローレイト(230℃、荷重2.16kg)の比(A成分のMFR/C成分のMFR)が0.1〜5であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形品に関するものである。さらに詳細にはポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーのメルトフローレイトの比を調整することにより、ポリプロピレン樹脂本来の特性を損なわず、低比重で延性、耐熱性、耐衝撃性などが改善されたポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形品に関するものである。
ポリプロピレン樹脂は、耐熱性、成形加工性、機械的性質、耐薬品性などに優れ、しかも安価であることから電気・電子部品、家庭電化製品、ハウジング、包装材料、自動車部品など、工業的に幅広く用いられている。さらに近年、自動車軽量化の要望から、バンパー、内外装部品など自動車用途にも幅広く用いられている。特に自動車バンパー用途には、製品形状から材料には剛性、耐熱性、流動性が要求されるため、タルクなどの無機フィラーによる複合化によって製品化される。しかし、このような無機フィラーによる複合化は、比重を増加させ軽量化とは相反する。
そこで、ポリプロピレン樹脂の軽量化かつ高強度化を図る方法として、ポリプロピレン樹脂に高強度ポリマーをブレンドする方法が検討されている。特にポリカーボネート樹脂は耐熱性、耐衝撃性等に優れることから、ポリプロピレン樹脂とポリカーボネート樹脂とのブレンド物は良好な特性を発揮することが期待されるものである。
しかしながら、ポリプロピレン樹脂とポリカーボネート樹脂とは相溶性が良好でなく、層状剥離や著しい物性低下が問題となる。そこで、上記相溶性を改善することを目的として、種々の樹脂組成物が提案されている。例えば、水酸基含有ビニルモノマーでグラフト変性させたエラストマーを相溶化剤として使用する樹脂組成物が提案されている。(特許文献1、2参照)しかし、この組成物では耐衝撃性は良好であるが、相溶化効果が十分ではないため耐熱性や機械的強度の改良が必要である。また、水酸基含有ビニルモノマーで変性させたポリプロピレンを相溶化剤とし、エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンからなるエチレン−α−オレフィン共重合体を耐衝撃剤とする樹脂組成物が提案されている。(特許文献3参照)しかしながら、この組成物は耐衝撃性、剛性は優れているものの相溶性についての記載はない。さらに、スチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体を相溶化剤とする樹脂組成物が提案されている。(特許文献4参照)しかしながら、この組成物は相溶性は優れているものの、ポリプロピレン樹脂とスチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体とのメルトフローレイトの比が大きく、衝撃特性や引張特性の改良効果が不十分である。
特開平7−330972号公報 特開平8−134277号公報 特開2005−132937号公報 特開平5−17633号公報
上述の如く、層状剥離がなく、低比重で高延性、高耐熱性、高衝撃性を満足させる樹脂組成物が求められているものの、かかる樹脂組成物を得るための手法は何ら開示されていないのが現状である。したがって、本発明は、かかる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の従来技術の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、ポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーのメルトフローレイトの比を調整することによって、層状剥離を解消し、更にポリプロピレン樹脂本来の特性を損なわず、低比重で高延性、高耐熱性、高衝撃性を得ることを見出し、更に検討を重ねた結果本発明に到達した。本発明によれば上記課題は、(1)(A)ポリプロピレン樹脂(A成分)50〜90重量部、(B)ポリカーボネート樹脂(B成分)10〜50重量部からなる樹脂成分100重量部に対し、スチレン系熱可塑性エラストマー(C成分)3〜15重量部を含有し、ポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーのメルトフローレイト(230℃、荷重2.16kg)の比(A成分のMFR/C成分のMFR)が0.1〜5であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物により達成される。
本発明の好適な態様の1つは、(2)スチレン系熱可塑性エラストマーがスチレンーエチレン・ブチレンースチレン共重合体である上記構成(1)の樹脂組成物である。
本発明の好適な態様の1つは、(3)スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量が25万以下である上記構成(1)または(2)の樹脂組成物である。
本発明の好適な態様の1つは、(4)上記構成(1)〜(3)のいずれかのポリプロピレン系樹脂組成物を用いた電気・電子部品用、自動車部品用またはOA機器用成形品である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
(A成分:ポリプロピレン樹脂)
本発明の樹脂組成物はA成分として、ポリプロピレン樹脂を含有する。ポリプロピレン樹脂は、プロピレンの重合体であるが、本発明においては、他のモノマーとの共重合体も含む。本発明のポリプロピレン樹脂の例には、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のα−オレフィンとのブロック共重合体(「ブロックポリプロピレン」ともいう)、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体(「ランダムポリプロピレン」ともいう)が含まれる。なお、「ブロックポリプロピレン」と「ランダムポリプロピレン」を合わせて、「ポリプロピレン共重合体」ともいう。
本発明においては、ポリプロピレン樹脂として上記のホモポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンの1種あるいは2種以上を使用してよく、中でもホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレンが好ましい。
ポリプロピレン共重合体に用いられる炭素数4〜10のα−オレフィンの例には、1−ブテン、1−ペンテン、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンが含まれる。
ポリプロピレン共重合体中のエチレンの含有量は、全モノマー中、5質量%以下であることが好ましい。ポリプロピレン共重合体中の炭素数4〜10のα−オレフィンの含有量は、全モノマー中20質量%以下であることが好ましい。
ポリプロピレン共重合体は、プロピレンとエチレンとの共重合体、またはプロピレンと1−ブテンとの共重合体であることが好ましく、特にプロピレンとエチレンとの共重合体が好ましい。
本発明におけるポリプロピレン樹脂のメルトフローレイト(230℃、2.16kg)は、0.05〜40g/10minであることが好ましく、0.5〜30g/10minであることがより好ましく、0.5〜20g/10minであることが特に好ましい。ポリプロピレン樹脂のメルトフローレイトが上記の範囲外であるとポリプロピレン系樹脂組成物の物性が不十分になることがある。なお、メルトフローレイトは「MFR」とも呼ばれる。なお、MFRはISO1133に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定した。
(B成分:ポリカーボネート樹脂)
本発明でB成分として使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンであり、なかでも靭性や変形特性に優れる点からビスフェノールAが特に好ましく、汎用されている。
本発明では、汎用のポリカーボネートであるビスフェノールA系のポリカーボネート以外にも、他の二価フェノール類を用いて製造した特殊なポリカーボネ−トをA成分として使用することが可能である。例えば、二価フェノール成分の一部又は全部として、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール(以下“BPM”と略称することがある)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下“Bis−TMC”と略称することがある)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“BCF”と略称することがある)を用いたポリカーボネ−ト(単独重合体又は共重合体)は、吸水による寸法変化や形態安定性の要求が特に厳しい用途に適当である。これらのBPA以外の二価フェノールは、該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分全体の5モル%以上、特に10モル%以上、使用するのが好ましい。
殊に、高剛性かつより良好な耐加水分解性が要求される場合には、樹脂組成物を構成するA成分が次の(1)〜(3)の共重合ポリカーボネートであるのが特に好適である。
(1)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、BPM成分が20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBCF成分が20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、BPA成分が10〜95モル%(より好適には50〜90モル%、さらに好適には60〜85モル%)であり、かつBCF成分が5〜90モル%(より好適には10〜50モル%、さらに好適には15〜40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する二価フェノール成分100モル%中、BPM成分が20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBis−TMC成分が20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
これらの特殊なポリカーボネートは、単独で用いてもよく、2種以上を適宜混合して使用してもよい。また、これらを汎用されているビスフェノールA型のポリカーボネートと混合して使用することもできる。
これらの特殊なポリカーボネートの製法及び特性については、例えば、特開平6−172508号公報、特開平8−27370号公報、特開2001−55435号公報及び特開2002−117580号公報等に詳しく記載されている。
なお、上述した各種のポリカーボネートの中でも、共重合組成等を調整して、吸水率及びTg(ガラス転移温度)を下記の範囲内にしたものは、ポリマー自体の耐加水分解性が良好で、かつ成形後の低反り性においても格段に優れているため、形態安定性が要求される分野では特に好適である。
(i)吸水率が0.05〜0.15%、好ましくは0.06〜0.13%であり、かつTgが120〜180℃であるポリカーボネート、あるいは
(ii)Tgが160〜250℃、好ましくは170〜230℃であり、かつ吸水率が0.10〜0.30%、好ましくは0.13〜0.30%、より好ましくは0.14〜0.27%であるポリカーボネート。
ここで、ポリカーボネートの吸水率は、直径45mm、厚み3.0mmの円板状試験片を用い、ISO62−1980に準拠して23℃の水中に24時間浸漬した後の水分率を測定した値である。また、Tg(ガラス転移温度)は、JISK7121に準拠した示差走査熱量計(DSC)測定により求められる値である。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、炭酸ジエステルまたはハロホルメートなどが使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメートなどが挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重合法によってポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールが酸化するのを防止するための酸化防止剤などを使用してもよい。また本発明のポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂、芳香族または脂肪族(脂環式を含む)の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂、二官能性アルコール(脂環式を含む)を共重合した共重合ポリカーボネート樹脂、並びにかかる二官能性カルボン酸および二官能性アルコールを共に共重合したポリエステルカーボネート樹脂を含む。また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
分岐ポリカーボネート樹脂は、本発明の樹脂組成物の溶融張力を増加させ、かかる特性に基づいて押出成形、発泡成形およびブロー成形における成形加工性を改善できる。結果として寸法精度により優れた、これらの成形法による成形品が得られる。
かかる分岐ポリカーボネート樹脂に使用される三官能以上の多官能性芳香族化合物としては、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキジフェニル)ヘプテン−2、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、および4−{4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン}−α,α−ジメチルベンジルフェノール等のトリスフェノールが好適に例示される。その他多官能性芳香族化合物としては、フロログルシン、フロログルシド、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)ケトン、1,4−ビス(4,4−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、並びにトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸およびこれらの酸クロライド等が例示される。中でも1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましく、特に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
分岐ポリカーボネート樹脂における多官能性芳香族化合物から誘導される構成単位は、二価フェノールから誘導される構成単位とかかる多官能性芳香族化合物から誘導される構成単位との合計100モル%中、好ましくは0.03〜1モル%、より好ましくは0.07〜0.7モル%、特に好ましくは0.1〜0.4モル%である。
また、かかる分岐構造単位は、多官能性芳香族化合物から誘導されるだけでなく、溶融エステル交換反応時の副反応の如き、多官能性芳香族化合物を用いることなく誘導されるものであってもよい。尚、かかる分岐構造の割合についてはH−NMR測定により算出することが可能である。
脂肪族の二官能性のカルボン酸は、α,ω−ジカルボン酸が好ましい。脂肪族の二官能性のカルボン酸としては例えば、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、およびイコサン二酸などの直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸、並びにシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸が好ましく挙げられる。二官能性アルコールとしては脂環式ジオールがより好適であり、例えばシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、およびトリシクロデカンジメタノールなどが例示される。
さらにポリオルガノシロキサン単位を共重合した、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の使用も可能である。
本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法である界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などの反応形式は、各種の文献および特許公報などで良く知られている方法である。
本発明の樹脂組成物を製造するにあたり、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(M)は、特に限定されないが、好ましくは1×10〜5×10であり、より好ましくは1.4×10〜3×10であり、さらに好ましくは1.4×10〜2.4×10である。粘度平均分子量が1×10未満のポリカーボネート樹脂では、実用上十分な靭性や割れ耐性が得られない場合がある。一方、粘度平均分子量が5×10を超えるポリカーボネート樹脂から得られる樹脂組成物は、概して高い成形加工温度を必要とするか、または特殊な成形方法を必要とすることから汎用性に劣る。高い成形加工温度は、樹脂組成物の変形特性やレオロジー特性の低下を招きやすい。
なお、上記ポリカーボネート樹脂は、その粘度平均分子量が上記範囲外のものを混合して得られたものであってもよい。殊に、上記値(5×10)を超える粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、本発明の樹脂組成物の溶融張力を増加させ、かかる特性に基づいて押出成形、発泡成形およびブロー成形における成形加工性を改善できる。かかる改善効果は、上記分岐ポリカーボネートよりもさらに良好である。
より好適な態様としては、B成分が粘度平均分子量7×10〜2×10のポリカーボネート樹脂(B−3−1成分)、および粘度平均分子量1×10〜3×10のポリカーボネート樹脂(B−3−2成分)からなり、その粘度平均分子量が1.6×10〜3.5×10であるポリカーボネート樹脂(B−3成分)(以下、“高分子量成分含有ポリカーボネート樹脂”と称することがある)も使用できる。
かかる高分子量成分含有ポリカーボネート樹脂(B−3成分)において、B−3−1成分の分子量は7×10〜3×10が好ましく、より好ましくは8×10〜2×10、さらに好ましくは1×10〜2×10、特に好ましくは1×10〜1.6×10である。またB−3−2成分の分子量は1×10〜2.5×10が好ましく、より好ましくは1.1×10〜2.4×10、さらに好ましくは1.2×10〜2.4×10、特に好ましくは1.2×10〜2.3×10である。
高分子量成分含有ポリカーボネート樹脂(B−3成分)は上記B−3−1成分とB−3−2成分を種々の割合で混合し、所定の分子量範囲を満足するよう調整して得ることができる。好ましくは、B−3成分100重量%中、B−3−1成分が2〜40重量%およびB−3−2成分が60〜98重量%であり、より好ましくはB−3−1成分が5〜20重量%およびB−3−2成分が80〜95重量%である。通常ポリカーボネート樹脂の分子量分布は2〜3の範囲である。したがって、本発明のB−3−1成分およびB−3−2成分においてもかかる分子量分布の範囲を満足することが好ましい。尚、かかる分子量分布は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により算出される数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表されるものであり、該MnおよびMwは標準ポリスチレン換算によるものである。
また、B−3成分の調製方法としては、(1)B−3−1成分とB−3−2成分とを、それぞれ独立に重合しこれらを混合する方法、(2)特開平5−306336号公報に示される方法に代表される、GPC法による分子量分布チャートにおいて複数のポリマーピークを示す芳香族ポリカーボネート樹脂を同一系内において製造する方法を用い、かかる芳香族ポリカーボネート樹脂を本発明のB−1成分の条件を満足するよう製造する方法、および(3)かかる製造方法((2)の製造法)により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂と、別途製造されたB−3−1成分および/またはB−3−2成分とを混合する方法などを挙げることができる。
本発明でいう粘度平均分子量は、まず、次式にて算出される比粘度(ηSP)を20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求め、
比粘度(ηSP)=(t−t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
尚、本発明の樹脂組成物における粘度平均分子量の算出は次の要領で行なわれる。すなわち、該組成物を、その20〜30倍重量の塩化メチレンと混合し、組成物中の可溶分を溶解させる。かかる可溶分をセライト濾過により採取する。その後得られた溶液中の溶媒を除去する。溶媒除去後の固体を十分に乾燥し、塩化メチレンに溶解する成分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から、上記と同様にして20℃における比粘度を求め、該比粘度から上記と同様にして粘度平均分子量Mを算出する。
本発明の樹脂組成物中におけるポリプロピレン樹脂(A成分)とポリカーボネート樹脂(B成分)との組成比は両者の合計100重量部において、A成分は50〜90重量部、好ましくは50〜80重量部、さらに好ましくは50〜75重量部、B成分は10〜50重量部、好ましくは20〜50重量部、さらに好ましくは25〜50重量部である。A成分が50重量部未満では、成形性および延性の低下が生じると共に、比重が大きくなる。90重量部を超えると強度や耐熱性の改善効果が不十分となる。
(C成分:スチレン系熱可塑性エラストマー)
本発明の樹脂組成物はC成分としてスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する。本発明で使用するスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−水添ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−水添イソプレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−水添ブタジエンジブロック共重合体、スチレン−水添イソプレンジブロック共重合体、スチレン−イソプレンジブロック共重合体等が挙げられ、その中でもスチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体が最も好適である。また、下記式(I)または(II)
X−(Y−X) …(I)
(X−Y) …(II)
で表されるブロック共重合体も相溶化剤として好適に用いられる。一般式(I)および
(II)におけるXはスチレン重合体ブロックで、式(I)においては分子鎖両末端で重合度が同じであってもよいし、異なっていてもよい。Yはイソプレン重合体ブロック、水添されたブタジエン重合体ブロックおよび水添されたイソプレン重合ブロックの中から選ばれた少なくとも1種である。また、nは1以上の整数である。
前記ブロック共重合体におけるX成分の含有量は20〜80重量%、好ましくは25〜70重量%の範囲にあることが望ましい。この量が20重量%未満では樹脂組成物の剛性が低下する傾向があり、また80重量%を超えると成形加工性および衝撃強度が低下する傾向があり、いずれも好ましくない。このようなブロック共重合体の具体例としては、スチレン−水添ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−水添イソプレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−水添ブタジエンジブロック共重合体、スチレン−水添イソプレンジブロック共重合体、スチレン−イソプレンジブロック共重合体などが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は25万以下が好ましく、22万以下がより好ましく、20万以下がさらに好ましい。重量平均分子量が25万を超えると、成形加工性が低下し、ポリプロピレン樹脂への分散性も悪化する。また、重量平均分子量の下限については特に限定されないが、4万以上が好ましく、5万以上がより好ましい。なお、重量平均分子量は以下の方法で測定した。すなわち、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより、ポリスチレン換算で分子量を測定し、重量平均分子量を算出した。
C成分の含有量はA成分とB成分との合計100重量部に対し、3〜15重量部であり、好ましくは5〜13重量部、さらに好ましくは5〜10重量部である。含有量が3重量部未満では引張試験時に層状剥離による強度の低下が生じ、15重量部を超えると耐熱性が悪化する。
ポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーとのメルトフローレイト(230℃、荷重2.16kg)の比(A成分のMFR/C成分のMFR)は、0.1〜5であり、好ましくは0.2〜5、より好ましくは0.3〜5、特に好ましくは0.4〜5である。この比が0.1未満ではスチレン系熱可塑性エラストマーの分散が悪化し、引張試験時に層状剥離による強度の低下が生じる。5を超えても同様に引張試験時に層状剥離による強度の低下が生じる。なお、スチレン系熱可塑性エラストマーのMFRの測定方法は前記のポリプロピレン樹脂の測定方法と同じである。
(その他の添加剤について)
また、本発明の組成物は必要に応じてさらに、無機充填剤、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良剤などの添加剤を含んでいてもよい。
(ポリプロピレン系樹脂組成物の製造)
本発明の組成物は、各成分を配合して得られる。配合の例には、溶融混練することや、溶媒中で各種成分を混合することが含まれる。本発明の組成物は、発明の効果を損なわない範囲で任意に製造してよいが、高混練の二軸押し出し機を用いて溶融混練して製造されることが好ましい。以下、その製造方法について説明する。
本発明の組成物は、
1)各種成分を供給機を用い二軸押出し機に供給する工程(工程1)、
2)二軸押出し機のシリンダーおよびダイ設定温度160〜290℃に設定して、前記二軸押出し機内を真空脱気装置で真空脱気しながら溶融混練する工程(工程2)
を経て製造されることが好ましい。
工程1において、各成分は予めタンブラーもしくはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、供給機に供給してもよい。供給機とは、一定量の原料を、二軸押出し機(以下「混練装置」という)に供給しうる装置であり、混練装置に装備される。供給機の例には、定量フィーダー、一軸押出し機、または混練装置とは異なる二軸押出し機が含まれる。
工程2の溶融混練においては、混練装置のシリンダーおよびダイの設定温度は160〜290℃とすることが好ましく、180〜260℃とすることがより好ましい。また、溶融混練の時間は、各成分の配合割合、溶融混練温度等により異なり一概には限定されるものではないが、1〜30分程度とすることが好ましい。本工程における混練装置は、高混練の二軸押出し機であることが好ましい。
(本発明の樹脂組成物からなる成形品について)
本発明における樹脂組成物は、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、中空成形、回転成形、トランスファー成形、熱プレス成形、チューブ成形等の周知の加工方法により、射出成形体、押し出し成形体、ブロー成形体、中空成形体、回転成形体、トランスファー成形体、プレス成形体、チューブ成形体等に成形することができる。また、上記本発明の樹脂組成物を、例えば、Tダイから溶融樹脂を押出し巻き取るTダイ法、環状ダイスを設置した押出し機から溶融樹脂を円筒状に押出し、冷却し巻き取るインフレーション成膜法、あるいは、熱プレス法や溶媒キャスト法により、フィルムまたはシートとして成形品を得ることもできる。
本発明の組成物は、延性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、しかも軽量で安価である。そのため、本発明の組成物は、電気・電子機器部品、家電部品、OA機器部品、または自動車内外装部品として好適である。自動車内外装部品の例には、自動車外板、ドア、ドアトリム、クォータートリム、バンパー、インスツルメンツパネル、フロントエンドモジュール、エアバッグ周辺部品、コックピット、ファンシュラウド、ラジエータークーリングファン、リザーブタンク、自動車用ホイールカバー、カウジング、ウインドウオッシャー液タンク、スポイラー、インスツルメントパネル、ボンネット、燃料ポンプハウジング、エアクリーナー、スロットボディ、インテークマニフィールド、ヒーターハウジング、ボンネット、ピラー、安全ベルト部品などの自動車部品が含まれる。中でも、自動車外板、ドア、バンパー、自動車用ホイールカバー、ドア、ドアトリム、ピラー、インスツルメンツパネル、エアバッグ周辺部品が、特に好ましい。その他にも、本発明の組成物は、電気・電子部品、家電部品、包装材、建築用内装材、コンテナ、フィルム、シート、ボトル、ハウジング、機械部品などへ幅広く適用することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン樹脂本来の特性を損なわず、低比重で延性、耐熱性、耐衝撃性などに優れる。よって本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、自動車用途、その他の各種分野において幅広く有用である。従って本発明の奏する産業上の効果は極めて大である。
本発明者が現在最良と考える発明の形態は、上記の各要件の好ましい範囲を集約したものとなるが、例えば、その代表例を下記の実施例中に記載する。もちろん本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
以下に実施例を挙げてさらに説明する。なお、評価は下記の方法によって実施した。
(i)メルトフローレイト(MFR)
ISO1133に準拠して230℃、2.16kg荷重にてMFR(g/10min)を測定した。なお、試験には、ペレットを100℃で5時間乾燥させたものを使用した。
(ii)重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフにより、ポリスチレン換算で分子量を測定し、重量平均分子量を算出した。
(iii)比重
ASTM D 792に準拠して測定した。
(iv)引張特性(破断伸び、破断強度)
ISO527に準拠して引張速度100mm/minで測定した。試験片はダンベル型試験片を用い、平行部形状は、長さ25mm×幅4mm×厚み2mmであった。
(v)荷重たわみ温度(HDT)
ISO75に準拠して0.45MPa荷重にて荷重たわみ温度(℃)を測定した。試験片形状は、長さ80mm×幅10mm×厚み4mmであった。
(vi)Izod衝撃強度
ASTM D256に準拠してIzod衝撃強度(kJ/m)を測定した。試験片形状は、長さ80mm×幅10mm×厚み4mmであった。
(vii)剥離試験
縦50mm×横45mm×厚さ2mmの平板にカッターで1mm角の格子を100個碁盤目状に切り込む。ついでセロハンテープを碁盤目上に貼り付け、剥離したときのサンプル表面の剥離の有無で評価した。
[実施例1〜7、比較例1〜9]
表1および表2記載の配合割合からなる樹脂組成物を以下の要領で作成した。尚、説明は以下の表中の記号にしたがって説明する。表の割合の各成分を計量して、タンブラーを用いて均一に混合し、かかる混合物を押出機に投入して樹脂組成物の作成を行った。押出機としては径30mmφのベント式二軸押出機((株)神戸製鋼所KTX−30)を使用した。スクリュー構成はベント位置以前に第1段のニーディングゾーン(送りのニーディングディスク×2、送りのローター×1、戻しのローター×1および戻しニーディングディスク×1から構成される)を、ベント位置以後に第2段のニーディングゾーン(送りのローター×1、および戻しのローター×1から構成される)を設けてあった。シリンダ−温度およびダイス温度が290℃、およびベント吸引度が3000Paの条件でストランドを押出し、水浴において冷却した後ペレタイザーでストランドカットを行い、ペレット化した。得られたペレットを100℃で5時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機を用いて評価用の試験片を成形した。射出成形機は日精樹脂工業(株)製:NP7型Real Miniを使用し、成形条件は、シリンダー温度230℃、金型温度50℃とした。各評価結果を表1および表2に示した。
なお、表1および表2中記号表記の各成分は下記の通りである。
(A成分)
A−1: ホモポリプロピレン樹脂[住友化学(株)製ノーブレンW101(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=9.0g/10min、比重0.9]
A−2:ホモポリプロピレン[プライムポリマー(株)製E111G(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=0.5g/10min、比重0.9]
A−3:ホモポリプロピレン[日本ポリプロ(株)ノバテックFY4(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=5.0g/10min、比重0.9]
(B成分)
B−1:ポリカーボネート樹脂[帝人化成(株)製パンライトL−1225L(製品名)、Mv=19,700]
(C成分)
C−1: スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体[クレイトンポリマー(株)製G1657(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=9.0g/10min、Mw=150,000]
C−2:スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体[旭化成ケミカルズ(株)製タフテックH1041(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=5.0g/10min、Mw=209,000]
C−3:スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体[旭化成ケミカルズ(株)製タフテックH1051(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=0.8g/10min、Mw=100,000]
C−4:スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体[クラレ(株)製セプトン8007(製品名)、MFR(230℃、2.16kg荷重)=2.0g/10min、Mw=80,000]
Figure 2014088475
Figure 2014088475
実施例1〜7および比較例1〜9からポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーのメルトフローレイト(230℃、荷重2.16kg)の比(A成分のMFR/C成分のMFR)を調整したスチレン系熱可塑性エラストマーとポリカーボネート樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物が、延性、耐熱性、耐衝撃性、剥離性に優れることは明らかである。

Claims (4)

  1. (A)ポリプロピレン樹脂(A成分)50〜90重量部、(B)ポリカーボネート樹脂(B成分)10〜50重量部からなる樹脂成分100重量部に対し、スチレン系熱可塑性エラストマー(C成分)3〜15重量部を含有し、ポリプロピレン樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーとのメルトフローレイト(230℃、荷重2.16kg)の比(A成分のMFR/C成分のMFR)が0.1〜5であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. スチレン系熱可塑性エラストマーがスチレンーエチレン・ブチレンースチレン共重合体であることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量が25万以下であることを特徴とする請求項1または2記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物から形成された電気・電子部品用成形品、自動車部品用成形品およびOA機器用成形品よりなる群より選択される成形品。
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