JP2014088367A - 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸不安定基を有する樹脂、酸発生剤及び式(I)で表される塩を含むレジスト組成物。
[L1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
W1は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素の環を表し、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
【選択図】なし
Description
〔1〕式(I)で表される塩。
[L1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
環W1は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素の環を表し、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
a1及びa2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子で置換されてもよく、R1及びR2は、一緒になってこれらが結合する−(CO)a1−O−C−O−(CO)a2−とともに環を形成してもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
〔2〕酸不安定基を有する樹脂、酸発生剤及び上記式(I)で表される塩を含むレジスト組成物。
〔3〕(1)上記〔2〕のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の塩は、式(I)で表される塩(以下、場合により「塩(I)」という。)である。
[L1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
環W1は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素の環を表し、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
a1及びa2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子で置換されてもよく、R1及びR2は、一緒になってこれらが結合する−(CO)a1−O−C−O−(CO)a2−とともに環を形成してもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
Lb5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb7は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の合計炭素数の上限は16である。
Lb8は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb9は、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は12である。
Lb11及びLb12は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLb11及びLb12の合計炭素数の上限は14である。
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−7)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
多環式の脂環式炭化水素環としては、例えば、デカヒドロナフタレン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、下記式で表される環等が挙げられる。
脂環式炭化水素環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。脂環式炭化水素環が置換基を有する場合、置換基の数は、1以上の任意の数とすることができる。例えば、飽和炭化水素基で置換された脂環式炭化水素環としては、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロへキサン、メチルノルボルナン環等が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
[式(IIa1−1)、式(IIa1−2)及び式(IIa1−3)中、
環に含まれるメチレン基は酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
飽和炭化水素基に含まれる水素原子がフッ素原子で置換された飽和炭化水素基は、例えば、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。なかでも、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が好ましい。
なかでも、好ましくは、R1及びR2は、フッ化アルキル基又はR1及びR2が一緒になってこれらが結合する−(CO)a1−O−C−O−(CO)a2−とともに形成する環であり、より好ましくは、フッ化アルキル基又はR1及びR2が一緒になって、−O−C−O−を含む環であり、さらに好ましくは、フッ化アルキル基又はR1及びR2が一緒になって形成する式(z)で表される環である。
式(z)において、Rf1及びRf2は、それぞれ独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表し、*は結合手を表す。
sは、1〜10の整数を表し、sが2以上のとき、複数のRf1は同一又は相異なり、複数のRf2は同一又は相異なる。
なかでも、Rf1及びRf2は、ともにフッ素原子が好ましい。
sは、1〜8の整数が好ましく、1〜6の整数がより好ましく、1〜4の整数がさらに好ましく、1又は2が特に好ましい。つまり、式(z)で表される環は、以下の環が特に好ましい。
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表すか、Rb4とRb5とが一緒になって硫黄原子を含む環を形成する。該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式飽和炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上のとき、複数のRb7は互いに同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は互いに同一又は相異なる。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環を構成する1以上のメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基で置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環を構成する1以上のメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基で置き換わってもよい。
Rb13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Lb13は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は互いに同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は互いに同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は互いに同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は互いに同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は互いに同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は互いに同一又は相異なる。
水素原子が脂環式炭化水素基で置換されたアルキル基としては、例えば、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルキル基で置換された脂環式炭化水素基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、アルキル基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1〜12のアルキル基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一又は相異なる。
まず、式(I−r1)で表される化合物、式(I−r2)で表される化合物及び式(I−r3)で表される化合物を有機溶媒中に溶解させ、酸触媒存在下で反応させることにより式(I−r4)で表される化合物を得ることができる。
有機溶媒としては、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、モノクロロベンゼン等が挙げられる。
酸触媒としては硫酸、塩酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びこれらのピリジニウム塩が挙げられる。
[式中、R3は、水素原子又は炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表す。]
式(I−r4)で表される化合物のうち、R3が炭素数1〜10の飽和炭化水素基の場合は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の塩基条件下でエステルを加水分解することにより式(I−r5)で表される化合物を得ることができる。
次いで、式(I−r5)で表される化合物に、金属塩又は金属酸化物を反応させることにより、式(I−r6)で表される塩を得ることができる。
[式中、Mr +は、1価の金属カチオンを表す。]
Mr +としては、Ag+、Na+、K+等が挙げられる。金属塩又は金属酸化物として、酸化銀(I)、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等を用いることにより、対応する銀塩、ナトリウム塩やカリウム塩として式(I−r6)で表される塩が得られる。
上記のとおりに製造される式(I−r6)で表される塩と、式(I−r7)で表される塩とを反応させることにより、塩(I)を製造することができる。
[式中、X−は、ハロゲン原子を表す。]
本発明のレジスト組成物は、
酸不安定基を有する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)、
酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)及び
式(I)で表される塩(以下「塩(I)」という場合がある)を含有する。
本発明のレジスト組成物は、さらに、溶剤(E)を含有していることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに、塩基性化合物(C)を含有していてもよい。
樹脂(A)は、通常、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を含む樹脂である。構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
中でも、樹脂は、構造単位(a1−1)を有することが好ましい。
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合わせた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
式(a1−3)中、
Ra9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらが組み合わせられた基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra10及びRa11は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。
Ra13の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基と炭素数3〜20の脂環式炭化水素基とからなる基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が挙げられる。
Ra10〜Ra12は、式(1)のRa1〜Ra3と同様の基等が挙げられる。
Ra10及びRa11が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が好ましい。
[式(a1−4)中、
Ra32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一又は相異なる。
Ra34、Ra35及びRa36はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra34は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。]
Ra32及びRa33のハロゲン原子としては例えば、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
Ra33のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等が挙げられる。
Ra33のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等が挙げられる。
Ra33は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
Ra34は、好ましくは、水素原子である。
Ra35は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基及びエチル基である。
Ra36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組み合わせされた基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基は無置換が好ましい。前記芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−[CH2]k1’−CO−La4’−を表す。ここで、k1’は1〜4の整数を表す。*は、La1’との結合手を表す。
La1’、La2’、La3’及びLa4’は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。
La1’は、−O−が好ましい。
La2’及びLa3’は、一方が−O−、他方が−S−が好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
樹脂(A)は、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)を有していてもよい。構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。
モノマー(s)としては、好ましくは、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するモノマーが挙げられる。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を含有する酸安定モノマーに由来する構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂をレジスト組成物の調製に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物を、KrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線露光に適用する場合、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ露光(193nm)等に適用する場合、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましい。構造単位(a2)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を併用してもよい。
[式(a2−0)中、
Ra30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同一であっても異なってもよい。]
Ra31のアルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表されるものがより好ましい。
式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、このようなラクトン環構造を含む橋かけ環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
La4は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
La5は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra19は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
La6は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。
式(a3−4)中、
Ra24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
La7は、単結合、*−La8−O−、*−La8−CO−O−、*−La8−CO−O−La9−CO−O−又は*−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基などが挙げられる。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数である。
Ra24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基である。
La7は、好ましくは、単結合又は*−La8−CO−O−であり、より好ましくは、単結合、−CH2−CO−O−又は−C2H4−CO−O−である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)及び構造単位(a3−4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
構造単位(s)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外にハロゲン原子を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)が挙げられる。
[式(a4−1)中、
Ra41は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は6以下である。〕
で表される基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、ハロゲン原子を有する基である。]
Ra42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びに、これらが組み合わせられた基が挙げられる。脂肪族炭化水素基は、炭素炭素不飽和結合を有していてもよいが、脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、脂環式炭化水素基並びにアルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた基等が挙げられる。
鎖式の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基、フルオレニル基等が挙げられる。
炭化水素基に含まれるメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基としては、後述する式(a−g3)で表される基等が挙げられる。
Ra42は、ハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基が好ましい。
[式(a−g3)中、
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。]
[式(a−g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜15の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜15の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。]
Aa47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
Aa41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
Aa41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
基(a−g1)におけるAa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げられる。これらの置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
[式(a4−2)中、
Rf1は、水素原子又はメチル基を表す。
Af1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Rf2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
具体的には、フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
Rf2としては、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Rf11は、水素原子又はメチル基を表す。
Af11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Af13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
Xf12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Af14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を表す。]
Af13のフッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基及びペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
Af13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6が好ましく、2〜3がさらに好ましい。
Af14の脂肪族炭化水素基は、炭素数3〜12が好ましく、3〜10がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
[式(a4−4)中、
Rf21は、水素原子又はメチル基を表す。
Af21は、−(CH2)j1−、−(CH2)j2−O−(CH2)j3−又は−(CH2)j4−CO−O−(CH2)j5−を表す。
j1〜j5は、それぞれ独立に、1〜6の整数を表す。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
構造単位(a1);10〜95モル%
構造単位(s);5〜90モル%
が好ましく、
構造単位(a1);15〜90モル%
構造単位(s);10〜85モル%
がより好ましく、
構造単位(a1);20〜85モル%
構造単位(s);15〜80モル%
がさらに好ましい。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位及び式(a3−2)で表される構造単位の少なくとも一種である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂としては、構造単位(s)のみからなる樹脂が挙げられる。
中でも、樹脂(A)以外の樹脂としては、構造単位(a4)を有する樹脂(ただし、構造単位(a1)は有さない。以下「樹脂(X)」という場合がある。)が好ましい。樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有割合は、樹脂(X)の全構造単位に対して、80モル%以上が好ましく、85モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、例えば、構造単位(a2)、構造単位(a3)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位が挙げられる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、8,000以上(より好ましくは10,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とのいずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
Qb1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する1以上のメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基を構成する1以上のメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Zb+は、有機カチオンを表す。]
Qb1及びQb2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
Lb2’は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3’は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4’は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3’及びLb4’の合計炭素数の上限は13である。
Lb5’は、単結合又は炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6’は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb5’及びLb6’の合計炭素数の上限は15である。
Lb7’は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb8’は、炭素数1〜16の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb7’及びLb8’の合計炭素数の上限は16である。
Lb9’は、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10’は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9’及びLb10’の合計炭素数の上限は14である。
Lb11’及びLb12’は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb13’は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb11’、Lb12’及びLb13’の合計炭素数の上限は12である。
Lb14’及びLb15’は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb16’は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb14’、Lb15’及びLb16’の合計炭素数の上限は14である。
脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y11)で表される基が挙げられる。
Yの脂環式炭化水素基を構成する1以上のメチレン基が酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、式(Y12)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Yにおける脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
Yは、さらに好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
塩(B1)におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
本発明のレジスト組成物における酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)の総量に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは40質量部以下(より好ましくは35質量部以下)である。
酸発生剤(B)は、上述したように、酸発生剤(B1)とは異なる酸発生剤を含んでいてもよく、この場合は、酸発生剤(B)の総量における酸発生剤(B1)の含有割合は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。ただし、本発明のレジスト組成物における酸発生剤(B)は、実質的に酸発生剤(B1)のみであることがさらに好ましい。
塩(I)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のレジスト組成物における塩(I)の含有量は、樹脂(A)の含有量100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上(より好ましくは1質量部以上)、好ましくは20質量部以下(より好ましくは10質量部以下)である。
溶剤(E)の含有率は、例えばレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)のいずれかで表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は互いに同一又は相異なる。]
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜7のアシル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は互いに同一又は相異なる。]
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一又は相異なる。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一又は相異なり、s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一又は相異なる。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
アシル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
レジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
レジスト組成物は、樹脂、酸発生剤(B)及び塩(I)、並びに、必要に応じて用いられる溶剤(E)、塩基性化合物(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間から選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;アニソールなどの芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記の条件で求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。以下の実施例ではこの分子ピークの値を「MS」で示す。
式(I−1−b)で表される化合物4.63部と、メタノール49.1部とを混合した溶液に、酸化銀(I)1.58部とを加えて得られた混合物を、室温で3時間攪拌した。
得られた反応混合溶液に、式(I−1−a)で表される塩5.34部を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合溶液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムを加えイオン交換水で洗浄し、減圧濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル、2−メトキシ−2−メチルプロパンの混合溶液を加えて攪拌し、ろ過を行った。得られた固体を乾燥することで、式(I−1)で表される塩6.5部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=353.1(C16H21F4O4 −=353.1)
式(I−18−b)で表される化合物4.0部と、メタノール40.0部とを混合した溶液に、酸化銀(I)1.83部とを加えて得られた混合物を、室温で3時間攪拌した。
得られた反応混合溶液に、式(I−18−a)で表される塩6.17部を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合溶液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムを加えイオン交換水で洗浄し、減圧濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル、2−メトキシ−2−メチルプロパンの混合溶液を加えて攪拌し、ろ過を行った。得られた固体を乾燥することで、式(I−18)で表される塩8.5部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=353.1(C14H21O4 −=253.1)
式(I−30−b)で表される化合物4.00部と、メタノール40.0部とを混合した溶液に、酸化銀(I)1.29部とを加えて得られた混合物を、室温で3時間攪拌した。
得られた反応混合溶液に、式(I−30−a)で表される塩4.82部を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合溶液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムを加えイオン交換水で洗浄し、減圧濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル、2−メトキシ−2−メチルプロパンの混合溶液を加えて攪拌し、ろ過を行った。得られた固体を乾燥することで、式(I−30)で表される塩6.1部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=353.1(C16H21F4O4 −=353.1)
式(I−31−b)で表される化合物4.00部と、メタノール40.0部とを混合した溶液に、酸化銀(I)1.29部とを加えて得られた混合物を、室温で3時間攪拌した。
得られた反応混合溶液に、式(I−31−a)で表される塩5.34部を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合溶液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムを加えイオン交換水で洗浄し、減圧濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル、2−メトキシ−2−メチルプロパンの混合溶液を加えて攪拌し、ろ過を行った。得られた固体を乾燥することで、式(I−31)で表される塩8.1部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=353.1(C16H21F4O4 −=353.1)
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1)〕が、45:14:2.5:22:16.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.95mol%及び2.85mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×103の樹脂A1を収率73%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−4−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−4−1)〕が45:14:2.5:22.5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×103の樹脂A2(共重合体)を収率71%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−1)、モノマー(a2−1−1)、及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1)〕が、35:25:40となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.7×103の樹脂A3を収率90%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−x)及びモノマー(a1−2−9)を用い、そのモル比〔モノマー(a4−x):モノマー(a1−2−9)〕が、50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、3mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.0×103の樹脂H1を収率85%で得た。この樹脂H1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−z)を用い、全モノマー量の4.0質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてV−601(和光純薬製)を全モノマー量に対して、8mol%添加し、これらを80℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×103の樹脂H1を収率70%で得た。この樹脂H2は、以下の構造単位を有するものである。
<レジスト組成物の調製>
表1に示すように、各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
A3:樹脂A3
H1:樹脂H1
H2:樹脂H2
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 250部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が110nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular照明、x,y−偏光]で、ホールパターン(ピッチ70nm/ホール径50nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
実効感度において、ピッチ70nm、ホール径50nmのマスクで形成したホール径を、一つのホールにつき24回測定し、その平均値を一つのホールの平均ホール径とした。
同一ウェハ内の、ピッチ70nm、ホール径50nmのマスクで形成したパターンの平均ホール径を105箇所測定したものを母集団として標準偏差を求めた。結果を表2に示す。
Claims (3)
- 式(I)で表される塩。
[L1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
環W1は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素の環を表し、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
a1及びa2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子で置換されてもよく、R1及びR2は、一緒になってこれらが結合する−(CO)a1−O−C−O−(CO)a2−とともに環を形成してもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。] - 酸不安定基を有する樹脂、酸発生剤及び請求項1記載の式(I)で表される塩を含むレジスト組成物。
- (1)請求項2記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
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