JP2014087641A - 肌の状態の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】肌の状態を、客観的、かつ精度良く評価できる方法を提供する。
【解決手段】肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を求める第2工程を含む、肌の状態の評価方法。
【選択図】図3
【解決手段】肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を求める第2工程を含む、肌の状態の評価方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、肌の状態、特に、肌の色むら状態と透明感(くすみ)を客観的に評価する方法に関する。
肌の見た目の美しさは全体的な印象から瞬時に判断されるものである。肌の状態を、客観的に再現性良く評価するには、熟練した評価者がスコア化する必要があり、誰もが簡単に評価できるわけではない。
肌の見た目の美しさを左右する因子として色ムラや透明感(くすみ)がある。肌の色ムラやくすみの原因は、シミ、シワ、毛穴などの色素沈着や凹凸による陰影などを複合した複雑なものであり、一概に定義するのは難しい。その中でも色ムラやくすみの主原因であるシミ、シワ、毛穴などを、それぞれ評価する測定方法は幾つか知られている。例えば、シワを測定する方法としては、皮膚表面の鋳型(レプリカ)をとり、その表面形態を画像化して、皮膚表面形状パラメータを算出する手法が知られている。また、シミを測定する方法としては、マイクロスコープによる皮膚の撮影画像について統計的手法によりシミを強調し定量化する方法が知られている。また、毛穴の数や開きを測定する方法としては、マイクロスコープ画像から毛穴面積を測定する方法が知られている。しかし、これらの方法は、肌状態の一部の現象のみを評価するだけのものであり、それらの結果現れる色ムラや透明感(くすみ)を全体的に評価するものではない。
また、これらの測定に必要な装置は高額であったり、装置が大きく場所をとるものであったり、解析に専門知識が必要であったりするため、使用し難い場合が多い。
また、これらの測定に必要な装置は高額であったり、装置が大きく場所をとるものであったり、解析に専門知識が必要であったりするため、使用し難い場合が多い。
このため、肌の色ムラや透明感(くすみ)を客観的に評価することが種々試みられている。
例えば、特許文献1は、肌表面の撮影画像中の一定区画の各画素の色をRGB(赤、緑、青)の色要素に分解し、そのRGBをLab表色系表示に変換し、そのL値(明度指数)の標準偏差、すなわち、肌の不均一性を肌の状態の評価の指標とすることを開示している。
例えば、特許文献1は、肌表面の撮影画像中の一定区画の各画素の色をRGB(赤、緑、青)の色要素に分解し、そのRGBをLab表色系表示に変換し、そのL値(明度指数)の標準偏差、すなわち、肌の不均一性を肌の状態の評価の指標とすることを開示している。
また、特許文献2は、肌表面の撮影画像中の一定区画の各画素のグレースケールの輝度を測定して、そのヒストグラムを得て、ヒストグラムが左側にテールが延びた形状であるとき若肌であり、ヒストグラムが右側にテールが延びた形状であるとき加齢肌であると判定する肌の状態の評価方法を開示している。
しかし、これらの評価方法は、肌状態の評価の精度が十分ではない。
しかし、これらの評価方法は、肌状態の評価の精度が十分ではない。
本発明は、肌の状態、特に、色ムラや透明感(くすみ)の状態を客観的、かつ精度良く評価できる方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ね、肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度(縦軸)の最大値(a)を、色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)で除した値(以下、「(a)/(b)値」ということがある)、またはヒストグラムの頻度(f(x):縦軸の値)と色要素の強さ(x:横軸の値)との積の和、すなわち数列(Σ(f(x) * x))で表される値が、肌の状態との相関性が高いことを見出した。即ち、(a)/(b)値、またはΣ(f(x) * x)値が大きい場合は肌の状態が良く、(a)/(b)値、またはΣ(f(x) * x)値が小さい場合は肌の状態が悪いことを見出した。
本発明は、この知見に基づき完成されたものであり、以下の方法を提供する。
項1. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を求める第2工程を含む、肌の状態の評価方法。
項2. 色要素が、RGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である項1に記載の方法。
項3. 肌の状態が、肌の色ムラ状態、又は透明感若しくはくすみである項1又は2に記載の方法。
項4. 肌の状態が肌の色ムラ状態であり、色要素がRGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である項3に記載の方法。
項5. 肌の状態が肌の透明感又はくすみであり、色要素がRGB表色系におけるR値である項3に記載の方法。
項6. さらに、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が大きいほど肌の状態が良好であり、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が小さいほど肌の状態が不良であると評価、判断、又は判定する第3工程を含む項1〜5の何れかに記載の方法。
項7. 第2工程で(a)/(b)値を求め、第3工程で、(a)/(b)値が大きいほど肌の色ムラが少ないか、又は肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、(a)/(b)値が小さいほど肌の色ムラが多いか、又は肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する項6に記載の方法。
項8. 第2工程でΣ(f(x) * x)値を求め、第3工程で、Σ(f(x) * x)値が大きいほど肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、Σ(f(x) * x)値が小さいほど肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する項6に記載の方法。
項9. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を、肌の状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
項10. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を、肌状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
項1. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を求める第2工程を含む、肌の状態の評価方法。
項2. 色要素が、RGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である項1に記載の方法。
項3. 肌の状態が、肌の色ムラ状態、又は透明感若しくはくすみである項1又は2に記載の方法。
項4. 肌の状態が肌の色ムラ状態であり、色要素がRGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である項3に記載の方法。
項5. 肌の状態が肌の透明感又はくすみであり、色要素がRGB表色系におけるR値である項3に記載の方法。
項6. さらに、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が大きいほど肌の状態が良好であり、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が小さいほど肌の状態が不良であると評価、判断、又は判定する第3工程を含む項1〜5の何れかに記載の方法。
項7. 第2工程で(a)/(b)値を求め、第3工程で、(a)/(b)値が大きいほど肌の色ムラが少ないか、又は肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、(a)/(b)値が小さいほど肌の色ムラが多いか、又は肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する項6に記載の方法。
項8. 第2工程でΣ(f(x) * x)値を求め、第3工程で、Σ(f(x) * x)値が大きいほど肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、Σ(f(x) * x)値が小さいほど肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する項6に記載の方法。
項9. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を、肌の状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
項10. 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を、肌状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
本発明方法によれば、肌の状態の印象ないしは見た目を、客観的かつ精度良く評価できる。即ち、本発明方法は測定画像の測定値から計算される値であるため、客観的かつ再現性の良い評価を誰でも簡易的に行える。また、本発明方法による評価結果は、熟練した判定者による評価結果と良く一致しているため、実際の肌の見た目を精度よく反映したものである。
本発明方法は、代表的には、肌の色ムラや透明感(くすみ)状態を評価できるが、細かい色ムラや透明感(くすみ)でもその状態を正確に評価できる。
これらにより、本発明方法による評価結果をもとに、誰でも簡易的に消費者の肌状態に合った適切なスキンケア化粧料やメークアップ化粧料を提案することができ、また、化粧品開発に当たり効果を適切に評価できる。
また、本発明方法は、汎用のデジタルカメラとパソコンソフトを用いて実施することができ、測定する人や場所が違っても再現性のある試験データを取得することができる簡便な方法である。従って、化粧品を扱う店頭などで誰でも簡単に実施できる。
本発明方法は、代表的には、肌の色ムラや透明感(くすみ)状態を評価できるが、細かい色ムラや透明感(くすみ)でもその状態を正確に評価できる。
これらにより、本発明方法による評価結果をもとに、誰でも簡易的に消費者の肌状態に合った適切なスキンケア化粧料やメークアップ化粧料を提案することができ、また、化粧品開発に当たり効果を適切に評価できる。
また、本発明方法は、汎用のデジタルカメラとパソコンソフトを用いて実施することができ、測定する人や場所が違っても再現性のある試験データを取得することができる簡便な方法である。従って、化粧品を扱う店頭などで誰でも簡単に実施できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の肌の状態の評価方法は、肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度(縦軸)の最大値(a)を、色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)で除した値((a)/(b)値)を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x):縦軸の値)と色要素の強さ(x:横軸の値)との積の和、すなわち数列(Σ(f(x) * x))で表される値を求める第2工程とを含む方法である。
本発明の肌の状態の評価方法は、肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度(縦軸)の最大値(a)を、色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)で除した値((a)/(b)値)を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x):縦軸の値)と色要素の強さ(x:横軸の値)との積の和、すなわち数列(Σ(f(x) * x))で表される値を求める第2工程とを含む方法である。
第1工程(ヒストグラムを得る工程)
肌表面の撮影手段は、色要素をデータ化できるものであればよく、特に限定されないが、一般的なデジタルカメラを用いることができる。
肌表面の撮影手段は、色要素をデータ化できるものであればよく、特に限定されないが、一般的なデジタルカメラを用いることができる。
肌表面とカメラレンズとの距離は、約15cm以上が好ましく、約30cm以上がより好ましい。また、約150cm以下が好ましく、約100cm以下がより好ましい。この範囲であれば、肌の状態、特に、色ムラや透明感(くすみ)の状態を客観的、かつ精度良く評価できるデータを取得することができる。
皮膚の撮影方法としては、肌の状態が撮影できれば特に制限はないが、撮影する肌に対して左右上下45度以内の角度から測定することが好ましく、左右上下30度以内の角度から測定することがより好ましく、左右上下15度以内の角度から撮影することがさらにより好ましい。
また、屋内で撮影する場合、測定対象部位に光を照射することが望ましい。光源は、測定対象部を明瞭に撮影することができる光源であれば特に制限はないが、蛍光灯、白熱灯、LED、ハロゲンランプ等が挙げられる。
光照射方向は特に限定されないが、評価対象の肌表面に対して正面上部から光を照射することが望ましく、これにより、シミ、シワ、毛穴などを総合して導かれる肌の状態を精度良く評価できる。
光照射方向は特に限定されないが、評価対象の肌表面に対して正面上部から光を照射することが望ましく、これにより、シミ、シワ、毛穴などを総合して導かれる肌の状態を精度良く評価できる。
光の照度は、測定対象部位の表面において、約300Lux以上が好ましく、約400Lux以上がより好ましく、約500Lux以上がさらにより好ましい。また、約2000Lux以下が好ましく、約1800Lux以下がより好ましく、約1500Lux以下がさらにより好ましい。この範囲であれば、本発明方法による評価結果と、屋内の通常の環境で視覚により感じられる肌の状態との相関性が良好になる。また、顔に影ができることもなく、またシワなどの凹凸による陰影が画像データに反映されなくなる事態が回避される。
撮影に当たり、肌の評価対象領域の付近に色見本を貼り付けておき、評価対象領域と共にこの色見本も撮影し、撮影条件によって変動する色要素の強さを線形補正することが好ましい。色見本は、例えば、画像補正用カラーチャートCASMATCH(株式会社ベアーメディック)を利用することができる。
評価対象部位は皮膚であれば特に限定されないが、前顔部、首、肩、腕(上腕、前腕)が特に好ましい。中でも、前顔部、及び首が好ましい。前顔部の中では、頬(特に、眼、口及び耳の周縁部まで広がる頬部)、こめかみ、目尻、額、顎が好適である。色ムラ、くすみなどの肌状態が目に付き易く、紫外線を継続的に浴びることにより色ムラ、くすみができ易いという観点から、前顔部、特に、頬(特に、眼、口、及び耳の周縁部まで広がる頬部)、額での評価が更に好ましい。
評価対象領域の面積は、皮膚状態を撮影できれば特に制限はないが、約1cm2以上が好ましく、約1.5cm2以上がより好ましく、約2cm2以上がさらにより好ましい。また、約60cm2以下が好ましく、約50cm2以下がより好ましく、約40cm2以下がさらにより好ましい。この範囲であれば、再現性の良い評価が行えると共に、必要以上の解析時間がかからない。
頬を対象として評価を実施する場合、左右のどちらの頬を選択してもよく、評価対象領域の面積は、約1cm2以上が好ましく、約1.5cm2以上がより好ましく、約2cm2以上がさらにより好ましい。また、約30cm2以下が好ましく、約25cm2以下がより好ましく、約20cm2以下がさらにより好ましい。この範囲であれば、再現性の良い評価が行えると共に、必要以上の解析時間がかからない。
頬を対象として評価を実施する場合、左右のどちらの頬を選択してもよく、評価対象領域の面積は、約1cm2以上が好ましく、約1.5cm2以上がより好ましく、約2cm2以上がさらにより好ましい。また、約30cm2以下が好ましく、約25cm2以下がより好ましく、約20cm2以下がさらにより好ましい。この範囲であれば、再現性の良い評価が行えると共に、必要以上の解析時間がかからない。
さらに撮影するデジタルカメラとして、画素数が500万画素以上のものを用いることで、一層精度良く肌の状態の評価結果が得られ、かつ評価結果と視覚により感じられる肌の状態のスコア値との相関性が良好になる。
評価対象領域の数については、肌の状態を客観的に評価できれば複数領域を評価する必要はないが、複数場所(例えば、2〜10箇所、中でも2〜5箇所)を測定することにより肌状態が更に精度よく評価できる。例えば、色ムラ、くすみなどの肌状態が目に付き易く、紫外線暴露などにより色ムラ、くすみができ易いという観点から頬で測定する場合、ホクロ、アザなどを避けて選択すれば1回の測定でもよい。
評価対象領域の画素数は、約100×100ピクセル以上が好ましく、約200×200ピクセル以上がより好ましく、約300×300ピクセル以上がさらにより好ましい。この範囲であれば、精度及び再現性の良い評価が行える。
用いる色要素としては、RGB表色系におけるR値、G値、又はB値;マンセル表色系(色相、明度、彩度);XYZ表色系におけるX値、Y値、又はZ値;Lab表色系におけるL値、a値、b値などが挙げられる。
中でも、肌状態の見た目との相関性が良好である点で、RGB表色系におけるR値、G値、又はB値が好ましい。R値、G値、又はB値を使用することにより色ムラを客観的に評価できる。中でも、G値、又はB値が好ましい。特に、B値は、見た目に感じられる色ムラとの相関性が最も良好である。また、肌の透明感(くすみ)を客観的に評価できる点で、R値が好ましい。R値は、見た目に感じられる透明感(くすみ)との相関性が良好である。
また、色要素の2以上を抽出し、これらの値を総合して演算処理することもでき、これにより、色ムラ評価の精度が一層高くなり、また色ムラ以外の肌の状態について様々な評価を容易に行えるようになる。具体的には、例えばRGB表色系におけるR値、G値及びB値の各輝度の強さを測定し、R値、G値及びB値の各輝度の強さを例えば256段階に分け、R値、G値及びB値の各諧調の出現頻度の和をヒストグラムの縦軸とすることができる。
中でも、肌状態の見た目との相関性が良好である点で、RGB表色系におけるR値、G値、又はB値が好ましい。R値、G値、又はB値を使用することにより色ムラを客観的に評価できる。中でも、G値、又はB値が好ましい。特に、B値は、見た目に感じられる色ムラとの相関性が最も良好である。また、肌の透明感(くすみ)を客観的に評価できる点で、R値が好ましい。R値は、見た目に感じられる透明感(くすみ)との相関性が良好である。
また、色要素の2以上を抽出し、これらの値を総合して演算処理することもでき、これにより、色ムラ評価の精度が一層高くなり、また色ムラ以外の肌の状態について様々な評価を容易に行えるようになる。具体的には、例えばRGB表色系におけるR値、G値及びB値の各輝度の強さを測定し、R値、G値及びB値の各輝度の強さを例えば256段階に分け、R値、G値及びB値の各諧調の出現頻度の和をヒストグラムの縦軸とすることができる。
ヒストグラムを作成するに当たり、分解した色要素の強さを段階(以下、「階調」ということがある。)に分ける。色要素の種類によっても異なるが、最小値と最大値との間を、約256段階以上に分けるのが好ましい。この範囲であれば、評価の精度が良好になる。
第2工程((a)/(b)値又は(Σ(f(x) * x)値を求める工程)
上記のようにして撮影した画像は、コンピュータの汎用的画像解析のソフトウェアを用いて、画像処理、画像解析、及び/又は指標計算を、手動又は自動で行うことができる。
(a)/(b)値を利用する場合、ヒストグラムの頻度(縦軸)の最大値(a)及び色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)、並びに(a)/(b)値を算出して、肌の状態の評価、判定、判断、又は鑑別を行う。このようなソフトウェアとして、例えば、アドビ・システム社のAdobe Photoshop CS5及びImage J(Rasband W.S., Image J, U.S. National Institutes of Health, Bethesda, Maryland, USA)が例示できる。
上記のようにして撮影した画像は、コンピュータの汎用的画像解析のソフトウェアを用いて、画像処理、画像解析、及び/又は指標計算を、手動又は自動で行うことができる。
(a)/(b)値を利用する場合、ヒストグラムの頻度(縦軸)の最大値(a)及び色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)、並びに(a)/(b)値を算出して、肌の状態の評価、判定、判断、又は鑑別を行う。このようなソフトウェアとして、例えば、アドビ・システム社のAdobe Photoshop CS5及びImage J(Rasband W.S., Image J, U.S. National Institutes of Health, Bethesda, Maryland, USA)が例示できる。
ヒストグラムは、横軸が色要素の強さを表し、縦軸がその諧調の出現頻度を表す。出現頻度(縦軸)の最大値((a)値)は、ピークが複数出現する場合は最も高いピークの高さ(出現頻度)とする。また、色要素の強さ(横軸)の最大値、及び最小値は、少なくとも一つの画素が出現する諧調の最大値、及び最小値とする。図1は、出現頻度の最大値((a)値)、並びに色要素の強さの最大値と最小値との差((b)値)を説明したものである。
(a)/(b)値を利用する場合、各階調におけるヒストグラムの頻度(縦軸)とを、色要素の強さ(横軸)の最大値と最小値との差(b)で除した値((a)/(b)値)を指標として、肌の状態を評価、判定、又は判断することができる。肌の状態としては、肌の透明感、肌の色ムラ、肌の均一性、シミ、そばかす、肌のキメ、肌の滑らかさ、肌荒れ、毛穴の黒ずみ又は汚れ、毛穴の開大、毛穴の皮脂詰まり、毛穴のたるみ、肌又は毛穴の炎症、シワ、ほうれい線、マリオネットラインなどが挙げられる。中でも、肌の色ムラ、透明感(くすみ)が好適である。
(a)/(b)値を利用して色ムラを評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、G値、又はB値が好ましく、B値がより好ましい。また、(a)/(b)値を利用して透明感(くすみ)を評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、R値が好ましい。
(a)/(b)値を利用して色ムラを評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、G値、又はB値が好ましく、B値がより好ましい。また、(a)/(b)値を利用して透明感(くすみ)を評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、R値が好ましい。
また、数列(Σ(f(x) * x)を利用する場合、ヒストグラムの出現頻度であるf(x)値(縦軸)と、色要素の強さであるx値(横軸)との積の和、すなわち数列(Σ(f(x) * x))で表される値を求める。このようなソフトウェアとして、例えば、アドビ・システム社のAdobe Photoshop CS5及びImage J(Rasband W.S., Image J, U.S. National Institutes of Health, Bethesda, Maryland, USA)が例示できる。図2は、出現頻度であるf(x)値(縦軸)と色要素の強さであるx値(横軸)との関係を説明したものである。
数列(Σ(f(x) * x)を利用する場合、各階調のヒストグラムの頻度(f(x):縦軸の値)と色要素の強さ(x:横軸の値)との積を全階調について足し合わせた和(Σ(f(x) * x))の値を指標として、肌の状態を評価、判定、又は判断することができる。肌の状態としては、肌の透明感、肌の色ムラ、肌の均一性、シミ、そばかす、肌のキメ、肌の滑らかさ、肌荒れ、毛穴の黒ずみ又は汚れ、毛穴の開大、毛穴の皮脂詰まり、毛穴のたるみ、肌又は毛穴の炎症、シワ、ほうれい線、マリオネットラインなどが挙げられる。中でも、肌の透明感(くすみ)が好適である。
数列(Σ(f(x) * x)を利用して透明感(くすみ)を評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、R値が好ましい。
数列(Σ(f(x) * x)を利用して透明感(くすみ)を評価する場合、色要素は、例えばRGB表色系では、G値、B値、R値の何れであってもよいが、R値が好ましい。
本発明における肌の状態は、皮膚医学における「正常」又は「異常」の程度を除く概念である。
第3工程(肌の状態を評価、判定、又は判断する工程)
本発明方法は、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値が大きいほど、肌の状態が良い又は整っている、即ち、肌の見た目が良好ないしは美しいと判断し、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値が小さいほど、肌の状態が悪い又は乱れている、即ち、肌の見た目が不良ないしは美しくないと評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
即ち、本発明方法によれば、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値を、肌の状態の指標として用いて、肌の状態を評価することができる。
特に、(a)/(b)値を利用して色ムラ状態又は透明感(くすみ)を評価するに当たっては、(a)/(b)値が大きいほど色ムラ又はくすみが小さく、(a)/(b)値が小さいほど色ムラ又はくすみが大きいと評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
また、Σ(f(x) * x)値を利用して透明感(くすみ)の評価に当たっては、Σ(f(x) * x)値が大きいほど透明感が高く(くすみが小さく)、Σ(f(x) * x)値が小さいほど透明感が低く(くすみが大きい)と評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
本発明方法は、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値が大きいほど、肌の状態が良い又は整っている、即ち、肌の見た目が良好ないしは美しいと判断し、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値が小さいほど、肌の状態が悪い又は乱れている、即ち、肌の見た目が不良ないしは美しくないと評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
即ち、本発明方法によれば、(a)/(b)値またはΣ(f(x) * x)値を、肌の状態の指標として用いて、肌の状態を評価することができる。
特に、(a)/(b)値を利用して色ムラ状態又は透明感(くすみ)を評価するに当たっては、(a)/(b)値が大きいほど色ムラ又はくすみが小さく、(a)/(b)値が小さいほど色ムラ又はくすみが大きいと評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
また、Σ(f(x) * x)値を利用して透明感(くすみ)の評価に当たっては、Σ(f(x) * x)値が大きいほど透明感が高く(くすみが小さく)、Σ(f(x) * x)値が小さいほど透明感が低く(くすみが大きい)と評価、判定、又は判断する工程を含むことができる。
(a)/(b)値を利用する場合、被験者にスキンケアを施す前の(a)/(b)値を基準値とし、スキンケアを施した後の(a)/(b)値をこの基準値と比較することにより、スキンケアが有効であったか否かを評価、判定又は判断することもできる。具体的には、スキンケアを施す前に評価対象としたのと同一部位を撮影し、(a)/(b)値を求めればよい。
後述する実施例が示すように、本発明方法により求めた(a)/(b)値と、視覚により感じられる肌状態(色ムラ又は透明感(くすみ))のスコア値(以下、「スコア値」とする)との間に相関関係にあることが明らかになった。視覚により感じられる肌の状態が良好な場合、(a)/(b)値およびスコア値は共に大きな値を示し、また、視覚により感じられる肌の状態が不良な場合、(a)/(b)値およびスコア値は共に小さな値を示す。
数列(Σ(f(x) * x)を利用する場合、被験者にスキンケアを施す前のΣ(f(x) * x)値を基準値とし、スキンケアを施した後のΣ(f(x) * x)値をこの基準値と比較することにより、スキンケアが有効であったか否かを評価、判定又は判断することもできる。具体的には、スキンケアを施す前に評価対象としたのと同一部位を撮影し、Σ(f(x) * x)値を求めればよい。
後述する実施例が示すように、本発明方法により求めたΣ(f(x) * x)値と、視覚による肌状態(透明感)のスコア値(以下、「スコア値」とする)との間に相関関係にあることが明らかになった。視覚で肌の状態が良好な場合、Σ(f(x) * x)値およびスコア値は共に大きな値を示し、また、視覚により肌の状態が不良な場合、Σ(f(x) * x)値およびスコア値は共に小さな値を示す。
従来、肌の状態は熟練した評価者がスコア化する必要があり、誰もが簡単に評価できるわけではなかったが、本発明方法によれば、肌の状態の印象ないしは見た目を、客観的かつ精度良く評価できる。即ち、本発明方法は測定画像の測定値から計算される値であるため、客観的かつ再現性の良い評価を誰でも簡易的に行える。また、熟練した判定者による評価結果と良く一致しているため、実際の肌の見た目を精度よく判断することができる。
以下、本発明を、実施例を挙げて、より詳細に説明する。
実施例1(色ムラの評価)
(a)/(b)値の測定
化粧をしていないモニター(25〜63歳の女性パネル22名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、蛍光灯光源を用いて、顔前面に対して正面上部方向から、150cmの距離をあけて、顔前面に光を照射した。顔表面の照度は、700〜1200Luxであった。顔表面の照度に幅があるのは、パネルによって測定した部屋が異なるからである。
この状態で、デジタルカメラ(ニコンD90)を用いて、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるB値又はR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。
ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、輝度の最大値から最小値を引いた値(b)で徐し、(a)/(b)値を得た。
実施例1(色ムラの評価)
(a)/(b)値の測定
化粧をしていないモニター(25〜63歳の女性パネル22名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、蛍光灯光源を用いて、顔前面に対して正面上部方向から、150cmの距離をあけて、顔前面に光を照射した。顔表面の照度は、700〜1200Luxであった。顔表面の照度に幅があるのは、パネルによって測定した部屋が異なるからである。
この状態で、デジタルカメラ(ニコンD90)を用いて、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるB値又はR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。
ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、輝度の最大値から最小値を引いた値(b)で徐し、(a)/(b)値を得た。
視覚評価との相関性
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、色ムラのスコア値を評点1〜7(0.5きざみ)の13段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は色ムラが非常に強い状態であり、スコア値7は色ムラが感じられない状態である。
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、色ムラのスコア値を評点1〜7(0.5きざみ)の13段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は色ムラが非常に強い状態であり、スコア値7は色ムラが感じられない状態である。
(a)/(b)値とスコア値平均値との相関を、図3に示す。
図3から明らかなように、肉眼的に評価した色ムラのスコア値が低い場合、B値について(a)/(b)値は低い値を示し、肉眼的に評価した色ムラのスコア値が高い場合、(a)/(b)値は高い値を示した。B値を利用して測定した(a)/(b)と肉眼的に評価した色ムラのスコア値は非常に高い相関係数にあることがわかり、その相関係数は0.785であった。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
図3から明らかなように、肉眼的に評価した色ムラのスコア値が低い場合、B値について(a)/(b)値は低い値を示し、肉眼的に評価した色ムラのスコア値が高い場合、(a)/(b)値は高い値を示した。B値を利用して測定した(a)/(b)と肉眼的に評価した色ムラのスコア値は非常に高い相関係数にあることがわかり、その相関係数は0.785であった。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
実施例2(色ムラと透明感の評価)
(a)/(b)値の測定
化粧をしていないモニター(12〜69歳の女性パネル24名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、機器(VISIA、canfield社)を利用して、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるB値またはR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。
ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、輝度の最大値から最小値を引いた値(b)で徐し、(a)/(b)値を得た。
(a)/(b)値の測定
化粧をしていないモニター(12〜69歳の女性パネル24名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、機器(VISIA、canfield社)を利用して、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるB値またはR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。
ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、輝度の最大値から最小値を引いた値(b)で徐し、(a)/(b)値を得た。
視覚評価との相関性
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、透明感のスコア値を評点1〜5(0.5きざみ)の9段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は透明感がほとんど感じられない状態であり、スコア値5は透明が高い状態である。
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、透明感のスコア値を評点1〜5(0.5きざみ)の9段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は透明感がほとんど感じられない状態であり、スコア値5は透明が高い状態である。
図4から明らかなように、肉眼的に評価した透明感(くすみ)のスコア値が低い場合、R値について(a)/(b)値は低い値を示し、肉眼的に評価した透明感(くすみ)のスコア値が高い場合、(a)/(b)値は高い値を示した。R値を利用して測定した(a)/(b)と肉眼的に評価した透明感(くすみ)のスコア値は高い相関係数にあることがわかり、その相関係数は0.444であった。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
Σ(f(x) * x)値の測定
化粧をしていないモニター(12〜69歳の女性パネル24名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、機器(VISIA、canfield社)を利用して、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。各階調のヒストグラムの頻度(f(x):縦軸)と色要素の強さ(x:横軸)との積を算出し、全ての階調について足し合わせて、Σ(f(x) * x)値を得た。
化粧をしていないモニター(12〜69歳の女性パネル24名)を椅子に座らせて、頭部を台に固定し、機器(VISIA、canfield社)を利用して、顔の皮膚画像を撮影し、撮影した画像をパーソナルコンピューターに取り込んだ。また、予め、モニターの顔面の対象領域の付近(額)に貼り付けておいた色見本(画像補正用カラーチャートCASMATCH;株式会社ベアーメディック)の画像データを用いて、明るさの(色調の)線形化補正を行った。
評価対象領域として頬の300×300ピクセルの正方形の領域を選択した。この領域は、面積が10cm2である。各画素のRGB表色系におけるR値の輝度を0から255までの256段階の階調として表現し、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。各階調のヒストグラムの頻度(f(x):縦軸)と色要素の強さ(x:横軸)との積を算出し、全ての階調について足し合わせて、Σ(f(x) * x)値を得た。
視覚評価との相関性
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、透明感のスコア値を評点1〜5(0.5きざみ)の9段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は透明感がほとんど感じられない状態であり、スコア値5は透明が高い状態である。
同一の撮影画像を、3名の熟練した評価者が肉眼的に評価して、透明感のスコア値を評点1〜5(0.5きざみ)の9段階で表し、平均値を求めた。スコア値1は透明感がほとんど感じられない状態であり、スコア値5は透明が高い状態である。
Σ(f(x) * x)値と、スコア値平均値との相関を、図5に示す。肉眼で評価した透明感(くすみ)のスコア値が低い場合、Σ(f(x) * x)値は低い値を示し、肉眼で評価した透明感(くすみ)のスコア値が高い場合、Σ(f(x) * x)値は高い値を示した。R値を利用して測定したΣ(f(x) * x)と肉眼で評価した透明感(くすみ)のスコア値は高い相関係数にあることがわかり、その相関係数は0.667であった。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
本発明の評価方法が、見た目を反映した精度の良い評価方法であることが分かる。
本発明方法は、肌の状態の印象ないしは見た目を、客観的かつ精度良く評価できる方法である。また、汎用のデジタルカメラとパソコンソフトを用いて、誰でも簡単に行えるため、化粧品売り場の店頭等での評価に好適であるため、肌の状態や化粧品の選択に必要な有用な情報を提供することができる。
Claims (10)
- 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得る第1工程と、(1)ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を求めるか、又は(2)ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を求める第2工程を含む、肌の状態の評価方法。
- 色要素が、RGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である請求項1に記載の方法。
- 肌の状態が、肌の色ムラ状態、又は透明感若しくはくすみである請求項1又は2に記載の方法。
- 肌の状態が肌の色ムラ状態であり、色要素がRGB表色系におけるR値、G値、及び/又はB値である請求項3に記載の方法。
- 肌の状態が肌の透明感又はくすみであり、色要素がRGB表色系におけるR値である請求項3に記載の方法。
- さらに、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が大きいほど肌の状態が良好であり、(a)/(b)値又はΣ(f(x) * x)値が小さいほど肌の状態が不良であると評価、判断、又は判定する第3工程を含む請求項1〜5の何れかに記載の方法。
- 第2工程で(a)/(b)値を求め、第3工程で、(a)/(b)値が大きいほど肌の色ムラが少ないか、又は肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、(a)/(b)値が小さいほど肌の色ムラが多いか、又は肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する請求項6に記載の方法。
- 第2工程でΣ(f(x) * x)値を求め、第3工程で、Σ(f(x) * x)値が大きいほど肌の透明感が高くないしはくすみが少なく、Σ(f(x) * x)値が小さいほど肌の透明感が低くないしはくすみが多いと評価、判断、又は判定する請求項6に記載の方法。
- 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度の最大値(a)を、色要素の強さの最大値と最小値との差(b)で除した値(a)/(b)値を、肌の状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
- 肌表面の撮影画像から評価対象領域の各画素の色要素の強さのヒストグラムを得て、ヒストグラムの頻度(f(x))と色要素の強さ(x)との積の和(Σ(f(x) * x))の値を、肌状態の指標とする、肌の状態の評価方法。
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CN115829910A (zh) * | 2022-07-07 | 2023-03-21 | 广州莱德璞检测技术有限公司 | 一种肌肤的感官评价装置以及肌肤的评价方法 |
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2013
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