JP2014087107A - Power conversion device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電力変換装置に関するものである。 The present invention relates to a power conversion device.
交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置を流れるノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、前記ノイズ補償電流供給手段は、前記ノイズ電流検出手段の検出信号により出力電流が制御される素子であって前記直流中間回路の電圧より低い耐圧を有するトランジスタと、ツェナダイオードとの直列回路を備えた電力変換装置のノイズ低減装置が開示されている(特許文献1)。 Semiconductor switching element constituting an inverter for a power converter having a converter connected to an AC power source, an inverter connected to the DC output side of the converter, and a DC smoothing capacitor connected to a DC intermediate circuit A device for reducing a noise current flowing through the power conversion device by turning on and off, and generating a noise current detecting means for detecting the noise current and a noise compensation current for reducing the detected noise current And a noise compensation current supply means for supplying power to the power converter, wherein the noise compensation current supply means is an element whose output current is controlled by a detection signal of the noise current detection means. A series circuit of a transistor having a breakdown voltage lower than the voltage of the DC intermediate circuit and a Zener diode. Noise reduction apparatus of a power conversion device provided with has been disclosed (Patent Document 1).
しかしながら、上記従来技術の構成では、例えばFMラジオの周波数帯である高周波数領域になると、ノイズ補償電流供給回路が交流電流成分と逆位相の電流をより精度良く生成する必要があるため、ノイズ電流検出手段は交流電流成分を高精度で検出する必要がある。このため、交流電流成分を高精度で検出するためには高価な検出回路が必要となる。また、高精度に交流電流成分の検出を行ったとしても、高周波領域では制御周期が短くなるため、ノイズ補償電流供給回路を高速動作させる必要がある。高速動作させるためには、例えばトランジスタをSiCといった高価な素子に変える必要がある。。
従って、上記従来技術では、高周波領域のスイッチングに起因して給電母線に発生する交流電流成分を低減させるために高価な回路が必要になるという問題があった。
という問題があった。
However, in the configuration of the above prior art, for example, in the high frequency region that is the frequency band of FM radio, the noise compensation current supply circuit needs to generate a current having a phase opposite to that of the AC current component more accurately. The detection means needs to detect the alternating current component with high accuracy. For this reason, in order to detect an alternating current component with high accuracy, an expensive detection circuit is required. Even if the AC current component is detected with high accuracy, the control cycle is shortened in the high frequency region, so that it is necessary to operate the noise compensation current supply circuit at high speed. In order to operate at high speed, it is necessary to change the transistor to an expensive element such as SiC, for example. .
Therefore, the conventional technique has a problem that an expensive circuit is required to reduce the alternating current component generated in the power supply bus due to switching in the high frequency region.
There was a problem.
本発明が解決しようとする課題は、インバータのスイッチングによるノイズを抑制することができる電力変換装置を提供することである。 Problem to be solved by the invention is providing the power converter device which can suppress the noise by switching of an inverter.
本発明は、インバータと接続する正極側の給電母線である第1の給電母線及び負極側の給電母線である第2の給電母線と、第1の給電母線及び第2の給電母線にそれぞれ誘導結合された第1の導電体及び第2の導電体と、抵抗を含み、前記第1の導電体と前記第2の導電体との間を電気的に接続する接続回路とを備えることによって上記課題を解決する。 The present invention is inductively coupled to a first power supply bus that is a positive power supply bus connected to an inverter, a second power supply bus that is a negative power supply bus, and a first power supply bus and a second power supply bus, respectively. The above-described problem is provided by including the first and second conductors and a connection circuit that includes a resistor and electrically connects the first conductor and the second conductor. To solve.
本発明によれば、インバータのスイッチング動作により発生したノイズが第1の導電体、第2の導電体を介して接続回路に含まれる抵抗に流れる。そして、抵抗で熱に消費されるため、低価格な回路で高周波領域の交流電流成分を抑制することができるという効果を奏する。 According to the present invention, the noise generated by the switching operation of the inverter flows through the first conductor and the second conductor to the resistor included in the connection circuit. And since it is consumed by heat with resistance, there exists an effect that the alternating current component of a high frequency area | region can be suppressed with a low-cost circuit.
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
《第1実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図2は図1のII線に沿う断面図である。詳細な図示は省略するが、本例の電気自動車は、三相交流電力モータなどの電動機300を走行駆動源として走行する車両であり、電動機300は電気自動車の車軸に結合されている。以下、電気自動車を例に説明するが、本発明は、ハイブリッド自動車(HEV)にも適用することができ、また車両以外の装置に搭載される電力変換装置にも適用可能である。
<< First Embodiment >>
FIG. 1 is a schematic diagram of a drive system for an electric vehicle including a power conversion device according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a sectional view taken along line II in FIG. Although detailed illustration is omitted, the electric vehicle of this example is a vehicle that travels using an
本例の電力変換装置を含む駆動システムは、電力変換装置100と、直流電源200と、電動機300と、シールド線7、8を備えている。直流電源200は、複数の電池により構成され、シールド線7により電力変換装置100に接続されている。直流電源200は、車両の動力源となり、電力変換装置100に直流電力を供給する。電力変換装置100は、直流電源200と電動機300との間に接続され、直流電源200から供給される直流電力を交流電力に変換し電動機300に供給する。シールド線7、8は、金属線を樹脂により被覆することで形成される電線である。シールド線7は、一対のシールド線で構成され、一方のシールド線7は直流電源200の正極端子と給電母線11とを接続し、他方のシールド線7は直流電源200の負極端子と給電母線21とを接続する。シールド線8は三本のシールド線により構成され、3本のシールド線8は、電動機300のU相、V相、W相と対応して、バスバ6と電動機300とを接続する。
The drive system including the power converter of this example includes a
電力変換装置100は、給電母線11、21と、磁性体12、22と、導電体13、23と、接続回路30と、平滑コンデンサ4と、パワーモジュール5と、バスバ6とを備えている。給電母線11は、板状(平板)の導電体により形成され、直流電源200の正極側から出力される電力をパワーモジュール5に給電する電源線であって、電力変換装置100を構成するインバータ回路のうち、P側の電源線に相当する。給電母線21は、板状(平板)の導電体により形成され、直流電源200の負極側から出力される電力をパワーモジュール5に給電する電源線であって、電力変換装置100を構成するインバータ回路のうち、N側の電源線に相当する。給電母線11の側面のうち、磁性体12と対向しない、給電母線11の側面は、給電母線21の側面と対向している。同様に、給電母線21の側面のうち、磁性体22と対向しない、給電母線11の側面は、給電母線11の側面と対向している。給電母線11、21の一部、又は、給電母線11、21の先端部分が、電力変換装置100の端子(タブ)となって、シールド線7の先端に接続されている。
The
磁性体12は、板状(平板)に形成され、給電母線11及び導電体13より透磁率の高い材料で、例えばフェライト等により形成されている。磁性体12の両側面は、給電母線11の主面(長手方向に沿う面の内、最も幅の広い面)及び導電体13の主面とそれぞれ対向して、給電母線11と導電体13との間に設けられ、給電母線11と導電体13との間に狭持されている。磁性体22は、板状(平板)に形成され、給電母線21及び導電体23より透磁率の高い材料で形成されている。磁性体22の両側面は、給電母線21の主面及び導電体23の主面とそれぞれ対向して、給電母線21と導電体23との間に設けられ、給電母線21と導電体23との間に狭持されている。
The
導電体13は板状で、導電材料により形成され、例えば磁性体12に金属テープを貼り付けることで磁性体12の表面に取り付けられている。導電体13の底面は、磁性体12の上面と対向する位置に配置されている。導電体23は板状で、導電材料により形成され、例えば磁性体22に金属テープを貼り付けることで磁性体22の表面に取り付けられている。導電体23の上面は、磁性体22の下面と対向する位置に配置されている。
The
給電母線11、磁性体12及び導電体13は、磁性材料と、当該磁性材料を狭持する、2枚の導電板で構成されているため、インダクタ結合(相互インダクタンス)として作用する。同様に、給電母線21、磁性体22及び導電体23は、磁性材料と、当該材料を狭持する、2枚の導電板で構成されているためインダクタ結合(相互インダクタンス)として作用する。すなわち、給電母線11と導電体13との間は誘導結合し、給電母線21と導電体23との間は誘導結合している。
Since the
また、図2に示すように、給電母線11と磁性体12との間には隙間が設けられており、給電母線21と磁性体22との間にも隙間が設けられている。そして、当該隙間により、給電母線11と導電体13との間、及び給電母線21と導電体23との間には、絶縁性が確保されるため、給電母線11及び導電体13はコンデンサとして作用し、給電母線21及び導電体23もコンデンサとして作用する。
Further, as shown in FIG. 2, a gap is provided between the
接続回路30は、抵抗31と、配線32、33とを備えている。接続回路30は、導電体13と導電体23との間を電気的に接続する回路である。抵抗31は、接続回路30に抵抗成分を持たせるために設けられた回路である。抵抗31の抵抗値は、少なくとも導電体13、23の抵抗値より高く設定され、配線32及び配線33の配線抵抗よりも高くなっている。配線32の一端は導電体13に接続され、他端は抵抗31に接続されている。配線33の一端は導電体23に接続され、他端は抵抗31に接続されている。すなわち、接続回路30は導電体13と導電体23との間を電気的に導通しつつ、導電体13と導電体23との間で短絡することを防ぐよう抵抗31を備えている。
The
給電母線11、21はそれぞれ分岐して、平滑コンデンサ4の正極端子と負極端子にそれぞれ接続され、パワーモジュール5の正極端子と負極端子にそれぞれ接続されている。平滑コンデンサ4は、給電母線11及び給電母線21との間に接続されることで、直流電源200とパワーモジュール5との間に接続される。平滑コンデンサ4は、直流電源200に入出力される電力を整流するコンデンサである。
The
パワーモジュール5は、給電母線11、21を介して、直流電源200とバスバ6との間に接続されている。パワーモジュール5は、IGBT又はMOSFET等のモジュール化された、複数の半導体スイッチング素子を基板上に複数有している。そして、図示しないコントローラからの制御信号に基づき、当該半導体スイッチング素子をオン及びオフさせることで直流電源からの電力を変換して、バスバ6を介して電動機300に電力を出力するインバータである。図示しないコントローラが、車両のアクセル開度と対応するトルク指令値から、当該半導体スイッチング素子のスイッチング信号を生成し、パワーモジュール5に出力することで、当該半導体スイッチング素子のオン及びオフが切り換えられて、電動機300において所望の出力トルクを得るための交流電力がパワーモジュール5から出力される。パワーモジュール5は電動機300の各相に対応させて、U相、V相及びW相の出力線で、三相の電動機300に電気的に接続されている。
The
バスバ6は、導電材料により板状の、3本の導電板で形成されており、パワーモジュール5とシールド線8をと接続する。バスバ6の先端部分が、電力変換装置100の端子(タブ)となって、シールド線8の先端に接続されている。
The
次に、本例における、給電母線11、21、磁性体12、22、導電体13、23、及び、接続回路30の作用について、図3を用いて説明する。図3は、図1の駆動システムのうち、給電母線11、21、磁性体12、22、導電体13、23、及び、接続回路30を等価回路で示した概要図である。なお、図3において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。
Next, the operation of the
上記のように、導電体13及び導電体23は、磁性体12及び磁性体22をそれぞれ介して、給電母線11及び給電母線21にそれぞれ誘導結合しているため、図3に示すように、コイルでそれぞれ表される。そして給電母線11と給電母線21との間は、当該コイルと、抵抗31とを接続する等価回路で表される。
As described above, the
ところで、パワーモジュール5に含まれるスイッチング素子がスイッチング動作すると、スイッチングノイズが発生する。スイッチングノイズは、スイッチング素子のスイッチングのタイミングに応じて様々な周波数のノイズとなり、さらに給電母線11、21において特定の周波数でピーク値をもつノイズ発生源となるため、電力変換装置100の外部へ漏洩する可能性がある。そして、電力変換装置100を備えた車両に搭載されている車載ラジオの周波数帯域と、ノイズの周波数とが干渉した場合には、ラジオの聴取を困難にしたり、ノイズがユーザにとって耳障りとなる雑音になったりする可能性もある。さらに、ノイズが、車両に搭載された他の電子機器へ悪影響を及ぼす可能性もある。
By the way, when the switching element included in the
本例では、導電体13及び導電体23が、給電母線11及び給電母線21にそれぞれ誘導結合されているため、パワーモジュール5でスイッチングノイズにより、給電母線11、21でノイズが発生した場合には、当該ノイズを、誘導結合させた部分(図3で等価的に示すコイルに相当)で誘起させる。そして、誘導結合させた部分で誘起されたノイズ電流を、抵抗31で熱として消費させる。これにより、ノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へノイズの漏洩を防ぐ。
In this example, since the
また、本例では、抵抗31の抵抗値と、給電母線11、21、磁性体12、22、及び、導電体13、23により形成される誘導結合を、スイッチングノイズ成分(周波数)に応じて設定し、スイッチングに基づくノイズを抑制する。すなわち、スイッチングノイズは、複数の周波数を持っており、給電母線11の形状等により、特定の周波数のノイズが、給電母線11で発生するため、当該特定の周波数のノイズのピーク値を抑制するよう、ノイズ成分に応じて抵抗31の抵抗値及び容量結合部分の相互インダクタを設定することで、ノイズのピークを抑制することができる。
In this example, the resistance value of the
上記のように、本例は、パワーモジュール5に接続される給電母線11及び給電母線21と、給電母線11及び給電母線21にそれぞれ誘導結合された導電体13及び導電体23と、抵抗を含み、導電体12と導電体22との間を電気的に接続する接続回路30とを備えている。これにより、パワーモジュール5のスイッチングに基づき、給電母線11及び21で発生したノイズによるノイズ電流を、誘導結合された部分に導通させることで、ノイズ電流を抵抗31に流し、熱として消費させ、ノイズを抵抗31で吸収することができる。その結果として、ノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へのノイズの漏洩を防ぐことができる。また、誘導結合させるための回路及び接続回路30に、複雑な回路を用いなくてもよいため、回路構成の簡素化を図りつつ、ノイズの抑制を実現することができ、コストを下げることができる。
As described above, this example includes the
また本例は、給電母線11と導電体13との間に設けられる磁性体12と、給電母線21と導電体23との間に設けられる磁性体22とを備えている。これにより、給電母線11、21と導電体13、23との間の誘導結合が強くなるため、ノイズの抑制効果を高めることができる。また、本例は、導電体13、23は、磁性体12、22を介して、給電母線11、21の近傍に配置されているため、給電母線11、21と導電体13、23との間の誘導結合を強くすることができ、ノイズの抑制効果を高めることができる。
In addition, this example includes a
また本例は、抵抗31の抵抗値を、導電体13又は導電体23の抵抗値より高くする。これにより、接続回路30により導電体13と導電体23との間を接続した場合に、導電体13、23間の短絡を防ぎ、ノイズを抑制することができる。
In this example, the resistance value of the
また、導電体13、23は金属テープにより形成されている。これにより、導電体13、23を容易に形成することができる。
The
本例は、パワーモジュール5のスイッチング動作により給電母線11、21で発生するノイズ成分に応じて、抵抗31の抵抗値、または、誘導結合部分の相互インダクタンスを設定する。これにより、スイッチング動作により発生するノイズのピークに合わせて、容量結合部分及び抵抗31においてノイズを吸収させることができ、ノイズを抑制することができる。
In this example, the resistance value of the
なお、本例は、磁性体12、22を導電体12、23の表面上に設けたが、磁性体12、23との絶縁状態を確保しつつ、給電母線11、21の表面上に、別途、磁性体を設けてもよい。
In this example, the
上記パワーモジュール5が本発明に係る「インバータ」に相当し、給電母線11が本発明の「第1の給電母線」に、給電母線21が本発明の「第2の給電母線」に、導電体13が本発明の「第1の導電体」に、導電体23が本発明の「第2の導電体」に、磁性体12が本発明の「第1の磁性体」に、磁性体22が本発明の「第2の磁性体」に相当する。
The
《第2実施形態》
図4は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図5は、図4のV線に沿う断面図である。本例では上述した第1実施形態に対して、誘電体を設ける点が異なる。これ以外の構成は、上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。
<< Second Embodiment >>
FIG. 4 is a schematic diagram of a drive system for an electric vehicle including a power converter according to another embodiment of the invention. FIG. 5 is a cross-sectional view taken along line V in FIG. This example differs from the first embodiment described above in that a dielectric is provided. Since the other configuration is the same as that of the first embodiment described above, the description thereof is incorporated as appropriate.
誘電体14は、板状(平板)に形成され、給電母線11及び導電体13より誘電率の高い材料で、例えば樹脂等により形成されている。誘電体14の両側面は、給電母線11の主面及び磁性体12の主面とそれぞれ対向して、給電母線11と磁性体12との間に設けられ、給電母線11と導電体13との間に狭持されている。誘電体24は、板状(平板)に形成され、給電母線21及び導電体23より誘電率の高い材料で形成されている。誘電体24の両側面は、給電母線21の主面及び磁性体12の主面とそれぞれ対向して、給電母線21と導電体23との間に設けられ、給電母線21と導電体23との間に狭持されている。
The dielectric 14 is formed in a plate shape (flat plate) and is made of a material having a dielectric constant higher than that of the
給電母線11及び導電体13は、誘電材料(絶縁材料)と磁性材料(フェライト)を狭持しているため、インダクタンスとして作用し、さらに、コンデンサとしても作用し給電母線11と導電体13との間は誘導結合しつつ、容量結合することになる。給電母線21及び導電体23についても、同様に、給電母線11と導電体13との間は誘導結合しつつ、容量結合している。
Since the
これにより、本発明は、パワーモジュール5のスイッチングノイズによるノイズ電流を、誘導結合及び容量結合された部分に導通させることで、ノイズ電流を抵抗31に流し、熱として消費させ、ノイズを抵抗31で吸収することができる。その結果として、ノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へのノイズの漏洩を防ぐことができる。
As a result, the present invention allows the noise current due to the switching noise of the
《第3実施形態》
図6は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図7は、図6のVII線に沿う断面図である。本例では上述した第2実施形態に対して、誘電体の構成が異なる。これ以外の構成は、上述した第2実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。
<< Third Embodiment >>
FIG. 6 is a schematic diagram of an electric vehicle drive system including a power converter according to another embodiment of the invention. 7 is a cross-sectional view taken along line VII of FIG. In this example, the configuration of the dielectric is different from that of the second embodiment described above. Since the other configuration is the same as that of the second embodiment described above, the description thereof is incorporated as appropriate.
図6及び図7に示すように、誘電体14は給電母線11、21及び磁性体12、23の表面を樹脂で覆いつつ、給電母線11と導電体13との間、及び、給電母線21と導電体23との間に設けられ、導電体13及び導電体23に狭持されるよう構成されている。言い換えると、給電母線11の外周の一部は誘電体14に覆われ、給電母線21の外周の一部は誘電体14に覆われ、磁性体12、22の側面は誘電体14に覆われている。誘電体14は、給電母線11と給電母線21との間に狭持される。これにより、導電体13は磁性体12により給電母線11に誘導結合されつつ、誘電体14により給電母線11に容量結合される。また、導電体23も、同様に、磁性体22により給電母線21に誘導結合されつつ、誘電体24により給電母線21に容量結合される。
As shown in FIGS. 6 and 7, the dielectric 14 covers the surfaces of the
ここで、本例における抵抗31の抵抗値の設定方法について、図8〜図10を用いて説明する。図8は給電母線11、21の斜視図であり、図9は抵抗31の抵抗値に対するノイズ特性を示すグラフであり、図10はノイズ周波数に対する、給電母線11、21のインピーダンス特性を示すグラフである。なお、図7において、給電母線11、21の長さをl、幅をw、高さHとし、給電母線11と給電母線21との間の距離をdとする。
Here, a method for setting the resistance value of the
給電母線11と給電母線21との間の誘導成分をLpn、容量成分をCpnとすると、給電母線11、21の抵抗値(Rpn)は、下記の式(1)で示されるように、誘導成分(Lpn)の平方根に比例し、容量成分(Cpn)の平方根に反比例する値により近似される。
そして、給電母線11と給電母線21との間の自己インダクタンス(Lo)及び相互インダクタンス(Mo)は、以下の式(2)及び式(3)により表される。
長さ(L)が、距離(d)に対して十分長い場合には、式(1)において、給電母線11と給電母線21との間の誘導成分(Lpn=2(Lo−Mo))と比較して、給電母線11と給電母線21との間の容量成分(Cpn)が支配的になる。
When the length (L) is sufficiently long with respect to the distance (d), the inductive component (L pn = 2 (L o −M o ) between the
給電母線11と給電母線21との間の比誘電率をεrとし、真空誘電率をεoとし、給電母線11及び給電母線21の相互に対向する面の面積をSとすると、容量成分(Cpn)は、下記の式(4)で近似される。
そして、式(4)を式(1)に代入することで、下記の式(5)が導き出される。
すなわち、給電母線11、21の抵抗値(Rpn)は、距離(d)の平方根に比例し、面積(S)の平方根に反比例する値で近似される。
That is, the resistance value (R pn ) of the
接続回路30において、ノイズ低減効果を発揮させるためには、抵抗31と給電母線11、21の抵抗との間でマッチングさせることが求められる。給電母線11、21の抵抗値(Rpn)を中心に、抵抗31の抵抗値を変化させ、ノイズ特性をとると、図9に示すような特性を示す。なお、図9において、縦軸はノイズ強度を表してしている。すなわち、給電母線11、21の抵抗に対して、抵抗31の抵抗値を抵抗値(Rpn)に設定した場合が最もノイズを低減させて、少なくとも、抵抗値(Rpn)を、抵抗値(Rpn/10)から抵抗値(10Rpn)の間に設定することで、ノイズを低減させることができる。
In the
次に、パワーモジュール5に含まれるスイッチング素子のスイッチング動作により生じるスイッチングノイズの周波数に対する、インピーダンス特性について説明する。ここで、給電母線11、21からみた、誘導結合部分及び接続回路30のインピーダンスをZoとし、抵抗31の抵抗値(R)を抵抗値(Rpn)とマッチングさせた場合(R≒Rpn)のインピーダンス特性を図8のグラフaに示し、抵抗31の抵抗値を抵抗値(Rpn)に対して十分に大きい場合(R>>Rpn)、または、抵抗31の抵抗値を抵抗値(Rpn)に対して十分に小さい場合(R<<Rpn)のインピーダンス特性を図8のグラフbで示す。
Next, impedance characteristics with respect to the frequency of switching noise generated by the switching operation of the switching element included in the
グラフbに示すように、給電母線11、21の抵抗値(Rpn)に対して、抵抗31の抵抗値(R)が十分に大きい、または、十分に小さい場合には、鋭い共振を示し、共振点でのインピーダンスの変化量が大きくなっている。一方、グラフaに示すように、抵抗31の抵抗値(R)が給電母線11、21の抵抗値(Rpn)に近似している場合には、共振が緩くなり、共振点でのインピーダンスの変化量が小さくなるため、共振点に相当する周波数のノイズが抑制される。これにより、抵抗31の抵抗値(R)を、給電母線11、21の抵抗値(Rpn)に基づいて設定することで、ノイズを抑制することができる。また、共振点付近に、ラジオの周波数等、干渉させたくない周波数帯域(図9に示す帯域A)がある場合でも、抵抗31の抵抗値(R)と給電母線11、21の抵抗値(Rpn)とをマッチングさせることで、共振周波数におけるインピーダンス(Zo)の変化量を抑制し、その結果として、当該周波数帯域におけるノイズを抑制することができる。
As shown in the graph b, when the resistance value (R) of the
上記のように、本例は、給電母線11、21の表面の一部と磁性体12、22を覆い(樹脂によりモールドされ)、給電母線11と導電体13との間、及び、給電母線21と導電体23との間に設けられ、樹脂により形成される誘電体14を備えている。これにより、本例は、導電体13、23と給電母線11、21とを容量結合及び誘導結合させるように導電体13、23を位置決めする際に、導電体13、23を誘電体14の表面に配置すればよいため、容易に、給電母線11、21に対する導電体13、23の位置決めを容易にすることができ、その結果として、給電母線11、21で発生するノイズを抑制することができる。
As described above, this example covers a part of the surface of the
また本例において、抵抗31の抵抗値は、給電母線11と給電母線21との間の誘導成分の平方根に比例し、かつ、給電母線11と給電母線21との間の容量成分の平方根に反比例する値に設定されている。これにより、給電母線11、21で発生するノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へノイズの漏洩を防ぐことができる。
In this example, the resistance value of the
また本例において、抵抗31の抵抗値は、給電母線11と給電母線21との間の距離の平方根に比例し、かつ、給電母線21と対向する給電母線11の対向面の面積、または、給電母線11と対向する給電母線21の対向面の面積の平方根に反比例する値に設定されている。これにより、給電母線11、21で発生するノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へノイズの漏洩を防ぐことができる。
In this example, the resistance value of the
なお、本例は、誘電体14を一体化させて、給電母線11及び給電母線21を覆う構成としたが、誘電体14を分離させて、分離した誘電体14が、給電母線11の一部及び給電母線21の一部をそれぞれ覆うように、構成してもよい。
In this example, the dielectric 14 is integrated to cover the
上記の誘電体14が本発明の「第1の誘電体」及び「第2の誘電体」に相当する。 The dielectric 14 corresponds to the “first dielectric” and the “second dielectric” of the present invention.
《第4実施形態》
図11は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。本例では上述した第1実施形態に対して、接続回路40を設ける点が異なる。これ以外の構成は、上述した第1実施形態と同じであり、第1〜第7実施形態の記載を適宜、援用する。
<< 4th Embodiment >>
FIG. 11 is a schematic diagram of a drive system for an electric vehicle including a power conversion device according to another embodiment of the invention. This example is different from the first embodiment described above in that a
図11に示すように、接続回路40は、抵抗41と、配線42、43とを備えている。接続回路40は、接続回路30と同様に、導電体13と導電体23との間を接続する回路である。接続回路30が導電体13及び導電体23の先端に、接続回路40が導電体13及び導電体23の他端に接続される。抵抗41の抵抗値は、抵抗31と同様に、給電母線11、21で発生するノイズのノイズ成分に応じて設定され、また、給電配線11、21の抵抗とマッチングさせるよう設定される。
As shown in FIG. 11, the
上記のように、本例は、導電体13と導電体23との間に、抵抗31、41を有する接続回路30、40を接続する。これにより、導電体13と導電体23との間には、二つの抵抗31、41が接続されるため、誘導結合部分で誘起されたノイズによるノイズ電流を二つの抵抗で熱として消費させることができるため、ノイズを抑制する時間を短縮化することができる。また、ノイズのモードを分散させることができるため、ノイズの抑制効果を高めることができる。
As described above, in this example, the
なお、本例は、図12に示すように、抵抗51と、配線52、53とを有する接続回路50を、導電体13と導電体23との間に接続してよく、また、導電体13と導電体23との間には、抵抗31、41、51と同様の抵抗を含む接続回路をさらに接続してもよい。接続回路50は接続回路30、40と同様な回路である。図12は、本発明の実施形態の変形例に係る電力変換装置100を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
In this example, as shown in FIG. 12, a
なお、本例は、図13に示すように、導電体13を、平板状の導電体13a及び導電体13bにより構成し、導電体23を、平板状の導電体23a及び導電体23bにより構成し、導電体13aと導電体13bとの間、及び、導電体23aと導電体23bとの間を接続回路40で接続してもよい。図13は、本発明の実施形態の変形例に係る電力変換装置100を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。これにより、容量結合部分で誘起されたノイズを複数の抵抗で熱として消費させることができるため、ノイズを抑制する時間を短縮化することができる。また、ノイズのモードを分散させることができるため、ノイズの抑制効果を高めることができる。
In this example, as shown in FIG. 13, the
《第5実施形態》
図14は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。本例では上述した第1実施形態に対して、抵抗60を設ける点が異なる。これ以外の構成は、上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。
<< 5th Embodiment >>
FIG. 14 is a schematic diagram of a drive system for an electric vehicle including a power conversion device according to another embodiment of the invention. This example differs from the first embodiment described above in that a
抵抗60は、複数の抵抗60a〜60cを有し、抵抗60a〜60cは、板状に形成されている。また抵抗60a〜60cは、所定の間隔をあけて、導電体23の側面のうち、誘電体22と対向しない側の側面に設けられている。また抵抗60a〜60bの単位長さあたりの抵抗値は、導電体23の単位長さあたりの抵抗値より大きくなるよう、抵抗60a〜60cの材料が選択され、または、抵抗60a〜60cの形状が設計されている。
The
導電体13の先端と導電体23の先端との間には、板状の導電体17が接続されており、導電体13と導電体23との間は、導電体17を介して、電気的に接続されている。
A plate-like conductor 17 is connected between the tip of the
抵抗60a〜60cの抵抗値は、導電体13、17、23の抵抗値より高くなっており、抵抗60a〜60cは、導電体23の抵抗を増大させるために設けられている。そして、給電母線11、21で発生したノイズによりノイズ電流が導電体13、17、23に流れると、ノイズ電流は、抵抗値の高い抵抗60a〜60cで熱として消費される。これにより、本例は、高周波のノイズ電流を吸収する。
The resistance values of the
上記のように、本例は、導電体13又は導電体23の抵抗値より高い抵抗値である抵抗60を導電体23に設け、導電体17により導電体13と導電体23との間を電気的に接続する。これにより、給電母線11、21で発生したノイズによるノイズ電流が抵抗60で消費されるため、給電母線11、21で発生するノイズを抑制することができる。
As described above, in this example, the
これにより、スイッチグノイズによるノイズ電流が、導電体13aと導電体13bとの間、導電体13bと導電体13cとの間、導電体23aと導電体23bとの間、及び、導電体23bと導電体23bとの間を導通する際には、増大した抵抗60a〜60dを流れ、熱として消費されるため、給電母線11、21で発生するノイズを抑制することができる。また、図22に示す抵抗60a〜60cと比較して、抵抗60a〜60dの大きさを小型化させることができる。
As a result, noise current due to switching noise is generated between the
なお、抵抗60は、導電体17、32に設けてもよい。
The
なお、本例は、抵抗60a〜60cにより抵抗を増大させたが、抵抗60a〜60cの代わりに、導電体13、導電体15又は導電体23の少なくとも一部分にフェライトを含ませることで、抵抗60a〜60cを形成してもよい。これにより、導電体13、15、23のうち、フェライトを含む部分の抵抗値が、フェライトを含まない部分の抵抗値より高くなるため、ノイズ電流を、当該フェライトを含む部分で消費させることができ、ノイズを抑制することができる。また、導電体23の一部にフェライトを吹き付ければよいため、導電体13、15、23に容易に抵抗成分を加えることができる。
In this example, the resistance is increased by the
なお本例の抵抗60a〜60cが本発明に係る「抵抗」に相当し、抵抗60a〜60c及び導電体32を含む回路部分が本発明の「接続回路」に相当する。
The
《第6実施形態》
図15は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図16は図15の駆動システムの回路図である。本例では上述した第1実施形態に対して、給電母線の構成が異なる。これ以外の構成は、上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。なお、本例の電力変換装置は、後述する接続回路30及び導電体200を備えているが、図15及び図16では、磁性体12、22、導電体13、23及び接続回路30の図示を省略している。
<< 6th Embodiment >>
FIG. 15 is a schematic diagram of a drive system for an electric vehicle including a power conversion device according to another embodiment of the invention. FIG. 16 is a circuit diagram of the drive system of FIG. In this example, the configuration of the power feeding bus is different from that of the first embodiment described above. Since the other configuration is the same as that of the first embodiment described above, the description thereof is incorporated as appropriate. In addition, although the power converter device of this example is provided with the
本例の駆動システムは、直流電源200と、電動機300と、シールド線6、7と、電力変換装置100とを備えている。
The drive system of this example includes a
直流電源200は、複数の二次電池を直列又は並列に接続した電池と、当該電池の正極端子及び負極端子により構成され、シールド線50により電力変換装置に接続されている。直流電源200は、車両の動力源となり、電力変換装置に直流電力を供給する。電力変換装置は、直流電源200と電動機2との間に接続され、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換し電動機2に供給する。
The
シールド線7は、一対のシールド線で構成され、一方のシールド線71は直流電源200の正極端子と給電母線111とを接続し、他方のシールド線72は直流電源200の負極端子と給電母線131とを接続する。シールド線71は、線状の金属線71aの外周を、樹脂により形成された樹脂部71bで被覆することで構成される電線である。シールド線72は、シールド線71と同様に構成されている。
The
電力変換装置は、金属筐体9と、給電母線111、121〜123、131、141〜143と、パワーモジュール5と、コンデンサ4と、バスバ8とを備えている。また、電力変換装置は、図15及び図16では図示しない、磁性体12、22、導電体13、23及び接続回路30を備えている。
The power conversion device includes a
金属筐体3は、電力変換装置の外装部材であって、電力変換装置100内で発生するノイズの外部への漏洩を防ぐための筐体である。金属筐体3は、金属製の部材で形成されており、内部に、給電母線111、121〜123、131、141〜143と、パワーモジュール5と、コンデンサ4と、バスバ8と、磁性体12、22と、導電体13、23と、接続回路30とを収容する。
The metal housing 3 is an exterior member of the power conversion device and is a housing for preventing leakage of noise generated in the
給電母線111、121〜123、131、141〜143は、板状(平板状)の導電体により形成され、直流電源200とパワーモジュール5との間を電気的に接続する導電性の部材である。給電母線111、131は、直流電源から出力される電力をパワーモジュール5に給電する一対の電源線である
The
給電母線111は、シールド線7を介して、直流電源200の正極側に接続されており、パワーモジュール5を構成するインバータ回路のうち、P側の電源線に相当する。また、給電母線131は、シールド線72を介して、直流電源200の負極側に接続されており、パワーモジュール5を構成するインバータ回路のうち、N側の電源線に相当する。
The
給電母線111、131は、互いの主面(長手方向に沿う面の内、最も幅の広い面)同士を対向するよう配置されており、給電母線111、131の互いに対向する対向面の間に隙間を設けて、配置されている。すなわち、給電母線111の上下面(主面に沿った面)のうち、下面が給電母線131と対向し、給電母線131の上下面のうち、上面が給電母線111と対向している。また、給電母線111と給電母線131は、インダクタンス成分を低減させるために、近接している。給電母線111、131の一部、又は、給電母線111、131の先端部分が、電力変換装置の端子(タブ)となって、シールド線7の先端に接続されている。
The
給電母線121、141、給電母線122、142及び給電母線123、143は、PN電源線である給電母線111、131の電力を、パワーモジュール5のインバータ回路の各相に、それぞれ給電する、一対の配線である。
The
給電母線121〜123は、給電母線111及びパワーモジュール5に接続されており、パワーモジュール5のインバータ回路のうち、U、V、W相の上アーム回路へのそれぞれの接続用配線に相当する。給電母線141〜143は、給電母線131及びパワーモジュール5に接続されており、パワーモジュール5のインバータ回路のうち、U、V、W相の下アーム回路へのそれぞれの接続用配線に相当する。
The
給電母線121、141は、互いの主面同士を対向するよう配置されており、給電母線121、141の互いに対向する対向面の間に隙間を設けて、配置されている。すなわち、給電母線121の上下面(主面に沿った面)のうち、下面が給電母線141と対向し、給電母線141の上下面のうち、上面が給電母線121と対向している。また、給電母線121と給電母線141は、インダクタンス成分を低減させるために、近接して配置されている。
The
給電母線121の長手方向の両端部のうち、一方の先端部の側面は、給電母線111の長手方向に沿う側面と、面同士で接触した状態で、給電母線111の側面に接続されている。給電母線121の長手方向の両端部のうち、他方の先端部の側面は、パワーモジュール5の端子に接続されている。給電母線122、123も同様に、長手方向の両端部の側面は、給電母線111の側面、及び、パワーモジュール5の端子にそれぞれ接続されている。また、給電母線121と給電母線122との間、及び、給電母線122と給電母線123との間には、一定の隙間が空くように、給電母線121〜123が配置されている。
Of the both ends in the longitudinal direction of the
給電母線141の長手方向の両端部のうち、一方の先端部の側面は、給電母線131の長手方向に沿う側面と、面同士で接触した状態で、給電母線131の側面に接続されている。給電母線141の長手方向の両端部のうち、他方の先端部の側面は、パワーモジュール5の端子に接続されている。給電母線142、143も同様に、長手方向の両端部の側面は、給電母線131の側面、及び、パワーモジュール5の端子にそれぞれ接続されている。また、給電母線141と給電母線142との間、及び、給電母線142と給電母線143との間には、一定の隙間が空くように、給電母線141〜143が配置されている。
Of the both ends in the longitudinal direction of the
給電母線111及び給電母線121〜123は、それぞれの主面が面一になるよう、配置されている。また、給電母線131及び給電母線141〜143は、それぞれの主面が面一になるよう、配置されている。
The
なお、給電母線121〜123、141〜143とパワーモジュール5との接続位置は、図15では、直方体の形状のパワーモジュール5に対して正面に設けたが、給電母線121〜123、141〜143の主面がパワーモジュール5の底面に沿うように配置され、給電母線121〜123、141〜143の主面とパワーモジュール5の底面同士を接続するようにしてもよい。また、給電母線121〜123、141〜143は、パワーモジュール5の他の面に接続されてもよい。
In addition, although the connection positions of the
パワーモジュール5のインバータの回路は、図16に示すように、複数のスイッチング素子(S1、S2)を直列に接続し、かつ、当該複数のスイッチング素子に対して還流ダイオード(D1、D2)を逆並列にそれぞれ接続した直列回路を、PN電源線(給電母線11、31に相当)の間に接続している。V相及びW相のアーム回路を構成するスイッチング素子(S3〜S6)及びダイオード(D3〜D6)も、それぞれ直列に接続されている。そして、インバータ回路は、複数の当該直列回路をPN電源線の間で、並列に複数接続している
As shown in FIG. 16, the inverter circuit of the
コンデンサ4は、パワーモジュール5のインバータ回路の平滑コンデンサであり、給電母線111と給電母線131との間に接続されている。コンデンサ4は、パワーモジュール5の上に載置されている。なお、図15では、図示を省略しているが、コンデンサ4は、給電母線11、31と配線により電気的に接続されている。また、コンデンサ4は、給電母線21〜23と給電母線41〜43との間に、配線により接続されていてもよい。
The
次に、図17〜図19を用いて、磁性体12、22、導電体13、23及び接続回路30の構成を説明する。図17は、本例の電力変換装置うち、U相に相当する給電母線121、141と給電母線111、131との接続部分の斜視図である。図18は図17のXVIII線に沿う断面図である。図19は図17で示す構成の等価回路である。
Next, the configuration of the
図17及び図18に示すように、給電母線111の側面のうち、給電母線131と対向する対向面に対して、給電母線131とは反対側の側面(給電母線11と対向しない側面であり、給電母線131の上側の側面)には、磁性体12を介して、板状の導電体13が設けられている。導電体13は、給電母線121の側面のうち、給電母線141と対向する対向面に対して、給電母線141とは反対側の側面の一部と、磁性体12を介して、配置されている。言い換えると、導電体13は、磁性体12を介して、給電母線111の主面の一部、給電母線121の主面の一部、及び、給電母線111と給電母線121との接続部分を覆うように、配置されている。導電体13は、給電母線111、121の主面と平行に沿った板状の部材であり、導電材により形成されている。
As shown in FIGS. 17 and 18, of the side surfaces of the
給電母線131の側面のうち、給電母線111と対向する対向面に対して、給電母線111とは反対側の側面(給電母線111と対向しない側面であり、給電母線131の下側の側面)には、磁性体22を介して、板状の導電体23が設けられている。導電体23は、給電母線141の側面のうち、給電母線121と対向する対向面に対して、給電母線121とは反対側の側面の一部と、磁性体22を介して、配置されている。言い換えると、導電体23は、磁性体22を介して、給電母線131の主面の一部、給電母線141の主面の一部、及び、給電母線131と給電母線141との接続部分を覆うように、配置されている。また、導電体23は、給電母線131、141の主面と平行に沿った板状の部材であり、導電材により形成されている。
Of the side surfaces of the
導電体13は、給電母線111、121と近接した位置に配置されている。そして、導電体13及び給電母線111、121は導電性の材料により形成されている。そのため、導電体13及び給電母線111、121との間には、結合容量(キャパシタンス)が発生し、導電体13及び給電母線111、121はコンデンサとして作用する。また、同様に、導電体24及び給電母線131、141もコンデンサとして作用する。
The
導電体23、24の長手方向に両端部のうち、一方の端部は開放端になっている。また、当該両端部のうち、他方の端部は接続回路30にそれぞれ接続されている。
One end portion of both ends in the longitudinal direction of the
磁性体12は、板状(平板)に形成され、給電母線111、121及び導電体13より透磁率の高い材料で、例えばフェライト等により形成されている。誘電体12の両側面は、給電母線111、121の主面及び導電体13の主面とそれぞれ対向して、給電母線111、121と導電体23との間に設けられ、導電体13の表面に設けられている。
The
磁性体22は、板状(平板)に形成され、給電母線131、141及び導電体23より透磁率の高い材料で、例えばフェライト等により形成されている。磁性体22の両側面は、給電母線131、141の主面及び導電体23の主面とそれぞれ対向して、給電母線131、141と導電体23との間に設けられ、導電体23の表面に設けられている。
The
上記のように、導電体13と給電母線111、121との間には磁性体12が挟持され、導電体23と給電母線131、141との間には磁性体12が挟持されているため、導電体13及び給電母線111、121との間、及び、導電体23及び給電母線131、141との間は、インダクタ結合(インダクタンス)として作用する。
As described above, the
接続回路30は、抵抗31を含む回路であって、導電体13と導電体23とを接続する回路である。接続回路30に含まれる抵抗31は、接続回路30に抵抗成分を持たせるために設けられた素子である。抵抗31の抵抗値は、少なくとも導電体13、23の抵抗値より高く設定されている。抵抗31は、接続回路30を構成する導電性の板材の内部に形成され、又は、接続回路30の内部配線に素子を接続することで構成される。これにより、接続回路30は、導電体13と導電体23との間を電気的に接続しつつ、抵抗31により、導電体13と導電体23との間で短絡することを防ぐように、構成されている。
The
なお、接続回路30における、導電体13と導電体23との間の電気的な接続は、抵抗31を導電体13と導電体23に直接的に接続する接続形態と、抵抗31を、配線等を介して、導電体13と導電体23を間接的に接続する接続形態を含んでいる。
Note that the electrical connection between the
上記のように、導電体13及び導電体23は、磁性体12、22を介して、給電母線11、21及び給電母線31、41にそれぞれ誘導結合しているため、図19に示すように、導電体13と給電母線111、121との間、及び、導電体23と給電母線131、141との間は、コイルとして作用する。そして給電母線111、121と給電母線131、141との間は、当該コイルと、抵抗31とを接続する等価回路で表される。
As described above, since the
本例では、導電体13及び導電体23が、給電母線111、121及び給電母線131、141にそれぞれ誘導結合されているため、パワーモジュール5のスイッチングノイズにより、給電母線11、121、131、141でノイズが発生した場合には、当該ノイズを、誘導結合させた部分(図19で等価的に示すコンデンサに相当)で誘起させる。そして、誘導結合させた部分で誘起されたノイズ電流を、抵抗31で熱として消費させる。これにより、ノイズを抑制し、電力変換装置100から外部へノイズの漏洩を防ぐ。
In this example, since the
次に、接続回路30の抵抗31の抵抗値について説明する。給電母線111(121)及び給電母線131(141)は、板状であって、断面が略長方形になるよう、構成されている。そして、給電母線111(121)と給電母線131(141)との間の結合容量をCとすると、結合容量(C)は、上記の式(4)で表される。
Next, the resistance value of the
また各給電母線111〜141の自己インダクタンス(L)及び、対向する給電母線111(121)、給電母線131(141)間の相互インダクタンスMは、上記の式(2)及び式(3)でそれぞれ表される。
The self-inductance (L) of each of the
給電母線111と給電母線131との特性インピーダンスをZabとした場合に、各特性インピーダンス(Zab)は、下記の式(6)で表される。
そして、式(6)に式(4)を代入すると、以下の式(7)が導出される。
給電母線121、141についても同様に、給電母線121と給電母線141との特性インピーダンスをZcdとした場合に、各特性インピーダンス(Zcd)は、下記の式(8)で表される。
そして、式(8)に式(4)を代入すると、以下の式(9)が導出される。
図19に、等価回路上における、各給電母線111、121、131、141の特性インピーダンスの関係を示す。給電母線111(131)と給電母線121(141)は、全く同じ形状ではなく、長さ等が異なるため、各母線の電気的特性が異なる。そのため、給電母線内を導通する交流成分(ノイズ成分)について、給電母線111(131)と給電母線121(141)との接続部分で、反射が生じる。この時、給電母線111(131)及び給電母線121(141)の合成インピーダンスの大きさ(Rpn)は、以下の式(10)で近似される。
給電母線111(131)と給電母線121(141)との接続部分で反射するノイズ成分を、効率よく、接続回路30に流して、抵抗31で消費させるためには、当該接続部分に電気的に接続されている抵抗31の抵抗値と、当該接続部分に接続されている給電母線111(131)及び給電母線121(141)のインピーダンスをマッチングさせることが求められる。
In order for the noise component reflected at the connection portion between the power supply bus 111 (131) and the power supply bus 121 (141) to efficiently flow to the
すなわち、抵抗31の抵抗値を式(9)で示されるインピーダンスの大きさに設定する。これにより、接続回路30と、給電母線111(131)、給電母線121(141)の接続部分との間で、インピーダンスマッチングがとれるため、ノイズの漏洩を防ぐことができる。
That is, the resistance value of the
上記のように、本例において、導電体13と誘導結合される給電母線は、給電母線111と給電母線121とを有し、導電体23と誘導結合される給電母線は、給電母線131と給電母線141とを有している。これにより、パワーモジュール5のスイッチング素子S1〜S6のオン、オフ動作により生じるノイズを、接続回路30の抵抗31で吸収することができるため、ノイズを低減させることができる。また、ノイズを低減する際の応答特性を早めることができる。
As described above, in this example, the power feeding bus that is inductively coupled to the
なお、本例において、接続回路30の抵抗31と、給電母線111、121、131、141の合成インピーダンスの大きさとの間でマッチングとる際に、抵抗31の抵抗値と、給電母線111、121、131、141と導電体13、23との間の誘導結合部分の相互インダクタを、パワーモジュール5で発生するスイッチングノイズの周波数に応じて設定してもよい。すなわち、スイッチングノイズは、ピーク値をとる複数の周波数を持っており、給電母線111、121、131、141の形状等により、特定の周波数のノイズが、給電母線111、121、131、141で発生するため、当該特定の周波数のノイズのピーク値を抑制するよう、ノイズ成分に応じて抵抗31の抵抗値及び容量結合部分の静電容量を設定することで、ノイズのピークを抑制することができる。
In this example, when matching is performed between the
なお、給電母線111と、給電母線121〜123との、それぞれの接続部分について、給電母線111、121〜123を一体化させることで、当該接続部分で継ぎ目がないように、それぞれの給電母線を接続してもよい。同様に、給電母線131、141〜143を一体化させることで、給電母線131と、給電母線141〜143との接続部分で継ぎ目がないように、それぞれの給電母線を接続してもよい。
In addition, about each connection part of the electric
なお、本例はU相に相当する給電母線121、141と誘導結合させるように導電体13、23を設けたが、V相に相当する給電母線122、142、又は、W相に相当する給電母線123、143と容量結合させるように、導電体13、23を設けてもよい。
In this example, the
上記給電母線111が本発明の「第3の給電母線」に、給電母線121が本発明の「第4の給電母線」に、給電母線131が本発明の「第5の給電母線」に、給電母線141が本発明の「第6の給電母線」に相当する。
The feeding
《第7実施形態》
図20は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置のうち、U相に相当する給電母線121、141と給電母線111、131との接続部分、V相に相当する給電母線122、142と給電母線111、131との接続部分、及び、W相に相当する給電母線123、143と給電母線111、131との接続部分の斜視図である。本例では上述した第6実施形態に対して、導電体13、23及び磁性体12、22を、V相及びW相に相当する、給電母線122、123、142、143に設け、それぞれの導電体13、23を接続回路30で電気的に接続する点が異なる。これ以外の構成は、上述した第6実施形態と同じであるため、第6実施形態の記載を適宜、援用する。
<< 7th Embodiment >>
FIG. 20 shows a connection portion between the
図20に示すように、導電体13、23は、給電母線121、141に加えて、給電母線122、142及び給電母線123、143と、磁性体12、22を介して、それぞれ誘導結合するよう設けられている。導電体13と給電母線111、122との間には磁性体12が設けられ、導電体23と給電母線131、142との間には磁性体22が設けられている。同様に、導電体13と給電母線111、123との間には磁性体12が設けられ、導電体23と給電母線131、143との間には磁性体22が設けられている。
As shown in FIG. 20, the
さらに、給電母線111及び給電母線121、122、123と誘導結合するよう設けられた複数の導電体13と、給電母線131及び給電母線141、142、143と容量結合するよう設けられた複数の導電体23と間は、複数の接続回路30でそれぞれ接続されている。
In addition, a plurality of
なお、本例の接続回路30、導電体13、23及び磁性体12、22は、第6実施形態に係る、接続回路30、導電体13、23及び磁性体12、22と、同様の構成である。
In addition, the
これにより、複数の接続回路30は、パワーモジュール5内のインバータ回路の各相を構成する複数のスイッチング素子の直列回路と、それぞれ対応しつつ、導電体13と導電体23との間に接続されている。
Thereby, the plurality of
図21は、図20で示す構成の等価回路である。ここで、給電母線122と給電母線142との特性インピーダンスをZc’d’とし、給電母線123と給電母線143との特性インピーダンスをZc’’d’’とする。
FIG. 21 is an equivalent circuit having the configuration shown in FIG. Here, the characteristic impedance between the
図21に示すように、給電母線111と給電母線131との間の電気的特性は、給電母線122と給電母線142との間の電気的特性と異なり、また給電母線123と給電母線143との間の電気的特性とも異なる。そのため、給電母線111と給電母線122、123とのそれぞれの接続部分、及び、給電母線131と給電母線142、143とのそれぞれの接続部分でノイズの反射が生じる。
As shown in FIG. 21, the electrical characteristics between the
本例では、導電体13、23が、給電母線111、131、給電母線121〜123、141〜143、給電母線111と給電母線122、123とのそれぞれの接続部分、及び、給電母線131と給電母線142、143とのそれぞれの接続部分で、誘導結合されている。さらに、接続回路30の抵抗31の抵抗値が、これらの接続部分における合成インピーダンスの大きさとマッチングをとるように、設定されている。そのため、各相で発生するノイズの漏洩を防ぐことができる。
In this example, the
上記のように、本例は、複数の接続回路30は、パワーモジュール5内のインバータ回路の各相を構成する複数のスイッチング素子の直列回路と、それぞれ対応しつつ、導電体13と導電体23との間に接続されている。これにより、パワーモジュール5の各相で発生するノイズを、複数の接続回路30の抵抗31でそれぞれ吸収することができるため、ノイズを低減させることができる。また、ノイズを低減する際の応答特性を早めることができる。また、パワーモジュール5の各相に接続された、給電母線121〜123、141〜143の電気的特性が異なる場合に、各相に対応して接続回路30を接続し、各相の給電母線の電気的特性に応じて、各接続回路30の抵抗31の抵抗値を設定することができるため、電気的特性の違いによる、給電母線の接続部分のノイズの反射を抑制することができる。
As described above, in this example, the plurality of
図22に、本発明の変形例に係る電力変換装置を示す。図22は、本発明の変形例係る電力変換装置のうち、U相に相当する給電母線121、141と給電母線111、131との接続部分、V相に相当する給電母線122、142と給電母線111、131との接続部分、及び、W相に相当する給電母線123、143と給電母線111、131との接続部分の斜視図である。
In FIG. 22, the power converter device which concerns on the modification of this invention is shown. FIG. 22 shows a connecting portion between the
本発明の変形例に係る電力変換装置では、図22に示すように、1枚の板状の導電体13が、給電母線111、121〜123とそれぞれ容量結合され、1枚の板状の導電体23が、給電母線121、141〜143とそれぞれ容量結合されている。また、導電体13と給電母線111、121〜123との間には、1枚の板状の磁性体12が狭持され、導電体23と給電母線131、141〜143との間には、1枚の板状の磁性体22が狭持されている。そして、複数の接続回路30が、パワーモジュール5内のインバータ回路の各相を構成する複数のスイッチング素子の直列回路と、それぞれ対応しつつ、導電体13と導電体23との間に接続されている。これにより、結合させる容量を高めることができる。
In the power conversion device according to the modified example of the present invention, as shown in FIG. 22, one plate-
《第8実施形態》
図23は、発明の他の実施形態に係る電力変換装置の構成の一部を示す斜視図である。本例では上述した第7実施形態に対して、接続部品400を構成する、磁性体12、22、導電体13、23で、給電母線111、121〜126、131、141〜l46と容量結合させている点が異なる。それ以外の構成は、第7実施形態の記載を適宜、援用する。なお、図23の接続部品400に描かれたコイル及び抵抗は、接続部品400と給電母線との間で誘導結合されていること、及び、接続部品400に抵抗成分が含まれていることを、示している。
<< Eighth Embodiment >>
FIG. 23 is a perspective view showing a part of the configuration of a power converter according to another embodiment of the invention. In this example, in contrast to the seventh embodiment described above, the
給電母線111、131の主面は、直方体形状のパワーモジュール5の側面及びコンデンサ4の側面と平行になるように配置されている。また、給電母線111、131は、主面に沿う方向において、パワーモジュール5の天面とコンデンサ4の底面との間に配置されている。
The main surfaces of the
給電母線111は、パワーモジュール5の各相に電力を供給するために、各相と対応して分岐している。給電母線11の分岐部分は、給電母線111の主面に沿って、パワーモジュール5の側面及びコンデンサ4の側面と平行に、延在している。また、同様に、給電母線111は、コンデンサ4と電気的に接続するために分岐している。給電母線131は、給電母線111と同様に構成されている。
In order to supply electric power to each phase of the
給電母線121〜123の主面は、パワーモジュール5の底面に配置され、パワーモジュール5の底面から導出する端子(図示しない)に接続されている。また、給電母線121〜123の主面上に、パワーモジュール5の底面が設けられている。また、給電母線121〜123は、給電母線111、131の主面と平行なパワーモジュール5の側面に沿うように屈曲している。給電母線121〜123は、板状の導電体を屈曲させた形状になっている。給電母線121〜123及び給電母線111は、導電体により一体化されている。そのため、給電母線111の本体部(長い矩形状の部分)から、各相に対応して分岐させた部分は、給電母線121〜123を屈曲させた部分になる(当該部分は、給電母線111と給電母線121〜123との接続部分になる。)。
The main surfaces of the
給電母線124〜126は、導電体で板状に形成されており、給電母線111とコンデンサ4とを接続する電源線である。コンデンサ4は、パワーモジュール5のインバータの各相に対応して、3つのコンデンサに分離されている。
The
給電母線124〜126の主面は、複数のコンデンサ4の底面にそれぞれ接続され、給電母線124〜126の主面上に、複数のコンデンサ4の底面がそれぞれ設けられている。また、給電母線124〜126は、給電母線111、131の主面と平行なコンデンサ4の側面に沿うように屈曲している。給電母線124〜126は、板状の導電体を屈曲させた形状になっている。給電母線124〜126及び給電母線111は、導電体でそれぞれ一体化されている。そのため、給電母線111の本体部(長い矩形状の部分)から、コンデンサ4に向けた分岐させた部分は、給電母線124〜126を屈曲させた部分にそれぞれなる(当該部分は、給電母線11と給電母線24との接続部分になる。)。
The main surfaces of the
なお、給電母線141〜143は、給電母線121〜123と同様に構成されているため、詳細な説明を省略する。給電母線144〜146は、導電体で板状に形成されており、給電母線111とコンデンサ4とを接続する電源線である。給電母線144〜146は、給電母線124〜126と同様に構成されているため、詳細な説明を省略する。
The
接続部品400は、給電母線111、121と給電母線131、141、給電母線111、122と給電母線131、142、給電母線111、123と給電母線131、143、給電母線111、124と給電母線131、144、給電母線111、125と給電母線131、145、及び、給電母線111、126と給電母線131、146をそれぞれ電気的に接続する部材である。また、接続部品400は、シールド線70と給電母線111、131との接続点において、給電母線111と131を電気的に接続する部材である。
The
ネジ500は、接続部品400と、給電母線111、121〜126、131、141〜146をネジ止めにより締結する部材である。
The
次に、図24〜図26を用いて、接続部品400と、給電母線111、121及び給電母線131、141との接続部分の構成について説明する。図24は図23の矢印XXIVの矢視図であり、図25は図24のXXV線に沿った断面図である。図26は図24の接続部分の等価回路である。
Next, a configuration of a connection portion between the
接続部品400は、磁性体12、22と、導電体13、23と接続回路30を備えている。磁性体12は、導電体13の主面上に設けられ、磁性体22は、導電体23の主面上に設けられている。
The
磁性体12と導電体13、及び、磁性体22と導電体23は、接続回路30を狭持するよう配置されている。また、接続部品400は、磁性体12、22、導電体13、23と接続回路30とをモジュール化することで一体化させている。なお、接続部品400のモジュールは、例えば、磁性体12、22、導電体13、23及び接続回路30を樹脂等の絶縁部材で覆うことで、各部品を一体化させている。または、接続部品400は、基板上に、磁性体12、22、導電体13、23及び接続回路30を実装させることで、モジュール化してもよい。
The
磁性体12、22、導電体13、23には、ネジ500を締結させるための締結孔が設けられており、締結孔の側面には、雌ねじが切られている。また、給電母線111、121と給電母線131、141のそれぞれ接続部分にも、同様の締結孔が設けられ、当該締結孔の側面には雌ねじか切られている。
The
図25に示すように、ネジ500は、給電母線111、121と、導電体13との間に、磁性体12を挟んだ状態で、給電母線111、121と導電体13を締結する。給電母線111、121と、導電体13との間に、磁性体12を挟持させることで、図26に示すように、導電体13と給電母線11、21との間には、相互インダクタンス(コイル成分)が発生し、導電体13及び給電母線11、21はコイルとして作用する。これにより、導電体13は、給電母線11及び給電母線21と誘導結合されている。
As shown in FIG. 25, the
また、ネジ500は、他の締結部分も同様に、給電母線111、121〜126、131、141〜146と、導電体13、23との間に、磁性体12、22を狭持させつつ、給電母線111、121〜126、131、141〜146と、導電体13、23を締結する。そのため、導電体13、23と給電母線111、121〜126、131、141〜146との間には、相互インダクタンスが発生し、各母線と導電体13、23との間はコイルとして作用する(図26を参照)。これにより、導電体13、23は、給電母線111、121〜126、131、141〜146とそれぞれ誘導結合されている。
In addition, the
次に、各接続部品400に含まれる抵抗31の抵抗値について説明する。図27は、図23に示す構成の等価回路である。ここで、給電母線124と給電母線144との特性インピーダンスをZc’’’d’’’とする。また、シールド線71とシールド線72との特性インピーダンスをZefとする。なお、図27では、説明を容易にするために、給電母線125と給電母線145の電気的特性、及び、給電母線126と給電母線146の電気的特性は、給電母線124と給電母線144との間の電気的特性と同じとし、等価回路も省略している。
Next, the resistance value of the
図27に示すように、給電母線111と給電母線131との間の電気的特性は、給電母線124と給電母線144との間の電気的特性と異なる。そのため、給電母線111と給電母線124との接続部分、及び、給電母線131と給電母線144との接続部分でノイズの反射が生じる。
As shown in FIG. 27, the electrical characteristics between the feeding
本例では、第6実施形態と同様に、給電母線111、124及び給電母線131、144と誘導結合する接続部品400の抵抗31の抵抗値は、上記の接続部分の合成インピーダンスの大きさとマッチングをとるように、設定されている。なお、給電母線24と給電母線44との特性インピーダンス(Zc’’’d’’’)は、式(6)〜(9)で導出される。そして、接続部分の合成インピーダンス(ZabとZc’’’d’’’との合成インピーダンス)は、式(10)により導出される。
In this example, similarly to the sixth embodiment, the resistance value of the
同様に、給電母線111と給電母線131との間の電気的特性は、シールド線71とシールド線72との間の電気的特性と異なる。そのため、給電母線111とシールド線71との接続点、及び、給電母線131とシールド線72との接続点でノイズの反射が生じる。
Similarly, the electrical characteristics between the feeding
そのため、接続部品400の抵抗31の抵抗値は、上記の接続点における合成インピーダンスの大きさとマッチングをとるように設定されている。なお、合成インピーダンスは、ZabとZefとを用いて、式(10)により導出される。
Therefore, the resistance value of the
そして、他の接続部品400の抵抗101の抵抗値も、同様に、各給電母線111、121〜126、31、141〜146の接続部分の合成インピーダンスとマッチングをとるように、設定されている。これにより、本例は、ノイズを低減させることができる。
Similarly, the resistance values of the resistors 101 of the other connecting
上記のように、本例において、導電体13、23及び接続回路30は、接続部品400により、モジュール化された一体の部材で構成されている。これにより、これにより、パワーモジュール5のスイッチング素子S1〜S6のオン、オフ動作により生じるノイズを、接続部品400の抵抗31で吸収することができるため、ノイズを低減させることができる。また、ノイズを低減する際の応答特性を早めることができる。
As described above, in the present example, the
また、本例は、給電母線111、121と導電体13とを、又は、給電母線131、141と導電体23とを、磁性体12、22を介して、ネジ500により締結している。これにより、給電母線111、121と導電体13を、又は、給電母線131、141と導電体23を誘導結合するため、パワーモジュール5のスイッチング動作により、発生したノイズが、容量結合させた部分で誘起され、抵抗31で熱として消費させることができる。その結果として、ノイズを低減させることができる。
In this example, the
また、本例において、接続回路30は、給電母線111等を介して、コンデンサ4に電気的に接続されている。これにより、給電母線111等の電気的特性の違いにより生じるノイズの反射を抑制することができる。
In this example, the
また本例は、シールド線71と給電母線111の一端との接続点(本発明の「第1の接続点」に相当)と、シールド線72と給電母線131の一端との接続点(本発明の「第2の接続点」に相当)との間を、接続部品400で、電気的に接続している。これにより、パワーモジュール5で発生するノイズを、接続部品400の抵抗31で吸収することができるため、ノイズを低減させることができる。また、ノイズを低減する際の応答特性を早めることができる。さらに、シールド線71、72の電気的特性の違いにより生じるノイズの反射を抑制することができる。
Further, in this example, the connection point between the
なお、本例は、コンデンサ4に接続された給電母線124(125、126)、144(145,146)と、給電母線111、131との接続部分に対して、接続部品400を誘導結合させることで、接続回路30をコンデンサ4に電気的に接続させたが、第7実施形態に示すように、導電体13、23を、それぞれの接続部分に対して、磁性体12、22を介して誘導結合させて、導電体13と導電体23とを接続回路30により接続させることで、接続回路30をコンデンサ4に電気的に接続させてもよい。
In this example, the
100…電力変換装置
4…平滑コンデンサ
5…パワーモジュール
6…バスバ
7、8、71、72…シールド線
71a…金属線
71b…樹脂部
11、21、111、121〜126、131、141〜146…給電母線
12、22…磁性体
13、13a、13b、15、23、23a、23b…導電体
14、24…誘電体
30、40、50…接続回路
31、41、51…抵抗
32、33、42、43、52、53…配線
60、60a〜60d…抵抗
200…直流電源
300…電動機
400…接続部品
500…ネジ
DESCRIPTION OF
Claims (13)
前記パワーモジュール及び前記電源の正極側に接続された第1の給電母線と、
前記パワーモジュール及び前記電源の負極側に接続された第2の給電母線と、
前記第1の給電母線と誘導結合された第1の導電体と、
前記第2の給電母線と誘導結合された第2の導電体と、
抵抗を含み、前記第1の導電体と前記第2の導電体に電気的に接続された接続回路と、
を備えることを特徴とする電力変換装置。 A power module that has a switching element and converts power output from the power source;
A first power supply bus connected to the positive side of the power module and the power source;
A second power supply bus connected to the negative side of the power module and the power source;
A first conductor inductively coupled to the first power supply bus;
A second conductor inductively coupled to the second power supply bus;
A connection circuit including a resistor and electrically connected to the first conductor and the second conductor;
A power conversion device comprising:
前記第2の給電母線と前記第2の導電体との間に設けられて第2の磁性体とさらに備える
ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。 A first magnetic body provided between the first power supply bus and the first conductor;
The power converter according to claim 1, further comprising a second magnetic body provided between the second power supply bus and the second conductor.
前記第2の給電母線の表面の少なくとも一部及び前記第2の磁性体を覆い、前記第2の給電母線と前記第2の導電体との間に設けられ、かつ、樹脂により形成された第2の誘電体と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。 The first power supply bus that covers at least a part of the surface of the first power supply bus and the first magnetic body, is provided between the first power supply bus and the first conductor, and is formed of a resin. 1 dielectric,
The second power supply bus bar covers at least a part of the surface and the second magnetic body, is provided between the second power supply bus line and the second conductor, and is formed of a resin. Two dielectrics;
The power converter according to claim 2, further comprising:
前記第1の給電母線と前記第2の給電母線との間の誘導成分の平方根に比例し、かつ、前記第1の給電母線と前記第2の給電母線との間の容量成分の平方根に反比例する値に設定されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The resistance value of the resistor is
It is proportional to the square root of the inductive component between the first power supply bus and the second power supply bus and is inversely proportional to the square root of the capacitive component between the first power supply bus and the second power supply bus. It is set to the value to do, The power converter device as described in any one of Claims 1-3 characterized by the above-mentioned.
前記第1の給電母線と前記第2の給電母線との間の距離の平方根に比例し、かつ、前記第1の給電母線と対向する前記第2の給電母線の対向面、または、前記第2の給電母線と対向する前記第1の給電母線の対向面の面積の平方根に反比例する値に設定されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The resistance value of the resistor is
The opposing surface of the second power supply bus that is proportional to the square root of the distance between the first power supply bus and the second power supply bus and that faces the first power supply bus, or the second 4. The power conversion device according to claim 1, wherein the power conversion device is set to a value that is inversely proportional to the square root of the area of the facing surface of the first power feeding bus facing the power feeding bus.
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。 6. The power converter according to claim 1, wherein a resistance value of the resistor is higher than a resistance value of the first conductor or a resistance value of the second conductor.
前記第1の導電体又は前記第2の導電体に含まれるフェライトにより形成されている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The resistance is
The power converter according to any one of claims 1 to 6, wherein the power converter is formed of ferrite contained in the first conductor or the second conductor.
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The power converter according to any one of claims 1 to 7, wherein the first conductor or the second conductor is formed of a metal tape.
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電力変換装置。 9. The power conversion device according to claim 1, wherein the resistance value of the resistor is set according to a noise component generated in a power supply bus by a switching operation of the switching element.
前記電源の正極側に接続された第3の給電母線と、前記第3の給電母線及び前記パワーモジュールに接続された第4の給電母線とを有し、
前記第2の給電母線は、
前記電源の負極側に接続された第5の給電母線と、前記第5の給電母線及び前記パワーモジュールに接続された第6の給電母線とを有する
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The first power supply bus is
A third power supply bus connected to the positive side of the power supply, and a fourth power supply bus connected to the third power supply bus and the power module,
The second power supply bus is
10. The power feeding bus connected to the negative electrode side of the power source, and the sixth power feeding bus connected to the fifth power feeding bus and the power module. The power conversion device according to claim 1.
複数の前記接続回路は、複数の前記直列回路にそれぞれ対応しつつ、前記第1の導電体と前記第2の導電体との間に接続されている
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の電力変換装置。 The power module includes an inverter circuit in which a plurality of serial circuits connected in series are connected in parallel.
The plurality of connection circuits are connected between the first conductor and the second conductor while corresponding to the plurality of series circuits, respectively. The power converter device as described in any one.
前記接続回路は、前記コンデンサに電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電力変換装置。 A capacitor for smoothing the electric power input from the power source to the power module;
The power converter according to claim 1, wherein the connection circuit is electrically connected to the capacitor.
前記第1の給電母線の一端及び前記第2の給電母線の一端は、
前記一対のシールド線を介して前記電源にそれぞれ接続され、
前記接続回路は、
前記一対のシールド線のうち一方のシールド線と前記第1の給電母線の一端との第1の接続点と、前記一対のシールド線のうち他方のシールド線と前記第2の給電母線との第2の接続点との間を電気的に接続する
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の電力変換装置。 It further comprises a pair of shield wires having a linear conductor portion and a covering portion covering the outer periphery of the conductor portion,
One end of the first power supply bus and one end of the second power supply bus are
Connected to the power source via the pair of shielded wires,
The connection circuit is
A first connection point between one shield line of the pair of shield lines and one end of the first power supply bus line, and a first connection point between the other shield line of the pair of shield lines and the second power supply bus line. It connects electrically between two connection points, The power converter device as described in any one of Claims 1-12 characterized by the above-mentioned.
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