JP2014086873A - 放射線撮影装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

放射線撮影装置及びその制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 事前にオフセットパターンを取得した場合でも、アーチファクトが出現することのない、より低ノイズな放射線撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】 撮像領域から取得される画像が、放射線が照射されていない状態における、該撮像領域を構成する画素から取得される画素値のオフセット値を補正するためのオフセットパターン用画像であるか、放射線が照射されている状態における有効画像であるかを判定する。判定の結果、撮像領域から取得される画像がオフセットパターン用画像であると判定される場合、撮像領域の一部に設けられている遮光領域から取得される画素値に基づく第1の補正データを生成する。第1の補正データを第1のメモリに保存する。判定の結果、撮像領域から取得される画像が有効画像であると判定される場合、遮光領域から取得される画素値に基づく第2の補正データを生成する。第1の補正データと第2の補正データを用いて、有効画像に発生するアーチファクトを補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像領域に照射される放射線に基づいて、放射線画像を生成する放射線撮像装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
近年デジタルX線撮像装置の分野では、イメージインテンシファイアに代わり、解像度の向上や体積の小型化、画像の歪みを押さえることを目的に光電変換素子を用いた等倍光学系の大面積フラットパネル式の放射線撮像装置が普及している。光電変換素子を用いた撮像装置には、アモルファスシリコン型、CCD型やCMOS型がある。
ガラス基板上のアモルファスシリコン半導体を使用する撮像素子は大画面のものを作成しやすい。しかし、その反面、高速動作に対して半導体特性が十分ではない。また、アモルファスシリコン半導体基板は、単結晶シリコン半導体基板に比べガラス基板上の半導体基板の微細加工が難しく、その結果、出力信号線の容量が大きくなり、kTCノイズの原因となる。
CCD型撮像装置については、完全空乏型で高感度であるが、大画面化には不向きである。CCDは電荷転送型であるため、大面積になり電荷転送の転送段数が増加すると、駆動電圧が駆動端と中心付近では異なり完全転送が困難になる。また、消費電力はCVf2(Cは基板とウエル間の容量、Vはパルス振幅、fはパルス周波数)で表されるが、大面積である程、CとVが大きくなり、消費電力がCMOS型撮像素子に比較して10倍以上大きくなる。
ここで、大面積フラットパネル式のセンサとして、光電変換素子にCMOS型撮像素子を使用し、シリコン半導体ウエハからCMOS型の光電変換素子を矩形状に切り出した矩形半導体基板をタイリングすることにより大面積を実現するものがある(特許文献1)。CMOS型撮像素子は、微細加工によりアモルファスシリコンより高速読み出しが可能で、さらに高感度が得られ、またCCD型撮像素子のような電荷転送の転送段数や消費電力に問題が無く大面積化が容易である。そのため、CMOS型撮像素子は、大面積フラットパネル式のセンサの特に動画像撮像装置として、優位性が高いことが知られている。
図3はCMOS矩形半導体基板の内部構造の一例を模式的に示す図である。
301は矩形半導体基板で、チップセレクト端子CS、光信号出力端子S、基準電圧信号出力端子N、水平走査回路スタート信号端子HST、水平走査回路クロック端子CLKH、垂直走査回路スタート信号VST、垂直走査回路クロック端子CLKVを有する。
303は垂直走査回路であり、横(水平)方向の画素群を選択し、垂直走査クロックCLKVに同期して画素群を順次副走査方向である垂直方向に走査する。垂直走査回路303はシフトレジスタで構成されている。304は水平走査回路であり、垂直走査回路303により選択された主走査方向である横方向の画素群の列信号線を水平走査クロックCLKHに同期して順次1画素ずつ選択する。302は画素回路であり、垂直走査回路303の出力線である行信号線305がイネーブルになることにより、列信号線306及び307にサンプルホールドされた光信号S及び基準電圧信号Nを出力する。列信号線306及び307に出力された電圧信号を水平走査回路304が順次選択することにより、アナログ信号出力線308及び309に各画素の電圧信号が順次出力される。
以上のように、矩形半導体基板301は、垂直走査回路303及び水平走査回路304を使用したXYアドレス方式によるスイッチング動作によって画素選択が行われる。そして、トランジスタで増幅された各画素の光信号S及び基準電圧信号Nの電圧信号は、列信号線306及び307、アナログ信号出力線308及び309を通してアナログ出力端子S及びNに出力される。
端子CSはチップセレクト信号入力端子であり、端子CSをオンすることにより内部走査に従った撮像素子の光信号S及び基準電圧信号Nがそれぞれ、アナログ出力端子である光信号出力端子S及び基準電圧信号出力端子Nから出力される。読出走査の伝送回路としては、以下のものを構成している。即ち、サンプルホールド回路後段のS信号出力切換アナログスイッチ(転送スイッチS)、N信号出力切換アナログスイッチ(転送スイッチN)、光信号S及び基準電圧信号Nの伝送路である列信号線306及び307、列信号線306及び307を水平走査回路304の出力により切り換えるスイッチングトランジスタである。
端子CLKVは垂直走査回路303の垂直走査回路クロック、端子VSTは垂直走査回路303の垂直走査回路スタート信号である。垂直走査回路スタート信号VSTをハイレベルにした後、垂直走査回路クロックCLKVを入力することにより、行選択信号V1,V2,・・・,Vmが順次イネーブルに入れ替わる。垂直走査が開始されたら垂直走査回路スタート信号VSTをローレベルにする。
端子CLKHは水平走査回路304の水平走査回路クロック、端子HSTは水平走査回路304の水平走査回路スタート信号である。水平走査回路スタート信号HSTをハイレベルにし、水平走査回路クロックCLKHを入力することにより、列選択信号H1,H2,・・・,Hnが順次イネーブルに入れ替わる。水平走査が開始されたら水平走査回路スタート信号HSTをローレベルにする。
垂直走査回路303の行選択信号V1の出力がイネーブルになると、行選択信号V1に接続する横1行の画素群(1,1)から(n、1)が選択され、横1行の各画素からそれぞれの列信号線306及び307に、光信号S及び基準電圧信号Nが出力される。水平走査回路304の列選択信号H1,H2,・・・,Hnを順次イネーブルに切り換えることにより、横1行の画素の光信号S及び基準電圧信号Nが順次アナログ信号出力線308及び309を経由し光信号出力端子S及び基準電圧信号出力端子Nに出力される。行選択信号Vmまで同様な水平走査を行うことにより、全画素の画素出力が得られる。
CMOS型撮像素子においては、撮影のための光が照射されていない期間においても暗電流が発生する。このため、CMOS型撮像素子は蓄積後の出力にオフセット値を持ち、光を照射しなくともゼロでない値を各画素が光信号データとして出力する。ある蓄積期間に光を照射しないで取得した光信号データをCMOS型撮像素子のオフセットパターンとして取得する。そして、その蓄積期間と同じ蓄積期間の動画像を取得する際に得た光信号データから、事前に取得した蓄積期間のオフセットパターンを減算しオフセット補正する。このとき、オフセットパターンのランダム成分を軽減するために、連続で複数のオフセットパターンを取得し、その複数のオフセットパターンを平均処理して使用することが一般的である。
特開2002−344809号公報
ここで、図4の矩形半導体基板301が、大面積フラットパネル式センサを実現するために12列×2行でタイリングされている様子を示す。このとき、隣り合う矩形半導体基板との画素ピッチを維持するために、矩形半導体基板301は複数の層をもち、垂直走査回路303と画素回路302とを異なる層で重ね合わせて実装する必要がある。
図4において、画素回路は「□」で表され、垂直走査回路303と重ね合わせて実装された画素回路領域を402で表し、それ以外の画素回路領域を401で表している。垂直走査回路303は、各画素回路302の光信号S及び基準電圧信号Nを走査時に電力を消費し、温度が上昇する。よって、画素回路領域402上の画素回路は、画素回路領域401上の画素回路に比べ、画像取得時に温度が上昇しやすい。
つまり、画像取得時間が長くなればなるほど、画素回路領域402上の画素回路の温度は高くなる。一般に、CMOS型撮像素子は温度特性を持ち、オフセットパターンは温度が高くなると指数関数的に増加することが知られている。事前にオフセットパターンを取得し、そのオフセットパターンを使用して得られた画像を補正するとき、例えば、長時間の画像取得を行っていた場合、オフセットパターンと取得した画像の垂直走査回路303の温度差が大きくなる。温度差が大きくなることにより、画素回路領域402上の画素回路はオフセット補正では補正しきれず、垂直走査回路303に沿った画素列にさらなるオフセット値が発生し、アーチファクトが出現する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、事前にオフセットパターンを取得した場合でも、アーチファクトが出現することのない、より低ノイズな放射線撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による放射線撮影装置は以下の構成を備える。即ち、
撮像領域に照射される放射線に基づいて、放射線画像を生成する放射線撮像装置であって、
前記撮像領域から取得される画像が、前記放射線が照射されていない状態における、該撮像領域を構成する画素から取得される画素値のオフセット値を補正するためのオフセットパターン用画像であるか、前記放射線が照射されている状態における有効画像であるかを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記オフセットパターン用画像であると判定される場合、前記撮像領域の一部に設けられている遮光領域から取得される画素値に基づく第1の補正データを生成する第1の生成手段と、
前記第1の補正データを第1のメモリに保存する保存手段と、
前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記有効画像であると判定される場合、前記遮光領域から取得される画素値に基づく第2の補正データを生成する第2の生成手段と、
前記第1の補正データと前記第2の補正データを用いて、前記有効画像に発生するアーチファクトを補正する補正手段と
を備える。
本発明によれば、オプティカルブラックを使用し、さらにオフセットパターン取得タイミングを自動で判定することにより、垂直走査回路に起因するアーチファクトを抑え、より低ノイズな放射線撮像装置を提供することができる。。
実施形態1及び実施形態2に従う放射線動画撮像装置システム全体を示す模式的ブロック図である。 実施形態1のオフセットパターン取得時のX線制御装置のフローチャートである。 実施形態1のCMOS型撮像素子である矩形半導体基板の内部構造の一例を模式的に示す図である。 実施形態1の2×12でタイリングされた、フラットパネルセンサと垂直走査回路との関係を示す図である。 実施形態1の矩形半導体基板内での画素回路と垂直走査回路及び水平走査回路との位置関係を示す図である。 実施形態1のオフセットパターンを取得しているか否かの判定を行う時のフラットパネルセンサ上の領域の分け方の一例を示す図である。 実施形態1に従う撮影制御部の制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態2に従う撮影制御部の制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態3に従う撮影制御部の制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態3に従う放射線動画撮像装置システム全体を示す模式的ブロック図である。 実施形態4に従うシステムのブロック図である。 実施形態4に従う画像処理装置の処理を示すフローチャートである。 実施形態4に従う放射線撮像装置による処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明による撮像装置の実施形態1を示す大面積フラットパネル式の放射線動画撮像装置システム全体の模式的ブロックである。
100は放射線撮像装置、101は画像処理装置及びシステム制御装置(以下、画像処理装置と略称)、102は画像表示装置、103はX線発生装置、104はX線管である。撮影時には画像処理装置101により、放射線撮像装置100とX線発生装置103が同期制御される。被写体を透過した放射線であるX線は、シンチレータ(不図示)により可視光に変換され、光量に応じた光電変換後、A/D変換が行われ、X線照射に対応したフレーム画像データが放射線撮像装置100から出力先の外部装置である画像処理装置101に転送される。更に、フレーム画像データは、画像処理装置101で画像処理が行われた後、画像表示装置102に放射線画像がリアルタイムに表示される。
放射線撮像装置100において、105は撮像領域であるフラットパネルセンサである。フラットパネルセンサ105は、シリコン半導体ウエハから二次元の光電変換素子を短冊状に切り出したCMOS型撮像素子である矩形半導体基板301が、平面基台(不図示)上に12列×2行のマトリクス状にタイリングされて構成されている。矩形半導体基板301は、つなぎ用エリアセンサとして開発されている。矩形半導体基板301上には、光電変換画素(光電変換素子)は等ピッチで二次元に並んで(配列されて)いる。つまり、複数行の画素と複数列の画素が矩形半導体基板301上に形成されている。そして、平面基台上で隣接する矩形半導体基板301は、矩形半導体基板と矩形半導体基板の境界を挟んで光電変換画素が矩形半導体基板上と同じピッチになるようにタイリングされている。
フラットパネルセンサ105の上辺部と下辺部には、マトリクス状に並んだ矩形半導体基板301の外部端子(電極パット)(不図示)が一列に並んでいる。矩形半導体基板301の電極パットはフライングリード式プリント配線板(不図示)で外部回路と接続されている。矩形半導体基板301上にはアナログ出力のイネーブル/ディスーブルを切り換えるアナログ出力用スイッチ素子等の切り換え素子が構成されている。アナログ出力用スイッチ素子を構成することにより、チップセレクト制御信号による矩形半導体基板301の出力制御が可能で、矩形半導体基板301のアナログ出力線同士をまとめて接続し直接増幅器に接続することができる。
109は撮影制御部であり、画像処理装置101と制御コマンドの通信、同期信号の通信、及び画像処理装置101への画像データの送信を行う。また、撮影制御部109は、フラットパネルセンサ105の制御機能も兼ね備えている。そして、撮影制御部109は、フラットパネルセンサ105の駆動制御、撮影モード制御、放射線撮像装置100内の複数のA/D変換装置からA/D変換されたブロック毎のデジタル画像データをフレームデータに合成し、画像処理装置101に転送する。
110はコマンド制御用インタフェースであり、画像処理装置101と撮影制御部109との間の通信路となる。コマンド制御用インタフェース110を介して、画像処理装置101からは撮影制御部109への各種撮影モードの設定、各種パラメータの設定、撮影開始設定、撮影終了設定等が通信される。また、コマンド制御用インタフェース110を介して、撮影制御部109からは画像処理装置101へ放射線撮像装置の状態等が通信される。111は画像データインタフェースであり、撮影された画像データが、撮影制御部109から画像処理装置101へ送信される。
112はREADY信号であり、放射線撮像装置100が撮影可能状態になったことを撮影制御部109から画像処理装置101へ通知する。113は外部同期信号であり、画像処理装置101が撮影制御部109のREADY信号112を受信して、撮影制御部109にX線曝射のタイミングを通知する。114は曝射許可信号である。この曝射許可信号114がイネーブルの間に画像処理装置101からX線発生装置103に曝射信号が送信されることで、X線管104から曝射されたX線が有効なX線として蓄積され、X線画像(診断用の有効画像)が形成される。
実施形態1では、オフセットパターンは、連続(所定のサンプリング周期)で複数枚の画像を取得し、画像処理装置101でその取得した複数枚の画像を平均化したものを使用する。画像を平均化することにより、オフセットパターンのランダム成分を抑えている。また、オフセットパターンは複数種類の撮影モード毎に、そのモード設定後に、システム制御装置でもある画像処理装置101内のメモリ(不図示)に保存される。
オフセットパターン用画像の取得は画像処理装置101により行われる。オフセットパターン用画像の取得はシステムの起動時に行うことが好ましい。また、オフセットパターン用画像取得後、一定時間以上経過した場合も、再度取得することが好ましい。
オフセットパターン用画像取得時とX線画像取得時の画像処理装置101の動作の違いについて図2を用いて説明する。
図2は画像処理装置101が外部同期信号113を放射線撮像装置100へ送信する際のX線発生装置103への制御方法を示すフローチャートである。
まず、画像処理装置101において、オフセットパターン用画像の取得を行うか、X線画像の取得を行うかの判定を行う(ステップS201)。オフセットパターン用画像の取得を行うと判定した場合(ステップS201でYES)、X線発生装置103に曝射信号を送信せずに、X線が曝射されない画像を放射線撮像装置100から取得する(ステップS202)。一方、オフセットパターン用画像を取得しないと判定した場合(ステップS201でNO)、X線発生装置103に曝射信号を送信し、X線が曝射された診断用のX線画像を放射線撮像装置100から取得する(ステップS203)。
尚、矩形半導体基板301には、外部端子側に、映像信号で黒の基準を規定する画素領域であるオプティカルブラック領域(遮光領域)115が撮像領域の一部に実装されている。具体的には、オプティカルブラック領域115を外部端子側に実装することにより、フラットパネルセンサ105の上下端のみにオプティカルブラック領域115が配置される。よって、X線画像の形成において、オプティカルブラック領域115による画像の不連続性は発生しない。
また、オプティカルブラック領域115は、画素回路(オプティカルブラック画素)の回路構成が通常の画素回路(通常画素(診断用に使用する有効画素))と同様であり、垂直走査回路303の温度変化について、通常画素と同様に影響を受けるようになっている。よって、オプティカルブラック領域115において垂直走査回路303が重なり合って実装されている領域を利用し、アーチファクトの補正を行うことができる。
図5は矩形半導体基板301内のオプティカルブラック領域と垂直走査回路303の位置関係を示している。図5においては通常画素302Aは「□」で表現され、オプティカルブラック画素302Bは「■」で表現されている。図5ではオプティカルブラック画素は4行確保されている。図5では、主走査方向の1行につき16個の画素回路(画素)が実装されており、そのうち右から3番目と4番目の画素列が垂直走査回路303と重なり合うように実装されている。ここで、水平走査回路304は画素回路と重ね合わせず、画素回路の外側に実装されている。このようにすることで、水平走査回路304が発熱することによる、画素回路への影響を抑えることができる。
次に、オプティカルブラック領域115を利用した画像補正処理について説明する。
まず、オフセットパターン用画像を取得しているときのオプティカルブラック領域115の画素値について、各列方向に平均化処理を行う。図5においては、4行16列のオプティカルブラック画素について、列方向に画素値の平均化処理を行い、列毎の16個の列方向補正データを取得する。次に、平均化処理を行った列方向補正データを通常画素部の各列に対応した補正データA(第1の補正データ)として撮影制御部109と接続されたメモリ116に保存しておく。X線画像を取得時のオプティカルブラック領域115の画素値についても、各列方向に画素値の平均化処理を行い、一行分の各列に対応した補正データB(第2の補正データ)を生成する。
次に、予め保存してあるオフセットパターン用画像取得時の補正データAと同じ列に対応する補正データ同士で減算を行う。これにより、オフセットパターン用画像を取得しているときと、X線画像(有効画像)を取得しているときの温度変化によるオフセット値の差分による有効画像中のアーチファクトの発生量を取得することができる。このアーチファクトの発生量のデータをアーチファクト補正データとする。また、ここでは、各列に対応するアーチファクトの発生量を減算により算出しているが、除算により比率を算出するものでもよい。
得られたアーチファクト補正データを使用し、X線画像を補正する。各列単位で、得られたアーチファクト補正データを減算することにより、X線画像を補正する。
ここで、アーチファクト補正データを用いた補正について、予めアーチファクトが発生する列がわかっている列のみに注目することも可能である。例えば、アーチファクトが発生する列とその他の列のアーチファクト補正データの値の差を算出し、その差を用いて対象列のみの減算をするものでもよい。また、補正方法は減算のみならず、例えば、アーチファクト補正データが、比率で与えられるものである場合は、乗算等により補正することも可能である。
次に、オフセットパターン用画像取得時とX線画像取得時の画像の判定方法について説明する。
オフセットパターン用画像を取得しているか、X線画像(診断用の有効画像)を取得しているかの判定は、画像を複数の領域に分け、領域毎の画素値の平均値を使用する。図1では、有効画素領域において、タイリングされた矩形半導体基板301単位での平均値を使用する。つまり、矩形半導体基板301が配置されている24個の領域において画素値の平均値を算出する。すべての平均値が予め決めておいたオフセットパターンレベルの画素値以下である場合は、オフセットパターン用画像の取得時であると判定する。また、一つ以上の領域で画素値の平均がオフセットパターンレベルを上回る場合は、X線画像取得時であると判定する。
尚、オフセットパターンレベルはすべての矩形半導体基板301で同じ値に設定してもよいが、矩形半導体基板301毎に値を設定する方が望ましい。矩形半導体基板301はそれぞれに若干のオフセットパターンレベルの違いを持つため、矩形半導体基板301毎にオフセットパターンレベルを設定することで、より精度よくオフセットパターン用画像の取得時であるか否かを判定することができる。ここで、オフセットパターンレベルは撮影制御部109上の内部メモリ(不図示)に保存しておく。
尚、画像内に欠陥画素が存在する場合は、欠陥画素に画素値が引っ張られる(低められる)可能性があるため、予め欠陥画素の位置と総数を予め記憶しておき、判定対象から除外するようにするか、予め欠陥画素に対する画素値を補正しておく等の対策を行う。
また、領域の分割については、すべての画素を対象にする必要はない。例えば、図6に示すように、フラットパネルセンサ105の中央部のみを領域A〜Lで12分割して、各領域について画素値の平均を算出する構成であってもよい。フラットパネルセンサ105の中央部のみを対象にすることにより、例えば、X線照射野を絞り、中央部にしかX線が照射されないような場合において、計算の無駄を省くことができる。
次に、オフセットパターンレベルの生成について説明する。CMOS型撮像素子は温度の影響を受け、オフセットパターンにおける画素値が変化する。よって、オフセットパターンレベルは随時生成し、更新することが望ましい。オフセットパターンレベルは、矩形半導体基板301毎に、オプティカルブラック領域115の画素値を平均した値に、ある程度の値を加算した値を用いる。例えば、A/D変換器の分解能が14ビットであり、オプティカルブラック領域115の画素値の平均が1000LSBであった場合は、オフセットパターンレベルとして1500LSBを用いる。よって、定期的にオプティカルブラック領域115の画素値を読みこみ、オフセットパターンレベルを算出し、値を更新することにより、温度変化によるオフセットパターンレベルへの影響を軽減する。
領域を限定した図6においても、各領域A〜Lと同じ矩形半導体基板301上にあるオプティカルブラック領域A’〜L’のそれぞれの画素の平均値を用いて、領域ごとのオフセットパターンレベルを算出する。
図7に図1のシステムで動画像を撮影する際の撮影制御部109のアーチファクト補正動作について、フロ−チャートを用いて説明する。
まず、画像取得前に動画を取得するための撮影モードの設定をコマンド制御用インタフェース110で行う。ここでの設定は、センサの感度設定や、蓄積時間設定、フレームレートの設定等である。次に、撮影開始設定をコマンド制御用インタフェース110を介して行い、アーチファクト補正動作を開始する(ステップS701)。その後、READY信号112により放射線撮像装置100が撮影可能状態になったことを、画像処理装置101に通知し、画像処理装置101から外部同期信号113へ送信する。外部同期信号113により、フラットパネルセンサ105より画像取得を行う(ステップS702)。
次に、フラットパネルセンサ105より取得した画像について、オフセットパターン用画像であるか否かの判定を行う(ステップS703)。判定の結果、オフセットパターン用画像であると判定した場合(ステップS703でYES)、オフセットパターン用画像が連続で指定枚数続いているかを判定する(ステップS704)。オフセットパターン用画像が連続指定枚数以下である場合(ステップS704でNO)、次の画像出力の取得判定、つまり、外部同期信号113による同期信号を待機する(ステップS710)。
一方、オフセットパターン用画像が連続指定枚数以上であると判定した場合(ステップS704でYES)、その時、取得されたオフセットパターン用画像を用いて補正データAを生成(第1の生成)する(ステップS705)。ステップS704においてオフセットパターンの連続枚数は予め撮影制御部109に設定されており、少なくともオフセットパターンを取得するために画像処理装置101で必要とするオフセットパターン用画像の枚数以上の値を設定する。撮影制御部109には、撮影モード毎にオフセットパターン用画像取得時の補正データAを保存する保存領域があり、生成された補正データAは撮影制御部109と接続されたメモリ116において指定された保存領域に保存する(ステップS706)。その後、ステップS710の次の画像出力の取得判定へと移行する。
一方、ステップS703で、判定の結果、オフセットパターン用画像でない、つまり、X線画像であると判定した場合(ステップS703でNO)、X線画像の補正データBを生成(第2の生成)する(ステップS707)。生成したX線画像について、撮影モード毎に保存されているオフセットパターン取得時の補正データAを使用し、X線画像の補正データBから減算をして、アーチファクト補正データを生成する(ステップS708)。生成したアーチファクト補正データを使用してX線画像を補正する(ステップS709)。補正されたX線画像は順次画像データインタフェース111から画像処理装置101へ転送される。
そして、次の画像取得の有無の判定を行う(ステップS710)。次の画像を取得する場合(ステップS710でYES)、ステップS702に戻る。一方、次の画像を取得しない場合(ステップS710でNO)、処理を終了する。処理の終了は、コマンド制御用インタフェース110で撮影終了設定がなされた場合に本処理を終了する。
以上説明したように、実施形態1によれば、オフセットパターン用画像の取得タイミングを判定するとともに、その判定された取得タイミングに応じて、オプティカルブラックを利用してアーチファクト補正データを生成するための、補正データを生成する。
これにより、自動で垂直走査回路303において起因する縦ラインアーチファクトの影響を抑えた画像の出力を行い、画像処理装置101でのオフセットパターン補正を行う時に、低ノイズな画像を得ることができる。
尚、実施形態1では、ステップS704において、補正データAをオフセットパターン用画像が連続で指定枚数続いていると判定された場合に生成しているが、これに限定されない。例えば、ステップS703において、オフセットパターン用画像と判定された後に、補正データAを生成してもよい。生成した補正データAは順次メモリ116に記憶しておく。この動作により、画像処理装置101で使用されるオフセットパターン用画像について、すべての画像の補正データAを取得することができる。例えば、オフセットパターン用に16枚の画像を使用した場合、16個の補正データAを取得することができ、この16個の補正データを平均化することにより、補正データAのランダムノイズ成分を低減できる。
<実施形態2>
図8は、本発明の実施形態2の図1のシステムで動画像を撮影する際の撮影制御部109のアーチファクト補正動作についてのフロ−チャートである。
実施形態1と異なるところは、各撮影モードに対して、オフセットパターン用画像であるか否かの判定を一度しか行わないところである。
まず、実施形態1と同様に撮影モード(画像取得モード)の設定を行い、撮影開始設定を行う(ステップS801)。次に、画像取得を行う(ステップS802)。次に、オフセットパターン用画像であるか否かの判定を行う(ステップS803)。判定の結果、オフセットパターン用画像であると判定した場合(ステップS803でYES)、その時、取得されたオフセットパターン用画像取得時の補正データAを生成する(ステップS804)。そして、その補正データAをメモリ116の指定された保存領域に保存して、終了する(ステップS805)。
一方、判定の結果、オフセットパターン用画像でない、つまり、X線画像であると判定した場合(ステップS803でNO)、実施形態1と同様に、X線画像の補正データBを生成する(ステップS806)。次に、アーチファクト補正データを生成する(ステップS807)。そして、X線画像を補正する(ステップS808)。但し、実施形態2では、実施形態1と異なり、次の画像取得からは、オフセットパターン用画像であるか否かの判定は行わず、取得した画像をX線画像とみなし、次の画像が取得されるか否かの判定を行う(ステップS809)。この動作を、撮影終了設定がなされるまで続ける。
以上説明したように、実施形態2によれば、オフセットパターン用画像であるか否かの判定を最初の1枚目で行うことにより、撮影制御部109の負荷を減らすことができる。そのため、処理時間が短縮されることにより、より高速なフレームレートにも対応できるようになる。
<実施形態3>
図9は、本発明の実施形態3の図10のシステムで動画像を撮影する際の撮影制御部109のアーチファクト補正動作についてのフロ−チャートである。
実施形態3は、実施形態1の図1の構成に対して、異常検知信号入力部119と、画像処理装置101から撮影制御部109へ異常検知信号の入力を行う異常検知インタフェース118と、既存のオフセットパターンの補正データAの退避用メモリ117を追加している。
通常、オフセットパターン用画像を取得した場合、画像処理装置101ではオフセットパターンを作成する。しかし、例えば、画像処理装置101にて不具合が発生し、オフセットパターン用画像の取得に失敗した場合、新規にオフセットパターンを作成することができない。この時に、撮影制御部109が正常にオフセットパターン用画像を送信していた場合、その時の補正データAは生成されてしまうため、補正データAとオフセットパターンの間に温度上の差異が生じる可能性がある。温度上の差異が発生した場合、画像表示装置102に表示される画像上に縦ライン状のアーチファクトが発生する恐れがある。
そこで、実施形態3では、画像表示装置102の表示画像について、使用者が画像に縦ライン状のアーチファクトによる異常(違和感)があると感じた場合、異常検知信号入力部119を使用して、画像処理装置101へ異常検知信号を送信する。この異常検知信号は、使用者が観察する観察画像にアーチファクトがあることを示す情報となる。異常検知信号入力部119は、例えば、キーボードやボタン等による入力装置によって実現される。画像処理装置101では、異常検知信号を検知すると、異常検知インタフェース118を使用して、ただちに撮影制御部109へ異常検知信号を送信する。撮影制御部109では異常検知信号を検知すると、異常検知フラグを立てる。ここで、退避用メモリ117(第2のメモリ)についてもメモリ116(第1のメモリ)と同様に、モード毎の領域を有する。
まず、実施形態1と同様に撮影モードの設定を行い、撮影開始設定を行う(ステップS901)。次に、画像取得を行う(ステップS902)。次に、オフセットパターン用画像であるか否かの判定を行う(ステップS903)。判定の結果、オフセットパターン用画像であると判定した場合(ステップS903でYES)、オフセットパターン用画像が連続で指定枚数続いているかを判定する(ステップS904)。オフセットパターン用画像が連続指定枚数以下である場合(ステップS904でNO)、次の画像出力の取得判定を行う(ステップS908)。
一方、オフセットパターン用画像が連続指定枚数以上であると判定した場合(ステップS904でYES)、その時、取得されたオフセットパターン用画像取得時の補正データAを生成する(ステップS905)。このとき、もとから保存されていた既存の補正データA’を更新(上書き消去)される前に退避用メモリ117に保存する(ステップS906)。その後、補正データAをメモリ116上の指定された保存領域に保存する(ステップS907)。
一方、ステップS903で、判定の結果、オフセットパターン用画像でない、つまり、X線画像であると判定した場合(ステップS903でNO)、実施形態1と同様に、X線画像の補正データBを生成する(ステップS909)。
次に、異常検知信号のフラグが立っているか否かを判定する(ステップS910)。この異常検知信号のフラグが立っていない場合(ステップS910でNO)、実施形態1と同様に、撮影モード毎に保存されている補正データAを使用し、アーチファクト補正データを生成する(ステップS911)。そして、生成したアーチファクト補正データを使用してX線画像を補正する(ステップS915)。
そして、次の画像取得の有無の判定を行う(ステップS908)。次の画像を取得する場合(ステップS908でYES)、ステップS902に戻る。一方、次の画像を取得しない場合(ステップS908でNO)、処理を終了する。処理の終了は、コマンド制御用インタフェース110で撮影終了設定がなされた場合に本処理を終了する。
一方、ステップS909において、異常検知信号のフラグが立っている場合(ステップS909でYES)、X線画像の補正データBを、退避用メモリ117に保存されている、撮影モードに対応した補正データA’で減算する。これにより、アーチファクト補正データを生成する(ステップS912)。このとき、退避用メモリ117に保存されている補正データA’を、メモリ116のモード毎に指定された領域にコピー(上書き)し、新たに補正データAとする(ステップS913)。その後、異常検知信号のフラグを下げる(ステップS914)。その後、生成したアーチファクト補正データを使用してX線画像を補正する(ステップS915)。
このように、退避用メモリ117及び異常検知信号入力部119を設ける。これにより、オフセットパターン用画像の取得を行っているが、オフセットパターンの更新を画像処理装置101で行わなかった場合でも、アーチファクトによる画像の違和感を極力抑えることができる。
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、異常時が発生した場合には、異常発生前の補正データを利用して補正を行うことが可能となるので、より適切なアーチファクト補正を行うことが可能となる。
<実施形態4>
図11は、本発明の実施形態4を示すシステムのブロック図である。
実施形態4は、実施形態1の図1の構成に対して、オフセットパターン取得通知インタフェース120が追加されている。オフセットパターン取得通知インタフェース120は、オフセットパターン取得信号とオフセットパターン取得接続検知信号とからなる。
オフセットパターン取得信号は現在取得している画像がオフセットパターン用画像であるか否かを通知する信号である。この信号により、図7のステップS703におけるオフセットパターン用画像であるか否かの判定を、取得画像で行う必要がないため、撮影制御部109の負荷が軽くなり、より高フレームレートでの動作が可能となる。
オフセットパターン取得接続検知信号は、オフセットパターン取得通知インタフェースが接続されているか否かを通知する信号である。撮影制御部109にてオフセットパターン取得通知インタフェース120が接続されていない場合は、LOW(またはHIGH)電位に固定されるようにし、オフセットパターン取得通知インタフェース120が接続された時にHIGH(またはLOW)電位にドライブされる構造になっている。
図12、図13を用いてオフセットパターン取得通知インタフェースの接続の有無を判定する処理について説明する。
図12は画像処理装置101が起動してから画像を表示するまでの動作フローチャート、図13は放射線撮像装置100が起動してからオフセットパターン取得通知インタフェースの接続の有無を判定するまでの動作フローチャートを示す。
まず、システム全体に電源が投入され、画像処理装置101と放射線撮像装置100が起動する(図12のステップS1202及び図13のステップS1302)。次に、画像処理装置101の初期設定を行う(ステップS1203)。同時に、放射線撮像装置100の初期化を行う(ステップS1302)。次に、画像処理装置101と放射線撮像装置100の双方の接続チェックを行う(図12のステップS1204及び図13のステップS1304)。これは、コマンド制御用インタフェース110との接続の確立、画像データインタフェース111の接続の確立を行う。
その後、オフセットパターン取得接続検知信号を用いて、放射線撮像装置100におけるオフセットパターン取得通知インタフェース120の接続の有無を判定する(ステップS1305)。オフセットパターン取得通知インタフェース120が接続されていないと判定された場合(ステップS1305でNO)、実施形態1〜3のオフセットパターン用画像取得時とX線画像取得時の画像の判定方法と同じように取得画像からの判定を行うように撮影制御部109を設定する(ステップS1307)。一方、オフセットパターン取得通知インタフェース120が接続さたと判定された場合(ステップS1305でYES)、オフセットパターン取得信号により画像を判定するように撮影制御部109を設定する(ステップS1306)。尚、実施形態4では、オフセットパターン取得通知インタフェース120の接続は確立されているとする。
その後、画像処理装置101において、コマンド制御用インタフェース110により撮影モードの設定等の入力を行う(ステップS1205)。放射線撮像装置100からREADY信号112を受信後、画像処理装置101において、外部同期信号113を用いてオフセットパターン用画像の撮影を開始する(ステップS1206)。ここでは、オフセットパターン取得信号をONにし、X線発生装置103へ曝射信号を送信しない。次に、画像処理装置101において、オフセットパターン用画像を取得する(ステップS1207)。
画像処理装置101において、画像データインタフェース111から取得したオフセットパターン用画像を用いて、オフセットパターンを作成する(ステップS1208)。続いて、画像処理装置101において、X線画像の撮影を開始する(ステップS1209)。ここでは、オフセットパターン取得信号をOFFにし、X線発生装置103へ曝射信号を送信し、X線管104からX線が曝射されるようにする。次に、画像処理装置101において、X線画像を取得する(ステップS1210)。
画像処理装置101において、X線画像からあらかじめ取得していたオフセットパターンを減算する(ステップS1211)。画像処理装置101において、適切な画像処理を行う(ステップS1212)。画像処理装置101において、画像表示装置102に画像が表示される(ステップS1213)。
実施形態4では、オフセットパターン取得接続検知信号はオフセットパターン取得通知インタフェース120を用いて、HIGH及びLOWの信号により接続するようにしているが、これに限定されない。例えば、コマンド制御用インタフェース110を用いて、コマンドにより放射線撮像装置100に接続有無の通知をしてもよい。
以上説明したように、実施形態4によれば、実施形態1乃至3の効果に加えて、撮影制御部109の負荷が軽くなり、より高フレームレートでの動作が可能となる。
<実施形態5>
実施形態1乃至4では、オプティカルブラック領域がフラットパネルセンサの上下端に設けられる構成を示しているが、これに限定されない。装置構成、用途や目的によっては、フラットパネルセンサの左右端や、任意の領域にオプティカルブラック領域を設ける構成であっても良い。即ち、アーチファクト等のノイズを補正するための画素値を取得できる位置であれば、撮像領域であるフラットパネルセンサの少なくとも一部に遮光領域であるオプティカルブラック領域を設けることができる。
尚、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (12)

  1. 撮像領域に照射される放射線に基づいて、放射線画像を生成する放射線撮像装置であって、
    前記撮像領域から取得される画像が、前記放射線が照射されていない状態における、該撮像領域を構成する画素から取得される画素値のオフセット値を補正するためのオフセットパターン用画像であるか、前記放射線が照射されている状態における有効画像であるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記オフセットパターン用画像であると判定される場合、前記撮像領域の一部に設けられている遮光領域から取得される画素値に基づく第1の補正データを生成する第1の生成手段と、
    前記第1の補正データを第1のメモリに保存する保存手段と、
    前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記有効画像であると判定される場合、前記遮光領域から取得される画素値に基づく第2の補正データを生成する第2の生成手段と、
    前記第1の補正データと前記第2の補正データを用いて、前記有効画像に発生するアーチファクトを補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記判定手段は、前記撮像領域から取得される画像を複数の領域に分割した場合の領域毎の画素値を使用して、前記オフセットパターン用画像であるか、前記有効画像であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記判定手段は、前記領域毎の画素値の平均値を使用して、前記オフセットパターン用画像であるか、前記有効画像であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記判定手段は、前記領域の欠陥画素の位置と総数を予め記憶しておき、前記欠陥画素を判定対象として除外する、もしくは前記欠陥画素に対する画素値を補正する
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記平均値として、前記領域毎の遮光領域の画素値の平均値を用いる
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置
  6. 前記判定手段は、前記撮像領域から、前記オフセットパターン用画像と判定される画像が連続して指定枚数続いて取得される場合、その時に、前記撮像領域から取得される画像を前記オフセットパターン用画像であると判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記判定手段は、画像取得モードの設定後に、前記撮像領域から取得される画像を用いて、該画像が、前記オフセットパターン用画像であるか、前記有効画像であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 当該放射線撮像装置が出力する画像に対する異常検知を示す異常検知信号を、前記画像の出力先の外部装置から受信する受信手段と、
    前記第1の生成手段で新規の前記第1の補正データが生成された場合には、前記第1のメモリに保存されている既存の前記第1の補正データを第2のメモリに退避する退避手段とを更に備え、
    前記受信手段で前記異常検知信号を受信した場合は、前記保存手段は、前記退避手段で前記第2のメモリに退避した前記第1の補正データで、当該保存手段で前記第1のメモリに保存している前記第1の補正データを上書きする
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記保存手段は、当該放射線撮像装置の複数種類のモード毎に、前記第1の補正データを前記第1のメモリに保存する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記第1の補正データを生成する毎に、その第1の補正データで、前記保存手段は前記第1のメモリに保存している第1の補正データを更新する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 撮像領域に照射される放射線に基づいて、放射線画像を生成する放射線撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像領域から取得される画像が、前記放射線が照射されていない状態における、該撮像領域を構成する画素から取得される画素値のオフセット値を補正するためのオフセットパターン用画像であるか、前記放射線が照射されている状態における有効画像であるかを判定する判定工程と、
    前記判定工程の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記オフセットパターン用画像であると判定される場合、前記撮像領域の一部に設けられている遮光領域から取得される画素値に基づく第1の補正データを生成する第1の生成工程と、
    前記第1の補正データを第1のメモリに保存する保存工程と、
    前記判定工程の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記有効画像であると判定される場合、前記遮光領域から取得される画素値に基づく第2の補正データを生成する第2の生成工程と、
    前記第1の補正データと前記第2の補正データを用いて、前記有効画像に発生するアーチファクトを補正する補正工程と
    を備えることを特徴とする放射線撮像装置の制御方法。
  12. 撮像領域に照射される放射線に基づいて、放射線画像を生成する放射線撮像装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記撮像領域から取得される画像が、前記放射線が照射されていない状態における、該撮像領域を構成する画素から取得される画素値のオフセット値を補正するためのオフセットパターン用画像であるか、前記放射線が照射されている状態における有効画像であるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記オフセットパターン用画像であると判定される場合、前記撮像領域の一部に設けられている遮光領域から取得される画素値に基づく第1の補正データを生成する第1の生成手段と、
    前記第1の補正データを第1のメモリに保存する保存手段と、
    前記判定手段の判定の結果、前記撮像領域から取得される画像が前記有効画像であると判定される場合、前記遮光領域から取得される画素値に基づく第2の補正データを生成する第2の生成手段と、
    前記第1の補正データと前記第2の補正データを用いて、前記有効画像に発生するアーチファクトを補正する補正手段と
    して機能させることを特徴とするプログラム。
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