JP2014084907A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】外内輪に相対的傾きが発生した場合に、内側列または外側列の玉に大きな負荷が作用するのを防止できるともに、中央列の軌道路の軌道面の溝肩への玉の乗り上げを防止できるハブユニット軸受を提供する。
【解決手段】外内輪3,4間に設けられた3列の軌道路のうち、中央列の軌道路11に設けられる玉6は、他の列の軌道路10,12に設けられる玉6より大径となっているので、外内輪に相対的傾きが発生した場合に、他の列の玉5に負荷される荷重の一部を、中央列の玉6によって分担できる。したがって、内側列または外側列の玉に大きな負荷が作用するのを防止できる。また、中央列の軌道面3b,4bの半径の玉径比が、他の列の軌道面3a,4a,3c,4cの半径の玉径比より大きくなっているので、モーメント負荷時において、中央列の軌道路11の軌道面3b,4bの溝肩への玉の乗り上げを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハブユニット軸受に関する。
自動車など車両の車輪を車体に対して回転自在に支持するために用いられるハブユニット軸受の一例として特許文献1に記載のものが知られている。
このハブユニット軸受は、図6に示すように、互いに相対回転可能に配置された外輪3および内輪4と、内外輪間の環状空間に設けられた複数の玉5とを備えている。
また、外輪3の内周面に設けられた外輪軌道面3aと、内輪4の外周面に設けられた内輪軌道面4aとの間に軌道路が設けられており、この軌道路に玉5が転動可能に設けられている。また、外輪3と内輪4との間には、軸受の周方向に所定間隔で設けられた複数の保持ポケットを有する保持器7が設けられ、保持ポケットに前記玉5が挿入されて保持されている。
前記軌道路は、軸方向に所定間隔で3列設けられており、図6において、左側の軌道路を内側列の軌道路、右側の軌道路を外側列の軌道路、中央の軌道路を中央列の軌道路とする。
中国特許第102418738号明細書
ところで、前記従来のハブユニット軸受では、中央列と中央列以外の他の列(内側列及び外側列)の軌道路に設けられている玉5は同径であり、中央列の玉のPCD(ピッチ円径)は中央列以外の他の列の玉のPCD(ピッチ円径)より小さく、中央列の保持器にも中央列以外の他の列と同様の傾斜型保持器が用いられていることから、中央列は中央列以外の他の列より玉数が少なく、しかも溝肩が浅い状態となり、当該ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪3と内輪4とに相対的傾きが発生した場合に、中央列以外の他の列の軌道路に設けられている玉5に負荷される荷重を軽減する効果が少ない上、中央列の軌道路の内輪軌道面4aおよび外輪軌道面3aの溝肩に玉5が乗り上げやすい状態であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪と内輪とに相対的傾きが発生した場合に、中央列以外の他の列の軌道路に設けられている玉に大きな負荷が作用するのを防止できるともに、中央列の軌道路の内輪軌道面および外輪軌道面の溝肩への玉の乗り上げを防止できるハブユニット軸受を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のハブユニット軸受は、相対回転可能に配置された外輪および内輪と、前記外輪と前記内輪との間の環状空間に転動自在に配置される複数の玉とを有し、
前記外輪の内周面に設けられた外輪軌道面と、前記内輪の外周面に前記外輪軌道面と対向して設けられた内輪軌道面との間に設けられ、かつ前記玉が転動可能に設けられる軌道路が軸受の軸方向に所定間隔で3列設けられたハブユニット軸受であって、
前記3列の軌道路のうち、中央列の軌道路に設けられる玉は、少なくとも一方の他の列の軌道路に設けられる玉より大径となっており、
中央列の前記軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比が、少なくとも一方の他の列の軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比より大きくなっていることを特徴とする。
本発明においては、3列の軌道路のうち、中央列の軌道路に設けられる玉は、少なくとも一方の他の列の軌道路に設けられる玉より大径となっているので、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪と内輪とに相対的傾きが発生した場合に、少なくとも一方の他の列の軌道路に設けられた玉に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路に設けられる玉によって分担できる。したがって、少なくとも一方の他の列の軌道路に設けられている玉に大きな負荷が作用するのを防止できる。
また、中央列の前記軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比が、少なくとも一方の他の列の軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比より大きくなっているので、モーメント負荷時において、中央列の軌道路の内輪軌道面および外輪軌道面の溝肩への玉の乗り上げを防止できる。
本発明の前記構成において、中央列の前記軌道路に設けられる玉に与えられる予圧が、他の列の前記軌道路に設けられる玉に与えれる予圧より低くなっている、或いは若干すきまになっているのが好ましい。
このような構成によれば、ハブユニット軸受に負荷されるモーメント荷重が小さく、外輪と内輪との相対傾きが小さい場合は、中央列の軌道路に設けられる玉の荷重負担分を小さくできるので、内輪と外輪との相対回転がスムーズとなる。また、モーメント荷重が大きくなるにしたがって、外輪と内輪との相対傾きが大きくなる場合、中央列の軌道路に設けられる玉の荷重負担分を大きくできるので、2つの他の列のうちいずれかの列の軌道路に設けられた玉に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路に設けられる玉によって効果的に分担できる。
また、本発明の前記構成において、前記中央列の軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状になっていてもよい。
このような構成によれば、中央列の軌道路の外輪軌道面および内輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状になっているので、中央列の軌道路に設けられた玉は、外輪軌道面および内輪軌道面の溝底の中央部に接触せず、当該中央部の両側の部位に接触するので、玉が溝底の中央部を転がるのを防止できるとともに、荷重負荷時に接触角を得るための軸方向変位量を小さくできる。
また、本発明の前記構成において、前記中央列の軌道路の前記外輪軌道面の断面形状が単一R円弧形状となっており、前記内輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状になっていてもよい。
このような構成によれば、中央列の軌道路の外輪軌道面の断面形状が単一R円弧形状となっているので、当該外輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状となっている場合に比して、荷重負荷時に接触角を得るための軸方向変位量が若干大きくなるものの、外輪軌道面の形状が単純となるともに、外輪軌道面に底部に形成する逃げ溝を省略でき、底部が現れるため、外輪軌道面の輪郭形状や寸法管理が容易となる。
また、本発明の前記構成において、中央列の前記軌道路に設けられる玉の初期接触角が、他の列の前記軌道路に設けられる玉の初期接触角より小さくなっているのが好ましい。
このような構成によれば、中央列の軌道路に設けられている玉は、他の列の軌道路に設けられる玉より、外輪軌道面および内輪軌道面の底部付近で接触するので、モーメント負荷時に接触角が変化した場合でも、外輪軌道面および内輪軌道面の両側にある肩部への玉の乗り上げをより確実に防止できる。
また、本発明の前記構成において、前記外輪と内輪との間に、前記玉を保持する複数の保持ポケットを有する保持器が設けられ、
前記保持ポケットは、前記保持器の内径側から前記玉を挿入可能となっているのが好ましい。
このような構成によれば、保持ポケットが、保持器の内径側から前記玉を挿入可能となっているので、外輪軌道面に保持器を挿入した状態で玉を保持ポケットに挿入して組み込むことができる。したがって、外輪軌道面が深い溝であっても、容易に保持器と玉を外輪に組み込むことができるとともに、多数の玉を組み込むことができる。
本発明によれば、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪と内輪とに相対的傾きが発生した場合に、中央列以外の他の列の軌道路に設けられている玉に大きな負荷が作用するのを防止できるとともに、中央列の軌道路の内輪軌道面および外輪軌道面の溝肩への玉の乗り上げを防止できる。
本発明の第1の実施の形態に係るハブユニット軸受を示すもので、(a)はハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハブユニット軸受の変形例を示すもので、(a)はハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハブユニット軸受を示すもので、(a)はハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るハブユニット軸受を示すもので、(a)はハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るハブユニット軸受の変形例を示す半断面図である。 従来のハブユニット軸受の一例を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るハブユニット軸受を示すもので、(a)は当該ハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。
このハブユニット軸受1は、相対回転可能に配置された外輪3および内輪4と、外輪3と内輪4との間の環状空間に転動自在に配置される複数の玉5,6とを備えている。
外輪3には、図示しない固定フランジが一体成形されており、当該固定フランジは懸架装置(サスペンション)のナックルに固定されるようになっている。
内輪4は、略円筒形を成すハブ輪41と、このハブ輪41のインボード側(図1(a)において右側)の外径側に嵌着された環状の内輪構成体42とから構成されている。ハブ輪41は、ブレーキのブレーキロータ(図示略)を介して車輪のディスクホイール(図示略)に固定され、当該ディスクホイールとともに回転するように構成されている。なお、ハブ輪41には、そのアウトボード側(図1(a)において左側)にブレーキロータおよびディスクホイールを固定するためのフランジ41fが径方向に突設されている。このフランジ41fに、図示しないブレーキロータおよびディスクホイールが、パイロット部41pに外嵌して芯出しされた状態で、ハブボルト41bによって固定されている。
前記内輪構成体42をハブ輪41に嵌着する場合、外輪3と内輪4との間に複数の玉5,6を組み込んだ状態で、内輪構成体42をハブ輪41に形成された段部41sまで当て付けた後、ハブ輪41のインボード側端部(図1(a)の右端)を加締めることにより、当該内輪構成体42がハブ輪41のインボード側に固定されている。
なお、上述したような加締による固定に代えて、例えば、内輪構成体42をハブ輪41に形成された段部41sまで外嵌した後、インボード側からナットなどの締結部材により締め付けることで、内輪構成体42をハブ輪41のインボード側に固定してもよい。
前記外輪3と内輪4との間には、軌道路10,11,12が軸受の軸方向に所定間隔で3列設けられている。本実施の形態では、図1において、右側の軌道路10を内側列の軌道路10、左側の軌道路12を外側列の軌道路12、中央の軌道路11を中央列の軌道路11とする。
内側列の軌道路10は、外輪3の内周面に設けられた内側列の外輪軌道面3aと、内輪4の外周面に外輪軌道面3aと対向して設けられた内側列の内輪軌道面4aとの間に設けられており、この軌道路10に前記玉5が転動可能に設けられている。
外輪3および内輪4の内側列の外輪軌道面3aおよび内輪軌道面4aは、それぞれ溝状に形成されており、その断面形状は単一R円弧形状になっている。
玉5はその外周面の一部が外輪軌道面3aおよび内輪軌道面4aに挿入可能な大きさに形成されており、玉5の外輪軌道面3aおよび内輪軌道面4aに対する初期接触角は、中央の軌道路11を構成する玉6の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bに対する初期接触角より大きくなっている。
なお、図1において、玉5,6の中心を通る一点鎖線は接触角方向を示し、当該一点鎖線と、外輪軌道面3a,3b,3cおよび内輪軌道面4a,4b,4cとの交点が玉5,6が接触する位置である。
外側列の軌道路12は、外輪3の内周面に設けられた外側列の外輪軌道面3cと、内輪4の外周面に、外輪軌道面3cと対向して設けられた外側列の内輪軌道面4cとの間に設けられており、この軌道路12に玉5が転動可能に設けられている。
外輪3および内輪4の外側列の外輪軌道面3cおよび内輪軌道面4cは、それぞれ溝状に形成されており、その断面形状は単一R円弧形状になっている。
玉5はその外周面の一部が外輪軌道面3cおよび内輪軌道面4cに挿入可能な大きさに形成されており、玉5の外輪軌道面3cおよび内輪軌道面4cに対する初期接触角は、中央の軌道路11を構成する玉6の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bに対する初期接触角より大きくなっている。
また、玉5の外輪軌道面3cおよび内輪軌道面4cに対する初期接触角は、玉5の外輪軌道面3aおよび内輪軌道面4aに対する初期接触角とは等しいが、その方向は逆となっている。
中央列の軌道路11は、外輪3の内周面に設けられた中央列の外輪軌道面3bと、内輪4の外周面に、外輪軌道面3bと対向して設けられた中央列の内輪軌道面4bとの間に設けられており、この軌道路11に前記玉6が転動可能に設けられている。玉6は玉5より大径となっている。
図1(b)に示すように、前記外輪3および内輪4の中央列の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bは、それぞれ溝状に形成されており、その断面形状はゴシックアーチ形状になっている。なお、外輪軌道面3bの溝底には逃げ溝3dが形成されている。
内輪軌道面4bは、ハブ輪41の外周面に形成されたハブ輪軌道面4b1と、内輪構成体42の外周面に形成された内輪構成体軌道面4b2とから構成されている。そして、外輪軌道面3b、ハブ輪軌道面4b1、内輪構成体軌道面4b2は、ダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いた一体研削によって、それぞれ、外輪軌道面3a,3c、内輪軌道面4c、内輪軌道面4aと同時に形成されている。
また、ハブ輪軌道面4b1および内輪構成体軌道面4b2は、それぞれ突合せ面とともに同時研削されている。玉6はその外周面の一部が外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bに挿入可能な大きさに形成されており、玉6と外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bとの間に僅かな隙間(例えば1〜5μm)が与えられている。
このため、モーメント荷重負荷時に外内輪3,4が僅かに軸受の軸方向に相対変位することで、荷重の発生方向に応じた2方向(外側列あるいは内側列の軌道路と同方向)の接触角を持たせることができる。したがって、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外内輪3,4に相対傾きが発生した場合に、内側列あるいは外側列の軌道路10,12に設けられた玉5に負荷された荷重(両方向の荷重)の一部を分担できる。
また、中央列の軌道路11の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの半径の玉径比は、他の列、すなわち、外側列および内側列の軌道路10,12の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面4a,4cの半径の玉径比より大きくなっている。なお、内輪軌道面4bの半径の玉径比とは、玉6の直径に対する内輪軌道面4bの半径の比を意味し、外輪軌道面3bの半径の玉径比とは、玉6の直径に対する外輪軌道面3bの半径の比を意味する。
また、上述したように、玉6の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bに対する初期接触角は、玉5の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面4a,4cに対する初期接触角より小さくなっている。これによって、モーメント負荷時の中央列の軌道路11に設けられた玉6の溝肩への乗り上げを防止している。
また、外輪3と内輪4との間には、玉5を保持する複数の保持ポケットを有する保持器7,7と、玉6を保持する複数の保持ポケットを有する保持器8が設けられている。保持器7,7は内側列の軌道路10および外側列の軌道路12に設けられ、保持器8は中央列の軌道路11に設けられている。なお、保持器7,7を冠形とし、大径側の円環部を省略しているので、その分、従来(図6)に対し、外側列軌道路12と内側列軌道路10のスパンを大きくとることができ、軸受の寿命や剛性の向上に寄与している。
また、保持器7,8は、それぞれ環状に形成されており、保持器7は軸受の軸方向に対して傾斜する傾斜型保持器となっており、保持器8は軸受の軸方向に対して平行な円筒状に形成されている。保持器7,8に形成された保持ポケットに、玉5,6が1つずつ回転自在に保持された状態で外輪3と内輪4の軌道面間に組み込まれ、当該玉5,6は、所定間隔で軌道面間を転動するようになっている。
また、保持器8のポケットは、当該保持器8の内径側から玉6を挿入可能となっている。例えば、外径〜玉PCDの径差を、内径〜玉PCDの径差より大きくすることによって、保持ポケットの内径側開口部径を玉6の玉径より若干小さくし、保持ポケットへ内径側から玉6をスナップオン形式で挿入可能な構造としている。これによって、外輪3の外輪軌道面3bに保持器8を挿入した状態で、玉6を内径側から組み込むことができるので、外輪軌道面3bが深い溝であっても、容易に保持器8と玉6を外輪3に組み込むことができるとともに、多数の玉6を組み込むことができる。
すなわち、玉を保持器の外径側から保持ポケットに組み込むタイプの傾斜型保持器(例えば保持器7)では、玉を保持ポケットに組み込んでなる玉保持器セットを外組みした場合、中央列の外輪軌道面3bは深溝玉軸受のような構造である(溝が深い)ので、中央列の外輪軌道面3bまで玉保持器セットを挿入することができない。しかし、本実施の形態では、外輪3の外輪軌道面3bに保持器8を挿入した状態で、玉6を内径側から組み込むことができるので、外輪軌道面3bが深い溝であっても、容易に保持器8と玉6を外輪3に組み込むことができるともに、多数の玉6を組み込むことができる。
また保持器8は全体を円筒形状として形成されているので、傾斜型の保持器(例えば保持器7)に比して玉6に2方向の接触角を持たせるうえでも有利である。
本実施の形態によれば、3列の軌道路10,11,12のうち、中央列の軌道路11に設けられる玉6は、内側列および外側列の軌道路10,12に設けられる玉5より大径となって玉6の変形剛性を上げるとともに、玉6と外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bとの間に僅かな隙間(例えば1〜5μm)が与えられて、荷重の発生方向に応じて2方向の接触角を持たせることができるので、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪3と内輪4とに相対的傾きが発生した場合に、軌道路10,12のうちいずれかの列の軌道路に設けられた玉5に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路11に設けられる玉6によって分担できる。しかも、中央列の軌道路11に設けられた玉6は、外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bとの間に僅かな隙間を持っているので、モーメント荷重が小さく、外内輪の相対傾きが小さい場合は荷重負担分が少なく(あるいは無く)、従って回転トルクの発生が少なく(あるいは無く)、荷重が大きくなるに従い、外側列および内側列の玉5との剛性差とも相まって荷重分担が多くなっている。
したがって、内側列または外側列の軌道路10,12に設けられている玉5に大きな負荷が作用するのを防止できる。
また、中央列の軌道路11の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの半径の玉径比が、内側列および外側列の軌道路10,12の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面4a,4cの半径の玉径比より大きくなっているので、モーメント負荷時において、中央列の軌道路11の内輪軌道面4bおよび外輪軌道面3bの溝肩への玉の乗り上げを防止できる。
さらに、中央列の軌道路11に設けられる玉6の初期接触角が、内側列および外側列の軌道路10,12に設けられる玉5の初期接触角より小さくなっているので、前記玉6は、玉5より、外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの底部付近で接触する。このため、モーメント負荷時に接触角が変化した場合でも、外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの溝肩への玉の乗り上げをより確実に防止できる。
また、中央列の軌道路11の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの断面形状がゴシックアーチ形状になっているので、中央列の軌道路11に設けられた玉6は、外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの溝底の中央部に接触せず、当該中央部の両側の部位に接触するので、玉6が溝底の中央部を転がるのを防止できるとともに、荷重負荷時に接触角を得るための軸方向変位量を小さくできる。
(変形例)
図2は、第1の実施の形態のハブユニット軸受の変形例を示すもので、(a)は当該ハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。
図2に示すハブユニット軸受が、図1に示す第1の実施の形態のハブユニット軸受と異なる点は、外輪3の中央列の外輪軌道面3bの形状である。なお、第1の実施の形態と同一の構成については同一符号を付してその説明を省略する。
本変形例では、図2(b)に示すように、中央列の軌道路11の外輪軌道面3bの断面形状が単一R円弧形状となっており、内輪軌道面4bの断面形状がゴシックアーチ形状になっている。
このような構成によれば、外輪軌道面3bの断面形状がゴシックアーチ形状となっている場合(第1の実施の形態)に比して、モーメント荷重負荷時に接触角を得るための軸方向変位量が若干大きくなるものの、外輪軌道面3bの形状が単純となるともに、外輪軌道面3bの底部に形成する逃げ溝(図1(b)で示す逃げ溝3d)を省略でき、底部が現れるため、外輪軌道面3bの輪郭形状や寸法管理が容易となるという利点がある。
(第2の実施の形態)
図3は第2の実施の形態のハブユニット軸受を示すもので、(a)は当該ハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。
第2の実施の形態では、中央列の軌道路11に設けられる玉6の接触角を、内側列の軌道路10に設けられる玉5の接触角と同方向にすることで、主に内側列(軌道路10および玉5)の軸受寿命不足を補うことを目的としている。
なお、図3において、玉5,6の中心を通る一点鎖線は接触角方向を示し、当該一点鎖線と、外輪軌道面3a,3b,3cおよび内輪軌道面4a,4b,4cとの交点が玉5,6が接触する位置である。
また、第1の実施の形態と同一の構成については同一符号を付してその説明を省略する。
図3(b)に示すように、外輪3の中央列の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bは、それぞれ溝状に形成されており、その断面形状は単一R円弧形状になっている。また、外輪軌道面3bは、内側列の外輪軌道面3aおよび外側列の外輪軌道面3cとダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて、同時研削によって形成されている。
ハブ輪41の中央列近傍は除肉されて傾斜面41aとなっており、この傾斜面41aと玉6との間に隙間が設けられている。
また、ハブ輪41の外側列の内輪軌道面4cは、ハブ輪41と内輪構成体42との突合せ面とダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて同時研削されている。
また、内輪構成体42の中央列の内輪軌道面4bも、内側列の内輪軌道面4aやハブ輪41との突合せ面と共に、ダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて同時研削されている。したがって、外側列、中央列、内側列の各軌道路12,11,10の軌道面(内輪軌道面4c,4b,4aおよび外輪軌道面3c,3b,3a)の位置関係が正確に設定され、中央列の軌道路11に設けられる玉6に予圧を入れて組み立てることが可能となっている。
また、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、モーメント荷重が小さく、外内輪の相対傾きが小さい場合は、中央列の玉6の荷重負担分が少なく、荷重が大きくなるにしたがい、中央列の玉6の荷重分担を多くするために、内側列および外側列の軌道路10,12に設けられる玉5より、中央列の軌道路11に設けられる玉6が大径となっているとともに、玉6の初期接触角が玉5の初期接触角により小さくなっており、さらに、中央列に入れる予圧、つまり玉6に入れる予圧は、内側列および外側列に入れる予圧、つまり玉5に入れる予圧より小さく設定されている。
したがって、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪3と内輪4とに相対的傾きが発生した場合に、軌道路10,12のうちいずれかの軌道路に設けられた玉5に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路11に設けられる玉6によって分担できる。よって、内側列または外側列の軌道路10,12に設けられている玉5に大きな負荷が作用するのを防止できる。
また、玉6の初期接触角を小さくし、内輪構成体42の内輪軌道面4bの中央付近で玉6と当該内輪軌道面4bとが接触するようにするとともに、中央列の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの半径の玉径比が、内側列および外側列の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面4a,4cの玉径比より大きくなっている。したがって、モーメント負荷時において、中央列の軌道路11の内輪軌道面4bおよび外輪軌道面3bの溝肩への玉6の乗り上げを防止できる。
さらに、ハブ輪41と内輪構成体42との突合せ面の位置を内輪軌道面4bの溝底より外側方向(図3(b)において左方向)にずらし、内輪軌道面4bと延長された円筒部4b3をなめらかにつないだ一体研削面とすることで、中央列の玉6の予圧(低予圧)が抜け、玉6が溝底を走る(転動)する状態となっても、玉6へ瑕が付くのを防止できる。
また、中央列の軌道路11に設けられる保持器8の保持ポケットは、第1の実施の形態と同様に、保持器8の内径側から玉6を挿入可能となっているので、外輪軌道面3bに保持器8を挿入した状態で玉6を保持ポケットに挿入して組み込むことができる。したがって、外輪軌道面3bが深い溝であっても、容易に保持器8と玉を外輪3に組み込むことができるともに、多数の玉6を組み込むことができるので、寿命の向上に寄与する。
(第3の実施の形態)
図4は第3の実施の形態のハブユニット軸受を示すもので、(a)は当該ハブユニット軸受の半断面図、(b)は中央列の軌道路を示す断面図である。
第3の実施の形態では、中央列の軌道路11に設けられる玉6の接触角を、外側列の軌道路12に設けられる玉5の接触角と同方向にすることで、主にハブユニット軸受のモーメント剛性向上を目的としている。
なお、図4において、玉5,6の中心を通る一点鎖線は接触角方向を示し、当該一点鎖線と、外輪軌道面3a,3b,3cおよび内輪軌道面4a,4b,4cとの交点が玉5,6が接触する位置である。
また、第1の実施の形態と同一の構成については同一符号を付してその説明を省略する。
図4(b)に示すように、外輪3の中央列の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bは、それぞれ溝状に形成されており、その断面形状は単一R円弧形状になっている。また、外輪軌道面3bは、内側列の外輪軌道面3aおよび外側列の外輪軌道面3cとダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて、同時研削によって形成されている。
内輪構成体42の中央列近傍は除肉されて傾斜面42aとなっており、この傾斜面42aと玉6との間に隙間が設けられている。
また、内輪構成体42の内側列の内輪軌道面4aは、ハブ輪41と内輪構成体42との突合せ面とダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて同時研削されている。
また、ハブ輪41の中央列の内輪軌道面4bも、外側列の内輪軌道面4cや内輪構成体42とのハブ輪41との突合せ面と共に、ダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて同時研削されている。したがって、外側列、中央列、内側列の各軌道路12,11,10の軌道面(内輪軌道面および外輪軌道面)の位置関係が正確に設定され、中央列の軌道路11に設けられる玉6に予圧を入れて組み立てることが可能となっている。
また、本実施の形態においても、前記第1および第2の実施の形態と同様に、モーメント荷重が小さく、外内輪の相対傾きが小さい場合は、中央列の玉6の荷重負担分が少なく、荷重が大きくなるにしたがい、中央列の玉6の荷重分担を多くするために、内側列および外側列の軌道路10,12に設けられる玉5より、中央列の軌道路11に設けられる玉6が大径となっているとともに、玉6の初期接触角が玉5の初期接触角により小さくなっており、さらに、中央列に入れる予圧、つまり玉6に入れる予圧は、内側列および外側列に入れる予圧、つまり玉5に入れる予圧より小さく設定されている。
したがって、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪3と内輪4とに相対的傾きが発生した場合に、軌道路10,12のうちいずれかの軌道路に設けられた玉5に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路11に設けられる玉6によって分担できる。よって、内側列または外側列の軌道路10,12に設けられている玉5に大きな負荷が作用するのを防止できる。
また、玉6の初期接触角を小さくし、ハブ輪41の内輪軌道面4bの中央付近で玉6と当該内輪軌道面4bとが接触するようにするとともに、中央列の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの半径の玉径比が、内側列および外側列の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面4a,4cの玉径比より大きくなっている。したがって、モーメント負荷時において、中央列の軌道路11の内輪軌道面4bおよび外輪軌道面3bの溝肩への玉6の乗り上げを防止できる。
さらに、ハブ輪41と内輪構成体42との突合せ面の位置を内輪軌道面4bの溝底より内側方向(図4(b)において右方向)にずらし、内輪軌道面4bと延長された円筒部4b4をなめらかにつないだ一体研削面とすることで、中央列の玉6の予圧(低予圧)が抜け、玉6が溝底を走る(転動)する状態となっても、玉6へ瑕が付くのを防止できる。
また、中央列の軌道路11に設けられる保持器8の保持ポケットは、第1および第2の実施の形態と同様に、保持器8の内径側から玉6を挿入可能となっているので、外輪軌道面3bに保持器8を挿入した状態で玉6を保持ポケットに挿入して組み込むことができる。したがって、外輪軌道面3bが深い溝であっても、容易に保持器8と玉を外輪3に組み込むことができるともに、多数の玉6を組み込むことができるので、剛性の向上に寄与する。
(変形例)
図5は、第3の実施の形態のハブユニット軸受の変形例を示すもので、当該ハブユニット軸受の半断面図である。
図5に示すハブユニット軸受が、図4に示す第3の実施の形態のハブユニット軸受と異なる点は、外側列のPCDを内側列より大きくすると共に、外側列の玉径を内側列より小径とし、外側列の玉数を内側列の玉数より多くすることで剛性を高めたハブユニット軸受であること、及び、中央列の軌道路11に設けられた玉6を保持する保持器として傾斜型の保持器9を用いている点である。また、中央列の軌道路11に設けられる玉6の接触角は、第3の実施の形態と同様に、外側列の軌道路12に設けられる玉5の接触角と同方向にすることで、主にハブユニット軸受のモーメント剛性向上を目的としている。
なお、図5において、玉5,6の中心を通る一点鎖線は接触角方向を示し、当該一点鎖線と、外輪軌道面3a,3b,3cおよび内輪軌道面4a,4b,4cとの交点が玉5,6が接触する位置である。
また、第3の実施の形態と同一の構成については同一符号を付してその説明を省略する。
本変形例では、図5に示すように、内輪構成体42に、内側列の内輪軌道面4aが形成され、ハブ輪41に、外側列の内輪軌道面4cと中央列の内輪軌道面4bが形成されている。
また、玉6を保持ポケットに組み込んでなる玉保持器セットを、外輪3の外輪軌道面3bに組込み易くするために、外側列の外輪軌道面3cの溝肩径と、中央列の外輪軌道面3bの溝小肩径とが同径となっているとともに、外側列の内輪軌道面4cの溝小肩径と、中央列の内輪軌道面4bの溝肩径とが同径となっている。
また、中央列の軌道路11に設けられている玉6は、外側列の軌道路12に設けられている玉5より大径となっており、玉6の玉PCDは、玉5の玉PCDより小径となっている。また、内側列の軌道路10に設けられている玉5は、中央列の軌道路11に設けられている玉6と同径となっている。
このように、中央列の玉6の玉PCDが、外側列の玉5の玉PCDより小径となっているので、玉6を保持ポケットに組み込んでなる玉保持器セットを、外輪3の外輪軌道面3bに組み込むことが可能となる。
また、本例においても、外側列、中央列、内側列の各軌道路12,11,10の外輪軌道面3c,3b,3aおよび内輪軌道面4c,4b,4aは、ダイヤモンドホイールで成形された総型砥石を用いて、同時研削されているので、各軌道面の位置関係が正確に設定され、中央列の軌道路11に設けられる玉6に予圧を入れて組み立てることが可能となっている。
このような構造とする場合も、モーメント荷重が小さく、外内輪3,4の相対傾きが小さい場合は中央列の玉6の荷重負担分が少なく、荷重が大きくなるにしたがい、中央列の玉6の荷重負担分を多くするために、中央列の玉6の予圧は内側列の玉5の予圧より小さく設定されるとともに、中央列の軌道路11の外輪軌道面3bおよび内輪軌道面4bの半径の玉径比が、内側列および外側列の軌道路10,12の外輪軌道面3a,3cおよび内輪軌道面3c,4cの半径の玉径比より大きくなっている。
したがって、ハブユニット軸受にモーメント荷重が負荷され、外輪3と内輪4とに相対的傾きが発生した場合に、軌道路10,12のうちいずれかの軌道路に設けられた玉5に負荷される荷重の一部を、中央列の軌道路11に設けられる玉6によって分担できる。よって、内側列または外側列の軌道路10,12に設けられている玉5に大きな負荷が作用するのを防止できると共に、さらに剛性を向上できる。
1 ハブユニット軸受
3 外輪
3a,3b,3c 外輪軌道面
4 内輪
4a,4b,4c 内輪軌道面
5,6 玉
7,8 保持器
10 内側列の軌道路(他の列の軌道路)
11 中央列の軌道路
12 外側列の軌道路(他の列の軌道路)

Claims (6)

  1. 相対回転可能に配置された外輪および内輪と、前記外輪と前記内輪との間の環状空間に転動自在に配置される複数の玉とを有し、
    前記外輪の内周面に設けられた外輪軌道面と、前記内輪の外周面に前記外輪軌道面と対向して設けられた内輪軌道面との間に設けられ、かつ前記玉が転動可能に設けられる軌道路が軸受の軸方向に所定間隔で3列設けられたハブユニット軸受であって、
    前記3列の軌道路のうち、中央列の軌道路に設けられる玉は、少なくとも一方の他の列の軌道路に設けられる玉より大径となっており、
    中央列の前記軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比が、少なくとも一方の他の列の軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の半径の玉径比より大きくなっていることを特徴とするハブユニット軸受。
  2. 中央列の前記軌道路に設けられる玉に与えられる予圧が、他の列の前記軌道路に設けられる玉に与えれる予圧より低くなっていることを特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 前記中央列の軌道路の前記外輪軌道面および前記内輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状になっていることを特徴とする請求項1または2に記載のハブユニット軸受。
  4. 前記中央列の軌道路の前記外輪軌道面の断面形状が単一R円弧形状となっており、前記内輪軌道面の断面形状がゴシックアーチ形状になっていることを特徴とする請求項1または2に記載のハブユニット軸受。
  5. 中央列の前記軌道路に設けられる玉の初期接触角が、他の列の前記軌道路に設けられる玉の初期接触角より小さくなっていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のハブユニット軸受。
  6. 前記外輪と内輪との間に、前記玉を保持する複数の保持ポケットを有する保持器が設けられ、
    前記保持ポケットは、前記保持器の内径側から前記玉を挿入可能となっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハブユニット軸受。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107327477A (zh) * 2017-09-08 2017-11-07 苏州顺革智能科技有限公司 一种耐用型滚珠轴承
CN116972070A (zh) * 2023-08-31 2023-10-31 重庆长江轴承股份有限公司 一种新能源汽车用三列滚珠轮毂轴承
WO2024006416A1 (en) * 2022-06-30 2024-01-04 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Multi-row bearing assembly

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