JP2014084014A - ヘルムホルツ型の消音器の製造方法及びこれにより得られる消音器並びに該消音器を備える車両用ホイール - Google Patents

ヘルムホルツ型の消音器の製造方法及びこれにより得られる消音器並びに該消音器を備える車両用ホイール Download PDF

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Abstract

【課題】縁部を高精度に仕上げ、かつ製造コストが低減可能なヘルムホルツ型消音器の製造方法等を提供する。
【解決手段】長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部とを備え、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器をブロー成形法により製造する方法であって、前記気室部の凸側及び/又は凹側を構成する主面を形成するための金型スライド部を退避した状態で短手方向の両側の縁部につぶし部ができない外径寸法のパリソンを金型に導入する工程と、前記金型スライド部を退避したまま金型の周囲部を閉じる工程と、前記パリソンをブローアップしつつ前記金型スライド部を前進して前記気室部を形成する工程と、を有する消音器の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ホイールに装着され、タイヤの空気室内の気柱共鳴(空洞共鳴)に伴う騒音を低減することが可能なヘルムホルツ型の消音器の製造方法及びこれにより得られる消音器並びに該消音器を備える車両用ホイールに関する。
車両走行中、特に粗い路面上ではロードノイズが発生するが、その主な原因としてはタイヤの空気室内で生じる気柱共鳴が知られている。ロードノイズを低減する手段の一つとして、図11に示すように、副気室部材(又は「レゾネータ」とも言われる)を車両用ホイールに装着することが行われている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の副気室部材は、ヘルムホルツ型の消音器(以下、単に「消音器」とも記す)であり、タイヤの空気室内で生じる気柱共鳴音を低減するものである。
特許文献1に記載の消音器(副気室部材)は、副気室と、該副気室とタイヤの空気室を連通する連通孔とを備えており、車両用ホイールのウェル部の縦壁に係止させて使用するものである。このような消音器はホイールのウェル部に設けられた縦壁(溝部)に嵌め込むだけで使用可能であり、ロードノイズに対して良好な消音効果を発揮する。1つのタイヤの内に設けられる消音器の数は適宜変更可能であり、一般には、2〜5個程度が用いられている。
一般的な消音器の車両用ホイールへの取り付け構造は図11に示す通りである。
すなわち、消音器は本体部と縁部とを備えており、本体部は、ウェル部の外周面側の底板と、この底板との間に副気室を形成するようにして設けられている上板と、副気室とタイヤの空気室とを連通する連通孔と、を備えており、縁部は、底板と上板とを結合するとともに本体部から延出してホイールのウェル部に設けられている溝部に係止できるようにされたものである。そして、消音器全体は、ホイールのウェル部の外周面に沿うように湾曲しており側面視円弧状になっている。
また、消音器の長手方向又は短手方向の縁部には突出部が設けられており、該突出部はホイールのウェル部の縦壁(溝部)に設けられた切り欠き部に嵌め込まれる。このようにすることで消音器をホイールの回転方向に対して固定することができる。
消音器は一般的には合成樹脂製のものが用いられており、上記のような構成とすることで、タイヤの空気室の圧力が変動しても副気室容積の変動が小さく消音機能を維持することができ、また、薄肉の壁材で構成した副気室を形成することができる。これにより、消音器の本体部を軽量に構成できるだけでなく、副気室をウェル部の溝部に係止するための縁部にかかる遠心力も軽減されて縁部も薄肉にすることができ、本体部と縁部を含めた全体を軽量化することができる。
特開2009−107357号公報
消音器は図12に示すように合成樹脂をブロー成形することにより製造することができる。すなわち、金型の間にパリソンを導入して金型を閉じ、ブローアップして成形する。図12の上段「長手方向」は金型を側面から見た図であり、下段の「短手方向」は、金型を上面から見た図である。
ブロー成形により得られる成形品の周囲にはバリが生じるため、これをカットして仕上げる必要がある。図13のようにして消音器の短手方向の両サイド、すなわち縁部のバリをカットする際には、特に高精度に行わなければならない。何故ならば、前記の通り消音器は車両用ホイール部のウェル部に設けられた縦壁(溝部)に縁部を嵌め込むだけで装着されるものであるから、非常に大きな遠心力がかかった際にも縁部が溝部からはずれることが無いように、しっかりと縁部が溝部に収まるように、高精度に仕上げなければならないからである。このため精度の高いカット治具やレーザー機器等が必要になるという問題がある。また、金型を閉じる際に消音器の両サイドをつぶして形成するため、副気室部の容積が狭くなるという問題もある。
上記のように、消音器を仕上げる際にカットされたバリは不要な廃棄物の削減や製造コストの低減等の観点から、細かくカットされ原料樹脂と混合して再利用される。しかしながら、このような再利用を繰り返していると、熱履歴の蓄積により合成樹脂の物性が低下するようになる。前述のように消音器は確実にウェル部の溝部に収まっていなければならないものであるから、物性が低下した信頼性の劣る樹脂は消音器の原料としては適さず使用することができない。このため、バリの再利用回数が所定の回数に達して物性が低下した樹脂は全て廃棄しなければならず、結果として、廃棄物量が増え、かつコストも高くなるという問題があった。
そこで本発明は、縁部を高精度に仕上げることが可能であり、かつ廃棄物量の削減及び製造コストの低減が可能な、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器の製造方法、及びこれにより得られる消音器、並びに該消音器を備える車両用ホイールを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意探求を重ねた結果、ブロー成形する際の金型に、消音器の凸側及び/又は凹側の主面を形成するための部分がその周囲とは独立して進退できるように金型スライド部を設け、かつ、短手方向の両サイド側につぶし部ができないような外径のパリソンを利用してブロー成形することが有効であることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の構成を備える。
(1)長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備え、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器をブロー成形法により製造する方法であって、
前記気室部の凸側及び/又は凹側を構成する主面を形成するための金型スライド部を退避した状態で、短手方向の両側の縁部につぶし部ができない外径寸法のパリソンを金型に導入する工程と、
前記金型スライド部を退避したまま金型の周囲部を閉じる工程と、
前記パリソンをブローアップしつつ前記金型スライド部を前進して前記気室部を形成する工程と、
を有することを特徴とする消音器の製造方法。
(2)長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備える、車両走行音消音用のヘルムホルツ型の消音器であって、
前記気室部は消音器の短手方向の両側の縁部にまで延長した気室延長部を有し、該縁部は車両用ホイールのウェル部の嵌め込み溝に嵌め込まれる縁部であることを特徴とする消音器。
(3)上記(2)に記載の消音器の短手方向の両側の縁部を車両用ホイールのウェル部に形成された溝に嵌め込んでなることを特徴とする車両用ホイール。
本発明により、縁部を高精度に仕上げることが可能であり、かつ廃棄物量の削減及び製造コストの低減が可能な、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器の製造方法、及び該消音器、並びに該消音器を備える車両用ホイールを提供することができる。
上記本発明の消音器及び該消音器の製造方法によれば、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器の製造工程において、短手方向の両サイドの縁部におけるバリ取り工程が不要となる。このため廃棄物量を減らしつつ製造コストを低減することが可能となる。また、消音器の両サイドの縁部を高精度に仕上げることができる。更には、両サイドにつぶし部が無いため、従来の消音器(副気室部材)に比べて、気室部を広くして気室延長部を有するようにすることが可能である。
本発明に係る消音器の製造方法の一例を示す概略図である。 連通孔を開孔する工程の一例を示す図である。 本発明に係る消音器の製造方法の別の一例を示す概略図である。 本発明に係る消音器の構造の一例を示す斜視図である。 図4におけるA−A線部分の断面図である。 図4におけるB−B線部分の断面図である。 連通孔部の位置の一例を示す図である。 連通孔部の位置の別の一例を示す図である。 連通孔部の位置の更に別の一例を示す図である。 連通孔部の位置の更に別の一例を示す図である。 消音器をホイールのウェル部に装着した状態を示す概略図である。 従来の消音器を製造する方法の一例を示す概略図である。 従来の消音器の製造方法において両サイドの縁部のバリ取り工程を示す概略図である。
上記のように本発明は、長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備え、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器をブロー成形法により製造する方法についての発明である。以下に図面を用いて本発明をより詳細に説明する。
図1に、本発明の消音器をブロー成形により成形する工程を示す。図1上段の「長手方向」は金型を側面から見た図であり、下段の「短手方向」は、金型を上面から見た図である。
本発明において使用する金型には、消音器の凸側及び/又は凹側の主面を構成する部分がその周囲とは独立して進退できるようにスライド部が設けられている。図1に示す例では、消音器の凹側となる主面を形成する側の金型にスライド部が設けられている。
上記のような金型スライド部を退避した状態で金型を開き、その中に、短手方向につぶし部ができない外径寸法のパリソン(溶融した中空状の合成樹脂)を導入する。そして、前記スライド部を退避したままの状態でその周囲の金型すなわち型枠のみを閉じる。
このように消音器の短手方向の両サイドとなる縁部につぶし部ができないようにすることで、成形後に短手方向の両サイドの縁部にバリが残らないようにすることができる。これによって、消音器の短手方向の両サイドのバリを高精度に除去しなければならないという工程が不要となり、作業負担を減らすことができる。また、消音器の短手方向の両サイドとなる縁部につぶし部が出来ないようにすることができるため、従来の消音器に比べて気室部の容量を大きくすることができる。
続いて、上記のように型枠が閉じた状態でパリソンをブローアップしつつスライド部を前進させて消音器の気室部を形成する。そして、このようにして得られた成形品を金型から取り出し、長手方向の両端部に形成されたバリを切断する。長手方向の両端部に形成されたバリの除去については高精度の処理を必要とするものではなく粗取りで構わない。これは、短手方向の両サイドの縁部については、車両用ホイールのウェル部に形成された溝部から消音器が外れることが無いように高精度が要求されているのに対し、長手方向の縁部については消音器の取り外しに関与する部分ではないからである。
なお、パリソンを導入する際にパリソンの下端部が金型の端部に位置したところでパリソンをストップするように制御することで、長手方向の一方の端部にバリが発生しないようにすることもできる。この場合には消音器の長手方向のもう一方の端部(金型の上端方向)に発生したバリのみを切断すればよい。
最後に図2に示すように、気室部の一部をカットして連通孔部を形成することで、本発明の消音器を得ることができる。なお、前記成形品を金型から取り出して、消音器の長手方向の両端部に形成されたバリを切断する工程と、前記成形品の気室部の一部をカットして前記連通孔部を形成する工程は、設備等に応じて同時に行うことも可能である。
本発明において、金型の構成は上記の構成に限られるものではなく、例えば、図3に示すようにすることも可能である。図3上段の「長手方向」は金型を側面から見た図であり、下段の「短手方向」は、金型を上面から見た図である。
図3に示す例では、消音器の凹側となる主面を形成する側の金型と、消音器の凸側となる主面を形成する側の金型の両方に、前記金型スライド部が設けられている。これらの金型スライド部は、前記の例と同様に、消音器の主面を形成する部分と、その周囲の部分とが独立して動くことができるようになっている。
そして、両側の金型に設けられた金型スライド部を両方とも退避させたままの状態で金型を開き、その中に短手方向につぶし部ができない外径寸法のパリソンを導入する。続いて、両側の2つの金型スライド部を退避させたまま型枠部分の金型を閉じる。
一般にブロー成形法においては、パリソンが金型の内面に沿って移動することによって偏肉が発生する場合がある。本発明の上記態様においては、両側の金型に金型スライド部を設けてこれを両方とも退避させた状態でパリソンを導入することにより、パリソンの意図しない変形を防止することができる。これによって板厚がより均一な消音器を作製することができるようになる。
そして、消音器の凸側となる主面を形成する側の金型に設けられた金型スライド部を閉じ、続けて、パリソンをブローアップしつつ向かい側の消音器の凹側となる主面を形成する側の金型に設けられた金型スライド部を閉じる。これによって消音器の短手方向の両サイドとなる縁部につぶし部ができないようにして消音器の気室部を形成することが可能となる。
本発明に係るヘルムホルツ型の消音器の製造方法において使用する金型は、消音器の短手方向の両サイドの縁部となる部分につぶし部を作らないように金型スライド部の構成を備えていればよく、その他の部分の構成については何ら限定されるものではない。このため、所望の消音器の構造に応じて、金型の内面の形状を適宜変更することが可能である。
本発明に係る消音器は長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備える車両走行音消音用のヘルムホルツ型の消音器であって、前記気室部は消音器の短手方向の両側の縁部にまで延長した気室延長部を有し、該縁部は車両用ホイールのウェル部の嵌め込み溝に嵌め込まれる縁部であることを特徴とする。このような消音器は上記本発明の消音器の製造方法によって得ることができる。
本発明の消音器は、前述のように本発明の消音器の短手方向の両サイドの縁部にはつぶし部がなく、気室部が短手方向の両側の縁部にまで延長した気室延長部を有している点で従来の消音器の構造とは相違している。消音器のその他の部分の構造については、公知の構造を採用することができ、また目的に応じて公知の消音器の構造に適宜変更を加えても構わない。
本発明の消音器の構造の一例を、図4〜8を用いて説明する。
本発明の消音器は車両用ホイールのウェル部の外周面に形成された縦壁(溝部)に装着して用いるものである。このため、消音器の長手方向は、ウェル部の外周面に沿うように湾曲していて、側面視が円弧状になっている。そして、ウェル部の外周面側に位置する底板と、その上に設けられる上板との間に気室部が設けられている。底板と上板とは消音器の短手方向の端部で繋がっている。そして、消音器の短手方向の縁部すなわち両サイド部分は、前記ウェル部に形成されている溝部に嵌め込むことができるように、消音器の主面の凸側方向にやや反り返って形成されている。
また、消音器には前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔が設けられている。図5に、図4に示す消音器の連通孔部分での断面図(A−A断面)を示す。図5に示すように、連通孔は気室部とタイヤの空気室とを連通するように設けられている。そして、消音器の短手方向の両サイドの縁部はホイールのウェル部の溝に嵌め込まれるように形成されている。これにより、ホイールが回転して消音器に強力な遠心力がかかった場合にも、消音器がホイールから脱落することがなく、安定して消音効果を発揮することができる。
更に、本発明の消音器は従来の消音器とは異なり、気室部が短手方向の両側の縁部にまで延長した気室延長部を有することを特徴とする。このように消音器の短手方向の両側の縁部に気室部が延長していることで、消音器全体を撓ませ易くなり、ホイールへ装着する際の取り扱い性を向上させることができる。
また、気室延長部を有することで従来の消音器と比べて気室の範囲を広くすることが可能となる。従って、従来の消音器よりも消音器の高さ(上板と底板との距離)を低くしても充分に気室の広さを確保することが可能となり、消音器を小型化することもできる。
図6には、図4のB−B線部分での断面図を示す。なお、図5及び図6では、参考のためにホイールのウェル部に設けられた溝部の概略も示している。消音器をホイールに装着する際には、消音器を撓ませて消音器の両サイドの縁部がホイールのウェル部に設けられた溝部に嵌め込めばよい。
前記連通孔の位置は図7に示すように消音器の短手方向に対して中央部に設けてもよいし、図8に示すように中央部ではない位置に設けてもよい。図5のように連通孔を消音器の中央部に設けておく場合には、消音器全体を撓め易くなるため、車両用ホイールへの組み付け性を向上させることができる。また、用途によっては、従来の消音効果を損なわない程度に図8のように左右非対称にすることも可能である。
更に、前記連通孔は図9に示すように消音器の短手方向の向きに設けたり、図10に示すように消音器の長手方向の向きに設けたりすることも可能である。これらは目的に応じて適宜変更可能な事項である。
また、前記本発明の消音器には、消音器が車両用ホイールの周方向に対して固定されるように係止部を設けることができる。該係止部の構造としては公知の構造を採用することができる。また、係止部は消音器の長手方向の端部に設けられていてもよいし、短手方向の端部に設けられていてもよい。
本発明に係る車両用ホイールは前記本発明の消音器の短手方向の両側の縁部を車両用ホイールのウェル部に形成された溝に嵌め込んでなることを特徴とする。本発明の消音器を車両用ホイールに装着する際には、消音器全体を撓ませて、ホイールのウェル部に形成された溝部に消音器の短手方向の両側の縁部を嵌め込めばよい。ウェル部に消音器を装着する際に、ウェル部の幅方向全体に消音器が装着されるようにしても良いし、ウェル部の幅方向中心よりもどちらか一方側に寄った状態で装着されるようにしても良く、これらは適宜設計変更可能な事項である。また、1つの車両用ホイールに装着する消音器の数は特に限定されず、例えば、1個〜6個程度の消音器を装着するようにすることができる。このような本発明の車両用ホイールにより、タイヤの空気室内で生じる気柱共鳴音を消音することができ、車両の操作性に影響を与えずにロードノイズを低減することができる。
[実施例1]
図1に示す構成の金型を用い、図1に示す工程のブロー成形法によって、図4に示す構造の消音器を作製した。樹脂はPP(ポリプロピレン樹脂)を用いた。
まず、金型スライド部を退避した状態で金型を開き、その中に、短手方向につぶし部ができない外径寸法のパリソンを導入した。実施例1で製造する消音器の短手方向の長さは約60mm、長手方向の長さは約300mmであり、この場合のパリソンの外形寸法は約50mmとした。そして、スライド部を退避したままの状態でその周囲の金型(型枠)を閉じた。これにより、消音器の短手方向(両サイド)にはつぶし部ができず、長手方向においてはつぶし部ができた。
続いて、パリソンをブローアップしながら金型のスライド部を前進させて消音器の主面を形成した。これにより消音器本体の気室部と、その両サイドにホイールのウェル部の嵌め込み溝に嵌め込まれる縁部とが形成された。消音器の短手方向の両サイドの縁部にはつぶし部が無く、バリは形成されなかった。
樹脂が冷えたところで、金型を開いて成形品を取り出し、図2に示すようにして連通孔を開孔した。長手方向の両端に形成されたバリをカットして除去した。特に高精度での処理は必要ではなく、粗取りで済ませた。
以上のように、本発明の消音器の製造方法によれば、消音器の短手方向の両サイドの縁部のバリ取りを行う必要がないため、工程を削減でき製造コストを下げることができる。また、消音器本体の短手方向の両サイドにつぶし部がないため、従来品と比べて気室部を広くして気室延長部を形成することができた。
[実施例2]
図3に示す構成の金型を用い、図3に示す工程のブロー成形法によって、図8に示すように連通孔が短手方向の中央部に位置していない構造の消音器を作製した。樹脂にはPP(ポリプロピレン樹脂)樹脂を用いた。
まず、両側の2つの金型に設けられているそれぞれのスライド部を両方とも退避させた状態で金型を開いた。そしてその中に、短手方向につぶし部ができない外径寸法のパリソンを導入した。実施例2で製造する消音器の短手方向の長さは約60mm、長手方向の長さは約300mmであり、この場合のパリソンの外形寸法は約50mmとした。そして、両方の金型のスライド部を退避したままの状態でその周囲の金型(型枠)を閉じた。これにより、消音器の短手方向の縁部にはつぶし部ができず、長手方向においてはつぶし部ができた。
続いて、消音器の凸側となる主面を形成する側の金型に設けられているスライド部を前進させ、パリソンをブローアップしつつ、向かい側の金型に設けられている消音器の凹側となる主面を形成するスライド部を前進させた。これによって消音器本体の主面部が形成され、気室部と、その両サイドに、ホイールのウェル部の嵌め込み溝に嵌め込まれる縁部とが形成された。消音器の両サイドの縁部にはつぶし部ができず、バリは形成されなかった。
樹脂が冷えたところで、金型を開いて成形品を取り出し、連通孔を開孔させた。長手方向の両端に形成されたバリをカットして除去した。特に高精度での処理は必要ではなく、粗取りで済ませた。
以上のように、本発明の消音器及び該消音器の製造方法によれば、消音器の両サイドの縁部のバリ取りを行う必要がないため、製造工程を削減でき製造コストを下げることができる。また、消音器本体の短手方向の両サイドにつぶし部がないため、従来品と比べて気室部を広くして気室延長部を形成することができた。

Claims (3)

  1. 長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備え、車両用ホイールに装着して用いられるヘルムホルツ型の消音器をブロー成形法により製造する方法であって、
    前記気室部の凸側及び/又は凹側を構成する主面を形成するための金型スライド部を退避した状態で、短手方向の両側の縁部につぶし部ができない外径寸法のパリソンを金型に導入する工程と、
    前記金型スライド部を退避したまま金型の周囲部を閉じる工程と、
    前記パリソンをブローアップしつつ前記金型スライド部を前進して前記気室部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする消音器の製造方法。
  2. 長手方向に湾曲していて側面視が円弧状である気室部と、前記気室部と気室部外部とを連通する連通孔部と、を備える、車両走行音消音用のヘルムホルツ型の消音器であって、
    前記気室部は消音器の短手方向の両側の縁部にまで延長した気室延長部を有し、該縁部は車両用ホイールのウェル部の嵌め込み溝に嵌め込まれる縁部であることを特徴とする消音器。
  3. 請求項2に記載の消音器の短手方向の両側の縁部を車両用ホイールのウェル部に形成された溝に嵌め込んでなることを特徴とする車両用ホイール。
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