JP2014083699A - 中綿内蔵穂先体および塗布具並びにその製造方法 - Google Patents

中綿内蔵穂先体および塗布具並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗液を十分に供給できかつ幅広く塗布することが出来る穂先体及びその穂先を取り付けた塗布具並びにその穂先体の製造方法に関する。
【解決手段】穂先体は、超高分子量ポリエチレン粉体又は超高分子量ポリエチレン粉体および高分子量ポリエチレン粉体を焼結した、空隙率75〜85%の多孔体からなる、後端に開放された穴部1cを有する穂先本体1と、前記穴部に内蔵した、空隙率80〜90を有する中綿2とからなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸筒内に充填したインキ吸蔵体または塗液吸蔵体に接続されて、インキまたは塗液を所望箇所に筆記または塗布するための、穂先体および塗布具並びにその製造方法に関する。
塗布具は、筆記具、マーカー、アイライナー等が代表的なもので、一般には、軸筒(把持筒)内にインキ(塗液)を充填インキタンクまたはインキ(塗液)を含浸させた塗液吸蔵体を備え、そのインキタンクまたは塗液吸蔵体に、穂先体の後端を直接または中継芯(誘導芯)を介して接続し、穂先体の先端部を軸筒(チップホルダーを備えたものもある)の外部に露出させた構成となっている。
穂先体としては、プラスチック繊維等を円錐状に束ねたもの、プラスチック短繊維に熱硬化樹脂を含浸させて加熱硬化させて繊維集合体としたもの、プラスチック押出し成形したもの、粒状プラスチックを焼結等の手段で結合して多孔体としたものなどが知られている。これらの穂先体は、従来より、文字、ライン、マーキング等を書くためのもの、アイシャドー、マスカラなどの化粧用に用いるもの等があり、用途に応じて穂先体の先端を、尖鋭に、半円球状に、扁平で、直線状の端縁または傾斜した端縁等に形成したものがある。
また、塗液としては、水性顔料インキ、水性染料インキ、油性顔料インキ、油性染料インキ、化粧用アイシャドー液、マスカラ液、液状糊、塗布用薬剤等がある。このような塗液は、インキタンクに充填されるか、多孔質体、例えば、スポンジ状、多数の繊維を引き揃えたスライバー等で構成される塗液吸蔵体に含浸させて利用に供する。塗液は、インキタンクまたは塗液吸蔵体から、適宜、穂先体に導き出され、筆記または塗布に供される。
特許文献1によれば、その実施例において、化粧品を塗布する穂先は、ポーラスペンと言われ、連続気泡のウレタン樹脂で構成されており、その穂先Xの基部内には中継芯Yが挿入された状態で構成されていることが開示されている(図6参照)。
特許文献2によれば、平均分子量が約250万〜500万の超高分子量ポリエチレンの平均粒子径が50〜300μmの綿毛状粉末の相互の接点が融着されて、空隙率約40〜85%の範囲に形成されてなる外形部と、該外形部の中心に配置され、該外形部から後端を露出させた誘導芯とから構成されたペン体及びその製造方法について開示されている。
塗布具の、インキタンクまたは塗液吸蔵体と塗布体(ウレタン樹脂多孔体)との間に、インキを筆記または塗布のために穂先体へ供給するために中継芯(誘導芯)を介在させることは、特許文献1に示すように、公知技術である。
中継芯(誘導芯)は、一般的には、繊維を樹脂で固めた棒状で、内部に、繊維間に形成された長手方向の多数の毛細間隙(70%弱の空隙率を有する)を有する構造のものが利用されている。
インキタンクに接続される中継芯にあっては、棒状のプラスチックに長手方向の多数の細溝を形成したものが採用される。
特開2006―296936号公報 特開平11―129668号公報
塗布具において、細書き用、中字用、太書き用、特殊文字用などが提供され、これらにより描かれる文字図形の線の太さは多様である。特に、太書き用穂先を備えた塗布具において、筆のように墨汁を浸けて書く場合とは異なり、インキタンクまたは塗液吸蔵体からのインキ(塗液)を使用して筆記に供する場合、中継芯(誘導芯)の構造並びに穂先体の構造から太い線を容易には得られないという状況にある。
このような状況下において、最近、広い部屋、講堂等において、ホワイトボードまたは電子黒板が広く使われるようになってきてきたことから、部屋の後方にいる人にでも読みやすいように、ホワイトボードまたは電子黒板に表わす文字図形の線を太くかつ濃く書くことが求められている。
また、液状薬剤の塗布において、患部に幅広く多量に塗るために、液状薬剤を比較的多量に塗布できるように求められている。
更に、白髪染めまたはマニキュアにおける化粧料の塗布においても幅広く多量に塗布することが求められている。
また更には、液体糊の塗布においても、迅速性または塗布面積の点から、太く多量に糊を塗ることが求められている。
以上のことから、本発明は、塗液を十分に供給できかつ幅広く塗布することが出来る穂先体及び塗布具並びにその製造方法に関するものである。
本発明にかかる穂先体は、塗布に適した先端形状を有する筒状体に形成し、空隙率約75〜85%、特に80%前後とした、超高分子量ポリエチレン粉体を焼結してなる、後方に開放された穴部を有する穂先本体と、該穂先本体の穴部に内蔵した中綿とからなることを特徴とするものである。
さらに、本発明にかかる穂先体は、超高分子量ポリエチレン粉末と高分子量ポリエチレン粉末との混合粉末を焼結してなり、超高分子量ポリエチレン粉末が分子量390万から500万、平均粒径が85μmから150μmの粉末で、高分子量ポリエチレン粉末が分子量45万から75万、平均粒径が100μmから140μmの粉末であって、超高分子量ポリエチレン粉末と高分子量ポリエチレン粉末との割合が重量比で1対0.5〜1で、空隙率が約75〜85%であることを特徴とするものである。
本発明にかかる塗布具は、請求項1または請求項2に記載の穂先体の後端部を、塗布具の軸部内に収納した塗液吸蔵体に埋入するように接続してなることを特徴とするものである。
本発明にかかる穂先体の製造方法は、金型底部に配置したピンに棒状中綿を刺して、棒状中綿の周囲と上方に間隙を形成して、金型内に棒状中綿を起立状態に保持する工程と、超高分子量ポリエチレン粉体または超高分子量ポリエチレン粉体及び高分子量ポリエチレン粉体と、75〜85Wt%の水溶性無機物とを混合した混合粉体を前記金型内に充填する工程と、金型上部から金型底部に向かって押しピンにより混合粉体を押圧する工程と、金型を加熱し、該ポリエチレン粉体を焼結し、穂先体を成形する工程と、形成された穂先体を洗浄し、水溶性無機物を穂先本体から洗浄除去する工程からなる。
請求項1に記載の発明は、穂先体は、空隙率約75〜85%とした、超高分子量ポリエチレン粉体を焼結してなる穂先本体の、後方に開放された穴部に、中綿を内蔵してなるものであるので、穂先本体の焼結体の空隙率が高く、かつ内部に柔軟性と空隙率の高い中綿が配置された構成となり、穂先体自体に柔軟性のある弾性力を与えると共に豊富な量の塗液を内側に抱え込む状態となるため、塗布圧と塗液の消耗により、穂先体は変形し易く、塗布ラインを太く書くことが出来る。
請求項2に記載の発明は、穂先体が、請求項1に記載の穂先体よりは硬質に形成されるので、筆記感は請求項1に記載の穂先体よりは硬く撓みも少ないが、中継芯が内部に配置された筆先に比べると遥かに撓み易く、塗布ラインを太く書くことが出来る。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載した穂先体を備えた塗布具であるので、それらの特徴を有する共に穂先体の後端部を、塗布具の軸部内に収納した塗液吸蔵体に埋入する状態で接続したものであるから、軸部内の塗液吸蔵体に含まれた塗液が、穂先本体とその後端に露出した中綿の両者に接触し、同時に供給することになるので、塗液が顔料インキまたは粘性の高い化粧液料であっても、穂先本体へ塗液を豊富に円滑に流すことが出来る。
なお、軸部内の塗液吸蔵体と穂先体の中綿とは、略同一の材料と同程度の空隙率90%前後のものが望ましい。
請求項4に記載の発明は、金型底部に配置したピンに棒状中綿を刺して、棒状中綿の周囲と上方に間隙を形成して、金型内に塗液吸蔵体を起立状態に保持する工程と、超高分子量ポリエチレン粉体または超高分子量ポリエチレン粉体および高分子ポリエチレン粉体と、75〜85Wt%の水溶性無機物(重曹)とを混合した混合粉体を前記金型内に充填する工程と、金型上部から金型底部に向かって押しピンにより混合粉体を押圧する工程と、金型を加熱し、該ポリエチレン粉体を焼結し、穂先体を成形する工程と、穂先体を洗浄し、水溶性無機物を穂先本体から除去する工程とからなるので、軟らかい棒状中綿を穂先本体の内部に相互に密着させた状態で内蔵させることができ、かつ棒状中綿の後端を穂先本体の後端に臨ませた状態で成形できるので、極めて効率的である。
図1は、本発明に係る穂先体の平面図である。 図2は、図1に示す本発明の穂先体のA−A線断面図である。 図3は、他の実施例における本発明の穂先体の断面図である。 図4は、図1に示す穂先体を組み付けた本発明の塗布具である。 図5(A)〜(F)は、本発明の穂先体を製造する工程を示す説明図である。 図6は、従来のペン体の一部を断面図で示した平面図である。
本発明の穂先本体を形成するための超高分子量ポリエチレンとしては、平均分子量390万から500万、好ましくは平均分子量約450、平均粒径が85μmから150μm、好ましくは平均粒径115μm程度の粉末を使用することができる。
また、高分子量ポリエチレンとしては、平均分子量が45万から75万、好ましくは平均分子量約61万前後であって、平均粒径が100μmから140μm、好ましくは平均粒径約120μm程度のものが挙げられる。より具体的には、例えば、ティコナ社(Ticona)の商品名GUR(登録商標)の超高分子量ポリエチレン並びに商品名GHR(登録商標)の高分子量ポリエチレンを例示できる。
ポリエチレンの粉末形状としては、球状のほか、例えば、ティコナ社のGUR2126の金平糖状、GUR2122の葡萄房状、GUR4120のじゃが芋状の形状のものを用いることができる。これらは単一で、又は混合して用いることができる。
超高分子量ポリエチレンと高分子量ポリエチレンとの配合割合は、重量比、1対0.5〜1が望ましい。
穂先本体の空隙率は、使用するインキや中綿によっても異なるが、75〜85%、好ましくは80%前後がよい。
穂先体の形状としては、塗布に適した先端形状を有する筒状体、すなわち、先端部を略半円球状に形成した筒状体、先端部を円錐状に形成した筒状体、先端部を扁平楔状に形成した筒状体などが採用される。
本発明は、図1および図2に示すように、穂先体3は、穂先本体1と中綿2とからなる。
穂先本体1は、超高分子量ポリエチレン粉粒体を焼結してなる連続気泡の、筒状の多孔体であり、その先端部1aは、塗布に適した先端形状、例えば、半球状に形成されており、その後端部は縮径した円柱状を呈し、その後端面1bから先端部1aに向かって概略筒状の穴部1cが形成されている。穴部1cは、穂先本体のほぼ全長の内部に形成されるような深さを有している。
穂先本体1の穴部1cには、多数の繊維(捲縮繊維を含む)をランダムに曳き揃え、約80 〜 90%の空隙率を有する概略棒状の中綿2が、その先端が穴部1cの低部に達するように、内蔵されている。中綿2の後端は、穂先本体1の後端部とほぼ一致する長さとしたので、穴部1cの開口に臨んでいる。中綿2の後端は、穂先本体1の後端面1bから僅かに突出する構造であっても良い。
中綿2は、従来の筆記具等で使用されるインキ吸蔵体と同様の材料であって、空隙率は約80〜90%を有し、塗液を豊富に保有する機能があり、また、製造上において取扱い易いように、その外周のみにバインダーを塗布するか、合成樹脂繊維の場合は弱い熱をかけて外周の繊維の一部を溶着させることにより、棒状体に形成しておく。中綿2を棒状に形成する場合、バインダーとか、溶着で、その周壁に形成されている隙間を埋めることを極力少なくする。
図2に示す穂先体3は、中綿2と穂先本体1とを一体に成形したものなので、両者の境は入り組んだものとなっている。
一方、図3に示すように、穂先本体1を上述の構造に予め作成し、後で穂先本体1の後端面1bに開口した穴部1cから中綿2を挿入することによって、中綿2を穂先本体1の中に配置することも出来る。
図2に示す構造の穂先体3の製造方法を図5A〜5Fにより説明する。
先ず、図5Aにおいて、金型の下板10に、取付台11の上面に植立させたピン12を上向きに取り付け、これに棒状の中綿2を直立状態で刺して取付台11に固定する。取付台11の直径は、中綿2の直径より大きく設定してあるが、取付台11の上面は、切頭円錐状の凹部11Aが形成されており、中綿2の直径は該凹部の平面部より、同じかまたは僅かに小さくしてあるので、中綿2は凹部11Aの中に収まる状態で固定される。
次に、図5Bに示すように、金型のキャビティとなる貫通孔13Aを備える中板13を、貫通孔13Aに、下板10上にセットされた中綿2を挿通するようにして金型の下板10に被せる。なお、中板13に形成した貫通孔13A の内径は、中綿2の外周の径より大きく、また、貫通孔13Aの長さは、セットされた中綿2の上端を越える長さとしてある。従って、中綿2と貫通孔13A との間に、すなわち、中綿2の周辺および上面に焼結用合成樹脂粉体を充填するための空間15が形成される。
なお、図中、14は、金型の上板13と下板10を整合するためのガイドピンである。
図5Cに示すように、中綿2の周辺に形成された空間15に、超高分子量ポリエチレン粉体または超高分子量ポリエチレン粉体および高分子ポリエチレン粉体と、75〜85Wt%の重曹とを混合した混合粉体16を充填する。
次いで、押しピン17を所定位置に担持した金型の上板18を、混合粉体16を充填してある中板13の上からガイドピン14に沿って下降させ、押しピン17で混合粉体16を加圧し、その状態を維持しながら金型(10,13,18)を適宜手段20で加熱する(図5E参照)。
混合粉体16の焼結が終了して後にした状態で、金型を開いて、中綿2と一体に成形され焼結体となった穂先体3を取出す(図5F参照)。
以上のようにして製作された穂先体3は、マーキングペンを作成する場合、図4に示すように、軸筒21の中に、インキ等の塗液を含浸させた塗液吸蔵体23を収納し、穂先体3を保持した穂先ホルダー22を軸筒21の接続口にネジ手段を介して装着する。装着に際して、穂先体3の後端部が塗液吸蔵体23の前端部に埋入するように接続することが望ましい。
試験例
本発明の、穂先本体と中綿とからなる穂先体は、以下の実験等の知見に基づくものである。
この試験で使用するテイコナ社製の超高分子量ポリエチレン粉体または高分子量ポリエチレン粉体は次のものであった。
(1)GUR2126は、平均分子量450万、平均粒径35μm、平均嵩比重0.23
g/cm3、金平糖状形状である。
(2)GUR2122は、平均分子量450万、平均粒径115μ、平均嵩比重0.22
g/ cm3、葡萄房状形状である。
(3)GUR4120は、平均分子量500万、平均粒径120μ、平均嵩比重0.47
g/ cm3、じゃが芋状形状である。
(4)GHRJ8110は、平均分子量61万、平均粒径120μ、平均嵩比重0.45
g/ cm3、じゃが芋状形状である。
(1)〜(4)のポリエチレン粉体を可溶性無機物(重曹)70Wt%と適宜混合して、75〜85%の空隙率の焼結多孔体を得た。
穂先本体を構成するポリエチレンの種類と組み合わされる穂先体内蔵物との相違から生ずるインキ消費量並びに曲げ強度の比較を行った。

Figure 2014083699
(注)
1)中継芯・・・外形8mm、ポリエステル繊維をバインダーで固めた繊維芯、空隙率約70%
2)中綿・・・外形8mm、ポリエステル繊維集合体、空隙率約90%
3)筆記条件・・・筆記スピード:7m/分、荷重:150g、角度:65度
4)インキ・・・ボード用黒インキ
5)マーカーのインキタンク・・・中綿式

以上から(6)と(7)において、良好なインキの追従性(インキの流れの良さ)が認められた。
実施例1
(1)穂先本体の材料
穂先本体の材料として、超高分子量ポリエチレンとして、GUR2122(ティコナジャパン製)の平均粒径115μm,平均嵩比重0.23(g/ cm3)の粉体と、高分子量ポリエチレンとして、GHRJ8110(ティコナジャパン製)の粒径120μm,平均嵩比重0.45(g/ cm3)の粉体との2種類と、焼結穂先本体の空隙率を上げるために粉砕した平均粒径25μの水溶性無機物(重曹)を用意する。
配合割合は、GUR2122 とGHRJ8110とを重量比、1対1で混合し、これに対し70Wt%の水溶性無機物(重曹)を添加する。そして、これを常温攪拌混合する。
(2)中綿の材料
穂先本体に内蔵される中綿は、80〜90%の空隙率を有するポリエステル繊維の集合体を用意した。
中綿は、アクリル、ナイロン等の繊維、捲縮繊維等の集合体であっても良い。
(3)可溶性無機物
水溶性無機物は、重曹が望ましく、70Wt%の量を混入する。
水溶性無機物を充填物として使用しないで、超高分子量ポリエチレンまたは高分子量ポリエチレンの単独またはそれらの組合せだけでは、焼結穂先本体の空隙率は50%程度が限界である。
(4)製造方法
直径8×長さ30(mm)の中綿(空隙率85%)を金型(キャビティ内)に固定し、40メッシュパスに篩別された混合粉体を金型内に充填する。金型の上板を装着後、電気炉内で、200℃、20分間、加熱し、焼結させる。
水溶性充填物(重曹)をブレンドした混合粉体の焼成温度は、通常のポリエチレン粉体100%材料の焼成条件より温度を上げて粒子間の結合強度を確保する必要がある。
(5)洗浄
焼成終了後、焼結穂先本体に内臓されている水溶性充填物(重曹)を溶出させるため煮沸洗浄する。
焼結穂先本体の空隙率は約80%であった。
実施例2
穂先本体の材料として、超高分子量ポリエチレンとして、GUR2122(ティコナジャパン製)の平均粒径115μm,平均嵩比重0.23(g/ cm3)の粉体と、高分子量ポリエチレンとして、GHRJ8110(ティコナジャパン製)の平均粒径120μm,平均嵩比重0.45(g/ cm3)の粉体との2種類と、焼結穂先本体の空隙率を上げるために粉砕した平均粒径25μの水溶性無機物(重曹)を用意する。
配合割合は、GUR2122 とGHRJ8110とを重量比、1対0.5で混合し、これに対し70Wt%の水溶性無機物(重曹)を添加する。そして、これを常温攪拌混合する。
以下、実施例1と同様の製造方法によって空隙率約80%の焼結穂先体を得た。
実施例3
穂先本体の材料として、超高分子量ポリエチレンとして、GUR2122(ティコナジャパン製)の平均粒径115μm,平均嵩比重0.23(g/ cm3)の粉体と、焼結穂先本体の空隙率を上げるために粉砕した平均粒径25μの水溶性無機物(重曹)を用意する。
配合割合は、GUR2122 に対し70Wt%の水溶性無機物(重曹)を添加する。そして、これを常温攪拌混合する。
以下、実施例1と同様の製造方法によって空隙率約80%の焼結穂先体を得た。
1・・・穂先本体、1C・・・穂先本体の後端面から形成された穴部、2・・・中綿、3・・・穂先体、10・・・金型の下板、11・・・取付台、12・・・取付台に植立したピン、13・・・金型の中板、17・・・押しピン、18・・・金型の上板、20・・・ 加熱手段、21・・・軸筒、22・・・穂先ホルダー、23・・・塗液吸蔵体

Claims (4)

  1. 塗布に適した先端形状を有する筒状体に形成し、空隙率約75〜85%、特に80%前後とした、超高分子量ポリエチレン粉体を焼結してなる、後方に開放された穴部を有する穂先本体と、該穂先本体の穴部に内蔵した中綿とからなることを特徴とする穂先体。
  2. 長高分子量ポリエチレン粉末と高分子量ポリエチレン粉末との混合粉末を焼結してなり、超高分子量ポリエチレン粉末が分子量390万から500万、平均粒径が85μmから150μmの粉末で、高分子量ポリエチレン粉末が分子量45万から75万、平均粒径が100μm〜140μmの粉末であって、超分子量ポリエチレン粉末と高分子ポリエチレン粉末との割合が重量比で1対0.5〜1で、空隙率が75〜85%であることを特徴とする請求項1記載の穂先体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の穂先体の後端部を、塗布具の軸部内に収納した塗液吸蔵体に埋入するように接続してなることを特徴とする塗布具。
  4. 金型底部に配置したピンに棒状中綿を刺して、棒状中綿の周囲と上方に間隙を形成して、金型内に棒状中綿を起立状態に保持する工程と、
    超高分子量ポリエチレン粉体または超高分子量ポリエチレン粉体及び高分子量ポリエチレン粉体と、75〜85Wt%の水溶性無機物とを混合した混合粉体を前記金型内に充填する工程と、
    金型上部から金型底部に向かって押しピンにより混合粉体を押圧する工程と、
    金型を加熱し、該ポリエチレン粉体を焼結し、穂先体を成形する工程と、
    形成された穂先体を洗浄し、水溶性無機物を穂先本体から除去する工程と、
    からなることを特徴とする穂先体の製造方法。
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