JP2014083533A - 軟水化装置 - Google Patents

軟水化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014083533A
JP2014083533A JP2012237047A JP2012237047A JP2014083533A JP 2014083533 A JP2014083533 A JP 2014083533A JP 2012237047 A JP2012237047 A JP 2012237047A JP 2012237047 A JP2012237047 A JP 2012237047A JP 2014083533 A JP2014083533 A JP 2014083533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
inlet
outlet
pipe
water softening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012237047A
Other languages
English (en)
Inventor
Miyuki Okuzaki
美由紀 奥崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2012237047A priority Critical patent/JP2014083533A/ja
Publication of JP2014083533A publication Critical patent/JP2014083533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

【課題】軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂において、配置位置による劣化の偏りのない軟水化装置を提供する。
【解決手段】軟水化処理剤を内蔵した軟水化処理槽2を複数設け、これらを互いに直列に接続する。そして、第1流路と第2流路の2つの流路を設け、直列に並んだ軟水化処理槽2に対して異なる方向から水を流入させることが可能なものする。このとき、第1流路によって水を流入させた場合と、第2流路によって水を流入させた場合のそれぞれにおいて、水がそれぞれの軟水化処理槽を通過する順序と、軟水化処理槽内での水の流れ方向とが逆となるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部から供給された水を軟水化する軟水化装置に関するものである。
陽イオン交換樹脂が詰められた軟水化処理槽を通過させることにより、水道水や井戸水等を軟水に変えて供給する軟水化装置が知られている。このような軟水化装置は、例えば、入浴時に使用する湯水を軟水化するために使用されている。入浴時に使用する湯水を軟水にすると美容効果があるとされており、さらに浴室にカルシウムやマグネシウムが固まってできる汚れ(所謂スケール)が発生し難くなるので、この種の軟水化装置の需要が高まってきている。
このような軟水化装置は、水道水や井戸水等を通過させて軟水化を継続すると、陽イオン交換樹脂の軟水化能力が徐々に低下し、最終的には軟水化ができなくなる。一方、陽イオン交換樹脂の軟水化能力が低下した場合に、塩水(塩化ナトリウム水溶液)を陽イオン交換樹脂に供給する再生処理を行うと、陽イオン交換樹脂に捕捉されていたカルシウムイオンやマグネシウムイオン等が排出され、水道水等を軟水化可能な状態に戻る。
ところで、再生処理を実施している間は、軟水化処理槽に塩水を供給することとなるので、軟水化処理槽を軟水化のために使用できなくなってしまう。つまり、再生処理を実施している間は、軟水を供給できなくなってしまうこととなる。この問題を解決するための技術として、特許文献1に開示されている技術がある。特許文献1には、軟水化処理槽(軟水器)を2つ設け、一方の軟水化処理槽で再生処理を実施している間、もう一方の軟水化処理槽で軟水化を実施する軟水化装置(軟水システム)が開示されている。すなわち、特許文献1に開示された軟水化装置では、2つの軟水化処理槽を設け、1つずつ再生処理を実施することにより、常に軟水を供給できる状態としている。
具体的には、特許文献1に開示された軟水化装置では、2つの流路を切替え可能な構成となっている。1つめの流路は、上流側から原水供給用配管(原水ライン)、第1の軟水化処理槽の原水入口、第1の軟水化処理槽の処理水出口、第2の軟水化処理槽の原水入口、第2の軟水化処理槽の処理水出口を経て処理水供給用配管(処理水ライン)を順に流れる流路である。対して、2つめの流路は、上流側から原水供給用配管、第2の軟水化処理槽の原水入口、第2の軟水化処理槽の処理水出口、第1の軟水化処理槽の原水入口、第1の軟水化処理槽の処理水出口を経て処理水供給用配管を順に流れる流路である。
そして、特許文献1に開示された軟水化装置では、上流側に位置する軟水化処理槽で再生処理を実施している間、下流側に位置する軟水化処理槽で軟水化処理を実施可能となっている。すなわち、上記1つめの流路に切替えた状態では、第1の軟水化処理槽で再生処理を実施しつつ、第2の軟水化処理槽で軟水化処理を実施可能となっている。これに対して、上記2つめの流路に切替えた状態では、第2の軟水化処理槽で再生処理を実施しつつ、第1の軟水化処理槽で軟水化処理を実施可能となっている。
特開平10−5759号公報
ここで、一般的な軟水化装置では、軟水化処理槽の内部に陽イオン交換樹脂を堆積させて層を形成し、軟水化処理槽の入口側から出口側へと水を流すことで、水が陽イオン交換樹脂の層を通過するようにしている。そして、水に含有されたカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分を陽イオン交換樹脂に吸着させ、水の硬度を低下させている。
このような構成では、陽イオン交換樹脂の層の片側端部から水が浸入し、他方端部から流出することとなる。このことから、陽イオン交換樹脂の層を形成する各々の陽イオン交換樹脂に注目すると、軟水化処理槽の入口よりの部分に配された陽イオン交換樹脂(以下入口側陽イオン交換樹脂とも称す)に先行して水が接触することとなる。そして、その後に、軟水化処理槽の出口よりの部分に配された陽イオン交換樹脂(以下出口側陽イオン交換樹脂とも称す)に水が接触することとなる。
つまり、軟水化処理槽の内部に浸入した水は、まず、入口側陽イオン交換樹脂に接触して多くの硬度成分を吸着される。そして、一定量の硬度成分を吸着された水が出口側陽イオン交換樹脂に接触し、さらに硬度成分を吸着されることとなる。したがって、比較的多くの硬度成分を含んだ状態の水が接触する入口側陽イオン交換樹脂は、比較的少ない硬度成分を含んだ状態の水が接触する出口側陽イオン交換樹脂と比べて、硬度成分の吸着量が多くなる。
ところで、陽イオン交換樹脂は、軟水化を実施すると、硬度成分を吸着して体積が膨張する。また、再生処理を実施すると、捕捉していた硬度成分を排出することにより体積が収縮する。したがって、軟水化装置の運用を継続することにより、水の軟水化を実施した後に再生処理を実施し、その後に再び水の軟水化を実施するといった処理が繰り返されると、陽イオン交換樹脂は膨張と収縮を繰り返すこととなる。このように、陽イオン交換樹が膨張と収縮を繰り返すことは、陽イオン交換樹脂の劣化や破砕等の原因となる。
ここで、上記したように、入口側陽イオン交換樹脂は、出口側陽イオン交換樹脂と比べて硬度成分の吸着量が構造上多くなる。そのため、入口側陽イオン交換樹脂は、出口側陽イオン交換樹脂よりも大きく膨張することとなる。別言すると、陽イオン交換樹脂が膨張と収縮を繰り返すとき、入口側陽イオン交換樹脂は、出口側陽イオン交換樹脂と比べて膨張した状態から収縮した状態となるときの体積の変化量が大きくなる。
このため、軟水化装置を運用していくと、入口側陽イオン交換樹脂は、出口側陽イオン交換樹脂よりも早く劣化することとなる。つまり、軟水化処理槽の内部に形成した陽イオン交換樹脂の層では、軟水化処理槽の入口側に配した陽イオン交換樹脂が大きく劣化する一方、軟水化処理槽の出口側に配した陽イオン交換樹脂はさほど劣化しないという状況が生じることとなる。別言すると、軟水化処理槽に内蔵された陽イオン交換樹脂の層では、大きく劣化した部分が偏在することとなる。
このように、陽イオン交換樹脂の層を形成するそれぞれの陽イオン交換樹脂が均一に劣化せず、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂だけが大きく劣化している状態では、軟水を安定的に供給することが難しくなる。すなわち、軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂における劣化の偏りは、軟水化装置によって供給される水の硬度にバラつきが生じる原因となり、好ましくない。
そこで本発明は、軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂に劣化の偏りが発生することのない、軟水化装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、軟水化処理剤が内蔵された軟水化処理槽が複数設けられており、前記軟水化処理槽は、互いに直列に接続され、外部から供給された水を順次通過させることで水の硬度を低下させる軟水化処理を実施可能なものであって、それぞれの前記軟水化処理槽には、液体を内部へ流入させるときの流入口として機能すると共に、液体を外部へ流出させるときの排出口としても機能する第1入出口及び第2入出口が形成されており、少なくとも所定の前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ水を流入し、前記第2入出口から外部へ水を流出させる第1流路と、当該所定の前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ水を流入し、前記第1入出口から外部へ水を流出させる第2流路とを有し、前記軟水化処理を実施する際、前記第1流路と前記第2流路とを切替え可能であることを特徴とする軟水化装置である。
本発明の軟水化装置では、第1流路と第2流路とを有しており、軟水化処理を実施する際に第1流路と第2流路とを切替え可能となっている。そして、第1流路で軟水化処理を実施したときには、第1入出口が軟水化処理槽における水の流入口となり、第2入出口が軟水化処理槽における水の流出口となる。対して、第2流路で軟水化処理を実施したときには、第2入出口が軟水化処理槽における水の流入口となり、第1入出口が軟水化処理槽における水の流出口となる。すなわち、軟水化処理槽の内部を流れる水の方向を適宜逆向きに変更しつつ軟水化処理を実施することができる。
このような構成によると、第1流路で軟水化処理を実施したときには、第1入出口の近傍に位置する陽イオン交換樹脂が先行して流入した水に接触することとなる。そして、第2流路で軟水化処理を実施したときには、第2入出口の近傍に位置する陽イオン交換樹脂が先行して流入した水に接触することとなる。すなわち、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂が常に先行して水に接触するということがなく、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂にだけ常に多くの硬度成分を吸着されることがない。このため、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂だけが大きく劣化してしまうということがなく、軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂に配置位置による劣化の偏りが発生することがない。
請求項2に記載の発明は、前記第1流路に切替えた状態では、全ての前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ液体を流入させ、且つ、前記第2入出口から外部へ液体を流出させるものであり、前記第2流路に切替えた状態では、全ての前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ液体を流入させ、且つ、前記第1入出口から外部へ液体を流出させるものであることを特徴とする請求項1に記載の軟水化装置である。
かかる構成によると、軟水化装置が有する全ての軟水化処理槽において、軟水化処理槽の内部を流れる水の方向を適宜逆向きに変更しつつ軟水化処理を実施することができる。そのため、全ての軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂において配置位置による劣化の偏りが発生することがなく、軟水化装置全体において陽イオン交換樹脂の劣化の偏りが発生しないので、より好ましい。
請求項3に記載の発明は、前記軟水化処理剤を再生するための再生水を貯留可能な貯留タンクを有し、前記再生水を前記軟水化処理槽へ供給して前記軟水化処理剤を再生する再生処理を実施可能なものであって、少なくとも所定の前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ前記再生水を流入し、前記第2入出口から外部へ前記再生水を流出させる第1再生水供給流路と、当該所定の前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ前記再生水を流入し、前記第1入出口から外部へ前記再生水を流出させる第2再生水供給流路とを有し、前記第1再生水供給流路と前記第2再生水供給流路とは、前記貯留タンクの下流側で分岐するものであり、前記再生処理を実施する際、前記第1再生水供給流路と前記第2再生水供給流路とを切替え可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟水化装置である。
かかる構成によると、第1再生水供給流路で再生処理を実施した場合と、第2再生水供給流路で再生処理を実施した場合とで、軟水化処理槽の内部において再生水の流れ方向が逆方向となる。したがって、軟水化処理槽の内部に配された陽イオン交換樹脂の全体に亘って偏りなく再生水を供給することができる。このため、陽イオン交換樹脂の配置位置に関わらず、陽イオン交換樹脂の全体において偏りなく再生処理を実施できるため、陽イオン交換樹脂の劣化の偏りをより確実に防止できる。
本発明は、軟水化処理槽の内部を流れる水の方向を適宜逆向きに変更しつつ軟水化処理を実施できるので、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂が常に先行して水に接触することがなく、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂だけが大きく劣化してしまうことがない。そのため、軟水化処理槽に内蔵した陽イオン交換樹脂の劣化の偏りを防止できる。
本発明の実施形態にかかる軟水化装置を示す作動原理図である。 図1の軟水化装置において、第1の軟水化処理を実施する際の水の流れを示す作動原理図であり、水が流れる配管経路を黒塗りで示す。 図1の軟水化装置において、第2の軟水化処理を実施する際の水の流れを示す作動原理図であり、水が流れる配管経路を黒塗りで示す。 図1の軟水化装置において、各再生処理において再生水を生成する際の水の流れを示す作動原理図であり、水が流れる配管経路を黒塗りで示す。 図1の軟水化装置において、第1の再生処理を実施する際の水の流れを示す作動原理図であり、水が流れる配管経路を黒塗りで示す。 図1の軟水化装置において、第2の再生処理を実施する際の水の流れを示す作動原理図であり、水が流れる配管経路を黒塗りで示す。 図1とは異なる実施形態の軟水化装置を示す作動原理図である。 図1、図7とは異なる実施形態の軟水化装置を示す作動原理図である。
以下、本発明の実施形態にかかる軟水化装置1について図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
軟水化装置1は、図1で示されるように、図示しない給水源から供給された水の硬度を低下させて軟水化するための軟水器2(軟水化処理槽)が複数設けられている。また、外部から供給された水を一次的に貯留可能な貯留タンク3とを有しており、これらが各種配管で接続されて形成されている。すなわち、本実施形態の軟水化装置1は、大別して、入出水系統5と、再生用水供給系統6と、再生系統7からなる各種配管系統を備えている。
また、本実施形態の軟水化装置1は、制御装置10を備えており、この制御装置10は軟水化装置1の各部に設けた各種センサからの信号を受信可能となっている。
この制御装置10は、演算手段としてのCPUと、記憶手段としての不揮発性のメモリを備えており、各センサ等により検知された情報、並びに、各センサ等が検知した情報に基づいて演算手段が算出した情報を記憶可能となっている。そして、この制御装置10が軟水化装置1の各部に動作指令を送信することにより、軟水化装置1が各種運転を実施可能な構成となっている。
軟水器2は、水が含むカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどを吸着する陽イオン交換樹脂(軟水化処理剤)を充填したカラムを備えている。この軟水器2には、内外を連通する第1入出口13と第2入出口14とが形成されている。そして、第1入出口13と第2入出口14のいずれか一方(例えば、第1入出口13)からフィルタを介して内部空間に水を導入することにより、内部空間に水を供給可能となっている。つまり、内部空間に水を供給し、軟水器2の内部に収容及び堆積された陽イオン交換樹脂の層を通過させることで、水の硬度を低下させることが可能となっている。そして、第1入出口13と第2入出口14のうちの他方(例えば、第2入出口14)から、硬度の低下した被処理水(軟水)をフィルタを介して外部へと流出させることにより、軟水の供給を実施している。
本実施形態の軟水化装置1は、図1で示されるように、第1軟水器2aと第2軟水器2bの2つの軟水器2を備えた構成となっている。そして、第1軟水器2aと第2軟水器2bとは、直列に接続された状態となっている。
具体的に説明すると、第1軟水器2aの第1入出口13には、第1下流側配管34(詳しくは後述する)が接続されており、第1軟水器2aの第2入出口14には、軟水器連結配管36(詳しくは後述する)が接続されている。また、第2軟水器2bの第1入出口13には、軟水器連結配管36(詳しくは後述する)が接続されており、第2軟水器2bの第2入出口14には、第2下流側配管37(詳しくは後述する)が接続されている。
つまり、2つの軟水器2(第1軟水器2a、第2軟水器2b)は、第1下流側配管34と第2下流側配管37との間に位置するものであって、軟水器連結配管36を介して連続している。そして、第1下流側配管34側から第2下流側配管37側へと向かって、第1軟水器2aの第1入出口13、第1軟水器2aの内部空間、第1軟水器2aの第2入出口14、第2軟水器2bの第1入出口13、第2軟水器2bの内部空間、第2軟水器2bの第2入出口14が、順に並んだ状態となっている。
貯留タンク3は、外部から供給された水を一次的に貯留することにより、陽イオン交換樹脂を再生するための再生水たる塩水を製造することが可能な構造となっている。具体的には、貯留タンク3は、外部から供給された水を貯留するための貯留部19と、再生剤たる塩の塊を配するための再生剤配置部20とを備えている。
貯留部19は、樹脂等の適宜な材料で形成された箱体であり、上端側に位置する注水口23と、下端側に位置する排出口24と、注水口23よりやや下方側に位置する溢水排出口25とを備えている。
このことにより、貯留部19は、上側に位置する注水口23を介して内部空間に水を注水することが可能となっている。また、貯留部19は、下側に位置する排出口24を介して、内部空間で生成された塩水等の液体を外部に吐出することが可能となっている。さらに、貯留部19は、何らかの理由により内部の液位が不意に上昇してしまった場合、溢水排出口25を介して内部の液体を外部に排出可能な構成となっている。別言すると、注水口23より下方に位置する溢水排出口25から過剰に貯留された液体を外部に排出することにより、貯留部19の内部の液体が注水口23より上流側に逆流しない構造となっている。
また、貯留部19には、液位検出手段として機能する複数の電極28が取り付けられており、内部に貯留された液体の液位を検出可能となっている。
すなわち、貯留部19に4つの棒状の電極28が取り付けられており、4つの電極28は、それぞれ取付け位置が異なっている。そのうちの2つであるグランド電極28aと低液位検知電極28bとは、貯留部19の下方側の側面に取り付けられており、横倒しされた状態で延びている。対して、他の2つである中液位検知電極28cと高液位検知電極28dとは、貯留部19の上端側となる天面に取り付けられており、直立した状態で延びている。
ここで、高液位検知電極28dの下端は、中液位検知電極28cの下端よりも高く、溢水排出口25よりも低い位置となっている。また、低液位検知電極28bとグランド電極28aとは、中液位検知電極28cの下端よりも低い位置に配されている。さらに、グランド電極28aは、4つの電極28のうちで最も下方に位置しており、低液位検知電極28bは、グランド電極28aと略同じ高さに位置している。
なお、作図の都合上、各図面では、グランド電極28aを低液位検知電極28bよりも低い位置に記載している。
そして、グランド電極28aと他の電極28(低液位検知電極28b、中液位検知電極28c、高液位検知電極28d)が貯留部19に貯留された液体を介して通電することにより、貯留部19に貯留された液体の液位を検知可能となっている。
すなわち、貯留部19の内部に貯留された液体の液位が上昇していくと、グランド電極28aと低液位検知電極28bとが液体に浸った状態となる。すると、グランド電極28aと低液位検知電極28bとがドレン等の液体を介して通電する。そして、グランド電極28aと低液位検知電極28bとが通電された状態となったことを検知することにより、貯留部19の内部の液位が低液位検知電極28bの高さに至ったことを検知する。
同様に、貯留部19の内部に貯留された液体の液位がさらに上昇していくと、中液位検知電極28cが液体に浸った状態となる。また、その状態から貯留部19の内部に貯留された液体の液位がさらに上昇していくと、高液位検知電極28dが液体に浸った状態となる。そして、グランド電極28aとこれらの電極28(中液位検知電極28c、高液位検知電極28d)が液体を介して通電した状態となり、貯留部19の内部の液位がこれらの電極28(中液位検知電極28c、高液位検知電極28d)の下端に至ったことを検知する。
つまり、グランド電極28aと通電した電極28(低液位検知電極28b、中液位検知電極28c、高液位検知電極28d)を特定することで、貯留部19の液位を検知する。
具体的には、貯留部19に貯留された液体の液位が高液位検知電極28dの下端の高さ(以下第1液位とも称す)以上である状態と、中液位検知電極28c下端の高さ(以下第2液位とも称す)以上である状態と、貯留部19に貯留された液体の液位が低液位検知電極28b下端の高さ以上である状態とをそれぞれ別途検知可能となっている。
ところで、貯留部19と再生剤配置部20の境界となる連結部30は、中液位検知電極28cの下端より高い位置にあり、高液位検知電極28dの下端よりも低い位置にある。そして、連結部30にはフィルタが設けられており、貯留部19と再生剤配置部20とはフィルタを介して連通している。このフィルタは、水等の液体を通過させることが可能であるので、貯留部19側から再生剤配置部20へは液体が流入可能となっている。同様に、再生剤配置部20側から貯留部19へも液体が流入可能となっている。
なお、再生剤たる粒状の塩の塊は、再生剤配置部20から貯留部19側に入り込まない構成となっている。
このことから、貯留部19の中液位検知電極28cの下端まで水を貯留した場合、水が再生剤配置部20に入り込まない構成となっている。すなわち、貯留部19の液位が中液位検知電極28cの下端と略同じ高さとなるように水を貯留したのでは、再生剤配置部20に配された再生剤が水に溶解しないこととなる。別言すると、貯留部19の液位を連結部30よりも低い位置とすることにより、貯留部19に再生剤が溶解していない水を貯留することができる。
対して、貯留部19の高液位検知電極28dの下端(連結部30よりも高い位置)に至るまで水を貯留すると、水が再生剤配置部20へと入り込み、再生剤配置部20の再生剤が水に溶け出すこととなる。すなわち、貯留部19の高液位検知電極28dの下端まで水を貯留することにより、再生剤が溶解した水である再生水を生成すること、並びに、再生水を貯留することが可能となる。
次に、軟水化装置1の各配管系統について詳細に説明する。
入出水系統5は、主に図示しない外部の給水源から軟水器2に水を供給し、軟水器2で軟水化された水を外部へ供給するための配管である。この入出水系統5は、入水管32、第1上流側配管33、第1下流側配管34、第2上流側配管35、軟水器連結配管36、第2下流側配管37、出水側連結配管38、出水管39、入出水連結配管40のそれぞれを有している。
入水管32は、主に図示しない給水源から供給される水を軟水化装置1の内部に供給するための配管である。なお、本実施形態の軟水化装置1では、図示しない給水源から内部に水を供給するための入水口16が1つだけ設けられており、入水口16は、入水管32の上流端部分に位置している。
第1上流側配管33と第2上流側配管35とは、いずれも第1三方弁42を介して入水管32の下流側部分と連続している。すなわち、入水管32の下流側は、第1上流側配管33と第2上流側配管35とに分岐した状態となっている。
具体的に説明すると、第1三方弁42の3つのポートには、入水管32、第1上流側配管33、第2上流側配管35がそれぞれ接続されており、それぞれのポートを適宜開閉することで流路の切り替えが可能となっている。すなわち、第1三方弁42を動作させることにより、入水管32と第1上流側配管33が連通した状態と、入水管32と第2上流側配管35が連通した状態とを切り替えることができる。
第1下流側配管34は、第1上流側配管33の下流側に位置するものであり、第1上流側配管33の下流端と第1分岐点43を介して連続している。より具体的には、第1下流側配管34の一方端は、第1上流側配管33と連続しており、第1下流側配管34の他方端は、第1軟水器2aの第1入出口13と連続している。
なお、第1分岐点43では、第1上流側配管33、第1下流側配管34、入出水連結配管40、第2排水側接続配管59(詳しくは後述する)の4つの配管が十字状に接続された状態となっている。
軟水器連結配管36は、2つの軟水器2の間に介在して両者を接続するものである。より具体的には、それぞれ第1入出口13と第2入出口14とを有する2つの軟水器2のうち、一方側(第1軟水器2a)の第2入出口14と、他方側(第2軟水器2b)の第1入出口13とを接続する配管である。
第2下流側配管37は、第2上流側配管35の下流側に位置するものであり、第2上流側配管35の下流端と第2分岐点44を介して連続している。より具体的には、第2下流側配管37の一方端は、第2上流側配管35と連続しており、第2下流側配管37の他方端は、第2軟水器2bの第2入出口14と連続している。
なお、第2分岐点44では、第2上流側配管35、第2下流側配管37、出水側連結配管38、第2再生水供給配管56(詳しくは後述する)の4つの配管が十字状に接続された状態となっている。
出水側連結配管38は、第2下流側配管37と出水管39の間に介在する配管である。より具体的には、第2下流側配管37を含む3つの配管と第2分岐点44を介して連続しており、出水管39の上流端と第2三方弁45を介して連続している。
なお、第2三方弁45の3つのポートには、出水側連結配管38、出水管39、入出水連結配管40がそれぞれ接続されており、それぞれのポートを適宜開閉することで流路の切り替えが可能となっている。すなわち、第2三方弁45を動作させることにより、出水側連結配管38と出水管39が連通した状態と、入出水連結配管40と出水管39が連通した状態とを切り替えることができる。
出水管39は、主に軟水器2で軟水化された水を外部へと供給するための配管であり、下流端部分が出水口17と連続した状態となっている。
入出水連結配管40は、第1分岐点43と第2三方弁45の間に介在し、これらを連続する配管である。
再生用水供給系統6は、図示しない外部の給水源から貯留タンク3に水を供給するための配管である。この再生用水供給系統6は、補水管49を有している。
補水管49は、入水管32の中途部分から分岐して延びる配管であり、貯留タンク3の注水口23まで延びている。
また、補水管49の中途部分には、補水電磁弁50が設けられている。そして、補水電磁弁50の開状態と閉状態とを切替えることにより、補水管49の内部を流れる液体の流れを制御することが可能となっている。
再生系統7は、貯留タンク3に貯留された再生水を軟水器2に供給する再生処理を実施するための配管群である(再生処理については後で詳細に説明する)。
この再生系統7は、貯留水供給配管54、第1再生水供給配管55、第2再生水供給配管56、連結部接続配管57、第1排水側接続配管58、第2排水側接続配管59、排水管60とを有している。
貯留水供給配管54は、貯留タンク3に貯留された再生水や洗浄用水(再生剤が溶解していない水)を軟水器2へと供給するための配管であり、貯留タンク3の排出口24から延びている。そして、貯留水供給配管54の一方端側は、貯留タンク3の排出口24と接続されており、貯留水供給配管54の他方端側は、第3三方弁63の3つのポートのうちの一つに接続されている。
第1再生水供給配管55と第2再生水供給配管56とは、いずれも第3三方弁63を介して貯留水供給配管54と連続している。ここで、貯留タンク3に供給された再生水等を軟水器2へと供給するとき、貯留タンク3側が上流側となる。したがって、貯留水供給配管54の下流側は、第1再生水供給配管55と第2再生水供給配管56とに分岐した状態となっている。
具体的に説明すると、第3三方弁63の3つのポートには、貯留水供給配管54、第1再生水供給配管55、第2再生水供給配管56がそれぞれ接続されており、それぞれのポートを適宜開閉することで流路の切り替えが可能となっている。すなわち、第3三方弁63を動作させることにより、貯留水供給配管54と第1再生水供給配管55が連通した状態と、貯留水供給配管54と第2再生水供給配管56が連通した状態とを切り替えることができる。
第1再生水供給配管55は、第3三方弁63と第4三方弁64との間に介在し、これらを連続した状態とする配管である。
ここで、第4三方弁64の3つのポートは、第1再生水供給配管55、連結部接続配管57、第1排水側接続配管58がそれぞれ接続されており、それぞれのポートを適宜開閉することで流路の切り替えが可能となっている。すなわち、第4三方弁64を動作させることにより、第1再生水供給配管55と連結部接続配管57が連通した状態と、第1再生水供給配管55と第1排水側接続配管58が連通した状態とを切り替えることができる。
連結部接続配管57は、軟水器連結配管36の中途部分から分岐して延びる配管である。
第1排水側接続配管58は、第4三方弁64と第5三方弁65との間に介在し、これらを連続した状態とする配管である。
ここで、第5三方弁65の3つのポートは、第1排水側接続配管58、第2排水側接続配管59、排水管60がそれぞれ接続されており、それぞれのポートを適宜開閉することで流路の切り替えが可能となっている。すなわち、第5三方弁65を動作させることにより、第1排水側接続配管58と排水管60が連通した状態と、第2排水側接続配管59と排水管60が連通した状態とを切り替えることができる。
排水管60は、再生水や洗浄用水等の不用水を軟水化装置1の外部へと排出するための配管であり、下流端部分が排水口18と連続した状態となっている。
次に、本実施形態の軟水化装置1が実施可能な各種動作について説明する。
本実施形態の軟水化装置1は、外部から供給された水の硬度を低下させて軟水化し、軟水化した水を外部へと供給する軟水化処理を行うものである。本実施形態では、異なる2つの流路を切替えることにより、軟水器2への水の供給方向が異なる2つの軟水化処理を実施可能となっている。以下、それぞれについて詳細に説明する。
[第1の軟水化処理]
第1の軟水化処理では、図2で示されるように、第1三方弁42の3つのポートのうち第2上流側配管35が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、入水管32と第1上流側配管33とが連通した状態とする。
また、第2三方弁45では、3つのポートのうち入出水連結配管40が接続されたポートを閉じた状態とする。すなわち、出水側連結配管38と出水管39とが連通した状態とする。
そして、第3三方弁63、第4三方弁64、第5三方弁65の各々において、第2再生水供給配管56が接続されたポート、連結部接続配管57が接続されたポート、第2排水側接続配管59が接続されたポートをそれぞれ閉じた状態とする。
そして、このように各三方弁を制御することで形成される流路(第1流路)を介して軟水器2に水を供給する。具体的には、図示しない給水源から供給される水を、入水管32、第1上流側配管33、第1下流側配管34、第1軟水器2a、軟水器連結配管36、第2軟水器2b、第2下流側配管37、出水側連結配管38、出水管39を順に通過させる。ここで、軟水化装置1に供給された水は、第1軟水器2aと第2軟水器2bとを通過することで硬度が低下する。このことから、出水管39の下流側に位置する出水口17から外部へ軟水が供給されることとなる。
このとき、第1軟水器2aと第2軟水器2bでは、いずれも第1入出口13から内部に流入した水が第2入出口14から流出されることとなる。
[第2の軟水化処理]
第2の軟水化処理では、図3で示されるように、第1三方弁42の3つのポートのうち第1上流側配管33が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、入水管32と第2上流側配管35とが連通した状態とする。
また、第2三方弁45では、3つのポートのうち出水側連結配管38が接続されたポートを閉じた状態とする。すなわち、入出水連結配管40と出水管39とが連通した状態とする。
そして、第3三方弁63、第4三方弁64、第5三方弁65の各々において、第2再生水供給配管56が接続されたポート、連結部接続配管57が接続されたポート、第2排水側接続配管59が接続されたポートをそれぞれ閉じた状態とする。
そして、このように各三方弁を制御することで形成される流路(第2流路)を介して軟水器2に水を供給する。具体的には、図示しない給水源から供給される水を、入水管32、第2上流側配管35、第2下流側配管37、第2軟水器2b、軟水器連結配管36、第1軟水器2a、第1下流側配管34、入出水連結配管40、出水管39を順に通過させる。ここで、軟水化装置1に供給された水は、第1軟水器2aと第2軟水器2bとを通過することで硬度が低下する。このことから、出水管39の下流側に位置する出水口17から外部へ軟水が供給されることとなる。
このとき、第1軟水器2aと第2軟水器2bでは、いずれも第2入出口14から内部に流入した水が第1入出口13から流出されることとなる。
以上のように、第1の軟水化処理と第2の軟水化処理では、入水管32の下流側で分岐する2つの流路(第1流路、第2流路)のそれぞれを別途使用する。別言すると、1つの給水源に対して2つの流路を設け、これを切替えることにより異なる2つの軟水化処理(第1の軟水化処理、第2の軟水化処理)を実施する。このとき、入水管32の下流側に位置する第1三方弁42が、第1の軟水化処理で使用する流路(第1流路)と、第2の軟水化処理で使用する流路(第2流路)とを切替えるための切替手段として機能する。
ここで、本実施形態の軟水化装置1では、第1の軟水化処理と第2の軟水化処理を適宜切替えて実施することにより、軟水器2に内蔵された陽イオン交換樹脂の配置位置による劣化の偏りを防止可能となっている。このことにつき、以下で詳細に説明する。
ここで、上記したように、第1の軟水化処理では、軟水器2の内部において第1入出口13側から第2入出口14側へと水が流れることとなる。したがって、軟水器2に内蔵された全ての陽イオン交換樹脂のうち、第1入出口13側に位置する陽イオン交換樹脂に先行して水が接触し、その後に第2入出口14側に位置する陽イオン交換樹脂に水が接触することとなる。すると、先行して水が接触する陽イオン交換樹脂では、多くの硬度成分を含む水が接触することとなるので、水に含まれる多くの硬度成分を吸着することとなる。これに対して、遅れて水が接触する陽イオン交換樹脂では、すでにある程度の硬度成分が取り除かれた状態の水が接触することとなるので、比較的少ない量の硬度成分を吸着することとなる。
ところで、陽イオン交換樹脂は水に含まれる硬度成分を吸着することで膨張し、再生処理(詳しくは後述する)を実施することで収縮する。陽イオン交換樹脂は、多くの硬度成分を吸着するとより大きく膨張するので、先行して水が接触する陽イオン交換樹脂の膨張量は比較的大きくなる。つまり、先行して水が接触する陽イオン交換樹脂は、遅れて水が接触する陽イオン交換樹脂と比べて、膨張した状態から収縮する際の体積の変化量が大きくなる。そして、陽イオン交換樹脂の体積の変化量が大きいと、体積の変化量が小さいものに比べて劣化が進んでしまう。すなわち、先行して水が接触する陽イオン交換樹脂は、遅れて水が接触する陽イオン交換樹脂より大きく劣化してしまう。
ここで、仮に第1の軟水化処理のみを実施して第2の軟水化処理を実施しない場合、すなわち、第1の軟水化処理と再生処理(詳しくは後述する)とを繰り返して軟水化装置1を運用した場合について考える。
この場合、軟水化処理の実施時に上流側に位置する陽イオン交換樹脂がより大きく劣化するので、第1軟水器2aの内部の陽イオン交換樹脂が第2軟水器2bの内部のイオン交換樹脂よりも大きく劣化する。そして、それぞれの軟水器2の内部では、第1入出口13よりの部分が第2入出口14よりの部分よりも大きく劣化してしまうこととなる。
したがって、この場合、軟水化装置1が備える陽イオン交換樹脂は、劣化の大きい順に、第1軟水器2aの第1入出口13よりに位置する陽イオン交換樹脂、第1軟水器2aの第2入出口14よりに位置する陽イオン交換樹脂、第2軟水器2bの第1入出口13よりに位置する陽イオン交換樹脂、第2軟水器2bの第2入出口14よりに位置する陽イオン交換樹脂となる。
これに対し、本実施形態では第1の軟水化処理と第2の軟水化処理とを適宜切替えて実施可能となっており、例えば、これらを交互に実施することが可能となっている。
ここで、第1の軟水化処理では第1軟水器2a、第2軟水器2bの順に水が流入するのに対し、第2の軟水化処理では第2軟水器2b、第1軟水器2aの順に水が流入する。すなわち、第1の軟水化処理と第2の軟水化処理では、各軟水器2に水が流入される順序が逆となる。
加えて、第1の軟水化処理では、全ての軟水器2(第1軟水器2a及び第2軟水器2b)の内部で第1入出口13側から第2入出口14側へと水が流れるのに対し、第2の軟水化処理では、全ての軟水器2の内部で第2入出口14側から第1入出口13側へと水が流れる。つまり、第1の軟水化処理と第2の軟水化処理とでは、軟水器2の内部を流れる水の方向が異なっており、互いに逆向きとなっている。
このように、各軟水器2に水が流入される順序が逆となり、各軟水器の内部で水の流れが逆となると、各軟水器2に内蔵された陽イオン樹脂に対して水が接触する順序も逆となる。すなわち、第1の軟水化処理において先行して水が接触する陽イオン交換樹脂は、第2の軟水化処理では遅れて水が接触することとなり、第1の軟水化処理において遅れて水が接触する陽イオン交換樹脂は、第2の軟水化処理では先行して水が接触することとなる。別言すると、第1の軟水化処理において比較的多くの量の硬度成分を吸着する陽イオン交換樹脂は、第2の軟水化処理では比較的少ない量の硬度成分を吸着することとなり、第1の軟水化処理において比較的少ないの量の硬度成分を吸着する陽イオン交換樹脂は、第2の軟水化処理では比較的多くの量の硬度成分を吸着することとなる。
したがって、本実施形態の軟水化装置1では、特定の部分に配された陽イオン交換樹脂だけが多くの硬度成分を吸着するといったことがなく、各部分に配された陽イオン交換樹脂のそれぞれで硬度成分の吸着量を均一にする(又は均一に近づける)ことが可能となる。そのため、本実施形態の軟水化装置1では、軟水器2に内蔵された陽イオン交換樹脂のうちで特定の部分に配されたものだけが大きく劣化してしまうということがなく、配置位置による劣化の偏りが生じることがない。
ところで、軟水化装置1で軟水化処理を実施し続けると、軟水器2に内蔵された陽イオン交換樹脂の軟水化能力が徐々に低下し、最終的には軟水化ができなくなる。そこで、本実施形態の軟水化装置1では、陽イオン交換樹脂の軟水化能力を回復させるための再生処理を実施可能となっている。さらに詳細には、本実施形態の軟水化装置1では、異なる2つの流路を切替えることにより、軟水器2への再生水の供給方向が異なる2つの軟水化処理を実施可能となっている。以下、それぞれについて詳細に説明する。
なお、本実施形態の軟水化装置1では、この再生処理に先立って軟水器2の洗浄等の予備処理を実施しているが、この予備処理については詳細な説明を省略する。
[第1の再生処理]
第1の再生処理では、まず、図4で示されるように、図示しない給水源から入水管32の一部と補水管49を介して貯留タンク3へ水を貯留する。そして、貯留タンク3の液位が前記第1液位以上(高液位検知電極28d下端の高さ以上)となった状態で所定時間経過させることにより、再生剤配置部20に配された再生剤を貯留した水に溶解させ、再生水(例えば、濃度が約10パーセントとなる塩水)を生成する。
そして、図5で示されるように、第1三方弁42の3つのポートのうち入水管32が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、第2上流側配管35と第1上流側配管33とが連通した状態とする。
また、第2三方弁45では、3つのポートのうち出水側連結配管38が接続されたポートと、入出水連結配管40が接続されたポートとを閉じた状態とする。
第3三方弁63では、3つのポートのうち第2再生水供給配管56が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、貯留水供給配管54と第1再生水供給配管55とが連通した状態とする。
第4三方弁64では、3つのポートのうち第1排水側接続配管58が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、第1再生水供給配管55と連結部接続配管57とが連通した状態とする。
第5三方弁65では、3つのポートのうち第1排水側接続配管58が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、第2排水側接続配管59と排水管60とが連通した状態とする。
貯留タンク3での再生水の生成後、このように各三方弁を制御することで形成される流路(第1再生水供給流路)を介して軟水器2に再生水を供給する。具体的には、再生水の供給源となる貯留タンク3から排出される再生水を、貯留水供給配管54、第1再生水供給配管55、連結部接続配管57、軟水器連結配管36を介して、第1軟水器2aと第2軟水器2bのそれぞれに再生水を供給する。そして、第1軟水器2aと第2軟水器2bのそれぞれを通過させた再生水は、一方で第1下流側配管34を介して第2排水側接続配管59へと流入させると共に、他方で第2下流側配管37、第2上流側配管35、第1上流側配管33を介して第2排水側接続配管59へと流入させる。さらに、この再生水は、第2排水側接続配管59を通過させた後に排水管60を介して排水口18から外部へと排出する。
このとき、第1軟水器2aでは、第2入出口14から内部に流入した再生水が第1入出口13から流出されることとなる。また、第2軟水器2bでは、第1入出口13から内部に流入した再生水が第2入出口14から流出されることとなる。
[第2の再生処理]
第2の再生処理でも第1の再生処理と同様に、まず、図示しない給水源から入水管32の一部と補水管49を介して貯留タンク3へ水を貯留する(図4参照)。そして、貯留タンク3の液位が前記第1液位以上(高液位検知電極28d下端の高さ以上)となった状態で所定時間経過させることにより、再生剤配置部20に配された再生剤を貯留した水に溶解させ、再生水(例えば、濃度が約10パーセントとなる塩水)を生成する。
そして、図6で示されるように、第1三方弁42の3つのポートのうち入水管32が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、第2上流側配管35と第1上流側配管33とが連通した状態とする。
また、第2三方弁45では、3つのポートのうち出水側連結配管38が接続されたポートと、入出水連結配管40が接続されたポートとを閉じた状態とする。
第3三方弁63では、3つのポートのうち第1再生水供給配管55が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、貯留水供給配管54と第2再生水供給配管56とが連通した状態とする。
第4三方弁64では、3つのポートのうち第1再生水供給配管55が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、連結部接続配管57と第1排水側接続配管58とが連通した状態とする。
第5三方弁65では、3つのポートのうち第2排水側接続配管59が接続されたポートを閉じた状態とする。そして、第1排水側接続配管58と排水管60とが連通した状態とする。
貯留タンク3での再生水の生成後、このように各三方弁を制御することで形成される流路(第2再生水供給流路)を介して軟水器2に再生水を供給する。具体的には、再生水の供給源となる貯留タンク3から排出される再生水を、貯留水供給配管54を介して第2再生水供給配管56へと流入させる。そして、第2再生水供給配管56を通過させた再生水を、一方で第2上流側配管35、第1上流側配管33、第1下流側配管34を介して第1軟水器2aへと流入させ、他方で第2下流側配管37を介して第2軟水器2bへと流入させる。そして、第1軟水器2aと第2軟水器2bとをそれぞれ通過させた再生水を軟水器連結配管36で合流させ、連結部接続配管57、第1排水側接続配管58、排水管60を介して排出口18から外部へと排出する。
このとき、第1軟水器2aでは、第1入出口13から内部に流入した再生水が第2入出口14から流出されることとなる。また、第2軟水器2bでは、第2入出口14から内部に流入した再生水が第1入出口13から流出されることとなる。
以上のように、第1の再生処理と第2の再生処理では、貯留水供給配管54の下流側で分岐する2つの流路(第1再生水供給流路、第2再生水供給流路)のそれぞれを別途使用する。別言すると、再生水の供給源となる貯留タンク3を1つだけ設けており、この1つの供給源に対して2つの流路を設けると共に、これを切替えることによって異なる2つの再生処理(第1の再生処理、第2の再生処理)を実施する。このとき、貯留水供給配管54の下流側に位置する第3三方弁63が、第1の再生処理で使用する流路(第1再生水供給流路)と、第2の再生処理で使用する流路(第2再生水供給流路)とを切替えるための切替手段として機能する。
ここで、第1の再生処理と第2の再生処理では、第1軟水器2aと第2軟水器2bのそれぞれの内部において再生水の流れ方向が逆方向となる。したがって、第1の再生処理と第2の再生処理を適宜切替えて実施すると、第1軟水器2aと第2軟水器2bの内部にそれぞれ配された陽イオン交換樹脂の全体に亘って偏りなく再生水を供給することができる。このため、陽イオン交換樹脂の配置位置に関わらず、陽イオン交換樹脂の全体で偏りなく再生処理を実施できるため、陽イオン交換樹脂の配置位置による劣化の偏りをより確実に防止できる。
ところで、本実施形態の軟水化装置1では、上記した再生処理の実施後に軟水器2と各種配管を洗浄する洗浄処理を実施している。そして、この洗浄処理を実施することにより、軟水器2の内部に残留した再生水を軟水器2の内部で撹拌させると共に、配管に残留した再生水を排水口18から外部へと排出している。
なお、この洗浄処理においては、貯留タンク3で再生水が生成されることのない液位(前記第2液位)まで水を貯留した後、貯留した水を軟水器2の内部へと供給し、軟水器2を通過させた後に排水口18から外部へと排出する。このとき、第1再生水供給流路や第2再生水供給流路と同じ経路を使用することにより、軟水器2の内部だけでなく各配管内に残留する再生水をも外部へと排出することが可能となる。
上記した実施形態では、第1の軟水化処理を実施した場合と第2の軟水化処理を実施した場合とで、第1軟水器2aと第2軟水器2bの双方で内部を流れる水の方向が逆となる例について説明した。すなわち、軟水化装置1が有する全ての軟水器2において、第1の軟水化処理の実施時と第2の軟水化処理の実施時とで流入口と流出口とが入れ替わる例について説明した。しかしながら、本発明の軟水化装置はこれに限るものではない。
本発明の軟水化装置では、必ずしも全ての軟水器2において流入口と流出口とが入れ替わる必要はなく、少なくとも1つの軟水器2において流入口と流出口とが入れ替わればよい。しかしながら、軟水化装置1が有する全ての軟水器2で流入口と流出口とが入れ替わる構成によると、より確実に劣化の偏りを防止できるので好ましい。
上記した実施形態では、2つの軟水器2を有する軟水化装置1について説明したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の軟水化装置は、複数の軟水器2を直列に接続した構成であればよく、軟水器2は3つ以上であってもよい。すなわち、図7で示されるように、軟水器2を3つ備えた軟水化装置101であってもよい。
なお、上記した実施形態の軟水化装置1のように、直列に接続した全ての軟水器2に対して水の流れ方向を逆にすることができる構成によると、直列に接続される軟水器2を増加した場合(図7参照)であっても、同様の流路の切り替え動作によって陽イオン交換樹脂の配置位置による劣化の偏りを防止できる。すなわち、軟水器2の増設が比較的簡単に実施可能であるため、軟水化装置の軟水化能力を必要に応じて向上させることが容易に実施できる。
ところで、複数の軟水器2を直列に接続していくと、直列に並んだ軟水器2に対して順に湯水(又は再生水)を供給するとき、上流側に位置する軟水器2に供給される湯水(又は再生水)の流量に比べて、下流側に位置する軟水器2に供給される湯水(又は再生水)の流量が少なくなってしまう。すなわち、上流側に位置する軟水器2が抵抗となってしまうことで、下流側の軟水器2に供給される湯水(又は再生水)の流量が少なくなってしまうことが考えられる。
そこで、軟水器2を増設していく場合、複数の軟水器2の一部を並列に接続する構成であってもよい。本発明の軟水化装置は、例えば、図8で示されるように、2つの軟水器2(軟水器2b、軟水器2c)を並列に接続して軟水器群を形成し、この軟水器群と別途設けた軟水器2(軟水器2a)を直列に接続した軟水化装置201であってもよい。
このとき、図8で示されるように、軟水器2(軟水器2a)の第2入出口14と、軟水器群を形成する2つの軟水器2(軟水器2b、軟水器2c)の第1入出口13、第2入出口14とを接続する軟水器連続配管236を設けてもよい。具体的には、1つめの軟水器2aの第2入出口14、2つめの軟水器2bの第1入出口13、3つめの軟水器2cの第2入出口14のそれぞれと、連結部接続配管57とを接続する軟水器連続配管236を設けてもよい。
さらに、軟水器群を形成する2つの軟水器2(軟水器2b、軟水器2c)を接続する接続用配管237を設け、この接続用配管237と第2下流側配管37とを接続してもよい。具体的には、軟水器2bの第2入出口14、軟水器2cの第1入出口13のそれぞれと、第2下流側配管37とを接続する接続用配管237を設けてもよい。
このような構成によると、軟水器群を形成する2つの軟水器2b、軟水器2cに供給される湯水の量を均一化できる。また、全ての軟水器2(軟水器2a、軟水器2b、軟水器2c)に供給される再生水の流量を均一化した状態で再生処理を実施することができる。
また、この例(図8参照)に限らず、複数の軟水器群を設けてもよく、複数の軟水器群を直列に接続した構成であってもよい。つまり、軟水器2及び/又は軟水器群がそれぞれ1以上設けられて直列に接続されていてもよい。
さらにまた、上記した複数の軟水器2(3つの軟水器2)を直列に接続した軟水化装置101(図7参照)において、第2上流側配管35(第2分岐点44と第1三方弁42の間)等に流量調整弁を設け、それぞれの軟水器2に供給される湯水(又は再生水)の量を均一となるようにしてもよい。
1,101 軟水化装置
2 軟水器(軟水化処理槽)
3 貯留タンク
13 第1入出口
14 第2入出口

Claims (3)

  1. 軟水化処理剤が内蔵された軟水化処理槽が複数設けられており、
    前記軟水化処理槽は、互いに直列に接続され、外部から供給された水を順次通過させることで水の硬度を低下させる軟水化処理を実施可能なものであって、
    それぞれの前記軟水化処理槽には、液体を内部へ流入させるときの流入口として機能すると共に、液体を外部へ流出させるときの排出口としても機能する第1入出口及び第2入出口が形成されており、
    少なくとも所定の前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ水を流入し、前記第2入出口から外部へ水を流出させる第1流路と、
    当該所定の前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ水を流入し、前記第1入出口から外部へ水を流出させる第2流路とを有し、
    前記軟水化処理を実施する際、前記第1流路と前記第2流路とを切替え可能であることを特徴とする軟水化装置。
  2. 前記第1流路に切替えた状態では、全ての前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ液体を流入させ、且つ、前記第2入出口から外部へ液体を流出させるものであり、
    前記第2流路に切替えた状態では、全ての前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ液体を流入させ、且つ、前記第1入出口から外部へ液体を流出させるものであることを特徴とする請求項1に記載の軟水化装置。
  3. 前記軟水化処理剤を再生するための再生水を貯留可能な貯留タンクを有し、
    前記再生水を前記軟水化処理槽へ供給して前記軟水化処理剤を再生する再生処理を実施可能なものであって、
    少なくとも所定の前記軟水化処理槽において前記第1入出口から内部へ前記再生水を流入し、前記第2入出口から外部へ前記再生水を流出させる第1再生水供給流路と、
    当該所定の前記軟水化処理槽において前記第2入出口から内部へ前記再生水を流入し、前記第1入出口から外部へ前記再生水を流出させる第2再生水供給流路とを有し、
    前記第1再生水供給流路と前記第2再生水供給流路とは、前記貯留タンクの下流側で分岐するものであり、
    前記再生処理を実施する際、前記第1再生水供給流路と前記第2再生水供給流路とを切替え可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟水化装置。
JP2012237047A 2012-10-26 2012-10-26 軟水化装置 Pending JP2014083533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012237047A JP2014083533A (ja) 2012-10-26 2012-10-26 軟水化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012237047A JP2014083533A (ja) 2012-10-26 2012-10-26 軟水化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014083533A true JP2014083533A (ja) 2014-05-12

Family

ID=50787133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012237047A Pending JP2014083533A (ja) 2012-10-26 2012-10-26 軟水化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014083533A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024092253A1 (en) * 2022-10-27 2024-05-02 Pentair, Inc. Valve based water softener system and method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024092253A1 (en) * 2022-10-27 2024-05-02 Pentair, Inc. Valve based water softener system and method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7735805B2 (en) Water control valve
JP2010247098A (ja) 軟水装置における軟水化処理剤の再生方法および軟水装置
JP5083616B2 (ja) 軟水化装置、並びに、給湯システム
JP2014083533A (ja) 軟水化装置
JP4061716B2 (ja) 軟水器の制御方法
JP2867906B2 (ja) 軟水器
JP2009178664A (ja) 軟水化装置、並びに、給湯システム
KR101595571B1 (ko) 중력식 자동 재생 연수기 및 중력식 자동 재생 연수기의 자동 재생 방법
JP6015737B2 (ja) 再生型イオン交換装置の運転方法
JP3218975B2 (ja) 水処理装置の再生制御方法
JP3982086B2 (ja) 軟水器の制御方法
JP2000189957A (ja) 軟水器の再生方法
JP3525900B2 (ja) 家庭用軟水装置の再生制御方法
JP6535532B2 (ja) イオン交換樹脂の再生方法
JP3446940B2 (ja) 軟水器
JP3963032B2 (ja) イオン交換装置およびポリッシングフィルタ
JP2014083532A (ja) 軟水化装置
RU2462290C2 (ru) Композиция фильтрующих материалов, установка и способ для глубокой очистки воды от солей жесткости
JP2012166133A (ja) イオン交換装置
JP2009125641A (ja) 軟水装置の運転制御システム
JPH08155448A (ja) 軟水器の制御方法
JP2010029778A (ja) イオン交換システム
JP2000189815A (ja) イオン交換装置の再生方法
JP2014133197A (ja) 軟水化装置
JP2000042427A (ja) 軟水化処理方法