JP2014083513A - 管路洗浄方法及び管路洗浄システム - Google Patents

管路洗浄方法及び管路洗浄システム Download PDF

Info

Publication number
JP2014083513A
JP2014083513A JP2012235624A JP2012235624A JP2014083513A JP 2014083513 A JP2014083513 A JP 2014083513A JP 2012235624 A JP2012235624 A JP 2012235624A JP 2012235624 A JP2012235624 A JP 2012235624A JP 2014083513 A JP2014083513 A JP 2014083513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
pipe
sherbet
fluid
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012235624A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Suzuki
宏 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2012235624A priority Critical patent/JP2014083513A/ja
Publication of JP2014083513A publication Critical patent/JP2014083513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewage (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

【課題】管路の内壁に強い付着力で残留する堆積物をより効果的に取り除くことが可能な管路洗浄方法及び管路洗浄システムを提供すること。
【解決手段】洗浄用の流動体を管路の洗浄対象区間内に注入し、洗浄対象区間内を移動させることで洗浄対象区間内を洗浄する管路洗浄方法において、流動体は、氷粒子を有するシャーベット47と該シャーベット体とは温度が異なる液体49とで構成され、流動体の移動は、シャーベット体47と液体49とを洗浄対象区間14の所定長さを充満させる量だけ交互にかつ連続して加圧注入することで行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、管路洗浄方法及び管路洗浄システム、特に、管路内に洗浄用の流動体を注入し、管路内を移動させて排出させることで管路内を洗浄する管路洗浄方法及び管路洗浄システムに関する。
管路は様々な場所に様々な形態で使用されている。例えば、上水道や下水道管路、工場における原料や燃料等を送るパイプ、家庭内での排水パイプ等がある。管路を流れる物体についても、気体、液体、固体等、様々な形態がある。
一例として下水道管路について説明する。下水道は、主に都市部の雨水及び汚水(下水)を地下水路等で集めた後、公共用水域へ排出するための施設・設備の集合体であり、それらの雨水及び汚水(下水)は浄化等の水処理が行われる。地下水路等の代表として下水道本管がある。
下水道本管を流れる雨水として、気象学における降水がある。また、気温の上昇等で溶けた融雪水も含む。下水道管路を流れる汚水としては、家庭の水洗式便所からのし尿や、家庭における調理・洗濯で生じる生活排水、商店や工場等の事業所からの産業排水等がある。したがって、これらの雨水及び汚水から成る下水には下水道本管の管壁に付着し易い汚物等が含まれている。
下水道本管には前述のように生活排水や産業排水等の汚水が流されるので、その管路の内部には堆積物(スケール)が多量に付着し易い。したがって、下水道本管は、詰まり等の不具合が発生しないように定期的に点検、洗浄することが必要になっている。
従来、管路の洗浄方法としては、ピグ方式(例えば、特許文献1、2)やノズル方式(例えば、特許文献3)があった。しかし、作業コスト、洗浄効果、及び安全性等の面から、近年、ピグ方式やノズル方式に替え、洗浄用の流動体を用いた洗浄方法(特許文献4)が注目されている。この方式は、固体のピグの替わりに小さな氷粒子で形成されたシャーベット状の流動体を用い、この流動体を管路の入口から管路内に送り込み、管路内を移動させて管路の出口から流動体を排出するものである。
上記の洗浄用の流動体を用いた洗浄方法においては、氷粒子が管路内を移動すると、管路の内壁に氷粒子が衝突、接触するので管路の内壁に付着した堆積物等に物理的な外力が加わり、大きな堆積物等が削り取られ、管路内の清浄が行われる。流動体はシャーベット状であるゆえに、例えば管路が曲りや狭窄部分、更にはT型連結管等複雑な形状を有していても通過することができるので、管路の形状如何にかかわらず洗浄することが可能である。
特開2001−191045号公報 特開2009−66522号公報 特開平9−10716号公報 特許第4653921号公報
上記の洗浄用の流動体を用いた洗浄方法において、前述のように管路の内壁に付着した堆積物は、氷粒子の接触、衝突等により削り取られる。しかし、氷粒子が通過しただけでは除去できない堆積物が存在していることや、管路の内壁に強い力で付着した堆積物は、氷粒子の接触、衝突により先端部は削り取られるが基部は管壁に残るという問題があった。すなわち管壁に強力に付着した堆積物を効果的に除去することは難しかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、管路の内壁に強い付着力で残留する堆積物をより効果的に取り除くことが可能な管路洗浄方法及び管路洗浄システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の管路洗浄方法は、洗浄用の流動体を管路の洗浄対象区間内に注入し、該洗浄対象区間内を移動させることで前記洗浄対象区間内を洗浄する管路洗浄方法において、前記流動体は、氷粒子を有するシャーベット体と該シャーベット体とは温度が異なる液体とを含み、前記流動体の移動は、前記シャーベット体と前記液体とを交互にかつ連続して前記浄対象区間の所定長さを充満させる量だけ加圧注入することで行われることを特徴とする。
この方法によれば、洗浄対象区間内には注入された氷粒子を有するシャーベット体の団塊とシャーベット体とは温度の異なる液体の領域が交互に連続した縦割りの層が形成される。これらが移動することにより、管路の内壁に付着した堆積物及びその部分の管路は、略0℃と所定温度の液体との流動体により、温度変化を繰り返し受けることとなる。したがって、管路と堆積物の線膨張係数及び熱伝達係数の違いにより、それらが膨張、収縮を繰り返すことで堆積物と管路の内壁との付着力は低下する。また、堆積物の内部に亀裂等を誘発させることができ、当該堆積物を脆弱にすることができる。このように堆積物の付着力を低下させることや堆積物を脆弱化することで管路のより効果的な洗浄が可能である。
請求項2に記載の管路洗浄方法は、請求項1に記載の管路洗浄方法において、前記加圧注入は、最初に前記シャーベット体を注入することで行うこと特徴とする。したがって、洗浄対象区間に何も充満されていない状態で、最初のシャーベット体の団塊が形成され、その後から加圧注入される液体は、最初のシャーベット体の団塊が液体の流出を防止するので、液体の領域を容易に形成することができる。したがって、シャーベット体の団塊と液体の領域が交互になった連続縦割り層を素早く形成することができ、洗浄作業を直ぐに始めることができる。
請求項3に記載の管路洗浄方法は、請求項1又は2の何れか1項に記載の管路洗浄方法において、前記洗浄対象区間の前記流動体を注入する側の少なくとも一方の端部を閉塞し、該閉塞端部に該洗浄対象区間内外に連通する流動体注入連通管を接続し、該流動体注入連通管から前記流動体を加圧注入することを特徴とする。したがって、例えば、管径が大きく、流動体を充満させることに困難性がある管路に対して、流動体を容易に加圧注入することが可能となる。したがって、下水道本管のように洗浄対象区間の管路の両端部が開放されている場合であっても管路の洗浄を行うことが可能となる。
請求項4に記載の管路洗浄方法は、請求項3に記載の管路洗浄方法において、前記洗浄対象区間の両端を閉塞し、前記一方の閉塞端部とは反対側の端部に該洗浄対象区間に連通する流動体排出連通管を接続し、前記加圧注入動作に伴って該流動体排出連通管を介して吸引動作を行うことを特徴とする。したがって、両端部が閉塞され、それぞれに連通管を接続した略閉塞状態を形成することで、洗浄対象区間内への流動体の加圧注入動作及び吸引動作がより効果的になる。特に、加圧注入により形成されたシャーベット体の団塊と液体に領域が交互になった連続縦割り層を、吸引動作することにより洗浄対象区間内で流動体が滞留することが防止され、流動体を円滑に移動させることができる。
上記の目的を達成するため、請求項5に記載の管路洗浄システムは、請求項1から4の何れか1項に記載の管路洗浄方法を実施する管路洗浄システムにおいて、前記洗浄対象区間の両端を閉じる蓋部と、前記一方の蓋部に接続され前記洗浄対象区間と連通する流動体注入管と、前記他方の蓋部に接続され前記洗浄対象区間と連通する流動体排出管と、前記流動体注入管に接続された流動体注入装置と、を有し、前記流動体注入装置は、前記シャーベット体を加圧注入するシャーベット体注入部と、前記液体を加圧注入する液体注入部と、前記シャーベット体と前記液体とを前記洗浄対象区間の所定長さを充満させる量だけ前記流動管注入管から交互にかつ連続して加圧注入する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成は、請求項1から4の何れか1項に記載の管路洗浄法を実施可能とするものでり、洗浄対象区間は両端が蓋部により閉じられ、一方の端部に洗浄対象区間と連通する流動体注入管、他方の端部に洗浄対象区間と連通する流動体排出管が接続される。そして、この洗浄対象区間内に、流動体注入管に接続された流動体注入装置から、氷粒子を有するシャーベット体と所定温度の液体とが、制御部により交互にかつ連続して加圧注入される。シャーベット体と液体が加圧注入された洗浄対象区間内には、シャーベット体の団塊と液体の領域とが交互に縦割りの層を成して形成され、これらが移動することにより管路の内壁に付着した堆積物は、膨張、収縮を繰り返し行うこととなり、堆積物は管路の内壁との付着力が低下し又は脆弱化し、容易に除去できる状態となる。したがって、より効果的な管路の洗浄が可能である。
本発明の管路洗浄方法及び管路洗浄システムによれば、管路の洗浄対象区間内に、氷粒子を有するシャーベット体と、該シャーベット体とは温度の異なる液体とが交互に加圧注入され、洗浄対象区間内にシャーベット体の団塊と所定温度の液体の領域の縦割りの層が交互に形成される。したがって、管路の内壁に強力に付着している堆積物は、それらが移動することにより温度変化による膨張、収縮を繰り返し、管壁との付着力が弱められる等により効果的な洗浄が可能となる。これにより、洗浄作業の品質が高められ、洗浄作業をより短縮化することが可能である。
本発明の管路洗浄方法の実施の形態に係り、下水道本管に適用した概略説明図である。 下水道本管の洗浄対象区間にシャーベット体と液体とが加圧注入される様子を示す概略説明図であって、図2(a)は最初にシャーベット体が注入される様子、図2(b)はシャーベット体の団塊が形成された後に液体が加圧注入され始めた様子、図2(c)は液体の領域が形成された後に再びシャーベット体が加圧注入される様子を示す。 管路の内壁に付着した堆積物を、シャーベット体の団塊と液体の領域の連続層が通過する様子を示した概略説明図である。
以下、本発明の管路洗浄方法の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。実施の形態では、下水道本管の洗浄に適用した例について示している。使用する洗浄用の流動体は、液体としての常温の水道水の水と、氷粒子及び水から成るシャーベット体とで構成される。シャーベット体は、氷粒子と水とから成り、その比率は7から9対3から1である。すなわち、ほとんどが氷粒子である。また、シャーベット体には塩分を適宜加えてあり、その量は略3から7質量%である。
図1は管路洗浄システムの概略説明図である。洗浄の対象とする管路は、下水道本管12であり、この下水道本管12は地面から所定の深さに埋設されている。また、下水道本管12は、所定の区間ごとにマンホール16、18が設置されている。汚水20はマンホール16、18を介して流れる。
図1において2つのマンホール16、18の間の区間が管路12の洗浄対象区間14である。図1内で、下水12が流れてくる右側のマンホールを上流側マンホール16、左側のマンホールを下流側マンホール18と定義する。汚水20は、図1では右側から左側に流れるが、洗浄作業中は、後述する下水排水管26と排水ポンプ44により洗浄対象区間14を迂回して流れる。
清浄作業を開始する前に、以下の段取り作業を行う。まず、洗浄対象区間14の下水道本管(管路)12の両端部に密閉用の蓋部15を設置する。この蓋部15は金属製、プラスチック製等、何れの材質のものでも良く、洗浄対象区間14から水が漏れ出ないようにする。反力支持材等を用いて蓋部15を固定しても良い。次に、下流側のマンホール18において、下水道本管に被せられた蓋部15に、流動体注入(連通)管22を洗浄対象区間14と連通した状態で取り付ける。上流側マンホール16において、下水道本管に被せられた蓋部15に、流動体排出(連通)管24を洗浄対象区間14と連通した状態で取り付ける。更に、上流側マンホール16内に、流入して来る下水20を、下流側マンホール18へと洗浄対象区間14を迂回して流すため、下水排水管26が設置され、この下水排水管26には排水ポンプ44が接続される。
流動体注入管22には、流動体注入装置としてシャーベット体注入部28と液体注入部30が接続され、制御部34により、シャーベット注入部28からのシャーベット体と、液体注入部30からの常温の水とが切り替え選択されて、流動体注入管22にそれぞれ連続で然も空気が混入しないように加圧注入される。連続とは、このように加圧注入する水とシャーベット体との間に空気が入らないという意味である。手制御部34は、上述の動作を可能とするために切り替えバルブ(図示していない)や制御回路等が具備されている。シャーベット体注入部28にはシャーベット体を積載したタンク車32が連結されており、タンク車32からシャーベット体を取り入れて流動体流注入管22に加圧注入する。
また、シャーベット体注入部28には、シャーベット体を加圧して洗浄対象区間14に注入するためのスネイクポンプ(図示していない)等が具備されている。このポンプの吐出量を調整することで、シャーベット体の洗浄対象区間14への注入圧力を変えることが可能である。液体注入部30にも同様に水を洗浄対象区間14へ注入するための送水ポンプ等(図示していない)が具備されている。これらのポンプの吐出量や送水ポンプの送水量を調整することで、洗浄対象区間14内を移動する流動体の移動速度を調整することが可能である。
流動体排出管24には、吸引ポンプ36が取り付けられ、洗浄対象区間14内を移動する流動体を、洗浄対象区間14で円滑に移動させるために用いられる。吸引された流動体には、洗浄対象区間14内の取り除かれた堆積物や残留物等(以下、汚泥と称する)が含まれている。吸引された流動体は、タンク40に溜められる。タンク40の替わりにバキューム車でも良く、その場合はバキューム車に吸引された流動体が溜められる。
上流側マンホール16に設置された下水排水管26には、前述のように、排水ポンプ44が接続され、上流側マンホール16に溜まっている下水20を、下流側マンホール18内へ排水する。この排水作業は、洗浄作業中も継続して行われる。
洗浄作業は、まず、流動体注入装置のシャーベット体注入部28から流動体注入管22を介して洗浄対象区間14内にシャーベト体47を加圧注入する。シャーベット体47は、前述のように氷粒子と水から構成され、塩分が適宜加えられており、その量は略3から7質量%である。塩分を加えることにより、その塩が水に溶けるときの融解熱を利用してシャーベット体47の温度を管理している。また、氷粒子の大きさは、洗浄対象区間14内の堆積物の除去に適するように適宜大きさが決められる。
図2は、シャーベット体47と水49を、流動体注入管22を介して洗浄対象区間14に加圧注入する様子について示している。ます、図2(a)に示すように、シャーベット体47が、洗浄対象区間14にその洗浄対象区間14の所定長を充満する量だけ、加圧注入される。洗浄対象区間14には、所定長さのシャーベット体の団塊48が形成される。その後連続して、制御部34の制御により、図2(b)に示すように液体注入部30から水49が、浄対象区間14にその洗浄対象区間14の所定長を充満する量だけ、加圧注入される。洗浄対象区間14内に、水の領域50が形成された後、再び図2(c)に示すように、シャーベット体47が加圧注入される。
ここで、最初のシャーベット体47の加圧注入は、洗浄対象区間14には何も入っていない場合、シャーベット体の団塊48が容易に形成される。次に、図2(b)の水49の加圧注入は、先に注入形成されたシャーベット体の団塊48が水49の流出を防止するので、水の領域50が容易に形成される。なお、洗浄対象区間14が下水道本管12の場合には、通常下水が流れているので、この下水を利用して、洗浄対象区間14内を最初に下水で満たしても良い。その後に、シャーベット体47を加圧注入することになる。
上述のようにシャーベット体47と水49を、それぞれ洗浄対象区間14の所定長を充満する所定量だけ流動体注入管22を介して洗浄対象区間14内に交互にかつ連続で注入された結果、洗浄対象区間14内には、図1に示すように、氷粒子で成るシャーベット体の団塊48と、水の領域50の層が交互に連続して形成される。この層は、洗浄対象区間14に沿って形成された、いわゆる縦割りの層である。ただし、シャーベット体の団塊48と水の領域50との境界は、シャーベット体47の氷粒子が常温の水49により溶解してゆくので、その境界は明確にはならない。図1、2では、概念的に示すために、その境界をある程度明確にして示している。洗浄対象区間14内に形成されたシャーベット体の団塊48と水の領域50の層は、流動体注入管22を介して連続して、シャーベット体47と水49が加圧注入されるので、洗浄対象区間14内を移動していくこととなる。本実施の形態では、流動体排出管24に吸引ポンプ36を接続し、洗浄対象区間14内に形成されたシャーベット体の団塊48及び水の領域50の層を、加圧注入と同時に吸引しているので、シャーベット体の団塊48と水の領域50は、洗浄対象区間14に滞留することなく円滑に移動して行き、管路の洗浄が行われる。
図3は、管路の内壁に付着した堆積物をシャーベット体の団塊48と水の領域50が通過して行く様子を示した概略説明図である。洗浄対象区間14内の管壁に付着した堆積物46は、まず氷粒子で成るシャーベット体の団塊48に晒される。シャーベット体48は氷粒子が含まれており塩分が加えられるので、流動体の団塊48の温度を調整することが可能である。本実施の形態では、前述のように略3から7質量%の塩分が加えられ、流動体の団塊48の温度は0℃から5℃である。次いで、堆積物46は常温の水の領域50に晒される。したがって、管路と管壁の堆積物46には繰り返し温度変化が与えられる。温度変化が与えられると、管路と堆積物46は共に収縮と膨張を繰り返すこととなる。管路と堆積物46の線膨張係数及び熱伝達係数の違いにより、堆積物46は下水道本管12の管壁との付着力が低下し、管路の内壁から剥がれ易い状態となる。また、堆積物46が膨張、収縮を繰り返すことで、例えば堆積物46の内部に亀裂等が発生し、脆弱化することも考えられる。従って、堆積物46をこのような状態にすることができるので、管路のより効果的な洗浄が可能である。図3では、堆積物46の一部が管路の内壁から剥がれている様子も示している。
ここで重要なことは、堆積物46に十分な温度変化が繰り返し加えられるように、シャーベット体47と水49の注入する所定量、及び形成されたシャーベット体の団塊48と水の領域50の層の移動速度を最適にすることである。この移動速度は、流動体を加圧注入するときの加圧量により調整することが可能である。本実施の形態では、下水道本管12の直径は略400mm、シャーベット体の団塊48及び水の領域50の所定長さはそれぞれ略5m、それらの移動速度は、10から30cm/秒とした。なお、それらの流動速度は、作業開始直後は遅く、作業終了間際は速くすることも可能である。
吸引プンプ36により吸引されたシャーベット体の団塊48と水の領域50は、吸引ポンプ36に吸引され、タンク40に溜められる。ここで前述のように、タンク40の替わりにバキュームタンク車を用いても良く、この場合はバキュームタンク車に吸引された流動体が溜められる。管壁に付着した堆積物46は、十分に温度変化が与えられたので、堆積物46と管壁との付着力が弱まり、また堆積物46の内部に亀裂等が発生し、容易に除去することができた。洗浄作業後、洗浄対象区間14内を観察したところ、小さな堆積物等も良好に除去されていた。
本実施の形態の管路洗浄方法によれば、シャーベット体の団塊48と水の領域50の層が交互に洗浄対象区間14内に形成され、それらが移動することにより、洗浄対象区間14内の管壁に付着している堆積物46に温度変化が繰り返し加えられ、より効果的に洗浄することが可能である。
なお、上記の実施の形態では、一例として下水道本管12を例にとり本発明の管路洗浄システム10を説明したが、これらの実施の形態に限定されることはない。すなわち、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、洗浄する管路として上水道本管や工場内での各種の配管、食品等を扱う管路、及び家庭内の排水管等としても良い。また、液体として、水道水を示したが、洗浄対象の管路を流れる液体をそのまま使用すること、例えば、食品等の管路を洗浄する場合には、その管路を流れる食品等を使用すること、下水道本管を洗浄する場合、下水の処理水又は再生水を利用することが可能である。
10 管路洗浄システム
12 下水道本管
14 洗浄対象区間
15 蓋部
16 上流側マンホール
18 下流側マンホール
20 汚水
22 流動体注入管
24 流動体排出管
26 下水排水管
28 シャーベット体注入部
30 液体注入部
31 流動体注入装置
34 制御部
36 吸引ポンプ
46 堆積物
47 シャーベット体
48 シャーベット体の団塊
49 水
50 水の領域

Claims (5)

  1. 洗浄用の流動体を管路の洗浄対象区間内に注入し、該洗浄対象区間内を移動させることで前記洗浄対象区間内を洗浄する管路洗浄方法において、
    前記流動体は、氷粒子を有するシャーベット体と該シャーベット体とは温度が異なる液体とを含み、
    前記流動体の移動は、
    前記シャーベット体と前記液体とを交互にかつ連続して前記洗浄対象区間の所定長さを充満させる量だけ加圧注入することで行われることを特徴とする管路洗浄方法。
  2. 前記加圧注入は、最初に前記シャーベット体を注入することで行うこと特徴とする請求項1に記載の管路洗浄方法。
  3. 前記洗浄対象区間の前記流動体を注入する側の少なくとも一方の端部を閉塞し、該閉塞端部に該洗浄対象区間内外に連通する流動体注入連通管を接続し、該流動体注入連通管から前記流動体を加圧注入することを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の管路洗浄方法。
  4. 前記洗浄対象区間の両端を閉塞し、前記一方の閉塞端部とは反対側の端部に該洗浄対象区間に連通する流動体排出連通管を接続し、前記加圧注入動作に伴って該流動体排出連通管を介して吸引動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の管路洗浄方法。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の管路洗浄方法を実施する管路洗浄システムにおいて、
    前記洗浄対象区間の両端を閉じる蓋部と、
    前記一方の蓋部に接続され前記洗浄対象区間と連通する流動体注入管と、
    前記他方の蓋部に接続され前記洗浄対象区間と連通する流動体排出管と、
    前記流動体注入管に接続された流動体注入装置と、を有し、
    前記流動体注入装置は、
    前記シャーベット体を加圧注入するシャーベット体注入部と、
    前記液体を加圧注入する液体注入部と、
    前記シャーベット体と前記液体とを前記洗浄対象区間の所定長さを充満させる量だけ前記流動管注入管から交互にかつ連続して加圧注入する制御部と、
    を有することを特徴とする管路洗浄システム。
JP2012235624A 2012-10-25 2012-10-25 管路洗浄方法及び管路洗浄システム Pending JP2014083513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012235624A JP2014083513A (ja) 2012-10-25 2012-10-25 管路洗浄方法及び管路洗浄システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012235624A JP2014083513A (ja) 2012-10-25 2012-10-25 管路洗浄方法及び管路洗浄システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014083513A true JP2014083513A (ja) 2014-05-12

Family

ID=50787114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012235624A Pending JP2014083513A (ja) 2012-10-25 2012-10-25 管路洗浄方法及び管路洗浄システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014083513A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013282A (ja) * 2013-06-05 2015-01-22 鈴木 宏 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
CN105019551A (zh) * 2015-06-03 2015-11-04 岳绍凯 一种下水管线小管道水疏通方法
JP2016079738A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 鈴木 宏 水路洗浄方法
JP2019025372A (ja) * 2017-07-25 2019-02-21 吉佳エンジニアリング株式会社 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP2020159640A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 吉佳エンジニアリング株式会社 製氷システム、製氷方法、及び製氷システムにより生成されたシャーベット状流動体を用いた管路洗浄方法
GB2584653A (en) * 2019-06-07 2020-12-16 Bae Systems Plc Improvements in and relating to ice pigging
KR102322434B1 (ko) * 2021-06-04 2021-11-05 (주)크린텍 지중 매립관 세척 공법
CN114798614A (zh) * 2022-06-28 2022-07-29 深圳市帝迈生物技术有限公司 样本分析仪的清洗装置及其清洗方法、样本分析仪

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6082181A (ja) * 1983-10-08 1985-05-10 ローム株式会社 配管内の洗浄方法及び洗浄装置
JP2002307032A (ja) * 2001-04-12 2002-10-22 Iwai Kikai Kogyo Kk ピグシステム方法およびその装置
JP2003519571A (ja) * 2000-01-11 2003-06-24 ユニバーシティ・オブ・ブリストル 導管内の清掃と分離
JP2011230106A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Yoshihiro Mano 管路の洗浄方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6082181A (ja) * 1983-10-08 1985-05-10 ローム株式会社 配管内の洗浄方法及び洗浄装置
JP2003519571A (ja) * 2000-01-11 2003-06-24 ユニバーシティ・オブ・ブリストル 導管内の清掃と分離
JP2002307032A (ja) * 2001-04-12 2002-10-22 Iwai Kikai Kogyo Kk ピグシステム方法およびその装置
JP2011230106A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Yoshihiro Mano 管路の洗浄方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013282A (ja) * 2013-06-05 2015-01-22 鈴木 宏 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP2016079738A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 鈴木 宏 水路洗浄方法
CN105019551A (zh) * 2015-06-03 2015-11-04 岳绍凯 一种下水管线小管道水疏通方法
JP2019025372A (ja) * 2017-07-25 2019-02-21 吉佳エンジニアリング株式会社 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP2020159640A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 吉佳エンジニアリング株式会社 製氷システム、製氷方法、及び製氷システムにより生成されたシャーベット状流動体を用いた管路洗浄方法
JP7292710B2 (ja) 2019-03-27 2023-06-19 吉佳エンジニアリング株式会社 製氷システム、製氷方法、及び製氷システムにより生成されたシャーベット状流動体を用いた管路洗浄方法
GB2584653A (en) * 2019-06-07 2020-12-16 Bae Systems Plc Improvements in and relating to ice pigging
GB2584653B (en) * 2019-06-07 2023-04-19 Bae Systems Plc Improvements in and relating to ice pigging
KR102322434B1 (ko) * 2021-06-04 2021-11-05 (주)크린텍 지중 매립관 세척 공법
CN114798614A (zh) * 2022-06-28 2022-07-29 深圳市帝迈生物技术有限公司 样本分析仪的清洗装置及其清洗方法、样本分析仪

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014083513A (ja) 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP5801036B2 (ja) 管路の洗浄方法
JP6489762B2 (ja) 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP7255830B2 (ja) 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP5191243B2 (ja) 氷塊を用いた配管の洗浄方法
JP6097525B2 (ja) 管路洗浄方法及び管路洗浄システム
JP2021070976A (ja) 管路洗浄システム及び管路洗浄方法
CN102580954A (zh) 一种管道冰晶冲洗装置
KR20120094586A (ko) 충격파에 의한 배관세척장치
CN106006771B (zh) 用于污染水土修复的多路连通井群抽灌循环水处理方法
KR101495705B1 (ko) 비굴착식 상하수도 보수용 유체 분배 장치
JP4920531B2 (ja) 上水道管の清掃方法
JP2015013280A (ja) 洗浄用移動体及びそれを用いた管路洗浄システム
JP6441569B2 (ja) 清掃用移動体
CN103962349B (zh) 一种抽油管杆清洗及排污装置及使用方法
KR100548990B1 (ko) 하수관거 세척장치
JP2011052376A (ja) 下水用埋設管の清掃方法
KR200433352Y1 (ko) 상수도관 내부 청소장치
KR20220128573A (ko) 고압수와 공기로 이송과 상수도관 내부를 세척하는 장치 및 이를 이용한 상수도관 세척 방법
CN105804696A (zh) 一种污水回注干线交替式清垢的工艺方法
KR100807599B1 (ko) 상수도관 내부 청소 방법 및 그 장치
RU2251649C1 (ru) Способ прочистки систем отопления и трубопроводов и устройство для его осуществления
JP5404846B2 (ja) 消雪設備の維持方法
RU2492003C2 (ru) Способ очистки внутренних поверхностей полых конструкций и устройство для его осуществления
CN108265815A (zh) 一种高能镭射清理污水管道内壁设备及其施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170905