JP2014081459A - 被覆光ファイバ - Google Patents

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矩章 岩口
Kumiko Tachibana
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Abstract

【課題】耐マイクロベンドロス特性と低温特性の両特性に優れた被覆光ファイバを提供する。
【解決手段】ガラスコアの外周にガラスからなるクラッド層が形成された光ファイバ10と、光ファイバ10の外周を被覆する一次被覆層20と、一次被覆層20の外周を被覆する二次被覆層30を有する被覆光ファイバ1であって、一次被覆層20を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が0.8〜1.6MPa、破断強度が7〜12MPaであり、二次被覆層30を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が1200〜1400MPaであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバの外周に一次被覆層と二次被覆層を設けた被覆光ファイバに関する。
被覆光ファイバは、ガラスを熱溶融紡糸して得られた光ファイバに、保護や補強を目的として樹脂が被覆されている。しかし、被覆樹脂が硬化後の安定した状態にあっても、巻き替え等の作業時に光ファイバに新たに負荷される応力や歪みによって、被覆樹脂中に微小な残留応力や残留歪みが物理的に生じ、この残留応力/歪みの分布が光ファイバ中で不均一になると、マイクロベンドロスと呼ばれる伝送損失が発生することがある。
このようなマイクロベンドロスの原因となる外力が光ファイバにまで伝搬することを防止するための手段として、二次被覆層のヤング率を大きくして剛性を高くしつつ、光ファイバに接する一次被覆層のヤング率を小さくして緩衝材としての性能を与えることにより、耐マイクロベンドロス特性を向上させる方法が知られている。
例えば、光ファイバ被覆材のヤング率と破断強度に着目した特許文献1では、一次被覆層に使用する樹脂組成物の硬化物として、ヤング率が0.6〜1.6MPa、破断強度が1.0〜4.0MPaのものが有用であるとし、その樹脂組成を開示している。
特開2007−262285号公報
しかしながら、特許文献1に記載の物性を有する被覆材は、常温では問題がないと思われるが、破断強度がそれほど高くないため、低温では伝送特性の悪化が予想される。しかし、ヤング率の低下と破断強度の向上はトレードオフの関係にあるため、特許文献1に開示された樹脂組成では、ヤング率を適正値に保持したまま破断強度を向上させることは困難である。このように、被覆光ファイバにおける耐マイクロベンドロス特性と低温特性のバランスについてはさらなる改善が求められている。
本発明は、従来の被覆光ファイバにおける上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、耐マイクロベンドロス特性と低温特性の両特性に優れた被覆光ファイバを提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、一次被覆層及び二次被覆層の形成に用いる各紫外線硬化型樹脂組成物のシート状硬化体のヤング率や破断強度、及び光ファイバと一次被覆層との間の密着力が特定の数値範囲関係にある場合に、耐マイクロベンドロス特性と低温特性の両特性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]コアおよびクラッドがガラスからなる光ファイバと、該光ファイバの外周を被覆する一次被覆層と、該一次被覆層の外周を被覆する二次被覆層を有する被覆光ファイバであって、
該一次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が0.8〜1.6MPa、破断強度が7〜12MPaであり、
該二次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が1200〜1400MPaであることを特徴とする被覆光ファイバ。
[2]ガラス光ファイバと一次被覆層との間の密着力が6.0N以上であることを特徴とする請求項1に記載の被覆光ファイバ。
本発明によれば、一次被覆層及び二次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物について、シート状に硬化したとき、特定の値範囲のヤング率や破断強度が得られる紫外線硬化型樹脂組成物を使用することによって、耐マイクロベンドロス特性と低温特性の両特性に優れた被覆光ファイバを提供することができる。
本発明の被覆光ファイバの一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の被覆光ファイバについて、図1を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の被覆光ファイバの一例を示す概略断面図である。
被覆光ファイバ1は、光ファイバ10の外周に紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる一次被覆層20と、さらにその外周に硬化性樹脂を硬化させてなる二次被覆層30を有する。この一次被覆層20と二次被覆層30の二層により樹脂被覆層が形成される。
光ファイバ10は、通常、石英系ガラスからなるコア層の外周に石英ガラスからなるクラッド層を備える。該コア層の外径は、例えば7μm〜60μm、該クラッド層の外径は、例えば125μmとすることができる。
一次被覆層20は、光ファイバ10の外周上に形成された硬化樹脂の層であり、例えば、厚さを10μm〜50μmとすることができる。また二次被覆層30は、一次被覆層20の外周上に形成された硬化樹脂の層であり、例えば、厚さを10μm〜50μmとすることができる。一次被覆層と二次被覆層の厚さはほぼ同等とするのでよい。両者の比率を5:7〜7:5とすることができる。
これらの被覆層は、紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させて形成したものであり、該紫外線硬化型樹脂組成物としては、例えば(A)ウレタンオリゴマー;(B)反応性希釈剤;並びに、(C)光ラジカル開始剤を含むもの等が挙げられる。また該紫外線硬化型樹脂組成物にはさらに(D)界面活性剤を含むことができる。
本発明では、各被覆層を形成する上記紫外線硬化型樹脂組成物を1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化し、延伸部が幅6mm、長さ25mm、厚み 200μmの短冊状シートにしたときのヤング率、破断強度について測定した値で規定することによって、耐マイクロベンドロス特性と低温特性の両特性に優れたものとした。
すなわち、一次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物では、ヤング率が0.8〜1.6MPa、破断強度が7〜12MPaであり、二次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物では、ヤング率が1200〜1400MPaである。特に、一次被覆層では、ヤング率をこの値に規定することで外力を緩衝することができ、破断強度をこの値にすることで低温での空隙発生を防止することができる。
さらにシート状の硬化物における上記物性値を有する紫外線硬化型樹脂組成物を、実際に光ファイバの被覆層とした場合、光ファイバと一次被覆層間の密着力を6.0N以上とすることで低温での剥離発生を抑制することができる。
なお、上記シート状硬化物及び被覆層のヤング率及び破断強度は、以下の方法によって測定するものである。
ヤング率: 1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化した、延伸部が幅6mm、長さ25mm、厚み 200μmの短冊状シートを作成し、温度23℃、湿度50%の条件下で引張り試験を用いて、JIS K7127に準拠して引張り試験を行った。引張速度は1mm/minで、2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
破断強度: 1000mJ/cmの紫外線を照射して硬化した、延伸部が幅6mm、長さ25mm、厚み200μmの短冊状シートを作成し、温度23℃、湿度50%の条件下で引張り試験を用いて、50mm/minの引張速度で試験を行い、破断した際の力を算出した。
密着力:光ファイバ素線の樹脂被覆層に、カミソリで刃先がガラス表面に届かない深さで切れ目を入れ、切れ目を挟んだ一方の樹脂被覆層を台紙に張り付けて台紙を固定し、他方の光ファイバ素線を把持して引張った(速度5mm/分)。光ファイバ(ガラス部分)が台紙に固定された樹脂被覆層から引き抜かれるときの引抜力(最大値)を測定し、これを密着力とした。
ところで、本発明における紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物のヤング率及び破断強度の調整は、ヤング率を低く抑えながら破断強度を向上させるという矛盾を伴うものである。本発明では、組成物成分の(B)反応性希釈剤について、単官能反応性希釈剤(エチレン性不飽和基を1個有する化合物)だけではなく多官能反応性希釈剤(エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物)を採用し、両者の配合比を調整することによって、ヤング率を適正値に保ちつつ、破断強度を向上させた。
本発明の被覆光ファイバは、ガラスである光ファイバと一次被覆層との密着力が6.0N以上であるが、密着力は一次被覆層に添加するシランカップリング剤の量で調整できる。シランカップリング剤を一次被覆層中に0.25重量%以上添加することで光ファイバと一次被覆層との密着力を6.0N以上とすることができる。シランカップリング剤をあまり多く入れすぎても密着力を増やす効果が飽和するので、3重量%程度まで添加するのが実用的である。
本発明で使用される単官能反応性希釈剤の具体例としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ビニルオキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
本発明で使用される多官能反応性希釈剤の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
ここで、(B)反応性希釈剤は、紫外線硬化型樹脂組成物中20〜40重量%含まれることが好ましい。また単官能反応性希釈剤と多官能反応性希釈剤の重量比は、一次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物では単官能反応性希釈剤の割合が高く、40:1〜10:1(単官能反応性希釈剤:多官能反応性希釈剤)である。この配合割合とすることにより、一次被覆層はヤング率を低く抑えつつ、破断強度を向上させることができるため耐マイクロベンド特性と低温特性を両立することができる。一方、二次被覆層はヤング率が比較的大きいものを使用して、外からの衝撃を防御することができる。
以下に、本発明にかかる紫外線硬化型樹脂組成物に含まれるその他の成分(A)、(C)、(D)について詳説する。
(A)ウレタンオリゴマーとしては、特に限定されないが、反応性基である(メタ)アクリロイル基を含有する反応性オリゴマーが好ましい。このような、(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマーとしては、例えば、脂肪族ポリエーテル系ポリオール、有機ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレート及びγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを反応させて得られる。分子量は5000〜30000程度であることが好ましい。樹脂の硬化は、(A)(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマーを、反応性モノマーである(B)反応性希釈剤と重合することにより行われる。(A)ウレタンオリゴマーは、紫外線硬化型樹脂組成物中60〜80重量%含まれることが好ましい。
上記の(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマーの合成反応に用いる脂肪族ポリエーテル系ポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール及び二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールなどが挙げられる。
イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙げられる。
二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールの具体例としては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより得られる二元共重合体;テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド及びエチレンオキシドの組み合わせより得られる三元重合体などを挙げることができる。
上記の(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマーの合成反応に用いる有機ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとして、例えば、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、1,6−ヘキサンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのなかでも、経済性及び安定した品質の組成物が得られる点から、芳香族ジイソシアネートがより好ましく、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートが特に好ましい。これらの有機ポリイソシアネートは単独で用いても、2種以上併用しても良い。
上記の(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマーの合成反応に用いる水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、水酸基が第一級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(以下「第一水酸基含有(メタ)アクリレート」ともいう)及び水酸基が第二級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(以下「第二水酸基含有(メタ)アクリレート」ともいう)を用いることが好ましい。水酸基が第三級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(以下「第三水酸基含有(メタ)アクリレート」ともいう)はイソシアネート基との反応性に劣るため好ましくない。
第一水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
第二水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物も挙げられる。
(C)光ラジカル開始剤は、紫外線硬化型樹脂組成物中0.1〜5重量%含まれることが好ましい。
(C)光ラジカル開始剤としては、特に限定されないが、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド等が挙げられる。
(D)界面活性剤は、紫外線硬化型樹脂組成物中0.1〜1.0重量%含まれることが好ましい。
(D)界面活性剤としては、脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤が好ましく、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビトール脂肪酸エステルが特に好ましい。
以下、本発明に係る実施例及び比較例を用いた評価試験の結果を示し、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3及び比較例1〜2として、1000mJ/cmの紫外線照射により硬化させた硬化物シート(厚さ200μm)が下記表1に示す物性を有する紫外線硬化型樹脂組成物を用いて被覆光ファイバを作製した。
上記の被覆光ファイバについて、耐マイクロベンド特性、低温特性の評価を下記の要領で行った。各実施例及び比較例における評価結果を下記表1に併せて示す。
(耐マイクロベンド特性評価方法)
サンドペーパーを巻いた280mm径のボビンに被覆光ファイバを巻きつけた時の1550nm波長における伝送特性の値と、サンドペーパーのない280mm径のボビンに巻きつけた時の1550nm波長における伝送特性の値の差Δαについて、以下の基準で評価した。
Δα≦0.25dB/km:○
Δα>0.25dB/km:×
(低温特性評価方法)
−60℃と25℃の時の1550nm波長における伝送特性の値の差Δαについて、以下の基準で評価した。被覆光ファイバは束状態(ボビンに巻いていない状態)で測定した。
Δα≦0.03dB/km:○
Δα>0.03dB/km:×
Figure 2014081459
各実施例、比較例の寸法
クラッド径125μm
プライマリの厚さ 32.5μm
セカンダリの厚さ 30μm
上記結果より、使用した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物シートが規定の物性値を有する被覆光ファイバ(実施例1〜3)は、耐マイクロベンド特性、低温特性共に良好であることが確認された。
一方、使用した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物シートが規定の物性値を有さない被覆光ファイバ(比較例1及び2)では、耐マイクロベンド特性と低温特性が両立しない結果となった。詳細には、比較例1は、一次被覆層の破断強度が低く、密着力も小さく低温特性が×で、二次被覆層のヤング率が低いのでマイクロベンドロスも×であった。
比較例2は一次被覆層の破断強度が大きすぎる(ヤング率が大きすぎる)のでマイクロベンドロス×であり、低温特性は問題がなかった。
1 被覆光ファイバ、10 光ファイバ、20 一次被覆層、30 二次被覆層

Claims (2)

  1. ガラスコアの外周にガラスからなるクラッド層が形成された光ファイバと、該光ファイバの外周を被覆する一次被覆層と、該一次被覆層の外周を被覆する二次被覆層を有する被覆光ファイバであって、
    該一次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が0.8〜1.6MPa、破断強度が7〜12MPaであり、
    該二次被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂組成物をシート状に硬化したときのヤング率が1200〜1400MPaであることを特徴とする被覆光ファイバ。
  2. 光ファイバと一次被覆層との間の密着力が6.0N以上であることを特徴とする請求項1に記載の被覆光ファイバ。
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