JP2014081359A - 放射線画像検出装置の製造方法 - Google Patents

放射線画像検出装置の製造方法 Download PDF

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Shoji Nariyuki
書史 成行
Hirotaka Watarino
弘隆 渡野
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Abstract

【課題】シンチレータの破損を防止することができるISS型の放射線画像検出装置の製造方法を提供する。
【解決手段】光電変換パネル21の表面21aに、ヨウ化セシウムを含有するシンチレータ20を、膜厚が400μm以上となるように蒸着する。このシンチレータ20の表面に保護膜24を蒸着する。この保護膜24の表面に光反射膜25を蒸着する。シンチレータ20及び光反射膜25を覆うように、封止膜26を蒸着する。シンチレータ20、保護膜24、光反射膜25、封止膜26の形成は、蒸着装置のチャンバーから取り出さずに行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線画像を検出する放射線画像検出装置の製造方法に関する。
近年、医療分野において、画像診断を行うために、放射線源から被写体(患者)の撮影部位に向けて放射され、撮影部位を透過した放射線(例えば、X線)を検出して電荷に変換し、この電荷に基づいて撮影部位の放射線画像を表す画像データを生成する放射線画像検出装置が用いられている。この放射線画像検出装置には、放射線を直接電荷に変換する直接変換方式のものと、放射線を一旦可視光に変換し、この可視光を電荷に変換する間接変換方式のものがある。
間接変換方式の放射線画像検出装置は、放射線を吸収して可視光に変換するシンチレータ(蛍光体層)と、可視光を検出して電荷に変換する光電変換パネルとを有する。シンチレータには、ヨウ化セシウム(CsI)やガドリニウムオキサイドサルファ(GOS)が用いられている。光電変換パネルは、ガラス製の絶縁性基板の表面に薄膜トランジスタ及びフォトダイオードがマトリクス状に配列されたものである。
CsIは、GOSに比べて製造コストが高いものの、放射線から可視光への変換効率が高く、かつ柱状結晶構造を有し、光ガイド効果により画像データのSN比が向上することから、特にハイエンド向けの放射線画像検出装置のシンチレータとして用いられている。
CsIをシンチレータとして用いた放射線画像検出装置には、シンチレータを蒸着した蒸着基板と光電変換パネルとを、シンチレータが光電変換パネルに対向するように粘着層を介して貼り付ける貼り付け方式と、シンチレータを光電変換パネルに直接蒸着する直接蒸着方式とが知られている。貼り付け方式は、CsIの柱状結晶の先端部が光電変換パネルに近接し、この先端部から放出された可視光が効率良く光電変換パネルに入射するため、高解像度の放射線画像が得られる。しかし、貼り付け方式は、蒸着基板が必要であり、製造工程数が多くなるため、高コストである。
一方、直接蒸着方式は、蒸着基板が不要であり、製造工程数が少ないため、低コストである。この直接蒸着方式では、CsIの柱状結晶の先端部が光電変換パネルとは反対側に配置されるため、放射線画像の画質は、貼り付け方式の場合よりはやや劣るが、シンチレータをGOSで形成する場合よりは優れる。このため、直接蒸着方式は、性能面とコスト面とのバランスが良い。
しかし、直接蒸着方式では、シンチレータを光電変換パネルに蒸着する際に、一部の箇所で柱状結晶が異常成長し、この異常成長した柱状結晶(以下、異常成長結晶という)の先端部が、シンチレータの表面から大きく突出することが知られている(特許文献1参照)。この異常成長結晶は、例えば、光電変換パネルの表面上に凸状等に局所的に変形した欠陥が生じ、この欠陥を起点として柱状結晶が成長したものであり、光電変換パネルから離れるに連れて、欠陥の大きさよりも大きく広がる。
特許文献1では、シンチレータは、光電変換パネルより放射線源側に配置されている。シンチレータには、柱状結晶の先端部側から放射線が入射し、先端部の付近で放射線が吸収されて可視光の発光が生じる。このように、光電変換パネルより放射線源側にシンチレータを配置する構成は、PSS(Penetration Side Sampling)型と呼ばれている。
このPSS型では、柱状結晶の先端部側から放射線が入射するため、異常成長結晶が存在する場合には、異常成長結晶の先端部で発光が生じる。異常成長結晶の先端部は、大きく広がっているため、発光量が大きく、放射線画像に画像欠陥が生じる。このため、光電変換パネルにシンチレータを蒸着した後、異常成長結晶の先端部を加圧等の方法で押しつぶして、画像欠陥を低減することが行われている。
直接蒸着方式の放射線画像検出装置において、PSS型とは逆に、光電変換パネルをシンチレータより放射線源側に配置し、放射線源から放射され、光電変換パネルを透過した放射線をシンチレータに入射させるISS(Irradiation Side Sampling)型が知られている(特許文献2、3参照)。このISS型では、シンチレータは、放射線入射側の光電変換パネルに近い領域で発光するため、光電変換パネルでの受光効率が高まり、画質及び輝度に優れる放射線画像が得られる。また、ISS型では、シンチレータの厚みが大きいほど、放射線の変換効率(感度)が向上する。
特開2006−052980号公報 特開2012−105879号公報 特開2001−330677号公報
特許文献2、3には、異常成長結晶については記載がないが、ISS型の放射線画像検出装置においても、製造時に異常成長結晶が生じた場合には、PSS型と同様に、異常成長結晶の先端部を押しつぶして画素欠陥の低減を図ることが考えられる。
しかしながら、ISS型の放射線画像検出装置では、シンチレータの厚膜化により柱状結晶が長く成長しているため、製造時に異常成長結晶が生じた場合に、異常成長結晶の先端部を押しつぶすと、異常成長結晶の周囲に存在する正常な柱状結晶が破損しやすいという問題がある。
本発明は、シンチレータの破損を防止することができるISS型の放射線画像検出装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の放射線画像検出装置の製造方法は、光電変換を行う光電変換パネルの表面にヨウ化セシウムを含有するシンチレータを膜厚が400μm以上となるように蒸着するシンチレータ形成工程と、シンチレータを覆うように封止膜を蒸着する封止膜形成工程と、撮影時に放射線源から放射線が入射する側から、光電変換パネル、シンチレータの順番となるように、光電変換パネルを筐体内に装着する装着工程と、を有し、シンチレータ形成工程と封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行うことを特徴とする。
なお、シンチレータ形成工程では、光電変換パネルの表面に密着した非柱状結晶層と、この非柱状結晶層上に立設した複数の柱状結晶とを形成することが好ましい。
また、シンチレータには、柱状結晶が異常成長した異常成長結晶が生じており、異常成長結晶の先端部の突出量が、シンチレータの膜厚の5%以上であり、先端部が封止膜により覆われることが好ましい。
また、封止膜をポリパラキシレンにより形成することが好ましい。
また、シンチレータの表面に保護膜を蒸着する保護膜形成工程を有し、シンチレータ形成工程、保護膜形成工程、封止膜形成工程の順に、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行うことが好ましい。この保護膜をホットメルト樹脂により形成することが好ましい。
また、保護膜の表面に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程を有し、シンチレータ形成工程、保護膜形成工程、光反射膜形成工程、封止膜形成工程の順に、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行うことが好ましい。この光反射膜を金属により形成することが好ましい。
また、封止膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程を有し、シンチレータ形成工程と封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行った後、保護膜形成工程を、蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行ってもよい。
また、封止膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程を有し、シンチレータ形成工程と封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行った後、光反射膜形成工程を、蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行ってもよい。
また、封止膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程と、光反射膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程とを有し、シンチレータ形成工程と封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行った後、光反射膜形成工程と保護膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行ってもよい。
また、封止膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程を有し、保護膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程と、シンチレータ形成工程と封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行った後、保護膜形成工程と光反射膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行ってもよい。
また、画素は、可視光を電荷に変換するフォトダイオードと、このフォトダイオードにより生成された電荷を読み出すためのスイッチング素子とを有することが好ましい。また、筐体はモノコック構造であることが好ましい。
また、光電変換パネルの表面に可視光を透過させる透光性基板が接着されており、シンチレータ形成工程では、透光性基板の表面にシンチレータを蒸着することが好ましい。この透光性基板は、OPSフィルムにより形成されていることが好ましい。
本発明の放射線画像検出装置の製造方法によれば、光電変換パネルの表面上へのシンチレータの蒸着と封止膜の蒸着とを、蒸着装置のチャンバーから光電変換パネルを取り出さずに行い、シンチレータの膜厚を400μm以上とするので、シンチレータに生じる異常成長結晶の先端部を押しつぶす必要はない。これにより、シンチレータの破損が防止される。
X線画像検出装置の一部破断斜視図である。 X線画像検出装置の断面図である。 FPDの断面図である。 ISS型とPSS型とのシンチレータの膜厚と感度の関係を示すグラフである。 主発光領域を示す説明図であり、(A)はPSS型、(B)はISS型である。 光電変換パネルの構成を示す回路図である。 CVD装置を示す概略図である。 撮影時のX線画像検出装置の配置例を説明する説明図である。 X線画像検出装置の変形例を示す断面図である。 柱状結晶の先端部に形成した金属薄膜を示す断面図である。 X線画像検出装置の第2の変形例を示す断面図である。 保護膜と光電変換パネルとの接触部の接着方法について説明する断面図である。 X線画像検出装置の第3の変形例を示す断面図である。
図1において、X線画像検出装置10は、フラットパネル検出器(FPD)11と、回路基板12と、制御ユニット13と、これらを収容する筐体14により構成されている。筐体14は、X線の透過性が高く、軽量で耐久性の高い炭素繊維強化樹脂(カーボンファイバー)により一体形成されたモノコック構造である。
筐体14の1つの側面には開口(図示せず)が形成され、この開口を塞ぐように蓋部材(図示せず)が形成されている。X線画像検出装置10の製造時には、この開口からFPD11、回路基板12、制御ユニット13が筐体14内に挿入される。
この筐体14の上面14aは、撮影時にX線源70(図8参照)から放射され、被写体(患者)71(図8参照)を透過したX線が照射される照射面である。照射面14aには、X線源70や被写体71を位置合わせするためにアライメントマーク(図示せず)が設けられている。
X線画像検出装置10は、従来のX線フィルムカセッテと同様に可搬性を有し、X線フィルムカセッテに代えて用いることが可能であるため、電子カセッテと称されている。
筐体14内には、撮影時にX線が照射される照射面14a側から順に、FPD11、回路基板12が配置されている。回路基板12は、信号処理等を行う集積回路(IC)チップが搭載されており、筐体14に固定されている。制御ユニット13は、筐体14内の短手方向に沿った一端側に配置されている。
制御ユニット13は、マイクロコンピュータやバッテリ(いずれも図示せず)を収容している。このマイクロコンピュータは、有線または無線の通信部(図示せず)を介して、X線源70と接続されたコンソール(図示せず)と通信して、FPD11の動作を制御する。
図2において、FPD11は、X線を可視光に変換するシンチレータ20と、この可視光を電荷に変換する光電変換パネル21を有している。X線画像検出装置10は、ISS(Irradiation Side Sampling)型であり、撮影時にX線が入射する側(照射面14a側)から、光電変換パネル21、シンチレータ20の順番に配置されている。シンチレータ20は、光電変換パネル21を透過したX線を吸収して可視光を発生する。光電変換パネル21は、シンチレータ20から放出された可視光を受光し、光電変換を行って電荷を生成する。
光電変換パネル21は、そのX線入射側が、ポリイミド等からなる接着層22を介して筐体14の照射面14a側に貼り付けられている。
シンチレータ20は、光電変換パネル21の表面21a上にタリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)を蒸着することにより形成されている。シンチレータ20は、複数の柱状結晶20aと非柱状結晶層20bとからなり、光電変換パネル21側に非柱状結晶層20bが形成されている。柱状結晶20aは、非柱状結晶層20bから結晶成長したものであり、非柱状結晶層20bとは反対側に先端部20cを有する。
柱状結晶20aは、非柱状結晶層20b上に複数形成されており、各柱状結晶20aは、隣接する柱状結晶20aと空気層を介して離間している。柱状結晶20aは、屈折率が約1.81と、空気層の屈折率(約1.0)より大きいため、光ガイド効果を備えている。この光ガイド効果により、各柱状結晶20a内で発生した可視光の大部分は、発生した柱状結晶20a内を伝搬し、非柱状結晶層20bを介して光電変換パネル21に入射する。
光電変換パネル21の表面21aに凸状等に局所的に変形した欠陥23が存在する場合には、この欠陥23上に蒸着されるCsI:Tlは、蒸着時に異常成長し、径及び長さが正常な柱状結晶20aより大きい異常成長結晶20dが生じることがある。異常成長結晶20dの先端部(突起)20eは、シンチレータ20の表面から光電変換パネル21とは反対側の方向に突出する。
各柱状結晶20aの先端部20cを覆うように、保護膜24が形成されている。この保護膜24は、ホットメルト樹脂により形成されている。ホットメルト樹脂は、水や溶剤を含まず、室温で固体であり、100%不揮発性の熱可塑性材料からなる接着性樹脂である。
保護膜24の表面には、アルミニウム(Al)等の金属からなる光反射膜25が形成されている。この光反射膜25は、保護膜24上に蒸着形成されている。保護膜24及び光反射膜25は、柱状結晶20aの先端部20cから放出された可視光を反射して、柱状結晶20aに戻す機能を有しており、X線の電荷への変換効率を向上させる。
この光反射膜25上及びシンチレータ20の側面を覆うように封止膜26が形成されている。この封止膜26は、光電変換パネル21との間で、シンチレータ20を封止している。封止膜26は、防湿性を有するポリパラキシレンにより形成されている。このポリパラキシレンとして、例えば、パリレンC(日本パリレン株式会社製の商品名;「パリレン」は登録商標)が用いられる。
回路基板12は、シンチレータ20のX線入射側とは反対側に、隙間27を介して配置されている。回路基板12は、筐体14の側部14bに固設された固定部28にビスや接着剤等で固着されている。
回路基板12と光電変換パネル21とは、フレキシブルプリント基板29を介して電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板29は、いわゆるTAB(Tape Automated Bonding)ボンディング法により、光電変換パネル21の端部に設けられた外部端子21bに接続されている。
フレキシブルプリント基板29には、光電変換パネル21を駆動するためのゲートドライバ29aや、光電変換パネル21から出力された電荷を電圧信号に変換するチャージアンプ29bがICチップとして搭載されている。回路基板12には、チャージアンプ29bにより変換された電圧信号に基づいて画像データを生成する信号処理部12aや、画像データを記憶する画像メモリ12bがICチップとして搭載されている。
図3において、光電変換パネル21は、無アルカリガラス等のガラスで形成された絶縁性基板30と、この上に配列された複数の画素31を有する。絶縁性基板30の厚みは、X線透過性を向上させるために、0.5mm以下であることが好ましい。
各画素31は、薄膜トランジスタ(TFT)32と、このTFT32に接続されたフォトダイオード(PD)33とを有する。PD33は、シンチレータ20により生成された可視光を光電変換して電荷を発生し、これを蓄積する。TFT32は、PD33に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子である。
TFT32は、逆スタガ型であり、ゲート電極32g、ソース電極32s、ドレイン電極32d、及び活性層32aを有する。ゲート電極32gは、絶縁性基板30上に形成されている。また、絶縁性基板30上には、各画素31の電荷の蓄積容量を増加させるために、グランド電圧が付与される電荷蓄積用電極34が形成されている。
絶縁性基板30上には、ゲート電極32g及び電荷蓄積用電極34を覆うように、窒化シリコン(SiN)等からなる絶縁膜35が形成されている。この絶縁膜35上には、ゲート電極32gに対向するように、活性層32aが配置されている。ソース電極32s及びドレイン電極32dは、活性層32a上に所定間隔だけ離して配置されている。ドレイン電極32dは、その一部が絶縁膜35上に延在し、絶縁膜35を介して電荷蓄積用電極34と対向して、キャパシタ34aを構成している。
ゲート電極32g、ソース電極32s、ドレイン電極32d、電荷蓄積用電極34は、アルミニウム(Al)や銅(Cu)で形成されている。活性層32aは、アモルファスシリコンで形成されている。そして、ソース電極32s、ドレイン電極32d、及び活性層32aを覆うように、絶縁膜35上には、窒化シリコン(SiN)等からなるTFT保護膜36が形成されている。
このTFT保護膜36上には、TFT32による凹凸構造をなくすように、表面が平坦な第1の平坦化膜37が形成されている。この第1の平坦化膜37は、有機材料を塗布することにより形成されたものである。第1の平坦化膜37及びTFT保護膜36には、ドレイン電極32dと対向する位置にコンタクトホール38が形成されている。PD33は、コンタクトホール38を介してTFT32のドレイン電極32dに接続している。PD33は、下部電極33a、半導体層33b、上部電極33cにより形成されている。
下部電極33aは、コンタクトホール38内を覆い、かつTFT32上を覆うように、第1の平坦化膜37上に形成されており、ドレイン電極32dに接続されている。この下部電極33aは、アルミニウム(Al)や酸化スズインジウム(ITO)で形成されている。半導体層33bは、下部電極33a上に積層されている。半導体層33bは、PIN型のアモルファスシリコンであり、下から順にn層、i層、p層が積層されたものである。上部電極33cは、半導体層33b上に形成されている。この上部電極33cは、酸化スズインジウム(ITO)や酸化亜鉛インジウム(IZO)などの透光性の高い材料で形成されている。
このPD33及び第1の平坦化膜37上には、PD33による凹凸構造をなくすように、表面が平坦な第2の平坦化膜39が形成されている。この第2の平坦化膜39は、第1の平坦化膜37と同様に、有機材料を塗布することにより形成されたものである。
第2の平坦化膜39には、上部電極33cを露呈させるようにコンタクトホール40が形成されている。そして、このコンタクトホール40を介して上部電極33cに共通電極配線41が接続されている。共通電極配線41は、各PD33の上部電極33cに共通に接続されており、バイアス電圧を上部電極33cに印加するために用いられる。上部電極33cは、アルミニウム(Al)や銅(Cu)で形成されている。
第2の平坦化膜39及び共通電極配線41上には、保護絶縁膜42が形成されている。保護絶縁膜42は、TFT保護膜36と同様に、窒化シリコン(SiN)等で形成されている。
第2の平坦化膜39の外側の絶縁性基板30上には、前述の外部端子21bが設けられている。外部端子21bは、絶縁性基板30上に形成された端子電極43と、絶縁膜35及びTFT保護膜36に形成されたコンタクトホール44を覆うように設けられた金属膜45とで形成されている。
シンチレータ20は、第2の平坦化膜39の平坦面上に、保護絶縁膜42を介して形成されている。具体的には、保護絶縁膜42上に、非柱状結晶層20bがCVD(Chemical Vapor Deposition)法により蒸着されている。この非柱状結晶層20bは、複数の粒状あるいは不定形の結晶からなり、結晶間の空隙が少ない(空間充填率が高い)ため、保護絶縁膜42との間で高い密着性を有する。柱状結晶20aは、非柱状結晶層20bを基礎として結晶成長されたものである。柱状結晶20aの径は、その長手方向に沿ってほぼ均一であり、6μm程度である。
また、前述のように、光電変換パネル21の表面に欠陥23が存在する場合には、この欠陥23上に異常成長結晶20dが生じている。この異常成長結晶20dの先端部20cの突出量Hは、シンチレータ20の膜厚Tの5%以上となる。
前述のように、各柱状結晶20aの先端部20cを覆うように、保護膜24が形成されており、この保護膜24の表面上に光反射膜25が形成されている。そして、シンチレータ20の周囲には、封止膜26が形成されている。
図4に示すように、PSS型では、シンチレータ20の膜厚Tが0〜400μmまでの間は、膜厚Tを大きくするに連れてシンチレータ20のX線変換効率(感度)が向上するが、膜厚が400μm以上となると感度が低下する。この感度の低下は、図5(A)に示すように、PSS型では、シンチレータ20内での可視光の主発光領域MLが光電変換パネル21とは反対側に位置するため、膜厚Tが大きくなると、主発光領域MLから光電変換パネル21までの距離Lが大きくなり、可視光が光電変換パネル21まで伝播する間に減衰してしまうためである。また、PSS型では、異常成長結晶20dが生じた場合に、その先端部20eが主発光領域MLに位置し、この領域で大きく広がって画像欠陥を生じさせるため、先端部20eの押しつぶしが必要となる。
これに対して、ISS型では、図5(B)に示すように、可視光の主発光領域MLが光電変換パネル21側に位置するため、シンチレータ20の膜厚Tを大きくしても、主発光領域MLから光電変換パネル21までの距離Lは変化しない。このため、ISS型では、膜厚Tが大きくなると、主発光領域ML以外での発光量が増加し、光電変換パネル21に遠方から伝搬する光量が増すため、膜厚Tが大きければ大きいほど感度が向上する。
このように、ISS型は、シンチレータ20の膜厚が400μm以上の場合に、PSS型より感度が顕著に向上する。このため、本実施形態では、シンチレータ20の膜厚Tは、400μm以上であることが好ましい。膜厚Tが400μm以上であると、異常成長結晶20dの先端部20eにはX線が届きにくくなる(主発光領域MLから先端部20eまでの間で殆どのX線が吸収される)ため、先端部20eは画像欠陥を生じさせない。このため、PSS型のように先端部20eを押しつぶす必要がなく、先端部20eの押しつぶしによるその周辺の柱状結晶20aの破損が防止される。特に、膜厚Tが400μm以上では、先端部20eの突出量Hが20μm以上となり、50μm程度のものも生じるため、先端部20eを押しつぶすことにより、その柱状結晶20aが破損するリスクが高い。
図6において、画素31は、絶縁性基板30上に2次元マトリクス状に配列されている。各画素31には、前述のように、TFT32、PD33、及びキャパシタ34aが含まれている。各画素31は、ゲート配線50とデータ配線51とに接続されている。ゲート配線50は、行方向に延在し、列方向に複数配列されている。データ配線51は、列方向に延在し、ゲート配線50と交わるように、行方向に複数配列されている。ゲート配線50は、TFT32のゲート電極32gに接続されている。データ配線51は、TFT32のドレイン電極32dに接続されている。
ゲート配線50の一端は、ゲートドライバ29aに接続されている。データ配線51の一端は、チャージアンプ29bに接続されている。ゲートドライバ29aは、各ゲート配線50に順にゲート駆動信号を与え、各ゲート配線50に接続されたTFT32をオンさせる。TFT32がオンすると、PD33及びキャパシタ34aに蓄積された電荷がデータ配線51に出力される。
チャージアンプ29bは、データ配線51に出力された電荷を積算して電圧信号に変換する。信号処理部12aは、チャージアンプ29bから出力された電圧信号にA/D変換やゲイン補正処理等を施して画像データを生成する。画像メモリ12bは、フラッシュメモリなどからなり、信号処理部12aにより生成された画像データを記憶する。画像メモリ12bに記憶された画像データは、有線や無線の通信部(図示せず)を介して外部に読み出し可能である。
次に、X線画像検出装置10の製造方法を説明する。まず、図7に示すように、周知の半導体プロセスにより製造された光電変換パネル21を、CVD装置60の真空チャンバー(ベルジャー)61内に設けられた支持台62にセットする。この真空チャンバー61内には、第1〜第4の耐熱性容器63a〜63dが設けられている。
第1の耐熱性容器63aには、シンチレータ20を形成するためのヨウ化セシウムとヨウ化タリウムとを混合した材料が充填されている。第2の耐熱性容器63bには、保護膜24を形成するためのホットメルト樹脂が充填されている。第3の耐熱性容器63cには、光反射膜25を形成するための金属材料が充填されている。第4の耐熱性容器63dには、封止膜26を形成するためのポリパラキシレンが充填されている。第1の耐熱性容器63aは、柱状結晶20aを光電変換パネル21の表面21aに対して垂直に形成するために、光電変換パネル21の真下に配置されている。
まず、第1の耐熱性容器63aを加熱して材料を気化させ、光電変換パネル21の表面21a上に堆積させる。この加熱を所定時間だけ行うことにより、400μm以上の膜厚Tを有するシンチレータ20を形成する。具体的には、第1の耐熱性容器63aから気化した材料が表面21a上に堆積する際、最初は、粒状あるいは不定形の結晶が形成され、非柱状結晶層20bとなる。この後、真空チャンバー内の真空度や光電変換パネル21の温度を制御することで、非柱状結晶層20b上に複数の柱状結晶20aが形成される。なお、光電変換パネル21の表面に欠陥23が存在する場合には、この欠陥23上に異常成長結晶20dが生じる。
シンチレータ20の形成が終了すると、第2の耐熱性容器63bを加熱してホットメルト樹脂を気化させ、シンチレータ20の表面上に堆積させる。これにより、柱状結晶20aの先端部20cを覆う保護膜24が形成される。この保護膜24の形成が終了すると、第3の耐熱性容器63cを加熱して金属材料を気化させ、保護膜24の表面上に堆積させる。これにより、光反射膜25が形成される。そして、第4の耐熱性容器63dを加熱してポリパラキシレンを気化させ、光反射膜25及びシンチレータ20の側面を覆うように堆積させる。これにより、封止膜26が形成される。
このように、シンチレータ20、保護膜24、光反射膜25、及び封止膜26は、真空チャンバー61内で真空を破ることなく順に形成される。このため、シンチレータ20は空気にさらされず、潮解が防止される。
以上でFPD11が完成する。このFPD11にフレキシブルプリント基板29を接続し、回路基板12、制御ユニット13とともに筐体14内に挿入して、それぞれを所定の位置に装着することで、X線画像検出装置10が完成する。
次に、X線画像検出装置10の作用を説明する。X線画像検出装置10を用いて撮影を行うには、図8に示すように、撮影者(例えば、放射線技師)は、X線画像検出装置10上に被写体71を載置し、被写体71に対向するようにX線源70を配置する。
撮影者は、コンソールを操作してX線源70及びX線画像検出装置10に撮影開始を指示する。そうすると、X線源70からX線が射出され、被写体71を透過したX線がX線画像検出装置10の照射面14aに照射される。照射面14aに照射されたX線は、接着層22、光電変換パネル21を順に通過して、シンチレータ20に入射する。
シンチレータ20は、入射したX線を吸収して可視光を発生する。シンチレータ20での可視光の発生は、主に、柱状結晶20a内の非柱状結晶層20b側で生じる。柱状結晶20a内で発生した可視光は、光ガイド効果により、各柱状結晶20a内を伝搬し、非柱状結晶層20bを通過して光電変換パネル21に入射する。また、柱状結晶20a内を先端部20cの方向に伝搬し、先端部20cから射出された可視光は、保護膜24及び光反射膜25によって反射されて柱状結晶20a内に戻り、非柱状結晶層20bを通過して光電変換パネル21に入射する。
光電変換パネル21に入射した可視光は、画素31毎にPD33により電荷に変換され、PD33及びキャパシタ34aに電荷が蓄積される。X線源70からのX線照射が終了すると、ゲートドライバ29aにより、ゲート配線50を介してTFT32のゲート電極32gに順にゲート駆動信号が印加される。これにより、行方向に並んだTFT32が列方向に順にオンとなり、オンとなったTFT32を介してPD33及びキャパシタ34aに蓄積された電荷がデータ配線51に出力される。
データ配線51に出力された電荷は、チャージアンプ29bにより電圧信号に変換されて信号処理部12aに入力される。信号処理部12aにより、全画素31分の電圧信号に基づいて画像データが生成され、画像メモリ12bに記憶される。
この撮影の際に、図8において二点鎖線で示すように、X線画像検出装置10が被写体71からの荷重によって僅かに撓むことがある。筐体14は、モノコック構造であり、軽量化に優れる反面、耐荷重性が低いため、撓みやすい。X線画像検出装置10は、ISS型であり、光電変換パネル21が照射面14a側に配置されているため、被写体71からの荷重は、筐体14を介して光電変換パネル21に作用する。
光電変換パネル21が撓むとシンチレータ20も撓むが、シンチレータ20と回路基板12との間には隙間27が設けられているため、異常成長結晶20dの先端部20eが回路基板12に接触して破損することは防止される。
なお、上記実施形態では、光電変換パネル21にシンチレータ20を直接蒸着しているが、図9に示すように、光電変換パネル21の放射線入射側とは反対側に透光性基板80を貼り付け、この透光性基板80上にシンチレータ20を蒸着してもよい。透光性基板80は、接着層81を介して光電変換パネル21に貼り付けられている。
シンチレータ20で発生された可視光は、透光性基板80及び接着層81を通過して光電変換パネル21に入射するため、透光性基板80及び接着層81は、可視光に対して高い透光性を有することが好ましい。透光性基板80の材料として、透明ポリイミド、ポリアルレート樹脂、OPS(Oriented Polystyrene Sheet)フィルム、アラミドなどを用いることができる。また、透光性基板80は、シンチレータ20の蒸着基板として用いられるため、蒸着温度に耐えうる耐熱性を有するものが好ましい。OPSフィルムは、250℃程度の耐熱性を有しているため、透光性基板80の材料として最も好ましい。また、接着層81の材料としては、透光性のエポキシ樹脂やアクリル樹脂などを用いることができる。
接着層81は、補修の際などに、光電変換パネル21と、シンチレータ20が蒸着された透光性基板80とを容易に分離可能なように粘着材や解体性接着剤で形成してもよい。さらに、接着層81を設けず、透光性基板80を光電変換パネル21に押し当てた状態として、筐体14などに固定してもよい。
また、上記実施形態では、シンチレータ20の保護膜24上に光反射膜25を形成し、この光反射膜25上に封止膜26を形成しているが、これに代えて、保護膜24上に封止膜を形成し、この封止膜上に光反射膜を形成してもよい。また、図10に示すように、柱状結晶20aの先端部20cに、光反射性を有するアルミニウム等の金属薄膜90を蒸着し、この金属薄膜90が形成された先端部20cを覆うようにホットメルト樹脂で保護膜91を形成してもよい。
また、上記実施形態では、真空チャンバー61内に第1〜第4の耐熱性容器63a〜63dを設け、この真空チャンバー61内でシンチレータ20、保護膜24、光反射膜25、封止膜26の成膜を行っているが、各形成材料による真空チャンバー61内の汚染が懸念されるため、第1〜第4の耐熱性容器63a〜63dをそれぞれ異なる真空チャンバー内に設け、光電変換パネル21を各真空チャンバーに移送しながら、シンチレータ20、保護膜24、光反射膜25、封止膜26の成膜を行ってもよい。この場合、光電変換パネル21を、真空を破らずに移送可能なように、各真空チャンバーを接続すればよい。
また、上記実施形態では、シンチレータ20上に保護膜24及び光反射膜25を介して封止膜26を形成しているが、図11に示すように、シンチレータ20上に封止膜100を形成し、この封止膜100上に光反射膜101及び保護膜102を順に形成してもよい。この場合においても、上記実施形態と同様に、シンチレータ20、封止膜100、光反射膜101、保護膜102の全てを、真空チャンバー内で真空を破らずに一貫して蒸着形成することが好ましい。
また、シンチレータ20、封止膜100、光反射膜101は、同一の蒸着マスクを用いて光電変換パネル21上に蒸着することにより、光電変換パネル21上の同一領域に形成することが好ましい。保護膜102は、上記蒸着マスクより大きな開口を有する蒸着マスクを用いて蒸着することにより、シンチレータ20、封止膜100、光反射膜101の全体を覆うように形成することが好ましい。
また、図11に示す形態では、封止膜100を形成した時点でシンチレータ20が封止膜100で覆われ、シンチレータ20の防湿性が保たれるため、封止膜100を形成した直後に真空チャンバーから光電変換パネル21を取り出すことが可能である。したがって、真空チャンバー内で光電変換パネル21上に、シンチレータ20及び封止膜100を形成した後、真空チャンバーから光電変換パネル21を取り出した上で、光反射膜101及び保護膜102を形成することが可能である。
この場合には、光反射膜101及び保護膜102を、フィルム材を加熱により溶融させて圧着させる熱ラミネート法等で形成することができる。このように、熱ラミネート法で光反射膜101及び保護膜102を形成する場合には、光反射膜101用の第1のフィルム材と保護膜102用の第2のフィルム材とを予め積層したものを、封止膜100上に圧着させてもよいし、第1のフィルム材と第2のフィルム材とを1枚ずつ個別に封止膜100上に圧着させてもよい。この第1のフィルム材としては、例えば、アルミニウム等の金属薄膜が用いられる。第2のフィルム材としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(Polyethylene terephthalate)や、エチレン−アクリル酸エステル共重合体を主成分とするホットメルト樹脂が用いられる。
このように熱ラミネート法で光反射膜101及び保護膜102を形成する場合には、少なくとも保護膜102で、シンチレータ20及び封止膜100を完全に覆い、保護膜102の周縁部102aを光電変換パネル21の表面21aに接着させることが好ましい。例えば、図12に示すように、保護膜102の周縁部102aと光電変換パネル21の表面21aとを、紫外線(UV)等の光により硬化する光硬化型接着剤103で接着する。光硬化型接着剤103は、光電変換パネル21のシンチレータ20とは反対側から光を照射し、光電変換パネル21を透過した光により硬化させることができる。このように、シンチレータ20を封止膜100で覆い、封止膜100を覆う保護膜102の周縁部102aを光電変換パネル21の表面21aに接着することで、シンチレータ20の防湿性(特に、周縁部の防湿性)がさらに向上する。
また、光反射膜101及び保護膜102を、光反射性及び耐湿性を有するアルミニウム膜等の1枚のフィルムで構成してもよい。また、光反射膜101を省略し、保護膜102を封止膜100上に直接形成してもよい。さらに、保護膜102を省略し、光反射膜101を封止膜100上に直接形成してもよい。
また、図13に示すように、シンチレータ20上に蒸着形成した封止膜100上に保護膜102を形成し、この保護膜102上に光反射膜101を形成してもよい。この場合においても、シンチレータ20、封止膜100、保護膜102、光反射膜101を全て真空チャンバー内で一貫して蒸着形成してもよいが、シンチレータ20上に封止膜100を形成した後、真空チャンバーから光電変換パネル21を取り出した上で、前述の熱ラミネート法等で保護膜102及び光反射膜101を形成してもよい。この場合にも、保護膜102の周縁部102aと光電変換パネル21の表面21aとを光硬化型接着剤で接着することが好ましい。
さらに、図11〜図13に示す形態においても、光電変換パネル21の放射線入射側とは反対側に透光性基板を貼り付け、この透光性基板上にシンチレータ20を蒸着してもよい。
また、上記実施形態では、TFT32の活性層32aをアモルファスシリコンにより形成しているが、これに代えて、非晶質酸化物(例えば、In−O系)、有機半導体材料、カーボンナノチューブなどにより形成してもよい。
また、上記実施形態では、PD33の半導体層33bをアモルファスシリコンにより形成しているが、これに代えて、有機光電変換材料(例えば、キナクリドン系有機化合物やフタロシアニン系有機化合物)により形成してもよい。アモルファスシリコンは、幅広い吸収スペクトルを持つが、有機光電変換材料は、可視域にシャープな吸収スペクトルを持つため、シンチレータ20で発光された可視光以外の電磁波を吸収することが殆どなく、ノイズを抑制することができる。
なお、上記した各変形例は、適宜組み合わせて用いてもよい。また、上記実施形態では、放射線としてX線を用いているが、γ線やα線等、X線以外の放射線を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、可搬型の放射線画像検出装置である電子カセッテを例に挙げて本発明を説明しているが、本発明は、立位型や臥位型の放射線画像検出装置や、マンモグラフィ装置等にも適用可能である。
10 X線画像検出装置
20 シンチレータ
20a 柱状結晶
20b 非柱状結晶層
20d 異常成長結晶
21 光電変換パネル
24 保護膜
25 光反射膜
26 封止膜
27 隙間
31 画素
61 真空チャンバー
63a〜63d 第1〜第4耐熱性容器

Claims (16)

  1. 光電変換を行う光電変換パネルの表面にヨウ化セシウムを含有するシンチレータを膜厚が400μm以上となるように蒸着するシンチレータ形成工程と、
    前記シンチレータを覆うように封止膜を蒸着する封止膜形成工程と、
    撮影時に放射線源から放射線が入射する側から、前記光電変換パネル、前記シンチレータの順番となるように、前記光電変換パネルを筐体内に装着する装着工程と、を有し、
    前記シンチレータ形成工程と前記封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行う
    ことを特徴とする放射線画像検出装置の製造方法。
  2. 前記シンチレータ形成工程では、前記光電変換パネルの表面に密着した非柱状結晶層と、前記非柱状結晶層上に立設した複数の柱状結晶とを形成することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  3. 前記シンチレータには、前記柱状結晶が異常成長した異常成長結晶が生じており、前記異常成長結晶の先端部の突出量が、前記シンチレータの膜厚の5%以上であり、前記先端部が前記封止膜により覆われることを特徴とする請求項2に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  4. 前記封止膜をポリパラキシレンにより形成することを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  5. 前記シンチレータの表面に保護膜を蒸着する保護膜形成工程を有し、
    前記シンチレータ形成工程、前記保護膜形成工程、前記封止膜形成工程の順に、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行う
    ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  6. 前記保護膜をホットメルト樹脂により形成することを特徴とする請求項5に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  7. 前記保護膜の表面に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程を有し、
    前記シンチレータ形成工程、前記保護膜形成工程、前記光反射膜形成工程、前記封止膜形成工程の順に、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行う
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  8. 前記光反射膜を金属により形成することを特徴とする請求項7に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  9. 前記封止膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程を有し、
    前記シンチレータ形成工程と前記封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行った後、前記保護膜形成工程を、前記蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行う
    ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  10. 前記封止膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程を有し、
    前記シンチレータ形成工程と前記封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行った後、前記光反射膜形成工程を、前記蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行う
    ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  11. 前記封止膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程と、
    前記光反射膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程とを有し、
    前記シンチレータ形成工程と前記封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行った後、前記光反射膜形成工程と前記保護膜形成工程とを、前記蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行う
    ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  12. 前記封止膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程を有し、
    前記保護膜上に光反射膜を蒸着する光反射膜形成工程と、
    前記シンチレータ形成工程と前記封止膜形成工程とを、蒸着装置のチャンバーから前記光電変換パネルを取り出さずに行った後、前記保護膜形成工程と前記光反射膜形成工程とを、前記蒸着装置のチャンバーから取り出した上で行う
    ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  13. 前記画素は、可視光を電荷に変換するフォトダイオードと、前記フォトダイオードにより生成された電荷を読み出すためのスイッチング素子とを有することを特徴とする請求項1から12いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  14. 前記筐体はモノコック構造であることを特徴とする請求項1から13いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  15. 前記光電変換パネルの表面に可視光を透過させる透光性基板が接着されており、
    前記シンチレータ形成工程では、前記透光性基板の表面に前記シンチレータを蒸着することを特徴とする請求項1から14いずれか1項に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
  16. 前記透光性基板は、OPSフィルムにより形成されていることを特徴とする請求項15に記載の放射線画像検出装置の製造方法。
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