JP2014079464A - 眼科装置及びその波面収差補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度、高分解能で眼球内の波面収差を補正できる眼科装置及び波面収差補正方法を提供する。
【解決手段】光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置は、光源からの光を測定光路へ進む光と、測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、参照光路で折り返された戻り光と測定光路からの戻り光を合成して干渉光を取得し、被検眼の瞳の位置と共役な位置において上記合成された干渉光により生成される干渉縞を撮像し、撮像された干渉縞の画像から得られる被検眼の波面収差を補正する補正データにより測定光路を通る光の波面収差を補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置は、光源からの光を測定光路へ進む光と、測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、参照光路で折り返された戻り光と測定光路からの戻り光を合成して干渉光を取得し、被検眼の瞳の位置と共役な位置において上記合成された干渉光により生成される干渉縞を撮像し、撮像された干渉縞の画像から得られる被検眼の波面収差を補正する補正データにより測定光路を通る光の波面収差を補正する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、個人の眼球内で発生する波面収差を測定し、その収差をキャンセルして像形成を行なう眼科装置およびその波面収差補正方法に関する。
従来より、光干渉を利用して眼底断層像を取得する光干渉断層映像法(OCT)又は眼底の高精細な2次元画像を取得する走査レーザ検眼鏡(SLO)を用いて眼底を撮像する眼科装置がある。しかし、これらの眼科装置では、角膜や水晶体等の眼の光学組織を通して画像を撮像しなければならない。尚、OCTはOptical Coherence Tomographyの略であり、SLOはScanning Laser Ophthalmoscopeの略である。
近年、画像の高解像度化に伴い、角膜や水晶体の収差の影響が撮像画像の画質に大きく影響するようになってきた。そこで、眼の収差を測定し、その収差を補正する補償光学系である適応光学(AO:Adaptive Optics)を光学系に組み込んだAO−OCTやAO−SLOの研究が進められている。
特許文献1では、上述のAO−OCTとAO−SLOとが併用されている。また、眼の収差測定器として、一般的によく使われるシャックハルトマン波面センサーが記載されている。そして、シャックハルトマン波面センサーで測定された眼球収差をキヤンセルするようにフォーカスするか又は可変形状ミラーで補正するようにして、OCT画像およびSLO画像の両者共に良好な画像を得るものである。尚、可変形状ミラーの代わりに液晶素子でもよいことが記載されている。
シャックハルトマン波面センサーは、一般的に、CCDやCMOSなどの撮像素子と、複数のマイクロレンズが並べられた2次元マイクロレンズアレイとで構成され、マイクロレンズの焦点面に撮像素子が配置されている。マイクロレンズアレイは、縦:数十個、横:数十個程度のマイクロレンズが並べられ、約数千個のマイクロレンズが存在する。マイクロアレイレンズの下には、撮像素子(100万画素以上、現在は1000万画素以上の撮像素子も市販されている)が配置され、1つのマイクロレンズの下に、10画素×10画素以上の撮像素子のエリアが割り当てられる。
尚、眼球瞳面とシャックハルトマンセンサーのマイクロレンズ面とは、ほぼ共役関係に設定されるため、眼球瞳面での波面収差がマイクロレンズ面にそのまま現れる。但し、マイクロレンズアレイは、縦:数十個、横:数十個で構成されているため、縦横に分割された波面収差を測定することになる。
1つのマイクロレンズでは、波面収差の状態により、割り当てられた撮像素子エリア上で焦点像が縦横にずれるため、そのずれ量により、1つのマイクロレンズでの眼球の収差量が測定できる。その後、全マイクロレンズ(数千個)で測定された眼球の収差を、近似でつなぎ合わせて(ツエルニケ係数化)、眼球面全体における収差を算出している。これがシャックハルトマン波面センサーの原理である。
また、波面補正デバイスとして機能する可変形状ミラーは、現状では、縦:数十、横:数十ぐらいに分割されて駆動するものがほとんどで、全体として数千分割駆動による波面補正が可能であるが、それ以上の高分割駆動は難しい。
一方、可変形状ミラーの代わりに用いる液晶素子には、位相を制御できる特殊な位相型液晶素子が存在し、画素1つ1つの位相を制御できるものがある。ここで、「位相が制御できる」ということは、画素1つ1つで波面補正ができるということである。
現存する位相型液晶素子は、縦:1000画素、横:1000画素のデバイスであり、合計100万画素の波面補正駆動が可能である。尚、波面補正デバイスも眼球瞳面と共役な位置に置かれるため、眼球面全体を100万分割して、波面収差補正を行っていることに等しい。
上述したように、波面補正デバイスとして、位相型液晶素子を用いることにより、100万画素の波面補正(=100万分割の波面補正)を行うことができる。しかしながら、上述の波面補正デバイスとして、高分解能の位相型液晶素子を用いても、シャックハルトマン波面センサーでは数千分割が限度のため、100万分割駆動可能な位相型液晶素子に対してはあまりにも分割数が足りない。更に、高分割、高分解能の波面センサーが必要である。つまり、シャックハルトマン波面センサー自体も、100万分割以上可能な高分解能の波面センサーが必要になる。
また、シャックハルトマン波面センサーでは、分割された波面収差データから全体のツエルニケ収差係数に近似フィッティングし、波面補正デバイスに入力するが、近似フィッティングなので、誤差も発生し、演算処理時間もかなりかかってしまう。
本発明は、高精度、高分解能で眼球内の波面収差を補正できる眼科装置及び波面収差補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様による眼科装置は以下の構成を有する。すなわち、
光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置であって、
前記光源からの光を前記測定光路へ進む光と、前記測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、前記参照光路で折り返された戻り光と前記測定光路からの戻り光を合成して干渉光を得る光分割手段と、
前記被検眼の瞳の位置と共役な位置に、前記干渉光により生成される干渉縞を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された干渉縞の画像から得られる前記被検眼の波面収差を補正する補正データにより、前記測定光路を通る光の波面収差を補正する補正手段と、を有する。
光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置であって、
前記光源からの光を前記測定光路へ進む光と、前記測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、前記参照光路で折り返された戻り光と前記測定光路からの戻り光を合成して干渉光を得る光分割手段と、
前記被検眼の瞳の位置と共役な位置に、前記干渉光により生成される干渉縞を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された干渉縞の画像から得られる前記被検眼の波面収差を補正する補正データにより、前記測定光路を通る光の波面収差を補正する補正手段と、を有する。
本発明によれば、高精度、高分解能で眼球内の波面収差を補正することができる。
以下、図面を参照しながら発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下の実施形態では、眼科装置として光干渉断層法(OCT)を用いた眼底断層撮像装置を例示する。また、波面収差を高分解能で測定するために干渉縞撮像カメラ(干渉縞センサー)を用いて、高精度で波面収差を測定する。ここで、波面収差の測定の分解能は、波面収差を補正する波面補正デバイスの分解能(100万画素)以上とする。
なお、本実施形態では、被検眼である眼球の波面収差を補正する補償光学系である適応光学(AO)を光学系に組み込んだAO−OCTを例に挙げて説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態における波面収差補正装置の構成を、図1を用いて説明する。不図示の光源から光ファイバーを通して伝達された光は、光ファイバーの平面端面(FC)又はチルト端面(APC)を発光面として発光する。一方、眼球からの戻り光は、光ファイバーの平面端面(FC)又はチルト端面(APC)を受光面として光ファイバーに入射される。光ファイバーに入射した戻り光は、不図示のファイバーカプラーで、フォトダイオード(PD)等の受光センサーに導かれ、受光センサーの出力が網膜像の形成に用いられる。また、図1では、3つのアフォーカル共役光学系4、6、8を介して眼球瞳10と共役な3つの共役面11を形成している。3つの共役面には、それぞれ干渉縞センサー14、波面補正デバイス5、スキャナー7が配置されている。
第1の実施形態における波面収差補正装置の構成を、図1を用いて説明する。不図示の光源から光ファイバーを通して伝達された光は、光ファイバーの平面端面(FC)又はチルト端面(APC)を発光面として発光する。一方、眼球からの戻り光は、光ファイバーの平面端面(FC)又はチルト端面(APC)を受光面として光ファイバーに入射される。光ファイバーに入射した戻り光は、不図示のファイバーカプラーで、フォトダイオード(PD)等の受光センサーに導かれ、受光センサーの出力が網膜像の形成に用いられる。また、図1では、3つのアフォーカル共役光学系4、6、8を介して眼球瞳10と共役な3つの共役面11を形成している。3つの共役面には、それぞれ干渉縞センサー14、波面補正デバイス5、スキャナー7が配置されている。
光源から光ファイバーの端面1へ伝達された光は、コリメータレンズ2で平行化され、光分割素子(ハーフミラー)3へ入射する。光分割素子3の透過光は、測定光路(往路)に導かれる。透過光は、測定光路のアフォーカル共役光学系4を経て波面補正デバイス5に入射する。図1に示す例では、簡易的に透過型の波面補正デバイス5を用いているが、実際は高分解能で補正可能な反射型の位相型液晶素子を使う。波面補正デバイス5から出た光は、アフォーカル共役系6を介してスキャナー7へ入射する。スキャナー7は、入射した光に眼球内の眼底(図1では網膜23)を走査させる。
なお、図1に示す例では、簡易的に透過型のスキャナー7を用いているが、実際は2次元駆動する反射型の走査ミラー等を用いるのが好ましい。尚、2次元駆動する走査ミラーは、1次元走査ミラーを2つ組み合わせて実現されてもよい。また、図1に示す例では、網膜23に対する走査の範囲として中心光束のみが記載されている。
その後、透過光は、アフォーカル共役光学系8を介して眼球瞳10から眼球9へ照射され、網膜23で反射される。そして、網膜23で反射された後に、戻り光として上述した測定光路(往路)を逆に復路として戻る。
また、コリメータレンズ2で平行化された光のうち光分割素子3で反射された光は、参照光として参照光路(往路)に導かれる。参照光は、参照光路により折り返し参照ミラー12まで進み、その反射光が戻り光として参照光路を復路として逆方向に戻る。ここで、光分割素子3から折り返し参照ミラー12までの光路長は、測定光路の光分割素子3から網膜23までの光路長にほぼ等しくなるように、参照光路内の不図示の光路調整部で調整されている。これにより、光分割素子3で分割された測定光路の戻り光と参照光路の戻り光とによる干渉縞の干渉性を高めることができる。
参照光路の戻り光のうち光分割素子3で透過された戻り光と、測定光路の戻り光のうち光分割素子3で反射された戻り光とが、光分割素子3で干渉光が合成される。ここで、干渉光は、ミラー13を介して干渉縞センサー14に入射する。参照光路と測定光路の光路長を合わせると、干渉縞センサー14でコントラストの高い干渉縞画像を干渉光から撮像することができ、波面収差測定の精度が向上する。図8に干渉縞センサー14により撮像される干渉縞画像の一例を示す。眼球に収差が無ければ測定光路の戻り光と参照光路の戻り光の干渉縞はほとんど発生しないが、眼球に収差があれば干渉縞が発生する。
その後、干渉縞センサー14で撮像された干渉縞画像は、波面収差算出部24へ送られて等高線マップ(波面収差マップ)化、逆位相マップ(波面収差キヤンセルマップ)化された後、直接、波面補正デバイス5へ送られ、波面収差の補正が行われる。これにより、誤差を含まず、簡単な換算演算により、処理速度の速い、波面収差の補正を実現することができる。
一方、参照光路の戻り光のうち光分割素子3で反射された光と、測定光路の戻り光のうち光分割素子3で透過された光とで生成された干渉光は、コリメータレンズ2を介して端面1に入射され、その後、受光センサーに導かれる。受光センサーで検出され、出力される干渉光の信号は断層像の形成に用いられる。尚、光源が高コヒーレンスで光源の波長が時間的に変化するSS(SWEPT SOURCE)光源を使う場合は、受光センサーとしてのフォトダイオード(PD)で得られたデータ(干渉光の信号)をフーリエ変換すれば、網膜断層画像が得られる。また、光源が低コヒーレントSLDの場合、受光センサーとしてのラインCCDセンサーの前で光を分光し、ラインCCDセンサーのデータをフーリエ変換すれば、網膜断層画像が得られる。
以上のような光分割素子(ハーフミラー)3の使い方により、眼科装置がもともと所有しているOCT眼底断層像のための測定光路や参照光路が干渉縞センサー14の測定光路や参照光路としても用いられる。このため、装置を大型化させずに、波面センサーの分解能を上げることができる。また、波面補正デバイス5に対する補正データをOCT撮影中に得られた干渉縞の画像から算出し、更新することができ、波面収差の影響をより効果的に除去することができる。
尚、光源については、SS光源を選択するのが好ましい。SLOのような様々な波長が混合した光(もっとも強度が強い波長=基準単波長を中心として波長幅約100NMの光)では、干渉縞センサー14での干渉縞画像の画質が悪いため、波面収差の測定の信頼性が低くなる。しかしSS光源は広い波長幅の光を発するのでなく、ぼぼ単波長光の光を時間的に波長を変えて発することができるため、干渉性が高く、きれいな干渉縞を得られる。例えば基準波長1030NMで変化波長幅70NMのSS光源で、干渉縞計測を最も強度の強い基準単波長1030NMで行うことにより、良好な干渉縞計測ができ、信頼性が高い波面収差測定ができる。また、基準単波長と異なる複数の単波長で複数回、干渉縞データを取得し、各波長で波面計測を行うことにより、SS光源の時分割で波長掃引する波長毎に収差補正すれば、眼球の色収差も補正することができる。
次に、光分割素子3及び干渉縞センサー14を用いて測定された眼球内の波面収差を波面補正デバイス5が行う波面収差補正処理を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、S201において、光源からの光が光分割素子3により測定光路と参照光路とに分けられ、網膜23からの戻り光と折り返し参照ミラー12からの戻り光とにより干渉縞が生成される。そして、S202において、高分解能の干渉縞センサー14がS201で生成された干渉縞を撮像し、眼球内の波面収差が高精度の干渉縞画像として測定される。次に、S203において、波面収差算出部24が干渉縞センサー14によって測定された干渉縞画像から波面収差をキャンセルするための波面収差キャンセルデータを算出する。そして、S204において、波面補正デバイス5が波面収差算出部24から送られてきた波面収差キャンセルデータによって波面収差を補正する。
S202において撮像された干渉縞から得られる干渉縞マップ(図8)の縞間隔は波長λ/2であり、2本目との間隔は3λ/2、3本目との間隔は5λ/2となる。この干渉縞マップを等高線状のマップに変換すれば、波面収差マップ(図9の(a))になる。従って、干渉縞センサー14により撮像された干渉縞から容易に波面収差マップを生成することができる。またその分解能、精度は、干渉縞を撮影した干渉縞センサー14(撮像素子)の画素数できまる。現状の撮像素子の画素数は100万以上であり、マイクロレンズの個数(分割数)で測定精度が決定されるシャックハルトマンセンサーよりも圧倒的に波面収差の測定精度が高くなる。
干渉縞撮影カメラ(干渉縞センサー14)の撮像素子が1000×1000画素(100万画素)とすれば、1画素ごとの波面収差データ(図9(a))が得られ、そのデータの逆位相のデータを生成することで波面収差キャンセルマップ(図9(b))が得られる。この波面収差キャンセルマップを波面補正デバイス液晶(1000×1000画素)の各画素を駆動する2次元データとして入力すれば、1画素分解能の高精度波面補正が実現できる。従って、干渉縞センサー14の画素数が波面補正デバイスの画素数に近ければ、このような干渉縞センサー14により得られた干渉縞画像を用いて波面収差デバイスをほぼ画素単位で制御することができ、高精度な波面収差補正を実現できる。
以上、眼科装置としてAO−OCTを例に挙げて説明したが、本発明は、眼底の高精細な2次元画像を取得する走査レーザ検眼鏡(SLO)の光学系に適応光学を組み込んだAO−SLOにも適用可能である。そのような適用例を図3に示す。AO−SLOの基本的な構成は図1のAO−OCTと同じである。
AO−SLOの場合は、SLO画像を生成する端面1に参照光が入射すると画像が劣化してしまうので、参照光の入射をなくすために、SLO画像の生成時には光分割素子3を図3の点線で示すように光路に介在しない位置へ移動する。この構成により、参照光が入らない良好なSLO画像を得ることができる。尚、眼球内の波面収差を計測する際は、図1で説明したように光分割素子3を元の状態に戻す必要があることは言うまでもない。また、光分割素子3を使用するか否かの制御は、不図示の制御部が波面収差の測定開始時か、眼底断層像の撮像開始時の何れかのタイミングで行えばよい。
このように、光分割素子3及び干渉縞センサー14を用いて眼球内の波面収差を測定し、波面補正デバイス5でその波面収差を補正することにより、AO−OCT、AO−SLO共に高精細な眼底断層像を撮像することができる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る第2の実施形態を詳細に説明する。第2の実施形態では、AO−OCTの眼底画像取得用の光源の波長と、干渉縞センサー14での波面計測用の光源(ビーコン光源)の波長とを異ならせる。
次に、図面を参照しながら本発明に係る第2の実施形態を詳細に説明する。第2の実施形態では、AO−OCTの眼底画像取得用の光源の波長と、干渉縞センサー14での波面計測用の光源(ビーコン光源)の波長とを異ならせる。
第2の実施形態における波面収差補正装置の構成を、図4を用いて説明する。本例では、コリメータレンズ2と光分割素子(ハーフミラー)3との間に、ビーコン光源15、ビーコン光源15からの光を平行化するビーコンコリメータレンズ16、ビーコン波長は反射しOCT画像波長は透過するダイクロイックミラー17が挿入されている。この構成により、ビーコン光が受光面としての端面1に入射することがなく、ビーコンゴースト光をカットすることができ、高画質な眼底断層像が得られる。なお、波面収差補正の動作は、干渉縞センサー14による干渉縞の撮影にビーコン光が用いられることを除けば、第1実施形態と同様である。なお、OCT撮影中はビーコン光源15を消灯するようにしてもよい。
また、第1の実施形態と同様に、上記ビーコン光源を用いた構成はAO−SLOにも適用可能であり、その構成例を図5に示す。図5に示す例では、光ファイバーの端面1に折り返し参照ミラー12からの戻り参照光が入射しないように、参照光路上にビーコン波長の光を透過し、SLO画像の波長の光を遮断するバンドパスフィルター18を入れている。この構成により、光ファイバーの端面1に参照光が入射せず、ゴーストの発生を阻止できるため、良好なSLO画像が得られる。なお、バンドパスフィルター18を挿入する代わりに、ダイクロイックミラー17を光路から外してビーコン光源15からの光が測定光路へ入射しないようにするとともに、光分割素子3を光路から外して参照光路を切り離してもよい。
また、バンドパスフィルター18を挿入してもビーコン光のための参照光路は存在するので、干渉縞センサー14で干渉縞画像を撮像でき、良好なSLO画像が得られると共に、高分解能、高精度な波面収差測定、波面収差補正が可能となる。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る第3の実施形態を詳細に説明する。第3の実施形態では、第2の実施形態において光ファイバーの端面1により発光面及び受光面を発光面として用い、発光面19と受光面22に分離したものである。
次に、図面を参照しながら本発明に係る第3の実施形態を詳細に説明する。第3の実施形態では、第2の実施形態において光ファイバーの端面1により発光面及び受光面を発光面として用い、発光面19と受光面22に分離したものである。
第3の実施形態における波面収差補正装置の構成を、図6を用いて説明する。この例では、端面1を発光面として使用し、発光面19を別途設け、ミラー13をビーコン波長は反射、OCT画像波長は透過するダイクロイックミラー20に置き換え、受光レンズ21、受光面22を入れている。第2の実施形態の構成では、発光面及び受光面としての端面1とコリメータレンズ2との間で強いゴースト(発光面からのコリメータレンズ2の表面反射戻り光)が発生しやすく、OCT画像を劣化させる。しかし本実施形態のように発光面19と受光面22を分離することにより、このようなゴーストの受光面へ入射を防ぐことができ、更に高画質のOCT画像が得られる。
また、第2の実施形態と同様に、本発明は、AO−SLOにも適用可能である。図7に示す例では、図5に示す第2の実施形態と同様に、参照光路上にビーコン波長の光のみを透過、SLO画像の波長の光を遮断するバンドパスフィルター18を入れる。尚、第3の実施形態の効果も、第2の実施形態の効果と同様である。なお、第3実施形態で説明した発光面19と受光面22を分離する構成は、第1実施形態(図1、図3)の構成にも適用可能であることは明らかである。また、ダイクロイックミラー20は、OCT画像波長を反射しビーコン波長を透過するものであってもよいことは言うまでもない。
[他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (10)
- 光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置であって、
前記光源からの光を前記測定光路へ進む光と、前記測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、前記参照光路で折り返された戻り光と前記測定光路からの戻り光を合成して干渉光を得る光分割手段と、
前記被検眼の瞳の位置と共役な位置に、前記干渉光により生成される干渉縞を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された干渉縞の画像から得られる前記被検眼の波面収差を補正する補正データにより、前記測定光路を通る光の波面収差を補正する補正手段と、を有することを特徴とする眼科装置。 - 前記光分割手段は、前記干渉光を前記撮像手段へ向かう光路へ導くことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
- 前記光分割手段は、前記干渉光を前記撮像手段へ向かう光路と、前記受光センサーへ向かう光路へ導くことを特徴とする請求項1または2に記載の眼科装置。
- 前記光分割手段は、前記受光センサーにより網膜の像を撮像する際には、前記測定光路に介在しない位置へ移動することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科装置。
- 前記光源は、複数の波長を切り換えて出力する光源であり、
前記補正手段は、前記光源が出力する複数の波長の光のうちの一つの波長の光により撮像された干渉縞の画像から得られた補正データを用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記光源は、複数の波長を切り換えて出力する光源であり、
前記補正手段は、複数の波長の光を用いて得られたそれぞれの干渉縞の画像から得られた補正データを用いることにより、波面収差を波長毎に補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記光源とは別の光源と、
前記光源の光を透過し、前記別の光源の光を反射するダイクロイックミラーにより前記別の光源の光を前記光分割手段へ導く手段を更に備え、
前記撮像手段は、前記測定光路と前記参照光路における前記別の光源からの光の戻り光により生成される干渉縞を撮像することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記参照光路に配置され、前記光源からの光を遮断し前記別の光源からの光を透過するバンドパスフィルターを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の眼科装置。
- 前記光分割手段により生成された干渉光の光路に配置され、前記光源の光と前記別の光源の光を分離する更なるダイクロイックミラーを更に備え、
前記更なるダイクロイックミラーにより分離された前記別の光源の光による干渉光を前記撮像手段へ導き、前記更なるダイクロイックミラーにより分離された前記光源からの光を前記受光センサーへ導くことを特徴とする請求項7または8に記載の眼科装置。 - 光源より測定光路を介して被検眼の眼底に光を照射し、戻り光を該測定光路を介して受光センサーに導き、網膜の像を撮像する眼科装置の波面収差補正方法であって、
前記光源からの光を前記測定光路へ進む光と、前記測定光路とは異なる参照光路へ進む光とに分割し、前記参照光路で折り返された戻り光と前記測定光路からの戻り光を合成して干渉光を取得し、
前記被検眼の瞳の位置と共役な位置において、前記干渉光により生成される干渉縞を撮像し、
撮像された干渉縞の画像から得られる前記被検眼の波面収差を補正する補正データにより、前記測定光路を通る光の波面収差を補正する、ことを特徴とする波面収差補正方法。
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