JP2014079381A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2014079381A
JP2014079381A JP2012229285A JP2012229285A JP2014079381A JP 2014079381 A JP2014079381 A JP 2014079381A JP 2012229285 A JP2012229285 A JP 2012229285A JP 2012229285 A JP2012229285 A JP 2012229285A JP 2014079381 A JP2014079381 A JP 2014079381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
special symbol
state
display
game
cpu
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012229285A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Ogura
敏男 小倉
Shingo Takabayashi
慎悟 高林
Yasuo Niwa
靖生 丹羽
Takahiro Iwamoto
貴裕 岩本
Takashi Kunii
尊 國井
Ken Kikuchi
謙 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2012229285A priority Critical patent/JP2014079381A/ja
Publication of JP2014079381A publication Critical patent/JP2014079381A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる遊技機を提供する。
【解決手段】第1識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、第2識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、第2識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて遊技球が入賞しやすい入賞容易状態に変化する可変入賞装置とを備え、可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となる前に比べて、第2識別情報の可変表示にもとづいて可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすい有利状態に制御する有利状態制御手段を備えた。
【選択図】図23

Description

本発明は、遊技領域に設けられた第1始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、遊技領域に設けられた第2始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、少なくとも第2識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて通常状態に比べて遊技球が入賞しやすい入賞容易状態に変化する可変入賞装置とを備え、可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の遊技球が景品(賞球)として遊技者に払い出されるものがある。さらに、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様(特定表示結果)が導出表示された場合に、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行させる遊技機がある。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。大当りが発生すると、例えば、大入賞口(入賞領域の一つ)が所定回数(例えば16回)開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドという。
また、遊技機として、所定の条件が成立すると遊技球が入賞不可能な閉鎖状態から遊技球が入賞可能な開放状態となる動作を行う可変入賞球装置を備え、可変入賞球装置に設けられている特定領域(「V入賞領域」ともいう。)に遊技球が進入したこと(「V入賞」ともいう。)にもとづいて遊技状態を特定遊技状態に移行させるように構成された遊技機がある。特定遊技状態では、一般に可動部材を備えた役物が所定回数(例えば16回)開放状態に制御され、遊技球が役物内に進入し役物内に設けられている経路部材を通過した後に入賞領域に入賞すると賞球が払い出される。そして、所定の終了条件が成立すると、可動部材が閉鎖される。
また、そのような遊技機では、所定の場合に可変入賞球装置に設けられている特定領域に遊技球が進入しやすくなるように制御されることで、遊技状態が特定遊技状態に移行しやすくなる(大当りが発生しやすくなる)ものがある。例えば、特許文献1には、大当り遊技後に時短遊技を開始して特定領域に遊技球が進入しやすい状態に制御することが記載されている。
特開2011−235015号公報
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、特定遊技状態が発生した後でないと特定遊技状態への移行しやすさが変化しないため、可変表示の回数を重ねても特定遊技状態が発生しない状態が続くと遊技の興趣が低下してしまう。
そこで、本発明は、特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明による遊技機は、遊技領域に設けられた第1始動領域(例えば、第1始動入賞口13)に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a)と、遊技領域に設けられた第2始動領域(例えば、第2始動入賞口14)に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段(例えば、第2特別図柄表示器8b)と、第2識別情報の表示結果が所定の表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて通常状態に比べて遊技球が入賞しやすい入賞容易状態に変化する可変入賞装置(例えば、可動部材76)とを備え、可変入賞装置内に設けられた特定領域(例えば、特定領域74)に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となる前に比べて、第2識別情報の可変表示にもとづいて可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすい有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、CPU56がステップS192〜S193の処理を実行する部分)を備えたことを特徴とする。
そのような構成によれば、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となると第2識別情報の可変表示にもとづいて可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすくなるため、第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となることについても遊技者に期待を持たせることができ、特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。
(2)上記の(1)の遊技機において、第1可変表示手段は、所定の表示結果を導出表示しないまたは第2可変表示手段よりも低い割合(例えば、図7(B),(C)参照)で所定の表示結果を導出表示し、第1識別情報と第2識別情報との少なくともいずれかの可変表示の回数である可変表示回数を計数する計数手段(例えば、CPU56がステップS130の処理を実行する部分)と、計数手段が計数した可変表示回数が特定回数になったことにもとづいて、可変表示回数が特定回数となる前に比べて、第2識別情報の可変表示にもとづいて可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすい有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、CPU56がステップS141a〜141cの処理を実行する部分(図9(B),図10(E)参照)とを備えたことを特徴とする。
そのような構成によれば、可変表示回数が特定回数となると第2識別情報の可変表示にもとづいて可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすくなるため、特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。
(3)上記の(1)または(2)の遊技機において、所定の表示結果として複数種類の表示結果が設けられ、前記所定の表示結果は、導出表示されると有利状態に移行される移行表示結果と該有利状態に移行されない非移行表示結果とを含む(例えば、図8に示す小当り種別)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、所定の表示結果が導出表示された後に有利状態に移行することについて期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記の(1)〜(3)の遊技機において、第1識別情報または第2識別情報の表示結果が特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったことにもとづいて特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段(例えば、CPU56がステップ131〜S136の処理を実行する部分)と、第1識別情報または第2識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定遊技状態に制御されるか否かを煽る特定演出を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101がステップS833やステップS1824の処理を実行する部分)とを備え、特定演出実行手段は、有利状態に制御されるときにも特定演出(例えば、図41(C)〜(D)に示される特殊特定演出)を実行するように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特定演出の興趣が高まるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)上記の(1)〜(4)の遊技機において、特定遊技状態として複数種類の特定遊技状態(例えば、図45に示される大当り種別)が設けられ、制御される特定遊技状態の種類に応じて、複数種類の特定回数のうちのいずれかの特定回数に決定する特定回数決定手段(例えば、CPU56がステップS173a(図44)を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特定遊技状態の種類に着目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記の(1)〜(5)の遊技機において、可変表示回数が特定回数となる前に、可変表示回数が特定回数に近い場合の方が可変表示回数が特定回数に近くない場合に比べて実行されやすい(例えば、図43に示される前兆演出実行判定テーブルにもとづいて実行されやすさが定められる)前兆演出を実行する前兆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101がステップS831cやステップS831d、ステップS833、ステップS1824の処理を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示回数が特定回数に近いことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記の(1)〜(6)の遊技機において、第1可変表示手段と第2可変表示手段とは、同時に可変表示可能であり、第2可変表示手段は、第1可変表示手段に比べて所定の表示結果を導出表示する割合が高く(例えば、図7(b),(c)に示す確率によって割合が定められる)、有利状態に制御されているときには有利状態に制御されていないときに比べて第2識別情報の可変表示時間が短いように(例えば、図9(B),図10(E)に示すテーブルおよびCPU56がステップS92a,S93a,S95aを実行する部分によって実現される)構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示回数が特定回数となると、有利状態に制御されて第2識別情報の可変表示時間が短くなることで第2識別情報の可変表示の頻度が向上し、所定の表示結果が導出表示されやすくなるため、興趣の低下を防止することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 小当り種別決定テーブルを示す説明図である。 変動パターンの一例を示す説明図である。 変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1小当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 第2変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 役物開放前処理を示すフローチャートである。 役物開放中処理を示すフローチャートである。 役物閉鎖後処理を示すフローチャートである。 第2小当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 第1飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 第1飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 特定演出の一例を示す説明図である。 第1飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 前兆演出実行判定テーブルを示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り種別決定テーブルを示す説明図である。 変動パターンおよび変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定テーブルを示す説明図である。 特別図柄の変動(可変表示)および始動口への遊技球の入賞の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材における例えば上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置に、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120およびスティックコントローラ122は、選択可能な演出の種類を遊技者が選択するときなどに使用される。
スティックコントローラ122の内部には、トリガボタン121に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ(図1において図示せず)が内蔵されている。プッシュボタン120の設置位置における上皿3の本体内部には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ(図1において図示せず)が設けられている。
演出表示装置9a,bの右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9a,bの右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態の遊技機は、2つの特別図柄表示器8a,8bを備えているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えていてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
また、遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9a,bが設けられている。演出表示装置9a,bは、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の飾り図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9a,bの表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9a,bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9aで演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9bで演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。以下、演出表示装置9a,bをまとめて演出表示装置9と総称することがある。なお、この実施の形態では、複数の演出表示装置が設けられているが、演出表示装置が1つだけ設けられた構成であってもよい。特別図柄1の変動に係る演出と特別図柄2の変動に係る演出とを共通の演出(片方が行っているときは異なる共通の演出を行う)としてもよいし、演出表示装置上でそれぞれに対応する演出(可変表示)を行うようにしてもよい(例えば、各特別図柄の変動が大当りとなることの示唆や、小当りとなるとなることの示唆を共通の演出表示装置で行う)。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9aにおける飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9bにおける飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにおいて大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置9a,bにおいて、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9a,bに変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9a,bにおける液晶表示の演出として飾り図柄の変動表示が行われるが、演出表示装置9a,bでは、例えば、キャラクタ画像を用いる演出や、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいて報知画像を表示するような演出も実行される。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにおける「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する入賞球装置が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14は可変入賞球装置による入賞口ではない。
また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の左方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2大入賞口(役物)内に設けられている特定領域74を遊技球が通過した場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口(第1大入賞口)が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の下部には、第2大入賞口を形成する役物75が設けられている。役物75には、モータ24によって駆動される羽根状の可動部材76が設けられている。可動部材76が左に倒れるような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口に進入可能な状態(開放状態)になる。可動部材76が役物75を塞ぐような位置に制御されると、遊技球が役物75に進入不可能な状態(閉鎖状態)になる。以下、役物75を、「第2大入賞口」または「第2大入賞口(役物)」と表現することがある。
役物75の内部には、進入した遊技球を検出する役物入賞スイッチ71aが設けられている。さらに、排出領域73と、排出領域73を通過した遊技球を検出する役物排出スイッチ73aとが設けられている。また、特定領域74と、特定領域74を通過した遊技球を検出する特定領域入賞スイッチ74aとが設けられている。
なお、この実施の形態では、大当りにもとづく大当り遊技中または第1小当りにもとづく第1小当り遊技中に、第1大入賞口が開放状態に制御される。また、第2小当りにもとづく第2小当り遊技状態中に、第2大入賞口(役物)が開放状態に制御される。なお、この実施の形態に限らず、第1小当りにもとづく第1小当り遊技中に、第2小当り遊技状態中と同様に、第2大入賞口(役物)が開放状態に制御されるように構成されていてもよい。
大当りは、15ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、大当り前に特別状態であれば、その大当り遊技状態の終了後に通常状態(非特別状態)に移行させる大当りである。
第1小当りは、第1特別図柄表示器8aに所定の表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに発生し、大当りと比較して第1大入賞口の開放回数および開放時間が少ない回数(この実施の形態では0.2秒または1.8秒間の開放を3回)まで許容される当りである。なお、後述するように、この実施の形態では、複数種類の第1小当りが設けられ(第1小当りAおよび第2小当りB)、第1小当りAであれば、第1小当り遊技後に通常状態から特別状態に移行され、第1小当りBであれば、第1小当り遊技後に通常状態から特別状態に移行されることはない。なお、この実施の形態に限らず、例えば、第1小当りAと第1小当りBとで、第1大入賞口の開放回数および時間のいずれかまたは両方を同じように制御するようにしてもよい。
第2小当りは、第2特別図柄表示器8bに所定の表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに発生し、第2大入賞口(役物)が開放状態に制御される当りである。この実施の形態では、第2小当りが発生することによって、第2大入賞口(役物)が開放状態に制御されるため、第2大入賞口(役物)内に設けられている特定領域74を遊技球が通過した場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行される可能性が発生する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、第1特別図柄の可変表示が実行されていない状態であって、大当り遊技中でないこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および第1飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であって、大当り遊技中でないこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始される。なお、この実施の形態では、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やすように構成されているが、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2始動入賞口14への入賞は無効とし、賞球払出が行われるように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とは同時に変動可能である。また、一方の特別図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技中である場合には、他方の特別図柄の可変表示を行わないように制御されているが、大当り遊技中に限らず、小当り遊技中にも他方の特別図柄の可変表示を行わないように制御してもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、役物入賞スイッチ71、役物排出スイッチ73aおよび特別領域入賞スイッチ74aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および第2大入賞口を形成するための可動部材76を開放状態に制御するモータ24を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび特別図柄保留記憶表示器(第1特別図柄保留記憶表示器)18aの表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9a,bの表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9a,bの表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9a,bの表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9a,bに出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9a,bに表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、トリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、大当り種別決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bについては、ステップS32で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS25)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aおよび大入賞口を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。第2特別図柄プロセス処理では、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値(特別図柄変動中処理に対応する値であること)に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:小当りの種類(小当りの種別)を決定する(小当り種別決定用)
(2)ランダム2:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の小当り種別決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、小当り種別決定用乱数が判定用乱数であり、それ以外の乱数が表示用乱数(ランダム2)である。なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図7(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。大当り判定テーブルには、図7(A)に記載されている各数値が設定されている。図7(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄に関する判定値の割り当てと第2特別図柄に関する判定値の割り当てとは同じであるが、それらを異ならせてもよい。
図7(B)),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる第1小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる第2小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。第1小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図7(B)に記載されている各数値が設定され、第2小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図7(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図7(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図7(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図7(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、第1小当りまたは第2小当りにするか否か決定するということは、第1小当り遊技状態または第2小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図7(B),(C)に示すように、第1小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には150分の1の割合で第1小当りと決定されるのに対して、第2小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には2分の1の割合で第2小当りと決定される。従って、この実施の形態では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が極めて高い。
なお、第2特別図柄の変動表示を行う場合にのみ「小当り」と決定するようにし、第1特別図柄の変動表示を行う場合には「小当り」に決定しないようにしてもよい。その場合、図7(B)に示す第1特別図柄用の第1小当り判定テーブルは設けなくてもよい。
図8は、ROM54に記憶されている小当り種別決定テーブルを示す説明図である。図8に示す小当り種別決定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、小当り種別決定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、小当りの種別を、「第1小当りA」、「第1小当りB」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。図8に示すように、第1小当りAは、小当り終了後に特別状態に移行される小当りであり、第1小当りBは、小当り終了後に特別状態に移行されない小当りである。また、図示しないが、例えば、第1小当りの種別に応じて、第1大入賞口の開放回数および開放時間のいずれかまたは両方が異なるようにしてもよいし、いずれも同じであってもよい。
なお、この実施の形態では、一例として、大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「7」である。また、第1小当りAになるときには特別図柄の停止図柄は「2」、第1小当りBになるときには特別図柄の停止図柄は「4」である。すなわち、小当りの種別と特別図柄の停止図柄の種別とは対応している。また、この実施の形態では、第2特別図柄の可変表示にもとづく第2小当りは1種類のみであるが、複数種類の第2小当り(例えば、種別に応じて第2大入賞口(役物)の開放回数や開放時間が異なる)を設け、停止図柄を小当り種別に対応して異ならせるようにしてもよい。また、第2特別図柄の可変表示にもとづく第2小当りを契機に特別状態に移行させるようにしてもよい。この場合、第1小当りと同様に、第2小当りの種別として特別状態に移行する小当りと移行しない小当りとを設けるようにしてもよい。
図9は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図9において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この実施の形態では、特別図柄の各変動パターンは、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様など、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、リーチ演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する演出表示装置9において実行される。
図9(A)には、第1特別図柄用変動パターンが示されている。図9(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄用変動パターンとして、変動パターン1〜変動パターン5の変動パターンが設けられている。「通常変動A」および「通常変動B」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、単純なリーチ態様を伴う変動パターンである。「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を伴う変動パターンである。
「短縮通常変動(短縮変動)」は、リーチ態様を伴わない変動パターンであるが、特別遊技状態(確変状態)において使用される変動パターンである。
図9(B)には、第2特別図柄用変動パターンが示されている。図9(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄用変動パターンとして、変動パターン6〜変動パターン7の変動パターンが設けられている。「通常変動」は、通常状態において用いられる変動パターンであり、変動時間が1800秒である。また、「特殊変動」は、特別状態(詳細については後述する)において用いられる変動パターンであり、変動時間が3秒である。このように、この実施の形態では、特別状態においては、第2特別図柄の変動時間が短くなるため、変動が行われる頻度が格段に高くなる。
また、この実施の形態では、後述するように、第1特別図柄通常処理で、既に第2特別図柄表示器8b(および第2可変表示部9b)の表示結果を大当り図柄にすると決定されていることにもとづいて、大当り判定処理を行うことなく、そのまま無条件で第1特別図柄表示器8a(および第1可変表示部9a)の表示結果をはずれ図柄にすると決定する。または、第2特別図柄通常処理で、既に第1特別図柄表示器8a(および第1可変表示部9a)の表示結果を大当り図柄にすると決定されていることにもとづいて、大当り判定処理を行うことなく、そのまま無条件で第2特別図柄表示器8b(および第2可変表示部9b)の表示結果をはずれ図柄にすると決定する。以下、無条件で第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの表示結果をはずれ図柄にすると決定することを「強制はずれ」ということがある。
図10に示すように、この実施の形態では、強制はずれ状態において変動パターン8〜15が用いられる。また変動パターン8〜15のそれぞれを示すデータが、ランダム5のとりうる値に対応させて強制はずれ時変動パターンテーブルとしてROM54に記憶されている。つまり、CPU56は、強制はずれ決定時において、抽出されたランダム5の値に応じて、強制はずれ時変動パターンテーブルを参照することによって、1つの変動パターンを決定する。
以上のように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第1可変表示部9a(または第2特別図柄表示器8bおよび第2可変表示部9b)の表示結果を無条件で大当りにしないことに決定したときに用いる専用の変動パターンテーブルである強制はずれ時変動パターンテーブルを備える。そして、遊技制御手段は、強制はずれ時変動パターンテーブルにもとづいて決定した変動パターンに従って、第1特別図柄および第1飾り図柄(または第2特別図柄および第2飾り図柄)の可変表示を実行する。そのため、第1特別図柄表示器8aおよび第1可変表示部9a(または第2特別図柄表示器8bおよび第2可変表示部9b)の表示結果を無条件で大当りにしないことに決定したときに、複数種類の変動パターンから選択して可変表示を実行することができる。
また、上述したように、通常状態における第1特別図柄の変動時間を15〜30秒とし、第2特別図柄の小当り変動の変動時間を1800秒とすることで、通常状態における所定時間あたりの変動表示回数を第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも大きく下回る構成としている。これにより、通常状態では、第2特別図柄の変動表示を実行させる方が第1特別図柄の変動表示を実行させるよりも遊技者に不利な構成とすることができる。そして、特別状態における第2特別図柄の変動時間を3秒とし、第2特別図柄にはずれが発生しにくい構成とすることで、特別状態では、第2特別図柄の変動表示を実行させる方が第1特別図柄の変動表示を実行させるよりも遊技者に有利な構成とすることができる。従って、この実施の形態では、遊技者に対し、通常状態では第1特別図柄の変動表示を実行させ、特別状態では第2特別図柄の変動表示を実行させる構成となっている。また、上述したように、第2特別図柄の変動時にはずれが発生しにくいので、特別状態では主に第2特別図柄による第2小当り遊技状態を付与する構成である。
図10は、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定テーブルを示す説明図である。変動パターン決定テーブルには、変動パターン決定用乱数と比較される判定値(変動パターンに対応する)が設定されている。
図10(A)は、大当りまたは小当り(第1小当り)とすることに決定されている場合に使用される変動パターン決定テーブル(大当り/小当り時変動パターン決定テーブル(第1特別図柄))である。
図10(B1)〜(B3)は、第1特別図柄の変動(可変表示)が行われるときに、はずれとすることに決定されている場合に使用される変動パターン決定テーブル(はずれ時変動パターンテーブル(第1特別図柄用))である。図10(B1)〜(B3)に示すように、はずれ時変動パターンテーブル(第1特別図柄用)は、保留記憶数および遊技状態に応じた3種類のテーブルを含む。
具体的には、通常状態で保留記憶数(保留数)が0〜2のときに使用されるテーブルと、通常状態で保留記憶数が3以上のときに使用されるテーブルと、特別状態のときに使用されるテーブルとがある。特別状態では、保留記憶数に関わらず、1種類のテーブルが使用される。
図10(B3)に示すように、特別状態では、短縮変動の変動パターンが高い割合で選択されるので、変動時間は、通常状態(非特別状態)であるときに比べて短いといえる。また、図10(B1)に示すように、保留記憶数が0〜2のときには、通常変動Bの変動パターン(通常変動Aの変動パターンよりも変動時間が長い)が選択されやすく、変動時間は、保留記憶数が3以上のときに比べて、長いといえる。
また、図10(B3)に示すように、特別状態では、はずれ時にスーパーリーチが選択されないため、スーパーリーチが実行されると大当りまたは小当りが確定することとなる。なお、特別状態では、はずれ時にノーマルリーチも選択されないようにし、リーチが実行されれば大当りまたは小当りが確定することとなるようにしてもよい。
図10(C)は、第1特別図柄の変動(可変表示)が行われるときに、強制的にはずれとすることに決定されている場合に使用される変動パターン決定テーブル(強制はずれ時変動パターンテーブル(第1特別図柄用))である。図10(C)に示すように、強制はずれ時には、4種類の強制はずれ変動パターンのうちのいずれかが用いられる。
図10(D)は、通常状態において第2特別図柄の変動(可変表示)が行われるときに使用される変動パターン決定テーブル([通常状態時]大当り/第2小当り/はずれ時変動パターン決定テーブル(第2特別図柄))である。
図10(D)に示すように、通常状態においては、大当り、第2小当りまたははずれのいずれに決定されていても、第2特別図柄の変動パターンは、通常変動に決定される。
図10(E)は、特別状態において第2特別図柄の変動(可変表示)が行われるときに使用される変動パターン決定テーブル([特別状態時]大当り/第2小当り/はずれ時変動パターン決定テーブル(第2特別図柄))である。
図10(E)に示すように、特別状態においては、大当り、第2小当りまたははずれのいずれに決定されていても、第2特別図柄の変動パターンは、特殊変動に決定される。例えば、特別状態においては大当り時にはカットイン演出から図柄が揃うなど、変動時間が短くても行える演出を実行することが望ましい。なお、図10(E)に示す例に限らず、大当り時またははずれ時にノーマルリーチやスーパーリーチが選択されるように設定されていてもよい。
図10(F)は、第2特別図柄の変動(可変表示)が行われるときに、強制的にはずれとすることに決定されている場合に使用される変動パターン決定テーブル(強制はずれ時変動パターンテーブル(第2特別図柄用))である。図10(F)に示すように、強制はずれ時には、4種類の強制はずれ変動パターンのうちのいずれかが用いられる。
図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動時間の情報を含む変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図9に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9aまたは演出表示装置9bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りまたは小当りとするか否か、および小当り種別を特定可能な演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド8G01(H)は、第1可変表示部9aにおける飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンド(第1中断指定コマンド)であり、コマンド8H00(H)は、第1可変表示部9aにおける飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンド(第1再開指定コマンド)である。
コマンド8G02(H)は、第2可変表示部9bにおける飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンド(第2中断指定コマンド)であり、コマンド8H01(H)は、第2可変表示部9bにおける飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンド(第2再開指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A201,A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(以下、大当り開始指定コマンドもしくは小当り開始指定コマンドまたはファンファーレ指定コマンドともいう。)である。大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドには、大当り開始指定コマンドと、小当りの種類に応じた第1小当り開始指定コマンド、第2小当り開始指定コマンドとがある。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、第1小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1小当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、第2小当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを示す演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が特別状態であることを示す演出制御コマンド(特別状態指定コマンド)である。
なお、通常状態指定コマンドおよび特別状態指定コマンドを遊技状態指定コマンドと総称することがある。
コマンドC000(H)は、保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶数について、保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドが送信されるが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドD001(H)は、役物に入賞したことを指定する演出制御コマンド(役物入賞指定コマンド)である。コマンドD002(H)は、特定領域に入賞したことを指定する演出制御コマンド(特定領域入賞指定コマンド)である。
コマンドE001(H)は、特殊特定演出(詳細については後述する)を実行することを指定する演出制御コマンド(特殊特定演出実行指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図11に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
なお、この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
また、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムも、第2変動パターン設定処理、第2特別図柄停止処理、役物開放前処理、役物開放中処理、役物閉鎖後処理および第2小当り終了処理を除いて同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。なお、処理内容が異なるものについては、それぞれについて後述する。
なお、上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、この実施の形態では、2つの表示器において大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないような制御が行われる。
また、この実施の形態では、遊技状態として通常状態および特別状態がある。そして、所定の移行条件が成立することにより、いずれかの遊技状態に移行するように制御される。遊技状態の移行に関する制御は、特別状態フラグのオン/オフ(セット/リセット)にもとづいて行われる。具体的には、特別状態フラグがオフであれば通常状態であり、オンであれば特別状態である。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。
また、CPU56は、特図1中断フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS322)。特図1中断フラグは、第2特別図柄プロセス処理においてセットまたはリセットされるフラグであって、第2特別図柄プロセス処理において大当りとすることに決定されたときにセットされ、大当り遊技終了時にリセットされる。そして、特図1中断フラグが、セットされている場合には(ステップS322)、ステップS325,S326の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。そうでない場合には、ステップS323,S324の処理を実行した後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
なお、CPU56は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であるか否かを、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS303の処理に応じた値であるか否かによって判定できる。また、この実施の形態では、特図1中断フラグの状態にもとづいて第1特別図柄プロセス処理を終了するか否かを判定しているが、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了後処理のいずれかに応じた値であるか否かにもとづいて判定するようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了後処理のいずれかに応じた値である場合に、ステップS325,S326の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。この実施の形態では、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了後処理に応じた値は連続する値(例えば、6〜8)である。よって、判定処理を簡易な処理にすることができる。
ステップS323では、CPU56は、第1中断指定コマンドを送信した後であるか否かを確認する(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされているか否かを確認する)。そして、第1中断指定コマンドを送信した後であれば、CPU56は、第2再開指定コマンドを送信する(ステップS324)。その後、CPU56は、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
また、ステップS325では、CPU56は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドを未送信であるか否か確認する。変動中でない場合、または変動中であっても既に第1中断指定コマンドを送信している場合(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされていた場合)には処理を終了するが、変動中であり、まだ第1中断指定コマンドを送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドを送信した後に処理を終了する(ステップS326)。なお、この実施の形態では、変動を中断させたあと再開するように構成されているが、再開させずにはずれとして停止させるように構成してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、第1中断指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動(可変表示)を中断する。また、第1再開指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動を再開する。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300)第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第1保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(第1保留記憶数)を確認する。第1保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、第1保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
第1特別図柄停止処理(ステップS304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大当りフラグまたは第1小当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。第1大当りフラグおよび第1小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第1大入賞口開放前処理(ステップS305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は第1大当り遊技または第1小当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中(または小当り遊技状態中)のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、第1大当り遊技において全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。また、第1小当り遊技において全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、特別状態フラグ)をリセットする処理を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
第1小当り終了処理(ステップS308):第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第1小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214)。ステップS214の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)、およびソフトウェア乱数である小当り種別決定用乱数(ランダム1)や変動パターン決定用乱数(ランダム2)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン決定用乱数(ランダム2)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を抽出するようにしてもよい。
第1保留記憶バッファには、保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。RAMに形成されているとは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図14および図15は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS50)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、CPU56は、処理を終了する。
なお、CPU56は、保留記憶数が0であるときに、第2始動口スイッチ14aがオンしていないことを検出した時点から、ある程度の時間が経過してから客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う制御を行うようにしてもよい。そのような制御を実現するために、例えば、CPU56は、第1保留記憶数および第2保留記憶数の値が0になったときに所定のタイマをスタートし、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値が1に変化した場合にはタイマを停止するが、タイマが停止せずタイマの値が所定値になったときに客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う。
ステップS50で第1保留記憶数が0でないと判断した場合には、CPU56は、RAM55において、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。
そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。
すなわち、CPU56は、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致する。
そして、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1減らす(ステップS57)。また、第1保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS58)。
次に、CPU56は、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS60a)、第2大当りフラグがセットされていれば、第1特別図柄表示器8aの表示結果を強制はずれとすることに決定した旨を示す第1強制はずれフラグをセットして(ステップS60c)、処理を終了する。すなわち、既に第2特別図柄表示器8bの表示結果が大当り図柄にすると決定されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は大当り判定処理を行うことなく、そのまま無条件で第1特別図柄表示器8aの表示結果をはずれ図柄にすると決定する。
なお、第2大当りフラグは、第2特別図柄プロセス処理において、大当りとすることに決定した場合にセットされる。また、第2大当りフラグは、例えば、第2特別図柄の変動が終了したときにリセットされる(または、大当り遊技が終了した場合にリセットされる)。すなわち、第2大当りフラグがセットされているということは、演出表示装置9bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことを意味する。従って、第2大当りフラグがセットされているということは、演出表示装置9bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて演出表示装置9bで第2飾り図柄の変動が実行されていることを意味する(ただし、大当り遊技が終了した場合にリセットされる場合には、変動が実行されていること、または大当り遊技が実行されていることを意味する)。
また、第2大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、第1強制はずれフラグをリセットする(ステップS60b)。次に、CPU56は、ランダムR(大当り判定用乱数)の値にもとづいて、大当りにするか否か決定する。すなわち、大当り判定用乱数の値が大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図6参照)に一致するか否か判定する(ステップS61)。具体的には、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示す大当り判定値に一致すると、第1特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当り判定値に一致すると判定した場合には、CPU56は、第1特別図柄が大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットし(ステップS62)、ステップS67に移行する。なお、ここで大当りとするか否か決定するということは、第1大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS61で、ランダムR(大当り判定用乱数)の値が大当り判定値に一致しないことを確認した場合には、CPU56は、第1小当り判定テーブル(図7(B)参照)を使用して小当り判定の処理を行う(ステップS63)。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数の値が図7(B)に示す小当り判定値に一致すると、第1特別図柄に関して第1小当りとすることに決定する。ランダムRの値が小当り判定値に一致しない場合には、すなわち、はずれである場合には、ステップS67に移行する。
そして、大当り判定用乱数の値が小当り判定値に一致する場合には、すなわち、第1小当りとすることに決定した場合には、CPU56は、第1小当りであることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップS64)。そして、CPU56は、小当り種別決定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された小当り種別決定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「第1小当りA」、「第1小当りB」)を小当りの種別に決定する(ステップS65)。
また、CPU56は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM55における小当り種別バッファに設定する(ステップS66)。例えば、小当り種別が「第1小当りA」の場合には小当り種別を示すデータとして「01」が設定され、「第1小当りB」の場合には小当り種別を示すデータとして「02」が設定される。なお、この実施の形態では、第2特別図柄に関しては小当り種別が1種類しか設けられていないため、第2特別図柄通常処理では、ステップS65〜S66に相当する処理が省略される。例えば、第2小当り
次いで、CPU56は、第1特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS67)。具体的には、第1大当りフラグおよび第1小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄である「−」を第1特別図柄の停止図柄に決定する。第1大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄である「7」を第1特別図柄の停止図柄に決定する。また、第1小当りフラグがセットされている場合には、小当り種別の決定結果に応じて、小当り図柄である「2」または「4」を第1特別図柄の停止図柄に決定する。例えば、第1小当りAの場合には、「2」を第1特別図柄の停止図柄に決定し、第1小当りBの場合には、「4」を第1特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず小当り種別を決定し、決定した小当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、小当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と小当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、小当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する小当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS68)。
図16は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、第1強制はずれフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS91)。第1強制はずれフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、強制はずれ時用変動パターン決定テーブル(図10(C)参照)を選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。
第1強制はずれフラグがセットされていない場合には、CPU56は、第1大当りフラグまたは第1小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS92)。第1大当りフラグまたは第1小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、大当り/小当り時用変動パターン決定テーブル(図10(A)参照)を選択する(ステップS93)。そして、ステップS101に移行する。
第1大当りフラグまたは第1小当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする変動回数カウンタの値が、特定回数−1であるか否かを確認する(ステップS94)。この実施の形態では、変動回数があらかじめ定められた特定回数(例えば900回)に達した場合に、通常状態から特別状態に移行する制御が行われる。したがって、ステップS94では、変動パターンを設定する対象の変動が特定回数目の変動であるか否かが確認されている。そして、変動回数カウンタの値が特定回数−1である場合には、CPU56は、変動パターンをノーマルリーチまたはスーパーリーチを含む変動パターンに決定し(ステップS96)、特殊特定演出を行うことを指定する特殊特定演出指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS97)。特殊特定演出とは、特定演出として大当り図柄が導出表示されることを煽るノーマルリーチまたはスーパーリーチが行われた後に、大当り図柄の組合せ(例えば、「7」「7」「7」)とは異なるチャンス図柄の組合せ(例えば、「1」「2」「1」)や、特殊な図柄の組合せ(例えば、「7」「チャンス」「7」)などが導出表示されることで特別状態に制御されることが示される演出である(図40(c)〜(d)参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特殊特定演出指定コマンドを受信したことにもとづいて、決定された変動パターンに応じた特殊特定演出を実行する。なお、図16に示す例に限らず、あらかじめ特殊特定演出を実行させるための変動パターンを設け、その変動パターンをステップS96で選択するようにしてもよい。その場合には、特殊特定演出指定コマンドを送受信する処理を省略することができる。また、この実施の形態では、変動回数カウンタは、第1特別図柄と第2特別図柄との両方の変動回数を合算してカウントするが、いずれか一方のみをカウントするようにしてもよい。
変動回数カウンタの値が特定回数−1ではない場合には、CPU56は、変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、はずれ時用変動パターン決定テーブル(図10(B1)〜(B3)参照)を選択する(ステップS95)。なお、遊技状態(通常状態、特別状態)および保留記憶数に応じて、図10(B1)〜(B3)に示すテーブルのうちのいずれかを選択する。その後、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム2(変動パターン決定用乱数)の値と、ステップS93,S95,S97の処理で選択した変動パターンテーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する。
次いで、CPU56は、第1図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS102)。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている第1変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS104)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS105)。
図17は、第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている第1大当り、第1小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの表示結果指定コマンド(図11参照)を送信する制御を行う。
CPU56は、まず、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS111)。セットされていない場合には、ステップS113に移行する。第1大当りフラグがセットされている場合、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップSS112)。そして、ステップS116に移行する。
ステップS113では、CPU56は、第1小当りフラグがセットされているか否かを確認する。第1小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。第1小当りフラグもセットされていないときは、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。そして、ステップS116に移行する。
ステップS116では、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する。
図18は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、第1特別図柄の停止時柄を導出表示し(ステップS127)、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS128)。そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS129)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図19は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU56は、変動回数カウンタの値を+1する(ステップS130)。次にCPU56は、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。第1大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、第2特別図柄の変動を中断させるための特図2中断フラグをセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、15)をセットする(ステップS135)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で第1大当りフラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、第1小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。第1小当りフラグがセットされていない場合には、ステップS141aに移行する。第1小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、開放回数カウンタに開放回数(具体的には、3回)をセットする(ステップS144)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS145)。なお、図19に示す例に限らず、ステップS141で第1小当りフラグがセットされていると判断した場合には、特図2中断フラグをセットし、第2特別図柄の可変表示を中断させて同時に当りを発生させないようにしてもよい。
ステップS141aでは、CPU56は、特別状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141a)。特別状態フラグがセットされていない場合には、CPU56は、変動回数カウンタの値が特定回数より大きいか否かを確認する(ステップS141b)。そして、変動回数カウンタの値が特定回数より大きい場合には、CPU56は、特別状態フラグをセットし(ステップS141c)、演出制御用マイクロコンピュータ100に特別状態指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS141d)、ステップS146に移行する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別状態指定コマンドを受信すると、例えば、演出表示装置9の表示領域の背景などを変更する処理を行う。また、ステップS141aで特別状態フラグがセットされている場合、またはステップS141bで変動回数カウンタの値が特定回数より大きくない場合には、そのままステップS146に移行する。このように、この実施の形態では、大当り遊技後に初期化される変動回数カウンタの値が特定回数より大きくなった場合、すなわち、大当り遊技状態に移行することなく特定回数を上回る回数の変動が行われた場合、通常状態から特別状態に移行する制御が行われる。したがって、大当り遊技状態に移行しない状態が続いても、第2特別図柄が変動時間の短い特殊変動となる特別状態に移行され、第2小当りが発生しやすくなるため、遊技興趣の低下を防ぐことができる。なお、この実施の形態では、大当りフラグがセットされているときに特図2中断フラグをセットし、第1小当りフラグがセットされているときには特図2中断フラグをセットしていないが、いずれの場合にもセットするようにしてもよい。すなわち、小当りの場合にも他方の特別図柄の変動を中断させるように構成してもよい。
ステップS146では、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する。
図20は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS474)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。そして、大入賞口制御タイマに開放時間(例えば、大当り時には29秒、小当り時には小当り種別に応じて0.2秒または1.8秒)に相当する値を設定する(ステップS475)。さらに、CPU56は、第1大入賞口を開放状態に制御する。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板を開状態にする(ステップS477)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS478)。
図21は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS481)。大入賞口制御タイマがタイムアウトしていたら、ステップS499に移行する。大入賞口制御タイマがタイムアウトしていない場合には、入賞個数カウンタの値が10になったか否か確認する(ステップS482)。入賞個数カウンタの値が10になった場合には、ステップS499に移行する。入賞個数カウンタの値が10になっていない場合には、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS483)。また、カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS486,S488)。
ステップS499では、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板を閉状態にする。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う。次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを確認し(ステップS514)、開放回数カウンタの値が0でない場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS518)。また、開放回数カウンタの値が0である場合には、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS519)、セットされている場合には第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新し(ステップS520)、セットされていない場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1小当り終了処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS521)。
図22は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、変動回数カウンタの値を0に設定する(ステップS171)。また、CPU56は、特別状態フラグをリセットするとともに(ステップS172)、通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS173)。このように、この実施の形態では、遊技状態が特別状態であれば、大当り遊技終了時に通常状態に移行される。また、遊技状態に関わらず、大当り遊技終了後に変動回数が0に設定される。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技が終了する度に遊技状態指定コマンドを送信するが、例えば、遊技状態指定コマンドを送信しようとする前に、遊技状態が変化したか否かを判定し、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当りを契機に特別状態フラグをリセットしているが、他の条件にもとづいてリセットするようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数の合算(またはいずれか)が所定回数に達したことにもとづいて特別状態フラグをリセットするようにしてもよいし、大当りが所定回数発生したことにもとづいて特別状態フラグをリセットするようにしてもよい。
その後、CPU56は、特図2中断フラグをリセットし(ステップS174)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS175)。
図23は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り終了処理(ステップS308)を示すフローチャートである。第1小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS180)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS184に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1小当りフラグをリセットし(ステップS181)、第1小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS182)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS183)、処理を終了する。
ステップS184では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS185)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、特別状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS191)。セットされている場合には、ステップS195に移行する。また、セットされていない場合には、CPU56は、小当りの種別が第1小当りAであるか否かを確認する(ステップS192)。すなわち、小当り遊技終了後に特別状態に移行する小当り種別であるか否かを確認する。そして、小当りの種別が第1小当りAでない場合には、ステップS195に移行する。また、小当りの種別が第1小当りAである場合には、CPU56は、特別状態フラグをセットするとともに(ステップS193)、特別状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS194)。その後、ステップS195において第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS195)。
このように、この実施の形態では、小当りの種別によって小当り遊技終了後に特別状態に移行する場合と移行しない場合とがある。したがって、小当りの種別にも着目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
図24は、第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。図24に示すように、第2特別図柄プロセス処理には、第1特別図柄プロセス処理の各処理に相当する処理に加えて、役物開放前処理(ステップS309)、役物開放中処理(ステップS310)および役物閉鎖後処理(ステップS311)が含まれている。以降、第1特別図柄プロセス処理と異なる部分についてのみ説明する。
役物開放前処理(ステップS309):第2特別図柄プロセスの値が10であるときに実行される。役物を開放状態(遊技球が進入可能な状態)に設定し、第2特別図柄プロセスの値を、役物開放中処理(ステップS401)に応じた値(この例では11)に更新する。
役物開放中処理(ステップS310):第2特別図柄プロセスの値が11であるときに実行される。役物の開放状態を所定時間維持し、所定時間が経過したら、役物を閉鎖状態(遊技球が進入不可能な状態)に設定し、第2特別図柄プロセスの値を、役物閉鎖後処理(ステップS402)に応じた値(この例では12)に更新する。
役物閉鎖後処理(ステップS311):第2特別図柄プロセスの値が12であるときに実行される。特定領域74を遊技球が通過したか否か確認し、遊技球が通過していた場合には、V入賞フラグをセットして、第2特別図柄プロセスの値を第2小当り終了処理(ステップS308a)に応じた値(この例では9)に更新する。
図25は、第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理を示すフローチャートである。図25に示すように、第2変動パターン設定処理では、CPU56は、ステップS91aで第2強制はずれフラグがセットされていると判断すると、特別状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS92a)。そして、特別状態フラグがセットされている場合には、CPU56は、特別状態時用変動パターン決定テーブル(図10(E)[特別状態時]大当り/第2小当り/はずれ時用変動パターン決定テーブル(第2特別図柄))を選択する(ステップS93a)。また、特別状態フラグがセットされていない場合には、CPU56は、通常状態時用変動パターン決定テーブル(図10(D)[通常状態時]大当り/第2小当り/はずれ時用変動パターン決定テーブル(第2特別図柄))を選択する(ステップS95a)。
このように、第2変動パターン設定処理では、特別状態であるか否かにもとづいてテーブルを選択する。すなわち、特別状態であれば、有利な変動パターン(具体的には変動時間が短い)が選択されやすいテーブルを選択する。そのため、この実施の形態では、特別状態であれば、変動時間が短い第2特別図柄の変動パターンが選択されやすくなることで、第2特別図柄が変動する頻度が増え、第2大当りまたは第2小当りが発生しやすくなる。なお、この実施の形態では、第1変動パターン設定処理におけるステップS94,S96,S97に相当する処理(すなわち、特殊特定演出を実行させるための処理)が第2変動パターン設定処理では行われていないが、それらの処理を含めるようにしてもよい。また、第1変動パターン設定処理と同様に、特別状態であるか否かに加えて、大当りであるか否かにもとづいて異なる変動パターン決定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、大当り時にはリーチ演出を含む変動パターンが選択されやすい変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。
図26は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。図26に示すように、第2特別図柄停止処理では、CPU56は、ステップS1420において第2小当り開始指定コマンドを送信すると、第2特別図柄プロセスフラグの値を役物開放処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS1450)。このように、第2特別図柄プロセス処理では、小当りとなると役物開放処理が行われる点が第1特別図柄プロセス処理と異なる。なお、図26に示す例に限らず、ステップS1440で第2小当りフラグがセットされていると判断した場合には、特図1中断フラグをセットし、第1特別図柄の可変表示を中断させて同時に当りを発生させないようにしてもよい。
図27は、第2特別図柄プロセス処理における役物開放前処理(ステップS309)を示すフローチャートである。図27に示すように、役物開放前処理では、CPU56は、あらかじめ決められている役物の開放時間(例えば、5秒)に相当する値を役物開放時間タイマに設定する(ステップS412)。そして、CPU56は、役物を開放状態に制御する。具体的には、役物内への遊技球の進入を許容するための可動部材76の回転軸に接続されている駆動するモータ24を駆動して、可動部材76を、遊技球が役物の内部に進入可能な状態に設定する。また、役物の内部に進入した遊技球を計数する役物内遊技球個数カウンタをクリア(0に初期化)する(ステップS414)。その後、第2特別図柄プロセスフラグの値を、役物開放中処理(ステップS310)に応じた値に更新する(ステップS416)。
図28は、役物開放中処理(ステップS310)を示すフローチャートである。役物開放中処理において、CPU56は、役物開放時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS421)。タイムアウトしていれば、CPU56は、役物を閉鎖状態に制御する。具体的には、第2大入賞口(役物)内への遊技球の進入を禁止するためにモータ24を逆回転させ、可動部材76を、遊技球が役物の内部に進入不可能な状態に戻す(ステップS431)。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値を、役物閉鎖後処理(ステップS311)に応じた値に更新する(ステップS432)。
役物開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU56は、役物開放時間タイマの値を−1する(ステップS422)。そして、役物入賞スイッチ71aがオンしたら、すなわち役物に進入した遊技球を検出したら(ステップS423)、CPU56は、役物内遊技球個数カウンタの値を+1する(ステップS424)。また、役物排出スイッチ73aがオンしたら、すなわち役物から排出された遊技球を検出したら(ステップS425)、CPU56は、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS426)。遊技球が特定領域74を通過したことを示す特定領域入賞スイッチ74aがオンしたら(ステップS427)、CPU56は、第1V入賞フラグをセットし、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS428)。なお、上述の処理に加えて、役物入賞スイッチ71aがオンしたら、役物入賞指定コマンドを送信し、特定領域入賞スイッチ74aがオンしたら、特定領域入賞指定コマンドを送信するように構成することで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドにもとづいて状況に応じた演出を行うことができる。また、例えば、異常監視処理として、役物内遊技球個数カウンタの値がマイナスになったり、所定値(例えば、極端に大きい値)以上になった場合に、異常が発生したと判断して外部出力などを行うように構成してもよい。
図29は、役物閉鎖後処理(ステップS311)を示すフローチャートである。役物閉鎖後処理において、CPU56は、役物内遊技球個数カウンタの値が0になっているか否か確認する(ステップS441)。役物内遊技球個数カウンタの値が0になっているということは、遊技球が役物に全く入賞しなかったか、または、役物に入賞した全ての遊技球がすでに排出されたことを意味する。なお、図29に示す例に限らず、ステップS441の前に、図28のステップS423およびS423に相当する処理を実行するように構成してもよい。具体的には、役物入賞スイッチ71aがオンしたら、すなわち役物に進入した遊技球を検出したら、CPU56は、役物内遊技球個数カウンタの値を+1する。この処理を役物閉鎖後に実行することによって、役物閉鎖後に役物入賞スイッチ71aがオンした場合にもカウント漏れを防ぐことができる。
役物内遊技球個数カウンタの値が0になっている場合には、CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、第2小当り終了処理(ステップS308a)に応じた値に更新する(ステップS452)。
役物内遊技球個数カウンタの値が0になっていない場合には、すなわち遊技球がまだ役物内に滞留している場合には、CPU56は、ステップS442〜S445の処理を行う。すなわち、役物排出スイッチ73aがオンしたら(ステップS442)、CPU56は、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS443)。また、特定領域入賞スイッチ74aがオンしたら(ステップS444)、CPU56は、V入賞フラグをセットし、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS445)。なお、この実施の形態では、第2小当りが発生すると第2大入賞口(役物)が1回開放するように制御されるが、複数回開放するように制御してもよい。また、この実施の形態では、役物排出スイッチ73aは、排出領域73を通過した遊技球のみを検出可能な位置に設けられているが、排出領域73を通過した遊技球と特定領域74を通過した遊技球とをいずれも検出可能な位置(例えば、排出領域73を通過した遊技球と特定領域74を通過した遊技球とが合流する位置)に設けられていてもよい。このような位置に設けられていれば、特定領域入賞スイッチ74aがオンしたときに、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する処理(具体的には、ステップS428またはステップS445における処理の一部)を省略することができる。
図30は、第2小当り終了処理(ステップS308a)を示すフローチャートである。第2小当り終了処理において、CPU56は、第2小当り終了指定コマンドを送信する(ステップS460)。次に、CPU56は、第2小当りフラグをリセットする(ステップS461)。そして、CPU56は、V入賞フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS464)、セットされていなければ、第2特別図柄プロセスフラグの値を、第2特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS469)。
また、V入賞フラグがセットされていれば、CPU56は、V入賞フラグをリセットし(ステップS464)、開放回数カウンタに開放回数(例えば、15)をセットする(ステップS465)。そして、CPU56は、第2大当りフラグをセットし(ステップS466)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS467)。その後、CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、第2大入賞口開放前処理(ステップS305a)に応じた値に更新する(ステップS468)。以上の処理によって、役物が開放される第2小当りにおいて、役物内に設けられた特定領域に遊技球が入賞すると(V入賞)、第2小当り遊技終了後に大当り状態に移行する制御がおこなわれる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
その後、演出制御用CPU101は、演出制御で使用する乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706a,bの演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図11参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセス処理を行う(ステップS706a)。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9aの表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2演出制御プロセス処理を行う(ステップS706b)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9bの表示制御を実行する。
図32〜図33は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS615)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、デモンストレーション画面を表示する(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS622)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS630)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS631)。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンド(第1小当り開始指定コマンド、第2小当り開始指定コマンド)であれば(ステップS632)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグ(第1小当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2小当り開始指定コマンド受信フラグ)をセットする(ステップS633)。
受信した演出制御コマンドが遊技状態指定コマンド(通常状態指定コマンドまたは特別状態指定コマンド:図11参照)であれば(ステップS670)、演出制御用CPU101は、確変フラグをセットまたはリセットする(ステップS671)。ステップS671では、演出制御用CPU101は、通常状態指定コマンドを受信した場合には特別状態フラグをリセットし、特別状態指定コマンドを受信した場合には特別状態フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS672)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図31に示されたメイン処理における第1演出制御プロセス処理(ステップS706a)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第1演出制御プロセス処理では、演出表示装置9aの表示状態が制御され、第1飾り図柄の可変表示が実現され、第1特別図柄の変動に同期した第1飾り図柄の可変表示に関する制御も行われる。また、第2演出制御プロセス処理では、演出表示装置9bの表示状態が制御され、第2飾り図柄の可変表示が実現され、第2特別図柄の変動に同期した第2飾り図柄の可変表示に関する制御も行われる。これらは異なる演出制御プロセス処理において実行される。ただし、第2演出制御プロセス処理(ステップS706b)のプログラムも、第1演出制御プロセス処理と同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2演出制御プロセス処理が説明されることになる。なお、処理内容が異なるものについては、それぞれについて後述する。
なお、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示とを、1つの演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この実施の形態では、複数の演出表示装置が設けられているが、演出表示装置が1つだけ設けられた構成であってもよい。特別図柄1の変動に係る演出と特別図柄2の変動に係る演出とを共通の演出(片方が行っているときは異なる共通の演出を行う)としてもよいし、演出表示装置上でそれぞれに対応する演出(可変表示)を行うようにしてもよい(例えば、各特別図柄の変動が大当りとなることの示唆や、小当りとなるとなることの示唆を共通の演出表示装置で行う)。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801):第1飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信する時点で、第1飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS804)または第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
第1大当り/小当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9aに大当りの発生(または、小当りの発生)を報知するための画面(ファンファーレ画面)を表示する制御を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
第1ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1大当り/小当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9aにおいて、大当り遊技状態(または、小当り遊技状態)が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、図34に示された第1演出制御プロセス処理における第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図36は、図34に示された第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した変動パターンコマンド)を読み出す(ステップS820)。また、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を読み出す(ステップS821)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドと表示結果指定コマンドとにもとづいて、飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS823)。そして、決定された飾り図柄の表示結果を、RAMに形成されている飾り図柄表示結果格納領域に格納する(ステップS824)。
なお、ステップS823では、演出制御用CPU101は、例えば、受信した表示結果指定コマンドが大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、停止図柄としての3図柄が揃った飾り図柄の組合せを決定する。
受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として、左右の2図柄が揃い、中央に「チャンス」の文字図柄が表示される組合せ(チャンス目ともいう)を決定する。なお、この実施の形態では、小当りの場合とともに変動回数が特定回数に達した場合にもチャンス目が導出表示されるが(図40(D)参照)、これらを異なる組合せとするようにしてもよい。例えば、変動回数が特定回数に達した場合には、変動停止後に必ず特別状態に移行するため、左右の2図柄が揃い、中央に「大チャンス」の文字図柄が表示される組合せとするようにしてもよい。
はずれの場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次に、演出制御用CPU101は、特定演出に関する決定を行う(ステップS831a)。具体的には、特定演出としてノーマルリーチまたはスーパーリーチを実行するか否かを決定する他に、特殊特定演出を実行するか否かを決定する。特殊特定演出は、大当りとなるか否かを煽るノーマルリーチまたはスーパーリーチが実行された後に、特別状態に移行することを示す演出が実行されるものである。演出制御用CPU101は、例えば、(ステップS97で送信された)特殊特定演出指定コマンドを受信しているか否かを確認し、受信している場合には、特殊特定演出を実行すると決定することができる。また、例えば、特殊特定演出を含む変動パターンを示す変動パターンコマンドをあらかじめ設けておき、そのような変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて特殊特定演出を実行すると決定することができる。
図40は、特定演出の一例を示す説明図である。図40に示す例では、飾り図柄の変動中にキャラクタ9fが登場し(図40(A))、中央のコインを回転させる演出が行われる(図40(B))。そして、中央のコインが一旦停止して「リーチ」の文字が現れるとともに、左右の飾り図柄が「7」で停止表示されてリーチ状態となり、リーチ演出が開始される(図40(C))。そして、中央のコインが再度回転し、通常の特定演出を実行することに決定されている場合には、リーチ演出開始後にコインの回転が停止して「大当り」の文字が現れるとともに左右中の飾り図柄が「7」で揃う大当りとなる大当り演出(図40(E))、またはコインの回転が停止して「ハズレ」の文字が現れるとともに中央の飾り図柄が「6」で停止してはずれとなるはずれ演出(図40(F))が実行される。このとき、特殊特定演出を実行することに決定されている場合には、リーチ演出開始後にコインの回転が停止して「チャンス」の文字が現れるとともに中央に「チャンス」の文字が表された飾り図柄が停止する演出(図40(D))が実行され、変動停止後に特別状態に移行するように制御される。このように構成することで、特定演出の興趣を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、この実施の形態では、小当りの場合とともに変動回数が特定回数に達した場合にもチャンス目が導出表示されるが(図40(D)参照)、これらを異なる組合せとするようにしてもよい。例えば、変動回数が特定回数に達した場合には、変動停止後に必ず特別状態に移行するため、左右の2図柄が揃い、中央に「大チャンス」の文字図柄が表示される組合せとするようにしてもよい。
特定演出に関する決定処理が終了すると、演出制御用CPU101は、特定演出に関する決定結果および使用する変動パターンに応じたプロセステーブル(図37参照)を選択する(ステップS831b)。次いで、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9a、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、第1変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS834)。また、第1変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS835)。
なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9aに出力し、演出表示装置9aが信号に応じた画像を表示することによって第1飾り図柄の変動が実現される。
また、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、第1飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
その後、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS836)。
図37は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)の組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。
図37に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや演出種類に応じて用意されている。また、大当りの報知に関する演出や大当り遊技中の演出を実行するためのプロセステーブルも用意されている。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
図38は、第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、第1変動中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS1821)、第1変動中断フラグがセットされていなければ、第1中断指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS1822)。第1中断指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU101は、第1変動時間タイマの値を−1し(ステップS1823)、第1飾り図柄の変動表示を継続して実行する(ステップS1824)。また、演出制御用CPU101は、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認し(ステップS1825)、タイムアウトしたときは、第1飾り図柄プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理を示す値に更新する(ステップS1826)。
第1中断指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、第1変動中断フラグをセットし(ステップS1827)、演出表示装置9aにはずれ図柄を停止表示する(ステップS1828)。このとき、第1飾り図柄の変動が継続中であることを報知する表示を演出表示装置9において行うように構成されていてもよい。また、ステップS1828の処理で第1飾り図柄を停止表示させる場合に、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄を完全に停止させるのではなく、第1飾り図柄をゆれ変動(例えば、上下方向に移動したり戻ったりするような変動が繰り返されること)させるようにしてもよい。
また、ステップS1821で変動中断フラグがセットされていることを確認したら(ステップS1821のY)、演出制御用CPU101は、第1再開指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS1830)。第1再開指定コマンドを受信していれば、第1変動中断フラグをリセットするとともに(ステップS1831)、演出表示装置9aにおいて第1飾り図柄の変動を再開させる(ステップS1832)。そして、ステップS1823〜S1826の処理を実行する。第1再開指定コマンドを受信していなければ(ステップS1830のN)、第1飾り図柄変動中処理を終了する。
図39は、第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされていたら確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS8300)。また、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って演出表示装置9aにおいて停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8302)。大当りまたは小当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りにすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合には、ステップS8311に移行する。
大当りにすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りの開始を報知する演出(ファンファーレ演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8304)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8305)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8306)。
その後、演出制御プロセスフラグの値を第1大当り/小当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8307)。
ステップS8311では、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する。
以上のように、演出制御用CPU101は、演出表示装置9bに大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときには、第1中断指定コマンドを受信したことにもとづいて第1変動中断フラグをセットするとともに変動中断処理を行う。そして、第1再開指定コマンドを受信するまでステップS823〜S826の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動を行わない制御がなされる。
図41は、第1飾り図柄変動開始処理の変形例を示すフローチャートである。図41に示す例では、演出制御用CPU101は、ステップS831cにおいて前兆演出に関する決定を行い、ステップS831dにおいて前兆演出に関する決定結果および使用する変動パターンに応じたプロセステーブルを選択するように構成されている。この実施の形態では、前兆演出とは、通常状態から特別状態に移行されることを示唆する演出である。具体的には、前兆演出は、変動回数が特定回数に達することで特別状態に移行されることを示唆する。したがって、特別状態である場合には前兆演出を実行しないと決定される。前兆演出として、例えば、図40(A)のキャラクタ9fが表示領域を横切る演出などが実行される。演出制御用CPU101は、ステップS831cにおいて前兆演出を実行するか否かを決定する際に、特定回数と変動回数との差にもとづいて異なる割合で決定するようにしてもよい。例えば、図42に示す前兆演出実行判定テーブルでは、特定回数と変動回数との差が小さいほど前兆演出が実行される割合が高くなるように設定されている。このように、特定回数と変動回数との差が小さいほど、すなわち特定回数に近くなるほど前兆演出が実行される割合が高くなるように設定することによって、特定回数に近いことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上述の図36の特定演出に関する決定(ステップS831a)と図41の前兆演出に関する決定(ステップS831c)とをいずれも実行し、それぞれの決定結果と使用する変動パターンとに応じたプロセステーブルを選択するようにしてもよい。
図43は、第1大当り終了処理の変形例を示すフローチャートである。図43に示す例では、CPU56は、ステップS173aにおいて大当り種別に応じて特定回数を設定するように構成されている。例えば、図44に示すように、複数種類の大当り種別を設けておき、CPU56は、第1特別図柄通常処理において小当り種別を決定する処理と同様に、大当り種別を決定する処理を行う。そして、CPU56は、ステップS173aにおいて、大当り種別にもとづいて、大当り種別に対応付けられた特定回数(図44(b))を設定する処理を行う。このように構成することで、大当り種別の種類に着目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、図44に示す例では、大当り種別ごとに大当り遊技状態でのラウンド数が異なっているが、同じであってもよい。また、図44に示す大当り種別に限らず、例えば、変動回数が特定回数に達するまでもなく大当り後に特別状態に移行される大当りを設けてもよい。
図45は、変動パターンおよび変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図45に示す変形例では、第2特別図柄の変動パターンとして、変動時間が5秒の短縮変動が設けられ、さらに第2特別図の変動パターン決定テーブルとして短縮変動のみが選択される電源投入時用変動パターン決定テーブルが設けられている。この場合、メイン処理において、例えば、タイマ割込の設定(ステップS15)の後に電源投入フラグをセットし、特定条件(例えば、小当りの発生や変動回数が所定回数に達することなど)が成立するまでは電源投入フラグをセットしたままとし、電源投入フラグがセットされている場合には、第2特別図の変動パターンを、電源投入時用変動パターン決定テーブルを用いて決定するように構成することができる。そのように構成することで、電源投入後から特定条件が成立するまでは第2特別図柄の変動パターンとして短縮変動が選択され、第2特別図柄の表示結果として小当り図柄が表示される可能性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上に説明したように、この実施の形態では、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が特定回数に達すると、第2特別図柄の可変表示にもとづいて第2大入賞口(役物)が開放状態に制御されやすい特別状態に移行される。したがって、特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。さらに、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動可能であり、第2特別図柄は、第1特別図柄に比べて表示結果が小当りとなる割合が高く、特別状態に制御されているときには通常状態に比べて第2特別図柄の変動時間が短いように構成されている。したがって、特別状態に制御されると、第2特別図柄の変動時間が短くなることで第2特別図柄の変動の頻度が向上し、小当りが発生しやすくなるため、興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動結果が小当り図柄(第1小当りA)となると、第2特別図柄の可変表示にもとづいて第2大入賞口(役物)が開放状態に制御されやすい特別状態に移行される。したがって、第1特別図柄(または第1飾り図柄)の表示結果が小当り図柄となることについても、遊技者に期待をもたせることができ、特定遊技状態が発生しない状態が続いても、遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。さらに、複数種類の第1小当りが設けられ、特別状態に移行される第1小当りAと特別状態に移行されない第1小当りBとを含むため、小当り図柄が表示された後に特別状態に移行されるか否かにも期待を持たせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の小当りが発生したときには第1大入賞口が開放され、第2特別図柄の小当りが発生したときには第2大入賞口(役物)が開放されるように制御されているが、第1特別図柄の小当りが発生したときにも第2大入賞口(役物)が開放されるように制御してもよい。この場合には、例えば、第1特別図柄の小当りが発生したときには、第2特別図柄の小当りが発生したときに比べて第2大入賞口(役物)が開放される期間や回数が少ないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、特別状態に移行されると大当り遊技が終了するまで通常状態に移行されないように制御されているが、例えば、移行後所定期間経過した場合や所定の変動回数に達した場合に通常状態に戻すように制御してもよい。このように特別状態に制御される期間が有限(大当りの発生によらず)であれば、この実施の形態では、第2始動口14が第1始動口13の下方に設けられ、第2大入賞口(役物)が演出表示装置9a,bの下部に設けられているが、第2始動口14および第2大入賞口(役物)を第1始動口13とは別の領域(例えば演出表示装置9a,bの右側)に設けるように構成してもよい。このように構成することで、図1に示す構成よりも、特別状態中には小当りの回数を多く消化することができる。また、特別状態においては、第2小当りが複数回発生して特別状態が継続する方が、第1特別図柄の大当りが発生して大当り遊技が行われて特別状態が終了してしまうよりも、有利であることが想定される。この場合には、図10(B3)に示す例では、特別状態のときには第1特別図柄は短縮変動が行われやすい設定になっているが、特別状態(特に特別状態に制御される期間が有限である場合)においては、第1特別図柄の変動パターンとして、第2特別図柄の変動時間よりも変動時間が長い変動パターンが選択されるように設定してもよい。このように設定することで、第1特別図柄の変動が行われる頻度を低くすることができるとともに、第1大当りが発生して特別状態が終了してしまう確率を低くすることができる。また、この実施の形態では、第1小当りが発生しても特別状態が終了することはないが、第1小当りが発生しても特別状態が終了するように構成する場合には、第1小当りなどが発生しやすくなることで特別状態が終わりやすくなることを回避するために、第1特別図柄の変動パターンとして、変動時間が長い変動パターンが選択されるように設定してもよい。また、例えば、特別状態に制御される期間が有限(所定の変動回数に達した場合に通常状態に戻す)である場合には、特別状態カウンタを設けて特別状態で変動可能な回数をカウントダウンし、大当り遊技後にも特別状態カウンタの値が残っているときには、通常状態に移行せず、特別状態を維持するようにしてもよい。
また、第2特別図柄の変動が変動時間の長い変動パターン(例えば変動パターン6(変動時間が1800秒))にもとづいて行われているときに、特別状態への移行条件(例えば、第1小当りAの発生や変動回数が特定回数に達する)を満たしたときには、第2特別図柄の変動(変動時間が長い変動パターンにもとづく変動)を強制的に停止し、その後、第2特別図柄の変動を新たに行うように制御してもよい。この場合には、例えば、強制的に停止された後の第2特別図柄の変動は、特別状態において行われる。また、一方の特別図柄の変動結果が大当りとなったときに、他方の特別図柄の変動に対して中断、再開させる制御を行わずに、はずれとして停止させる制御を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出表示装置9a,bの2つが搭載されている遊技機について説明したが、演出表示装置が1つの遊技機であっても本発明は適用可能である。以下、1つの演出装置で2つの特別図柄の変動に対応する演出を行う例について説明する。例えば、演出表示装置9の表示画面には、第1飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1可変表示部9aという。)と、第2飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2可変表示部9bという。)と、第1の可変表示部9aおよび第2の可変表示部9bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部9cという。)とがある。また、背景図柄演出部9cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。2つの可変表示部(第1の可変表示部9aおよび第2の可変表示部9b)に対して1つの背景図柄演出部9cが設けられ、背景図柄演出部9cにおいて、2つの可変表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)が把握しやすくなる。また、演出制御基板に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板を介して遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部9cとの表示制御を行う。
また、背景図柄表示部9cでは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。そして、基本的に第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。また、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。以上のように制御することで、演出表示装置が1つの遊技機であっても本発明は適用可能である。
実施の形態2.
図46は、特別図柄の変動(可変表示)および始動口への遊技球の入賞の一例を示す説明図である。
この実施の形態では、通常状態(通常遊技状態)では、第1特別図柄の変動時間は相対的に長く、また、第1始動入賞口13への遊技球の入賞に関する保留記憶はあるが第2始動入賞口14への遊技球の入賞に関して保留記憶はなく、かつ、第1特別図柄と第2特別図柄は同時には変動しない。
よって、図46に示すように、遊技状態が通常状態であるときには、第1特別図柄の変動が連続的に実行される可能性が高い。そして、第1特別図柄の変動が実行されているときには、第2始動入賞口14への遊技球の入賞が無効になる。すなわち、第2始動入賞口14への遊技球の入賞は、第2特別図柄の変動の実行条件を成立させない。すなわち、第2特別図柄の変動が開始されない可能性が高い。
また、図7(B)に示すように、通常状態(通常遊技状態)では、第1特別図柄の変動が行われるときに極めて低い割合でしか小当りが発生しないので、通常状態では小当り遊技状態に移行する可能性を低くすることができ、遊技店が不利益を被らないようにすることができる。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動によって小当りが発生した場合には、第2大入賞口(役物)が0.2秒間開放される。
遊技状態が特別状態であるときには、特別図柄の変動時間が相対的に短い。具体的には、図9(A),図10(B3)に示されるように、特別状態時には変動時間が1秒の短縮変動が選択されやすい。したがって、保留記憶数が増加しないうちに(例えば、0から1にならないうちに)、第2始動入賞口14への遊技球の入賞が生ずる可能性がある。そして、その入賞が第2特別図柄の変動の実行条件を成立させる有効始動入賞になる可能性が、通常状態である場合に比べて高い。なお、少なくとも第1特別図柄の変動時間は、通常状態に比べて特別状態であるときに短くなるように設定されるが、第1特別図柄のみならず第2特別図柄の変動時間も通常状態に比べて特別状態であるときに短くなるように設定されていてもよい。例えば、パターンAとして、通常状態では第1特別図柄の平均変動時間:10秒、第2特別図柄の平均変動時間:1800秒となり、特別状態では第1特別図柄の平均変動時間:1秒、第2特別図柄の平均変動時間:1秒となるように設定することができる。また、パターンBとして、通常状態では第1特別図柄の平均変動時間:10秒、第2特別図柄の平均変動時間:10秒となり、特別状態では第1特別図柄の平均変動時間:1秒、第2特別図柄の平均変動時間:10秒となるように設定することができる。ただし、第2特別図柄の変動が開始されてもすぐに小当りが発生してしまうことを防止することができるため、パターンBよりもパターンAを適用することが望ましい。
図7(C)に示すように、特別状態では、第2特別図柄の変動が行われるときに、極めて高い割合で小当りが発生する。なお、図46には示されていないが、第2特別図柄の変動と次回の第2特別図柄の変動との間に、小当り遊技が実行されている。なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動によって小当りが発生した場合には、第2大入賞口(役物)が1.8秒間開放される。
つまり、特別状態では、小当りが連続的に発生する可能性が高く、遊技者は、連続する小当り遊技によって多数の賞球を獲得することができる。
図47は、この実施の形態において、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。また、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
図48は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212)。保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、上述のように、この実施の形態では、特別図柄1のみ保留記憶される。
保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214)。ステップS214の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)、およびソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)や変動パターン決定用乱数(ランダム2)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン決定用乱数(ランダム2)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を抽出するようにしてもよい。
保留記憶バッファには、保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。RAMに形成されているとは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS215)。
図49および図50は、この実施の形態の特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS50)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS51)。第2始動口スイッチ14aがオンした場合には、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS52)。そして、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)、およびソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)や変動パターン決定用乱数(ランダム2)を抽出した後(ステップS53)、ステップS61に移行する。
第2始動口スイッチ14aがオンしていない場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS60)、処理を終了する。
なお、CPU56は、ステップS60の処理で、保留記憶数が0になってから所定時間(例えば、1分)が経過したことを条件に、客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う。そのような制御を実現するために、例えば、CPU56は、保留記憶数の値が0になったときに所定のタイマをスタートし、保留記憶数の値が1に変化した場合にはタイマを停止するが、タイマが停止せずタイマの値が所定値になったときに客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う。
また、ステップS60の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動(可変表示)が連続的に実行される状況では、客待ちデモ指定コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されない。
また、CPU56は、保留記憶数が0であるときに、第2始動口スイッチ14aがオンしていないことを検出した時点から、ある程度の時間が経過してから客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う制御を行うようにしてもよい。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS51,S53,S54の処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示に対して、第1特別図柄の変動表示が優先して実行される。つまり、第1特別図柄の変動表示を開始させるための条件が第2特別図柄の変動表示を開始させるための開始条件に優先して成立するように制御される。
通常状態では、なるべく小当りを発生させないようにする(すなわち、第2特別図柄の変動を開始させないようにする)ために、そのような制御を行うことが好ましいが、特別状態では、なるべく第1特別図柄の変動を開始させないようにするために、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示を優先して実行することが好ましい。
特別状態において第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにするには、特別状態では、ステップS50の処理の前に、ステップS51の処理を実行すればよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。
そして、CPU56は、保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。
すなわち、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致する。
そして、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1減らす(ステップS57)。また、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS58)。
次に、CPU56は、ランダムR(大当り判定用乱数)の値にもとづいて、大当りにするか否か決定する。すなわち、大当り判定用乱数の値が大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図6参照)のいずれかに一致するか否か判定する(ステップS61)。具体的には、CPU56は、現在の遊技状態に応じて、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。なお、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」が設定されている場合には、始動口スイッチ通過処理のステップS214の処理で抽出し保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較する処理)を行う。特別図柄ポインタに「第2」が設定されている場合には、ステップS53の処理で読み出した大当り判定用乱数を用いて大当り判定を行う。
大当りとすることに決定した場合には、ステップS65に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS61で、ランダムR(大当り判定用乱数)の値がいずれの大当り判定値にも一致しないことを確認した場合には、CPU56は、小当り判定テーブル(図7(B),(C)参照)を使用して小当り判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数の値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。ランダムRの値が小当り判定値に一致しない場合には、すなわち、はずれである場合には、ステップS73に移行する。なお、ステップS62の処理では、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図7(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図7(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。
そして、大当り判定用乱数の値がいずれかの小当り判定値に一致する場合には(ステップS62)、すなわち、小当りとすることに決定した場合には、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS73に移行する。
ステップS65では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS73)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄である「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄である「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄である「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS74)。
以上に説明したように、この実施の形態では、特別状態では、小当りが連続的に発生する可能性が高く、遊技者は、連続する小当り遊技によって多数の賞球を獲得することができる。また、通常状態(通常遊技状態)では、第1特別図柄の変動が行われるときに極めて低い割合でしか小当りが発生しないか、もしくは全く発生しないので、通常状態では小当り遊技状態に移行する可能性を低くすることができ、遊技店が不利益を被らないようにすることができる。また、第1特別図柄の変動が行われるときに小当りが発生しても第2大入賞口の開放時間は極めて短いので、遊技店が不利益を被らないようにすることができる。
上記実施の形態において特別状態(有利な状態)の例に示したが、他の制御方法によって特別状態(有利な状態)を構成する様にしてもよい。例えば、他の制御方法としては、特別図柄が2個で、第1特別図柄は保留記憶の機能を有し、電チュー始動口に対応した第2特別図柄については保留記憶の機能を有しないが、小当り確率を高くするとともに大入賞口の開放期間も長い期間(例えば1.8S)とし、普通図柄ゲートを通過した遊技媒体が略第1特別図柄の始動口に入賞する様にする。そして通常状態では例えば第1特別図柄の変動時間よりも普通図柄の変動時間を短くすることにより、電チューが開放して第2特別図柄の始動入賞が発生したとしても第1特別図柄が変動しているときに第2特別図柄の始動入賞を発生させることにより第2特別図柄の変動を実行できない様にする。その後、所定条件の成立(例えば小当りの発生や大当りの発生、予め決められた変動回数の消化)にもとづいて、第1特別図柄の変動時間と普通図柄の変動時間の関係を逆転させる(例えば第1特別図柄の変動時間をごく短い時間(例えば0.2秒)にする)ことにより、第1特別図柄が変動しておらず、保留もない状態で第2特別図柄の始動入賞が発生する様にすることで、小当りの発生頻度を高める様にしてもよい。尚この制御方法の場合、第2特別図柄の始動口を電チューとして構成しなくてもよく、その場合でも通常状態では第1特別図柄の保留が途切れない状態で第2特別図柄の始動入賞を発生させるようにし、所定条件の成立にもとづいて第2特別図柄の始動入賞が、第1特別図柄の保留がなく変動もしていない状態で発生する様にすればよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図2に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、所定の遊技が可能なパチンコ機やスロット機などの遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9a,b 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
15 可変入賞球装置
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 遊技領域に設けられた第1始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、遊技領域に設けられた第2始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、第2識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて通常状態に比べて遊技球が入賞しやすい入賞容易状態に変化する可変入賞装置とを備え、前記可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    第1識別情報の表示結果が所定の表示結果となったことにもとづいて、第1識別情報の表示結果が前記所定の表示結果となる前に比べて、第2識別情報の可変表示にもとづいて前記可変入賞装置を入賞容易状態に変化しやすい有利状態に制御する有利状態制御手段を備えた
    ことを特徴とする遊技機。
JP2012229285A 2012-10-16 2012-10-16 遊技機 Pending JP2014079381A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229285A JP2014079381A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229285A JP2014079381A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014079381A true JP2014079381A (ja) 2014-05-08

Family

ID=50784187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012229285A Pending JP2014079381A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014079381A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016096996A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 株式会社ニューギン 遊技機
JP2016107023A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 タイヨーエレック株式会社 遊技機
JP2017012310A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2017012312A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2019122710A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 株式会社三共 遊技機
JP2019187921A (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019187920A (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP2020092821A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 株式会社平和 遊技機
JP2020110327A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 株式会社平和 遊技機
JP2020110326A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 株式会社平和 遊技機

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011078684A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Kyoraku Sangyo Kk ぱちんこ遊技機

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011078684A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Kyoraku Sangyo Kk ぱちんこ遊技機

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016096996A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 株式会社ニューギン 遊技機
JP2016107023A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 タイヨーエレック株式会社 遊技機
JP2017012310A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2017012312A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2019122710A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 株式会社三共 遊技機
JP2019187920A (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019187921A (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP2020092821A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 株式会社平和 遊技機
JP7220070B2 (ja) 2018-12-12 2023-02-09 株式会社平和 遊技機
JP2020110327A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 株式会社平和 遊技機
JP2020110326A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 株式会社平和 遊技機
JP7269015B2 (ja) 2019-01-11 2023-05-08 株式会社平和 遊技機
JP7271193B2 (ja) 2019-01-11 2023-05-11 株式会社平和 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6231269B2 (ja) 遊技機
JP2014079381A (ja) 遊技機
JP2014083124A (ja) 遊技機
JP4485540B2 (ja) 遊技機
JP5415504B2 (ja) 遊技機
JP5290377B2 (ja) 遊技機
JP5606474B2 (ja) 遊技機
JP2014033907A (ja) 遊技機
JP5290376B2 (ja) 遊技機
JP5415505B2 (ja) 遊技機
JP5345282B2 (ja) 遊技機
JP6960301B2 (ja) 遊技機
JP5497087B2 (ja) 遊技機
JP6800080B2 (ja) 遊技機
JP2014079380A (ja) 遊技機
JP5883048B2 (ja) 遊技機
JP5921369B2 (ja) 遊技機
JP6487628B2 (ja) 遊技機
JP5918320B2 (ja) 遊技機
JP5671575B2 (ja) 遊技機
JP6886388B2 (ja) 遊技機
JP5518929B2 (ja) 遊技機
JP6224761B2 (ja) 遊技機
JP2021102099A (ja) 遊技機
JP5989071B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170207