JP2014077634A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2014077634A
JP2014077634A JP2013266799A JP2013266799A JP2014077634A JP 2014077634 A JP2014077634 A JP 2014077634A JP 2013266799 A JP2013266799 A JP 2013266799A JP 2013266799 A JP2013266799 A JP 2013266799A JP 2014077634 A JP2014077634 A JP 2014077634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
refrigerator
door
transparent front
urethane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013266799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5633629B2 (ja
Inventor
Junichi Kurita
潤一 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013266799A priority Critical patent/JP5633629B2/ja
Publication of JP2014077634A publication Critical patent/JP2014077634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5633629B2 publication Critical patent/JP5633629B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Refrigerator Housings (AREA)

Abstract

【課題】扉前面の意匠性を高めた冷蔵庫を提供する。
【解決手段】断熱性能を有する冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に設けた複数の貯蔵室と、前記貯蔵室の開口部をそれぞれ開閉可能とする複数の断熱扉とを備え、前記断熱扉は、内フレーム23と縁枠24と着色層付きの透明前板25と発泡断熱材とで形成し、透明前板25の外周部は透明前板挿入部で覆うことなくそのまま露出状態とするとともに、透明前板25と発泡断熱材との間に易接着層を形成したことにより、透明前板の接着強度を確実に向上することができるので、意匠性を高めながら信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は冷蔵庫に関し、特に冷蔵庫の扉構成に関するものである。
一般に冷蔵庫は、断熱性を有する冷蔵庫本体内に冷蔵室、冷凍室、野菜室等を設け、これら各冷蔵室、冷凍室、野菜室等は扉によって開閉可能に構成してある。
上記扉は、冷蔵庫本体の前面となる前板と、冷蔵室、冷凍室、野菜室等の内面となる内フレームと、これら前板と内フレームとを一体に連結する枠体との間にウレタンを充填発泡させて、冷蔵庫本体と同様断熱性を有するように構成してある。
このような冷蔵庫扉の前板は冷蔵庫全体の見栄え、すなわち意匠に大きな影響を与え、その仕上がりは冷蔵庫全体の品位を大きく左右する。
そこでこの扉の意匠性を向上させるべく扉の前板をガラス板で構成したものが見られる(例えば、特許文献1参照)。
図8は上記特許文献1で提案された扉を示し、その前板101は模様等の着色層102をシルク印刷によって形成した着色ガラス板103で構成してあり、当該着色ガラス板103と内フレーム104と枠体105との間にウレタン106を充填発泡させて構成してある。
特許第3140110号公報
上記従来の構成によれば、着色層102の手前に着色ガラス板103の透明層が位置するため、着色の色に深みが加わって質感が増し、金属製あるいは樹脂製の塗装前板に比べるとその意匠性が向上する利点がある。
しかしながら、上記従来の扉は枠体105に着色ガラス板挿入部107を設け、この着色ガラス板挿入部107に前記着色ガラス板103をはめ込んで着色ガラス板103を保持していたため、この着色ガラス板挿入部107の縁部が着色ガラス板103の前面周囲に露出し、着色ガラス板103を用いて向上させた意匠性を損なうという課題があった。
また、この着色ガラス板挿入部107の縁部と着色ガラス板103表面との境界部にはごく微細な誇りや塵埃等が付着堆積していき、この微細なほこりや塵埃等は拭きとろうとしても完全にふき取ることができず、縁部に沿って線状に見え始めるようになる。これは着色ガラス板103の着色が白色系であれば短期間の使用で目立ちはじめ、使用期間が長くなるにつれて大きく目立つようになり、冷蔵庫の美観を大きく損ねる。
そこで出願人はこのような課題を解決すべく、枠体105の着色ガラス挿入部107を廃止して、着色ガラス板103の端部をそのまま露出状態とし、発泡ウレタン106の接着力によって着色ガラス板103を保持するものを試作し、寿命加速試験を行ってみた。
その結果、試作品の一部に扉周縁部付近で着色ガラス板103と発泡ウレタン106との接着に部分的な剥がれが生じ、その剥がれ次第に全体に広がっていくものが見出された。
これは次のような理由によるものではないかと推測される。すなわち冷蔵庫の扉は扉庫内側と扉外面側との間の温度差が大きくて、扉を構成する発泡ウレタン106にはその温度差によって常に収縮力が働いている。しかしながら、この発泡ウレタン106に接着している着色ガラス板103はその線膨張係数が発泡ウレタン106の線膨張係数に比べ小さいのでほとんど熱収縮は起こさない。よってこれら両者間には常に剥がれ力が作用するような形となっている。このような状態下で扉の開閉が繰り返され、着色ガラス板103と発泡ウレタン106との接着部分には微小とはいえ衝撃力が加わる。これが長年繰り返されると、発泡ウレタン106と着色ガラス板103との間の接着力の比較的弱い部分で剥がれが生じるのではないか推測される。
本発明はこのような知見に基づいてなしたもので、ガラス板挿入部を廃止して意匠性を高めるとともに、ガラス板等の透明前板の特に周縁部分の接着力を強化してガラス板挿入部を廃止したことによる剥がれ問題を抑制しその接着強度を長期間に亘って保障することができる冷蔵庫用扉を提供するものである。
本発明は上記目的を達成するため、断熱性能を有する冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に設けた複数の貯蔵室と、前記貯蔵室の開口部をそれぞれ開閉可能とする複数の断熱扉とを備え、前記断熱扉は、内フレームと縁枠と着色層付きの透明前板と発泡断熱材とで形成し、前記透明前板の外周部は透明前板挿入部で覆うことなくそのまま露出状態とするとともに、前記透明前板と前記発泡断熱材との間に易接着層を形成したものである。
これにより、扉の意匠性を高めながら、透明前板の接着強度を確実に向上することができる。
本発明は、透明前板の接着強度を確実に向上することができるので、意匠性を高めながら信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の外観斜視図 同冷蔵庫の概略断面図 同冷蔵庫の扉の一つを示す斜視図 同冷蔵庫の扉の分解斜視図 同図3のA−A断面図 同図3のB−B断面図 同冷蔵庫の扉の製造工程を示す説明図 従来の冷蔵庫における扉の断面図
第1の発明は、断熱性能を有する冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に設けた複数の貯蔵室と、前記貯蔵室の開口部をそれぞれ開閉可能とする複数の断熱扉とを備え、前記断熱扉は、内フレームと縁枠と着色層付きの透明前板と発泡断熱材とで形成し、前記透明前板の外周部は透明前板挿入部で覆うことなくそのまま露出状態とするとともに、前記透明前板と前記発泡断熱材との間に易接着層を形成したものである。
これにより、透明前板の接着強度を確実に向上することができるので、意匠性を高めながら信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の外観斜視図、図2は同冷蔵庫の概略断面図、図3は同冷蔵庫の扉の一つを示す斜視図、図4は同冷蔵庫の扉の分解斜視図、図5は同図3のA−A断面図、図6は同図3のB−B断面図、図7は扉の製造工程を示す説明図である。
図1、図2において、冷蔵庫本体1は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱2と、硬質樹脂製(例えばABS)の内箱3と、これら外箱2と内箱3との間に発泡充填した硬質の発泡ウレタン4からなる。上記冷蔵庫本体1はその内部に、冷蔵室5と、冷蔵室5の下に位置する切替室6及び切替室6に並設した製氷室7と、切替室6及び製氷室7の下部に位置する冷凍室8と、冷凍室8の下部に位置する野菜室9とを有する。また、前記冷蔵室5の前面は、例えば観音開き式の扉10,10により開閉自由に閉塞し、切替室6及び製氷室7と冷凍室8と野菜室9の前面部は引き出し式の扉11,12,13,14によって開閉自由に閉塞してある。
冷蔵庫本体1の背面には冷却室16があり、冷気を生成する冷却器17と、冷気を各室に供給する送風ファン18とが設けてある。また、上記冷蔵庫本体1の本体天面奥部には圧縮機19が設けてあり、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ20と、キャピラリーチューブ21と、前記した冷却器17とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行うように構成してある。
ここで、上記各扉10〜14は冷蔵庫本体1と同様硬質のウレタンを充填発泡させて断熱性を持たせてあり、更に意匠性を向上させるべくその前面をガラス板等の透明前板で構成してある。
以下、扉10の場合を例にしてその構成について図3〜図6を用いて説明する。なお、扉10以外の扉11〜14も同様の構成である。
図3〜図6において、23は冷蔵庫本体1の内側に位置することになる内フレームで、例えばABS樹脂で形成してある。24はこの内フレーム23の周端面に結合固定した縁枠で、同じくABS樹脂で形成してある。25は前記内フレーム23を覆うようにその縁枠24に積層配置したガラス板等の透明前板(以下、ガラス板と称す)で、この実施の形態では光沢のある強化ガラス板で形成してある。
このガラス板25は図5、図6に示すようにその内面に接着剤26を介して樹脂フィルム27が貼り付けてあり、この樹脂フィルム27に絵模様、例えばヘアーラインのような金属調模様からなる着色層28が形成してある。これによって、前記ガラス板25は、あたかも着色層付きのガラス板となる。前記樹脂フィルム27はこの実施の形態では透明性が高く機械的強度の高いポリエチレンテレフタレートを用い、着色層28はホワイト系ではガラス板25とは反対側面に形成し、グレー系ではガラス板25側に形成してある。図面ではガラス板25とは反対側面に形成した場合を示している。
29は前記ガラス板25の樹脂フィルム27側の面と内フレーム23と縁枠24との間の空間に充填発泡させた硬質のウレタンで、発泡によって内フレーム23及び縁枠24と
ともに前記ガラス板25内面の樹脂フィルム27に接着し、当該樹脂フィルム27を介してガラス板25を接着保持している。
ここで、前記内フレーム23の縁枠24は従来例で説明したような着色ガラス板挿入部を有しておらず、前記ガラス板25はその外周部をそのまま露出させた構成としてある。そして、前記発泡ウレタン29はその外周部の発泡密度を中央部分の発泡密度より高くしある。例えば、外周部のスキン層全体密度が34.5〜37.5kg/m3、中央部分のコア層密度が32.5〜34.5kg/m3としてある。なお、この発泡密度を外周部のほうが高くなるようにするのは、後述するが、内フレーム23の発泡ウレタン外周部分に相当する位置に空気抜き孔を設けて、この空気抜き孔部分から空気を抜きながらウレタンを発泡させれば形成できる。
更にこの実施の形態の扉においては、前記ガラス板25は既述した通り着色層28を形成した樹脂フィルム27を接着剤26によって貼り付け、この樹脂フィルム27の発泡ウレタン側の面に易接着層32を形成し、この易接着層32を介して発泡ウレタン29と樹脂フィルム27、すなわちガラス板25を接着した構成としてある。
上記易接着層32は少なくともガラス板25の外周縁部に相当する部分に設ければよいが、ガラス板25の全面に亘って設けることにより中央部分でも発泡ウレタン29との接着力を高めるようにしておくのが好ましい。
なお、上記易接着層32は樹脂フィルム27の表面をコロナ処理やプラズマ処理を施したり、ポリエステル系やウレタン系の接着剤を塗布して、形成することができる。この実施の形態ではポリエステル系接着剤を塗布して構成してある。
更に、前記ガラス板25の樹脂フィルム27と内フレーム23の縁枠24とは図5に示すように両面テープ31によって接着してある。
また、この実施の形態では、同図5に示すように前記内フレーム23の縁枠24のうち、ガラス板25の下端面に位置する部分には、当該ガラス板25の前面から前方に飛び出すことのない程度の寸法、例えば、ガラス板25の前面から2mm以内後方の位置までは飛び出してガラス板下端面に重合する透明前板支持片(以下、ガラス板支持片と称す)24bを設け、ガラス板25の重量を支えるように構成してある。加えて、前記ガラス板25はその外周縁を図6に示すように縁枠24の外周縁24aより若干内側に位置させた構成としてある。
以上のように構成した上記冷蔵庫の扉10は、ヘアーラインのような金属調模様からなる着色層28がガラス板25及び樹脂フィルム27からなる透明層の内側に位置するため、着色の色に深みが加わり、その意匠性は金属製あるいは樹脂製の塗装前板に比べると大きく向上する。特にこの実施の形態では前記着色層28は樹脂フィルム27に形成しているので、ローラ等によって形成することができ、ガラス板に直接着色層をシルク印刷するものでは不良率が高くて実質的には得られなかったようなヘアーライン等の精細な模様も形成できて、その意匠性を格段に向上させることができる。
また、上記ヘアーラインを立体的に強調する場合には、ガラス板25側に形成した着色層28とは反対側の樹脂フィルム27の表面に凹凸状の溝を設けて立体形状のヘアーラインを形成し、その表面にクロム蒸着層(図示せず)を形成すればよい。これにより、ヘアーラインが立体的になって意匠性を向上できる。その際、前記蒸着層の材料をクロムとすることで、樹脂フィルム27と蒸着層の端面を起点とする蒸着層の錆発生を防止でき、模様の耐久性を向上させることができる。
しかも、この扉は、ガラス板25を発泡ウレタン29の接着力によって接着保持することにより、従来のガラス板周縁部を覆うガラス板挿入部等を廃止しているので、ガラス板挿入部があるもののように意匠性を損なうことがなく、全面フラット感のあるすっきりとした外観にすることができる。また、ガラス板挿入部とガラス板との間の境界部にほこりや塵埃等が付着堆積してこれが線状に目立ってくることもなく、長期間に亘って初期の高い意匠性をそのまま維持することができる。
一方前記扉は、発泡ウレタン29の発泡密度をガラス板25の中央部分より外周部分の方が高くなるようにしてあるから、発泡ウレタン29の接着力はガラス板25の外周部分のほうが強くなる。これにより、その分発泡ウレタンの熱収縮力による剥がれ力及び扉開閉による衝撃力に抗することができる。よって、長期間に亘って透明前板の接着強度を維持保障することができ、高い信頼性を確保することができる。
すなわち、冷蔵庫は内部と外部で温度差が激しく、そのため扉を構成する発泡ウレタン29は常に収縮する方向の収縮力が働いており、この収縮力がガラス板25との間の接着力に対する剥がれ力として作用している。そして、この様な状況下において、使用者の使い方によっては、開閉時に激しい衝撃を扉に与えたり、収納物の出し入れ時にガラス板25を含む扉に水や汁を溢す使用実態となる。そのため、このような冷蔵庫特有の使用環境・実態によってガラス板25の端部は当該ガラス板端部を覆うガラス板挿入部が無いと発泡ウレタン29から剥がれやすい環境となっている。
このような環境下において、この発明では、ガラス板25の外周部、すなわち、周縁部は、発泡ウレタン29の発泡密度が高い、すなわちごく微細に発泡しているウレタンスキン層との接着となっていて、発泡ウレタン29とガラス板25の樹脂フィルム27との接着密度は高く強固なものとなっている。したがって、長期間の使用に際してもガラス板25の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着は確保され、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができ、信頼性を確保できるのである。
上記内フレーム23の外周部に設けた各空気抜き孔23aは充填した発泡ウレタン29を中心として略対向する部分側の空気抜き孔23aまでの寸法が略同一寸法となるように設けてあるから、ガラス板25周縁部の発泡ウレタン29の発泡密度が左右或いは上下で極端にばらついて、ガラス板25と発泡ウレタン29との間に接着力の弱い部分が生じるのを防止することができ、接着強度をむらなく高めることができる。
またこの実施の形態では、樹脂フィルム27の発泡ウレタン29との密着面に易接着層32を形成してあるから、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度がより高いものとなり、発泡ウレタン29からの樹脂フィルム27、ひいてはガラス板25の剥離をより確実に防止することができ、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができる。
特にこの実施の形態で例示したように、樹脂フィルム27としてポリエチレンテレフタレートを用い、かつ、易接着層32をウレタン系またはポリエステル系の接着剤とすると、その接着強度は強力なものとなる。すなわち、前記ウレタン系接着剤またはポリエステル系の接着剤を構成するウレタンまたはポリエステルは、その溶解性パラメータ(以下、SP値と称す)がウレタンのSP値10〜11及びフィルムの材料であるポリエチレンテレフタレートのSP値11.3と近いので、これら相互間の接着力は強固なものとなるのである。換言するとポリエステル系(ウレタン系も同様)接着剤は末端に−OH基をイソシアネートで反応させていて、ウレタン変成樹脂膜となっており、一方、ウレタン発泡材はポリエーテルポリオールのイソシアネート硬化であることから、基本の樹脂骨格は異な
るものの反応内容は同じであるため、接着強度が向上するのである。よって、長期間の使用に際してもガラス板25の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着を確保し、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができるのである。
また、前記樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着面はミクロ的に見ると発泡ウレタンのスキン層と樹脂フィルム27とが接着しており、このようなスキン層と樹脂フィルム27とはその双方の表面が滑面となっているため、剥がれかけると一気に剥がれてしまう危険性がある。特に、ガラス板外周部分の発泡密度を高めてその接着面をスキン層とした場合にあってはガラス板外周部分で剥がれが広がってしまう恐れがある。
しかしながら、この実施の形態では前記したように樹脂フィルム27の発泡ウレタン29との密着面に易接着層32を形成してあるから、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度が強化され、前記したような発泡ウレタンスキン層と樹脂フィルム27との剥がれの広がりを防止できる。よって、ガラス板内面の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を長期間に亘って維持保障することができ、更に信頼性の高いものとすることができる。
またウレタンの発泡密度が低くて発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との実質接着面積が減少するガラス板中央部分でもその接着強度を向上させることができる。すなわち、ウレタンの発泡密度が低くて発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との実質接着面積が減少する分をこの易接着層32による接着力アップでカバーして、発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との接着強度をより確実なものとすることができ、ひいてはガラス板25の接着強度を長期間に亘って維持保障することができ、信頼性の高いものとすることができる。
上記、ガラス板25と発泡ウレタン29との接着力は寿命加速試験を行った結果、その接着力は1.0g/cm2以上、好ましくは2.6g/cm2以上とすることにより、発泡ウレタン29の熱収縮等の経年変化による接着力劣化があっても確実に樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を保障することができ、ひいてはガラス板25の接着強度を長期間に亘って維持保障することができて、信頼性の高いものとすることができた。なお、上記接着力の測定方法は、接着剤の重ね合わせせん断接着強さの標準的な測定方法である「JIS K 6850(接着剤−剛性被着材の引張せん断 接着強さ試験方法)」に基づく。
また、ガラス板25の外周部は両面テープ31を介して縁枠24に接着してあるから、扉外周部にかかる水や汁などが発泡ウレタン29とガラス板25との間の接着面まで浸透して発泡ウレタン29による接着力を劣化させるのを防止することができ、より長期間に亘ってガラス板25の接着強度を維持保障することができ、更に信頼性の高いものとすることができる。
更にこの実施の形態では、前記内フレーム23の縁枠24のうち、ガラス板25の下端面に位置する部分には当該ガラス板25の前面から前方に略飛び出すことなくガラス板下端面に重合するガラス板支持片24bが位置しているから、ガラス板25はその重量を内フレーム23の縁枠24のガラス板支持片24bによって支持されることになる。よって、万が一、発泡ウレタン29によるガラス板25の接着力の劣化によってガラス板25の剥がれが部分的に生じるようなことがあったとしても、ガラス板25が落下する等の異常事態は確実に防止でき安心感が大きく向上する。また、前記縁枠24のガラス板支持片24bはガラス板前面より略飛び出すことがないので、ガラス板挿入部のように扉前面から見えることもなく、意匠性及び全面フラット感は良好なまま維持できる。
またこの実施の形態ではガラス板25はその外周縁が縁枠24の外周縁24aより若干内側に位置する構成としてあるから、このガラス板25の外周縁を縁枠24の外周縁24aが保護することになる。よって、例えば生産ラインでの扉搬送時やユーザ宅における扉交換サービス時にガラス板25の外周縁が何らかの物に当たって割れたりするようなことを防止することもできる。すなわち、ガラス板25を保持するためのガラス板挿入部を廃止してもガラス板外周部の破損を防止することができ、安心して使用することができる。
また、仮にガラス板25に何らかの外力が加わって万が一割れることがあっても、このガラス板片は樹脂フィルム27に接着していて飛散を防止されることになり、万が一のときの安全性も向上する。
図7は本実施の形態における扉の製造工程を示す。この実施の形態の扉はすでに述べた通り、発泡ウレタン29の発泡密度がガラス板中央部よりガラス板周縁部の方が高くなるような製造方法としてある。
まずaの状態から扉下金型33にガラス板25及び縁枠24をセットし、その後bで示すように縁枠24とガラス板25とで構成した空間にウレタンをノズル34によってガラス板25の長手方向に沿って流し込む。その後、直ちにcで示すように内フレーム23をセットした扉上金型35を扉下金型33に所定圧力で押し付け、縁枠24に内フレーム23をかぶせた状態でそのまま更に加圧する。
その際、上記扉上下金型33、35は図面から明らかなように外周部分が扉外側向きに反るような円弧状としてあるから、前記加圧によって内フレーム23はもちろんガラス板25もその外周部が扉外側向きに反るような形になり、その状態で前記ウレタンが発泡を始め、dに示すようにガラス板25、縁枠24、内フレーム23内に充満しこれらを一体化する。この状態でeに示すように扉上下金型33、34を離反させると、扉が得られる。
このときの扉はeに示すように円弧状に反った形となっているが、この時点で発泡ウレタン29は常温近くまで温度低下して熱収縮を起こし、これとともに内フレーム23及び縁枠24に加えガラス板25も温度低下して熱収縮を起こす。その際、ガラス板25は内フレーム23とともに外周部分が扉外方側に向かって反っていたのでこの反りがなくなるような形になるとともに、ガラス板25の外周部の反りも自身の復元力によって元の状態に復元し、fで示すようにその全面が平坦面となる。なお、図面では円弧状の反り寸法を誇張して記載しているが、実際は数ミリ、例えば1〜2mm程度のものである。
ここで、前記ウレタンの発泡は、図5に示す内フレーム23の外周部分に設けた空気抜き孔23aから空気が抜けていくような形で行われる。
これにより、発泡ウレタン29は内フレーム23の空気抜き孔23aから空気が抜けるのに伴って当該空気抜き孔23a側、すなわちガラス板25の周縁部分へと広がりながら発泡していく。その際、ガラス板25の熱伝導率の低さからガラス板周縁部の温度はウレタンが流し込まれた中央部分に比べ温度が低く、そのため、周縁部へと広がるウレタンはガラス板25に触れると同時に固形化してガラス板25と接する部分にスキン層を形成しつつ発泡していく。そのため、当該スキン層を含めた形で見た場合、その発泡密度は中央部に比べ高いものとなっている。そして、前記スキン層は気泡部分が無いためガラス板25との接触面は気泡部分がある場合に比べると大幅に増加することになり、接着強度が向上する。すなわち、気泡の多い中央部分に比べ周縁部分の接着強度は強力なものとなり、扉開閉による衝撃力等が繰り返されても長期間に亘ってその接着力を維持することができる。
なお、この実施の形態では、すでに述べたように、ガラス板25の内面に接着剤26を介して樹脂フィルム27を貼り付け、この樹脂フィルム27に着色層28を形成してあって、当該着色層28はローラ等によって形成することができるので、樹脂フィルム27に対する接着強度を管理保障することができ、発泡ウレタン29の熱収縮や経年変化等による接着状態の劣化が生じても樹脂フィルム27に対し剥がれることを確実に防止できるようになる。
これにより、樹脂フィルム27をガラス板25と発泡ウレタン29との間に位置させてこれら両者を発泡ウレタン29及び接着剤26の接着力によって接着させたとき、着色層28が樹脂フィルム27から剥がれてこの剥がれに起因してガラス板25が発泡ウレタン29から剥離等するのを防止することができる。よって、長期間に亘ってフィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができ、信頼性の高いものとすることができる。
以上、本発明の主な実施形態を説明したが、上記実施の形態は本発明を実施するうえでの一例として示したものであり、本発明の目的を達成する範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、ガラス板を透明樹脂板に置き換えても良く、これによって軽量化による接着強度の更なる保障が可能となり、しかも低コスト化を図ることができる。
また、樹脂フィルムも着色層の接着強度を管理保障できるものであればポリエチレンテレフタレート以外のものであっても良いものである。
更に、樹脂フィルム27の着色層28はすでに述べている通りガラス板側であっても良く、また、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を向上させるために用いる接着剤26としてウレタンバインダー或いは蒸着層を用いても良く、或いは当該接着剤26と発泡ウレタン29との間に更に蒸着層或いはウレタンバインダー或いはその双方を介在させても良く、必要に応じて用いることによって接着強度や着色層の意匠性を向上させることができる。
以上のように本発明は、着色ガラス板等の透明前板を用い当該透明前板挿入部を廃止して意匠性を高めつつ、透明前板の剥がれの心配がない冷蔵庫用扉を提供することができ、一般用はもちろん業務用の冷蔵庫やワインクーラーにも幅広く適用できる。
1 冷蔵庫本体
2 外箱
3 内箱
4 発泡ウレタン
5 冷蔵室
6 切替室
7 製氷室
8 冷凍室
9 野菜室
10,11,12,13,14 扉
16 冷却室
17 冷却器
18 送風ファン
19 圧縮機
20 放熱パイプ
21 キャピラリーチューブ
23 内フレーム
23a 空気抜き孔
24 縁枠
24a 外周縁
24b 透明前板支持片(ガラス板支持片)
25 透明前板(ガラス板)
26 接着剤
27 樹脂フィルム
28 着色層
29 発泡ウレタン
31 両面テープ
32 易接着層
33 扉下金型
34 ノズル
35 扉上金型

Claims (1)

  1. 断熱性能を有する冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に設けた複数の貯蔵室と、前記貯蔵室の開口部をそれぞれ開閉可能とする複数の断熱扉とを備え、前記断熱扉は、内フレームと縁枠と着色層付きの透明前板と発泡断熱材とで形成し、前記透明前板の外周部は透明前板挿入部で覆うことなくそのまま露出状態とするとともに、前記透明前板と前記発泡断熱材との間に易接着層を形成したことを特徴とする冷蔵庫。
JP2013266799A 2013-12-25 2013-12-25 冷蔵庫 Active JP5633629B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266799A JP5633629B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266799A JP5633629B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 冷蔵庫

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012209223A Division JP5532098B2 (ja) 2012-09-24 2012-09-24 冷蔵庫用扉及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014077634A true JP2014077634A (ja) 2014-05-01
JP5633629B2 JP5633629B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=50783059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013266799A Active JP5633629B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5633629B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016038144A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN112060455A (zh) * 2019-06-11 2020-12-11 青岛海尔特种电冰柜有限公司 冰箱门的加工方法及冰箱

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03144278A (ja) * 1989-10-30 1991-06-19 Sanyo Electric Co Ltd 断熱扉の製造方法
JPH05322436A (ja) * 1992-05-26 1993-12-07 Matsushita Refrig Co Ltd 断熱扉
US20110089790A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of manufacturing the same
EP2472206A1 (de) * 2007-09-26 2012-07-04 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Kältegerät

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03144278A (ja) * 1989-10-30 1991-06-19 Sanyo Electric Co Ltd 断熱扉の製造方法
JPH05322436A (ja) * 1992-05-26 1993-12-07 Matsushita Refrig Co Ltd 断熱扉
EP2472206A1 (de) * 2007-09-26 2012-07-04 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Kältegerät
US20110089790A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of manufacturing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016038144A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN112060455A (zh) * 2019-06-11 2020-12-11 青岛海尔特种电冰柜有限公司 冰箱门的加工方法及冰箱
CN112060455B (zh) * 2019-06-11 2023-10-17 青岛海尔特种电冰柜有限公司 冰箱门的加工方法及冰箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP5633629B2 (ja) 2014-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5532098B2 (ja) 冷蔵庫用扉及びその製造方法
JP6167277B2 (ja) 冷蔵庫
JP2016050760A (ja) 冷蔵庫
JP2016038142A (ja) 冷蔵庫用扉
JP5633628B2 (ja) 冷蔵庫
JP6191004B2 (ja) 冷蔵庫
JP6078794B2 (ja) 冷蔵庫
JP6043961B2 (ja) 冷蔵庫
JP6236619B2 (ja) 冷蔵庫
JP5633629B2 (ja) 冷蔵庫
JP5696294B2 (ja) 冷蔵庫
JP6232578B2 (ja) 断熱扉
JP5532097B2 (ja) 冷蔵庫用扉及びその製造方法
JP5605410B2 (ja) 冷蔵庫
JP5532092B2 (ja) 冷蔵庫
JP6435522B2 (ja) 冷蔵庫
JP6255569B2 (ja) 冷蔵庫
JP5633626B2 (ja) 冷蔵庫
WO2014038189A1 (ja) 冷蔵庫
JP5633627B2 (ja) 冷蔵庫
JP6244545B2 (ja) 冷蔵庫
JP6268368B2 (ja) 冷蔵庫
JP2018112399A (ja) 冷蔵庫
JP6089213B2 (ja) 冷蔵庫
JP5793654B2 (ja) 冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140415

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140916

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140929

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5633629

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151