JP2014077467A - 無段変速機 - Google Patents

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晃 日比野
Hiroyuki Ogawa
裕之 小川
Yuki Aratsu
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Abstract

【課題】体格の大型化を抑えること。
【解決手段】シャフト60と、第1及び第2の回転部材10,20と、サンローラ30と、複数の遊星ボール50と、第1回転部材10が配置された側に配置し、第1及び第2の回転部材10,20に各々連結された入力軸11及び出力軸21と、を有し、変速装置は、シャフト60に連結し、各遊星ボール50の夫々の支持軸51の一端を傾転自在に支持する第1支持部材41と、各支持軸51の他端を傾転自在に支持する回転不能な第2支持部材42と、第2回転部材20が配置された側で且つ第2支持部材42における各遊星ボール50に対して軸線方向で反対側に配置し、シャフト60を回転させるアクチュエータと、を備え、第1支持部材41を第2支持部材42に対して相対回転させることで各支持軸51と共に各遊星ボール50を傾転させるよう構成すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、共通の回転中心軸を有する複数の動力伝達要素と、その回転中心軸に対して放射状に複数配置した転動部材と、を備え、各動力伝達要素の内の2つに挟持された各転動部材を傾転させることによって入出力間の変速比を無段階に変化させるトラクションドライブ型の無段変速機に関する。
従来、この種の無段変速機としては、回転中心となる変速機軸と、この変速機軸の中心軸を回転中心軸とする相対回転可能な複数の動力伝達要素と、その回転中心軸に対して放射状に複数配置され、各動力伝達要素の内の3つに挟み込まれた転動部材と、を備えたボールプラネタリ式のものが知られている。このボールプラネタリ式の無段変速機においては、対向させて配置した第1動力伝達要素と第2動力伝達要素とで各転動部材が挟持されると共に、各転動部材が第3動力伝達要素の外周面上に配置されている。この無段変速機では、各転動部材を傾転させることで変速比が変わる。下記の特許文献1には、その様なボールプラネタリ式の無段変速機が開示されている。この特許文献1の無段変速機においては、第4動力伝達要素としてのキャリアが各転動部材の支持軸を当該各転動部材の傾転及び自転が自在となるように両端から支えており、そのキャリアを成す2つのキャリア部材間の相対回転により各転動部材の傾転を図っている。
特表2012−506001号公報
ところで、従来の無段変速機においては、各転動部材やキャリアを間に置いた軸線方向(固定変速機軸の軸線方向)における一方にトルクの入力軸が配置され且つ他方にトルクの出力軸が配置されており、2つのキャリア部材間の相対回転が各転動部材やキャリアよりも径方向外側に配置された駆動装置(アクチュエータ等)の動力で実現されている。従って、この従来の無段変速機においては、径方向における体格の大型化を招いてしまう。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、駆動装置による体格の大型化を抑えた無段変速機を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明は、回転中心となる変速機軸と、前記変速機軸と同心の第1回転中心軸を有する相互間で周方向に相対回転が可能な第1から第3の動力伝達要素と、第2回転中心軸を有し、前記第1回転中心軸を中心にして放射状で且つ前記第3動力伝達要素の外周面上に複数配置されると共に、軸線方向で対向するトルク入力部たる前記第1動力伝達要素とトルク出力部たる前記第2動力伝達要素とで挟持された転動部材と、前記各転動部材を傾転させることで入出力間の変速比を変える変速装置と、前記各転動部材の中心よりも前記第1動力伝達要素が配置された側に配置し、前記第1動力伝達要素及び前記第2動力伝達要素に各々連結された入力軸及び出力軸と、を有し、前記変速装置は、前記変速機軸に連結し、前記各転動部材の夫々の支持軸の一端を傾転自在に支持する第1支持部材と、前記各支持軸の他端を傾転自在に支持する回転不能な第2支持部材と、前記各転動部材の中心よりも前記第2動力伝達要素が配置された側で且つ前記第2支持部材における前記各転動部材に対して軸線方向で反対側に配置し、前記変速機軸を周方向に回転させるアクチュエータと、を備え、前記第1支持部材を前記第2支持部材に対して相対回転させることで前記各支持軸と共に前記各転動部材を傾転させるよう構成したことを特徴としている。
ここで、前記アクチュエータの出力の回転速度を減速させて前記変速機軸に伝える減速機構を当該アクチュエータと当該変速機軸との間に設けることが望ましい。
また、前記第2支持部材は、変速機筐体の壁面の一部を成すことが望ましい。
本発明に係る無段変速機は、トルクの入力側に入力軸と出力軸を纏めて配置すると共に、トルクの出力側で且つ第2支持部材における各転動部材に対して軸線方向で反対側にアクチュエータを配置し、変速機軸を介してアクチュエータでトルクの入力側の第1支持部材を回転させることによって、各転動部材を傾転させる。従って、この無段変速機は、その配置による体格の増大を抑制することができる。また、この無段変速機は、第2支持部材を回転させるよりも第1支持部材を回転させる方が必要出力トルクを低く抑えることができるので、アクチュエータの小型化によっても体格の増大を抑制することができる。
図1は、本発明に係る無段変速機の構成の一例を示す断面図である。 図2は、キャリアの固定支持部材について説明する図である。 図3は、キャリアの回転支持部材について説明する図である。 図4は、遊星ボール及び支持軸に作用する力並びに力の作用点について説明する図である。 図5は、遊星ボール及び支持軸に作用する力並びに力の作用点について説明する図である。 図6は、トルクの入力側と出力側とにおけるキャリアへの回転モーメントについて説明する図である。
以下に、本発明に係る無段変速機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例]
本発明に係る無段変速機の実施例を図1から図6に基づいて説明する。
最初に、本実施例のトラクションドライブ型の無段変速機の一例について図1を用いて説明する。この無段変速機は、トラクション遊星機構に相当するボールプラネタリ式の無段変速機構を備えたものである。図1の符号1は、本実施例におけるボールプラネタリ式の無段変速機の一例を示す。
本実施例の無段変速機構は、共通の第1回転中心軸R1を有する4つの動力伝達要素と、第1回転中心軸R1を中心にして放射状に配置された複数の転動部材と、4つの動力伝達要素の回転中心に配置した変速機軸と、を備える。転動部材は、第1回転中心軸R1とは異なる第2回転中心軸R2を有するものであり、自身の第2回転中心軸R2と第1回転中心軸R1とを含む傾転平面上での傾転動作が可能である。以下においては、特に言及しない限り、その第1回転中心軸R1に沿う方向を軸線方向と云い、その第1回転中心軸R1周りの方向を周方向と云う。また、その第1回転中心軸R1に直交する方向を径方向と云い、その中でも、内方に向けた側を径方向内側、外方に向けた側を径方向外側と云う。
この無段変速機構は、4つの動力伝達要素の内の3つ(第1から第3の動力伝達要素)で各転動部材を挟持すると共に、残りの動力伝達要素(第4動力伝達要素)で各転動部材を自転自在で且つ傾転自在に保持する。各転動部材は、第1回転中心軸R1を中心にして放射状に配置される。そして、各転動部材は、軸線方向において対向させて配置された第1及び第2の動力伝達要素に挟持され、且つ、第3動力伝達要素の外周面上に配置される。
この無段変速機構は、第1から第4の動力伝達要素の間で各転動部材を介したトルクの伝達を行うことができる。例えば、この無段変速機構は、第1から第3の動力伝達要素と各転動部材との間にトラクション力(接線力)を発生させることで、その第1から第3の動力伝達要素の間での各転動部材を介したトルク(動力)の伝達を行うことができる。そのトラクション力は、第1及び第2の動力伝達要素の内の少なくとも一方を各転動部材に押し付けることによって発生させる。更に、この無段変速機構では、第4動力伝達要素の回転を許容することで、第4動力伝達要素と各転動部材との間におけるトルクの伝達も可能である。
また、この無段変速機構においては、夫々の転動部材の第2回転中心軸R2を傾転平面上で第1回転中心軸R1に対して傾倒させ、各転動部材を傾転させることによって、入出力間の回転速度(回転数)の比、つまり変速比γを変える。
この無段変速機構は、第1から第4の動力伝達要素の全てが変速機軸に対して相対回転可能な回転要素として用いられるものもあれば、第1から第4の動力伝達要素の内の何れか1つを変速機軸に対して相対回転できぬ固定要素として用いるものもある。前者の構成の場合には、第1から第4の動力伝達要素の内の何れか1つがトルクの入力部となり、これとは別の1つがトルクの出力部となる。一方、後者の構成の場合には、固定要素以外の3つの動力伝達要素の間で各転動部材を介したトルクの伝達が行われるので、その3つの動力伝達要素の内の何れか1つがトルクの入力部となり、これとは別の1つがトルクの出力部となる。これが為、この無段変速機構においては、入力部となる動力伝達要素と出力部となる動力伝達要素との間の回転速度(回転数)の比が変速比γとなる。例えば、この無段変速機1は、車両の動力伝達経路上に配設される。その際には、その入力部が機関(内燃機関等のエンジン)や回転機(電動機等)などの動力源側に連結され、その出力部が駆動輪側に連結される。この無段変速機1と駆動輪側との間には、別の変速機(例えば有段の手動変速機又は自動変速機等)を介在させる場合もある。この無段変速機1においては、入力部としての動力伝達要素にトルクが入力された場合の各動力伝達要素の回転動作を正駆動と云い、出力部としての動力伝達要素に正駆動時とは逆方向のトルクが入力された場合の各動力伝達要素の回転動作を逆駆動と云う。例えば、この無段変速機1は、先の車両の例示に従えば、加速等の様に動力源側からトルクが入力部たる動力伝達要素に入力されて当該動力伝達要素を回転させているときが正駆動となり、減速等の様に駆動輪側から出力部たる回転中の動力伝達要素に正駆動時とは逆方向のトルクが入力されているときが逆駆動となる。
ここで、この無段変速機1においては、第1及び第2の動力伝達要素がトラクション遊星機構で云うところのリングギヤ等の機能を為すものとなる。また、第3動力伝達要素と第4動力伝達要素は、各々トラクション遊星機構におけるサンローラとキャリアとして機能する。また、転動部材は、トラクション遊星機構におけるボール型ピニオンとして機能する。従って、この無段変速機1は、第1及び第2の動力伝達要素としての第1及び第2の回転部材10,20と、第3動力伝達要素としてのサンローラ30と、第4動力伝達要素としてのキャリア40と、転動部材としての遊星ボール50と、変速機軸としてのシャフト60と、を備える。この無段変速機1においては、傾転平面上で第1回転中心軸R1と第2回転中心軸R2とが平行になっている状態(図1の状態)を基準位置としている。尚、ここでは、キャリア40を固定要素として利用する場合を例示する。但し、後述する回転支持部材41の回転だけは可能にしている。
第1及び第2の回転部材10,20は、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた円盤部材(ディスク)や円環部材(リング)であり、軸線方向で対向させて各遊星ボール50を挟み込むように配設する。この例示においては、双方とも円環部材とする。
この無段変速機1においては、第1及び第2の回転部材10,20と各遊星ボール50とが互いに点接触(厳密には楕円形状の面接触)している接触部P1,P2を有する。各遊星ボール50は、後で詳述するが転動面としての外周曲面を有しており、その外周曲面において第1及び第2の回転部材10,20に挟持される。つまり、各遊星ボール50は、その外周曲面に接触部P1,P2を有する。一方、第1及び第2の回転部材10,20は、各遊星ボール50を径方向外側から挟持するものであり、その内周面10a,20aに接触部P1,P2を各々有する。第1及び第2の回転部材10,20の接触部P1,P2における形状は、例えば、遊星ボール50の外周曲面の曲率と同等の曲率の凹円弧面、その外周曲面の曲率とは異なる曲率の凹円弧面、凸円弧面又は平面等を成している。そして、この第1及び第2の回転部材10,20の接触部P1,P2における形状は、第1及び第2の回転部材10,20から遊星ボール50に向けて軸線方向の力(押圧力)が加わった際に、その遊星ボール50に対して径方向内側で且つ斜め方向の力(法線力)が加わるように形成されている。
ここでは、上記基準位置の状態で第2回転中心軸R2から夫々の接触部P1,P2までの距離が同じ長さになるように、第1及び第2の回転部材10,20の内周面10a,20aと各遊星ボール50の外周曲面を形成する。更に、ここでは、第1及び第2の回転部材10,20と各遊星ボール50との夫々の接触角θが同じ角度になるように、第1及び第2の回転部材10,20の内周面10a,20aと各遊星ボール50の外周曲面を形成する。その接触角θとは、基準平面に対する接触部P1,P2と遊星ボール50の中心(自転中心及び傾転中心であって、球体であれば重心に相当)とを結ぶ線の成す角度のことである。基準平面とは、夫々の遊星ボール50の中心を有する径方向に広がる平面のことである。
この例示においては、第1回転部材10を正駆動時におけるトルクの入力部として用い、第2回転部材20を正駆動時におけるトルクの出力部として用いる。この無段変速機1においては、上記の基準平面に対して入力部となる第1回転部材10が配置された側をトルクの入力側と云い、その基準平面に対して出力部となる第2回転部材20が配置された側をトルクの出力側と云う。そして、軸線方向は、その出力側から入力側に向く方向をトルクの入力側方向と云い、入力側から出力側に向く方向をトルクの出力側方向と云う。その第1回転部材10には当該第1回転部材10と同心の入力軸(第1回転軸)11が連結され、第2回転部材20には当該第2回転部材20と同心の出力軸(第2回転軸)21が連結される。
入力軸11は、外縁部分に第1回転部材10が連結される円盤部11aと、この円盤部11aの径方向内側部分からトルクの入力側方向に向けて延設された筒状部11bと、を備える。円盤部11aは、第1回転部材10やキャリア40よりもトルクの入力側方向に配置し、その第1回転部材10と共にキャリア40の後述する第1支持部材41を覆う。一方、出力軸21は、第1及び第2の回転部材10,20を径方向外側から覆う第1筒状部21aと、この第1筒状部21aにおけるトルクの入力側方向の端部を外縁とする円盤部21bと、この円盤部21bの径方向内側部分からトルクの入力側方向に向けて延設された第2筒状部21cと、を備える。第1筒状部21aは、トルクの出力側方向の端部に固定された環状部材22を介して第2回転部材20に連結する。円盤部21bは、入力軸11の円盤部11aよりもトルクの入力側方向に配置する。第2筒状部21cは、入力軸11の筒状部11bを径方向外側から覆う。つまり、この入力軸11と出力軸21は、第1回転部材10等の配設されているトルクの入力側に纏めて配置する。
この入力軸11と出力軸21は、第1回転中心軸R1を中心として周方向に回転することができる。また、この入力軸11と出力軸21は、その相互間の軸受B1やスラスト軸受TBを介して周方向に相対回転することができる。更に、この入力軸11と出力軸21は、シャフト60に対して周方向に相対回転することもできる。
その入力軸11と第1回転部材10との間には、軸力を発生させる軸力発生部71が設けられている。その軸力とは、第1回転部材10を各遊星ボール50に押し付ける為の軸線方向の押圧力である。ここでは、その軸力発生部71としてトルクカムを利用する。従って、この軸力発生部71は、円盤部11aの外縁部分における係合部又は係合部材と第1回転部材10側の係合部又は係合部材とが係合することで、入力軸11と第1回転部材10との間で軸力を発生させると共に回転トルクを伝達させ、これらを一体にして回転させる。一方、この無段変速機1には、出力軸21と第2回転部材20との間にも軸力発生部72が配設されている。その軸力発生部72は、第2回転部材20を各遊星ボール50に押し付ける為の軸線方向の押圧力(軸力)を発生させるものであり、軸力発生部71と同様のトルクカムを用いる。この軸力発生部72は、環状部材22を介して出力軸21に接続されている。
この無段変速機1は、その軸力によって、第1回転部材10と各遊星ボール50との間、第2回転部材20と各遊星ボール50との間及びサンローラ30と各遊星ボール50との間において、運転中にトラクション力を発生させることができる。
サンローラ30は、シャフト60と同心に配置され、このシャフト60に対する周方向への相対回転を行う。このサンローラ30の外周面には、複数個の遊星ボール50が放射状に略等間隔で配置される。従って、このサンローラ30においては、その外周面が遊星ボール50の自転の際の転動面となる。このサンローラ30は、自らの回転動作によって夫々の遊星ボール50を転動(自転)させることもできれば、夫々の遊星ボール50の転動動作(自転動作)に伴って回転することもできる。
本実施例のサンローラ30は、夫々の遊星ボール50との接触部を軸線方向において2箇所(第1接触部P3、第2接触部P4)に分散させたものである。その理由は、サンローラ30と遊星ボール50との間の接触力の分散により面圧を低減させることでスピン損失を低減させ、動力伝達効率の低下を抑えると共に耐久性を向上させることができるからである。第1接触部P3は、トルクの入力側に設ける。一方、第2接触部P4は、トルクの出力側に設ける。そして、その第1及び第2の接触部P3,P4は、各遊星ボール50の中心(自転中心及び傾転中心であって、球体であれば重心に相当)からの距離が同一で、且つ、第1回転中心軸R1からの距離も同一となる位置に設ける。その第1及び第2の接触部P3,P4においては、サンローラ30と各遊星ボール50とが互いに点接触(厳密には面接触)している。
このサンローラ30は、シャフト60に対する周方向の相対回転が可能な2つの回転体(第1回転体31、第2回転体32)に分割し、第1回転体31に第1接触部P3を設けると共に、第2回転体32に第2接触部P4を設ける。何故ならば、その第1及び第2の回転体31,32を互いに周方向に相対回転させることで、サンローラ30と遊星ボール50との間の損失エネルギが小さくなり、動力伝達効率の低下を抑えることができるからである。
このサンローラ30においては、第1回転体31がトルクの入力側に配置され、第2回転体32がトルクの出力側に配置される。第1及び第2の回転体31,32は、シャフト60に対する周方向の相対回転が行えるように、夫々にアンギュラ軸受ABとラジアル軸受RBとを介してシャフト60に取り付ける。
第1接触部P3においては、第1回転体31から遊星ボール50に対して、トルクの出力側方向で且つ径方向外側に向けた斜め方向の押圧力を作用させる。一方、第2接触部P4においては、第2回転体32から遊星ボール50に対して、トルクの入力側方向で且つ径方向外側に向けた斜め方向の押圧力を作用させる。これが為、このサンローラ30は、第2回転体32に近づくにつれて外径が均等に小さくなる円錐部を第1回転体31が有し、且つ、第1回転体31に近づくにつれて外径が均等に小さくなる円錐部を第2回転体32が有している。第1接触部P3と第2接触部P4は、夫々の円錐部の外周面上に設ける。また、第1回転体31や第2回転体32は、その円錐部を弧状錐体部に置き換えてもよい。その弧状錐体部は、他方の回転体に近づくにつれて外径が放物線状に小さくなる形状のものである。第1接触部P3と第2接触部P4は、夫々の弧状錐体部の外周面上に設ける。その円錐部や弧状錐体部は、第1回転体31や第2回転体32の外周面の全て又は一部に形成する。
遊星ボール50は、支持軸51を中心にしてサンローラ30の外周面上を転がる転動部材である。この遊星ボール50は、完全な球状体であることが好ましいが、少なくとも転動方向にて球形を成すもの、例えばラグビーボールの様な断面が楕円形状のものであってもよい。支持軸51は、遊星ボール50の中心を通って貫通させたものであり、遊星ボール50を回転自在に支持する。例えば、遊星ボール50は、支持軸51の外周面との間に配設したニードル軸受等の軸受によって、第2回転中心軸R2を中心とした支持軸51に対する相対回転(つまり自転)が行える。その支持軸51の両端は、遊星ボール50から突出させておく。
その支持軸51の基準となる位置は、前述した図1に示す基準位置であり、第2回転中心軸R2が第1回転中心軸R1と平行になる位置である。この支持軸51は、傾転平面内において、基準位置とそこから傾斜させた位置との間を遊星ボール50と共に揺動(傾転)させることができる。その傾転は、その傾転平面内で遊星ボール50の中心を支点にして行われる。
キャリア40は、夫々の遊星ボール50の傾転動作を妨げないように支持軸51の夫々の突出部を支持する。このキャリア40は、例えば、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させ且つ軸線方向にて互いに対向させて配置した第1から第3の支持部材41,42,43を有するものである。本実施例では円盤状の第1から第3の支持部材41,42,43を例示するが、その第1から第3の支持部材41,42,43は、必ずしも円盤状に限定するものではない。このキャリア40においては、第1支持部材41と第2支持部材42とを軸線方向にて間隔を空けて配置し、その内の一方に近づけて第3支持部材43を配置する。そして、このキャリア40においては、その第1から第3の支持部材41,42,43の内の2つの支持部材の間にサンローラ30や遊星ボール50を配置する。この例示では、第3支持部材43を第1支持部材41と第2支持部材42との間で且つ当該第2支持部材42に近接させて配置し、その第1支持部材41と第3支持部材43との間にサンローラ30や遊星ボール50を配置している。尚、このキャリア40では、第3支持部材43を必ずしも設ける必要はない。
ここで、この無段変速機1においては、夫々の遊星ボール50の傾転角が基準位置、即ち0度のときに、第1回転部材10と第2回転部材20とが同一回転速度(同一回転数)で回転する。つまり、このときには、第2回転部材20に対する第1回転部材10の回転比(回転速度又は回転数の比)が1となり、変速比γが1になっている。一方、夫々の遊星ボール50を基準位置から傾転させた際には、支持軸51の中心軸(第2回転中心軸R2)から第1回転部材10との接触部P1までの距離が変化すると共に、支持軸51の中心軸から第2回転部材20との接触部P2までの距離が変化する。これが為、第1回転部材10又は第2回転部材20の内の何れか一方が基準位置のときよりも高速で回転し、他方が低速で回転するようになる。例えば第2回転部材20は、遊星ボール50を一方へと傾転させたときに第1回転部材10よりも低回転になり(減速)、他方へと傾転させたときに第1回転部材10よりも高回転になる(増速)。従って、この無段変速機1においては、その傾転角を変えることによって、第2回転部材20に対する第1回転部材10の回転比(変速比γ)を無段階に変化させることができる。尚、ここでの増速時(γ<1)には、図1における上側の遊星ボール50を紙面反時計回り方向に傾転させ且つ下側の遊星ボール50を紙面時計回り方向に傾転させる。また、減速時(γ>1)には、図1における上側の遊星ボール50を紙面時計回り方向に傾転させ且つ下側の遊星ボール50を紙面反時計回り方向に傾転させる。
この無段変速機1には、その変速比γを変える変速装置が設けられている。変速比γは遊星ボール50の傾転角の変化に伴い変わるので、その変速装置としては、夫々の遊星ボール50を傾転させる傾転装置を用いる。ここでは、キャリア40に傾転装置(変速装置)としての機能を持たせており、後述する様に、このキャリア40とシャフト60と駆動装置80とが傾転装置(変速装置)の構成になっている。
このキャリア40においては、第1及び第2の支持部材41,42の内の一方を周方向の回転が行えるように構成し、その内の他方を周方向の回転が行えないように構成する。また、第3支持部材43は、周方向の回転が行えないように構成する。この例示では、第1支持部材41を周方向の回転が可能なものとし、第2及び第3の支持部材42,43を周方向の回転が不能なものとする。以下、第1支持部材41を回転支持部材41と云い、第2支持部材42を第1固定支持部材42と云い、第3支持部材43を第2固定支持部材43と云う。
先ず、第1固定支持部材42は、回転することの無い例えば無段変速機1の変速機筐体CAに固定する。変速機筐体CAは、無段変速機構を入力軸11の一部や出力軸21の一部と共に外側から覆うものである。この例示の第1固定支持部材42は、その外縁部分42aを出力軸21よりも径方向外側にまで延設し、この外縁部分42aにおいて変速機筐体CAに固定する。従って、この第1固定支持部材42は、変速機筐体CAの壁面の一部を成すことになる。第2固定支持部材43は、例えば、この第1固定支持部材42に固定する。
この第1及び第2の固定支持部材42,43には、径方向ガイド部44,45が遊星ボール50毎に設けられている。その径方向ガイド部44,45とは、遊星ボール50から突出させた支持軸51の端部に傾転力が加わった際に、その端部を径方向へと案内するガイド部のことである。径方向ガイド部44は、例えば長手方向を径方向とするガイド溝である(図2)。一方、径方向ガイド部45は、長手方向を径方向とするガイド孔であり(図2)、支持軸51を貫通させる。つまり、第1及び第2の固定支持部材42,43においては、軸線方向から観ると、各径方向ガイド部44,45が第1回転中心軸R1を中心とする放射状を成している。その夫々の径方向ガイド部44,45は、軸線方向において互いに対向させた位置に形成されている。図2は、遊星ボール50側から第1及び第2の固定支持部材42,43を軸線方向に観た図である。
ここで、その径方向ガイド部44は、ガイド溝とすることで、トルクの出力側方向に底部を有することになるので、第1固定支持部材42が変速機筐体CAの壁面を成すことができる。従って、その第1固定支持部材42は、径方向ガイド部44からの変速機筐体CAの中の潤滑油(所謂トラクション油)の漏れを回避できる。尚、その潤滑油は、例えば、シャフト60に形成された軸心油路61や複数本の径方向油路62から供給される。この潤滑油は、オイルポンプ(図示略)によって軸心油路61に供給され、径方向油路62を介して無段変速機1の各部(冷却対象や潤滑対象)に供給される。
回転支持部材41には、傾転力付与部46が遊星ボール50毎に設けられている。その傾転力付与部46は、回転支持部材41の回転に伴い、遊星ボール50から突出させた支持軸51の一方の端部に傾転力を作用させるものである。例えば、この傾転力付与部46は、長手方向が径方向に対して所定の傾斜角で傾斜している直線状の溝や孔等のガイド部である(図3)。これが為、回転支持部材41を周方向に回転させた際には、支持軸51の一方の端部に対して傾転力付与部46の側壁面から傾転力が作用し、その端部が径方向ガイド部44,45によって径方向へと案内される。この無段変速機1においては、この案内動作が遊星ボール50の傾転動作となる。図3は、遊星ボール50側から回転支持部材41を軸線方向に観た図である。
具体的に、このキャリア40においては、回転支持部材41と第1固定支持部材42とを相対回転させることで、その相対回転に応じた傾転力が支持軸51の一方の端部に作用する。例えば、回転支持部材41を図3の紙面時計回り方向に回転させたときは、傾転力付与部46における径方向外側の側壁に沿って当該側壁が支持軸51の一方の端部を押動する。このときには、その押し動かす力が傾転力となり、支持軸51の一方の端部が径方向ガイド部44,45によって径方向内側へと移動するので、変速比γが減速側へと変速する。一方、回転支持部材42を図3の紙面反時計回り方向に回転させたときは、傾転力付与部46における径方向内側の側壁に沿って当該側壁が支持軸51の一方の端部を押動する。このときには、その押し動かす力が傾転力となり、支持軸51の一方の端部が径方向ガイド部44,45によって径方向外側へと移動するので、変速比γが増速側へと変速する。尚、遊星ボール50は、第1回転部材10と第2回転部材20とサンローラ30とで挟持されているので、球体であれば、その傾転力が付与された際に重心位置を中心にして傾転する。
この回転支持部材41は、入力軸11と出力軸21とが延設されている(つまり車両の動力源や駆動輪への動力伝達装置が配設されている)トルクの入力側に配置されている。そして、この回転支持部材41は、そのトルクの入力側において、第1回転部材10及び入力軸11、出力軸21並びに変速機筐体CAによって外側から覆われている。従って、この無段変速機1においては、回転支持部材41を周方向へと回転させる為の駆動装置80をトルクの入力側に配置し難くなっており、仮に駆動装置80を配置できたとしても、体格の大型化を招く虞がある。
そこで、この無段変速機1では、その駆動装置80をトルクの出力側に配設すると共に、その動力がシャフト60を介して回転支持部材41に伝達されるよう構成する。
そのシャフト60は、周方向に回転できるよう軸受等(図示略)を介して配設する。そして、回転支持部材41は、その内径側をシャフト60の外径側に例えば螺子部材等で固定する。これが為、この回転支持部材41は、シャフト60と一体になって周方向に回転することができる。
駆動装置80は、回転機等のアクチュエータと、このアクチュエータの出力の回転速度を減速させてシャフト60に伝える減速機構と、を備える。アクチュエータは、図示しない電子制御装置(ECU)によって動作が制御される。減速機構は、複数の歯車を備えている。例えば、この減速機構は、遊星歯車機構で構成することもできる。
その電子制御装置は、変速比γを増速させる場合、回転支持部材41を増速側へと回転させるようにアクチュエータの動作を制御し、その増速側への回転方向にシャフト60を回転させる。一方、変速比γを減速させる場合には、回転支持部材41を減速側へと回転させるようにアクチュエータの動作を制御し、その減速側への回転方向にシャフト60を回転させる。
ここで、この無段変速機1では、トルクの出力側のキャリア40の構成部材(第1固定支持部材42)を回転させない。これが為、その構成部材は、同等の形状であると仮定すると、回転させる場合よりも強度に余裕が生まれ、また、動力伝達の為の螺子部材等の部位が不要になる。従って、この構成部材は、例えば肉厚を薄くすることができ、軸線方向においての薄型化が可能になる。更に、この例示の第1固定支持部材42は、出力軸21のトルクの出力側方向の端部や環状部材22等を避ける為に、その外縁部分42aをトルクの出力側方向に突出させている。故に、この無段変速機1には、その外縁部分42aの径方向内側に環状の空間Sが存在している。一方、この無段変速機1は、トルクの入力側に入力軸11と出力軸21を配置しているので、この入力側への駆動装置80の配置は難しい。そこで、駆動装置80は、その一部又は全部をトルクの出力側の環状の空間Sに配置する。つまり、駆動装置80の一部又は全部は、第1固定支持部材42における各遊星ボール50に対して軸線方向で反対側の背面に設ける。その空間Sには、主に減速機構が配置される。これにより、この無段変速機1は、駆動装置80を設けることに伴う径方向の体格の増大を回避でき、且つ、軸線方向の体格の増大を抑えることができる。
また、この無段変速機1では、キャリア40の2つの構成部材(回転支持部材41と第1固定支持部材42)を互いに相対回転させるに当たって、トルクの出力側の構成部材ではなく、トルクの入力側の構成部材を回転させている。従って、この無段変速機1においては、トルクの出力側を回転させる場合と比べて、そのトルクの入力側の構成部材である回転支持部材41を回転させる為に要する駆動装置80の必要出力トルクを低く抑えることができる。故に、この無段変速機1においては、アクチュエータの小型化が可能になり、この点からも体格の増大を抑えることができる。必要出力トルクが低く抑えられる理由を以下に示す。
ここでは、キャリア40の第1支持部材41と第2支持部材42が共に図2の如き放射状の径方向ガイド部44を有するものであると仮定する。トルクの入力側においては、支持軸51から第1支持部材41の径方向ガイド部44に周方向(厳密には接線方向)荷重Fcinが加わると、各支持軸51の荷重Fcinによって第1支持部材41に周方向の回転モーメントMcinが作用する。これが為、その第1支持部材41を回転させる際には、荷重Fcinの作用点において、その回転モーメントMcinとは逆向きで且つ当該回転モーメントMcin以上の大きさの周方向のモーメントを駆動装置80で第1支持部材41に作用させる必要がある。一方、トルクの出力側においては、支持軸51から第2支持部材42の径方向ガイド部44に周方向(厳密には接線方向)荷重Fcoutが加わると、各支持軸51のFcoutによって第2支持部材42に周方向の周方向の回転モーメントMcoutが作用する。これが為、その第2支持部材42を回転させる際には、荷重Fcoutの作用点において、回転モーメントMcoutとは逆向きで且つ当該回転モーメントMcout以上の大きさの周方向のモーメントを駆動装置80で第2支持部材42に作用させる必要がある。従って、駆動装置80の必要出力トルクを低く抑える為には、第1支持部材41と第2支持部材42の内、作用している回転モーメントMcin,Mcoutの小さい方を回転支持部材に設定すればよい。
尚、第1支持部材41や第2支持部材42のガイド部44からは、図4に示す様に、その夫々の荷重Fcin,Fcoutとは逆向きで且つ同じ大きさの反作用力が支持軸51に対して作用している。また、遊星ボール50には、接触部P1において第1回転部材10との間のトラクション力Frinが作用すると共に、接触部P2において第2回転部材20との間のトラクション力Froutが作用している。
その図4のLb、Lcin及びLcoutは、遊星ボール50を例えば図1の矢印Aの方向に観た状態での距離を表している。「Lb」は、遊星ボール50の中心と接触部P1又は接触部P2までの距離である。「Lcin」は、遊星ボール50の中心と第1支持部材41の径方向ガイド部44における支持軸51からの作用点(例えば径方向ガイド部44内の支持軸51の中央部分)との間の距離に相当する。「Lcout」は、遊星ボール50の中心と第2支持部材42の径方向ガイド部44における支持軸51からの作用点(例えば径方向ガイド部44内の支持軸51の中央部分)との間の距離に相当する。ここで例示する無段変速機1においては、「Lcin=Lcout」となる。
夫々の回転モーメントMcin,Mcoutは、下記の式1,2で各々表すことができる。トルクの入力側においては、1本の支持軸51の荷重Fcinによる回転モーメント「Fcin*Lpin」が遊星ボール50の数量n分だけ作用している。また、トルクの出力側においては、1本の支持軸51の荷重Fcoutによる回転モーメント「Fcout*Lpout」が遊星ボール50の数量n分だけ作用している。
Figure 2014077467
Figure 2014077467
式1の「Lpin」は、図5に示す様に、第1回転中心軸R1から荷重Fcinの作用点までの距離に相当するものである。式2の「Lpout」は、図5に示す様に、第1回転中心軸R1から荷重Fcoutの作用点までの距離に相当するものである。その夫々の作用点までの距離Lpin,Lpoutは、変速比γに応じて変化する。
図5の「Rr」は、第1回転中心軸R1から接触部P1又は接触部P2までの距離である。「Rs」は、第1回転中心軸R1から第1接触部P3又は第2接触部P4までの距離である。「Rb」は、遊星ボール50の半径である。「θs」は、サンローラ30における第1接触部P3又は第2接触部P4を有する転動面の軸線方向に対する傾斜角である。「φ」は、傾転角である。
式1,2の夫々の距離Lpin,Lpoutは、下記の式3,4で各々表すことができる。
Figure 2014077467
Figure 2014077467
一方、式1,2の荷重Fcin,Fcoutは、下記の式5,6の釣り合い式から下記の式7,8の如く求めることができる。式5は、遊星ボール50の中心における力の釣り合い式である。式6は、トルクの入力側の作用点でのモーメントの釣り合い式である。
Figure 2014077467
Figure 2014077467
Figure 2014077467
Figure 2014077467
ここで、式9,10には、接触部P1におけるトラクション力Frinと接触部P2におけるトラクション力Froutとを示している。この式9の「Tin」は、第1回転部材10への入力トルクを示している。
Figure 2014077467
Figure 2014077467
これらの各式により、トルクの入力側と出力側の夫々の回転モーメントMcin,Mcoutは、変速比γに応じて変化することが判る。そして、この変速比γに応じた夫々の回転モーメントMcin,Mcoutは、図6で表される。この図6からも明らかなように、変速比γが1よりも小さいときは、トルクの入力側の回転モーメントMcinの方がトルクの出力側の回転モーメントMcoutよりも大きい。一方、変速比γが1よりも大きいときは、トルクの入力側の回転モーメントMcinの方がトルクの出力側の回転モーメントMcoutよりも小さくなる。しかしながら、夫々の回転モーメントMcin,Mcoutの最大値は、トルクの出力側の方がトルクの入力側よりも大きい。従って、この無段変速機1においては、トルクの入力側の第1支持部材41(回転支持部材41)を回転させる方がトルクの出力側の第2支持部材42(第1固定支持部材42)を回転させるよりも小さい出力で済む。つまり、この無段変速機1では、第1支持部材41(回転支持部材41)を回転させることで、駆動装置80の必要出力トルクを低く抑えることができる。
1 無段変速機
10 第1回転部材(第1動力伝達要素)
11 入力軸
20 第2回転部材(第2動力伝達要素)
21 出力軸
30 サンローラ(第3動力伝達要素)
40 キャリア(第4動力伝達要素、固定要素)
41 第1支持部材(回転支持部材)
42 第2支持部材(第1固定支持部材)
43 第3支持部材(第2固定支持部材)
44,45 径方向ガイド部
46 傾転力付与部
50 遊星ボール(転動部材)
51 支持軸
60 シャフト(変速機軸)
80 駆動装置
CA 変速機筐体
R1 第1回転中心軸
R2 第2回転中心軸

Claims (3)

  1. 回転中心となる変速機軸と、
    前記変速機軸と同心の第1回転中心軸を有する相互間で周方向に相対回転が可能な第1から第3の動力伝達要素と、
    第2回転中心軸を有し、前記第1回転中心軸を中心にして放射状で且つ前記第3動力伝達要素の外周面上に複数配置されると共に、軸線方向で対向するトルク入力部たる前記第1動力伝達要素とトルク出力部たる前記第2動力伝達要素とで挟持された転動部材と、
    前記各転動部材を傾転させることで入出力間の変速比を変える変速装置と、
    前記各転動部材の中心よりも前記第1動力伝達要素が配置された側に配置し、前記第1動力伝達要素及び前記第2動力伝達要素に各々連結された入力軸及び出力軸と、
    を有し、
    前記変速装置は、前記変速機軸に連結し、前記各転動部材の夫々の支持軸の一端を傾転自在に支持する第1支持部材と、前記各支持軸の他端を傾転自在に支持する回転不能な第2支持部材と、前記各転動部材の中心よりも前記第2動力伝達要素が配置された側で且つ前記第2支持部材における前記各転動部材に対して軸線方向で反対側に配置し、前記変速機軸を周方向に回転させるアクチュエータと、を備え、前記第1支持部材を前記第2支持部材に対して相対回転させることで前記各支持軸と共に前記各転動部材を傾転させるよう構成したことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記アクチュエータの出力の回転速度を減速させて前記変速機軸に伝える減速機構を当該アクチュエータと当該変速機軸との間に設けたことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記第2支持部材は、変速機筐体の壁面の一部を成すことを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機。
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