JP2014076976A - アルコキシトリハロシランの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な方法で高い収率を得ることができ、生成物中の選択率も高い、アルコキシトリハロシランの製造方法を提供する。
【解決手段】テトラハロシランA1とアルコールB1とを気相で反応させることによる、アルコキシトリハロシランの製造方法及び生成物の回収装置D1、と排出ガスの除害装置D2,D3。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハロシランとアルコールとを原料としてアルコキシトリハロシランを選択的に高収率で得ることのできる製造方法に関し、得られるアルコキシトリハロシランはシランカップリング剤等の化学品の中間原料となるほか、絶縁膜原料などの半導体プロセス材料としても用いられる。
従来、各種アルコキシシランはシランカップリング剤等のケイ素化学材料やその中間原料として重用され、工業的に効率よく製造するための製造方法も各種検討されてきたが、アルコキシシラン類の中でもアルコキシトリハロシランは、比較的用途が限られていたことから、アルコキシトリハロシランを得ることを目的とする製造方法についてはこれまで十分に検討されてこなかった。しかし、近年、半導体製造に用いるCVD法やゾルゲル法のシリコンソース材料としてアルコキシトリハロシランが注目を浴びてきたことから、アルコキシトリハロシランのニーズがにわかに高まり、高純度のアルコキシトリハロシランを効率よく製造する方法が求められるようになった。
アルコキシトリハロシランの製造方法として、ポリハロシランとアルコールとを反応させてアルコキシハロシラン類を製造する方法は、アルコリシス反応として古くから知られており、非特許文献1には、四塩化ケイ素とメタノールとを液相状態で反応させると、メトキシトリクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、トリメトキシクロロシラン、テトラメトキシシランの4種が生成し、原料の四塩化ケイ素とメタノールとの仕込みモル比を変化させることによって4種の生成比を変化させることができることの記載があるが、メトキシトリクロロシランを選択的に得るためにはメタノール過少の条件を選択するしかなく、その場合は未反応の四塩化ケイ素が多量に残存してしまうため、メトキシトリクロロシランの収率としては低い値しか達成することができず、効率的ではなかった。なお、非特許文献1には、四塩化ケイ素とメタノールの反応が、各々液体状態で氷冷〜40℃の温度範囲で行われたことの記載があったが、高温や気相での反応については記載も示唆もなかった。
非特許文献2には、四塩化ケイ素とエタノールとの液相反応でも同様のことが起き、このような反応を逐次競争エタノリシスと呼ぶことや、得られるのは非特許文献1の場合と同様に各成分の混合物であることが記載されているが、非特許文献1と同様に、エトキシトリクロロシランを選択的に得るためにはエタノール過少の条件を選択するしかなく、その場合は未反応の四塩化ケイ素が多量に残存してしまうため、エトキシトリクロロシランの収率としては低い値しか達成することができないものだった。実験の部で示された反応条件は気密攪拌機や滴下漏斗を用い、氷冷して液相反応を行うことであり、高温や気相での反応については記載も示唆もなかった。すなわち、非特許文献1,2には液体のアルコールとテトラハロシランとを、低温で反応させてアルコキシハロシラン類を得る製造方法が記載されていたが、アルコキシトリハロシランの組成比が十分に高く、原料の四塩化ケイ素の量に基づくアルコキシトリハロシランの収率が高い条件は見出されていなかったということができる。
一方、先行技術文献としての特許文献にはアルコキシトリハロシランを目的物とする製造方法の文献はなかったが、例えば特許文献1の実施例には、乾燥エーテルで希釈した四塩化ケイ素とメタノールを液相で反応させて、中間原料としてのメトキシトリクロロシランを得たことの記載がある。この反応については、温度や収率等の記載がないが、技術常識に基づいて乾燥エーテルがジエチルエーテルを意味すると考えると、常識的にはジエチルエーテルの沸点(35℃)以下で反応が行われたものと理解され、また、四塩化ケイ素の仕込み量255gと、次工程で用いたメトキシトリクロロシランの量165.5gから単純に収率を計算すると66.7%となることから、乾燥エーテルで希釈して四塩化ケイ素とメタノールを35℃以下で液相反応させたとき、原料基準の収率66.7重量%でメトキシトリクロロシランが得られうる、ということは知られていたと考えることができる。しかし、引火性の高いエーテルを用いて反応させ、反応後にエーテルを蒸留除去することが必須の製造方法であり、効率的とは言い難い方法であった。
特許文献2には、四塩化ケイ素とトリメチルモノクロロシランの混合物とアルコール類とを反応させてアルコキシトリクロロシランが得られる製造方法が開示されており、四塩化ケイ素とトリメチルモノクロロシランの混合物に対して1.3乃至3モルのアルコールを冷却下に滴下することの記載があるが、実施例1に開示されているのはベンゼン希釈した原料を反応させる方法であり、四塩化ケイ素原料を基準としたアルコキシトリクロロシランの収率は46.7重量%に過ぎず、生成物中のアルコキシトリクロロシランの選択率も52.1重量%と推算されるので、やはり効率的にアルコキシトリハロシランが得られるとは言い難い方法であった。
特許文献3には、オルガノクロロシランを触媒系の存在下にアルコールと反応させる方法が開示されており、実施例16には、四塩化ケイ素とメタノールを室温下、1:1のモル比で反応させた結果の記載がある。この反応は溶媒希釈を行わず、250ml三つ首フラスコ中の液相で行われたと理解され、生成物のガスクロ分析値から、生成物中のメトキシトリクロロシランの選択率を51.5%と算出することができる。このことから液相反応での選択率はあまり高くないことが開示されていると考えることができる。実施例16には、助触媒として四塩化ケイ素1モルあたり0.05モルのトリエチルアミンを添加した場合の結果も記載されており、その場合のメトキシトリクロロシランの選択率は71.8%と算出できることから、液相反応においてメトキシトリクロロシランの選択率を向上させる方法が示唆されていると見ることができるが、添加されたトリエチルアミンが不純物として混入してくる恐れもあり、アルコキシトリハロシランを効率的に得る方法というには、まだ不十分な結果であった。
特公昭52−109207号公報 特公昭28−5421号公報 特開昭62−283981号公報
昭和31年発行、日本化学雑誌、第77巻、第6号、第893頁 昭和26年発行、工業化学雑誌、第54巻、第3冊、第213頁
四塩化ケイ素とアルコールとを、概ね40℃以下の温度で、液相で反応させてアルコキシハロシラン類を得る製造方法が知られていたが、単一の生成物は得られず、各種アルコキシハロシラン類の混合物となってしまうため、アルコキシトリハロシランのみを目的物としたときには収率が低く、また生成物中での選択率も低いために分離精製のエネルギーがかかるという問題があった。本発明の課題は、簡便な方法でアルコキシトリハロシランを高い収率で得ることができ、生成物中の選択率も高い、アルコキシトリハロシランの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、テトラハロシランとアルコールとを気相で反応させたとき、原料に対するアルコキシトリハロシランの収率が従来知られた方法に比べて高く、また、反応生成物中でのアルコキシトリハロシランの選択率が高いことを見出し、アルコキシトリハロシランの製造方法として発明を完成させた。
本発明によれば、原料に対するアルコキシトリハロシランの収率が高く、なおかつ、反応生成物中でのアルコキシトリハロシランの選択率が高いので、アルコキシトリハロシランを歩留まり良く効率的に得られるから、従来法に比べて高純度のアルコキシトリハロシランを安価に製造することができる。
実施例1で用いた合成装置の概念図 実施例11で用いた合成装置の概念図
以下本発明について説明する。なお、%は重量%である。
本発明のアルコキシトリハロシランの製造方法で用いる原料の一つは式〔1〕で表すものである。
SiX4 〔1〕
(但し、Xはハロゲンである。)
Xは同一でも異なっても良く、式〔1〕で表される複数の原料を併用することもできる。式〔1〕で表される化合物の具体例としては、テトラフルオロシラン、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラヨードシラン、モノフルオロトリクロロシラン、ジフルオロジクロロシラン、モノクロロトリフルオロシラン、モノブロモトリクロロシラン、ジブロモジクロロシランなどが例示される。このうち好ましいものは、沸点が低くて気化しやすいテトラフルオロシランおよびテトラクロロシランであり、より好ましくは工業的に安価に入手できるテトラクロロシランである。
本発明で用いる原料の他の一つは式〔2〕で表すものである。
1OH 〔2〕
(R1は炭素数1〜6の炭化水素基である。)
1は直鎖状でも分枝状でも良く、構造としては第1級アルコール、第2級アルコール、第3級アルコールのいずれでも用いることができる。式〔2〕で表される化合物の具体例としては、メタノール、エタノール,1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2-メチル−1−プロパノール、2-メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2,2ジメチル−1−プロパノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノールなどが挙げられ、複数の原料を併用することもできる。このうち好ましいものは、反応性の高い第1級アルコールまたは第2級アルコールであり、具体例としては、メタノール、エタノール,1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2-メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2,2ジメチル−1−プロパノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノールなどを挙げることができる。より好ましくは低沸点で気化しやすく、工業的に安価に入手できる炭素数1〜4の、第1級アルコールまたは第2級アルコールであり、具体例としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2-メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールが例示できる。さらに好ましくは、得られるモノアルコキシトリハロシランの選択率が高くなる第2級アルコールであり、2−プロパノール、2−ブタノールなどを例示することができる。
本発明において式〔1〕で表すテトラハロシランと式〔2〕で表すアルコールとを反応させるとき、式〔1〕で表すテトラハロシランに対する式〔2〕で表すアルコールの仕込み比率、すなわち、式〔2〕で表すアルコール(モル)/式〔1〕で表すテトラハロシラン(モル)の数値をOH/Si比と呼んでも良く、その数値としては、好ましくは0.1〜10の範囲であり、さらに好ましくは0.3〜4、より好ましくは0.5〜1.5、特に好ましくは0.8〜1.2の範囲である。式〔1〕で表すテトラハロシランと式〔2〕で表すアルコールとをこの比の範囲内で両者を同時に反応容器内に供給する連続方式が好ましい実施形態として挙げられるが、バッチ方式で実施することもできる。
本発明の製造方法によって、式〔3〕の構造を有する化合物を得ることができる。反応生成物には式〔3〕の構造を有する化合物が含まれることは必須であるが、好ましくは反応生成物中で式〔3〕の構造を有する化合物が50重量%以上であり、より好ましくは60重量%以上である。それ以外の成分としては、未反応の式〔1〕で表す化合物、および式〔2〕で表す化合物、並びに、高次反応生成物である、式〔4〕、式〔5〕、式〔6〕で表される化合物が含まれていても良い。
3 Si(OR1) 〔3〕
(但し、Xは同じでも互いに異なっても良い。)
2 Si(OR12 〔4〕
(但し、Xは同じでも互いに異なっても良い。)
Si(OR13 〔5〕
Si(OR14 〔6〕
式〔3〕で表される化合物の具体例としては、メトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシラン、1−プロポキシトリクロロシラン、2−プロポキシトリクロロシラン、
メトキシトリフルオロシラン、エトキシトリフルオロシラン、1−プロポキシトリフルオロシラン、2−プロポキシトリフルオロシラン、メトキシトリブロモシラン、エトキシトリブロモシラン、メトキシモノフルオロジクロロシラン、エトキシモノフルオロジクロロシランなどを挙げることができる、このうち好ましいものはメトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシラン、1−プロポキシトリクロロシラン、2−プロポキシトリクロロシランであり、さらに好ましくはメトキシトリクロロシランおよびエトキシトリクロロシラン、2−プロポキシトリクロロシランである。
本発明の製造方法は、式〔1〕で表されるテトラハロシランと式〔2〕で表されるアルコールとを、気相で反応させるところに特徴があり、実施するためには気相で反応を行うための反応容器が必要である。反応容器の形状には限定はないが、反応温度を制御する場合には熱媒ジャケットやマントルヒーターなどの熱交換手段を用いて反応器内温を制御する方法が簡便で好ましく、当該熱交換手段は反応容器の内側に設けても外側に設けてもよいが、外側に設けるいわゆる外温制御の方が装置形状が単純化でき、腐食を防ぐうえでも好適である。
テトラハロシランとアルコールとを液相で反応させるときは、多くの公知文献に氷冷乃至は40℃以下の反応温度が開示されており、高温で反応させる方法については知られていなかった、気相で反応させるときは、原料や生成物の凝縮を防ぐためと、反応速度を高めるために反応温度としては50℃以上であることが好ましい。また、反応温度が高すぎると原料や生成物の分解が起きやすくなることや、ボイル・シャルルの法則により、圧力一定のままであまり高温にするとガス密度が小さくなって反応装置の体積効率が悪化するので、反応温度は300℃以下であることが好ましい。より好ましい反応温度下限は70℃以上、さらに好ましくは90℃以上、特に好ましくは120℃以上であり、より好ましい反応温度上限は250℃以下であり、さらに好ましくは200℃以下であり、特に好ましくは180℃以下である。
反応容器内部を温度調節するためには、内部ジャケット方式や外部ジャケット方式、反応装置を熱媒浴に浸けるなどの熱交換手段を用いることができるが、外部ジャケット方式の場合には、反応容器の形状が、内容積に対する表面積が大きい方が好ましく、さらに好ましくは円筒形である。円筒形の太さは一定でなくても良く、円筒形が連続的に湾曲したいわゆるコイル状の形状も好ましい。円筒形の直径に対する長辺側の長さをアスペクト比と呼ぶことができ、本発明に用いる反応容器として好ましくは3〜1000、さらに好ましくは5〜500、より好ましくは10〜100である。
気相で行われる反応の温度を検知するためには、反応容器の内部に熱電対などの温度検知手段を設けることができ、検知した温度を基に熱交換手段の温度を変えることによって反応温度を制御することができる。温度検知手段は複数設けても良く、また、検知した温度に基づいて熱交換手段の温度を設定するときにはPID制御などのフィードバック方式を用いることもできる。
反応容器内部の圧力は、高い方が反応容器体積当たりの反応効率が高くなるため好ましいが、大気圧付近の方が取り扱いが容易で安全性も高いために好ましい。好ましい圧力範囲は絶対圧で0.08〜0.14MPaであり、より好ましくは0.09〜0.12MPaである。
反応容器をバッチ方式で用いる場合は、最低1個の出入り口を設ければ、原料仕込みと生成物の回収を行うことができるが、好ましくは原料供給口と生成物の排出口の少なくとも2つを有することが好ましく、連続反応にも用いることができる。 反応器が原料供給口と生成物の排出口を有するとき、これらは互いに遠い位置に設けることが好ましい。また、原料供給口としては、式〔1〕の化合物の供給口と式〔2〕の化合物の供給口の少なくとも2つを設けることは、反応器に供給される前に反応が起きることを防ぐことができる点で好ましい。同様の理由で式〔1〕の化合物の供給口と式〔2〕の化合物の供給口の反応器内部への突き込み長さに差を付けたり、2重管としたりすることも好ましい。この他に反応器内に不活性ガスを流通することも好ましく、反応を行う前に反応器内の乾燥を行うために不活性ガスを流通させたり、反応終了後に生成物や未反応原料を排出するために不活性ガスを流通させることも好ましく、不活性ガスを供給するための供給口を設けることもできるし、少なくとも一方の反応原料の供給口から不活性ガスを導入することもできる。
反応容器内で、反応原料である式〔1〕の化合物と式〔2〕の化合物とを確実に気相で反応させるためには、それぞれの化合物を反応器に導入される以前に気化しておく方法があり、例えば一般的にバブラーと呼ばれる装置を用いて、原料を入れた容器に不活性ガスを流通し、容器の温度と不活性ガスの流量によって反応容器に供給される化合物の量を制御する方法を用いることができるし、不活性ガスを用いず、反応原料の容器を直接温度調節して気化した化合物を反応容器に導入することもできる。
本発明で不活性ガスとして用いることができるものは、式〔1〕、式〔2〕、式〔3〕の化合物と反応しないものであればいずれでも用いることができ、この意味で乾燥空気も不活性ガスの範疇に入るが、爆発防止などの安全上の観点から、好ましいのはヘリウムやアルゴン等の希ガス、窒素、二酸化炭素などの狭義の不活性ガスであり、工業的に安価に入手でき、低水分のものが入手しやすい点で窒素がより好ましい。不活性ガスの水分量は50体積ppm以下が好ましく、より好ましくは10体積ppm以下、さらに好ましくは1体積ppm以下である。不活性ガスの供給ラインに乾燥剤と接触させる工程を含ませることも好ましい。
反応原料をあらかじめ気化させてから反応器に送り込む方法は、原料の気化工程において、原料に含まれ得る、異なる蒸気圧を有する不純物を減少させることができる点で優れており、特に炭素数1〜4のアルキルアルコールを原料として用いる場合には、アルコールの方が水よりも蒸気圧が高いため、供給する気化原料中の水分を減少させるために有効である。テトラハロシランについても、水分が含まれていると加水分解縮合してジシロキサンなどの高沸点化合物に変わるので、やはり、供給される気化原料中の水分を減少させることができる。また、さらに水分を減少させる目的のために液体の原料あるいは気化した原料を脱水剤と接触させる工程を追加することもできる。
反応原料をあらかじめ気化させてから反応器に送り込む方法では、マスフローコントローラーなどの計量方法で原料の供給量を知ることができるが、簡便なのはあらかじめ温度やガス流量などの条件を一定に設定しておき、原料容器の重量減少から反応器に供給された原料の重量を算出する方法である。経路中に露点計を設置して水分量を測定することもでき、供給される原料を含んだガス中の水分量は50体積ppm以下が好ましく、より好ましくは10体積ppm以下、さらに好ましくは1体積ppm以下である。
一方、反応原料をあらかじめ気化せずに液体で送り、反応容器への供給口で昇温または減圧して気化させて導入することもでき、反応原料を液体状態で反応容器に供給し、反応容器内で気化させて気相反応させることもできる。これの方法は、原料が原料供給口付近で気化する際に吸熱される気化熱が、反応器内で発生する反応熱を減少させるので、反応器の冷却がその分容易になるという効果があり、優れている。
反応原料の少なくとも一方を液体状態で反応容器に供給する場合、液体状態で反応が起きるのを避けるために、他方の反応原料の供給口とは接触しない位置から供給することが好ましく、また、気化を助けるために液体で供給する反応原料に不活性ガスを混合して供給することが好ましい。この場合の好ましい不活性ガスの混合量は、反応原料の供給モル量の1モルに対して0.01〜100モルが好ましく、さらに好ましくは0.1〜30モルである。
反応容器内で生成した反応生成物は、反応容器の排出口から外部に取り出すことができ、生成物の受槽に溜めてから利用することができる。工業的な連続装置では、必ずしも排出口や受槽は必須ではなく、生成物の温度を保持したまま蒸留精製したり、他の工程で利用したりすることもできる。生成物の受槽を用いる場合には、生成物が凝縮する低温を保持することにより、効率よく生成物を集めることができ、冷却トラップなどの装置を用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例の合成実験は図1および図2に示す合成装置で行ったが、反応容器の寸法は同じ直径20mmで長さ300mmの石英管であり、1端に原料供給口を備え、他の1端に生成物の排出口を備えており、石英管全体がマントルヒーターによって加温できる構造になっている。そして石英管の中央部に突き出した温度センサーにより反応室内温を検知してマントルヒーターにフィードバックし、内温を所定の温度に制御した点は共通である。
生成物回収装置D1に回収された生成物の成分比は、ガスクロマトグラフ法により、TCD検出器で検出されるシグナルがチャート上に描くピークの面積を積分することによって各成分の濃度とし、成分全体が100%となるように規格化して成分比を決定した。ガスクロマトグラフ法によって分離された各成分の同定は、マス検出器を組み合わせることによって行った。
<実施例1>
実施例1では、図1に示す反応装置を用いて、式〔1〕で表される化合物としては四塩化ケイ素(SiCl4)を用い、式〔2〕で表される化合物としては、メタノールを用いた。実施例1で用いた反応容器の寸法は、直径20mm長さ300mmで肉厚2mmの合成石英管であり、1端にはバブリング装置で気化されたSiCl4とメタノールの供給管が並行して備えてある。
そして反応容器の他方の1端は排出管に接続し、その先はドライアイスメタノール混合寒剤で−78℃に冷却された生成物回収容器D1に導入した。D2は逆流防止の空容器であり、D3には水を入れて排出ガスが大気に漏えいするのを防いだ。不活性ガスとして露点−70℃(水分2.6体積ppm以下)の窒素ガスを用いた。
実施例1では、まず、マントルヒーターの温度調節を使って反応器内温を220℃に保ちながら、100ml/分の窒素ガスのみを反応容器に30分間流通した後、四塩化ケイ素蒸気とメタノール蒸気を含んだ窒素を同時に反応容器に供給した。四塩化ケイ素とメタノールの供給量はバブリング装置の温度コントロールによって制御した。すなわち、バブリング装置に入れた四塩化ケイ素またはメタノール中に窒素を流通させ、バブリング装置を水浴で20〜25℃に温度調節し、四塩化ケイ素に流す窒素流量を80ml/分、メタノールに流す窒素流量を200ml/分として、反応器に供給されるメタノールおよび四塩化ケイ素のモル供給量が、表2に示すOH/Si比=1.02プラスマイナス0.05を保つようにした。なお、OH/Si比とは、(反応に供せられたアルコールのモル量)/(反応に供せられた四塩化ケイ素のモル量)の数値を意味する。原料の供給を始めると、すぐにD1で液の凝縮が始まった。念のため、D1に入る前の反応容器出口ガスを採取して露点を測定したところ、−80℃以下を示したので、水分量としては0.53体積ppm以下であることがわかった。
反応は3時間継続し、原料蒸気を含んだ窒素の供給を停止した後は、100ml/分の窒素のみを反応容器に30分間流通し、D1に溜まった生成物をガスクロTCD検出器で分析した結果を、各成分のピーク面積比により全体が100%になるように割り振ったものを表1に載せた。表1に限らず、気相で反応させたすべての実施例においてテトラアルコキシシランは検出されなかった。生成物中のアルコキシトリハロシランの選択率を式〔7〕の定義で算出した。

選択率(wt%)=アルコキシトリハロシランピーク面積/(テトラハロシラン+アルコキシトリハロシラン+ジアルコキシジハロシラン+トリアルコキシハロシランのピーク面積)×100 〔7〕
この他、原料供給装置の原料容器に残った四塩化ケイ素およびメタノールの重量とD1に溜まった生成物の重量を秤量し、収率の解析を行って表2に載せた。また、収率とは、原料のテトラハロシランの全量がアルコキシトリハロシランに変わった場合が100%となるように式〔8〕の定義に従って決定した。

収率(wt%)=生成物収量×アルコキシトリハロシラン選択率/(テトラハロシランの消費量×M1/M2)×100 〔8〕

(テトラハロシランの消費量とは、供給装置におけるテトラハロシランの重量減少から、生成物中の未反応テトラハロシランの重量を差し引いた重量を意味する。また、M1はアルコキシトリハロシランの分子量、M2はテトラハロシランの分子量である。)
<実施例2>
反応温度を150℃とした他は実施例1と同じにして合成実験を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<実施例3>
反応温度を100℃とした他は実施例1と同じにして合成実験を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<実施例4>
反応温度を70℃とした他は実施例1と同じにして合成実験を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<実施例5>
反応温度を20℃とした他は実施例1と同じにして合成実験を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<実施例6>
メタノール供給装置のバブリング窒素の流量を60ml/分に変えた他は実施例2と同じにして反応器内温150℃で合成実験を行った。反応終了後、原料供給装置の原料容器の残液量を測定した結果、反応に供給されたメタノール/四塩化ケイ素のモル比は0.88であった。反応の結果を解析し表1及び表2に記載した。
<実施例7>
メタノール供給装置のバブリング窒素の流量を100ml/分に変えた他は実施例2と同じにして反応器内温150℃で合成実験を行った。反応終了後、原料供給装置の原料容器の残液量を測定した結果、反応に供給されたメタノール/四塩化ケイ素のモル比は1.13であった。反応の結果を解析し表1及び表2に記載した。
<実施例8>
メタノール供給装置のバブリング装置の水浴の温度を50℃に上げ、窒素の流量を100ml/分に変えた他は実施例2と同じにして反応器内温150℃で合成実験を行った。反応終了後、原料供給装置の原料容器の残液量を測定した結果、反応に供給されたメタノール/四塩化ケイ素のモル比は3.12であった。反応の結果を解析し表1及び表2に記載した。
<実施例9>
式〔2〕で表される化合物として、メタノールの代わりにエタノールを用い、原料供給装置の原料容器の水浴を40℃にした他は実施例2と同じにして反応器内温150℃で合成実験を行った。反応終了後、原料供給装置の原料容器の残液量を測定した結果、反応に供給されたエタノール/四塩化ケイ素のモル比は1.02であった。反応の結果を解析し表1及び表2に記載した。
<実施例10>
反応温度を350℃とした他は実施例1と同じにして合成実験を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<実施例11>
実施例11では、図2に示す反応装置を用いて、式〔1〕で表される化合物としてはSiCl4を用い、式〔2〕で表される化合物としては、エタノールを用いた。反応容器の寸法は、直径20mm長さ300mmで肉厚2mmの合成石英管であり、1端には原料供給装置で気化されたSiCl4の供給管と、メタノールを液体状態で供給管とそれを囲む窒素吹き込み管との2重管とが並行して備えてあるが、エタノール供給管はエタノール供給管を囲む窒素吹き込み管はよりも長く反応容器内に突き出す構造になっている。そして反応容器の他方の1端は、実施例1と同様に排出管に接続し、その先はドライアイスメタノール混合寒剤で−78℃に冷却された生成物回収容器D1に導入した。D2は逆流防止の空容器であり、D3には水を入れて排出ガスが大気に漏えいするのを防いだ。
また、四塩化ケイ素は実施例1と同様に窒素バブリングによる供給装置で供給したが、エタノールはギア駆動の定量供給シリンジを用いて液体で供給し、2重管によって100ml/分の窒素気流で囲むように反応器内に拡散させた。なお、事前に150℃の反応器内部にエタノールと窒素を送る試験をしてみたところ、供給されたエタノールは滴ることなく、吹き込み管先端で速やかに気化する様子が見られたので、四塩化ケイ素との反応は気相で起きたものと考えられる。ただし、エタノールだけを反応容器に供給して、反応容器出口ガスの露点を測定したところ、−55℃であったので、エタノール側の供給ガスの水分量は11体積ppm程度であったと考えられる。
反応終了後、定量供給シリンジ容器の残エタノール液量を測定した結果、反応に供給されたエタノール/四塩化ケイ素のモル比は1.02であった。反応の結果を解析し表1及び表2に記載した。
<実施例12>
式〔2〕で表される化合物として、2−プロパノールを用いた他は実施例11と同じにして実施例12を行い、結果を表1及び表2に記載した。
<比較例1>
窒素シールした、容量2Lのガラス製三ツ口フラスコを氷冷して、メタノール320gを仕込み、フラスコ内を撹拌しながら四塩化ケイ素580gを3時間間かけて滴下した。その後、液温を40℃まで上昇して4時間撹拌を続けて反応を終了し、フラスコ内の液を分析したところ、表1のようになった。実施例1と同じように結果を解析し、結果を表1及び表2に載せた。
Figure 2014076976
Figure 2014076976
表1の生成液の解析結果において、反応温度を20℃〜350℃に振った以外は条件の同じ実施例1〜5および10の測定結果を比較すると、20℃〜150℃の間では、反応温度が高くなるほど、四塩化ケイ素の未反応残分が減り、アルコキシトリハロシランの生成する割合が増える傾向があるが、220℃以上では、アルコキシトリハロシランの割合が減り、350℃では四塩化ケイ素が増える傾向が見られた。実施例2の反応温度150℃のときアルコキシトリハロシランの生成する割合が最も高くなった。以上の結果は反応温度が高くなるほど反応率が高くなって四塩化ケイ素の残存率が減少し、アルコキシトリハロシランの生成反応が進行して収率が向上するが、高くなり過ぎると生成したアルコキシトリハロシランの高次反応や分解反応が起きやすくなり、アルコキシトリハロシランの収率としては下がって行く傾向になったものと考えられる。
表1の生成液の解析結果において、原料のアルコール/テトラハロシラン比を振った以外は条件が同じで反応温度150℃の、実施例2および実施例6〜8を比較すると、OH/Si比が1(等モル)付近である実施例2に比べて、アルコール不足の実施例6では残存する四塩化ケイ素が多くなり、アルコール過剰の実施例7および8ではジアルコキジハロシシランやトリアルコキシハロシランの生成する割合が大きくなる傾向が見られた。この結果、表2に示したアルコキシトリハロシラン選択率や収率についても、OH/Si比が1に近い実施例2が最も高く優れており、OH/Si比が0.8〜1.2の間では実施例2と遜色のない値が得られたが、四塩化ケイ素が大過剰の実施8では若干劣る結果となった。
表1の生成液の解析結果において、アルコールとしてエタノールを用いた実施例9をメタノールを用いた実施例2と比べると、エタノールを用いた実施例9は若干反応率が低く、残存する四塩化ケイ素が多くなり、表2に示す収率が低くなったが、エタノール原料で反応装置を変えた実施例11ではジアルコキジハロシシランやトリアルコキシハロシランの生成する割合が抑えられたことから、結果としての選択率や収率は良好になった。また、アルコールとして第2級アルコールである2−プロパノールを用いた実施例12は、エタノールを用いた実施例11に比べて、炭素数が多いにもかかわらず反応率が高く、残存四塩化ケイ素が少ないという意外な結果が出た。結果的にアルコキシトリハロシランの収率としては最高の結果になり、予想外の効果が得られたが、これは2−プロパノールの沸点がエタノールとほとんど変わらず気化しやすいものであり、なおかつ第2級アルコールはテトラハロシランに結合した際に立体障害が大きいので、ジアルコキジハロシシランやトリアルコキシハロシランの生成が抑えられたためであり、さらに、ジアルコキジハロシシランやトリアルコキシハロシランの生成が抑えられたことにより、等モル付近で仕込んだアルコールとテトラハロシランが効率的に反応したので、第2級アルコールの方が残存テトラハロシランが少ないという結果をもたらしたものと考えられる。
本発明の製造方法によれば、アルコキシトリハロシランを選択性良く得ることができるので、高純度のアルコキシトリハロシランを工業的に安価に製造することができる。得られたアルコキシトリハロシランはシランカップリング剤等のケイ素化合物の原料として利用できる他、CVD法やゾルゲル法などの半導体プロセスに用いることができる。
図1、2の(C)は反応容器を示す
図1、2の(A1)はハロシランの供給装置を示す。
図1の(B1)はアルコールの供給装置を示す。
図2の(B2)はアルコールの供給装置を示す。
図2の(A0)は不活性ガスの供給管を示す。
図1、2の(D1)は生成物の回収装置を示す。
図1、2の(D2、D3)は排出ガスの除害装置を示す。

Claims (7)

  1. 式〔1〕で表されるテトラハロシランと式〔2〕で表されるアルコールとを、気相で反応させて、式〔3〕で表されるアルコキシトリハロシランを含む生成物を得る、アルコキシトリハロシランの製造方法。
    SiX4 〔1〕
    (但し、Xはハロゲンである。)
    1OH 〔2〕
    (R1は炭素数1〜6の炭化水素基である。)
    (R1O)SiX3 〔3〕
    (但し、Xは同じでも互いに異なっていても良い。)
  2. 反応温度が50℃以上300℃以下の範囲である、請求項1に記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
  3. 式〔1〕で表されるテトラハロシランと式〔2〕で表されるアルコールとを、アルコール/テトラハロシラン のモル比で、0.1〜10の範囲で反応させる、請求項1または2に記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
  4. 式〔2〕で表されるアルコールが第1級アルコール、または第2級アルコールである、請求項1〜3のいずれかに記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
  5. 水分量が10体積ppm以下である不活性ガスを用いて、反応雰囲気を水分10体積ppm以下に保って反応を行う、請求項1〜4のいずれかに記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
  6. 水分量が10体積ppm以下である不活性ガスを、式〔1〕で表されるテトラハロシランと式〔2〕で表されるアルコールの少なくとも一方を充填した供給装置内をバブリングすることによって原料を気化させる、請求項1〜5のいずれかに記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
  7. アスペクト比が3以上1000以下の管状反応容器を用いて、反応容器の1端から原料を供給し、他の1端から生成物を排出する、請求項1〜6のいずれかに記載のアルコキシトリハロシランの製造方法。
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