JP2014076911A - 多孔質体製造システム、および、多孔質体製造方法 - Google Patents

多孔質体製造システム、および、多孔質体製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、孔径のバラツキが少ない多孔質体を製造する。
【解決手段】多孔質体製造システム100は、反応槽210と、SiおよびAlを含有した灰を反応槽に導入する灰導入部220と、水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水と、を反応槽に導入するアルカリ導入部230と、反応槽に収容された、アルカリ金属化合物を水に溶解させた水溶液であるアルカリ水溶液と、灰との混合液であるアルカリ灰混合液に、臨界ミセル濃度以上の界面活性剤を導入することで、アルカリ灰混合液と界面活性剤との混合液である界面活性剤混合液を生成し、多孔質体の前駆体を生成する界面活性剤導入部240と、多孔質体の前駆体を焼成する焼成装置130と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質体製造システム、および、多孔質体製造方法に関する。
石炭灰は、石炭を燃焼させることによって生じる残渣であり、火力発電所、製鉄所、化学工場等において、大量に発生している。従来、石炭灰は、埋め立てられたり、セメントの混和剤として利用されたりしている。しかし、埋め立てをするための土地は有限であり、また、セメント自体の利用量にも限界があるため、新たな石炭灰の利用技術の開発が希求されている。
例えば、石炭灰と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することでスラリーを生成し、当該スラリーを加熱処理した後に、アルミン酸ナトリウムを添加し、さらに、加熱処理することで、人工ゼオライト(アルミノケイ酸塩の多孔質体)を製造する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2004−300005号公報
しかし、石炭の種類や、採掘場所、燃焼状況等によっては、石炭灰に含まれる物質(成分)や、物質の組成比が異なる。例えば、石炭灰中のケイ素(Si)やアルミニウム(Al)の量や、組成比が異なる。このため、特許文献1の技術で人工ゼオライトを製造すると、使用した石炭灰ごとに、人工ゼオライトの結晶構造が異なってしまい、製造された人工ゼオライトにおいて孔径が不均一になり、人工ゼオライトの機能、例えば、分子ふるい能、イオン交換能、触媒能、吸着能にバラツキが生じてしまっていた。
そこで本発明は、このような課題に鑑み、簡易な構成で、孔径のバラツキが少ない多孔質体を製造することが可能な多孔質体製造システム、および、多孔質体製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の多孔質体製造システムは、反応槽と、SiおよびAlを含有した灰を反応槽に導入する灰導入部と、水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水と、を反応槽に導入するアルカリ導入部と、反応槽に収容された、アルカリ金属化合物を水に溶解させた水溶液であるアルカリ水溶液と、灰との混合液であるアルカリ灰混合液に、臨界ミセル濃度以上の界面活性剤を導入することで、アルカリ灰混合液と界面活性剤との混合液である界面活性剤混合液を生成し、多孔質体の前駆体を生成する界面活性剤導入部と、多孔質体の前駆体を焼成する焼成装置と、を備えたことを特徴とする。
上記反応槽において界面活性剤混合液を加熱する加熱部をさらに備えるとしてもよい。
上記反応槽において界面活性剤混合液を加圧する加圧部をさらに備えるとしてもよい。
上記加圧部は、反応槽において界面活性剤混合液を大気圧以上0.7MPa未満に加圧するとしてもよい。
上記界面活性剤導入部は、アルカリ灰混合液の1質量%〜15質量%の界面活性剤を導入するとしてもよい。
上記界面活性剤は、非イオン界面活性剤であるとしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の多孔質体製造方法は、水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水と、SiおよびAlを含有した灰と、臨界ミセル濃度以上の界面活性剤とを反応槽に導入する工程と、アルカリ金属化合物を水に溶解させた水溶液であるアルカリ水溶液と、灰と、界面活性剤との混合液である界面活性剤混合液において、反応を進行させることにより、多孔質体の前駆体を生成する工程と、多孔質体の前駆体を焼成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で、孔径のバラツキが少ない多孔質体を製造することが可能となる。したがって、同様の機能を備えた多孔質体を安定して供給することができる。
多孔質体製造システムを説明するためのブロック図である。 界面活性剤の性質を説明するための図である。 反応槽、加熱部、温度測定部、圧力測定部、反応制御部の構成例を説明するための図である。 多孔質体製造方法における各工程を説明するためのフローチャートである。 前駆体および多孔質体を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、多孔質体製造システム100を説明するためのブロック図である。図1中、物質の流れを実線の矢印で示し、信号や熱の流れを破線の矢印で示す。
図1に示すように、多孔質体製造システム100は、反応装置110と、固液分離装置120と、焼成装置130とを含んで構成される。本実施形態において、反応装置110は多孔質体の前駆体を生成し、反応装置110によって生成された前駆体は、固液分離装置120によって固液分離された後、前駆体(固形物)が焼成装置130によって焼成される。以下、反応装置110、固液分離装置120、焼成装置130について詳述する。
(反応装置110)
図1に示すように、反応装置110は、反応槽210と、灰導入部220と、アルカリ導入部230と、界面活性剤導入部240と、加熱部250と、温度測定部252と、圧力測定部254と、反応制御部260とを含んで構成される。
反応装置110において、灰導入部220は、反応槽210にSi(シリコン)およびAl(アルミニウム)を含有した灰を導入する。SiおよびAlを含有した灰は、例えば、石炭を燃焼することで生じる石炭灰である。ここでは、SiおよびAl(ここでは、Al)を含有した灰として石炭灰を例に挙げて説明する。
アルカリ導入部230は、水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水とを反応槽210に導入する。ここで、アルカリ金属化合物は、水に溶解した場合にアルカリ性を示す化合物であればよく、例えば、NaOH(水酸化ナトリウム)、KOH(水酸化カリウム)、NaCO(炭酸ナトリウム)であり、好ましくは、NaOHである。本実施形態では、アルカリ導入部230が反応槽210にNaOH水溶液(アルカリ水溶液)を導入する構成を例に挙げて説明する。なお、アルカリ導入部230は、アルカリ金属化合物と、水とを別々に導入してもよいし、アルカリ金属化合物を水に溶解した後に水溶液として導入してもよい。また、アルカリ導入部230が導入するNaOH水溶液は、石炭灰の10倍程度の質量であるとよい。NaOH水溶液を石炭灰の10倍以上加えると、反応に寄与しない余剰分が生じてしまうためである。
このように、反応槽210に石炭灰とNaOH水溶液を導入して、石炭灰とNaOH水溶液とを混合することにより、石炭灰に含まれるSiO(二酸化ケイ素、シリカ)と、Al(酸化アルミニウム)がNaOH水溶液中に溶出することとなる。
界面活性剤導入部240は、反応槽210に収容された、石炭灰とNaOH水溶液の混合液(アルカリ灰混合液)に、臨界ミセル濃度(ミセルを形成するのに必要な最低限の界面活性剤の濃度)以上の界面活性剤を導入する。
図2は、界面活性剤の性質を説明するための図である。図2に示すように、界面活性剤は、1分子中に親水基と疎水基とを有している。図2(a)に示すように、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度未満である場合、界面活性剤は、水溶液中において1分子ずつ分散することになる。一方、図2(b)に示すように、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以上となると、水溶液中において1分子ずつ分散することができなくなる箇所が生じ、分子同士が疎水基を内包するとともに親水基を外部に曝すようにして集合し、ミセル(集合体)を形成して、ミセルの状態で水溶液中に分散することとなる。
したがって、界面活性剤導入部240が、アルカリ灰混合液に対して臨界ミセル濃度以上の界面活性剤を導入することで、アルカリ灰混合液中にミセルを分散させることが可能となる。そうすると、ミセルの外表面(親水基)に、石炭灰から溶出したSiOとAlによって生成されるアルミノシリケートが吸着して、ミセルにアルミノシリケートが吸着した物質(前駆体)が生成されることとなる。そして、後述する焼成装置130によって、ミセルにアルミノシリケートが吸着した物質(前駆体)の群が焼成されることで、アルミノシリケートが焼成体となるとともに、ミセルが分解されて孔を形成することとなる。
ここで、界面活性剤導入部240が導入する界面活性剤の量は、アルカリ灰混合液の1質量%〜15質量%であり、好ましくは、1.5質量%〜10質量%、より好ましくは、2質量%〜8質量%である。
界面活性剤の量がアルカリ灰混合液の1質量%未満であると、図2(a)に示したように、ミセルの形成が不十分となり、焼成体においてほとんど孔が形成されなかったり、焼成体(多孔質体)において孔径にバラツキが出てしまったりする。また、界面活性剤の量がアルカリ灰混合液の15質量%を上回ると、ミセルが多く形成されすぎてしまい、ミセルの粒径にバラツキがでてしまい、焼成体(多孔質体)において孔径にバラツキが出てしまう。
ここで、界面活性剤は、非イオン界面活性剤である。非イオン界面活性剤は、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型のいずれの非イオン界面活性剤であってもよく、好ましくは、エーテル型または含窒素型の非イオン界面活性剤である。非イオン界面活性剤として、エーテル型または含窒素型の非イオン界面活性剤を導入することにより、後述する反応工程において、界面活性剤が加水分解されてしまう事態を回避することができる。
エーテル型の非イオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、単一鎖長ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエテール、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールである。また、含窒素型の非イオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルアミンである。
図3は、反応槽210、加熱部250、温度測定部252、圧力測定部254、反応制御部260の構成例を説明するための図である。図3中、信号の流れを破線の矢印で示す。
図3に示すように、反応槽210は、上述した灰導入部220、アルカリ導入部230、界面活性剤導入部240によって導入された、石炭灰、NaOH水溶液、界面活性剤の混合液(界面活性剤混合液S)を貯留する貯留部210aと、貯留部210aを密閉する蓋部210bとを含んで構成されている。また、蓋部210bには、開閉弁210cを有する配管が接続されている。さらに、蓋部210bには、灰導入部220によって石炭灰を、アルカリ導入部230によってNaOH水溶液を、界面活性剤導入部240によって界面活性剤を導入するための不図示の導入口が設けられている。
また、反応槽210には、貯留部210aに貯留された界面活性剤混合液Sを攪拌する攪拌部212と、反応制御部260の制御指令に応じて攪拌部212を回転駆動する駆動部214とが設けられている。
攪拌部212および駆動部214を備えることにより、界面活性剤混合液Sを実質的に均一に混合することができる、すなわち、界面活性剤混合液S中においてSiO、Al、およびミセルを実質的に均一に分散させることが可能となる。
加熱部250は、反応制御部260の制御指令に応じて、貯留部210aの外表面を加熱することで、貯留部210aに貯留された界面活性剤混合液Sを加熱する。加熱部250を備える構成により、界面活性剤混合液Sにおいて、アルミノシリケートのミセルへの吸着速度を大きくすることが可能となり、反応時間(吸着時間)を短縮することが可能となる。
なお、加熱部250は、界面活性剤混合液Sを10℃〜150℃に加熱するとよく、80℃〜100℃に加熱するとより好ましい。界面活性剤混合液Sの温度が10℃未満であると、アルミノシリケートのミセルへの吸着速度を大きくすることができず、150℃を上回ると、臨界ミセル濃度が高くなりすぎてしまいミセルが形成されにくくなってしまう。
このように、蓋部210bによって貯留部210aが密閉され、加熱部250によって、界面活性剤混合液Sが加熱されると、反応槽210において界面活性剤混合液S中の水が水蒸気となって界面活性剤混合液Sが加圧されることとなる。このように、界面活性剤混合液Sを加圧することにより、石炭灰から水へのSiO、Alの溶出効率を向上させることができ、アルカリ導入部230が導入するNaOHの量を低減することが可能となる。
なお、界面活性剤混合液Sの圧力は、大気圧以上0.7MPa未満がよく、0.2MPa〜0.5MPaがより好ましい。界面活性剤混合液Sの圧力が大気圧未満であると、石炭灰から水へのSiO、Alの溶出効率を向上させることができず、0.7MPaを上回ると、臨界ミセル濃度が高くなりすぎてしまいミセルが形成されにくくなってしまう。
温度測定部252は、反応槽210に貯留された界面活性剤混合液Sの温度を測定する。圧力測定部254は、反応槽210の圧力を測定する。
反応制御部260は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、反応装置110全体を管理および制御する。本実施形態において、反応制御部260は、温度測定部252が測定した温度に基づいて、加熱部250を制御し、界面活性剤混合液Sの温度を10℃〜150℃とする。
また、反応制御部260は、圧力測定部254が測定した圧力に基づいて、加熱部250を予め定められた温度に維持するように制御したり、開閉弁210cを開閉制御したりすることで、反応槽210(界面活性剤混合液S)の圧力を大気圧以上0.7MPa未満にする。
(固液分離装置120)
図1に戻って説明すると、固液分離装置120は、遠心分離装置や、濾過装置で構成されており、反応装置110において生成された前駆体(ミセルにアルミノシリケートが吸着した物質)が分散された水溶液を固液分離し、前駆体を水溶液から分離する。
(焼成装置130)
焼成装置130は、固液分離装置120によって、分離された前駆体(ミセルにアルミノシリケートが吸着した物質)の群を加熱して焼成する。なお、焼成装置130は、界面活性剤の熱分解温度以上(例えば、300℃〜400℃程度)に前駆体を加熱する。
(多孔質体製造方法)
続いて、上述した多孔質体製造システム100を用いた多孔質体製造方法について説明する。図4は、多孔質体製造方法における各工程を説明するためのフローチャートであり、図5は、前駆体および多孔質体を説明するための図である。
図4に示すように、多孔質体製造方法には、導入工程S310、反応工程S320、固液分離工程S330、焼成工程S340が含まれる。以下、各工程について説明する。
(導入工程S310)
まず、反応制御部260の制御指令に応じて、灰導入部220は石炭灰を貯留部210aに導入し、アルカリ導入部230はNaOH水溶液を貯留部210aに導入し、界面活性剤導入部240は界面活性剤を貯留部210aに導入する。
(反応工程S320)
続いて、反応制御部260は、駆動部214を制御して攪拌部212を回転駆動させ、界面活性剤混合液Sを混合する。また、反応制御部260は、温度測定部252が測定した温度に基づいて、加熱部250を制御し、界面活性剤混合液Sの温度を10℃〜150℃とする。さらに、反応制御部260は、圧力測定部254が測定した圧力に基づいて、加熱部250を制御したり、開閉弁210cを開閉制御したりすることで、界面活性剤混合液Sの圧力を大気圧以上0.7MPa未満にする。
そうすると、界面活性剤混合液Sにおいて、反応が進行し、石炭灰からSiO、Alが溶出され、ミセルにアルミノシリケートが吸着して、図5(a)に示すように、ミセルにアルミノシリケートが吸着した物質(前駆体)が生成される。
(固液分離工程S330)
そして、固液分離装置120は、上記反応工程S320において生成された前駆体が含まれる水溶液から、前駆体(固形物)を分離する。そうすると、図5(b)に示すように、前駆体が分離される。
(焼成工程S340)
最後に、焼成装置130は、上記固液分離工程S330において分離された前駆体の群を焼成する。そうすると、図5(c)に示すように、前駆体のアルミノシリケートが溶融して、他の前駆体のアルミノシリケートと一体化して焼成体となるとともに、ミセルが熱分解して焼成体において孔を形成することとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる多孔質体製造システム100、および、これを用いた多孔質体製造方法によれば、孔が実質的に均一に分散された多孔質体を製造することが可能となる。また、1の界面活性剤を用いた場合ミセルの径は、実質的に等しいため、孔径が実質的に等しい多孔質体を製造することができる。したがって、孔径のバラツキが少ない多孔質体(メソポーラスシリカ)を製造することが可能となり、同様の機能を備えた多孔質体を安定して供給することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、加熱部250を備える構成について説明したが、加熱部250は必須の構成ではない。
また、上述した実施形態では、密閉可能な反応槽210と、加熱部250とで加圧部を構成する例を挙げて説明したが、界面活性剤混合液Sを加圧できれば、加圧部の構成に限定はない。また、加圧部を備えずともよい。例えば、反応槽が大気開放されていてもよい。
また、アルカリ導入部230が導入するアルカリ水溶液は、SiおよびAlを含む灰からSiOおよびAlを溶出させることができれば、どのような化合物の水溶液であってもよい。例えば、金属Naを水に溶解させたNaOH水溶液であってもよい。
また、界面活性剤は、非イオン界面活性剤でなくてもよく、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤を用いることもできる。
なお、本明細書の多孔質体製造方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。
本発明は、多孔質体製造システム、および、多孔質体製造方法に利用することができる。
100 …多孔質体製造システム
130 …焼成装置
210 …反応槽
210a …貯留部(加圧部)
210b …蓋部(加圧部)
220 …灰導入部
230 …アルカリ導入部
240 …界面活性剤導入部
250 …加熱部(加圧部)

Claims (7)

  1. 反応槽と、
    SiおよびAlを含有した灰を前記反応槽に導入する灰導入部と、
    水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水と、を前記反応槽に導入するアルカリ導入部と、
    前記反応槽に収容された、前記アルカリ金属化合物を水に溶解させた水溶液であるアルカリ水溶液と、前記灰との混合液であるアルカリ灰混合液に、臨界ミセル濃度以上の界面活性剤を導入することで、該アルカリ灰混合液と該界面活性剤との混合液である界面活性剤混合液を生成し、多孔質体の前駆体を生成する界面活性剤導入部と、
    前記多孔質体の前駆体を焼成する焼成装置と、
    を備えたことを特徴とする多孔質体製造システム。
  2. 前記反応槽において前記界面活性剤混合液を加熱する加熱部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の多孔質体製造システム。
  3. 前記反応槽において前記界面活性剤混合液を加圧する加圧部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質体製造システム。
  4. 前記加圧部は、前記反応槽において前記界面活性剤混合液を大気圧以上0.7MPa未満に加圧することを特徴とする請求項3に記載の多孔質体製造システム。
  5. 前記界面活性剤導入部は、アルカリ灰混合液の1質量%〜15質量%の界面活性剤を導入することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多孔質体製造システム。
  6. 前記界面活性剤は、非イオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の多孔質体製造システム。
  7. 水に溶解した場合にアルカリ性を示すアルカリ金属化合物と、水と、SiおよびAlを含有した灰と、臨界ミセル濃度以上の界面活性剤とを反応槽に導入する工程と、
    前記アルカリ金属化合物を水に溶解させた水溶液であるアルカリ水溶液と、前記灰と、前記界面活性剤との混合液である界面活性剤混合液において、反応を進行させることにより、多孔質体の前駆体を生成する工程と、
    前記多孔質体の前駆体を焼成する工程と、
    を含むことを特徴とする多孔質体製造方法。
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