JP2014074525A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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耕輔 渡辺
Shozo Tanaka
章三 田中
Motoki Tanimura
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Abstract

【課題】一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうヒートポンプ装置、を提供する。
【解決手段】ポンプ式暖房給湯機10は、冷凍回路21上に設けられる利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37と、熱源側熱交換器37から送られた冷媒を圧縮する下段側圧縮機31と、下段側圧縮機31から送られた冷媒を圧縮する上段側圧縮機32と、下段側圧縮機31から送られた冷媒を上段側圧縮機32を迂回させて、利用側熱交換器33に送るバイパス回路23上に設けられ、バイパス回路23における冷媒の流れを許容または制限し、一段圧縮運転および二段圧縮運転を切り替える第1二方弁39と、二段圧縮運転時に冷媒を貯留し、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に、貯留した冷媒を冷凍回路21に供給するように設けられる冷媒タンク38とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般的には、ヒートポンプ装置に関し、より特定的には、ヒートポンプサイクル上に2つの圧縮機が設けられた2段圧縮式のヒートポンプ装置に関する。
従来のヒートポンプ式加熱装置に関して、たとえば、特開2004−309045号公報には、超臨界状態で使用される冷媒を使用して省エネルギ運転を行なうことを目的とした、冷凍サイクル装置が開示されている(特許文献1)。
図7は、特許文献1に開示された冷凍サイクル装置を示す構成図である。図7を参照して、冷凍サイクル装置は、主圧縮機101、膨張機103、熱源側熱交換器(ガスクーラ)104、利用側熱交換器105および電磁膨張弁107,108,109を有し、これらが配置された回路上を冷媒としての二酸化炭素が循環する。
熱源側熱交換器104と利用側熱交換器105との間には、冷媒タンク119が設けられている。熱源側熱交換器104と冷媒タンク119との間には、二方弁120およびキャピラリチューブ122が設けられ、冷媒タンク119と利用側熱交換器105との間には、キャピラリチューブ123および二方弁121が設けられている。二方弁120,121が開閉されることにより、冷媒タンク119への冷媒の出し入れが行なわれ、サイクル中を循環する冷媒の流量が適正に保たれる。
より具体的には、冷房運転時に冷媒タンク119に冷媒を入れるときは二方弁120を開き、キャピラリチューブ122によって減圧した液冷媒または二相冷媒を冷媒タンク119に蓄えるようにし、冷媒タンク119から冷媒を放出するときは二方弁121を開いてサイクルの低圧側に放出する。暖房運転時にはその逆となる。
特開2004−309045号公報
低圧側の圧縮機(下段側圧縮機)と、高圧側の圧縮機(上段側圧縮機)とを備える二段圧縮式のヒートポンプ装置において、運転状態に合わせて二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替え可能なものがある。このようなヒートポンプ装置では、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替えた際に、上段側圧縮機のシェル内に液冷媒が貯まったままとなり、二段圧縮運転時の冷媒循環量が不足する現象が生じる。この場合、ヒートポンプ能力の低下や過冷却度の不足などの影響が生じる懸念がある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうヒートポンプ装置を提供することである。
この発明に従ったヒートポンプ装置は、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に設けられ、冷媒と、利用流体および室外空気との間でそれぞれ熱交換を行なう利用側熱交換器および熱源側熱交換器と、利用側熱交換器または熱源側熱交換器から送られた冷媒を圧縮する下段側圧縮機と、下段側圧縮機から送られた冷媒を圧縮する上段側圧縮機と、下段側圧縮機から送られた冷媒を上段側圧縮機を迂回させて、利用側熱交換器または熱源側熱交換器に送るバイパス回路上に設けられ、バイパス回路における冷媒の流れを許容または制限し、一段圧縮運転および二段圧縮運転を切り替える第1バルブと、二段圧縮運転時に冷媒を貯留し、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に、貯留した冷媒を冷凍回路に供給するように設けられる第1冷媒タンクとを備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、二段圧縮運転時に第1冷媒タンクに貯留した冷媒を、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に冷凍回路に補給することによって、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうことができる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、利用側熱交換器と熱源側熱交換器との間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、利用側熱交換器と気液分離器との間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置と、気液分離器と熱源側熱交換器との間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置と、気液分離器で分離された気相の冷媒の一部を、下段側圧縮機と上段側圧縮機との間の冷凍回路に導くインジェクション回路上に設けられ、インジェクション回路における冷媒流れを許容または制限する第2バルブとを備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、二段圧縮運転時、気液分離器で分離された気相の冷媒の一部を、インジェクション回路を通じて下段側圧縮機と上段側圧縮機との間の冷凍回路に導くことによって、上段側圧縮機における冷媒の吸い込み温度を低下させ、運転の信頼性を保つことができる。
また好ましくは、第1冷媒タンクは、インジェクション回路上に設けられ、第2バルブよりもインジェクション回路における冷媒流れの下流側に配置される。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、簡易な構成で、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうことができる。
また好ましくは、第1冷媒タンクは、インジェクション回路を構成する冷媒配管よりも鉛直下側に配置されている。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、二段圧縮運転時、インジェクション回路を流れる液相冷媒の一部を重力により第1冷媒タンクに導くことができる。
また好ましくは、第1冷媒タンクは、利用側熱交換器と第1減圧装置との間の冷凍回路から分岐し、第2減圧装置と熱源側熱交換器との間の冷凍回路に合流する分岐回路上に設けられる。ヒートポンプ装置は、分岐回路上に設けられ、利用側熱交換器と第1減圧装置との間の分岐位置と、第1冷媒タンクとの間に配置される第3バルブと、分岐回路上に設けられ、第1冷媒タンクと、第2減圧装置と熱源側熱交換器との間の合流位置との間に配置される第4バルブとを備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、簡易な構成で、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうことができる。
また好ましくは、第1冷媒タンクは、利用側熱交換器と第1減圧装置との間の分岐回路の分岐位置および第2減圧装置と熱源側熱交換器との間の分岐回路の合流位置よりも鉛直上側に配置されている。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に、第1冷媒タンクに貯留された液相冷媒を重力により冷凍回路に導くことができる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、利用側熱交換器と第1減圧装置との間の冷凍回路に接続され、暖房運転時に冷媒を貯留し、暖房運転から冷房運転に切り替わった場合に、貯留した冷媒を冷凍回路に供給するように設けられる第2冷媒タンクをさらに備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間に加えて、暖房運転時と冷房運転時との間においても冷媒循環量の調整を行なうことができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうヒートポンプ装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式暖房給湯機の一段圧縮運転時を示す回路図である。 図1中のヒートポンプ式暖房給湯機の二段圧縮運転時を示す回路図である。 この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式暖房給湯機の一段圧縮運転時を示す回路図である。 図3中のヒートポンプ式暖房給湯機の二段圧縮運転時を示す回路図である。 図3中に示すヒートポンプ式暖房給湯機の変形例を示す回路図である。 図4中に示すヒートポンプ式暖房給湯機の変形例を示す回路図である。 特許文献1に開示された冷凍サイクル装置を示す構成図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式暖房給湯機の一段圧縮運転時を示す回路図である。図2は、図1中のヒートポンプ式暖房給湯機の二段圧縮運転時を示す回路図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機10は、冷凍回路21と、冷凍回路21に接続されるインジェクション回路22およびバイパス回路23とを有する。これらの回路には、冷媒として、たとえばR410が封入されている。
冷凍回路21は、環状に延びて、ヒートポンプサイクルを構成している。冷凍回路21の経路上には、利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37が設けられている。利用側熱交換器33は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、利用流体(水または空気)との間で熱交換を行なう。熱源側熱交換器37は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、外気(室外空気)との間で熱交換を行なう。
冷凍回路21の経路上には、第1膨張弁34、気液分離器35および第2膨張弁36がさらに設けられている。
第1膨張弁34、気液分離器35および第2膨張弁36は、冷凍回路21における冷媒の流れ方向において直列に並んでいる。利用側熱交換器33から熱源側熱交換器37に向かう冷凍回路21の経路上において、第1膨張弁34、気液分離器35および第2膨張弁36は挙げた順に並んでいる。すなわち、気液分離器35は、利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間に設けられている。第1膨張弁34は、利用側熱交換器33と気液分離器35との間に設けられている。第2膨張弁36は、気液分離器35と熱源側熱交換器37との間に設けられている。
第1膨張弁34は、利用側熱交換器33から送られた冷媒を減圧する減圧装置として設けられている。気液分離器35は、第1膨張弁34から送られた冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する。気液分離器35は、気相冷媒が配置される気相冷媒空間35aと、液相冷媒が配置される液相冷媒空間35bとを有する。第2膨張弁36は、気液分離器35から送られた液相冷媒を減圧する減圧装置として設けられている。
冷凍回路21の経路上には、下段側圧縮機31および上段側圧縮機32がさらに設けられている。
下段側圧縮機31および上段側圧縮機32は、熱源側熱交換器37と利用側熱交換器33との間に設けられている。冷凍回路21の経路上において、下段側圧縮機31および上段側圧縮機32は、利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37を挟んで、第1膨張弁34、気液分離器35および第2膨張弁36の反対側に設けられている。下段側圧縮機31および上段側圧縮機32は、冷凍回路21における冷媒の流れ方向において直列に並んでいる。熱源側熱交換器37から利用側熱交換器33に向かう冷凍回路21の経路上において、下段側圧縮機31および上段側圧縮機32は挙げた順に並んでいる。すなわち、下段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37と上段側圧縮機32との間に設けられている。上段側圧縮機32は、下段側圧縮機31と利用側熱交換器33との間に設けられている。
下段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37から送られた冷媒を圧縮する低圧側の圧縮機として設けられている。上段側圧縮機32は、下段側圧縮機31から送られた冷媒をさらに圧縮する高圧側の圧縮機として設けられている。
インジェクション回路22は、気液分離器35で分離された気相冷媒または気液二相冷媒の一部を、下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21へと導くように設けられている。
より具体的には、インジェクション回路22は、その両端が、気液分離器35の気相冷媒空間35aと、下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21とにそれぞれ繋がるように設けられている。インジェクション回路22の冷媒入り口は、気液分離器35の気相冷媒空間35aに接続され、インジェクション回路22の冷媒出口は、下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21に接続されている。
インジェクション回路22の経路上には、第2バルブとしての第2二方弁41と、冷媒タンク38とが設けられている。第2二方弁41および冷媒タンク38は、インジェクション回路22における冷媒の流れ方向において直列に並んでいる。気液分離器35から下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21に向かうインジェクション回路22の経路上において、第2二方弁41および冷媒タンク38は挙げた順に並んでいる。すなわち、冷媒タンク38は、第2二方弁41よりもインジェクション回路22における冷媒流れの下流側に配置されている。冷媒タンク38は、インジェクション回路22を構成する冷媒配管よりも鉛直下側に配置されている。
第2二方弁41は、インジェクション回路22における冷媒流れを許容または制限する開閉弁として設けられている。冷媒タンク38は、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷凍回路21を循環する冷媒量を調整するために設けられている。
バイパス回路23は、下段側圧縮機31から送られた冷媒を上段側圧縮機32を迂回させて、利用側熱交換器33に導くように設けられている。より具体的には、バイパス回路23は、その両端が、下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21と、上段側圧縮機32と利用側熱交換器33との間の冷凍回路21とにそれぞれ繋がるように設けられている。
バイパス回路23の経路上には、第1バルブとしての第1二方弁39が設けられている。第1二方弁39は、バイパス回路23における冷媒流れを許容または制限する開閉弁として設けられている。
図2中に示されるように、二段圧縮運転時、第1二方弁39が閉状態とされ、下段側圧縮機31から吐出された冷媒は上段側圧縮機32に導かれる。このとき、第2二方弁41は開状態とされ、インジェクション回路22から下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21に冷媒が合流する。これにより、上段側圧縮機32における冷媒の吸い込み温度が低下するため、ヒートポンプサイクルの信頼性を保つことができる。一方、一段圧縮運転時、図1中に示されるように、第1二方弁39が開状態とされ、下段側圧縮機31から吐出された冷媒はバイパス回路23を通って利用側熱交換器33に直接向かう。このとき、第2二方弁41は閉状態とされる。
続いて、インジェクション回路22に設けられた冷媒タンク38の機能について詳細に説明する。
本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機10では、第1二方弁39の開閉操作に伴って、一段圧縮運転と二段圧縮運転とが切り替えられる。この際、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替えた場合に、上段側圧縮機32のシェル内には、圧縮機摺動部を潤滑するためのオイルに溶けた状態、またはそのオイルと分離された状態で、冷媒が貯まったままとなる。この上段側圧縮機32に留まった冷媒のため、そのままの状態で一段圧縮運転を行なうと冷凍回路21における冷媒循環量が不足する。このため、一段圧縮運転時には、上段側圧縮機32に留まった冷媒の相当量の冷媒を別途、冷凍回路21に補給する必要があり、本実施の形態では、インジェクション回路22に設けられた冷媒タンク38によって冷凍回路21への冷媒の補給を実施する。
冷媒タンク38の容量は、冷凍回路21に補給する冷媒量と同等とされている。具体的には、冷媒タンク38の容量は、一段圧縮運転時および二段圧縮運転時のそれぞれで最も使用頻度の高い条件や最も性能を出したい条件のもと、冷凍回路21における最適な冷媒循環量を事前に計測しておき、その計測値に基づいて一段圧縮運転時の封入冷媒量と二段圧縮運転時の封入冷媒量の差分に相当する容量に冷媒タンク38を設定する。
一段圧縮運転時、上段側圧縮機32は運転停止状態で、下段側圧縮機31のみが運転されている。このとき、下段側圧縮機31から吐出された気相冷媒は、上段側圧縮機32をバイパスして利用側熱交換器33に向かう。また、インジェクション回路22に設けられた第2二方弁41は完全に閉じた状態とされる。これにより、インジェクション回路22に冷媒が流れないため、冷媒タンク38には液冷媒は貯っていない。ここで、上段側圧縮機32のシェル内やアキュムレータに冷媒が貯まっており、かつ冷媒タンク38には液冷媒は貯まっていない状態で、一段圧縮運転時の循環冷媒量が最適な状態となるように冷媒量が調整されているとする。
次に、一段圧縮運転から二段圧縮運転に切り替える。このとき、気相冷媒に加えて液相冷媒もインジェクション回路22を流れるように、冷凍サイクルを制御する。インジェクション回路22に、気相冷媒に液相冷媒が混じった気液二相状態であって、目視で液冷媒が確認できるレベルの液量が流れることによって、液冷媒の一部が、重力によってインジェクション回路22の途中に配置された冷媒タンク38に貯まる。冷媒タンク38に液冷媒が充満すると、それ以上の液相冷媒は冷媒タンク38に入ることはできず、それ以降、冷媒は冷凍回路21を循環する。
次に、二段圧縮運転から再び一段圧縮運転に切り替える。このとき、下段側圧縮機31の吐出側配管と冷媒タンク38とは、インジェクション回路22を構成する冷媒配管を通じて空間的に繋がった状態となる。このため、下段側圧縮機31からの過熱された気相冷媒と冷媒タンク38に貯留された液相冷媒とが、冷媒配管を通じて熱交換し、冷媒タンク38内の液相冷媒は、徐々に気化される。最終的には、冷媒タンク38内の全ての液相冷媒は気化されて、冷凍回路21を循環する冷媒となる。
この結果、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替えた際に上段側圧縮機32のシェル内に液冷媒が貯まったままとなるにもかかわらず、冷媒タンク38から冷凍回路21に冷媒が補給されることによって、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量は同等となる。
以上に説明した、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置としてのヒートポンプ式暖房給湯機10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機10は、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路21上に設けられ、冷媒と、利用流体および室外空気との間でそれぞれ熱交換を行なう利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37と、熱源側熱交換器37から送られた冷媒を圧縮する下段側圧縮機31と、下段側圧縮機31から送られた冷媒を圧縮する上段側圧縮機32と、下段側圧縮機31から送られた冷媒を上段側圧縮機32を迂回させて、利用側熱交換器33に送るバイパス回路23上に設けられ、バイパス回路23における冷媒の流れを許容または制限し、一段圧縮運転および二段圧縮運転を切り替える第1バルブとしての第1二方弁39と、二段圧縮運転時に冷媒を貯留し、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に、貯留した冷媒を冷凍回路21に供給するように設けられる第1冷媒タンクとしての冷媒タンク38とを備える。
ヒートポンプ式暖房給湯機10は、利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間の冷凍回路21上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器35と、利用側熱交換器33と気液分離器35との間の冷凍回路21上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置としての第1膨張弁34と、気液分離器35と熱源側熱交換器37との間の冷凍回路21上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置としての第2膨張弁36と、気液分離器35で分離された気相の冷媒の一部を、下段側圧縮機31と上段側圧縮機32との間の冷凍回路21に導くインジェクション回路22上に設けられ、インジェクション回路22における冷媒流れを許容または制限する第2バルブとしての第2二方弁41とを備える。
冷媒タンク38は、インジェクション回路22上に設けられ、第2二方弁41よりもインジェクション回路22における冷媒流れの下流側に配置されている。
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式暖房給湯機10によれば、一段圧縮運転時に冷媒タンク38に貯留した冷媒を、二段圧縮運転時に冷凍回路21に供給することによって、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量の調整を行なうことができる。これにより、一段圧縮運転時および二段圧縮運転時にかかわらず、暖房給湯機の性能(成績係数や給湯暖房能力)を高く維持することができる。
(実施の形態2)
図3は、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式暖房給湯機の一段圧縮運転時を示す回路図である。図4は、図3中のヒートポンプ式暖房給湯機の二段圧縮運転時を示す回路図である。本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機は、実施の形態1におけるヒートポンプ式暖房給湯機10と比較して基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図3および図4を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機は、冷凍回路21と、冷凍回路21に接続されるインジェクション回路22、バイパス回路23および分岐回路47とを有する。
分岐回路47は、利用側熱交換器33と第1膨張弁34との間の冷凍回路21から分岐し、第2膨張弁36と熱源側熱交換器37との間の冷凍回路21に合流する。分岐回路47は、その一方端に、利用側熱交換器33と第1膨張弁34との間の冷凍回路21に接続される接続部44を有し、その他方端に、第2膨張弁36と熱源側熱交換器37との間の冷凍回路21に接続される接続部45を有する。
本実施の形態では、分岐回路47の経路上に冷媒タンク38が設けられている。冷媒タンク38は、分岐回路47が冷凍回路21に接続される接続部44および接続部45よりも鉛直上側に設けられている。
分岐回路47の経路上には、第3バルブとしての第3二方弁42と、第4バルブとしての第4二方弁43とがさらに設けられている。第3二方弁42は、冷媒タンク38と接続部44との間に配置されている。第4二方弁43は、冷媒タンク38と接続部45との間に配置されている。第3二方弁42および第4二方弁43は、各二方弁が設けられた位置で分岐回路47における冷媒流れを許容または制限する開閉弁として設けられている。
本実施の形態におけるヒートポンプ式暖房給湯機においては、第3二方弁42および第4二方弁43の開閉の切り替えは、一段圧縮運転および二段圧縮運転の切り替え時の、冷媒が循環していない状態で行なわれる。冷媒タンク38の容量は、実施の形態1と同様に、一段圧縮運転時および二段圧縮運転時のそれぞれで最も使用頻度の高い条件や最も性能を出したい条件のもと、冷凍回路21における最適な冷媒循環量を事前に計測しておき、その計測値に基づいて一段圧縮運転時の封入冷媒量と二段圧縮運転時の封入冷媒量の差分に相当する容量に設定されている。
利用側熱交換器33は放熱器(凝縮器)として機能するため、利用側熱交換器33と第1膨張弁34との間の冷凍回路21(利用側熱交換器33の吐出側)の冷媒は、過冷却された100%液冷媒の状態となっている。このため、第3二方弁42を開状態とし、第4二方弁43を閉状態とすることにより、冷媒タンク38に冷媒が充満する。一方、第2膨張弁36と熱源側熱交換器37の間の冷凍回路21(熱源側熱交換器37の吸い込み側)の冷媒は気液二相状態となっている。このため、第3二方弁42を閉状態とし、第4二方弁43を開状態とすることにより、冷媒タンク38から冷媒が抜ける。
本実施の形態では、一段圧縮運転から二段圧縮運転に切り替える時、第3二方弁42を開状態とし、第4二方弁43を閉状態とする。これにより、冷凍回路21から接続部44を通じて分岐回路47に液冷媒が浸入して、冷媒タンク38が冷媒により満たされる。次に、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替える時、第3二方弁42を閉状態とし、第4二方弁43を開状態とする。これにより、冷媒タンク38に貯留された冷媒が接続部45を通じて冷凍回路21に補給される。
この結果、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替えた際に上段側圧縮機32のシェル内に液冷媒が貯まったままとなるにもかかわらず、冷媒タンク38から冷凍回路21に冷媒が補給されることによって、一段圧縮運転時と二段圧縮運転時との間で冷媒循環量は同等となる。
図5は、図3中に示すヒートポンプ式暖房給湯機の変形例を示す回路図である。図6は、図4中に示すヒートポンプ式暖房給湯機の変形例を示す回路図である。
図1から図4中に示すヒートポンプ式暖房給湯機では、暖房(加熱)運転のみを想定したが、本変形例では、暖房(加熱)運転および冷房(冷却)運転の切り替え可能なヒートポンプ装置を想定する。
図5および図6を参照して、本変形例におけるヒートポンプ装置は、暖房運転および冷房運転の切り替えを可能とするための四方弁52をさらに有する。暖房運転時、四方弁52は、下段側圧縮機31および上段側圧縮機32(一段圧縮運転時の場合、下段側圧縮機31のみ)により吐出された冷媒を利用側熱交換器33に送り、熱源側熱交換器37から吐出された冷媒を下段側圧縮機31に送る(図中の実線に示す矢印)。冷房運転時、四方弁52は、下段側圧縮機31および上段側圧縮機32(一段圧縮運転時の場合、下段側圧縮機31のみ)により吐出された冷媒を熱源側熱交換器37に送り、利用側熱交換器33から吐出された冷媒を下段側圧縮機31に送る(図中の点線に示す矢印)。
本変形例におけるヒートポンプ装置は、冷媒タンク38に加えて、第2冷媒タンクとしての冷媒タンク51をさらに有する。冷媒タンク51は、利用側熱交換器33と第1膨張弁34との間の冷凍回路21に接続されている。冷媒タンク51には、暖房運転時に冷媒が貯留される。暖房運転から冷房運転に切り替わった場合に、冷媒タンク51に貯留された冷媒が冷凍回路21に供給される。
本変形例では、熱源側熱交換器37の容量が利用側熱交換器33の容量よりも大きく、暖房運転時に利用側熱交換器33に収容しきれない冷媒を冷媒タンク51に一時的に貯留する。
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式暖房給湯機によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、たとえば、ヒートポンプ式給湯機やヒートポンプ式暖房給湯機などに適用される。
10 ヒートポンプ式暖房給湯機、21 冷凍回路、22 インジェクション回路、23 バイパス回路、31 下段側圧縮機、32 上段側圧縮機、33 利用側熱交換器、34 第1膨張弁、35 気液分離器、35a 気相冷媒空間、35b 液相冷媒空間、36 第2膨張弁、37 熱源側熱交換器、38,51 冷媒タンク、39 第1二方弁、41 第2二方弁、42 第3二方弁、43 第4二方弁、44,45 接続部、47 分岐回路、52 四方弁。

Claims (5)

  1. ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に設けられ、冷媒と、利用流体および室外空気との間でそれぞれ熱交換を行なう利用側熱交換器および熱源側熱交換器と、
    前記利用側熱交換器または前記熱源側熱交換器から送られた冷媒を圧縮する下段側圧縮機と、
    前記下段側圧縮機から送られた冷媒を圧縮する上段側圧縮機と、
    前記下段側圧縮機から送られた冷媒を前記上段側圧縮機を迂回させて、前記利用側熱交換器または前記熱源側熱交換器に送るバイパス回路上に設けられ、前記バイパス回路における冷媒の流れを許容または制限し、一段圧縮運転および二段圧縮運転を切り替える第1バルブと、
    二段圧縮運転時に冷媒を貯留し、二段圧縮運転から一段圧縮運転に切り替わった場合に、貯留した冷媒を前記冷凍回路に供給するように設けられる第1冷媒タンクとを備える、ヒートポンプ装置。
  2. 前記利用側熱交換器と前記熱源側熱交換器との間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、
    前記利用側熱交換器と前記気液分離器との間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置と、
    前記気液分離器と前記熱源側熱交換器との間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置と、
    前記気液分離器で分離された気相の冷媒の一部を、前記下段側圧縮機と前記上段側圧縮機との間の前記冷凍回路に導くインジェクション回路上に設けられ、前記インジェクション回路における冷媒流れを許容または制限する第2バルブとを備える、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記第1冷媒タンクは、前記インジェクション回路上に設けられ、前記第2バルブよりも前記インジェクション回路における冷媒流れの下流側に配置される、請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記第1冷媒タンクは、前記インジェクション回路を構成する冷媒配管よりも鉛直下側に配置されている、請求項3に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記第1冷媒タンクは、前記利用側熱交換器と前記第1減圧装置との間の前記冷凍回路から分岐し、前記第2減圧装置と前記熱源側熱交換器との間の前記冷凍回路に合流する分岐回路上に設けられ、さらに、
    前記分岐回路上に設けられ、前記利用側熱交換器と前記第1減圧装置との間の分岐位置と、前記第1冷媒タンクとの間に配置される第3バルブと、
    前記分岐回路上に設けられ、前記第1冷媒タンクと、前記第2減圧装置と前記熱源側熱交換器との間の合流位置との間に配置される第4バルブとを備える、請求項2に記載のヒートポンプ装置。
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