JP2014073466A

JP2014073466A - 家庭用簡易炭酸水製造装置

Info

Publication number: JP2014073466A
Application number: JP2012222596A
Authority: JP
Inventors: Chihiro Yamamoto; 山本千裕
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2012-10-05
Filing date: 2012-10-05
Publication date: 2014-04-24

Abstract

【課題】
家庭内で安価で手軽に良質の炭酸水をつくる装置を提供する。
【解決手段】
図１の密閉できる二酸化炭素発生容器１に炭酸塩と酸を入れ、これらに水９を注ぐことにより炭酸塩と酸を反応させ密閉した二酸化炭素発生容器内で二酸化炭素ガスを発生させる。この密閉容器内の反応で生じたガス圧を利用して発生した二酸化炭素ガスをトラップ２に導き、ガスに混入する反応液飛まつ等を除去した後さらに炭酸水製造容器３に導き、内部の飲料水に圧注しながら炭酸水製造容器３を振蕩撹拌して二酸化炭素の飲料水への溶解を促進させ炭酸水を製造する。
【選択図】図1

Description

この発明は家庭等で炭酸水を製造するための炭酸水の製造装置及び製造方法に関するものである。

飲料水に二酸化炭素を溶かした炭酸水は近年の健康志向の高まりと共に、ノンカロリーのダイエット飲料として人気を博している。また、家庭等で炭酸水を製造する装置も、いつでも新鮮な炭酸水を得られることやペットボトルの廃棄物を出さないなどの理由により大きく売り上げを伸ばしている。炭酸水を簡易に製造する方法としては、
イ.飲料水に炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩とクエン酸などの酸を直接投入し両者の化学反応により二酸化炭素を発生させ炭酸水を得る方法。
ロ.高圧ガス容器に充填された二酸化炭素ガスを飲料水に圧注して二酸化炭素を飲料水中に溶解させ炭酸水を得る方法。
ハ．特許文献１の発明のように、二酸化炭素ハイドレートを溶解させ炭酸水を得る方法。
などがある。

特開2007-283186号公報

これには、次のような欠点があった。
イ．炭酸水素ナトリウムとクエン酸を直接飲料水に入れる方法は古くから行われている方法であり、炭酸水をソーダ水と呼ぶ由来となった方法であるが、できあがった炭酸水に塩分等の成分が残るため炭酸水が塩味や苦みなどを呈することや塩分の過剰摂取を招く恐れがあること。

ロ．高圧ガス容器に圧縮された二酸化炭素ガスを利用する方法では前記の欠点は生じないが次のような欠点がある。

高圧二酸化炭素ガスを使う家庭用の炭酸水製造装置には小型の使い捨てボンベに入ったガス用いる方法と再充填可能な高圧ガス容器に入ったガスを用いる方法の二つの方法がある。
前者では使い捨てボンベを使うためランニングコストが比較的高くなることや、空の金属ボンベが廃棄物として発生すること。後者ではランニングコストは低廉である一方、装置に圧力を制御するレギュレータ等の機構が必要となり初期費用が高価になること。加えて高圧ガス保安法の適用を受けるため容器の検査や交換等の煩瑣な管理を要する。さらに高圧ガスボンベの使用に伴う危険性も存在する。

ハ．特許文献１に示された二酸化炭素ハイドレートを用いる方法は簡易な方法であるが、現在のところ一般家庭等で二酸化炭素ハイドレートを容易に利用できる状況ではなく一般家庭向きの方法ではない。

本発明の目的は、以上のような欠点をなくし家庭等で安価で手軽に良質の炭酸水を製造する装置及び方法を提供するためのものである。

本発明は炭酸塩と酸の反応によって生成した二酸化炭素ガスを反応液から分離し飲料水に圧注溶解させ炭酸水を製造する。その手段は、図１の二酸化炭素発生容器１に炭酸塩と酸を入れ、これらに水９を注ぐことにより(化１)に一例を示した炭酸塩(炭酸水素ナトリウム)と酸（クエン酸）の化学反応により二酸化炭素ガスを発生させる。密閉容器内でこの反応を起こさせることにより生じるガス圧を利用して生成した二酸化炭素ガスをトラップ２により反応液飛まつ等を分離した後、炭酸水製造容器３に入れた飲料水に振蕩撹拌しながら圧注し、ガスを溶解させて炭酸水を製造する。
(化１)３NaHCO₃+H₃(C₆H₅O₇)→Na₃HCO₃+3H₂O+3CO₂

高圧ガスを用いることなく、塩分等の混入がない良質の炭酸水を製造することができる。

高圧ガスを用いた場合に生ずる使い捨て空ボンベの廃棄や、再充填容器を使用した場合の高圧ガス保安法の適用による容器の検査や交換等の煩瑣な管理が不要となる。

本発明の装置は構成が単純であり、取り扱うガス圧が低いため高圧ガスを用いた装置に要求される高強度の部品を必要とせず装置を安価に製造することができる。

本発明の製造法では二酸化炭素ガス圧1MPa以下で炭酸水を製造するため高圧ガス保安法の適用を受けない。

製造に用いる炭酸塩の一例として炭酸水素ナトリウム、酸の一例としてクエン酸などの食品添加物成分を用いることにより有害成分の混入の心配がない安全な炭酸水を製造できる。

上記の炭酸水素ナトリウム及びクエン酸は大量生産されているため安価に入手でき、下記に示すとおり炭酸水製造のランニングコストも低廉にできる。

製造コスト計算
本発明による炭酸水の製造コストの大部分を占める薬品代は消費者レベルで入手できる価格においてもっとも安価なものが、炭酸水素ナトリウム（食品添加物級）が１ｇあたり0.2円、クエン酸（食品添加物級）が１ｇあたり0.36円となる。本発明において約1リットルの炭酸水を製造するに必要とする量は炭酸水素ナトリウム22g、クエン酸20gなので薬品代は 0.2円×22g+0.36円×20g=11.6円となる。高圧二酸化炭素ガスを使った市販の装置では消費者段階で1リットルあたり 36円から100円程度必要なのに対し安価である。
企業レベルで薬品を購入した場合はこれらはさらに安価になることが考えられ、従来の方法に比べて充分な価格メリットが期待できる。

本発明の実施の形態の一例を示す概略図である

以下、本発明を実施するための形態について説明する。

図１は本発明の形態の一例を示すものである。以下手順を追って炭酸水製造法を説明する。
イ．二酸化炭素ガス発生容器１（容積約350ml）にそれぞれ注水によって溶解する包装紙に定量的に分包された粉末の炭酸水素ナトリウム(約22g)及び粉末のクエン酸(約20g)を入れる。

ロ．これに反応用水９(約200ml)を注ぎ密栓してトラップ２（容積約350ml）に接続する。

ハ．次に二酸化炭素ガス発生容器１を振蕩し内容物を撹拌して包装紙を溶かしそれぞれの反応薬を溶出させる。この結果、両者は水中にて反応し二酸化炭素ガスを発生し二酸化炭素発生容器１の内圧が上昇する。

二．この圧力により反応で発生したガスはトラップ２に導かれ、ガスに混じる反応液の飛まつ等が除去される。

ホ．トラップ２で飛まつ等をが除去された二酸化炭素ガスは炭酸水製造容器３(容積約1000ml)到達し、飲料水４（約850ml）に圧注される。これと同時に炭酸水製造容器３を振蕩して飲料水を撹拌し二酸化炭素ガスの飲料水への溶解を促進させ炭酸水を製造する。

１二酸化炭素ガス発生容器
２トラップ
３炭酸水製造容器
４飲料水
５弁付き接続機構
６可撓性チューブ
７圧力計
８安全弁
９反応用水
10 それぞれ注水によって溶出する包装を施した定量の炭酸水素ナトリウムとクエン酸

Claims

それぞれ耐圧性を有する二酸化炭素発生容器と、トラップと、炭酸水製造容器とを気密的に接続し、二酸化炭素発生容器内で炭酸塩と酸の反応によって発生させた二酸化炭素ガスを反応時に発生するガス圧を利用し、トラップにより反応液飛まつ等を除去したのち炭酸水製造容器内の飲料水に圧注溶解させ、炭酸水を製造することを特徴とする装置。
請求項１の二酸化炭素発生容器内で反応させる炭酸塩と酸は、注水により内容物が溶出する包装にてそれぞれを定量的に包装することにより、請求項1の製造操作を容易にすることを特徴とする方法。
請求項1の二酸化炭素発生容器、炭酸水製造容器はそれぞれ可撓性のチューブにて接続し、容器を振蕩して内容物を撹拌することを容易にする構造。