JP2014072974A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータジェネレータ2を駆動源とする電動車両1がどのような走行状態にあっても、電動車両1のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えられるようにする。
【解決手段】目標トルクが、予め設定された上限変化率よりも大きい変化率でもって変化したときに、該変化する目標トルクに対して緩変化処理を施すことで、実行トルクを、上記上限変化率以下の変化率でもって変化するトルクとして求める。上記緩変化処理は、上記上限変化率よりも大きい変化率でもって変化する目標トルクを、上記上限変化率でもって変化するトルクに変更するレート処理と、該レート処理後のトルクに対して施される、予め設定された時定数を有するフィルタ処理とを含み、力行運転加速度増大状態、力行運転加速度減少状態、回生運転減速度増大状態、及び、回生運転減速度減少状態の4状態の間で、上記上限変化率と上記時定数との組み合わせが互いに異なっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータジェネレータを駆動源とする電動車両の走行を制御する車両用制御装置に関する技術分野に属する。
一般に、モータジェネレータを駆動源とする電気自動車等の電動車両では、該電動車両のアクセル開度、車速及びブレーキペダルの踏込み量に応じて、モータジェネレータに発生させる目標トルクが算出され、モータジェネレータの発生トルクが、その算出された目標トルクとなるように、該モータジェネレータが制御される。基本的には、アクセルが操作されてアクセル開度が0%を超えれば、モータジェネレータに正のトルク(力行トルク)を発生させて電動車両を加速させ、アクセル開度が0%又はブレーキペダルの踏込み量が0を超えれば、モータジェネレータに負のトルク(回生トルク)を発生させて電動車両を減速させる。
上記のような電動車両においては、加速性能と運転フィーリングとの両立のために、目標トルク(要求トルク)が変化したときに、該変化する目標トルクに対して緩変化処理(なまし処理(フィルタ処理)又はレート処理)が施されることで、上記目標トルクの変化率よりも小さい変化率でもって変化する実行トルクが求められ、この実行トルクによりモータジェネレータが制御される場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−81323号公報
しかし、上記のような緩変化処理を施す場合、従来のように電動車両の加速状態(力行運転状態)にあるときに緩変化処理を施すだけでは、減速状態(回生運転状態)での運転フィーリングを向上させることはできない。また、力行運転状態での加速度又は回生運転状態での減速度を増大させる状態と減少させる状態とで、緩変化処理の処理内容を変えないと、電動車両のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えることは困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータジェネレータを駆動源とする電動車両がどのような走行状態にあっても、電動車両のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えられるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、モータジェネレータを駆動源とする電動車両の走行を制御する車両用制御装置を対象として、上記電動車両の車速を検出する車速検出手段と、上記電動車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、上記電動車両のブレーキペダルの踏込み量を検出するブレーキペダル踏込み量検出手段と、上記車速検出手段により検出された車速と、上記アクセル開度検出手段により検出されたアクセル開度と、上記ブレーキペダル踏込み量検出手段により検出されたブレーキペダルの踏込み量とに基づいて、上記モータジェネレータに発生させる目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、上記目標トルク算出手段により算出された目標トルクから実行トルクを求めて、上記モータジェネレータの発生トルクが該実行トルクとなるように、該モータジェネレータを制御するモータジェネレータ制御手段とを備え、上記モータジェネレータ制御手段は、上記目標トルクが、予め設定された上限変化率よりも大きい変化率でもって変化したときに、該変化する目標トルクに対して緩変化処理を施すことで、上記実行トルクを、上記上限変化率以下の変化率でもって変化するトルクとして求めるように構成されており、上記緩変化処理は、上記上限変化率よりも大きい変化率でもって変化する目標トルクを、上記上限変化率でもって変化するトルクに変更するレート処理と、該レート処理後のトルクに対して施される、予め設定された時定数を有するフィルタ処理とを含み、上記目標トルクが正の値である力行運転状態であって上記電動車両の加速度を増大させる力行運転加速度増大状態、上記力行運転状態であって上記電動車両の加速度を減少させる力行運転加速度減少状態、上記目標トルクが負の値である回生運転状態であって上記電動車両の減速度を増大させる回生運転減速度増大状態、及び、上記回生運転状態であって上記電動車両の減速度を減少させる回生運転減速度減少状態の4状態の間で、上記上限変化率と上記時定数との組み合わせが互いに異なっている、という構成とした。
上記の構成により、力行運転加速度増大状態、力行運転加速度減少状態、回生運転減速度増大状態、及び、回生運転減速度減少状態の4状態の間で、上限変化率と時定数との組み合わせが互いに異なっているので、各状態に応じて、実行トルク、つまりモータジェネレータの発生トルクを、適切な変化率でもって変化させることができ、電動車両のあらゆる走行状態において、電動車両のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えることができる。
上記車両用制御装置において、上記力行運転加速度減少状態における上記上限変化率が、上記回生運転減速度減少状態における上記上限変化率よりも小さく設定され、上記力行運転加速度減少状態における上記時定数が、上記回生運転減速度減少状態における上記時定数よりも大きく設定されている、ことが好ましい。
すなわち、回生運転減速度減少状態では、力行運転加速度増大状態に移行する可能性が高いので、これに備えて減速度を早く0にすることが望ましい。このため、回生運転減速度減少状態における上限変化率は出来る限り大きく設定し、回生運転減速度減少状態におけるフィルタ処理の時定数は出来る限り小さく設定する。一方、力行運転加速度減少状態における上限変化率が大き過ぎたり、フィルタ処理の時定数が小さ過ぎたりした場合、力行運転加速度増大状態から力行運転加速度減少状態に移行した直後に、加速度が急激に0に近付くことになるため、力行運転加速度増大状態からアクセル開度を小さくした後、アクセル開度を僅かに大きくして一定速度に調節しようとする際に、ショックが生じるとともに、その調整がやり難くなり、これにより、電動車両のドライバに違和感を与えることになる。したがって、力行運転加速度減少状態における上限変化率を、回生運転減速度減少状態における上限変化率よりも小さく設定し、力行運転加速度減少状態における時定数を、回生運転減速度減少状態における時定数よりも大きく設定することで、回生運転減速度減少状態から力行運転加速度増大状態への移行時及び力行運転加速度増大状態から力行運転加速度減少状態への移行時において、運転フィーリングを向上させることができる。
以上説明したように、本発明の車両用制御装置によると、力行運転加速度増大状態、力行運転加速度減少状態、回生運転減速度増大状態、及び、回生運転減速度減少状態の4状態の間で、上限変化率とフィルタ処理の時定数との組み合わせを互いに異ならせることにより、電動車両がどのような走行状態にあっても、電動車両のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えることができる。
本発明の実施形態に係る車両用制御装置が搭載された電動車両の要部を示す概略構成図である。 車速、アクセル開度及びマスタシリンダの圧力から目標トルクを算出するためのマップを示す図である。 ステップ状に変化した目標トルク、上限変化率及び実行トルクの関係を示すグラフである。 力行運転加速度増大状態、力行運転加速度減少状態、回生運転減速度増大状態、及び、回生運転減速度減少状態における目標トルクの変化を示すグラフである。 コントローラのモータジェネレータ制御部における緩変化処理の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用制御装置10が搭載された電動車両1(本実施形態では、電気自動車であり、以下、単に車両1という)の要部の概略構成を示す。
車両1の前部に設けられた不図示のモータルーム(エンジンで駆動される従来の車両のエンジンルームに相当)内に、モータジェネレータ2が配設されている。このモータジェネレータ2の出力が減速機3を介して車輪4(本実施形態では、前輪のみ)に伝達される。
上記車両用制御装置10は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラ11を含む。このコントローラ11は、プログラムを実行する中央算出処理装置(CPU)と、例えばRAMやROMにより構成されてプログラムおよびデータを格納するメモリと、種々の信号の入出力を行うための入出力(I/O)バスとを有する。そして、コントローラ11は、インバータ15を介して、上記モータジェネレータの作動を制御する。
上記インバータ15は、300V程度の電圧を出力可能な高電圧バッテリ16からの直流電流を交流電流に変換して該交流電流をモータジェネレータ2に供給したり、車両1の減速時にモータジェネレータ2に発生した交流電流(回生電流)を直流電流に変換した後に該直流電流を高電圧バッテリ16に供給して該高電圧バッテリ16を充電する。その際、インバータ15は、コントローラ11(詳細には、後述のモータジェネレータ制御部11b)からの実行トルク(実行トルクが正の値である場合には、実行力行トルクであり、負の値である場合には、実行回生トルクである)を受けて、モータジェネレータ2に該実行トルクに応じた力行トルクを発生させたり回生トルクを発生させたりする。
コントローラ11には、車両1の車速を検出する車速検出手段としての車速センサ21からの検出情報、車両1のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段としてのアクセル開度センサ22からの検出情報、及び、車両1のマスタシリンダの圧力を検出する圧力センサ23からの検出情報が入力されるようになっている。上記マスタシリンダの圧力は、車両1のブレーキペダルの踏込み量と対応しており、このことから、圧力センサ23は、上記踏込み量を検出するブレーキペダル踏込み量検出手段を構成することになる。
コントローラ11内には、目標トルク算出手段としての目標トルク算出部11aと、モータジェネレータ2を制御するモータジェネレータ制御手段としてのモータジェネレータ制御部11bとが設けられている。
目標トルク算出部11aは、車速センサ21により検出された車速と、アクセル開度センサ22により検出されたアクセル開度と、圧力センサ23により検出された圧力(つまり、ブレーキペダルの踏込み量)とに基づいて、モータジェネレータ2に発生させる目標トルクを算出する。
具体的には、目標トルク算出部11aは、図2のマップにより目標トルクを算出する。このマップにおいて、目標トルクが正の値である場合には、その目標トルクは目標力行トルクであり、負の値である場合には、目標回生トルクである。目標トルクが正の値である場合には、目標トルクが大きいほど目標力行トルクが大きく、負の値である場合には、絶対値が大きいほど目標回生トルクが大きくなる。また、このマップでは、アクセル開度が0%であっても、車速が所定速度以下では、モータジェネレータ2に力行トルクを発生させることになるが、この力行トルクはクリープトルクである。また、車速が上記所定速度を超えると、上記圧力(ブレーキペダルの踏込み量)が0であっても、モータジェネレータ2に回生トルクを発生させることになるが、この回生トルクは、エンジンで駆動される従来の車両のエンジンブレーキに相当するようなトルクである。
モータジェネレータ制御部11bは、上記目標トルク算出部11aにより算出された目標トルクから実行トルク(実行力行トルク又は実行回生トルク)を求めて、上記モータジェネレータ2の発生トルクが該実行トルクとなるように、該モータジェネレータ2を制御する。つまり、モータジェネレータ制御部11bは、上記実行トルクをインバータ15に出力する。この実行トルクを受けて、インバータ15は、上記のように、モータジェネレータ2に該実行トルク(実行力行トルク又は実行回生トルク)に応じた力行トルクを発生させたり回生トルクを発生させたりする。
上記実行トルクは、基本的には、上記目標トルクと同じ値であるが、上記目標トルクが、予め設定された上限変化率よりも大きい変化率(単位時間当たりの変化量)でもって変化したときには、上記実行トルクは、上記上限変化率以下の変化率でもって変化するトルクとされ、最終的には、上記変化した後の目標トルクと同じ値になる。すなわち、モータジェネレータ制御部11bは、上記目標トルクが上記上限変化率よりも大きい変化率でもって変化したときに、該変化する目標トルクに対して緩変化処理を施すことで、上記実行トルクを、上記上限変化率以下の変化率でもって変化するトルクとして求めるように構成されている。
尚、上記目標トルクが上昇する(実行トルクも上昇することになる)際の目標トルク又は実行トルクの変化率は上昇率のことであり、その際の上限変化率は、上限上昇率のことである。また、上記目標トルクが減少する(実行トルクも減少することになる)際の目標トルク又は実行トルクの変化率は減少率のことであって、正の値であり、その際の上限変化率(上限減少率)も正の値である。
上記緩変化処理は、上記上限変化率よりも大きい変化率でもって変化する目標トルクを、上記上限変化率でもって変化するトルクに変更するレート処理と、該レート処理後のトルクに対して施される、予め設定された時定数を有するフィルタ処理(本実施形態では、一次遅れフィルタ処理)とを含む。これらレート処理及びフィルタ処理により、実行トルクの変化率を上記上限変化率以下となるようにしている。
ここで、図3(a)は、ステップ状に変化した(ここでは、大きくなった)目標トルク(実線で示す)に対して上記緩変化処理(レート処理及びフィルタ処理)を施して得られた実行トルクを一点鎖線で示す。破線で示すラインは、上限変化率である。ここでは、上限変化率はかなり大きく設定しており、フィルタ処理の時定数は比較的小さく設定している。
レート処理及びフィルタ処理により得られた実行トルクの立ち上がり直後の変化率は、上限変化率と略同じであるが、フィルタ処理により、実行トルクの変化率は次第に小さくなり、最終的に目標トルクに漸近するように変化する。尚、目標トルクが小さくなる場合も、大きくなる場合と同様である(上下が逆になる)。
図3(b)は、図3(a)に対して、上限変化率を変えないで、フィルタ処理の時定数を大きくした場合を示す。このようにフィルタ処理の時定数を大きくすると、実行トルクの変化率が図3(a)よりも小さくなり、目標トルクに対する漸近の仕方もより緩やかになる。但し、立ち上がり直後の実行トルクの変化率は、図3(a)と殆ど同じである。
図3(c)は、図3(a)に対して、フィルタ処理の時定数を変えないで、上限変化率を小さくした場合を示す。このように上限変化率を小さくすると、実行トルクは、上限変化率と略同じ変化率でもって、立ち上がり直後から目標トルクに達する手前まで緩やかに変化することになる。このように上限変化率は、実行トルクの立ち上がり(又は立ち下がり)に大きく影響することになる。
上記のことを考慮して、後述の各状態毎に、上記上限変化率及び上記フィルタ処理の時定数がそれぞれ設定されており、これら各状態毎の上限変化率及び時定数は、コントローラ11の上記メモリに予め記憶されている。
尚、上記レート処理及び上記フィルタ処理は、本実施形態では、コントローラ11におけるプログラム(ソフトウエア)によって実行されるが、ハードウエアによって実行することも可能である。
車両1のドライバがアクセルペダルを踏み込んで、車両1が走行を開始すると、先ず、上記目標トルクが正の値である力行運転状態であって車両1の加速度を増大させる(目標トルクが増大する(目標力行トルクが増大する))力行運転加速度増大状態となる(図4のA区間)。続いて、ドライバによるアクセルペダルの踏み込み量が小さくなると、上記力行運転状態であって車両1の加速度を減少させる(目標トルクが減少する(目標力行トルクが減少する))力行運転加速度減少状態となる(図4のB区間)。
次いで、ドライバがアクセルペダルの踏み込みを止めて、ブレーキペダルを踏み込むと、上記目標トルクが負の値である回生運転状態であって車両1の減速度を増大させる(目標トルクが減少する(目標回生トルクが増大する))回生運転減速度増大状態となる(図4のC区間)。続いて、ドライバによるブレーキペダルの踏み込み量が小さくなると、上記回生運転状態であって車両1の減速度を減少させる(目標トルクが増大する(目標回生トルクが減少する))回生運転減速度減少状態となる(図4のD区間)。
本実施形態では、車両1のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えるべく、上記4状態の間で、上記上限変化率と上記時定数との組み合わせが互いに異なっている。例えば、力行運転加速度増大状態では、上限変化率(上限上昇率)が400Nm/s、時定数が150msとされ、力行運転加速度減少状態では、上限変化率(上限減少率)が1500Nm/s、時定数が100msとされる。回生運転減速度増大状態では、上限変化率(上限減少率)が300Nm/s、時定数が150msとされ、回生運転減速度減少状態では、上限変化率(上限上昇率)が5000Nm/s、時定数が50msとされる。
上記力行運転加速度減少状態における上記上限変化率は、上記回生運転減速度減少状態における上記上限変化率よりも小さく設定され、上記力行運転加速度減少状態における上記時定数は、上記回生運転減速度減少状態における上記時定数よりも大きく設定されていることが好ましい。
すなわち、回生運転減速度減少状態では、力行運転加速度増大状態に移行する可能性が高いので、これに備えて減速度を早く0にすることが望ましい。このため、回生運転減速度減少状態における上限変化率は出来る限り大きく設定し、回生運転減速度減少状態におけるフィルタ処理の時定数は出来る限り小さく設定する。一方、力行運転加速度減少状態における上限変化率が大き過ぎたり、フィルタ処理の時定数が小さ過ぎたりした場合、力行運転加速度増大状態から力行運転加速度減少状態に移行した直後に、加速度が急激に0に近付くことになるため、力行運転加速度増大状態からアクセル開度を小さくした後、アクセル開度を僅かに大きくして一定速度に調節しようとする際に、ショックが生じるとともに、その調整がやり難くなり、これにより、ドライバに違和感を与えることになる。したがって、力行運転加速度減少状態における上限変化率を、回生運転減速度減少状態における上限変化率よりも小さく設定し、力行運転加速度減少状態における時定数を、回生運転減速度減少状態における時定数よりも大きく設定することで、回生運転減速度減少状態から力行運転加速度増大状態への移行時及び力行運転加速度増大状態から力行運転加速度減少状態への移行時において、運転フィーリングを向上させることができる。
また、力行運転加速度減少状態では、車両1の走行中にブレーキをかける際には早く実行トルクを0にする必要がある。このため、力行運転加速度減少状態における上限変化率を小さくし過ぎたり、力行運転加速度減少状態における時定数を大きくし過ぎたりするのは好ましくない。そこで、力行運転加速度減少状態における上限変化率は、力行運転加速度増大状態における上限変化率よりも大きく設定され、力行運転加速度減少状態における時定数は、力行運転加速度増大状態における時定数よりも小さく設定されることが好ましい。また、車両1の発進時にドライバに飛び出し感を与えないようにする観点からも、このような関係にすることが好ましい。このような関係にすることは、モータジェネレータ2の加速性能に限界があることから、容易にできる。上記の例では、力行運転加速度増大状態における上限変化率及び時定数の値は、モータジェネレータ2の加速性能の限界に近い値である。
また、回生運転減速度増大状態では、上限変化率が大きく過ぎたり時定数が小さ過ぎたりたりすると、ブレーキが効き過ぎてドライバに違和感を与えるとともに、車両1の車輪4がスリップする可能性が高くなる。そこで、回生運転減速度増大状態における上限変化率は、力行運転加速度増大状態における上限変化率よりも小さく設定され、回生運転減速度増大状態における時定数は、力行運転加速度増大状態における時定数以上に設定されることが好ましい(上記の例では、回生運転減速度増大状態における時定数は、力行運転加速度増大状態における時定数と同じにしている)。
ここで、コントローラ11のモータジェネレータ制御部11bにおける緩変化処理の動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS1で、車速センサ21により検出された車速と、アクセル開度センサ22により検出されたアクセル開度と、圧力センサ23により検出された圧力とに基づいて、図2のマップにより、モータジェネレータ2に発生させる目標トルクを算出する。
次のステップS2では、上記目標トルクが0(Nm)以上であるか否かを判定し、このステップS2の判定がYESであるときには、ステップS3に進む一方、ステップS2の判定がNOであるときには、ステップS6に進む。
上記ステップS3では、上記目標トルクが前回よりも増大したか否かを判定し、このステップS3の判定がYESであるときには、ステップS4に進んで、上記メモリに記憶された上限変化率の中から、力行運転加速度増大状態の上限変化率を選択して、上記増大する目標トルクに対してレート処理を施す。このレート処理後のトルクは、該上限変化率でもって変化するトルクとなる。一方、上記ステップS3の判定がNOであるときには、ステップS5に進んで、力行運転加速度減少状態の上限変化率を選択して、上記増大する目標トルクに対してレート処理を施す。
上記ステップS2の判定がNOであるときに進むステップS6では、目標トルクが前回よりも減少したか(目標トルクの絶対値が前回よりも増大したか)否かを判定し、このステップS6の判定がYESであるときには、ステップS7に進んで、上記メモリに記憶された上限変化率の中から、回生運転減速度増大状態の上限変化率を選択して、上記減少する目標トルクに対してレート処理を施す。一方、上記ステップS6の判定がNOであるときには、ステップS8に進んで、回生運転減速度減少状態の上限変化率を選択して、上記減少する目標トルクに対してレート処理を施す。
上記各ステップS4、S5、S7及びS8の後は、ステップS9に進んで、上記目標トルクが0(Nm)以上であるか否かを判定し、このステップS9の判定がYESであるときには、ステップS10に進む一方、ステップS9の判定がNOであるときには、ステップS13に進む。
上記ステップS10では、上記レート処理後のトルクが前回よりも増大したか否かを判定し、このステップS10の判定がYESであるときには、ステップS11に進んで、力行運転加速度増大状態の時定数を選択して、上記レート処理後のトルクに対して、該時定数のフィルタ処理を施す。一方、上記ステップS10の判定がNOであるときには、ステップS12に進んで、力行運転加速度減少状態の時定数を選択して、上記レート処理後のトルクに対して、該時定数のフィルタ処理を施す。
上記ステップS9の判定がNOであるときに進むステップS13では、上記レート処理後のトルクが前回よりも減少したか(目標トルクの絶対値が前回よりも増大したか)否かを判定し、このステップS13の判定がYESであるときには、ステップS14に進んで、回生運転減速度増大状態の時定数を選択して、上記レート処理後のトルクに対して、該時定数のフィルタ処理を施す。一方、上記ステップS6の判定がNOであるときには、ステップS15に進んで、回生運転減速度減少状態の時定数を選択して、上記レート処理後のトルクに対して、該時定数のフィルタ処理を施す。上記各ステップS11、S12、S14及びS15の後は、リターンする。
こうして、上記各状態毎に、レート処理及びフィルタ処理を施すことで、各状態毎に上限変化率以下の変化率でもって変化する実行トルクが求められる。この各状態毎の実行トルクが、各状態にそれぞれ適した変化率でもって変化することになり、モータジェネレータ2の発生トルクを、車両1のドライバに違和感を生じさせない変化率でもって変化させることができる。したがって、車両1がどのような走行状態にあっても、車両1のドライバに対して良好な運転フィーリングを与えることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、モータジェネレータを駆動源とする電動車両の走行を制御する車両用制御装置に有用である。
1 車両
2 モータジェネレータ
10 車両用制御装置
11 コントローラ
11a 目標トルク算出部(目標トルク算出手段)
11b モータジェネレータ制御部(モータジェネレータ制御手段)
21 車速センサ(車速検出手段)
22 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)
23 圧力センサ(ブレーキペダル踏込み量検出手段)

Claims (2)

  1. モータジェネレータを駆動源とする電動車両の走行を制御する車両用制御装置であって、
    上記電動車両の車速を検出する車速検出手段と、
    上記電動車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    上記電動車両のブレーキペダルの踏込み量を検出するブレーキペダル踏込み量検出手段と、
    上記車速検出手段により検出された車速と、上記アクセル開度検出手段により検出されたアクセル開度と、上記ブレーキペダル踏込み量検出手段により検出されたブレーキペダルの踏込み量とに基づいて、上記モータジェネレータに発生させる目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、
    上記目標トルク算出手段により算出された目標トルクから実行トルクを求めて、上記モータジェネレータの発生トルクが該実行トルクとなるように、該モータジェネレータを制御するモータジェネレータ制御手段とを備え、
    上記モータジェネレータ制御手段は、上記目標トルクが、予め設定された上限変化率よりも大きい変化率でもって変化したときに、該変化する目標トルクに対して緩変化処理を施すことで、上記実行トルクを、上記上限変化率以下の変化率でもって変化するトルクとして求めるように構成されており、
    上記緩変化処理は、上記上限変化率よりも大きい変化率でもって変化する目標トルクを、上記上限変化率でもって変化するトルクに変更するレート処理と、該レート処理後のトルクに対して施される、予め設定された時定数を有するフィルタ処理とを含み、
    上記目標トルクが正の値である力行運転状態であって上記電動車両の加速度を増大させる力行運転加速度増大状態、上記力行運転状態であって上記電動車両の加速度を減少させる力行運転加速度減少状態、上記目標トルクが負の値である回生運転状態であって上記電動車両の減速度を増大させる回生運転減速度増大状態、及び、上記回生運転状態であって上記電動車両の減速度を減少させる回生運転減速度減少状態の4状態の間で、上記上限変化率と上記時定数との組み合わせが互いに異なっていることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項1記載の車両用制御装置において、
    上記力行運転加速度減少状態における上記上限変化率が、上記回生運転減速度減少状態における上記上限変化率よりも小さく設定され、
    上記力行運転加速度減少状態における上記時定数が、上記回生運転減速度減少状態における上記時定数よりも大きく設定されていることを特徴とする車両用制御装置。
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