JP2014072949A - 超音波モータ及びそれを有するレンズ装置 - Google Patents

超音波モータ及びそれを有するレンズ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 超音波モータにおいて、大きな衝撃が加えられた場合、ロータ、振動子、及び小基台の間の撃力により振動子が損傷することがあった。
【解決手段】 超音波モータは、接触面を有する被駆動部と、振動子であって、圧電素子と、前記接触面と接触する少なくとも1つの接触部とを有し、前記圧電素子によって励振された超音波振動を前記被駆動部に前記接触部を介し伝達し、前記被駆動部を駆動する、振動子と、前記少なくとも1つの接触部を前記被駆動部に押圧する加圧手段と、前記加圧手段を介し前記振動子を弾性的に保持する保持部と、を備える超音波モータであって、前記保持部の一部は衝撃防止部を形成し、前記被駆動部と前記衝撃防止部の間における前記接触面の法線方向の隙間をL1、前記振動子と前記保持部の間において前記法線方向に生じる最小隙間をL2とした場合、L1 < L2が満たされている構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、押圧された振動子に楕円振動を発生させることにより被駆動部を駆動する超音波モータと、その超音波モータを使用したレンズ装置に関する。
従来から、無音動作、低速から高速までの駆動が可能、高トルク出力などの特徴を活かして、例えば、カメラやレンズの駆動源として超音波モータが採用されている。特許文献1に開示された超音波モータは、回転軸を有する円環状の被駆動部と、当該被駆動部と接触する接触部を備える複数の振動子とから構成されている。振動子は被駆動部に押圧された状態で保持されており、振動子の接触部が被駆動部に対して加圧されて接触している状態、所謂、加圧接触状態となっている。その加圧接触状態下で当該振動子に超音波振動が励起されると、振動子の接触部に楕円運動が生じ、被駆動部が被駆動部の回転軸を中心に回転駆動される。振動子の被駆動部への加圧接触状態は、押圧用凸部を有する板バネで当該振動子を被駆動体に対し付勢することで得られる。板バネに形成された押圧用凸部で当該振動子の中心付近を押圧付勢することで、振動子の接触部が良好な状態で被駆動部と加圧接触するような構成としている。
特開2006−158052号公報 特開2004−304887号公報
しかし、特許文献1に開示された超音波モータにおいては、落下や誤作動等により大きな衝撃が加わった場合、振動子が損傷してしまう問題があった。
通常の超音波モータでは、振動子の超音波振動に伴うロータの共振振動による可聴域の音の発生を防止するため、ロータの質量を大きくすることで、共振周波数が可聴域に入らないよう設定している。すると、ロータから振動子へ向けた方向に大きな衝撃が加わった場合、ロータ、振動子、及び振動子を保持する保持部との間の衝突による撃力により、振動子が損傷する問題があった。
同様に、振動子を保持する保持部についても、振動子の超音波振動に伴う保持部の共振振動による可聴域の音の発生を防止するため、保持部の質量を大きくすることで、共振周波数が可聴域に入らないように設定している。すると、振動子からロータへ向けた方向に大きな衝撃が加わった場合、ロータ、振動子、及び振動子を保持する保持部との間の衝突による撃力により、振動子が損傷する問題があった。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、超音波モータに落下や誤作動等が原因で大きな衝撃が加わった場合においても振動子が損傷しにくい超音波モータを提供することを目的とする。
本発明の超音波モータは、
接触面を有する被駆動部と、
振動子であって、圧電素子と、前記接触面と接触する少なくとも1つの接触部とを有し、前記圧電素子によって励振された超音波振動を前記被駆動部に前記接触部を介し伝達し、前記被駆動部を駆動する、振動子と、
前記少なくとも1つの接触部を前記被駆動部に押圧する加圧手段と、
前記加圧手段を介し前記振動子を弾性的に保持する保持部と、
を備える超音波モータであって、
前記保持部の一部は衝撃防止部を形成し、
前記被駆動部と前記衝撃防止部の間における前記接触面の法線方向の隙間をL1、前記振動子と前記保持部の間において前記の法線方向に生じる最小隙間をL2とした場合、
L1 < L2
が満たされている、
ことを特徴とする。
本発明によれば、超音波モータに落下や誤作動等が原因で大きな衝撃が加わった場合においても振動子が損傷しにくい超音波モータを提供することができる。
本発明の実施例1における超音波モータの分解斜視図である。 図1に示される各部材を組込んだ状態の斜視図である。 振動子の接合状態を示す拡大斜視図である。 (A)及び(B)は、実施例1における各部材を組込んだ状態を示す拡大断面図である。(C)は、(B)のA部の拡大詳細図であり、弾性部材の押圧力の成分ベクトルを示す。 リング基台のストッパーとロータの隙間を示す図である。
以下、図を用いて本発明の実施例について説明する。なお、本実施例の超音波モータは、デジタルカメラ用のレンズ鏡筒などの駆動用アクチュエータとしてユニット化した回転駆動型モータを例に説明するが、使用用途はこれに限られたものではない。
図1は、本発明の一実施例である超音波モータの分解斜視図である。なお、図において同一部材は同一記号で図示される。101は被駆動部であるロータであって、円環形状を有し、後述する振動子109が加圧接触するロータ接触面101aを備える。102は、ロータ接触面101aに押圧を伴う加圧接触状態で接触する振動板であり、103は、振動板102に接着剤などにより取り付けられる圧電素子である。そして、振動板102に圧電素子103が取り付けられた状態で、圧電素子103に電圧を印加することにより超音波振動を発生させ、振動板102に楕円運動を発生させることができる。104は、圧電素子103を有する振動板102が取り付けられ、それらを保持するための小基台である。振動子109は、振動板102と圧電素子103と小基台104とにより構成されている。そして、本実施例では、ロータ101の駆動方向と平行なロータ接触面101aに対し、加圧接触するように配置された3か所の振動子109でロータ101を回転駆動する。105は、保持部としてのリング基台であり、円環形状を有し、振動子109と、後述する加圧部材106、及び板バネ107を保持する。106は、リング基台105の貫通穴部105bに嵌合する加圧部材であり、ロータ101のロータ接触面101aに対して概ね垂直な方向にのみ移動可能に保持され、後述する板バネ107からの押圧力により小基台104を介して振動子109をロータ101に加圧接触させる。107は、弾性部材であるところの板バネであり、両端部はビス108にてリング基台105へ固定され、そして板バネの押圧力により振動子と被駆動部を加圧接触させる。そして、この加圧部材106と板バネ107が、本発明の加圧手段となる。
以上のように、各部材が組込まれ、超音波モータとしてユニット化される。
図2は、図1の各部材を組込んだ状態の斜視図である。なお、図2において、ロータ101上に円周状に並ぶ振動子109まわりの構成は3か所とも全て同一であり、図の煩雑さを防ぐため、図中の手前側にだけ参照符号を付している。図に示すようにリング基台105の3か所において、それぞれ2つのビス108で固定された板バネ107により、加圧部材106を介して振動子109に押圧力が加えられ、その結果、振動子109がロータ101のロータ接触面101aに付勢され加圧接触する。リング基台105は、ロータ101の方向に突出した、衝撃防止部としてのストッパー105cを備える。ストッパー105cは、ロータ101の円環形状の円周に沿って配置された3つの振動子109の間それぞれに配置されており、振動子109と同様に3か所存在し、全て同一の構成となっている。後述するように、リング基台105のストッパー105cは、ロータ101のロータ接触面101aと対向するストッパー接触部105dを有しており、ストッパー面105dとロータ接触面101aとの間には所定の大きさを有する隙間が設けられている。これにより、振動子109とリング基台105が衝突し、振動子109が損傷するのを防いでいる。なお、実際のレンズ鏡筒などに組み込まれる際には、ロータ101をフォーカス機構やズーム機構に連結して駆動する。
次に、超音波モータの構成部材の詳細について説明する。図3は、図1及び図2における振動板102と小基台104の接合状態を説明するための拡大斜視図で、ロータ101側から見た図である。図において振動板102の中央の平板部102aには、2か所の突起部が形成される。102bは、当該突起部の上端面に形成された、接触部としての突起接触面であり、ロータ101のロータ接触面101aと当接する面である。2か所の突起接触面は同一平面上に形成され、ロータ接触面101aとの当接状態を良好にするため、製造工程時には研磨などにより均一な面に仕上げられる。
一方、図3に示す平板部102aの裏面側(2か所の突起部を有する面と反対の面側)には圧電素子103が接着剤などにより取り付けられている。なお、平板部102aの裏面と圧電素子103の取り付けは、取り付けられればその方法は限定されない。この圧電素子103は複数の圧電素子膜を積層して形成されたものである。そして、この積層された圧電素子103は、所望の交流電圧を印加することにより励振され、圧電素子103が取り付けられた振動板102には2つの振動モードが励起される。このとき2つの振動モードの振動位相が所望の位相差となるように設定することで、突起接触面102bには、図3の矢印で示すような楕円運動が発生する。この楕円運動を図1及び図2に示すような3か所の振動子109で発生させ、ロータ接触面101aに伝達することで、ロータ101を回転駆動させることが可能となる。なお、前述の圧電素子の積層構造や振動モードに関する詳細は、特許文献2に記載されている内容と同様であるため、それらの説明は省略する。
次に、振動板102の両端には、小基台104の両側に形成された一段高い上面部104aと接合するための2か所の接合部102cが形成されている。そして、振動板102は小基台104に、この接合部102cにおいて溶接や接着などにより接合されるが、振動板102と小基台104が接合されれば、その方法は限定されない。2か所の接合部102cと平板部102aとの間には2か所の腕部102dが形成され、この腕部102dを介して、圧電素子103が取り付けられた平板部102aは小基台104に固定される。この腕部102dは、平板部102aに発生する振動を接合部102cに伝達しにくい構成とするため、図3に示すように平板部102aや接合部102cに対して細い形状となっている。言い換えると、剛体である小基台104が平板部102aに発生する振動を阻害しないような連結の構成を、当該腕部102dによって実現している。また、小基台104の中央付近の平面部104bと、圧電素子103の平面部104bと対向する面(不図示)の間には所定の隙間203が形成されている。
図4(A)、(B)は、各部材を組込んだ状態を示す拡大断面図でロータ101を上側とした図になっており、図2のおける3か所の振動子109のうち1か所の周囲のみを拡大している。なお、残りの2か所に関しては同様の構成を有するため説明は省略する。
図4(A)は、ロータ101の駆動方向に平行で、ロータ接触面101aと接触する2つの突起接触面102bを含む全突起接触面の重心と、当該重心を起点とするロータ接触面101aの法線を含む面を切断面としている。
図4(B)は、図3における振動板102において、ロータ接触面101aと接触する全突起接触面の重心とロータ接触面101aの法線を含み、且つ図4(A)の切断面に直交する面を切断面としている。
ただし、全突起接触面とは、全ての突起接触面102bを含んだものであり、ここでは2つの突起接触面102bを含む。また、全突起接触面の重心(全接触重心部とも記す)は、後述する中心線201とロータ接触面101aの交点も含む。
図4(A)、(B)の201は、振動板102のロータ接触面101aと接触する全突起接触面の重心を通過し、当該ロータ接触面101aの法線を含む中心線である。
突起接触面102bは、ロータ接触面101aと当接し、加圧接触状態にある。また、振動板102は、両端の接合部102cが2か所の上面部104aで小基台104と接合されている。そして、圧電素子103と小基台104の平面部104bの間には所定の隙間203が形成されている。
小基台104の下面側には穴部104cと長穴部104dが設けられ、リング基台105に形成された2か所の軸部105aが嵌合している。小基台104の下側中央には当接部104eが設けられている。この当接部104eは、図4(A)の断面においては図に示されるような円弧形状を有し、紙面奥行方向(図4(B)においては左右方向)に延在する円筒形状の一部からなっている。そして、この当接部104eには加圧部材106の上端面106aが接している。この上端面106aは平面で形成されているため、当接部104eとの接触は、図4(A)の紙面奥行方向(図4(B)においては左右方向)に長さを有する線接触となる。なお、本実施例では当接部104eが前述のように円弧形状を有する円筒形状の一部としたが、当接部104eと加圧部材106の上端面106aが直線の線接触を保てれば、その形状は限定されない。
リング基台105は、図1に示されるような板バネと対向する面に貫通穴部105bを有し、加圧部材106は、当該貫通穴部105bに嵌合して板バネと接触することで、板バネと協働することができる。なお、貫通穴部105b及び加圧部材106の中心軸は、中心線201、すなわちロータ接触面101aに対して垂直な軸方向と概ね一致している。そして、図4(A)、(B)の加圧部材106の下側の球面部106bには、板バネ107が変形して弾性力により加圧部材106を小基台104方向に弾性的に付勢した状態で接触している。
板バネ107は、変形量の変化による押圧力のばらつきを低減するため、ある程度バネ定数を小さくする必要がある。従って、板バネは極力厚みを薄くし、長さもできるだけ長い方がよい。本実施例の板バネ107は、薄板を用い、長さについては、円環状の超音波モータ内でできるだけ長いバネ長とするため、円弧形状で形成されている。そうすることで、加圧部材106の押圧方向の変位量に多少の変化が生じても押圧力のばらつきを小さく抑えることができる。以上のような構成で、振動子109は、加圧部材106を介して板バネ107により、ロータ101に対して押圧されている。
次に、図4(A)、(B)、(C)を参照し、板バネ107による押圧力の伝達構成について説明する。以下の説明において、押圧力ベクトルとは、各図の断面において押圧力の方向及び大きさを含む力のベクトルである。
まず、図4(A)において、小基台104は、当接部104eで加圧部材106と接触している。また小基台104は、2か所の突起部の突起接触面102bでロータ101に接触しており、各突起接触面102bの重心は、中心線201からロータの駆動方向において概ね等しい距離にある。一方、板バネ107と加圧部材106の接触に関し、本実施例では板バネ107が円弧形状で形成されているため、板バネ107の両端の支持部と押圧力の入力点(板バネ107と加圧部材106の接触点)が一直線上に存在しない。従って、押圧力を発生させる際の板バネ107の断面は、図4(B)で示されるような、傾きを持つ状態となることがある。その場合には、結果として、板バネ107によって加圧部材106に入力される押圧力のベクトルは矢印206aとして図示することができる。加圧部材106と板バネ107の接触点は、中心線201上には存在せず、図4(B)においては中心線の右側の点205にずれてしまう。
図4(C)に、図4(B)のA部の点205まわりの拡大詳細図を示す。板バネ107が加圧部材106に付与する押圧力はベクトル206aで表され、中心線201に対して傾いている。従って、当該押圧力ベクトル206aは、中心線201と平行な方向の成分ベクトル206bと、中心線201と垂直な方向の成分ベクトル206cに分解できる。
加圧部材106は、図4(A)、(B)で示されるように、中心線201と概ね平行な方向にのみ自由度を持ってリング基台105に保持されている。すなわち、加圧部材106は、ロータ接触面101aの法線に対し概ね平行な方向に移動可能であるが、当該ロータ接触面101aの法線に対し概ね垂直な方向への移動は規制されている。このため、板バネ107により加圧部材106を押圧する押圧力(ベクトル206a)のうち、中心線201方向の成分(ベクトル206b)に対応する力(ベクトル204a)が小基台104に伝達される。
一方、小基台104に伝達された押圧力(ベクトル204a)は、2つの突起部の突起接触面102bによりロータ接触面101aに伝達され、それぞれの突起接触面102bがロータ接触面101aを押圧する力は、押圧力ベクトル204aの半分の大きさの押圧力(ベクトル204b)となる。
なお、突起接触面102bとロータ接触面101aとの接触は面接触であるため、実際にはその面内で均一に分布した押圧力を呈するが、理解を容易にするため、面内の重心位置に働く力のベクトルとして表現している。また、加圧部材106と当接部104eの接触は線接触であるため、実際にはその線接触する直線上で均一に分布した押圧力を呈するが、これも直線上の重心位置に働く力のベクトルとして表現している。以後、面接触や線接触の場合も重心位置における力のベクトルで表現する。
また、加圧部材106にはその側面部において、板バネ107によって、加圧部材106に入力される押圧力ベクトル206aの中心線201と垂直な方向の成分ベクトル206cによる摩擦力が発生する。一方、軸部105aでの嵌合においても摩擦力が発生する。これらの摩擦力は押圧力に対して十分に小さいため無視している。実際、この側面の仕上げをある程度滑らかにすれば、摩擦力の影響は無視できる程度に小さくできる。
本実施例では前述のように、加圧部材106がリング基台105に対して、概して、中心線201方向のみ自由度を有した状態で保持される構成となっている。従って、加圧部材106が小基台104へ与える押圧力ベクトル204aは、中心線201と概ね一致させることができる。このとき、押圧力ベクトル204aの大きさは、板バネ207による押圧力ベクトル206aの中心線201と平行な方向の成分ベクトル206bと概ね等しくなる。押圧力ベクトル206aの中心線201と垂直な方向の成分ベクトル206cは、加圧部材106の側面部における摩擦力に影響する。なお、加圧部材106の側面と貫通穴部105bの内面は、滑らかに仕上げることで、生じる摩擦力は押圧力に比べて十分小さく、加圧部材106の中心線201方向のスムーズな進退を阻害することもない。最後に、1か所の突起部102bがロータ接触面101aに与える押圧力ベクトルは204bとなり、その大きさは押圧力ベクトル204aの半分となる。これは、図4(A)に示されるように、突起部102bが中心線201から概ね等しい距離に2か所存在するためである。このように、図4(A)、(B)で示したように、入力される押圧力ベクトル206aの力点は中心線201からずれてしまい、またその方向は中心線201と平行ではないが、2つの突起接触面102bは、ロータ101のロータ接触面101aに対して良好な加圧接触状態を保つことが可能となる。
一方、小基台104は、当接部104eの直線上の接触部を介し、加圧部材106によってロータ接触面101aに対して押圧される。従って、図4(A)における断面においては、小基台104が傾き可能な構成となっており、仮に製造時の寸法誤差や組み立て誤差、また外乱による部材の傾きが生じても、良好な加圧接触状態を保つことができる。
図5は、各部材を組込み、ロータ101を上側とした状態になっており、図4(A)の断面の法線方向から超音波モータの側面を見た図であり、図2のおける3か所の振動子109のうち1か所の周囲のみを拡大している。なお、残りの2か所に関しては同様の構成を有するため説明は省略する。
また、図5は、ロータ101とリング基台105との間に落下や誤作動等による衝撃は加えられていない状態であり、後述する隙間L1が最大値を有する状態を示す図である。ロータ101とリング基台105は、図5の状態よりも隙間L1を拡げる方向には相対的に移動不可能であるが、隙間L1を図5の状態よりも狭める方向、即ち、隙間L1の最大値以下とする範囲おいては相対的に移動可能である。
本実施例においては、図に示されるように、リング基台105は、ロータ101のロータ接触面101aと対向する面であって、ロータ101の駆動方向と平行な円環形状の円周に沿って配置された3つの振動子109の各間に、当該ロータ接触面101aの方向へ突出したストッパー105cを有する。なお、ストッパー105cは、リング基台105と一体で作成されてもよく、またねじ固定や溶接等によりリング基台105に取り付けられてもよいが、ストッパー105cがリング基台に存在すれば、その方法は限定されない。
リング基台105に取り付けられたストッパー105cは、ロータ接触面101aと対向する部分にストッパー接触部105dを有しており、当該ストッパー接触部105dとロータ接触面101aとの間には、図5に示されるような、隙間L1が設けられている。なお、当該隙間L1が設けられれば、ストッパー105cやストッパー接触部105dの形状、ストッパー105cの取り付け個数、及びストッパー105cリング基台105への取り付け位置は限定されない。
板バネ107によって振動子109がロータ101に所定量の加圧をされ、ロータ101とストッパー105cとの間に落下や誤作動等による衝撃が加わっていない状態において、ロータ接触面101aとストッパー105cのロータ接触面の法線方向の隙間をL1とする。これに対し、上記状態における、振動子109とリング基台105との間のロータ接触面の法線方向の最小隙間をL2とした場合、L1とL2には下記の条件式(1)が成立している。
L1 < L2 ・・・(1)
上記条件式(1)のような隙間関係を有することで、ロータ接触面101aとストッパー105cとの隙間L1を狭める方向に衝撃が付加された場合であっても、振動子109がリング基台105に衝突する前に、ロ−タ接触面101aとリング基台105に設けられたストッパー105cのストッパー接触部105dとが当接することとなる。なお、ロータ接触面101aとストッパー接触部105dとが当接する状態において、板バネ107は弾性変形している。
一方、紙面上方向に衝撃が加わった場合、リング基台105は、板バネ107による下方向への弾性力に抗して上方向に移動し、ロータ101は図5の位置で静止する。また、紙面下方向に大きな衝撃が加わった場合には、ロータ101は、板バネ107による上方向への弾性力に抗して下方向に移動し、リング基台105は図5の位置で静止する。つまり紙面上下方向いずれの方向に大きな衝撃が加わった場合でも、ロータ101とリング基台105の相対位置は近づくことになる。しかし、ロータ101とリング基台105のストッパー105cの間には、上述したように隙間L1があり、振動子109とリング基台105との間の最小隙間L2との間には条件式(1)が成立している。そのため、ロータ101とリング基台105の相対的な位置が近づいても、ロータ接触面101aとストッパー105cのストッパー接触部105bが当接し、それ以上の相対的な移動は制限される。
以上より、ロータ101がリング基台105のストッパー105cに当接した場合であっても、振動子109とリング基台105との間には、隙間L3(=L2−L1)が残る。隙間L3により、ロータ101、振動子109、及びリング基台105との間に直接の衝突が防止され、その結果、振動子109の損傷が防止できる。
以上のように、振動子に発生する超音波振動により被駆動部を駆動する超音波モータにおいて、ロータ101のロータ接触面101aに向けて突出したストッパー105cをリング基台105に設ける。こうすることで、ロータ101から振動子109に向けた方向、もしくは振動子109からロータ101に向けた方向に落下や誤作動等による大きな衝撃が加わった場合であっても、振動子109とリング基台105とが直接衝突し、振動子109が損傷してしまうことを防止することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。たとえば、実施例においては円環形状を有するロータやリング基台により説明を行ったが、これらの形状は円環に限られたものではない。例えば、直線状に振動子を配置し、直線的な往復移動をさせる構成においても同様の効果を享受できる。
フォーカスレンズやズームレンズ等を駆動するための駆動手段として本実施例の超音波モータを有するレンズ装置を構成することによって、本発明の効果を享受することができるレンズ装置を実現することができる。
101 ロータ(被駆動部)
101a ロータ接触面(接触面)
102 振動板
102b 突起接触面(接触部)
103 圧電素子
104 小基台
104e 当接部
105 リング基台(保持部)
105c ストッパー(衝撃防止部)
105d ストッパー接触部
106 加圧部材
107 板バネ
109 振動子
L1 ロータとストッパー間の隙間

Claims (5)

  1. 接触面を有する被駆動部と、
    振動子であって、圧電素子と、前記接触面と接触する少なくとも1つの接触部とを有し、前記圧電素子によって励振された超音波振動を前記被駆動部に前記接触部を介し伝達し、前記被駆動部を駆動する、振動子と、
    前記少なくとも1つの接触部を前記被駆動部に押圧する加圧手段と、
    前記加圧手段を介し前記振動子を弾性的に保持する保持部と、
    を備える超音波モータであって、
    前記保持部の一部は衝撃防止部を形成し、
    前記被駆動部と前記衝撃防止部の間における前記接触面の法線方向の隙間をL1、前記振動子と前記保持部の間において前記法線方向に生じる最小隙間をL2とした場合、
    L1 < L2
    が満たされている、
    ことを特徴とする、超音波モータ。
  2. 前記保持部と前記被駆動部は、前記隙間L1を所定の最大値以下とする範囲において、前記法線方向に相対的に移動可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 前記振動子は、2つの前記衝撃防止部の間に配置される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波モータ。
  4. 前記被駆動部と前記保持部は、円環形状をそれぞれ有し、
    前記振動子は、前記保持部の前記円環形状の円周に沿って、2つの前記衝撃防止部の間に配置される、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の超音波モータ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の超音波モータを備える、レンズ装置。
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