JP2014072077A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度ムラを抑制するためのレンズを発光素子に簡便に取り付けられるようにした照明装置を提供する。
【解決手段】建造物の天井に固設されている天井バーに設置される照明装置は、平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、発光素子に被せて発光素子から発せられる光を配光制御する複数のレンズと、を備える。複数のレンズ132は、導光作用を持つ連結部材134で互いに連結されている。
【選択図】図13
【解決手段】建造物の天井に固設されている天井バーに設置される照明装置は、平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、発光素子に被せて発光素子から発せられる光を配光制御する複数のレンズと、を備える。複数のレンズ132は、導光作用を持つ連結部材134で互いに連結されている。
【選択図】図13
Description
本発明は、システム天井に設置される薄型の照明装置に関する。
最近のオフィスビルなどでは、天井材の寸法や取り付けを規格化したシステム天井が普及している。システム天井では間取りや照明配置の変更が容易であるため、天井工事を簡素化することができる。
従来のシステム天井用の照明装置はランプを用いて構成されていたため、照明装置の厚みや重量が大きくなるという問題があった。そのため、ランプの代わりに発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を使用する照明装置が開発されている。例えば、特許文献1には、LEDパネルや有機ELパネル等の光源パネルを用いたシステム天井用の照明装置が開示されている。
従来のシステム天井用の照明装置では、隣接する発光素子の間に照度の低い部分ができるため、照明装置の発光面に輝度ムラが生じるという問題がある。これを抑制すべく発光素子にレンズを被せてもよいが、発光素子毎にレンズを取り付けるという作業が生じる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、輝度ムラを抑制するためのレンズを発光素子に簡便に取り付けられるようにした照明装置を提供することにある。
本発明のある態様は、建造物の天井に固設されている天井バーに設置される照明装置であって、平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、複数の発光素子に被せて該発光素子から発せられる光を配光制御する複数のレンズと、を備える。複数のレンズは、導光作用を持つ連結部材で互いに連結されている。
この態様によると、複数のレンズが連結部材により一体化されているので、レンズ取付作業が簡略化される。また、連結部材内に導光された光が隣接するレンズ間の照度の低い部分を照射することになるため、発光面の輝度ムラを小さくすることができる。
複数のレンズが透明樹脂で形成され、連結部材が、複数のレンズを成形する金型のランナーまたはゲートで成形されてもよい。
複数の発光素子は、隣接する素子間で色温度が異なる発光素子を含んでもよい。
本発明によれば、輝度ムラを抑制するためのレンズを発光素子に簡便に取り付けられるようにした照明装置が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係る天井照明モジュール10の断面図である。天井照明モジュール10は、平面基板18上に格子状または千鳥状に二次元配列された複数のLED等の発光素子20を光源とする照明器具である。基板18は、板状のベースプレート16に取り付けられる。天井照明モジュール10の背面側の電源コード12を介して、外部から各発光素子20に給電がなされる。基板18の発光面側を覆うように、例えばアクリル樹脂製のカバー14が取り付けられる。カバー14は、透明、半透明、乳白色のいずれであってもよいし、樹脂内に光の拡散剤が含まれていてもよい。
各発光素子20には、発光面を覆うようにそれぞれレンズ22が取り付けられる。レンズ22は、発光素子20からの光を水平方向に拡散するとともに、発光素子20の真下に光が向かわないようにする光学設計がなされている。これにより、指向性の強い発光素子を使用しても、点光感の少ない均一な面発光とすることができる。
天井照明モジュール10はシステム天井に設置される。システム天井では、略正方形の升目を形成するように天井バー80(図2参照)が予め建造物の天井に固設されている。天井照明モジュール10は、この升目に嵌め込まれる形で設置される。
図2は、従来の天井照明モジュール30を天井バー80に設置する様子を説明する断面図である。天井バー80は、例えば一枚の鉄板の折り曲げにより形成されており、断面がロの字形の上部82と、断面がコの字形の下部84とを有する。
天井照明モジュール30の筐体の側面30aには、取付金具32の一端がピン36によって取り付けられている。取付金具32の水平部32aを天井バー80の上面に引っかけることによって、天井照明モジュール30が天井バー80に支持される。取付金具32の他端には、金具が天井バー80から外れないようにするためのツメ部32bが形成されている。
従来の構造では、取付金具32が天井照明モジュール30の側面に取り付けられているので、特に図2の右上方にいる作業者からは、取付金具32と天井バー80との係合部分を目視しにくいという問題があった。また、ツメ部32bと天井バー80の間の隙間が小さく、天井バー80から照明モジュール30を取り外しにくいという問題があった。
図3は、本発明の一実施形態に係る取付金具40の斜視図である。図4は、図3の取付金具40を使用して天井照明モジュール10を天井バー80に設置した様子を示す断面図である。
取付金具40は、ベースプレート16の天井側の面に固定される固定部54と、固定部54から天井側に延びる垂直部50と、垂直部50から曲折して水平に延びる水平部42と、水平部42から曲折して下向きに延びる第2垂直部46と、第2垂直部46から左下方向に延びるレバー44と、で構成される金属片である。取付金具40の水平部42が、天井バー80の上部82に載置されることで、天井照明モジュール10が天井バー80に支持される。
天井照明モジュール10のベースプレート16の周縁には凸部16bが形成され、凸部16bには取付穴16cが形成されている。取付金具40の固定部54には、ベースプレートの取付穴16cと対応する位置に同様の取付穴54aが形成されている。取付穴16cおよび54aに挿通されたピン24によって、取付金具40がベースプレート16に固定される。
取付金具40の第2垂直部46には、長方形の切り込み46aを折り曲げて形成された突起部48が設けられている。この突起部48が天井バー80の凸部82aと係合して、天井バー80から取付金具40が外れることを防止している。左下方向に延びるレバー44を下向きに押し下げると、突起部48が凸部82aから外れるため、天井バー80から取付金具40を容易に取り外すことができる。
図4に示すように、取付金具を天井照明モジュールの上面に固定することで、天井バーと取付金具の係合部分が天井照明モジュール自体によって遮られず視界が確保しやすくなるので、天井照明モジュールの設置作業が容易になる。
取付金具40は、固定部54から垂れ下がり、断面がコの字形に形成された挟持部52をさらに備えている。挟持部52は、ベースプレートの凸部16bより外側に延びる周縁部16aと、カバー14の周縁から外側に延びるフランジ14aと、が重なる部分を上下から挟み込んで固定するように構成されている。このように、ベースプレート16とカバー14の周縁部を挟持部52で挟み込むことで、天井照明モジュール内の気密性が非常に高くなる。よって照明モジュール内部への虫、塵、水等の進入を防止できる。また、ベースプレートとカバーとを固定するためのクリップ等の部材を別に設ける必要がないため、部品点数を削減することができる。
図4では、カバー14の下面14bが天井バー80の下端よりわずかに突出するように天井照明モジュール10が設置されているが、取付金具40の垂直部50の長さを変更することで、天井面からのカバー14の突出量を調整することができる。
図5は、図4の例よりも長い垂直部50’を有する取付金具40’を使用して天井照明モジュール10を設置した様子を示す。図5には、隣の升目に嵌め込まれた天井パネル86の一部も併せて示されている。図示のように、取付金具40’を使用することで、天井照明モジュールの下面14a’を図4の例よりも下方に突出させた状態で天井照明モジュール10を設置することができる。
図5のように天井照明モジュール10の下面を天状面よりも突出させて設置する場合、カバー14’の側面に、発光素子から発せられた光が天井面に向かうように光学設計されたレンズ26を形成してもよい。こうすると、天井面をより積極的に照射することができる。また、カバー側面から下方に向かう直射光がなくなるため、グレアの防止にもなる。この場合、カバー側面の透過率を上げるために、カバー側面をアクリル透明樹脂で、カバー下面を乳白色の樹脂で二色成形したカバーを使用してもよい。
図6は、従来の天井照明モジュールの基板172を示す。従来では、基板172の表面に高反射率の白色レジストを塗布し、発光素子174から発せられた光の一部を基板上の白色レジストで反射させることで、均一面の発光を実現していた。このような構造の天井照明モジュールには、以下のような問題があった。
・基板のコストが高くなる。
・基板間の隙間176に反射率の低い部分ができるために、発光面の輝度ムラが生じる。この隙間の長さはできるだけ短い方がよいため、一枚の基板サイズを余り小さくすることができない。
・照明モジュールの側面に近くなるほど反射率が低くなるため、中心から側面に向かうほど輝度が低下する。
・基板のコストが高くなる。
・基板間の隙間176に反射率の低い部分ができるために、発光面の輝度ムラが生じる。この隙間の長さはできるだけ短い方がよいため、一枚の基板サイズを余り小さくすることができない。
・照明モジュールの側面に近くなるほど反射率が低くなるため、中心から側面に向かうほど輝度が低下する。
図7は、上記の問題を解決するために考案された、本発明の一実施形態に係る天井照明モジュール100の分解斜視図である。天井照明モジュール100は、図1と同様に、建造物の天井に固設されている天井バーに設置される照明モジュールである。天井照明モジュール100は、複数の発光素子112が配列された基板108と、発光素子112に被せて発光素子から発せられる光を配光制御するように構成された複数のレンズ104と、発光面側を覆うように配置される樹脂製のカバー102と、カバー102および基板108が取り付けられるベースプレート110と、を備える。カバー102は、透明、半透明、乳白色のいずれであってもよいし、樹脂内に光の拡散剤が含まれていてもよい。
基板108は、図示のように発光素子112が一列に配列される短冊状のものであってもよいし、発光素子112が複数列配列される平板状のものであってもよい。
本実施形態に係る天井照明モジュール100では、白色レジストを基板に塗布する代わりに白色反射シート106を使用する。この白色反射シートは、例えば帝人デュポンフィルム製のPETシート(型番UXJP−175)などである。
図8は、白色反射シートの取り付けを説明する拡大図である。白色反射シート106は、基板108とレンズ104との間に挟まれて固定される。白色反射シート106には、発光素子112用の穴106aと、レンズ104の下面に形成されたレンズ脚104b用の穴106bとが予め空けられている。発光素子112は、レンズの下面に形成された凹部104a内に収容される。レンズ104と基板108とで白色反射シート106を挟み込んで固定することで、シート固定用のねじや接着剤等が不要になる。また、基板に白色レジストを塗布する必要がないため、基板のコストが低下する。
なお、発光素子用の穴とレンズ脚用の穴を別々に設ける代わりに、レンズの底面積よりもわずかに小さい円形の穴を白色反射シートに設けてもよい。また、白色反射シートには、上記の他コネクタやベースプレートへの取り付けねじが貫通する穴が別に形成されていてもよい。
図8に示すように、白色反射シート106は、その外縁が基板108の外縁よりも外側に延びるような大きさにするとよい。そして、隣接するシートの外縁を数mmずつ重ね合わせることで、シート間に隙間を作らないようにする。こうすることで、基板間の隙間に反射率の低い領域ができず、図7に示した短冊状の基板のように基板を小型化した場合でも、輝度ムラ等の発生を防止できる。基板の小型化による低コスト化、照明モジュールの軽量化も期待できる。
なお、図7、8に示すように一つの基板に対して一枚の白色反射シートを準備する代わりに、一枚の大型のシートで複数の基板を覆うようにしてもよいし、全ての基板を覆うようにしてもよい。
図9〜11は、天井バーに取り付けられた状態の天井照明モジュール100の一部の拡大断面図である。
図9に示すように、基板108と白色反射シート106とがカバー102の側面近くまで延びている(図中A部)場合、白色反射シート106による反射光の大半はカバーの下面102aの方向に向かう。そのため、カバーの側面102b方向への照射は少なくなる。
図10は、基板108の周縁部を短縮し、白色反射シート106のうち基板の外縁よりも外側の部分を基板側(天井側)に折り曲げた構成を示す。こうすると、白色反射シートの屈曲部106cで反射された光の大半を、カバー102の側面方向に出射させることができる。特に、天井照明モジュールを天井面よりも突出した状態で設置するとき、図10のように構成すると、天井面や側面を積極的に照射して部屋の明るさ感を高めることができる。
図11は、基板108の周縁部を短縮し、白色反射シート106のうち基板の外縁よりも外側の部分をカバー側に折り曲げた構成を示す。こうすると、白色反射シートの屈曲部106dで反射された光の大半を、カバー102の下面方向に出射させることができる。この構成では、カバー下面の周縁部での光の利用効率が高まり、周縁部での輝度低下を抑制することができる。
図12(a)は、色温度が異なる第1発光素子122(例えば3000K)と第2発光素子124(例えば6000K)とが、それぞれ一列に配置された天井照明モジュール120の概略底面図である。この天井照明モジュールでは、第1および第2発光素子の出力を変えることで、出射光の色温度を様々に変えることができる。しかし、第1および第2発光素子の色温度が異なるため、発光素子列間の境界が目立ってしまうという問題がある。
これに対し、図12(b)に示す天井照明モジュール130では、色温度の異なる第1発光素子122と第2発光素子124とがそれぞれ千鳥配置となるように格子状に配列されている。こうすると、色温度の異なる発光素子間の境界を目立たなくすることができる。
図12(b)のように配置された天井照明モジュールでは、発光素子に被せる配光制御用のレンズを、図13(a)〜(d)に示すような一体レンズにするとよい。これらは、透明樹脂で形成された複数のレンズ132が、導光作用を持つ連結部材134で互いに連結された構造を有している。図13(a)〜(c)のように、レンズを成形する金型のランナーまたはゲートで連結部材134を成形するようにすると、成形時の樹脂のロスを少なくすることができる。図13(d)のように、透明樹脂板136から複数のレンズ132が突出するような構造の一体レンズを使用してもよい。
このような一体レンズを使用すると、発光素子の点灯時に、連結部材134内に導光された光が隣接するレンズ間の照度の低い部分を照射することになるため、発光面の輝度ムラを小さくすることができる。したがって、色温度の異なる複数の発光素子を使用した場合でも、発光素子間の境界をより目立たなくすることができる。また、一体レンズごとベースプレートに固定することができるので、レンズ取り付け作業が簡略化される。
大型の天井照明モジュールを作成する場合、比較的小型のモジュールを複数枚組み合わせて構成してもよい。例えば、図14(a)は、十字形の枠144に四枚の小型モジュール142を組み付けることで、より大型の正方形の天井照明モジュール140を構成した例を示す。図14(b)は、梯子形の枠146に同じく四枚の小型モジュール142を組み付けることで、長方形の天井照明モジュール150を構成した例を示す。このように、小型モジュールを複数枚組み合わせてサイズ違いの天井照明モジュールを構成することで、天井照明モジュールのサイズ毎に異なるカバーやベースプレート等を作成する必要がなくなる。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
10 天井照明モジュール、 14 カバー、 16 ベースプレート、 18 基板、 20 発光素子、 22 レンズ、 30 天井照明モジュール、 40 取付金具、 44 レバー、 80 天井バー、 100 天井照明モジュール、 102 カバー、 104 レンズ、 106 白色反射シート、 108 基板、 112 発光素子、 122 第1発光素子、 124 第2発光素子、 132 レンズ、 134 連結部材、 140、150 天井照明モジュール。
Claims (3)
- 建造物の天井に固設されている天井バーに設置される照明装置であって、
平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に被せて該発光素子から発せられる光を配光制御する複数のレンズと、を備え、
前記複数のレンズが、導光作用を持つ連結部材で互いに連結されていることを特徴とする照明装置。 - 前記複数のレンズが透明樹脂で形成され、
前記連結部材が、前記複数のレンズを成形する金型のランナーまたはゲートで成形されることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記複数の発光素子は、隣接する素子間で色温度が異なる発光素子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
Priority Applications (1)
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