JP2014072043A - 高周波電源装置及びその制御方法 - Google Patents

高周波電源装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧波形の包絡線波形がステップ状のレベル変化を示す波形を呈するように変調された高周波電力を得る際に、包絡線波形にリンギングや波形鈍りが生じるのを防ぐ。
【解決手段】包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期においては、包絡線波形の隣り合うレベル変化タイミングの間のインターバル期間の開始直後に設定した過渡期間の間、包絡線波形のレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、過渡期間が経過した後の安定期間の間、包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行う。また各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間でレベル検出部により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で検出されたレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステップ状のレベル変化を示す信号により変調された電圧波形を有する高周波電力を出力する高周波電源装置及びその制御方法に関するものである。
種々の被処理物を処理する際に、高周波電力の輻射によりガスをプラズマ化する技術が用いられている。例えば、半導体製造工程において行なわれるエッチング工程では、プロセスチャンバ内に配置した電極に高周波電力を供給してチャンバ内に高周波電力を輻射することにより、チャンバ内のガスをプラズマ化し、このプラズマ化したガスを被処理物に供給することによりエッチング処理を行なっている。この種の用途に用いる高周波電源装置は、高周波信号を発生する高周波信号発生器と、高周波信号を増幅して高周波電力を出力する増幅器とを有する高周波信号発生・増幅部と、高周波信号発生・増幅部の出力端で検出される高周波電圧のレベルを目標レベルに保つように制御する制御部とにより構成される。
近年、半導体の製造工程では、微細なエッチング加工を可能にするために、パルス波形で変調された高周波電力をプロセスチャンバ内に輻射することが行なわれるようになっている。パルス波形により変調された高周波電力は、増幅器に入力する高周波信号のレベルをオンオフ制御することにより得ることができる。
パルス波形により変調された高周波電力をプラズマ処理に用いる場合、その電圧波形の包絡線の波形(パルス波形)の周波数、レベル(振幅値)、デューティ及び繰り返し周期が厳密に管理されることが必要であり、加工の微細化に伴って、電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、より精密に管理された安定な波形を呈する高周波電力をプロセスチャンバ内の電極に供給することが求められるようになっている。
また最近では、ステップ状のレベル変化を生じるレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、各レベル変化タイミングと次のレベル変化タイミングとの間の期間(隣り合うレベル変化タイミングの間の期間)がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっていて、1周期の間にレベルが複数の異なる値をとるステップ波形により変調された高周波電力をプロセスチャンバ内に輻射することも検討されている。
パルス波形により変調された高周波電力を得る高周波電源装置としては、例えば特許文献1に示されたものが知られている。特許文献1に示された高周波電源装置においては、高周波信号をその周波数よりも低い周波数を有するパルス信号で変調してパルス変調された高周波信号を生成するパルス変調部と、パルス変調された高周波信号を増幅してパルス変調された高周波電力に変換する高周波電力変換部(増幅器)と、高周波電力変換部が出力する高周波電圧を検出する出力検出器と、この出力検出器により検出された出力電圧を検波してその包絡線を示す検波電圧を生成する検波部と、サンプルホールド信号に応じて検波電圧をサンプリングしてサンプリング電圧を出力するサンプルホールド部と、上記パルス信号とサンプルホールド信号とを生成する制御部と、サンプリング電圧と基準電圧とを比較して誤差電圧を出力する誤差増幅部とを設けて、誤差電圧の大きさを最小にするように高周波電力変換部をフィードバック制御することにより、高周波電圧のレベルを制御している。
特許文献1に示された高周波電源装置においては、高周波電力を変調するパルス信号の波形の各立ち上がりよりも一定時間遅れたタイミングから、各立ち下がりよりも一定時間だけ早いタイミングまでの期間をサンプルホールド信号のオン期間とするように、パルス信号のデューティ比に応じてサンプルホールド信号のサンプリング期間を設定している。そして、サンプルホールド部は、サンプルホールド信号のオン期間の間、検波部から得られる検波電圧をそのままサンプリング電圧として誤差増幅部に与えて、高周波電圧のレベル変動をフィードバックすることにより、高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルを所定のレベルに保つ制御を行なわせる。サンプルホールド信号のオフ期間中は、サンプルホールド信号がオン期間からオフ期間に切り替わるタイミング(パルス信号が立ち下がる直前のタイミング)の検波電圧をホールドする。パルス信号のオン期間の開始時には、ホールドしているサンプリング電圧を誤差増幅部に与えることにより、誤差電圧を出力させてフィードバック制御を行なわせ、パルス信号の波形が立ち上がった後、一定の遅れ時間が経過した時点でホールド信号をオンにして、検波電圧に等しいサンプリング電圧を誤差増幅部に与えることにより、パルス信号のオン期間における高周波電圧のレベル変動をフィードバックして、パルス信号のオン期間における高周波電圧のレベルを所定のレベルに保つ制御を行なわせている。
特許文献1に示された高周波電源装置によれば、高周波電力の電圧波形の包絡線波形(パルス波形)が立ち上がった後にそのレベルが変動した場合に、そのレベル変動をフィードバックして、高周波電圧のレベルを所定のレベルに保持する制御を行なわせることができる。
特開2010−263452号公報
特許文献1に示された高周波電源装置においては、高周波電力を変調するパルス信号の立ち上がり時及び立ち下がり時に、高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルを示す検波電圧のサンプリング値を基準値に保つようにフィードバック制御が行なわれる。パルス信号の各立ち上がり及び立ち下がりの過渡時には高周波電圧のレベルが急峻に変動するため、制御の追従性を良くしておかないと、パルス信号の各立ち上がり及び立ち下がりでリンギングや波形鈍りが生じることになる。高周波電力を変調するパルス信号の時間軸が長い場合(パルス幅が広い場合)には、パルス信号の立ち上がり時及び立ち下がり時にリンギングや波形鈍りが生じても目立たないため、負荷に大きな影響は与えないが、パルス信号の繰り返し周期が短くなり、パルス信号のオン期間が短くなった場合や、パルス信号の振幅が大きい場合には、パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりで高周波電圧に生じるリンギングや波形鈍りが目立つ存在になり、これらの過渡波形が負荷に与える影響が問題になる。
特に、高周波電力を変調する波形が単純なパルス波形ではなく、各周期の間に短い時間間隔で上下にステップ状のレベル変化を示すステップ波形であるような場合には、ステップ波形の各立ち上がりで高周波電圧に生じるリンギングまたは波形鈍りと、各立ち下がりで高周波電圧に生じるリンギングまたは波形鈍りとが短い時間間隔で現れるため、リンギングまたは波形鈍りを無視することができなくなる。従って、高周波電力を変調する波形が、高い周波数を有するパルス波形やステップ波形である場合には、変調波形の各立ち上がり及び立ち下がりでの制御の追従性を良くすることが課題になる。
従来技術のように、高周波信号を増幅する増幅器から出力される高周波電圧を検出する検出器から得た検出データを基にして高周波電圧のレベルをフィードバック制御する制御ループを構成した場合には、変調波形のレベル変化が高速である場合に、追従性が悪くなるのを避けられず、無理矢理制御を行なおうとすると、変調波形のレベルの立ち上がり時及び立ち下がり時にリンギングや波形鈍りが生じて、これらが負荷に悪影響を及ぼすことになる。
例えば、図10(A)に示したように、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数(図示の例では3個のレベル変化タイミングta,tb,tc)有して、1周期の間にレベルが複数(図示の例では3個)の値をとる多値ステップ波形(図示の例では3値ステップ波形)により変調された電圧波形を有する高周波電力を得る場合に、ステップ波形の各立ち上がり及び立ち下がりで高周波電圧のレベルの検出値を基にしてフィードバック制御を行なうと、制御ゲインが大きすぎる場合等に、同図(B)に示すようにステップ波形の各レベル変化タイミングで、オーバシュートとダウンシュートとが繰り返されてリンギングLが発生する。また制御ゲインが不足する場合等には、同図(C)に示すように、ステップ波形の各レベル変化タイミングで制御が間に合わなくなって波形鈍りDが生じる。
図10(B)の状態と、図10(C)の状態との間に、リンギングも波形鈍りも生じない状態が存在することになるが、変調波形がレベル変化を示すタイミングの時間間隔が短い場合には、リンギングも波形鈍りも生じないように制御系を構成することは困難である。
図11(A)に示されているように、図10(A)に示した場合よりもレベル変化の繰り返し周期を短くした高速のステップ波形により変調された電圧波形を有する高周波電力を得る場合、フィードバック制御系がリンギングを生じる特性を有していると、図11(B)に示すように、高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各立ち上がり及び立ち下がりで発生するリンギングLが、レベル変化タイミング相互間のレベル保持期間の長さに対して無視し得ない波形になる。また図11(A)に示したように、レベル変化の繰り返し周期が短い高速のステップ波形により変調された電圧波形を有する高周波電力を得る場合に、フィードバック制御系が波形鈍りを生じる特性を有していると、図11(C)のように、高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各立ち上がり及び立ち下がりで発生する波形鈍りDが、レベル変化タイミング相互間のレベル保持期間の長さに対して無視し得ない波形になる。
上記のように、パルス波形またはステップ波形により変調された高周波電力を負荷に供給することが必要とされる場合に、高周波電圧の包絡線がレベル変化を示すタイミングでも、包絡線波形のレベルの検出値と目標値との偏差(誤差)に基づいて出力レベルのフィードバック制御を行なう従来の高周波電源装置を用いた場合には、得られる高周波電力の電圧波形が、リンギングまたは波形鈍りが目立つ波形となり、希望する波形と似ても似つかない波形になるため、要求にかなった電圧波形を有する高周波電力を負荷に供給することができないという問題があった。レベルがステップ状に変化した際にリンギングや波形鈍りが生じて負荷に悪影響が及ぶという問題が生じるのは、高周波電力を変調する波形がパルス波形や、ステップ波形である場合に限られるものではなく、高周波電力を変調する波形がステップ状のレベル変化を伴う他の波形である場合にも同様の問題が生じる。
本発明の目的は、電圧波形の包絡線波形が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有して、各レベル変化タイミングと次のレベル変化タイミングとの間のインターバル期間ではステップ状のレベル変化を示さない波形を呈するように変調された高周波電力を得る際に、変調する波形のレベル変化の速度が如何なる場合であっても、また変調波形の繰り返し周期が如何なる場合であっても、高周波電力の電圧波形の包絡線波形がステップ状のレベル変化を示す過渡時にリンギングや波形鈍りが生じるのを防いで、安定な電圧波形を有する高周波電力を得ることを可能にした高周波電源装置及びその制御方法を提供することにある。
本願に開示された第1の発明は、電圧波形の包絡線(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を出力する高周波電源装置を制御する方法に係わるものである。
上記「ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形」には、図5に示したステップ波形や、図9(A)に示したパルス波形の他、図9(B)に示したように、レベル変化タイミングta,tb,…から一定の時間が経過した後にレベルが徐々に変化していく波形なども含まれる。
本発明においては、包絡線波形の一連の周期を、帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に少なくとも一つの帰還制御休止周期が挟まれるようにしておく。また上記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておく。
そして、各帰還制御実行周期においては、各インターバル期間をその開始直後に設定された過渡期間と該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、各インターバル期間の過渡期間の間、レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、各インターバル期間の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行う。また各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間でレベル検出部が検出するレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
上記のように、包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の過渡期間で包絡線波形のレベルを目標レベルに一致させる制御をオープンループ制御により行った後、各インターバル期間の安定期間で包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御により行うようにすると、帰還制御実行周期では、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合であっても、またレベル変化の周期が如何なる場合であっても、各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることがなく、かつ各インターバル期間の安定期間において包絡線波形のレベルが正確に目標レベルに保たれた電圧波形を有する高周波電力を得ることができる。
また帰還制御休止周期では、直近の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間でフィードバック制御により安定に保たれた包絡線波形のレベルを目標レベルとして、各インターバル期間の全期間の間、オープンループ制御により包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御を行うので、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合でも、またレベル変化の周期が如何なる場合でも、包絡線波形の各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることがなく、かつ各インターバル期間の全期間に亘って包絡線波形のレベルが目標レベルに保たれた高周波電力を得ることができる。
帰還制御実行周期では、各インターバル期間の過渡期間でオープンループ制御を行い、各インターバル期間の安定期間でフィードバック制御を行うため、過渡期間から安定期間に移行する際に、制御がオープンループ制御からフィードバック制御に切り換えられることにより、包絡線波形のレベルに微小な変動が生じるおそれがあるが、帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間の間、包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をオープンループ制御により行うので、各インターバル期間の途中で包絡線波形のレベルに微小変動が生じるおそれがない。従って、上記の方法によれば、電圧波形の包絡線波形の各周期の各インターバル期間で包絡線波形のレベルに微小変動が生じる確率を少なくすることができ、このことと、各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じるのを防ぐことができることとが相俟って、よりきれいな包絡線波形を有する高周波電力を得ることができる。
また上記の方法によると、高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各レベル変化タイミングで、リンギングや波形鈍りが発生しないので、過度期間を短くすることができ、高周波電圧の包絡線の検出速度を高めることができる。そのため、高周波電力を変調する波形のレベル変化が高速である場合であっても、各レベル変化タイミングから過渡期間の間のレベル制御と、各インターバル期間におけるレベル制御とを正確に行なわせることができ、高速のパルス波形またはステップ波形により高周波電力を変調する場合にも対応することができる。
本願に開示された第2の発明も、電圧波形の包絡線の波形(包絡線波形)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を出力する高周波電源装置を制御する方法を対象とする。
本発明においては、初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとして、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目の各周期を帰還制御実行周期とするとともに、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期とする。また上記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておく。
そして、各Ak番目(kは1以上の整数)の帰還制御実行周期においては、包絡線波形の各周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間の間レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、過渡期間が経過した後の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行い、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間で包絡線波形がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
本願に開示された第3の発明は、電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置を制御する方法を対象とする。
本発明においては、増幅器から出力する高周波電力の電圧レベルを与えられたレベルデータに応じて調整する機能を高周波信号発生・増幅部に持たせておき、包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておく。また、初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとして、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期とするとともに、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期とする。
また各Ak番目の帰還制御実行周期における各インターバル期間で包絡線波形がとるべきレベルを帰還制御実行時目標レベルとして帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶させておく。
そして、各帰還制御実行周期においては、包絡線波形の各周期の各インターバル期間を、その開始直後に設定された過渡期間と、該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、各インターバル期間の過渡期間の間、レベル検出部が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくした高周波電力を高周波信号発生・増幅部から出力させるために必要なレベルデータを高周波信号発生・増幅部に与えることにより、包絡線波形のレベルを設定された帰還制御時目標レベルに等しくするオープンループ制御と、各インターバル期間の前記安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の帰還制御実行時目標レベルとの偏差を零にするように高周波信号発生・増幅部にレベルデータを与えて包絡線波形のレベルを帰還制御実行時目標レベルに保つフィードバック制御と、各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出するレベルを、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期の対応するインターバル期間で包絡線がとるべき目標レベルとして帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶するステップとを行い、各帰還制御休止周期の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期において帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに応じて決定したレベルデータを高周波信号発生・増幅部に与えることにより、各インターバル期間の全期間で包絡線波形がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部により検出されたレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
本願に開示された第4の発明は、電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置を対象とする。
本発明においては、包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部と、包絡線波形の一連の周期のうち、少なくとも一つの他の周期を間に挟んで繰り返し現れる周期を帰還制御実行周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線がとるべきレベルを目標レベルとして記憶する帰還制御実行時目標レベル記憶部と、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間にある他の周期を帰還制御休止周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間が経過した後の安定期間においてレベル検出部が検出したレベルを、次の帰還制御実行周期よりも前にある帰還制御休止周期の各インターバル期間における目標レベルとして記憶する帰還制御休止時目標レベル記憶部と、包絡線波形の各周期の各インターバル期間においてレベル検出部が検出するレベルを、帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベル又は帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように制御する高周波電力制御部とが設けられる。
上記高周波電力制御部は、各帰還制御実行周期では各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、各インターバル期間の過渡期間が経過した後の残りの安定期間の間レベル検出部が検出するレベルを、帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行い、各帰還制御休止周期では、各インターバル期間でレベル検出部が検出するレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行うように構成される。
本願に開示された第5の発明は、電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置を対象とする。
本発明においては、包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部と、初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のn番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとし、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期として、各Ak番目の周期における各インターバル期間で前記包絡線波形がとるべきレベルを各Ak番目の周期の各インターバル期間の目標レベルとして記憶した帰還制御実行時目標レベル記憶部と、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間が経過した後の安定期間において前記レベル検出部が検出したレベルを、次の帰還制御実行周期よりも前にある帰還制御休止周期の各インターバル期間における目標レベルとして記憶する帰還制御休止時目標レベル記憶部と、包絡線波形の各周期の各インターバル期間においてレベル検出部が検出するレベルを、帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベル又は前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように制御する高周波電力制御部とが設けられ、高周波信号発生・増幅部は、増幅器から出力する高周波電力の電圧レベルを与えられたレベルデータに応じてオープンループで制御する機能を有するように構成される。
この場合、高周波電力制御部は、各帰還制御実行周期において、包絡線波形の各周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくした高周波電力を前記高周波信号発生・増幅部から出力させるために必要なレベルデータを高周波信号発生・増幅部に与えることにより、レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくするオープンループ制御と、各インターバル期間の過渡期間が経過した後の残りの安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするように高周波信号発生・増幅部にレベルデータを与えてレベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つフィードバック制御と、各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出するレベルを、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期の対応するインターバル期間で包絡線がとるべき目標レベルとして帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶する動作とを行い、各帰還制御休止周期の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期において帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに応じて決定したレベルデータを高周波信号発生・増幅部に与えることにより、各インターバル期間で包絡線がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部により検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
本願に開示された第6の発明は、第5の発明に適用されるもので、本発明においては、各帰還制御実行周期で直近の1以上の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出したレベルの平均値を各インターバル期間の平均検出レベルとして演算する平均検出レベル演算部を更に備えている。この場合、帰還制御実行時目標レベル記憶部は、平均検出レベル演算部が演算した平均検出レベルを、次の帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線波形がとるべき目標レベルとして記憶する。
本願に開示された第7の発明は第6の発明に適用されるもので、本発明においては、平均検出レベル演算部が、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを所定の設定目標レベルとした高周波電力を最初に出力させる際の包絡線波形の最初の周期を第1番目の周期として、該包絡線波形の第1番目の周期から第m−1番目の周期(mは2以上の整数からなる設定値)までの各周期においては、第1番目の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算し、包絡線波形の第m番目の周期以降の各周期においては、m−1個前の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したm個のレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算するように構成される。
本願に開示された第8の発明は、第5ないし第7の発明のいずれかに適用されるもので、本発明においては、高周波信号発生・増幅部が、高周波信号発生器から増幅器に与えられる高周波信号のレベルをレベルデータに応じて調節するレベル調節部を備えている。また高周波信号発生器は、外部から与えられたレベルデータが示すレベルを有する高周波信号を出力するダイレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)により構成されている。
この場合、高周波電力制御部は、包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された目標レベルに等しくするために必要なレベルデータを前記DDSに与えることにより帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするようにレベル調節部にレベルデータを与えることにより帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部が検出するレベルを、帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするようにDDSにレベルデータを与えることにより帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行うように構成されている。
本願に開示された第9の発明も第5ないし第7の発明のいずれかに適用される。本発明においては、高周波信号発生・増幅部が、高周波信号発生器から増幅器に与えられる高周波信号のレベルをレベルデータに応じて調節するレベル調節部を備えている。この場合、高周波電力制御部は、包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された目標レベルに等しくするために必要なレベルデータをレベル調節部に与えることにより帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするようにレベル調節部にレベルデータを与えることにより帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、前記包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部が検出するレベルを、帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするようにレベル調節部にレベルデータを与えることにより帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行うように構成される。
本願に開示された第10の発明も第5ないし第7の発明のいずれかに適用される。本発明においては、高周波信号発生器が、外部から与えられたレベルデータが示すレベルを有する高周波信号を出力するダイレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)により構成され、高周波電力制御部は、包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするために必要なレベルデータをDDSに与えることにより帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするようにDDSにレベルデータを与えることにより帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部が検出するレベルを、帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするようにDDSにレベルデータを与えることにより帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行うように構成されている。
本発明によれば、包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期では、各インターバル期間の過渡期間で包絡線波形のレベルを目標レベルに一致させる制御をオープンループ制御により行い、安定期間では包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御により行うようにしたので、帰還制御実行周期では、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合でも、またレベル変化の周期が如何なる場合でも、各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることがなく、かつ各インターバル期間の安定期間において包絡線波形のレベルが正確に目標レベルに保たれた電圧波形を有する高周波電力を得ることができる。
また帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間でフィードバック制御により安定に保たれた包絡線波形のレベルを目標レベルとして、オープンループ制御により包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御を行うので、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合でも、またレベル変化の周期が如何なる場合でも、包絡線波形の各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることがなく、かつ各インターバル期間の全期間に亘って包絡線波形のレベルが目標レベルに保たれた高周波電力を得ることができる。
帰還制御実行周期では、各インターバル期間の過渡期間でオープンループ制御を行い、安定期間でフィードバック制御を行うため、過渡期間から安定期間に移行する際に、制御がオープンループ制御からフィードバック制御に切り換えられることにより、包絡線波形のレベルに微小な変動が生じるおそれがあるが、帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間の間包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をオープンループ制御により行うので、各インターバル期間の途中で包絡線波形のレベルに微小変動が生じるおそれがない。従って、本発明のように、包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間オープンループ制御により包絡線波形のレベルを目標レベルに保つようにすると、包絡線波形の各周期の各インターバル期間で包絡線波形のレベルに微小変動が生じる確率を少なくすることができ、各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じるのを防ぐことができることとが相俟って、よりきれいな包絡線波形を有する高周波電力を得ることができる。
また本発明によれば、高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各レベル変化タイミングで、リンギングや波形鈍りが発生しないので、過度期間を短くすることができ、高周波電圧の包絡線の検出速度を高めることができる。そのため、高周波電力を変調する波形のレベル変化が高速である場合にも、各レベル変化タイミングから過渡期間の間のレベル制御と、各インターバル期間におけるレベル制御とを正確に行なわせることができ、高速のパルス波形またはステップ波形により高周波電力を変調する場合にも対応することができる。
本発明に係わる高周波電源装置の第1の実施形態の構成を示したブロック図である。 本発明に係わる高周波電源装置の第2の実施形態の構成を示したブロック図である。 本発明に係わる高周波電源装置の第3の実施形態の構成を示したブロック図である。 図1に示した実施形態の変形例の構成を示したブロック図である。 高周波電力を変調する波形の一例を模式的に示した波形図である。 (A)は本発明に係わる高周波電源装置が出力する高周波電力の電圧波形を模式的に示した波形図である。(B)は本発明における高周波電圧のレベル制御の方法を説明する波形図である。 図6(B)に示した波形の一部を拡大して示した波形図である。 図6(B)に示した波形の他の一部を拡大して示した波形図である。 (A)及び(B)は、高周波電力を変調する波形の他の異なる例を模式的に示した波形図である。 (A)は高周波電源装置から出力させるべき高周波電力の電圧波形の一例を模式的に示した波形図、(B)は従来の高周波電源装置により(A)の電圧波形を有する高周波電力を発生させた場合に得られる電圧波形の包絡線の実波形の一例を模式的に示した波形図、(C)は従来の高周波電源装置により(A)の電圧波形を有する高周波電力を発生させた場合に得られる電圧波形の包絡線の実波形の他の例を模式的に示した波形図である。 (A)は図11(A)に示した例よりも変調波形の周波数を高くした場合の電圧波形の包絡線波形を模式的に示した波形図、(B)は従来の高周波電源装置により(A)の電圧波形を有する高周波電力を発生させた場合に得られる電圧波形の包絡線の実波形の一例を模式的に示した波形図、(C)は従来の高周波電源装置により(A)の電圧波形を有する高周波電力を発生させた場合に得られる電圧波形の包絡線の実波形の他の例を模式的に示した波形図である。
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
以下に示す実施形態では、対象とする高周波電源装置が、図5に示すように、1周期の間に3つのレベル変化タイミングを有する3値の(1周期の間に3つのレベルをとる)ステップ波形により変調された高周波電力を出力するものとする。図5において、Tn (kは1以上の整数)はn番目の周期、tan,tbn,tcnは、n番目の周期に存在するレベル変化タイミング、t1n,t2n,t3nはn番目の周期に存在する第1ないし第3インターバル期間である。またP1n,P2n,P3n(図示の例ではP1n>P2n>P3n)はそれぞれ、n番目の周期の第1ないし第3インターバル期間t1n,t2n,t3nにおける高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルである。n番目の周期におけるインターバル期間t1n,t2n,t3nの長さは等しくなくてもよいが、図5に示した例では、これらのインターバル期間がすべて等しく設定されている。即ちt1n=t2n=t3nとなっている。また、n番目の周期のインターバル期間t1n,t2n,t3nにおける高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルP1n,P2n,P3nはそれぞれ他の周期のインターバル期間における対応するレベルに等しくなくてもよいが、図5に示した例では、n番目の周期のインターバル期間t1n,t2n,t3nにおける高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルP1n,P2n,P3nがそれぞれ、他の周期のインターバル期間における対応するレベルに等しく設定されている。
[第1の実施形態]
本実施形態では、上記のように、電圧波形の包絡線の波形(包絡線波形)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有して、隣り合うレベル変化タイミングの間(各レベル変化タイミングと次のレベル変化タイミングとの間)のインターバル期間ではステップ状のレベル変化を示さない波形を呈するように変調された高周波電力を出力する高周波電源装置を、下記の方法により制御する。
(a)包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に少なくとも一つの帰還制御休止周期が挟まれるようにする。
(b)包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておく。
(c)各帰還制御実行周期においては、包絡線波形の各周期の各インターバル期間をその開始直後に設定された過渡期間と該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、各インターバル期間の過渡期間の間レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、各インターバル期間の安定期間の間、レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行う。
(d)各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間で、レベル検出部により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
図5に示したように、電圧波形の包絡線波形が一連の周期T1,T2,T3,…を繰り返すステップ波形である場合には、例えば一つ置きの周期T1,T3,T5,…を帰還制御実行周期とし、周期T1,T3,T5,…の間にある他の周期T2,T4,…を帰還制御休止周期とする。そして、図6に示すように、帰還制御実行周期T1のインターバル期間t11,t21,t31のそれぞれの開始時から一定の設定時間が経過するまでの期間を過渡期間Δt11、Δt21,Δt31とし、これらの過渡期間が経過した後のインターバル期間t11,t21,t31の残りの期間を安定期間t11−Δt11,t21−Δt21及びt31−Δt31とする。同様に他の帰還制御実行周期T3,T5,…のそれぞれのインターバル期間にも開始直後に過渡期間Δt13,Δt15,…を設定し、過渡期間に続く残りの期間を安定期間とする。
そして、各インターバル期間の過渡期間の間は、各インターバル期間の開始時にリンギングや波形鈍りを生じさせないようにするために、レベル検出部2が検出する包絡線波形のレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行う。また各周期の各インターバル期間の安定期間の間は、各インターバル期間における包絡線波形のレベルを目標レベルに保つために、レベル検出部2が検出する包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行う。帰還制御休止周期では、各インターバル期間でフィードバック制御を行わなわず、各インターバル期間の全期間でオープンループ制御を行うため、過渡期間及び安定期間の設定は不要である。
なお本発明において、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に置く帰還制御休止周期の数は任意であるが、各インターバル期間で帰還制御を行わない期間を余り長くすると、帰還制御休止期間を長く続けている間に電源変動や負荷変動などの外乱により各周期の各インターバル期間での包絡線波形のレベルが目標レベルからずれるおそれが生じるので、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に置く帰還制御休止周期の数は多くなりすぎないように設定する。各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に置く帰還制御休止周期の最適値は実験的に決定する。
図1は、本発明の制御方法により電圧波形の包絡線波形のレベルを制御する高周波電源装置の第1の実施形態の構成を示したものである。図1において、1は高周波信号を増幅して高周波電力を出力する高周波信号発生・増幅部、2は高周波信号発生・増幅部1が出力する高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルをレベルとして検出するレベル検出部、3は帰還制御実行時目標レベル記憶部、4は帰還制御休止時目標レベル記憶部、5はレベル検出部2により検出されるレベルを目標レベルとするように高周波信号発生・増幅部1を制御する高周波電力制御部である。
各部を更に詳細に説明すると、高周波信号発生・増幅部1は、外部から与えられた周波数データ(デジタル値)が示す周波数と、外部から与えられたレベルデータ(デジタル値)が示す電圧レベルとを有する高周波信号を発生する高周波信号発生器101と、高周波信号発生器101が発生する高周波信号を増幅する増幅器102と、高周波信号発生器101と増幅器102との間に挿入されて、外部から与えられるレベルデータ(アナログ信号)に応じて、高周波信号発生器101から増幅器102に入力される高周波信号の電圧レベルを調整するレベル調節部103と、外部から与えられるレベルデータ(デジタル値)をアナログ信号に変換してレベル調節部103に与えるD/A変換器104とからなっている。
本実施形態では、高周波信号発生器101として、周波数データ(デジタル値)が示す通りの周波数と、外部から与えられたレベルデータ(デジタル値)が示す通りの電圧レベルとを有する高周波信号を発生するダイレクト・デジタル・シンセサイザー(DDS)が用いられている。
レベル調節部103は例えば電子ボリュームからなっていて、A/D変換器104から与えられた制御信号(電圧信号)に応じて増幅器102に入力する高周波信号のレベルを調節する。本実施形態では、レベル調節部103によるレベル調節と、DDS用レベルデータによるDDS101の出力レベルの調節との双方により、高周波信号発生・増幅部1の出力を調節することができるようにしている。
レベル調節部103によるレベル調節及びDDS用レベルデータによるDDS101の出力レベルの調節のいずれによっても、増幅器102から出力させる高周波電力の出力を調整できるが、本実施形態では、高周波電力の電圧波形の包絡線波形がステップ状のレベル変化を示す各レベル変化タイミングから設定された過渡期間が経過するまでの期間においては、DDS101に与えるレベルデータの大きさにより増幅器102から出力させる高周波電力の出力を調整し、各レベル変化タイミングから過渡期間が経過した後のインターバル期間の安定期間においては、レベル調節部103に与えるレベルデータの大きさにより増幅器102から出力させる高周波電力の出力を調整する。
本実施形態では、D/A変換器104として、デジタルデータがパラレル入力されるように構成されていて、高速でD/A変換を行なうことができるものを用いている。これに対し、DDS101としては、デジタル値からなるレベルデータがシリアル入力されるものを用いている。
レベル検出部2は、増幅器102の出力端と負荷につながるケーブルとの間に挿入されて増幅器102が出力する高周波電圧の一部を分岐する分波器201と、分波器201の出力から高調波成分などの不要成分を除去して高周波電圧の基本周波数成分を取り出すフィルタ202と、フィルタ202から出力される高周波電圧を包絡線検波してその包絡線を検出する検波器203と、検波器203の出力のレベルを検出するレベル検出器204と、レベル検出器204の出力をデジタル値に変換するA/D変換器205とからなっていて、高周波信号発生・増幅部1が出力する高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルをレベルとして検出する。
帰還制御実行時目標レベル記憶部3は、高周波信号発生・増幅部1が出力する高周波電力の電圧波形の包絡線波形の一連の周期のうち、少なくとも一つの他の周期を間に挟んで繰り返し現れる周期を帰還制御実行周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線がとるべきレベルを目標レベルとして記憶する。この帰還制御実行時目標レベル記憶部3は、高周波電力制御部6の主要部を構成するマイクロプロセッサに設けられたメモリと、該メモリへのデータの書き込みと該メモリからのデータの読み出しとを行うためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムとにより構成される。
帰還制御休止時目標レベル記憶部4は、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間が経過した後の安定期間においてレベル検出部2が検出したレベルを、次の帰還制御実行周期よりも前にある帰還制御休止周期の各インターバル期間における目標レベルとして記憶する。
例えば図5及び図6において、周期T1,T3,…を帰還制御実行周期とし、周期T2,T4,…を帰還制御休止周期とする場合、帰還制御実行周期T1では、そのインターバル期間t11,t21及びt31の安定期間t11−Δt11,t21−Δt21及びt31−Δt31においてそれぞれレベル検出部2が検出した包絡線波形のレベルを、帰還制御休止周期T2のインターバル期間t12、t22及びt32において包絡線波形がとるべき目標レベルとして、帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶する。同様に、帰還制御実行周期T3では、そのインターバル期間t13,t23及びt33(図示せず。)の安定期間t13−Δt13,t23−Δt23及びt33−Δt33においてそれぞれレベル検出部2が検出した包絡線波形のレベルを、帰還制御休止周期T4のインターバル期間t14、t24及びt34において包絡線波形がとるべき目標レベルとして、帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶する。
高周波電力制御部5は、レベル検出部2が検出する包絡線波形のレベルを目標レベルとするように高周波信号発生・増幅部を制御する部分で、各部を制御するコントローラ501と、出力設定データ入力部502と、誤差レベル検出部504と、選択処理部505と、制御演算部506とを備えている。
出力設定データ入力部502は、高周波信号発生・増幅部1から出力させる高周波電力の電圧波形の包絡線の波形を規定するために必要なデータ(出力設定データ)をコントローラ501に入力する部分であり、出力させる高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各インターバル期間の長さ、各インターバル期間における電圧レベル、変調波形の繰り返し周波数などをコントローラ501に入力する。
誤差レベル検出部504は、包絡線波形の各周期の各インターバル期間でレベル検出部2が検出するレベルと対応するインターバル期間で包絡線波形がとるべき目標レベルとの偏差(誤差)を検出する部分である。図示の誤差レベル検出部504は、レベル検出部2が検出した各インターバル期間における包絡線波形のレベルと、帰還制御実行時目標レベル記憶部3又は帰還制御休止時目標レベル記憶部4から読み出した対応するインターバル期間における目標レベルとを比較して、比較した両レベルの間の偏差を示す誤差信号を出力する。
選択処理部505は、誤差レベル検出部504が出力する誤差信号及び帰還制御実行時目標レベル記憶部3から読み出した目標レベルを示す信号のいずれを制御に用いるかを選択する動作を行う部分で、制御演算部506に制御信号を与える。
制御演算部506は、高周波信号発生・増幅部1の高周波信号発生部101及びD/A変換器104にそれぞれ与えるDDS用レベルデータ及びレベル調節用レベルデータの大きさを演算する部分で、選択処理部505から与えられた制御信号に基づいて、DDS用レベルデータ及びレベル調節用レベルデータの大きさを演算して、演算した大きさを有するDDS用レベルデータ及びレベル調節用レベルデータをそれぞれ高周波信号発生部101及びD/A変換器104に与える。
図1に示した実施形態においては、コントローラ501、誤差レベル検出部504、選択処理部505及び制御演算部506がマイクロプロセッサにより構成され、出力設定データ入力部502は、キーボードなどにより構成されている。
コントローラ501は、帰還制御実行時目標レベル記憶部3及び帰還制御休止時目標レベル記憶部4へのデータの書き込み及び両記憶部からのデータの読み出しを制御するとともに、誤差レベル検出部504及び制御演算部506の演算動作と、選択処理部505の選択動作とを制御する。
なお帰還制御実行時目標レベル記憶部3には、帰還制御実行時目標レベルそのものを記憶させておいてもよく、出力設定データ入力部502から入力された出力データに対して帰還制御実行時目標レベルを補間演算するためのマップデータ等を記憶させておいてもよい。例えば、出力設定データ入力部502から入力された高周波電力の所望の出力(W)に対して、増幅器102から出力させる高周波電圧のレベルの初期目標レベルを求めるようにするために、所望の出力と帰還制御実行時目標レベルとの間の関係を与えるマップデータを、帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶させておくようにしてもよい。
装置が起動すると、コントローラ501が演算処理部503に指令を与えて、帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶されている帰還制御実行時目標レベルを読み出すことにより、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の目標レベルを取得し、取得した目標レベルを選択処理部505に与える。
高周波電力制御部5が起動すると、コントローラ501は、出力設定データ入力部502から与えられた周波数データに基づいて、DDS101に周波数データを与える。コントローラ501は又、内蔵したタイマの動作により、出力設定データ入力部502から入力されたデータに基づいて、高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルをステップ状に変化させる各レベル変化タイミングや、各レベル変化タイミングから設定された過渡期間が経過した時の時刻を示すタイミングを検出して、検出したタイミングを示す一連のタイミング信号を時系列的に発生させ、これらのタイミング信号に同期して各部を制御する。
上記過渡期間は、各レベル変化タイミングでオープンループ制御により、高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルを目標レベルに等しくした後、フィードバック制御系が、フィードバック制御を安定に行なうことができる状態になるまでに要する時間に等しく設定する。この過渡期間は、実際には、レベル検出部2により検出される電圧レベルの検出値が安定になるまでに要する時間であり、各レベル変化タイミングでフィードバック制御を行なわせた場合にリンギングや波形鈍りが消滅するのに要する過渡期間に比べると非常に短い時間である。この過渡期間は、制御に用いるプログラマブルロジックデバイスや、マイクロコンピュータのマシンサイクル、制御回路の追従特性、装置全体の実際の振る舞いなどを考慮して適当な値に設定する。
ここで、電圧波形の包絡線波形が図6(A)に示したようなステップ波形を呈するように変調された高周波電力を得る場合を例にとって、高周波電力制御部5の動作の一例を具体的に説明する。ここでは周期T1,T3,…を帰還制御実行周期とし、周期T2,T4,…を帰還制御休止周期とする。
高周波電力を図6(A)に示したステップ波形で変調する場合、コントローラ501は、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを所定の設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第1番目の帰還制御実行周期T1の最初のレベル変化タイミングta1を検出した時に、当該レベル変化タイミングta1に続く第1インターバル期間t11における高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルの帰還制御時目標レベルP11を、帰還制御時目標レベル記憶部3から読み出し、読み出した帰還制御時目標レベルP11を選択処理部505に与える。コントローラ501はまた、選択処理部505に指令を与えて、読み出した帰還制御時目標レベルP11を制御演算部506に入力させる。このときコントローラ501は、予め設定した一定の大きさを有するレベル調節用レベルデータをD/A変換器104に与えることを制御演算部506に指令すると共に、増幅器102から出力させる高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルを帰還制御時目標レベルP11とするために、DDS101に与える必要があるレベルデータの大きさの演算を制御演算部506に行なわせる。
制御演算部506は、帰還制御実行時目標レベルに相応する一定の大きさを有するレベル調節用レベルデータをD/A変換器104に与えるとともに、演算した大きさを有するDDS用レベルデータをDDS101に与える。これにより、増幅器102から電圧波形の包絡線波形のレベルが帰還制御時目標レベルP11に等しい高周波電力を瞬時に出力させる。この制御はフィードバック制御によらず、DDS101及びD/A変換器104にそれぞれレベルデータを与えるだけのオープンループ制御により行なうため、レベル変化タイミングta1においてリンギングが発生したり波形鈍りが発生したりするのを防ぐことができる。レベル変化タイミングt11から、設定された過渡期間Δt11が経過するまでの間は、上記のオープンループ制御を継続させる。オープンループ制御時にレベル調節部103に与えるレベルデータの大きさは、例えば、レベル調節部103によるレベルの減衰量を0dBとする大きさに設定する。
コントローラ501は、周期T1の第1インターバル期間t11 が開始されたレベル変化タイミングta1から、設定された過渡期間Δt11が経過したことを検出した時に、帰還制御時目標レベルP11を誤差レベル検出部504に与えて、帰還制御時目標レベルP11とレベル検出部2により検出された高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルとの偏差を演算させる。
誤差レベル検出部504は、演算した偏差を示す誤差信号を選択処理部505に入力する。この時コントローラ501は、選択処理部505に選択切替え指令を与えて、選択処理部505から制御演算部506に入力する信号を、帰還制御時目標レベルP11を与える信号から偏差を示す誤差信号に切り替えるとともに、制御演算部506に演算指令を与えて、帰還制御時目標レベルP11とレベル検出部2により検出される包絡線波形のレベルとの偏差を零にするためにレベル調節部103に与える必要があるレベルデータの大きさを演算させる。このレベルデータの演算値は、制御演算部506から高周波信号DDS101に与えられるレベルデータ(DDS101から出力される高周波信号のレベル)の大きさにより相違する。
制御演算部506は、予め設定した大きさを有するDDS用レベルデータをDDS101に与えるとともに、演算した大きさを有するレベル調節用レベルデータをD/A変換器104に与える。制御演算部506からD/A変換器104を通してレベル調節部103に与えられるレベルデータは、DDS101から出力される高周波信号のレベル(DDS用レベルデータにより決まる)を、偏差を零にするために増幅器102に入力する必要があるレベルに調節するように、レベル調節部103の減衰量を設定するためのデータである。上記のように、DDS101及びレベル調節部103にレベルデータを与えることにより、電圧波形の包絡線波形のレベルが帰還制御時目標レベルP11に等しい高周波電力を増幅器102から出力させる。
上記のように、第1番目の帰還制御実行周期の第1インターバル期間t11のレベル変化タイミングta1から過渡期間Δt11が経過した後の安定期間(t11−Δt11の期間)においては、目標レベルP11と、レベル検出部2により検出された高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルとの偏差に基づいて、高周波信号発生・増幅部1から出力される高周波電力の電圧波形の包絡線波形のレベルを帰還制御実行時目標レベルに保つ制御がフィードバック制御により行なわれる。従って、安定期間(t11−Δt11の期間)における電圧波形の包絡線波形のレベルは正確に目標レベルP11に保たれる。このフィードバック制御は、シリアルデータが入力されるように構成されたDDS101に与えるレベルデータを固定値とし、パラレルデータが入力されるように構成された高速のD/A変換器104を通してレベル調節部103に与える入力レベル調節用レベルデータを可変値として、この可変値を偏差に応じて変化させることにより行なうので、高い応答性をもたせて行なわせることができる。
第1インターバル期間t11の適宜のタイミング(例えば第1インターバル期間t11が終了する直前のタイミング)においてレベル検出部2により検出されたレベルを、次の帰還制御実行周期T3よりも前にある帰還制御休止周期T2の第1インターバル期間t12において包絡線波形がとるべき目標レベル(帰還制御休止時目標レベル)として帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶させる。
同様にして、第1の帰還制御実行周期の第2インターバル期間t21の開始時tb1から過渡期間Δt21が経過するまでの間オープンループ制御により包絡線波形のレベルを第2インターバル期間の帰還制御時目標レベルP21とする制御が行なわれ、安定期間t21−Δt21の間、フィードバック制御により包絡線波形のレベルを帰還制御時目標レベルP21に保つ制御が行なわれる。また第3インターバル期間t31の開始時tc1から過渡期間Δt31が経過するまでの間、オープンループ制御により包絡線波形のレベルを第3インターバル期間の帰還制御時目標レベルP31とする制御が行なわれ、安定期間t31−Δt31の間フィードバック制御により包絡線波形のレベルを帰還制御時目標レベルP31に保つ制御が行なわれる。
また 第1の帰還制御実行周期の第2インターバル期間t21の安定期間の適宜のタイミングにおいてレベル検出部2により検出されたレベルが、帰還制御休止周期T2の第2インターバル期間t22において包絡線波形がとるべき目標レベルとして帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶され、第3インターバル期間t31の安定期間の適宜のタイミングにおいてレベル検出部2により検出されたレベルが、帰還制御休止周期T2の第3インターバル期間t32において包絡線波形がとるべき目標レベルとして帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶される。
第1番目の帰還制御実行周期の次の帰還制御休止周期T2では、その第1インターバル期間t12の全期間で、レベル検出部2により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期T1の第1インターバル期間t11の安定期間でレベル検出部2により検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。同様に、第2インターバル期間t22の全期間で、レベル検出部2により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期T1の第2インターバル期間t21の安定期間でレベル検出部2により検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行い、第3インターバル期間t32の全期間で、レベル検出部2により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期T1の第3インターバル期間t31の安定期間でレベル検出部により検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
以下同様にして、各帰還制御実行周期では、各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部2が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、安定期間の間、レベル検出部2が検出するレベルを、帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行う。また各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間で、レベル検出部が検出するレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で検出されて帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う。
上記のように、帰還制御実行周期T1,T3,…においては、各インターバル期間の過渡期間で包絡線波形のレベルを目標レベルに一致させる制御をオープンループ制御により行うので、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合でも、またレベル変化の周期が如何なる場合でも、各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることはない。また各帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間では、包絡線波形のレベルを目標レベルに一致させる制御をフィードバック制御により行うので、包絡線波形のレベルが正確に目標レベルに保たれた電圧波形を有する高周波電力を得ることができる。
また帰還制御休止周期T2,T4,…では、各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部により検出されるレベルを、直近の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間でフィードバック制御により安定に保たれた包絡線波形のレベルを目標レベルとして、オープンループ制御により包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御を行うので、各レベル変化タイミングにおけるレベル変化の速度が如何なる場合でも、またレベル変化の周期が如何なる場合でも、包絡線波形の各レベル変化タイミングでリンギングや波形鈍りが生じることがなく、かつ各インターバル期間の全期間に亘って包絡線波形のレベルが目標レベルに保たれた高周波電力を得ることができる。
上記のような制御を行なわせた場合に高周波信号発生・増幅部1から出力される高周波電力の電圧波形の包絡線波形の一例を、図7及び図8に拡大して示した。図7は、帰還制御実行周期T1のインターバル期間t11及びインターバル期間t21の前半部分付近の波形を拡大して示したものであり、図8は、帰還制御休止期間T2のインターバル期間t12及びインターバル期間t22の前半部分の波形を拡大して示したものである。
帰還制御実行周期T1においては、各レベル変化タイミングで先ずオープンループ制御で電圧波形の包絡線波形のレベルを予め設定された初期目標レベルとする制御が行なわれ、次いで過渡期間が経過した時点で、制御演算部506に与えられる制御信号が誤差信号に切り替えられて、電圧レベルの制御がフィードバック制御に切替えられるが、この切換の際には、図7のΔt11,Δt21の期間の波形に見られるように、僅かではあるがレベル変動Vが生じることがある。
これに対し、帰還制御休止期間T2では、各インターバル期間の全期間の間包絡線波形のレベルを目標レベルに保つ制御をオープンループ制御により行うので、図8に示すように、各インターバル期間の途中で包絡線波形のレベルに微小変動が生じるおそれがない。
従って、上記のように、包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間オープンループ制御により包絡線波形のレベルを目標レベルに保つようにすると、包絡線波形の各周期の各インターバル期間で包絡線波形のレベルに微小変動が生じる確率を少なくして、よりきれいな包絡線波形を有する高周波電力を得ることができ、負荷に供給する高周波電力の質を向上させることができる。
また上記のように構成すると、高周波電力の電圧波形の包絡線波形の各レベル変化タイミングで、リンギングや波形鈍りが発生しないので、過度期間を短くすることができ、高周波電圧の包絡線の検出速度を高めることができる。そのため、高周波電力を変調する波形のレベル変化が高速である場合にも、各レベル変化タイミングから過渡期間の間のレベル制御と、各インターバル期間におけるレベル制御とを正確に行なわせることができ、高速のパルス波形またはステップ波形により高周波電力を変調する場合にも対応することができる。
上記の実施形態では、包絡線波形の一つおきの周期を帰還制御実行周期とし、他の周期を帰還制御休止周期としたが、本発明においては、包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に少なくとも一つの帰還制御休止周期が挟まれるようにしておけばよく、帰還制御実行周期と帰還制御休止制御の設定のしかたは上記の例に限定されない。
例えば、初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差aを有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとして、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期とし、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期とすることもできる。
なお電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべき「設定目標レベル」は、負荷への高周波電力の供給を開始する際に1回だけ設定されでもよく、負荷に高周波電力を供給している間に、適宜に変更(更新)されてもよい。
包絡線波形の一連の周期をT1,T2,T3,…とした場合、公差a=2とすれば、帰還制御実行周期は上記の実施形態で示したように、T1,T3,T5,T7,…となり、帰還制御休止期間はT2,T4,T6,…となる。また公差a=3とすれば、帰還制御実行周期はT1,T4,T7,T10,…となり、帰還制御実行周期はT2,T3,T5,T6,T8,T9,…となる。公差a=4とすれば、帰還制御実行周期はT1,T5,T9,T13,…となり、帰還制御休止周期はT2,T3,T4、T6,T7,T8,T10,T11,T12,…となる。
各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に複数の帰還制御休止周期がある場合、各帰還制御休止周期の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバルの安定期間でレベル検出部2が検出したレベルを包絡線波形がとるべき目標レベルとする。例えば、公差a=4として、帰還制御実行周期をT1,T5,T9,T13,…とした場合、帰還制御休止周期T2,T3,T4の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期T1の対応するインターバル期間の安定期間でレベル検出部2が検出した包絡線波形のレベルを目標レベルとして、各インターバル期間の全期間で包絡線波形のレベルを目標レベルに一致させるようにオープンループ制御を行う。
各帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線がとるべきレベル(目標レベル)は、プラズマ負荷等の負荷に高周波電力を供給している間一定としてもよく、負荷に高周波電力を供給している途中で、必要に応じて更新するようにしてもよい。
本発明においてはまた、図4に示したように、各帰還制御実行周期で、直近の1以上の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間でレベル検出部2が検出したレベルの平均値を各インターバル期間の平均検出レベルとして演算する平均検出レベル演算部6を追加して、この平均検出レベル演算部6が演算した各インターバル期間の平均検出レベルを、次の帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線波形がとるべき目標レベルとして、帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶させるようにしてもよい。
この場合、平均検出レベル演算部6は例えば、次のように構成することができる。
(a)電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを所定の設定目標レベルとした高周波電力を高周波電源装置から最初に出力させる際の包絡線波形の最初の周期を第1番目の周期とし、包絡線波形の各周期の各インターバル期間をその開始直後に設定された過渡期間と該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、包絡線波形の第1番目の周期から第m−1番目の周期(mは2以上の整数からなる設定値)までの各周期においては、第1番目の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算する。
(b)包絡線波形の第m番目の周期以降の各周期においては、m−1個前の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したm個のレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算する。
(c)演算した各インターバル期間の平均検出レベルを、該平均検出レベルを演算した帰還制御実行周期の次の帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線波形がとるべき目標レベルとして、帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶させる。
平均値を演算するインターバル期間の数(各インターバル期間のレベルの平均値の演算を行う周期数)mは2以上の適宜の整数に設定する。mの最適値は、実験データにより決める。
図1に示したように、高周波信号発生・増幅部1に高周波信号発生器101とレベル調節部103とを設けて、高周波信号発生器101に与えるレベルデータを可変値とし、レベル調節部103に与えるレベルデータを固定値としてオープンループ制御を行い、高周波信号発生器101に与えるレベルデータを可変値とし、レベル調節部103に与えるレベルデータを固定値としてフィードバック制御を行う構成は、高周波信号発生器を構成するDDS101として、レベルデータをシリアルデータとして入力する形式のものしか入手することができない場合、及びレベル調整部103として、その出力レベルを0dBまで絞り込むことが難しいものしか入手することができない場合に有利な構成である。
図1に示したように構成しておくと、レベル変化タイミングで高周波電力の電圧レベルを零から立ち上げる動作及び当該電圧レベルを零まで立ち下げる動作を、DDSの性能により問題なく実現することができる。またレベルデータがパラレルデータとして入力される高速のD/A変換器104を通してレベル調節部103にレベルデータを与えることにより、各インターバル期間の安定期間におけるフィードバック制御を高速で行なわせて、各インターバル期間において電圧レベルを目標レベルに保つ制御を正確に行なわせることができる。即ち、DDSとレベル調整器がそれぞれ有するメリットを活かして、各レベル変化タイミングから過渡期間の間に行なうオープンループ制御と、各インターバル期間の過渡期間が経過した後の残りの期間に行なうフィードバック制御との双方を適確に行なわせることができる。
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態に係わる高周波電源装置の構成を示したブロック図である。本実施形態では、コントローラ501から高周波信号発生器(DDS)101にレベルデータ(固定値)が与えられ、制御演算部506からはレベル調節部103へのみレベルデータ(可変値)が供給される。
図2に示した実施形態では、高周波電力制御部が、包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部2が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶された目標レベルに等しくするために必要なレベルデータをレベル調節部103に与えることにより帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、レベル検出部2が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするようにレベル調節部103にレベルデータを与えることにより帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行う。また包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部が検出するレベルを、帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするようにレベル調節部103にレベルデータを与えることにより帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行う。即ち、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から設定された過渡期間が経過するまでの間行なうオープンループ制御及び各帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間で行なうフィードバック制御の双方を、レベル調節部103に与えるレベルデータを可変値とすることにより行なう。その他の点は図1に示した実施形態と同様である。図2に示した実施形態の構成は、レベル調節部103として、その出力レベルを零レベルまで問題なく絞ることができる特性を有するものを用いることができる場合に有利な構成である。
本実施形態のように構成すると、各レベル変化タイミングから設定された過渡期間が経過するまでの間に行なうオープンループ制御及び各レベル変化タイミングから過渡期間が経過した後の残りのインターバル期間の間に行なうフィードバック制御の双方を高い応答性を持たせて行なうことができる。
[第3の実施形態]
図3は、本発明の第3の実施形態に係わる高周波電源装置の構成を示したブロック図である。本実施形態では、図1及び図2の実施形態で設けられていたレベル調節部103が省略されて、高周波信号発生器(DDS)101の出力が直接増幅器102に入力されている。
この例では、高周波電力制御部が、包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から過渡期間が経過するまでの間、レベル検出部2が検出するレベルを帰還制御実行時目標レベル記憶部3に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするために必要なレベルデータをDDS101に与えることにより帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、レベル検出部2が検出するレベルと帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするようにDDS101にレベルデータを与えることにより帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行う。また包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、レベル検出部2が検出するレベルを、帰還制御休止時目標レベル記憶部4に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするようにDDS101にレベルデータを与えることにより帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行う。即ち、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の過渡期間が経過するまでの間行なうオープンループ制御及び各インターバル期間の安定期間で行なうフィードバック制御の双方を、高周波信号発生部(DDS)101に与えるレベルデータを可変値として行なう。その他の点は図2に示した実施形態と同様である。
図3に示したように構成すると、図1及び図2の実施形態で用いられていたレベル調節部103を省略することができるため、装置の構成を簡素化することができる。図3に示した実施形態の構成は、DDS101として、レベルデータをシリアルデータで入力し得る高速のもの(出力レベルの調整を高速度で行なうことができるもの)を入手することができる場合に有利な構成である。
上記の各実施形態では、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有して、各レベル変化タイミングから次のレベル変化タイミングまでのインターバル期間がレベルを保持する期間となっているステップ波形を変調波形として、この変調波形で変調された高周波電力を得るように、高周波信号発生・増幅部1を制御するようにしたが、本発明はステップ波形を変調波形とする場合に限られるものではなく、包絡線波形が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、各レベル変化タイミングと次のレベル変化タイミングとの間のインターバル期間がステップ状のレベルを示さない期間となっている波形を呈する変調波形で高周波電力を変調する場合に広く適用することができる。
例えば、図9(A)に示すようにパルス波形により高周波電力を変調する場合や、図9(B)に示すように、包絡線波形が、各インターバル期間において、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングの直後の一定の期間の間一定レベルを保持した後、レベルが徐々に変化していくような波形を呈する変調波形で高周波電力を変調する場合にも本発明を適用することができる。
1 高周波信号発生・増幅部
101 高周波信号発生部(DDS)
102 増幅器
103 レベル調節部
104 D/A変換器
2 レベル検出部
201 分波器
202 フィルタ
203 検波器
204 レベル検出器
205 A/D変換器
3 初期目標レベル記憶部
4 平均検出レベル演算部
5 次周期目標レベル記憶部
6 高周波電力制御部
501 コントローラ
502 出力設定データ入力部
504 誤差レベル検出部
505 選択処理部
506 制御演算部
6 平均検出レベル演算部

Claims (10)

  1. 電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を出力する高周波電源装置を制御する方法であって、
    前記包絡線波形の一連の周期を帰還制御実行周期と帰還制御休止周期とに分けて、各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間に少なくとも一つの帰還制御休止周期が挟まれるようにしておき、
    前記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておき、
    各帰還制御実行周期においては、各インターバル期間をその開始直後に設定された過渡期間と該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、各インターバル期間の前記過渡期間の間前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、各インターバル期間の前記安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行い、
    各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間で前記レベル検出部が検出するレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出したレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行うこと、
    を特徴とする高周波電源装置の制御方法。
  2. 電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を出力する高周波電源装置を制御する方法であって、
    初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとして、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期とするとともに、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期とし、
    前記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておき、
    各Ak番目(kは1以上の整数)の帰還制御実行周期においては、前記包絡線波形の開始直後に設定された過渡期間の間前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、前記過渡期間が経過した後の安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行い、
    各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期では、各インターバル期間の全期間で前記包絡線波形がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出したレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行うこと、
    を特徴とする高周波電源装置の制御方法。
  3. 電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置を制御する方法であって、
    前記増幅器から出力する高周波電力の電圧レベルを与えられたレベルデータに応じて調整する機能を前記高周波信号発生・増幅部に持たせておき、
    前記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部を設けておき、
    初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとして、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期とするとともに、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期とし、
    各Ak番目の帰還制御実行周期における各インターバル期間で前記包絡線波形がとるべきレベルを帰還制御実行時目標レベルとして帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶させておき、
    各帰還制御実行周期においては、前記包絡線波形の各周期の各インターバル期間をその開始直後に設定された過渡期間と該過渡期間が経過した後の安定期間とに分けて、前記包絡線波形の各周期の各インターバル期間の前記過渡期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の帰還制御実行時目標レベルに等しくした高周波電力を前記高周波信号発生・増幅部から出力させるために必要なレベルデータを前記高周波信号発生・増幅部に与えることにより、前記包絡線波形のレベルを設定された帰還制御時目標レベルに等しくするオープンループ制御と、各インターバル期間の前記安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルと前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の帰還制御実行時目標レベルとの偏差を零にするように前記高周波信号発生・増幅部にレベルデータを与えて前記包絡線波形のレベルを帰還制御実行時目標レベルに保つフィードバック制御と、各インターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出するレベルを、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期の対応するインターバル期間で前記包絡線がとるべき目標レベルとして帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶するステップとを行い、
    各帰還制御休止周期の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期において前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに応じて決定したレベルデータを前記高周波信号発生・増幅部に与えることにより、各インターバル期間の全期間で前記包絡線波形がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で前記レベル検出部により検出されたレベルに等しくする制御をオープンループ制御により行うこと、
    を特徴とする高周波電源装置の制御方法。
  4. 電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置であって、
    前記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部と、
    前記包絡線波形の一連の周期のうち、少なくとも一つの他の周期を間に挟んで繰り返し現れる周期を帰還制御実行周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間で前記包絡線がとるべきレベルを目標レベルとして記憶する帰還制御実行時目標レベル記憶部と、
    各帰還制御実行周期と次の帰還制御実行周期との間にある他の周期を帰還制御休止周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間が経過した後の安定期間において前記レベル検出部が検出したレベルを、次の帰還制御実行周期よりも前にある帰還制御休止周期の各インターバル期間における目標レベルとして記憶する帰還制御休止時目標レベル記憶部と、
    前記包絡線波形の各周期の各インターバル期間において前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベル又は前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように制御する高周波電力制御部と、
    を具備し、
    前記高周波電力制御部は、各帰還制御実行周期では各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御で行った後、各インターバル期間の前記過渡期間が経過した後の残りの安定期間の間前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに保つ制御をフィードバック制御で行い、各帰還制御休止周期では、各インターバル期間で前記レベル検出部が検出するレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で検出されて前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行うように構成されていること、
    を特徴とする高周波電源装置。
  5. 電圧波形の包絡線の波形(以下包絡線波形という。)が、ステップ状のレベル変化を示すレベル変化タイミングを1周期の間に複数有し、隣り合うレベル変化タイミングの間の期間がステップ状のレベル変化を示さないインターバル期間となっている波形を呈するように変調された高周波電力を、高周波信号発生器と該高周波信号発生器が発生する高周波信号を増幅する増幅器とを備えた高周波信号発生・増幅部から出力する高周波電源装置であって、
    前記包絡線波形のレベルを検出するレベル検出部と、
    初項が1で、1以上の整数に等しく設定された公差を有する等差数列のk番目(kは1以上の整数)の項の数値をAkとし、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを設定目標レベルとして出力させた高周波電力の電圧波形の包絡線波形の第Ak番目(kは1以上の整数)の各周期を帰還制御実行周期として、各Ak番目の周期における各インターバル期間で前記包絡線波形がとるべきレベルを各Ak番目の周期の各インターバル期間の目標レベルとして記憶した帰還制御実行時目標レベル記憶部と、
    各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある他の各周期を帰還制御休止周期として、各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始直後に設定された過渡期間が経過した後の安定期間において前記レベル検出部が検出したレベルを、次の帰還制御実行周期よりも前にある帰還制御休止周期の各インターバル期間における目標レベルとして記憶する帰還制御休止時目標レベル記憶部と、
    前記包絡線波形の各周期の各インターバル期間において前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベル又は前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように制御する高周波電力制御部と、
    を具備し、
    前記高周波信号発生・増幅部は、前記増幅器から出力する高周波電力の電圧レベルを与えられたレベルデータに応じてオープンループで制御する機能を有するように構成され、
    前記高周波電力制御部は、
    各帰還制御実行周期においては、前記包絡線波形の各周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくした高周波電力を前記高周波信号発生・増幅部から出力させるために必要なレベルデータを前記高周波信号発生・増幅部に与えることにより、前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに等しくするオープンループ制御と、各インターバル期間の前記過渡期間が経過した後の残りの安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルと前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするように前記高周波信号発生・増幅部にレベルデータを与えて前記レベル検出部が検出するレベルを目標レベルに保つフィードバック制御と、各インターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出するレベルを、各Ak番目の周期と次のAk番目の周期との間にある各帰還制御休止周期の対応するインターバル期間で前記包絡線がとるべき目標レベルとして前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶する動作とを行い、
    各帰還制御休止周期の各インターバル期間では、直近の帰還制御実行周期において前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに応じて決定したレベルデータを前記高周波信号発生・増幅部に与えることにより、各インターバル期間で前記包絡線がとるべきレベルを、直近の帰還制御実行周期の対応するインターバル期間の安定期間で前記レベル検出部により検出されて前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶されている目標レベルに等しくする制御をオープンループ制御により行う、
    ように構成されていることを特徴とする高周波電源装置。
  6. 前記各帰還制御実行周期で直近の1以上の帰還制御実行周期の各インターバル期間の安定期間で前記レベル検出部が検出したレベルの平均値を各インターバル期間の平均検出レベルとして演算する平均検出レベル演算部を更に備え、
    前記帰還制御実行時目標レベル記憶部は、前記平均検出レベル演算部が演算した平均検出レベルを、次の帰還制御実行周期の各インターバル期間で包絡線波形がとるべき目標レベルとして記憶すること、
    を特徴とする請求項5に記載の高周波電源装置。
  7. 前記平均検出レベル演算部は、電圧波形の包絡線波形が各周期の各インターバル期間でとるべきレベルを所定の設定目標レベルとした高周波電力を最初に出力させる際の包絡線波形の最初の周期を第1番目の周期として、該包絡線波形の第1番目の周期から第m−1番目の周期(mは2以上の整数からなる設定値)までの各周期においては、第1番目の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算し、前記包絡線波形の第m番目の周期以降の各周期においては、m−1個前の周期から現在の周期までのそれぞれの周期の対応する各インターバル期間の安定期間でレベル検出部が検出したm個のレベルを平均したレベルを各インターバル期間の平均検出レベルとして演算するように構成されている請求項6に記載の高周波電源装置。
  8. 前記高周波信号発生・増幅部は、前記高周波信号発生器から前記増幅器に与えられる高周波信号のレベルをレベルデータに応じて調節するレベル調節部を備え、
    前記高周波信号発生器は、外部から与えられたレベルデータが示すレベルを有する高周波信号を出力するダイレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)により構成され、
    前記高周波電力制御部は、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された目標レベルに等しくするために必要なレベルデータを前記DDSに与えることにより前記帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルと前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするように前記レベル調節部にレベルデータを与えることにより前記帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように前記DDSにレベルデータを与えることにより前記帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行う、
    ように構成されていることを特徴とする請求項5、6又は7に記載の高周波電源装置。
  9. 前記高周波信号発生・増幅部は、前記高周波信号発生器から前記増幅器に与えられる高周波信号のレベルをレベルデータに応じて調節するレベル調節部を備え、
    前記高周波電力制御部は、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された目標レベルに等しくするために必要なレベルデータを前記レベル調節部に与えることにより前記帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルと前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするように前記レベル調節部にレベルデータを与えることにより前記帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように前記レベル調節部にレベルデータを与えることにより前記帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行う、
    ように構成されていることを特徴とする請求項5、6又は7に記載の高周波電源装置。
  10. 前記高周波信号発生器は、外部から与えられたレベルデータが示すレベルを有する高周波信号を出力するダイレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)により構成され、
    前記高周波電力制御部は、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の各インターバル期間の開始時から前記過渡期間が経過するまでの間、前記レベル検出部が検出するレベルを前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするために必要なレベルデータを前記DDSに与えることにより前記帰還制御実行周期におけるオープンループ制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御実行周期の安定期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルと前記帰還制御実行時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルとの偏差を零にするように前記DDSにレベルデータを与えることにより前記帰還制御実行周期におけるフィードバック制御を行い、
    前記包絡線波形の各帰還制御休止周期の各インターバル期間の全期間の間、前記レベル検出部が検出するレベルを、前記帰還制御休止時目標レベル記憶部に記憶された対応するインターバル期間の目標レベルに等しくするように前記DDSにレベルデータを与えることにより前記帰還制御休止周期におけるオープンループ制御を行う、
    ように構成されていることを特徴とする請求項5、6又は7に記載の高周波電源装置。
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