JP2014071018A - 食肉の脂肪交雑の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】脂肪面積割合が比較的高い枝肉においても、脂肪面積割合の高低によらず、人の目による評価と近い脂肪交雑の評価を可能とする新たな方法を提供する。
【解決手段】食肉の横断面のデジタル画像においてロース芯を抽出し、得られたロース芯のデジタル画像において筋肉と脂肪交雑とに分離し、筋肉のデジタル画像面積に対する脂肪交雑のデジタル画像面積の割合を示す脂肪面積割合を算出し、脂肪交雑の画像から、脂肪交雑粒子の周囲長の総和をロース芯面積の平方根で除して脂肪交雑の細かさ指数を算出し、上記脂肪面積割合及び細かさ指数に基づいて脂肪交雑を評価する、食肉断面における脂肪交雑を評価する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、食肉の脂肪交雑の評価方法に関する。
食肉断面の脂肪交雑の程度は食肉の経済的な評価に大きな影響を与える。牛脂肪交雑についての枝肉格付は、畜試式牛脂肪交雑基準の標準模型を基に格付員により、1〜12段階で評価される牛脂肪交雑基準(BMS)ナンバーにより行われる。平成20年には写真による基準が策定されている。牛脂肪交雑には、脂肪交雑の量ならびに脂肪交雑粒子の形状が関与しているとされているものの、各段階で1つの標準模型及び1枚の基準写真しかなく、様々な様相を呈する脂肪交雑を評価するには極めて熟練した経験が必要であった。
それに対して、食肉の肉質を、食肉断面のデジタル画像をコンピュータにより画像解析して評価する方法が、幾つか提案されている。
例えば、特許文献1には、食肉断面の画像を、最大50%重なり合う小領域に分割し、濃度ヒストグラムによる判別二値化法により各小領域の閾値を求め、これを各小領域の中心点の閾値とし、この閾値に基づき距離に反比例した線形加重和によりすべての点の閾値を決定し、その閾値に基づいてすべての点(画素)を二値化して、食肉の断面全体の二値画像を得、この二値画像から形状が複雑な脂肪交雑粒子および面積の小さい脂肪交雑粒子に注目した形状特徴値を抽出し、これらの情報を用いることによって食肉を肉質判別する方法が記載されている。
非特許文献1には、脂肪交雑をより客観的にかつ簡便に評価する方法として、デジタルカメラを用いて枝肉断面を撮影し、得られた画像を画像解析システムを利用して解析することで、脂肪面積割合、脂肪交雑のあらさや細かさの指標を算出する方法が開示されている。脂肪交雑のあらさや細かさの指標は、最大粒子のあらさを全体の粒子のあらさで除した単独粒子のあらさ指数として算出される。
特開2000-97929号公報
口田圭吾・大澤剛史・堀 武司・小高仁重・丸山 新,画像解析による牛枝肉横断面の評価とその遺伝,動物遺伝育種研究,34,2,45-52,2006
特許文献1及び非特許文献1に記載の方法は、食肉断面のデジタル画像から赤身部分と脂肪交雑部分を二値化し、さらに、脂肪交雑粒子の大きさや形状あるいは分布について評価をする方法である。特に、非特許文献1に記載の方法では、脂肪交雑のあらさや細かさの指標として、コザシの個数をロース芯面積で除した値である「細かさ指数」を用いることで、脂肪面積割合のみによる肉質評価に比べてより精度の高い評価が可能であった(図6参照)。
非特許文献1に記載の方法では、上記細かさ指数を用いることで、脂肪面積割合のみによる肉質評価に比べてより精度の高い評価が可能であった。しかし、上記細かさ指数を用いる評価方法では、人の目による評価と解離する部分があった。人の目による評価では細かい脂肪交雑と感じるようなロース芯について、細かさ指数が高い値となり、反対に人の目では細かくない脂肪交雑と感じるようなロース芯について、細かさ指数が低くなれば、人の目による評価と近い評価となる。しかし、実際には、比較的脂肪面積割合が高い枝肉においては、人の目による評価では、細かい脂肪交雑と感じるようなロース芯、例えば、BMSナンバーが6を超えるロース芯においても、上記方法で求めた細かさ指数は高い値を示さない傾向があった。
非特許文献1に記載の方法における「細かさ指数」は、小さい粒子が単位面積当たりにいくつあるかというものを数値化したものである。したがって、霜降りのあまり入っていない、周りにゆとりがあるロース芯において、比較的高めの値となる傾向があった。反対に、細かい脂肪交雑がびっしり詰まっているようなものでは、前者に比べて細かさ指数はあまり高くならず、人間が受け止める感覚と、「細かさ指数」の数値との間に不整合が生じていた。
そこで本発明の目的は、脂肪面積割合が比較的高い枝肉においても、換言すると、脂肪面積割合の高低によらず、人の目による評価と近い脂肪交雑の評価を可能とする新たな方法を提供することにある。
また、標準模型又は基準写真を用いて人の目で行う評価では、前述のように1つのBMSナンバーについて1つの標準模型及び基準写真しか存在しないことから、様々な様相を呈する脂肪交雑を評価するには極めて熟練した経験が必要であった。そこで、人の目による評価と近い脂肪交雑の評価が可能であり、かつ脂肪面積割合に応じて、適正なBMSナンバーを付与するために補助的に使用できる脂肪交雑の評価方法を提供することも、本発明の目的である。
本発明者らは、脂肪面積割合及び脂肪交雑粒子の形状を的確に数値化する画像解析手法を開発し、さらに、両者の形質からなるマトリックスを作成し(図3)、それぞれの範囲にある写真数十枚を抽出し、経験豊富な格付員により写真を元に格付を実施した(図1)。その結果、脂肪面積割合と脂肪交雑粒子の形状(細かさ指数)を利用することで、人の目による評価と近い脂肪交雑の評価が可能であることが判明した(図2)。
これらの結果に基づいて本発明を完成させた。
本発明によれば、格付員が標準模型又は基準写真に基づいて行っている脂肪交雑の評価において、脂肪交雑が様々な様相を呈することに起因する曖昧さを補完し得る脂肪交雑の評価方法を提供でき、従来の格付員による枝肉格付の脂肪交雑の評価をより的確に実施することを可能にする。また、機械による枝肉格付の実施を可能とする新たな方法を提供することにもなる。
細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、それぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした、脂肪面積割合が40%±1%のロース芯画像を示す。 細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、それぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした、脂肪面積割合が45%±1%のロース芯画像を示す。 細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、それぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした、脂肪面積割合が50%±1%のロース芯画像を示す。 細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、それぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした、脂肪面積割合が55%±1%のロース芯画像を示す。 細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、それぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした、脂肪面積割合が60%±1%のロース芯画像を示す。 細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合が40%±1%の結果を示す。画像番号が小さいほど細かさ指数が高く、ポイントが小さいほど小ザシと判定された。両者の関係が直線的である場合、細かさ指数レベルが脂肪交雑の形状を的確に評価していることを示す。 細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合が45%±1%の結果を示す。画像番号が小さいほど細かさ指数が高く、ポイントが小さいほど小ザシと判定された。両者の関係が直線的である場合、細かさ指数レベルが脂肪交雑の形状を的確に評価していることを示す。 細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合が50%±1%の結果を示す。画像番号が小さいほど細かさ指数が高く、ポイントが小さいほど小ザシと判定された。両者の関係が直線的である場合、細かさ指数レベルが脂肪交雑の形状を的確に評価していることを示す。 細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合が55%±1%の結果を示す。画像番号が小さいほど細かさ指数が高く、ポイントが小さいほど小ザシと判定された。両者の関係が直線的である場合、細かさ指数レベルが脂肪交雑の形状を的確に評価していることを示す。 細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合が60%±1%の結果を示す。画像番号が小さいほど細かさ指数が高く、ポイントが小さいほど小ザシと判定された。両者の関係が直線的である場合、細かさ指数レベルが脂肪交雑の形状を的確に評価していることを示す。 BMSナンバーの評価と細かさ指数レベルの対応を示す一覧表である。 BMSナンバーの評価と細かさ指数レベルの対応を示す一覧表である。 本発明で用いる細かさ指数の説明図である。 細かさ指数と細かさ指数レベル(01〜10)との関連を、脂肪面積割合毎に示す表およびグラフを示す。 非特許文献1に記載の細かさ指数の説明図である。
本発明は、食肉断面における脂肪交雑を評価する方法に関する。本発明の方法は、
(1)食肉の横断面のデジタル画像においてロース芯を抽出し、
(2)得られたロース芯のデジタル画像において筋肉と脂肪交雑とに分離し、
(3)筋肉のデジタル画像面積に対する脂肪交雑のデジタル画像面積の割合を示す脂肪面積割合を算出し、
(4)脂肪交雑の画像から、脂肪交雑粒子の周囲長の総和をロース芯面積の平方根で除して脂肪交雑の細かさ指数を算出し、
(5)上記脂肪面積割合及び細かさ指数に基づいて脂肪交雑を評価する、
ことを含む方法である。
さらに(5)における脂肪交雑の評価は、脂肪面積割合及び細かさ指数からなるマトリックスを作成し、このマトリックスに基づいて行うことができる。
さらに本発明の食肉断面における脂肪交雑を評価する方法は、例えば、食肉として牛肉を例示することができ、上記本発明の方法を牛肉に適用する場合には、牛脂肪交雑基準(BMS)ナンバーと併用することができる。
本発明では、(1)食肉の横断面のデジタル画像においてロース芯を抽出する。食肉は、例えば、牛肉であることができるが、牛肉以外に例えば、豚肉、羊肉、山羊肉、馬肉等であることもできる。本発明において食肉の横断面は、脂肪交雑を評価する対象である。従って、脂肪交雑の評価対象となる食肉であれば、どのような横断面であってもよい。但し、適切な脂肪交雑評価結果を得るという観点からは、食肉の横断面は、ロース芯であることが好ましい。ロース芯以外には、例えば、頭半棘筋、背半棘筋、僧帽筋、大腰筋、広背筋、腹鋸筋などがある。
食肉の横断面のデジタル画像は、例えば、公知の枝肉撮影装置を用いることができる。公知の枝肉撮影装置としては、例えば、ミラー型撮影装置(早坂理工株式会社)を挙げることができる。ミラー型撮影装置は、枝肉の横断面を、鏡を介してデジタルカメラで撮影する装置である。食肉の横断面のデジタル画像から、ロース芯を抽出する。ロース芯とは、体内でもっとの長い最長筋であり、今回対象としている部分は第6番目と第7番目の肋骨で横切開した横断面に現れる胸最長筋の断面である。ロース芯の抽出は、食肉の横断面のデジタル画像を解析する市販のソフトを用いて実施することができる。市販のソフトの例としては、BeefAnalyzerII(早坂理工株式会社)を挙げることができる。BeefAnalyzerIIは、ロース芯の形状を抽出することができる。
(2)得られたロース芯のデジタル画像において筋肉と脂肪交雑とに分離する。筋肉と脂肪交雑との分離も、上記BeefAnalyzerIIを用いて実施できる。
(3)上記(2)で分離した筋肉と脂肪交雑の画像データに基づいて、筋肉のデジタル画像面積に対する脂肪交雑のデジタル画像面積の割合を示す脂肪面積割合を算出する。脂肪面積割合の算出も、上記BeefAnalyzerIIを用いて実施できる。
(4)脂肪交雑の画像から、脂肪交雑粒子の周囲長の総和をロース芯面積の平方根で除して脂肪交雑の細かさ指数を算出する。細かさ指数の算出方法の概要を図4に示すとともに具体的な方法は実施例で説明する。
(5)上記脂肪面積割合及び細かさ指数に基づいて脂肪交雑を評価する。
細かさ指数は、脂肪交雑粒子の周囲長の総和をロース芯面積の平方根で除した値である。従って、脂肪面積割合が高い程、脂肪交雑の細かさ指数の絶対値は大きくなる傾向がある。一方、本発明においては、脂肪面積割合とは独立に脂肪交雑の細かさを評価し得る方法を提供することを目的としている。そこで、脂肪面積割合及び細かさ指数からなるマトリックスを作成し、このマトリックスにおいて得られる「細かさ指数レベル」に基づいて脂肪交雑の評価を行う。「細かさ指数レベル」は、脂肪面積割合によって絶対値が変動する「細かさ指数」を、脂肪面積割合の高低を考慮することなく脂肪交雑の評価に使用できるものである。上記マトリックスから、「細かさ指数レベル」の算出方法について以下説明する。
上記(1)〜(4)の方法により、複数の食肉横断面のデジタル画像を撮影し、各画像のロース芯から脂肪面積割合及び細かさ指数を求める。
代表的な脂肪面積割合を複数選択して以下の1〜5の操作を行う。代表的な脂肪面積割合は、例えば、牛肉であれば、40〜60%の範囲であり、例えば、40、45、50、55、60%の各脂肪面積割合について、上記操作を実施する。
1.画像ストックの中から、脂肪面積割合が所定(例えば、60%±1%)の画像を抽出する。
2.ロース芯面積、ロース芯の形状がノーマルなもののみを抽出する。
3.それらについて、細かさ指数を計算する。
4.極端なものは除き、細かさ指数が最大の画像と最小の画像を決める。
5.上記細かさ指数が最大の画像と最小の画像の間にあって、細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、残りの画像を決める。残りの画像の枚数は、「細かさ指数レベル」の段階を何段階にするかによって適宜決定できる。例えば、「細かさ指数レベル」の段階を10段階にする場合には、残りの画像の枚数は、8枚とする。
上記1〜5に従って得られた、細かさ指数と細かさ指数レベル(01〜10)との関連を表したグラフを図5に示す。図5の上段には、各画像の脂肪面積割合と細かさ指数を、10段階になるように、各脂肪面積割合毎に整列させたものである。10段階に振り分けられた細かさ指数を横軸に、細かさ指数レベル(01〜10)を縦軸にしたグラフを下段に示す。このグラフに示す、細かさ指数と細かさ指数レベルとの関係を用いて、実際に脂肪交雑の評価対象である食肉断面の画像から得られた脂肪面積割合と細かさ指数から細かさ指数レベルを求め、この細かさ指数レベルをBMSナンバーと照合することで、あるいは、BMSナンバーに細かさ指数レベルを併用することで、より適切な脂肪交雑の評価ができる。
脂肪面積割合と細かさ指数レベルとの関係は、傾向としては、脂肪面積割合が低い場合、細かさ指数レベルの幅は狭く、脂肪面積割合が高い場合、細かさ指数レベルの幅は広くなる。即ち、脂肪面積割合が低い場合、細かさ指数レベルの幅が狭いので、格付員による脂肪交雑の評価は比較的容易であると考えられる。一方、脂肪面積割合が高い場合、細かさ指数レベルの幅は広くなるため、格付員による脂肪交雑の評価は難易度が高くなり、格付員によるバラツキが出やすい傾向がある。従って、特に、脂肪面積割合が高い食肉については、この細かさ指数レベルをBMSナンバーと照合することで、あるいは、BMSナンバーに細かさ指数レベルを併用することで、より適切な脂肪交雑の評価ができることになる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定される意図ではない。
ミラー型撮影装置(早坂理工株式会社)を用いて高精細牛ロース芯の断面のデジタル画像を撮影し、BeefAnalyzerII(早坂理工株式会社)を用いて、次の手順により脂肪面積割合ならびに脂肪交雑粒子の形状を算出した。
(1)ロース芯のみの情報を使い大津の判別分析2値化法(統計手法を利用した分離
度が最大となる閾値算出方法)により、統計手法を用いて2値化(筋肉と脂肪交雑の分離)を行うために、まず、ロース芯がどの領域であるか、緑色の線(RGB=0,255,0)により境界線を描画する。
(2)緑色の線の内側のみの情報を用い、大津による判別分析二値化法を適応し、筋肉と脂肪交雑とを分離し、それぞれ、0および1とする。
(3)ロース芯内の画素数を分母、脂肪交雑の画素数を分子とすることで、脂肪面積割合が算出される。
(4)上記の2値画像を用い、図4に示す方法により細かさ指数を算出する。
得られた試料の中から、脂肪面積割合を40〜60%までの5%刻みで区分した。約4000枚の画像の中からまず、脂肪面積割合が40%±1%のものを抽出し、細かさ指数を求めた。次いで、細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、ロース芯画像をそれぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした。同様に、脂肪面積割合が45%±1%、50%±1%、55%±1%、60%±1%のものも抽出し、細かさ指数を求め、細かさ指数がほぼ等間隔になるよう、ロース芯画像をそれぞれの脂肪面積割合クラスで10枚程度ピックアップした。さらに、脂肪面積割合ごとに整列させて細かさ指数から細かさ指数レベルを求めた。各画像には、4桁の数値を付与した。上2桁は脂肪面積割合(例えば、40%±1%のものは40)、下2桁は細かさ指数レベル(例えば、細かさ指数レベル5のものは05)である。
ピックアップした全49枚の画像を印刷し(図1参照)、日本食肉格付協会の支所長クラスの格付員(全10名)に提示して、それぞれの脂肪面積割合区分の中で、以下の1及び2を実施した。
1.霜降りの細かさの程度(小ザシ)順に並び替え、
2.それぞれの画像について写真を元にBMSナンバーを評価してもらった。
細かさの程度順に並び替え、各画像について順位を付与し、格付員10名の順位の平均を縦軸に、細かさ指数レベルを横軸にして、脂肪面積割合毎に結果を示す(図2参照)。図2は、経験豊富な格付員が、49枚の写真を見て、それぞれの脂肪面積割合区分(例えば60%)の10枚について、小ザシの順に順位をつけた結果に基づく。したがって、全員が「10枚中1位」と判断する写真があれば、その平均順位は「1.0位」となる(60%の区分がそのようになっている)。このプロットが直線であるということは、「経験豊富な格付員の小ザシの程度の印象と細かさ指数が一致する」ということを意味する。図2の結果から、本発明の方法で求めた、細かさ指数及び細かさ指数レベルは、経験豊富な格付員の小ザシの程度の印象と一致し、脂肪交雑の評価方法として適切な方法であることを示唆する。
BMSナンバーの評価と細かさ指数レベルの対応は、詳細な結果は図3に示す。この結果から各脂肪面積割合におけるBMSナンバーのバラツキ(幅)を求め、表1に示す。
図3に示す結果から、脂肪面積割合と細かさ指数レベルとの関係は、傾向としては、脂肪面積割合が低い場合、細かさ指数レベルの幅は狭く、脂肪面積割合が高い場合、細かさ指数レベルの幅は広くなることが分かる。脂肪面積割合が低い場合、細かさ指数レベルの幅が狭いので、格付員による脂肪交雑の評価は比較的容易であると考えられる。一方、脂肪面積割合が高い場合、細かさ指数レベルの幅は広くなるため、格付員による脂肪交雑の評価は難易度が高くなり、格付員によるバラツキが出やすい傾向がある。この点は、表1の結果から、脂肪面積割合が低い場合(例えば、40%)、BMSナンバーのバラツキ(幅)は小さく、脂肪面積割合が高い場合(例えば、60%)、BMSナンバーのバラツキ(幅)は大きいことが分かる。
表1の結果は、約4000枚のロース芯画像の中から脂肪面積割合40〜60%までの5%刻みで区分して厳選したロース芯画像を用いて得られた結果であり、この結果をそのまま基準として用いて、実際の脂肪交雑の評価をすることが可能である。例えば、脂肪交雑評価対象とするロース芯画像から、脂肪面積割合及び細かさ指数レベルを求め、それとは別に並行して格付員により付与されたBMSナンバーを求め、その上で、上記表1の結果に照らして、付与されたBMSナンバーが適切であるかを確認することができる。
また、上記実施例と同様の方法を他の種類のロース芯について実施し、表1と同様の結果を得た上で、上記と同様に実際の脂肪交雑の評価に適用することもできる。
従って、特に、脂肪面積割合が高い食肉については、細かさ指数レベルをBMSナンバーと照合することで、あるいは、BMSナンバーに細かさ指数レベルを併用することで、より適切な脂肪交雑の評価ができることになる。
さらに、従来の評価法では、対応しきれないあらい脂肪交雑(格付協会も基準を有していない)が現場に登場した時に、上記のマトリックス(脂肪面積割合と細かさ指数レベルとの関係)を利用することで、BMS判定が可能になると考えられる。
食肉の評価に関係する分野において有用である。

Claims (4)

  1. 食肉の横断面のデジタル画像においてロース芯を抽出し、
    得られたロース芯のデジタル画像において筋肉と脂肪交雑とに分離し、
    筋肉のデジタル画像面積に対する脂肪交雑のデジタル画像面積の割合を示す脂肪面積割合を算出し、
    脂肪交雑の画像から、脂肪交雑粒子の周囲長の総和をロース芯面積の平方根で除して脂肪交雑の細かさ指数を算出し、
    上記脂肪面積割合及び細かさ指数に基づいて脂肪交雑を評価する、
    食肉断面における脂肪交雑を評価する方法。
  2. 前記(5)における脂肪交雑の評価は、脂肪面積割合及び細かさ指数からなるマトリックスを作成し、このマトリックスに基づいて行う、請求項1に記載の方法。
  3. 食肉が牛肉である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 牛脂肪交雑基準(BMS)ナンバーと併用する請求項3に記載の方法。
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