JP2014070494A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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孝之 牛島
Yoshiaki Oyamada
義明 小山田
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Yukio Kogori
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Abstract

【課題】雪によるエアクリーナの詰まりを防止することができる内燃機関の吸気装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の吸気装置10は、吸気経路に空気を取り入れる空気取入口14aと、空気取入口14aから取り入れられた前記空気を通過させるエアクリーナ11と、エアクリーナ11を通過した前記空気を圧縮する過給機12aと、過給機12aにより圧縮された前記空気の一部をエアクリーナ11の上流側へと流す戻し通路19と、を有し、戻し通路19は、エアクリーナ11を収容するエアクリーナケース15の上部に接続される。これにより、過給機12aで圧縮された後の温度の高い空気によって、エアクリーナ11の上部に付着した雪片を効率的に融かすことができる。そのため、多量の雪を吸入した場合であっても、エアクリーナ11の詰まりを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の内燃機関に燃焼用空気を供給する吸気装置に関し、特に、雪による吸気系統の詰まりを防止できる吸気装置に関する。
従来、内燃機関の吸気系統にエアクリーナを設けて、燃焼室へと供給する空気中の塵や土埃等を除去することが一般的に行われている。例えば、特許文献1には、吸気通路に介装されたターボ過給機のコンプレッサ上流側にエアクリーナを備えたディーゼルエンジンが記載されている。
また、内燃機関の出力及び効率を向上させるため、燃焼用空気として、エンジンコンパートメントの外部から温度の低い外気を導入すること(以下、「房外吸気」と呼ぶ。)が行われている。例えば、特許文献2には、吸気ダクトの空気取り入れ口が車両の前方部に配設されるフロントグリルの後方で開口するエンジン用吸気装置が記載されている。
特開2008−261287号公報(第4−5頁、第1図) 特開2011−58461号公報(第4−6頁、第1、4図)
外気温−15℃以下での降雪があると、パウダー状の小さく軽い雪の粒になる事が多く埃や塵と同様に吸気系統に侵入し易いものになる。従来技術の吸気装置では、これらの細かい雪を多量に吸い込んでしまうと、エアクリーナエレメントの前面に雪が堆積して燃焼用空気の吸入が阻害され、内燃機関の運転が不調になるという問題点があった。
例えば、外気温度が−15℃程度またはそれ以下となるような低外気条件において、車両の走行を長時間続けた場合には、エアクリーナケースの内部に堆積した雪によって、エアクリーナエレメントの前面略全体が塞がれてしまうということも起こり得る。
特に、房外吸気を採用している車両では、吸気取り入れ口が車両の外に向かって開口しているために、雪を吸い込み易く、前述の雪によるエアクリーナの詰まりが発生し易い。
また、特にディーゼルエンジンの場合、ガソリンエンジンの様に必要とする出力の為に吸入空気量を制限せず、常に吸入空気量が大きい為、上記の様な雪による閉塞が起こり易い。更に、近年のディーゼルエンジンは、出力や排ガス性能を向上させる為、ターボチャージャを備える事が半ば常識となっており、吸入空気量は更に増大する。この為、雪による閉塞が更に起こり易くなる。
更に、ターボチャージャを備えたエンジンの場合には、エアクリーナが詰まって正常な運転を行えなくなった際に、燃料の供給を停止してもエンジンが回り続ける、いわゆるランオン状態になってしまうという問題がある。即ち、燃料の供給がなくても、負圧になった吸気通路内にターボチャージャの滑り軸受け部等からエンジンオイルを吸い込んで、そのエンジンオイルを燃料として燃焼室内で自然着火し、エンジンが回ってしまうのである。
また、エアクリーナケース内では、外気導入通路や燃焼室への吸気通路を接続した付近で、エアクリーナを通過する空気の量が多くなる傾向にあるので、当該領域に近いエアクリーナの前面に雪が堆積し易くなる。そのため、エアクリーナの前面上において、外気導入通路や吸気通路に近い領域から雪による閉塞が始まり、燃焼用空気の通過を阻害してしまう。
また更に、エアクリーナケース内に侵入した水分(雪)が、燃焼室へと多量に流入すると、内燃機関の運転が不調となり、故障等の原因となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、雪によるエアクリーナの詰まりを防止することができる内燃機関の吸気装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の吸気装置は、空気を取り入れて燃焼室へと供給する吸気経路を有する内燃機関の吸気装置であって、前記吸気経路に前記空気を取り入れる空気取入口と、前記空気取入口から取り入れられた前記空気を通過させるエアクリーナと、前記エアクリーナを通過した前記空気を圧縮する過給機と、前記過給機により圧縮された前記空気の一部を前記エアクリーナの上流側へと流す戻し通路と、を有し、前記戻し通路は、前記エアクリーナを収容するエアクリーナケースの上部に接続されることを特徴とする。
本発明の吸気装置によれば、過給機で圧縮昇温された空気の一部をエアクリーナの上流側へと戻すので、その温度の高い空気によって、エアクリーナに付着した雪片を融かすことができる。また、戻し通路が外気導入通路や吸気通路に近いエアクリーナケースの上部に接続されるので、最も雪が堆積し易いエアクリーナ前面上部において、そこに付着した雪を効率的に融かすことができる。そのため、多量の雪を吸入した場合であっても、エアクリーナの詰まりを防止することができる。
また、本発明の吸気装置では、エアクリーナを通過した空気を過給機へと流す吸気通路をエアクリーナケースの上部に接続しているので、エアクリーナケースに侵入した水分が燃焼室側へと多量に流れるとこを防止できる。そのため、多量の水分を吸入することによる内燃機関の不具合を回避できる。
本発明の実施形態に係る吸気装置を備えた内燃機関の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る吸気装置のエアクリーナを示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の制御概要を示すフローチャートである。 同上、制御方法の変形例を示すフローチャートである。 過給機を備えた車両の走行試験結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関の吸気装置を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る吸気装置10を備えたディーゼルエンジン1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、ディーゼルエンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に燃焼用空気を供給する吸気経路を有する吸気装置10と、エンジン本体2からの排気ガスを排出する排気経路30と、を備える。尚、ディーゼルエンジン1は、自動車に搭載され、走行用の駆動源となるものである。
エンジン本体2は、内燃機関の燃焼室を構成する複数の気筒3と、気筒3の内部を往復動するピストン4と、を備える。各気筒3は、吸気ポート7を介して吸気装置10の吸気経路を構成する吸気通路18に連通している。そして、各吸気ポート7には、吸気弁5が開閉自在に配置されている。また、各気筒3は、排気ポート8を介して排気経路30を構成する排気通路33に連通している。そして、各排気ポート8には、排気弁6が開閉自在に配置されている。
また、エンジン本体2には、各気筒3の内部に燃料を噴射するインジェクタ41が配設されている。インジェクタ41は、アクチュエータを備えており、電子制御装置40(ECU)の駆動信号によって制御される。
吸気装置10は、空気取入口14a、エアクリーナ11、ターボチャージャ12の圧縮機12a、インタークーラ13、吸気絞り弁42、気筒3の吸気ポート7を順次接続して形成された、燃焼用空気を各気筒3に供給するための吸気経路を備える。
空気取入口14aは、外気導入ダクト14(外気導入通路)に形成された開口である。そして、空気取入口14aは、エンジンコンパートメントの外部から温度の低い外気を取り入れるよう、車両の前方に配置され、外側に向かって開口している。
エアクリーナ11は、吸入した空気を通過させ、空気中の塵や埃を取り除くためのものであり、エアクリーナケース15の内部に配置されている。エアクリーナケース15の内部は、エアクリーナ11によって、上流側の前室20と、下流側の後室21と、に区画されている。そして、エアクリーナケース15の前室20は、エアクリーナケース15に接続された外気導入ダクト14と連通しており、後室21は、エンジン本体2側へと空気を流す吸気通路16と連通している。
ターボチャージャ12の圧縮機12aは、各気筒3に送る空気の質量流量を増加させ、即ち過給して、エンジンの出力及び効率を向上させるものであり、エアクリーナ11の下流の吸気経路に介装されている。また、圧縮機12aは、排気経路30に設けられた排気タービン12bと同軸に配設されており、エンジン本体2の排気圧力を駆動源としている。尚、ターボチャージャ12に代えて、排気圧力以外の駆動源を利用する過給機、例えば、エンジン本体2の動力を利用する機械式過給機等、を用いても良い。
インタークーラ13は、圧縮機12aで圧縮され昇温した空気を冷却して充填効率を高めるための吸気冷却器であり、圧縮機12aの下流側の吸気経路に介装されている。
吸気絞り弁42は、各気筒3へと吸入される燃焼用空気の量を調整するものであり、インタークーラ13の下流側の吸気通路18に介装されている。尚、吸気絞り弁42は、電子制御装置40によって駆動制御される。
また、吸気装置10は、ターボチャージャ12の圧縮機12aの下流側吸気経路と、エアクリーナ11の上流側吸気経路と、を空気が流通可能に接続する戻し通路19を備えている。具体的には、戻し通路19は、一端が圧縮機12aの下流側の吸気通路17に接続されており、他端がエアクリーナケース15の前室20側に接続されている。
ここで、戻し通路19の前記一端は、インタークーラ13の上流側に接続されることが好ましい。これにより、インタークーラ13で冷却される前の高温の空気を戻し通路19に流すことができる。また、戻し通路19の前記他端は、エアクリーナ11の上流側であれば、どこに接続しても構わない。例えば、戻し通路19を、外気導入ダクト14に接続しても良い。
また、戻し通路19には、通路を流れる空気の量を調節する制御弁48が介装されている。制御弁48は、電子制御装置40によって駆動制御されるものである。このような構成において、制御弁48を開くことにより、圧縮機12aで加圧され昇温された空気の一部をエアクリーナ11の上流側へと戻すことができる(以下、適宜「暖気戻し」と言う。)。
尚、圧縮機12aの下流側の空気は、圧縮機12aで圧縮されその圧力が高くなっているので、前述の暖気戻しの際には、空気を戻すためにその他の動力を必要としない。また、戻し通路19内部の空気が流れる流路断面積は、吸気通路17の流路断面積よりも小さい。これにより、過度の暖気戻しによりエンジン本体2への吸気が不足することを抑制できる。
排気経路30は、各気筒3の内部で爆発燃焼した後の排気ガスを系外へと排出するものであり、各排気ポート8に接続される排気通路33から、排気タービン12b、触媒31、消音器32を順次接続して構成されている。
排気タービン12bは、前述の通り、排気ガスの圧力を利用して圧縮機12aを駆動するものである。触媒31は、主に排気ガス中の炭化水素(HC)を触媒反応により酸化させ、微粒子状物質(PM)の低減を図るものである。消音器32は、排気吐出音を低減するものである。
また、排気経路30には、排気通路33と排気通路34とを連通して排気タービン12bをバイパスする排気バイパス通路35が形成されている。そして、排気バイパス通路35には、ウエストゲート弁43が介装されている。ウエストゲート弁43は、電子制御装置40からの駆動信号によって動作し、これにより、排気タービン12bに供給する排気圧力を調整して、過給圧を制御している。
電子制御装置40は、CPU等を有するマイクロコンピュータを備え、所定の演算処理を行って、ディーゼルエンジン1の運転を制御するものである。前述の通り、電子制御装置40は、インジェクタ41、吸気絞り弁42、ウエストゲート弁43及び制御弁48を駆動制御している。更に、電子制御装置40の入力端には、各種センサ44〜47からの検出値が入力される。
温度センサ45は、取り入れた外気の温度を検出するものであり、外気導入ダクト14に配置されている。雪センサ46は、雪の存在を検出する、例えば光学式のセンサであり、エアクリーナケース15の前室20に配置されている。圧力センサ47は、エアクリーナ11の下流側且つ圧縮機12aの上流側の空気圧力を検出するもので、エアクリーナ11と圧縮機12aとをつなぐ吸気通路16に配置されている。また、圧力センサ44は、排気圧力を検出するものであり、排気通路34に配置されている。
以上の構成を有するディーゼルエンジン1を搭載した車両を、例えば、−15℃程度またはそれ以下の低外気温度の下で運転すると、外気取入口14aから吸気装置10の吸気経路へと、雪が侵入してくる場合がある。
ここで、吸気装置10に吸い込まれる雪は、比較的小さく軽い雪片であるが、降雪に限らず、路面の積雪が撒き上げられたものや、空気中の水分が氷結した、いわゆる霧氷や細氷等も含む。
前述の通り、従来技術のエンジンでは、吸気系統に侵入した雪がエアクリーナに付着して、吸入空気の流れを阻害し、その結果、燃焼用空気が不足して、エンジンの運転が不調になるという問題点があった。
しかし、本実施形態に係る吸気装置10は、ターボチャージャ12の圧縮機12aで圧縮されて温度が高くなった空気の一部を、戻し通路19を通過させて、エアクリーナ11
の上流側へと戻し、その空気の熱を利用して侵入してきた雪を融かすことができる。
例えば、空気取入口14aから取り入れた空気に、戻し通路19から流入する高温の空気を合流させることにより、空気と共に流れる雪片を融かすことができる。また、エアクリーナ11やエアクリーナケース15の内壁面に堆積した雪片に、戻し通路19を介して戻された暖気を当てることにより、当該雪片を融かすことができる。また、暖気戻しを行うことにより暖められたエアクリーナ11やエアクリーナケース15からの伝熱により、そこに付着する雪片を融かすことができる。このように、本実施形態に係る吸気装置10によれば、エアクリーナ11が雪によって閉塞してしまうことを防止できる。
次に、図2を参照して、エアクリーナ11周辺の構成を詳細に説明する。図2は、吸気装置10(図1参照)のエアクリーナ11付近の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、エアクリーナ11は、略箱形状を成すエアクリーナケース15の内部に配置されている。エアクリーナケース15の内部は、エアクリーナ11によって区画され、上流側の前室20と、下流側の後室21と、が形成されている。また、エアクリーナケース15の底面15jには、水分を排出するための排出孔15dが形成されている。
エアクリーナケース15の上流側のエアクリーナ11に対向する側面15eには、空気が流入する開口である入口15aが形成されている。そして、入口15aには、外気導入ダクト14が、その内部通路が前室20と連通するように接続されている。
他方、エアクリーナケース15の下流側のエアクリーナ11に対向する側面15fには、空気が流出する開口である出口15bが形成されている。そして、出口15bには、ターボチャージャ12(図1参照)の圧縮機12aへとつながる吸気通路16が、その内部通路が後室21と連通するように接続されている。
尚、入口15a及び出口15bが形成される位置、即ち外気導入ダクト14及び吸気通路16が接続される位置は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、入口15a及び出口15bは、エアクリーナケース15の上面15iに形成されていても良い。
但し、出口15bは、気筒3の内部に多量の水分が侵入することを防止するために、エアクリーナケース15の上部、具体的には周囲側面15f、15g、15hの上面15i側または上面15i、に形成されることが望ましい。また、入口15aについては、エアクリーナケース15内における空気の流動損失を増加させないように、出口15bに対応させて、エアクリーナケース15の上部に形成することが望ましい。
また、エアクリーナケース15の上流側の側面15gには、圧縮機12aで加圧昇温された空気が流入するための開口である戻り口15cが形成されている。そして、戻り口15cには、戻し通路19が、その内部通路が前室20と連通するように接続されている。
ここで、戻り口15cを形成する位置、即ち戻し通路19を接続する位置は、エアクリーナケース15の上部が望ましい。即ち、戻し通路19は、外気導入ダクト14及び吸気通路16が接続される位置に対応させて、エアクリーナケース15の上部に接続されている。エアクリーナケース15の上部とは、エアクリーナケース15の周囲側面15e、15g、15hの上面15i側または上面15iである。更に具体的には、周囲側面15e、15g、15hの上面15i側または上面15iとは、エアクリーナケース15を構成する平面または曲面であって、エアクリーナケース15の内部空間の高さの1/2よりも上方に位置する部分である。
以上の構成において、外気導入ダクト14を流れてきた空気(外気)は、入口15aを通過してエアクリーナケース15の前室20に流入する。また、戻し通路19を流れてきた空気(戻り暖気)は、戻り口15cを介して前室20の上部に流入する。そして、前室20の内部で入口15aから流入した外気と戻り口15cから流入した暖気とが合流して、エアクリーナ11を通過する。エアクリーナ11を通過した空気は、後室21を通過して、出口15bから吸気通路16へと流れる。
前述の通り、本実施形態では、戻り口15cをエアクリーナケース15の上部に形成しているので、圧縮機12aで加圧され温度が上昇した空気を外気導入ダクト14及び吸気通路16に近い前室20の上部に導入することができる。これにより、最も雪が堆積し易いエアクリーナ11の前面上部において、そこに付着した雪片を効率的に融かすことができる。その結果、エアクリーナ11の上部が雪によって閉塞することを防止し、燃焼用空気が流通するための流路を確保することできる。
また、前述の通り、吸気通路16をエアクリーナケース15の上部に接続することにより、エアクリーナケース15から燃焼用空気に混入して流出する水分を減らして、気筒3の内部に多量の水分が侵入することを防止できる。これにより、多量の水分を吸入することによるエンジンの不具合を回避できる。
また更に、外気導入ダクト14は、吸気通路16に対応させて、エアクリーナケース15の上部に接続されるので、前述のように、エアクリーナ11の上部の詰まりを防止することにより、空気の流動損失を低く抑えることができる。
次に、図3を参照して、吸気装置10の暖気戻し制御について詳細に説明する。図3は、電子制御装置40(図1参照)による暖気戻し制御を示すフローチャートである。
図3に示すように、電子制御装置40は、温度センサ45(図1参照)によって検出された外気の温度Tを読み込み、所定の基準温度T0と比較する(ステップS1)。
ステップS1において、外気温度Tが基準温度T0よりも低い場合には(ステップS1のYES)、電子制御装置40は、制御弁48(図1参照)を開く(ステップS2)。これにより、圧縮後の暖かい空気の一部が、戻し通路19(図1参照)を介して、エアクリーナケース15(図1参照)の前室20(図1参照)へと流れる。
次に、電子制御装置40は、燃焼噴射量を増加させる等の調整を行い、暖気戻しを行うために好適な運転条件となるようにディーゼルエンジン1の運転を制御する(ステップS3)。そして、電子制御装置40は、ステップS5からS0へと動作を戻し、本制御を繰り返す。
他方、ステップS1において、検出された外気温度Tが、基準温度T0よりも大きい場合(ステップS1のNO)、電子制御装置40は、制御弁48を閉じて、通常のエンジン運転制御を行う(ステップS4)。そして、電子制御装置40は、ステップS5からS0へと動作を戻し、本制御を繰り返す。
以上のような制御を行うことにより、通常は、暖気の戻しを行わない効率の良い運転を行い、必要な時にのみ制御弁48を開いて雪によるエアクリーナ11(図1参照)の閉塞を防止することができる。特に、本実施形態では、雪によるエアクリーナ11の閉塞を防止しつつ、通常の運転においては、エンジンコンパートメントの内部よりも温度の低い外気を取り入れることができるので、エンジンの出力及び効率を向上させることができる。
尚、前述の基準温度T0は、雪によるエアクリーナ11の閉塞の可能性を考慮して設定されるもので、例えば、0℃である。また、低外気時に見られるパウダースノーのように雪片の小さな雪の方が吸気経路に吸い込まれ易いことを考慮して、基準温度を0℃よりも低い温度、例えば、−10℃程度に設定しても良い。これにより、無駄な暖気戻しを減らし、エンジンの効率を向上させることができる。
また、上記の制御例では、電子制御装置40からの駆動信号により制御弁48を動作させる例を示したが、簡易的には、サーモスタット等を利用して電気回路の開閉を行うことによって制御弁48を開閉させても良い。
また、上記説明では、温度センサ45によって検出された外気温度Tに基づいて制御弁48の開閉を制御する例を示したが、これに代えて、雪センサ46によって検出される前室20内の雪の有無を示す信号に基づいて、制御弁48の制御を行っても良い。また、圧力センサ47によって検出されるエアクリーナ11を通過した後の吸気圧力値に基づいて暖気戻しの制御を行っても良い。
また、温度センサ45、雪センサ46または圧力センサ47によって検出される入力値の何れかが所定の条件を満たした場合に制御弁48を開いても良い。
また更に、アクセル操作量や走行速度等の運転情報を組み合わせて暖気戻し制御を行っても良い。例えば、車両が所定の基準速度以上または以下で走行している場合にのみ、暖気戻しを行うこととしても良い。このような制御により、エンジンの効率が低下することを抑えることができる。
次に、図4を参照して、電子制御装置40(図1参照)による暖気戻し制御の変形例を説明する。図4は、制御方法の変形例を示すフローチャートである。
図4に示すように、温度センサ45(図1参照)、雪センサ46(図1参照)及び圧力センサ47(図1参照)によって検出される入力値の全てが所定の条件を満たした場合に制御弁48(図1参照)を開くよう制御しても良い。
具体的には、温度センサ45で検出した外気温度Tが基準温度T0よりも低く(ステップS11のYES)、圧力センサ47で検出した吸入圧力Pが基準圧力P0よりも低く(ステップS12のYES)、且つ、雪センサ46で雪の存在を検出した場合に(ステップS13のYES)、電子制御装置40は、制御弁48を開く(ステップS14)。
そして、電子制御装置40は、暖気戻しに適した運転状態にするため燃料噴射量を増加させる等の調整を行う(ステップS15)。その後、電子制御装置40は、ステップS17からステップS0へと動作を戻し、これら制御を繰り返す。
他方、ステップS11〜S13において、何れかの条件を満たさない場合には(ステップS11〜S13の何れかがNO)、電子制御装置40は、制御弁48を閉じて通常のエンジン運転制御を行う(ステップS16)。そして、電子制御装置40は、ステップS17からステップS0へと動作を戻し、本制御を繰り返す。
このように、温度センサ45、雪センサ46または圧力センサ47によって検出される入力値を組み合わせた制御を行うことにより、不必要な暖気戻しを減らし、必要な時にのみ暖気戻しを行うことができるようになる。
例えば、外気温度Tが基準温度T0よりも低い状態であっても、エアクリーナケース15(図2参照)の内部に雪が侵入しない場合には、暖気戻しを行う必要はない。本制御例によれば、そのような場合に無駄な暖気戻しを行わないので、エンジンの総合的な運転効率を更に向上させることができる。
次に、ターボチャージャ12(図1参照)の圧縮機12a(図1参照)による、吸入空気の昇温について、図5を参照して説明する。図5は、ターボチャージャ付きディーゼルエンジンを搭載した車両で行った、外気温度−20℃における走行試験の結果を示すグラフである。
図5において、車速V(km/h)を破線で示し、その数値を左側縦軸Y1に表す。尚、横軸Xは、経過時間(sec)を示している。また、一点鎖線で示すエアクリーナ前温度T1は、吸気経路に取り入れた空気の温度であり、その数値は、右側縦軸Y2に表される。エアクリーナ前温度T1は、本実施形態で言えば、図1に同符号で示すように、空気取入口14aから流入して外気導入ダクト14を流れる空気の温度T1に相当する。図5から明らかなように、走行中のエアクリーナ前の空気温度T1は、外気温度に略等しく、約−20℃である。
また、図5において、実線で示すインタークーラ入口温度T2は、ターボチャージャ12(図1参照)の圧縮機12a(図1参照)で圧縮された後の空気の温度を示しており、その数値は、右側縦軸Y2から読み取れる。インタークーラ入口温度T2は、本実施形態で言えば、図1に同符号で示すように、圧縮機12aで圧縮されて吸気通路17を流れる空気の温度T2に相当する。図5に示されるように、圧縮機12aで加圧された後の空気の温度T2は、5〜35℃程度であり、外気温度よりも十分高いことが分かる。
このように、低外気温度であっても、圧縮機12aで加圧された空気は、圧縮によって昇温されるので、暖気戻しにより、この温度が上昇した空気の一部を利用して、エアクリーナ11に付着する雪片を融かすことができる。
以上、本発明に係る吸気装置について、吸気装置10を備えたディーゼルエンジン1を例として説明したが、本発明の吸気装置は、ディーゼルエンジンに限定して使用されるものではない。例えば、本発明の吸気装置は、ガソリンエンジンについても利用可能である。
また、上述の実施形態では、房外吸気を行う場合について説明をしたが、本発明に係る吸気装置は、エンジンコンパートメント内から空気を取り入れる、いわゆる房内吸気を行う車両についても、適用可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 ディーゼルエンジン
2 エンジン本体
3 気筒
10 吸気装置
11 エアクリーナ
12 ターボチャージャ
12a 圧縮機
13 インタークーラ
14 外気導入ダクト
14a 空気取入口
15 エアクリーナケース
16、17、18 吸気通路
19 戻し通路
40 電子制御装置
45 温度センサ
46 雪センサ
47 圧力センサ
48 制御弁

Claims (3)

  1. 空気を取り入れて燃焼室へと供給する吸気経路を有する内燃機関の吸気装置であって、
    前記吸気経路に前記空気を取り入れる空気取入口と、
    前記空気取入口から取り入れられた前記空気を通過させるエアクリーナと、
    前記エアクリーナを通過した前記空気を圧縮する過給機と、
    前記過給機により圧縮された前記空気の一部を前記エアクリーナの上流側へと流す戻し通路と、を有し、
    前記戻し通路は、前記エアクリーナを収容するエアクリーナケースの上部に接続されることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 前記エアクリーナを通過した前記空気を前記過給機へと流す吸気通路と、を有し、
    前記吸気通路は、前記エアクリーナケースの上部に接続されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 前記空気取入口から取り入れられた前記空気を前記エアクリーナケースへと流す外気導入通路と、を有し、
    前記外気導入通路は、前記エアクリーナケースの上部に接続されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。
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