JP2014069279A - スクリューロータの加工方法及び計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工工程を簡素化し、かつ低コスト化すると共に、材料費を節減する。
【解決手段】最初にジャーナル軸部20,22の加工(第1工程)と、ロータ歯形成部位12の歯切り粗加工(第2工程)を行う。その後、ジャーナル軸部を焼入れした後、ジャーナル軸部の仕上げ加工を行い(第3工程)、ロータ歯14の仕上げ加工(第4工程)を行う。ジャーナル軸部の加工後の早い段階で、ロータ歯14の歯切り粗加工を行うので、該ジャーナル軸部の焼入れが可能になる。計測装置30によって、ジャーナル軸部の外周面(基準面)とロータ歯14の外周面との相対位置から、奇数のロータ歯14でも外周面の径を計測できるので、ロータ歯14を高精度に加工できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工方法、及びこの加工方法に用いられる計測装置に関する。
スクリュー圧縮機等に組み込まれるスクリューロータは、ロータ歯が螺旋状に形成された複雑な3次元形状をしている。スクリューロータの加工精度により、スクリュー圧縮機等の性能は大きく左右される。スクリューロータの加工は、所定の外径に仕上げた丸棒素材に対して、ロータ歯切り加工を行い、ロータ歯の歯底径をマイクロメータ等で計測しながら、ロータ溝の谷径(歯底径)を所定寸法に仕上げていた。特許文献1には、NC工作機械の主軸台に丸棒素材を回転自在に装着し、丸棒素材の外径にスクリュー溝を形成する加工技術が開示されている。
図7(A)〜(C)は、スクリュー圧縮機に用いられるスクリューロータを示す。図中、スクリューロータ100は雄ロータ102と雌ロータ104とで構成され、雄ロータ102のロータ歯106と雌ロータ104のロータ歯108とは互いに噛合し、圧縮空間を形成する。雄ロータ102及び雌ロータ104のロータ歯の数は、従来、例えば、図7(A)に示すように、偶数[雄ロータ4枚+雌ロータ6個]のロータ歯を有するスクリューロータが用いられていた。しかし、その後、高圧化による高性能化のニーズが高まり、ロータ歯の数が増加する傾向になり、図7の(B)及び(C)に示すように、奇数のロータ歯[雄ロータ5個+雌ロータ6個、又は雄ロータ5個+雌ロータ7個]を有するスクリューロータが用いられるようになってきた。
図7(A)に示す偶数歯の場合、山部110同士又は歯底面112同士を結ぶ直線は軸中心Oを通るため、マイクロメータ等で軸中心Oを通るロータ歯の外径(最大径)や歯底径の計測が可能であった。一方、図7の(B)及び(C)に示す奇数のロータ歯を有する雄ロータ又は雌ロータの断面は、軸中心Oを挟んでロータ歯106の山部110と歯底面112とが対面した配置となる。そのため、マイクロメータ等を用いても、軸中心Oを通るロータ歯の外径(最大径)や歯底径を計測できない。従って、マイクロメータ等でロータ歯の外径や歯底径を計測しながら、ロータ歯を所定寸法に加工する加工方法を採用できない。
特許文献2には、このような場合に、加工機の被加工位置に装着されたスクリューロータに対し、ロータ歯の歯底面等を計測可能にする計測装置が開示されている。この計測装置は、加工機のテーブルに設けられ、ロータ溝の被加工部品の測定面に接触してスキャニングする測定子を有する計測ユニットと、この計測ユニットを被加工物に対して進退させる移動機構とを備え、計測ユニットが停止した状態で差動トランスによりロータ歯の歯底面と測定子との接触量の増減を計測して、該歯底面を計測するものである。
しかし、この計測装置は予め加工機のテーブルに設置する必要があり、そのため、テーブルの構成が複雑となって加工機が高価となる。また、歯底面に対する測定子の位置決めに時間を要するという問題がある。そのため、本発明者等は、次のような加工方法を行っていた。まず、丸棒素材のロータ部形成部位を挟む両側部位に形成されたジャーナル軸部の外周面を、ロータ歯の歯底径と同一径となるように加工する。次に、ジャーナル軸部の外周面を基準面として、ロータ歯の歯底径がジャーナル軸部の外径に一致するようにロータ歯を形成する。その後、ジャーナル軸部の外径を設計寸法となるまで切削する。
国際公開第2004−89569号公報 特開平11−108653号公報
ジャーナル軸部は滑り軸受で支持されることから、ジャーナル軸部の磨耗防止のために、焼入れによるジャーナル軸部の硬化処理を行う必要がある。しかし、丸棒素材での加工工程では、ジャーナル軸部をロータ歯谷径と同一寸法にオーバーサイズに加工を行っていて、この加工方法は、ジャーナル軸部を2段階に加工するため、加工工数が増加するという問題がある。また、ロータ歯の加工後にジャーナル軸部の加工を行うため、ロータ歯の寸法に影響を与えるジャーナル軸部の焼入れ硬化処理を続けて行うことができない。そのため、熱歪を生じない硬質クロムメッキ処理を行う必要が生じ、スクリューロータ加工ラインからはずれた別工程になるため、コスト増や工数増となり、さらにはリードタイムが長くなる問題を招いていた。
また、スクリューロータの仕上がり寸法を直接計測できないため、計測精度が十分でないという問題がある。なお、偶数のロータ歯を有するスクリューロータは、切削中にロータ歯の外径及び歯底径の計測が可能であるため、ロータ溝に相当する部位に溝を有する鋳物材を素材として用いることができた。しかし、奇数のロータ歯を有するスクリューロータは、ロータ歯の外径や歯底径を直接計測できないため、予め外径を所定寸法に仕上げた溝なしの丸棒を用いざるを得えず、材料費が高価となっていた。なお、レーザ測長器のような光学式計測手段では、レーザ光等の光線がロータ歯の曲面に反射し、正確な計測が困難となる。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工工程を簡素化し、かつ低コスト化すると共に、材料費を節減することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の加工方法は、丸棒素材のロータ歯形成部位を挟む部位を旋削加工して設定寸法のジャーナル軸部を形成する第1工程と、ロータ歯形成部位を歯切り粗加工して奇数のロータ歯を形成する第2工程と、第2工程後ジャーナル軸部を焼入れし、その後ジャーナル軸部を仕上げ加工する第3工程と、奇数のロータ歯及びロータ歯外径を仕上げ加工する第4工程と、第2工程及び第4工程で、ジャーナル軸部の外周面を基準面とし、該基準面に対するロータ歯の任意の外周面の相対位置からロータ歯の外周面の径(外径及び歯底径を含む任意の外周面の径)を計測する計測工程を併用するものである。
本発明方法では、ジャーナル軸部の焼入れの前に、ジャーナル軸部の加工と、ロータ部形成部位の歯切り粗加工を行うことで、焼入れの影響を受けることなく、これらの加工を容易に行うことができる。また、ジャーナル軸部の焼入れ後に、ジャーナル軸部及びロータ歯の仕上げ加工を行うことで、ジャーナル軸部及びロータ歯の設定寸法に対する焼入れの影響を排除できる。そして、ロータ歯を形成する加工工程では、前記計測工程を併用することで、切削中のロータ歯の任意の外周面の径を直接計測できる。これによって、精度よくロータ歯を加工できる。
本発明方法によれば、ジャーナル軸部をオーバーサイズに加工する工程をなくすことができるので、ジャーナル軸部の加工工数を低減できる。また、ロータ部の仕上げ加工前にジャーナル軸部の焼入れを行うので、該焼入れがロータ歯の仕上げ寸法に影響を及ぼさない。そのため、硬質クロムメッキ処理が不要になり、低コスト化できる。さらに、ジャーナル軸部の外周面を基準面とし、ジャーナル軸部の外周面とロータ歯の切削面との相対位置を計測することで、奇数のロータ歯の任意の外周面の径(外径及び歯底径を含む。)を簡易に計測できると共に、ロータ歯を精度良く加工できる。
前記計測工程は、本体ケーシングと、本体ケーシングに固定され、ジャーナル軸部の外周面に当接される固定台と、本体ケーシングに進退自在に取り付けられ、先端がロータ歯の外周面に当接される測定子と、本体ケーシングに内蔵され、ジャーナル軸部の外周面に当接された固定台と、ロータ歯の外周面に当接された測定子との相対位置からロータ歯の外周面の径(外径及び歯底径を含む任意の外周面の径)を検出する検出手段と、この検出手段で検出されたロータ歯の外周面の径を表示する表示部とを備えた計測装置を用いるとよい。
この計測装置を用い、固定台をジャーナル軸部の外周面に当接する第1ステップと、測定子をロータ歯の外周面に当接する第2ステップと、固定台及び測定子をスクリューロータの周方向へ移動させ、固定台と測定子間の相対位置の最小値をロータ歯の歯底径として検出すると共に、該相対位置の最大値をロータ歯の外径(最大径)として検出する第3ステップとを行うとよい。前記第2工程及び第4工程でこの計測工程を併用することで、簡易な操作で、切削中のロータ歯の外径及び歯底径を含む外周面の径を高精度で検出できる。
このように、本発明方法では、奇数のロータ歯を有するスクリューロータであっても、ロータ歯の加工中にロータ歯の外径及び歯底径を含む任意の外周面の径を高精度で検出できる。そのため、丸棒素材として、ロータ溝に相当する部位に溝が形成された円筒形の鋳物材を用いることが可能になり、材料費を節減できる。
また、本発明の計測装置は、前記構成を有し、本発明方法の実施に直接使用可能な計測装置である。固定台と測定子との相対位置からロータ歯の外周面の径を検出する検出手段は、例えば、特許文献2に開示された差動トランスのように、前記相対位置に対応した電圧値を発生する装置を用い、この電圧値を検出することで、前記相対位置を求めるものであればよい。本発明の計測装置は、軽量で小型化が可能であるので、操作が容易である。
本発明によれば、奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工工程を簡素化でき、かつ低コスト化できると共に、材料費を節減できる。
スクリューロータを構成する雄ロータ(加工後)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る計測装置の全体図である。 前記計測装置を用いた計測方法を示す正面図である。 前記計測装置を用いた計測方法を示す側面図である。 本発明方法の一実施形態に係る雄ロータの加工手順を示すフロー図である。 従来の雄ロータの加工手順を示すフロー図である。 (A)〜(C)は、スクリューロータの各種形状を示す断面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態は、本発明を5枚のロータ歯を有する雄ロータの加工に適用した例である。図1は、本実施形態で加工後の雄ロータ10の全体図である。図1において、ロータ歯形成部位12の軸方向両端に、断面が真円の外周面を有するジャーナル軸部20及び22が、ロータ歯形成部位12と一体に形成されている。ジャーナル軸部22の端面には、ドライブシャフト24が同軸に一体形成され、ドライブシャフト24は、例えばスクリュー圧縮機に組み付けられた後、駆動モータ(図示省略)で回転駆動される。
図2及び図3に示すように、ジャーナル軸部20及び22の外周面の断面は真円形状をなし、ジャーナル軸部20及び22の断面中心O’と、ロータ部12の断面中心Oとは重なり合う。ロータ部12は、軸方向に向かって螺旋状に加工された5のロータ歯14が形成されている。ロータ歯14は、最大径を有する山部16と、最小径を有する歯底面18とを有する。
図2に、本発明に係る計測装置30の全体構成を示す。計測装置30は、本体ケーシング32を備え、本体ケーシング32に固定台34が固定されている。図4に示すように、固定台34は本体ケーシング32の中心軸線iに平行にかつ中心軸線iから外れた位置に配置されている。また、固定台34に対して並列に、管状のカバー36が本体ケーシング32に取り付けられている。カバー36は、本体ケーシング32の中心軸線i上に配置され、かつ固定台34とほぼ平行に配置されている。カバー36の内部には測定子37が収納されている。測定子37はカバー36の先端から突出しており、測定子37はカバー36及び本体ケーシング32に対して抜き差し自在に配置されている。
固定台34の端面34aには、固定台34がジャーナル軸部20及び22の外周面に固定し易いように、ジャーナル軸部20及び22の外周面に合わせた形状の凹面が形成されている。本体ケーシング32には、ロータ歯14の外周面の径を検出する時、固定台34(正確には端面34a)と測定子37との相対位置を検出する検出装置38が内蔵されている。検出装置38は、例えば、特許文献2に開示された差動トランスのように、固定台34と測定子37との相対位置を信号に変換し、その信号から該相対位置を検出する。検出装置38は、この検出値から、ロータ歯14の山部16及び歯底面18を含む外周面の径を演算する。
本体ケーシング32とデジタルカウンタ42とは、ケーブル40で接続されており、デジタルカウンタ42はケーブル44で電源装置(図示省略)に接続されている。検出装置38で検出したロータ歯14の山部16及び歯底面18を含む切削面の径はデジタルカウンタ42の表示部42aに表示される。
かかる構成において、図5に示す加工手順で、鋳物素材から雄ロータ10を加工する。該鋳物素材は、ロータ溝に相当する部位に予め溝を形成した円筒形の鋳物素材を用いることができる。図5において、鋳物素材を旋盤に装着し、ジャーナル軸部20、22及びドライブシャフト24に相当する部位の旋削加工を行う(S10)。この段階で、円筒形に加工したジャーナル軸部20及び22の外径を工程の設計寸法に加工する。次に、鋳物素材をロータ加工機(歯切り盤)に装着し、ロータ歯形成部位12の歯切り粗加工を行う(S12)。
スクリュー圧縮機に組み込まれた雄ロータ10は、ジャーナル軸部20及び22が滑り軸受を介してスクリュー圧縮機のハウジングに支持される。そのため、次に、ジャーナル軸部20、22に高周波焼入れ及びひずみ取り熱処理を行い、ジャーナル軸部の強度を高める(S14)。その後、研削加工機で、ジャーナル軸部20、22の仕上げ研削を行う(S16)。仕上げ加工されたジャーナル軸部20,22の外周面は、ロータ歯14の外周面の径を検出するための基準面となる。この基準面の寸法はマイクロメータ等で計測し、デジタルカウンタ42に入力しておく。
次に、雄ロータ10をロータ加工機に装着し、計測装置30を用いてロータ歯14の歯底径を計測しながらロータ歯14のロータ歯切り仕上げ加工を行う。次に、雄ロータ10を研削加工機に装着し、計測装置30を用いてロータ歯の外径を計測しながらロータ歯の外径を完成寸法とするため研削仕上げ加工を行う(S18)。以下、図3及び図4により、計測装置30を用いた計測方法を説明する。
図3及び図4において、仕上げ加工後のジャーナル軸部22の外周面を基準高さとし、作業員がジャーナル軸部22の外周面に固定台34の端面34aを当接する。この状態で、本体ケーシング32はジャーナル軸部22の外周面に垂直に配置される。即ち、本体ケーシング32は、中心軸線iがジャーナル軸部22の中心O’(ロータ歯形成部位12の断面中心O)を通るように位置決めされる。次に、測定子37をロータ歯14の外周面に当接する。この状態で、固定台34と測定子37との相対位置を検出装置38で計測する。この計測値と予めデジタルカウンタ42に入力していたジャーナル軸部20,22の基準面の寸法とから、測定子37が接触しているロータ歯14の外周面の径を検出できる。検出された外周面の径はデジタルカウンタ42の表示部42aに表示される。
次に、固定台34をジャーナル軸部22の外周面に当接し、かつ測定子37をロータ歯14の外周面に当接した状態で、固定台34及び測定子37をジャーナル軸部22及びロータ歯14の周方向に移動させる。移動中、検出値が最小になった位置が歯底面18であり、最小値がロータ歯14の歯底径である。また、最大になった位置が山部16であり、最大値がロータ歯14の外径である。ジャーナル軸部20側でも、同様の手順でロータ歯14の外周面を計測する。こうして、ロータ歯形成部位12の両端側でロータ歯14の外周面を計測しながら、ロータ歯14の歯切り粗加工(S12)と仕上げ加工(S18)とを行う。
次に、雄ロータ10をロータ歯切り及びロータ歯外径の仕上げ加工(S18)により設計寸法に仕上げた後、別途加工した雌ロータとの噛合せ検査を行う(S20)。この検査結果から、場合によってはロータ歯14の修正加工を行う。次に、旋盤及び研削加工機でジャーナル軸部22の最終仕上加工を行う(S22)。その後、雄雌スクリューロータのバランス状態を改善するバランス加工(S24)や、完成検査(S26)を経て、雄雌スクリューロータを完成させる。
本実施形態によれば、ジャーナル軸部20及び22を従来のオーバーサイズ加工方法と比べて大幅に加工時間が短縮できるので、該ジャーナル軸部の加工工数を低減できる。また、該ジャーナル軸部の加工後に、ロータ歯14の歯切り粗加工を行うので、該ジャーナル軸部の加工後の早い段階で、該ジャーナル軸部の焼入れが可能になる。そのため、リードタイムが長い硬質クロムメッキ処理工程が不要になり、タイムラグが解消されるとともに、焼入れ以降は雄ロータ10の完成まで、加工ラインで実施できるので加工工数をさらに低減できる。
さらに、計測装置30を用い、ジャーナル軸部20,22の外周面を基準面として、歯底径を含むロータ歯14の任意の外周面の径を計測しながら、ロータ歯14を加工できる。そのため、ロータ歯14が奇数歯の場合でも、ロータ歯14を精度良く加工できる。また、ハンディな計測装置30を用いるので、作業員の操作が容易である。また、ロータ歯14が奇数歯の場合でも、溝付き鋳物素材を用いることができるので、さらに材料費および加工工数を大幅に低減できる。
図6は、比較例として、本発明者等が従来行っていた、5枚のロータ歯を有する雄ロータの加工方法を示している。従来は、溝付き丸棒素材を用いることができず、溝なし丸棒素材を用いている。まず、丸棒素材を旋盤に装着し、ジャーナル軸部20、22を加工する(S30)。次に、雄ロータ10を研削加工機に装着し、ジャーナル軸部20、22をロータ歯14の歯底面に合わせた外径となるまで研削する軸捨て加工を行うと共に、丸棒素材の外径仕上げを行う研削加工を行う(S32)。次に、ロータ加工機でロータ歯形成部位12の歯切り粗加工を行い、ロータ歯14の歯底面をジャーナル軸部20、22の外径に合わせる(S34)。S32では、丸棒素材のロータ形成部位を全周研削するため、多くの加工時間を要する。
こうして加工した雄ロータ10をロータ加工機から取り外し、別途加工した雌ロータとの噛み合せ状態をチェックする噛合せ検査を行う(S36)。次に、雄ロータ10を旋盤に装着し、ジャーナル軸部20、22を設計寸法に加工する(S38)。ここで、ジャーナル軸部20、22を旋盤から取り外し、メッキ処理のための下加工(S40)と、硬質クロムメッキ処理(S42)とを行う。その後、雄ロータ10を再度旋盤に装着し、メッキ処理後のジャーナル軸部20、22の仕上げ加工を行う(S44)。その後、バランス加工(S46)及び完成検査(S48)を経て、雄雌スクリューロータを完成させる。
従来の加工方法では、ジャーナル軸部20,22を2段階に加工するため、加工工数が増加する。また、ロータ歯14の加工終了後にジャーナル軸部の仕上げ加工を行わなければならず、そのため、ロータ歯14の仕上げ寸法に影響を与えるジャーナル軸部の焼入れを採用できなかった。従って、硬質クロムメッキ処理の工程を必要し、スクリューロータを加工ラインから取り出して硬質クロムメッキ処理を行わなければならず、コスト増や工数増およびリードタイムが長くなるなどの問題を招いていた。
また、スクリューロータの仕上がり寸法を直接計測できないため、計測精度が十分確保できないスリムな鋳物素材形状や溝付き鋳物材を素材として用いることができなかった。従って、材料費が高価となっていた。本発明者等が、前記実施形態で要した雄ロータの加工時間(溝付き鋳物素材を用いた場合)と、前記従来の加工方法で要した雄ロータの加工時間(溝なし丸棒素材を用いた場合)とを比較したら、本実施形態の加工時間は、従来の加工時間より雄ロータ1本当たり7.5時間低減できた。
中大型のスクリュー圧縮機で、スクリューロータを玉軸受やころ軸受で支承できない場合には、滑り軸受を用いる必要があるが、本発明はこのような中大型のスクリューロータの加工に好適である。
本発明によれば、奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工工程を簡素化し、かつ低コスト化すると共に、材料費を節減できる。
10,102 雄ロータ
12 ロータ歯形成部位
14,106,108 ロータ歯
16,110 山部
18,112 歯底面
20、22 ジャーナル軸部
24 ドライブシャフト
30 計測装置
32 本体ケーシング
34 固定台
36 カバー
37 測定子
38 検出装置
40、44 ケーブル
42 デジタルカウンタ
42a 表示部
100 スクリューロータ
104 雌ロータ

Claims (4)

  1. 奇数のロータ歯を有するスクリューロータの加工方法において、
    丸棒素材のロータ歯形成部位を挟む部位を旋削加工して設定寸法のジャーナル軸部を形成する第1工程と、
    ロータ歯形成部位を歯切り粗加工して奇数のロータ歯を形成する第2工程と、
    第2工程後ジャーナル軸部を焼入れし、その後ジャーナル軸部を仕上げ加工する第3工程と、
    前記奇数のロータ歯及びロータ歯外径を仕上げ加工する第4工程と、
    第2工程及び第4工程で、ジャーナル軸部の外周面を基準面とし、該基準面に対するロータ歯の外周面の相対位置からロータ歯の外周面の径を計測する計測工程を併用することを特徴とするスクリューロータの加工方法。
  2. 前記計測工程は、
    本体ケーシングと、該本体ケーシングに固定され、前記ジャーナル軸部の外周面に当接される固定台と、本体ケーシングに進退自在に取り付けられ、先端がロータ歯の外周面に当接される測定子と、本体ケーシングに内蔵され、ジャーナル軸部の外周面に当接された前記固定台と、ロータ歯の外周面に当接された前記測定子との相対位置からロータ歯の外径を検出する検出手段と、該検出手段で検出されたロータ歯の外周面の径を表示する表示部とを備えた計測装置を用い、
    前記固定台をジャーナル軸部の外周面に当接する第1ステップと、
    前記測定子をロータ歯の外周面に当接する第2ステップと、
    前記固定台及び前記測定子をスクリューロータの周方向へ移動させ、前記相対位置の最小値をロータ歯の歯底径として検出すると共に、前記相対位置の最大値をロータ歯の外径として検出する第3ステップとを行うことを特徴とする請求項1に記載のスクリューロータの加工方法。
  3. 前記丸棒素材が前記ロータ歯形成部位の溝形成領域に溝が形成された円筒形の鋳造材であることを特徴とする請求項1に記載のスクリューロータの加工方法。
  4. 奇数のロータ歯を有するスクリューロータのロータ歯を計測する計測装置において、
    本体ケーシングと、
    本体ケーシングに固定され、丸棒素材のロータ歯形成部位を挟む部位に形成されたジャーナル軸部の外周面に当接される固定台と、
    本体ケーシングに進退自在に取り付けられ、先端が丸棒素材のロータ歯形成部位に形成されたロータ歯の外周面に当接される測定子と、
    前記本体ケーシングに内蔵され、ジャーナル軸部の外周面に当接された前記固定台と、前記ロータ歯の外周面に当接された前記測定子との相対位置から、ロータ歯の外周面の径を検出する検出手段と、
    該検出手段で検出されたロータ歯の外周面の径を表示する表示部とを備えていることを特徴とする計測装置。
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