JP2014068691A - 吸引システム - Google Patents

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Abstract

【課題】気管内の流量変化の発生を抑制できる吸引システムを提供すること。
【解決手段】気管内の粘稠物を吸引する吸引システム3は、気管内に挿入される吸引ライン31と、吸引ライン31を介して粘稠物を吸引する吸引装置(ポンプ)37と、吸引ライン31上に設けられ、粘稠物を回収する回収容器32と、吸引ライン31上に設けられ、当該吸引ライン31内の圧力が所定値以下となった際に、当該吸引ライン31内に空気を導入して当該圧力を調整する圧力調整装置4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘稠物を吸引する吸引システムに関し、詳しくは、人工呼吸器と併用され、気管から痰等の粘稠物を吸引する吸引システムに関する。
従来、自発呼吸ができない患者、或いは、呼吸が弱い患者に装着される人工呼吸システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の人工呼吸システムは、患者の気管に挿入される気管カニューレと、当該気管カニューレと接続される呼吸管を介して送気及び排気を行う人工呼吸器と、気管内に溜まった痰を吸い出す吸引カテーテルと、当該吸引カテーテルと接続された痰吸引器と、コントロールボックスとを備えている。これらのうち、吸引カテーテルの先端部は、気管カニューレ内に配置されている。
このような人工呼吸システムでは、吸引カテーテル内の圧力が−20kPa以下であれば、気管内に痰が発生しているとコントロールボックスが判断し、当該圧力が−18kPa以上に復帰するまで、痰吸引器を作動させる。
これにより、痰の吸引を必要に応じて常時行うことができるので、気管カニューレから呼吸管を取り外し、当該気管カニューレ内に吸引カテーテルを挿入して痰を吸い出す手間を省くことができる。
ところで、自発呼吸が可能な患者に装着される人工呼吸器として、気管の内圧の変動に伴う空気の流量の変化をトリガーとして、換気を開始する人工呼吸器が知られている。この人工呼吸器は、横隔膜が下がって収縮する動作(空気を吸い込む動作)に伴う気管内の空気の微小な流量変化を検知して、上記気管カニューレを介して空気を導入し、当該空気を導入してから所定時間経過後に、当該気管カニューレを介して空気を気管から吸い込む。この所定時間は、患者ごとに調整される。このような人工呼吸器により、呼吸が弱い患者の自発呼吸に応じた換気を行うことができる。
特許第3652356号明細書
ここで、痰は粘稠性が高いので、前述の特許文献1に記載の人工呼吸システムでは、吸引カテーテル内の痰と痰吸引器との間の圧力は次第に低くなる(吸引圧が高くなる)。この状態で痰を回収する痰容器等に痰が落ちると、低くなった圧力により、吸引カテーテルを介して気管から急激に空気が吸引されてしまう。このような場合、当該気管内の空気の流量変化に応じて、空気を吸い込む動作が行われたと前述の人工呼吸器が誤認識してしまい、当該人工呼吸器が換気(空気の導入)を開始してしまうという問題がある。この他、当該圧力により、気管内、ひいては、肺内の空気が必要以上に吸引され、患者の自発呼吸を妨げてしまうという問題がある。
本発明の目的は、気管内の流量変化の発生を抑制できる吸引システムを提供することである。
本発明の一態様に係る吸引システムは、気管内の粘稠物を吸引する吸引システムであって、前記気管内に挿入される吸引ラインと、前記吸引ラインを介して、前記粘稠物を吸引する吸引装置と、前記吸引ライン上に設けられ、前記粘稠物を回収する回収容器と、前記吸引ライン上に設けられ、当該吸引ライン内の圧力が所定値以下となった際に、当該吸引ライン内に空気を導入して当該圧力を調整する圧力調整装置とを備えることを特徴とする。
なお、気管内の粘稠物としては、痰を例示できる。
上記一態様によれば、吸引ラインを介して吸引装置により吸引された粘稠物が回収容器に回収されて、当該吸引ライン内の圧力が所定値以下となった場合に、圧力調整装置により吸引ライン内に空気が導入され、当該圧力が調整される。これによれば、吸引ライン内の圧力が低いことにより、当該吸引ラインを介して気管内から空気が急激に吸引されてしまうことを抑制できる。従って、気管内の空気の流量変化の発生を抑制でき、これにより、人工呼吸器による誤認識の発生を抑制できる。
上記一態様では、前記圧力調整装置は、前記吸引ライン内の圧力が前記所定値以下となった場合に開放され、外部の空気を当該吸引ライン内に流通させる弁体を有することが好ましい。
上記一態様によれば、圧力調整装置が上記弁体を有することにより、吸引ライン内の圧力に応じて自動的に当該圧力を調整できる。これによれば、吸引ライン内の圧力や流量を検出するセンサー等の検出手段と、当該検出手段による検出結果が上記所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、所定値以下である場合に吸引ライン内に空気を送出する送出手段とを備える他の圧力調整装置に比べて、吸引ライン内の圧力調整のための構成を簡略化できる。従って、吸引システムの構成を簡略化できる。
上記一態様では、前記弁体は、外部の空気を内部に取り込む吸気口、及び、取り込まれた外気を前記吸引ライン内に流通させる流通口を有し、前記吸気口から前記流通口に空気が流れる流路が形成された筐体と、前記流路を閉塞する閉塞部材と、前記流路が閉塞される方向に前記閉塞部材を付勢する付勢部材とを備え、前記付勢部材の付勢力は、前記圧力が前記所定値を超えている場合に前記流路が閉塞され、前記圧力が前記所定値以下となった場合に前記流路が開放されるように設定されていることが好ましい。
上記一態様によれば、筐体内に形成された流路を閉塞する方向に閉塞部材に作用される付勢部材の付勢力は、吸引ライン内の圧力が上記所定値を超えている場合に当該流路が閉塞され、上記所定値以下となった場合に当該流路が開放されるように設定されている。これによれば、上記他の圧力調整装置の構成を採用せずとも、吸引ライン内の圧力に応じて当該吸引ライン内への空気の流通を自動的に図ることができ、これにより、当該吸引ライン内の圧力調整を確実に実施できる。従って、吸引システムの構成を簡略化しつつ、気管内の空気の流量変化の発生を確実に抑制できる。
或いは、上記一態様では、前記弁体は、前記吸引ラインに接続された管に形成された開口部を囲む筒状の筐体と、前記筐体内に当該筐体の中心軸に沿って進退自在に配置された可動部材と、前記可動部材を前記吸引ラインから離間する方向に付勢する付勢部材とを備え、前記可動部材は、前記外部の空気を内部に導入する導入口と、当該可動部材が進退する方向に沿う側面に形成された流出口と、前記外部の空気が前記導入口から前記流出口へと流れる流路とを有し、前記筐体は、前記流通口を閉塞する閉塞部を有し、前記付勢部材の付勢力は、前記圧力が前記所定値を超えている場合に、前記閉塞部により前記流出口が閉塞されることで前記流路が閉塞され、前記圧力が前記所定値以下となった場合に、前記可動部材が前記吸引ライン側に移動して、前記閉塞部による前記流出口の閉塞が解除され、前記流路が開放されることで前記外部の空気が前記吸引ライン内に流通するように設定されていることが好ましい。
上記一態様によれば、付勢部材の付勢力は、上記のように設定されている。これによれば、吸引ライン内の圧力が上記所定値を超えている場合には、可動部材の流通口は筐体の閉塞部により閉塞される。このため、弁体外の空気が吸引ライン内に流入することが防止される。一方、吸引ライン内の圧力が上記所定値以下であれば、付勢部材の付勢力に抗して、可動部材が移動することで、閉塞部による流通口の閉塞が解除されるので、当該流通口を介して吸引ライン内に弁体外の空気を流入させることができる。従って、上記他の圧力調整装置の構成を採用せずとも、吸引ライン内の圧力に応じて吸引ライン内への空気の流通を自動的に図ることができるので、当該吸引ライン内の圧力調整を確実に実施しつつ、圧力調整装置、ひいては、吸引システムの構成を簡略化できる。
或いは、上記一態様では、前記弁体は、外部の空気を内部に取り込む吸気口、及び、取り込まれた前記外部の空気を前記吸引ライン内に流通させる流通口を有し、前記吸気口から前記流通口に空気が流れる流路が形成された筐体と、前記流路を閉塞する閉塞部材とを備え、前記閉塞部材は、自重により前記流路を閉塞し、前記圧力が前記所定値以下となった場合に前記流路を開放することが好ましい。
上記一態様によれば、吸引ライン内の圧力が上記所定値以下となった場合に、自重により上記流路を閉塞する閉塞部材が、当該流路を開放する。これによれば、上記他の圧力調整装置が採用される場合に比べ、吸引ライン内の圧力調整を自動的に実施しつつ、吸引システムの構成を更に簡略化できる。
本発明の第1実施形態に係る人工呼吸システムの構成を示す模式図。 前記第1実施形態における気管カニューレの挿入位置を示す模式図。 前記第1実施形態における閉状態の弁体を示す模式図。 前記第1実施形態における開状態の弁体を示す模式図。 本発明の第2実施形態に係る人工呼吸システムが備える弁体を示す模式図。 本発明の第3実施形態に係る人工呼吸システムが備える弁体を示す模式図。 本発明の第4実施形態に係る人工呼吸システムが備える弁体を示す模式図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る人工呼吸システム1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係る人工呼吸システム1は、図1に示すように、患者に対して人工呼吸(換気)を実施する人工呼吸器2と、当該患者の気管TR内から痰等の粘稠物を吸引及び回収する吸引システム3とが組み合わされた構成を有する。
[人工呼吸器の構成]
図2は、人工呼吸器2を構成する気管カニューレ21の挿入位置を示す模式図である。
人工呼吸器2は、気管TR内に挿入される気管カニューレ21と、気管カニューレ21に接続されるコネクター22と、一端がコネクター22に接続される呼吸管23と、当該呼吸管23の他端と接続される呼吸器本体24とを備える。
気管カニューレ21は、本実施形態では、図2に示すように、側面視略J字状に形成され、気管切開方式によって気管TRに形成された孔に挿入される合成樹脂製の管状部材である。この気管カニューレ21内に形成された貫通孔211は、後述する呼吸器本体24の駆動によって空気が流通する流通路を形成する。
また、図1及び図2に示すように、気管カニューレ21において、気管TR内に挿入される先端側の外表面にはカフ212が設けられている。このカフ212は、カフ用チューブ(図示省略)を介して流体(例えば気体)が注入されることで膨張する。このカフ212により、気管TR内に気管カニューレ21を固定できる他、当該気管TR内壁と気管カニューレ21の外表面との間の隙間を埋めることができる。
更に、気管カニューレ21には、唾液吸入チューブ213が設けられている。この唾液吸入チューブ213は、一端が気管カニューレ21の基端側端部(体表外に位置する端部)に露出し、他端が気管カニューレ21の外表面においてカフ212より口腔側の位置に露出している。この唾液吸入チューブ213を介して、気管TR内に流入して溜まった唾液や痰が吸引される。なお、唾液吸入チューブ213は、気管カニューレ21の管壁内に埋設されていてもよく、当該気管カニューレ21の外表面或いは内表面に沿って配設されていてもよい。
コネクター22は、図1に示すように、気管カニューレ21における上記基端側端部に接続される円筒状部材である。このコネクター22は、当該基端側端部に接続される第1接続部221と、呼吸管23の一端が接続される第2接続部222と、後述するカテーテル311が挿入される第3接続部223とを有する。そして、コネクター22内には、空間Sが形成されている。このため、気管TR内に挿入された気管カニューレ21にコネクター22を接続した場合には、当該気管カニューレ21及びコネクター22を介して、第2接続部222に接続された呼吸管23内と気管TR内とが連通する。また、第3接続部223に挿入されたカテーテル311は、先端が貫通孔211内に位置付けられる。
呼吸管23は、第2接続部222と呼吸器本体24とを接続する。この呼吸管23は、蛇腹様に形成されたフレキシブルチューブ231を含んで構成され、当該フレキシブルチューブ231にて屈曲変形可能である。
呼吸器本体24は、呼吸管23、コネクター22及び気管カニューレ21を介して換気(空気の送出及び吸引)を行う。
具体的に、呼吸器本体24は、自発呼吸ができない患者に対しては、所定周期で換気を実施する。また、呼吸器本体24は、自発呼吸が可能な患者に対しては、気管TR内の空気の流量変化に基づく換気を実施する。この自発呼吸が可能な患者に対する換気の場合、呼吸器本体24は、例えば、患者が空気を排出し終えた後の気管TR内の空気の微小な流量変化を検知して空気を送出し、当該空気を送出してから所定時間経過後に空気を吸引する。この流量変化は、次の吸気に備えて横隔膜が下がって収縮する動作による内圧の低下に伴うものである。
このような空気の送出においては、予め設定された量の空気を送出する従量式と、気管TR内の圧力が所定値に達するまで空気を送出する従圧式とのいずれかを採用できる。
そして、当該呼吸器本体24の動作は、1回の換気量、流速、1分当たりの呼吸回数(換気回数)、吸気時及び排気時の時間比、並びに、PEEP(Positive end-expiratory pressure:呼気終末陽圧)が予め設定された動作モードを患者の容態に応じて切り替えることで行われる。
[吸引システムの構成]
吸引システム3は、気管TR内において気管カニューレ21のカフ212から肺側の領域に溜まった粘稠物を吸引して回収するものであり、上記呼吸器本体24が空気を送出する方式として従圧式が採用される場合に、特に有効に機能する。
このような吸引システム3は、図1に示すように、吸引ライン31、圧力調整装置4、回収容器32、流量計33、圧力計34,35、バルブ36、ポンプ37及び制御装置(図示省略)を有する。
吸引ライン31は、気管TR内に挿入されるカテーテル311と、当該カテーテル311及び上記各構成32〜37間を接続する複数のチューブ312とを備えている。換言すると、吸引ライン31上に、圧力調整装置4、回収容器32、流量計33、圧力計34,35及びバルブ36が設けられ、当該吸引ライン31の末端にポンプ37が接続される。
これらのうち、カテーテル311は、コネクター22の第3接続部223を介して気管カニューレ21の貫通孔211内に挿入され、先端が当該気管カニューレ21の先端部近傍に配置される。そして、当該カテーテル311は、ポンプ37の駆動により、気管TR内の上記粘稠物を吸引する。
圧力調整装置4は、吸引ライン31においてカテーテル311側を上流側、ポンプ37側を下流側とした場合の最も上流側に位置している。この圧力調整装置4は、吸引ライン31内の圧力が所定値以下となった場合に、当該吸引ライン31内に空気を流入させて、当該圧力が所定値以下とならないように調整する。なお、圧力調整装置4の構成については、後に詳述する。
回収容器32は、吸引ライン31内を移動した粘稠物を回収するものであり、圧力調整装置4の下流側に設けられる。この回収容器32の内部にて、ポンプ37の駆動により吸引された粘稠物が滴下され、これにより当該粘稠物が空気から分離及び回収される。そして、分離された空気は、回収容器32内を流通した後、吸引ライン31における下流側へと送られる。
なお、図示を省略したが、当該回収容器32の排出側端部には、多孔質フィルターが設けられている。このフィルターにより、回収容器32内で菌が増殖する場合でも、当該菌を含む空気が下流側に送出されることが抑制される。
流量計33、圧力計34、バルブ36及び圧力計35は、吸引ライン31において回収容器32の下流側に順に設けられている。
流量計33は、吸引ライン31内を流通する空気の流量を計測する。
圧力計34,35は、それぞれ吸引ライン31内の圧力を計測する。
バルブ36は、圧力計34,35に挟まれるように設けられ、吸引ライン31内を流通する空気の流量を制御する。このようなバルブ36として、エピゾ或いはソレイドアクチュエーター等により調整可能なバルブを例示できる。
ポンプ37は、吸引ライン31内の空気を吸引する吸引装置である。これにより、カテーテル311により上記粘稠物が吸引され、当該粘稠物は前述の回収容器32にて回収される。このようなポンプ37として、ローラー方式、フィンガー方式、ボルメトリック方式等の各種ポンプを採用できる他、電磁式エアーポンプを採用できる。
制御装置は、流量計33及び圧力計34,35による計測結果に基づいて、バルブ36及びポンプ37の動作を制御する。
[圧力調整装置の構成]
図3は、圧力調整装置4を示す模式図である。
圧力調整装置4は、前述のように、吸引ライン31内の圧力が所定値(例えば−30kPa)以下となった場合に、当該吸引ライン31内に空気を流入させて、当該圧力が所定値以下とならないように調整する。このような圧力調整装置4は、図3に示すように、吸引ライン31のチューブ312に接続される主管41と、当該主管41をバイパスする副管42と、当該副管42に設けられる弁体43とを備える。
主管41は、直線状に延出するチューブにより構成され、図示を省略するが、当該主管41の両端部にはチューブ312と接続されるコネクターが設けられている。このような主管41内には、上流側のコネクターを介して上流側のチューブ312から上記粘稠物が流入し、当該粘稠物は、下流側のコネクターを介して下流側のチューブ312に流出される。すなわち、主管41内では、図3におけるA方向に沿って粘稠物が移動する。
副管42は、主管41に接続される略U字状を有するチューブにより構成されており、当該副管42内と主管41内とは、当該副管42の両端に設けられた接続部421,422を介して連通されている。この接続部421,422には、空気は流通させるが上記粘稠物を流通させないフィルター423が設けられており、副管42内に粘稠物が侵入しない構成とされている。
副管42において、主管41に沿って延出する部分には、当該副管42の径方向外側に突出する筒状の突出部424が形成されている。この突出部424の先端部分には、開口部425が形成されている。
また、突出部424の突出方向先端側から見て当該突出部424の略中央には、後述する付勢部材433を保持する保持部426が形成されている。この保持部426は、詳しい図示を省略するが、付勢部材433の姿勢を維持することで、当該付勢部材433と後述する閉塞部材432との係合が外れることを防止している。
弁体43は、副管42内の圧力、すなわち、副管42内と主管41を介して連通する吸引ライン31内の圧力に応じて開放されて、外部の空気を副管42内、ひいては、吸引ライン31内に導入する。具体的に、弁体43は、当該圧力が上記所定値以下となった場合に開状態となり、当該圧力が当該所定値を超えるまで外部の空気を副管42内に導入する。このような弁体43は、開口部425を囲むように突出部424に取り付けられる筐体431と、閉塞部材432と、付勢部材433とを有する。
筐体431は、漏斗状に形成されている。具体的に、筐体431は、突出部424側とは反対側に位置し、内径が小さい筒状部4311と、突出部424側に位置し、当該突出部424側に向かうに従って内径が大きくなる錐状部4312とを有する。
筒状部4311には、筐体431外部から内部に空気を取り込む吸気口4313が形成されている。また、錐状部4312において筒状部4311とは反対側の端部には、取り込まれた空気を流出させる流通口4314が形成されている。すなわち、弁体43内には、吸気口4313を介して外部から取り込まれ、流通口4314を介して流出される空気の流路4315が形成されている。
このような筐体431は、錐状部4312において流通口4314が形成された端部が、開口部425を覆うように突出部424に取り付けられる。このため、上記流路4315を流通した空気は、流通口4314及び開口部425を介して副管42に流入される。
閉塞部材432は、合成ゴム(エラストマー)又は天然ゴムにより、断面視略T字状に形成されている。このような合成ゴムとして、ポリウレタン、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリエステル系エラストマー及びオレフィン系エラストマーが挙げられる。このような閉塞部材432は、当接部4321及び延出部4322を有する。
当接部4321は、錐状部4312の内面形状に応じた略錐台形状に形成され、当該錐状部4312の内面に当接して、上記流路4315を閉塞する。
延出部4322は、当接部4321の底面から垂下する柱状部であり、付勢部材433と係合し、当該付勢部材433による付勢力が作用される。
付勢部材433は、本実施形態では圧縮コイルばねにより構成され、保持部426に保持される。この付勢部材433の一端は、副管42の内壁に固定され、他端は、延出部4322における当接部4321側とは反対側の面に係合する。
このような付勢部材433は、上記流路4315が閉塞される方向に閉塞部材432を付勢する。この付勢部材433による付勢力は、副管42内の圧力が上記所定値を超えている場合には、閉塞部材432により当該流路4315が閉塞され、当該圧力が上記所定値以下である場合には、当接部4321が錐状部4312の内面から離間して、上記流路4315が開放されるように設定されている。
[圧力調整装置の作用]
副管42内の圧力が、上記所定値を超えている場合には、図3において示したように、付勢部材433の付勢力により閉塞部材432が錐状部4312内面に当接して、上記流路4315が閉塞される。このため、外部の空気が弁体43を介して副管42内に流入されることはない。
図4は、流路4315が開放された状態の圧力調整装置4を示す模式図である。
一方、吸引ライン31内を流通する粘稠物が回収容器32内に滴下すると、当該粘稠物とポンプ37との間で高まっていた吸引圧により、吸引ライン31内の圧力が低下する。このため、当該吸引ライン31に主管41を介して連通する副管42内の圧力が上記所定値以下となる場合がある。
この場合、図4に示すように、閉塞部材432が、付勢部材433の付勢力に抗して錐状部4312の内面から離間することで、流路4315が開放される。流路4315が開放されると、上記圧力によって、外部の空気がB1方向に沿って吸気口4313から筐体431内に流入する。この空気は、B2方向に沿って(すなわち流路4315に沿って)流通し、流通口4314及び開口部425を介して副管42内に流入する。
副管42内に流入した空気は、当該副管42内をB3方向(すなわち下流側)に向かって流通した後、B4方向に沿って流通して、接続部422及びフィルター423を介して主管41に流入する。これにより、吸引ライン31内の圧力が緩和される。そして、吸引ライン31内及び副管42内の圧力が上記所定値を超えると、付勢部材433の付勢力により、閉塞部材432が再び流路4315を閉塞する。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る人工呼吸システム1によれば、以下の効果を奏することができる。
吸引された粘稠物が回収容器32に回収されて、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下となった場合、圧力調整装置4が吸引ライン31内に空気を導入することで、当該圧力が調整される。これによれば、吸引ライン31内の圧力(高い陰圧)により、当該吸引ライン31を介して気管TR内から空気が急激に吸引されてしまうことを抑制できる。従って、気管TR内の空気の流量変化の発生を抑制でき、人工呼吸器2が誤認識して換気を開始してしまうことを防止できる。
圧力調整装置4は、弁体43を有する構成である。このため、圧力調整装置4に、吸引ライン31内の圧力や流量を検出する検出手段、当該検出手段による検出結果が上記所定値以下であるか否かを判定する判定手段、及び、所定値以下である場合に吸引ライン31内に空気を送出する送出手段を設ける必要がない。従って、圧力調整装置4の構成を簡略化でき、吸引システム3、ひいては、人工呼吸システム1の構成を簡略化できる。
流路4315を閉塞する方向に閉塞部材432に作用される付勢部材433の付勢力は、吸引ライン31内の圧力が上記所定値を超えている場合には当該流路4315が閉塞され、当該所定値以下となった場合に当該流路4315が開放されるように設定されている。これによれば、上記検出手段、判定手段及び送出手段を設けずとも、吸引ライン31内の圧力に応じた空気の導入を自動的に実施できる。従って、吸引システム3の構成を簡略化しつつ、気管TR内の空気の流量変化の発生を確実に抑制できる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、人工呼吸システム1とは異なる圧力調整装置を採用している点で、当該人工呼吸システム1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る人工呼吸システムの圧力調整装置5を示す模式図である。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、圧力調整装置4に代えて圧力調整装置5を備える他は、前述の人工呼吸システム1と同様の構成及び機能を有する。
この圧力調整装置5は、前述の圧力調整装置4と同様に、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下となった場合に、当該吸引ライン31内に空気を流入させて、当該圧力が所定値以下とならないように調整する。この圧力調整装置5は、図5に示すように、管51と、当該管51に設けられる弁体52とを備える。
管51は、前述の主管41と同様に直線状に延出するチューブにより構成され、当該管51の両端部には、チューブ312と接続されるコネクター(図示省略)が設けられている。この管51内には、上流側のコネクターを介して上流側のチューブ312から上記粘稠物がA方向に沿って流入し、当該粘稠物は、下流側のコネクターを介して下流側のチューブ312にA方向に沿って流出される。
この管51の略中央には、突出部424と同様に、当該管51の径方向外側に突出する略筒状の突出部511が設けられており、当該突出部511の先端部には、管51内外を連通させる開口部512が形成されている。
弁体52は、管51内の圧力、すなわち、吸引ライン31内の圧力に応じて開放され、外部の空気を管51内に導入する。この弁体52は、筐体521、導風部材522、閉塞部材523及び付勢部材524を備える。
筐体521は、突出部511に応じた筒状に形成されており、上記開口部512を囲むように管51に設けられる。この筐体521における管51とは反対側の端部は閉塞されており、当該筐体521の側面に、筐体521外の空気を内部に取り込むための吸気口5211が形成されている。また、筐体521における管51側の端部には、開口部512と同径に形成された流通口5212が形成されており、当該流通口5212内には、後述する導風部材522が設けられる。
導風部材522は、筐体521内に取り込まれた空気を管51に導く。この導風部材522は、前述の筐体431と同様に、筒状部5221及び錐状部5222を有する漏斗状に形成され、錐状部5222が管51側を向くように、筐体521内に固定される。
これらのうち、錐状部5222の内面は、筒状部5221から離れるに従って内径が広がるテーパー状に形成されている。また、錐状部5222の外径は、流通口5212の内径と一致しており、筒状部5221とは反対側の錐状部5222の外縁と、流通口5212の内縁とは、隙間なく接続されている。
このような導風部材522には、当該導風部材522の中心軸に沿って貫通する貫通孔5223が形成されている。この貫通孔5223によって、吸気口5211を介して筐体521内に取り込まれ、流通口5212を介して管51内に流通させる空気の流路5224が形成されている。
なお、貫通孔5223の内径は、後述する付勢部材524の外径より大きく形成されており、当該貫通孔5223の内部には、当該付勢部材524の一部が配置される。
閉塞部材523は、流路5224を閉塞する。この閉塞部材523は、錐状部5222の内面に応じた略錐台形状に形成されており、付勢部材524の付勢力によって当該錐状部5222の内面に当接し、これにより、前述の流路5224を閉塞する。なお、閉塞部材523は、前述の閉塞部材432と同様の材料により形成できる。
付勢部材524は、流路5224が閉塞される方向、すなわち、錐状部5222の内面に近接する方向に閉塞部材523を付勢する。この付勢部材524は、本実施形態では引張ばねにより構成され、一部が貫通孔5223内に配置される。そして、当該付勢部材524の一端は、筐体521内に固定され、他端は、閉塞部材523と接続されている。
[圧力調整装置の作用]
上記圧力調整装置5では、吸引ライン31に接続される管51内の圧力が上記所定値を超えている場合には、付勢部材524の付勢力により、閉塞部材523が流路5224を閉塞する。これにより、筐体521内に取り込まれた外部の空気が管51内に導入されることはない。
一方、当該圧力が所定値以下となった場合には、付勢部材524の付勢力に抗して、閉塞部材523が錐状部5222の内面から離間し、流路5224が開放される。これにより、筐体521内に取り込まれた外部の空気が、流路5224に沿って流通し、流通口5212及び開口部512を介して管51内に導入される。この空気は、当該管51から吸引ライン31内に流入し、これにより、当該吸引ライン31内の圧力が上記所定値を超えることとなる。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る人工呼吸システムによれば、前述の人工呼吸システム1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
すなわち、上記弁体52は、吸引ライン31に接続される管51の突出部511に設けられている。これによれば、前述の副管42を有する圧力調整装置4に比べて、圧力調整装置5の構成を簡略化できる。
なお、突出部511における突出方向基端側の部位に、フィルター423と同様のフィルターを設けてもよい。このようにすれば、当該突出部511を介して、弁体52側に粘稠物が侵入することを防止できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、圧力調整装置の構成が異なる点で、前述の人工呼吸システム1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る人工呼吸システムの圧力調整装置6を示す模式図である。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、圧力調整装置4に代えて圧力調整装置6を備える他は、前述の人工呼吸システム1と同様の構成及び機能を有する。
この圧力調整装置6は、前述の圧力調整装置4と同様に、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下となった場合に、当該吸引ライン31内に空気を流入させて、当該圧力が所定値以下とならないように調整する。この圧力調整装置6は、図6に示すように、管61と、当該管61に設けられる弁体62とを備える。
これらのうち、管61は、前述の主管41及び管51と同様に直線状に延出するチューブにより構成されており、両端部に前述のコネクター(図示省略)が設けられている。この管61の略中央の外表面には、開口部611が形成されている。
弁体62は、開口部611を囲むように管61に設けられる。この弁体62は、前述の弁体43,52と同様に、吸引ライン31に接続される管61内の圧力が上記所定値以下となった場合に、外気を管61内に導入する。このような弁体62は、筐体521、可動部材622及び付勢部材623を有する。
可動部材622は、管61に近い端部が略半球状に形成され、当該管61から遠い端部が略円筒状に形成された部材であり、当該可動部材622の外径は、開口部611及び筐体521の流通口5212の内径と略一致する。
この可動部材622の円筒状部分における管51とは反対側の端面には、吸気口5211を介して筐体521内に取り込まれた空気を可動部材622内に導入する導入口6221が形成されている。また、当該円筒状部分における周方向の外表面には、略円形状の流出口6222が形成されている。詳述すると、当該流出口6222は、付勢部材623の付勢力により可動部材622の円筒状部分が筐体521内に位置している際に、当該筐体521の内面にて閉塞される位置に形成されている。すなわち、当該筐体521を形成し、かつ、上記円筒状部分を覆う側面部5213は、本発明の閉塞部に相当する。
そして、可動部材622内には、当該導入口6221及び流出口6222を接続する孔部6223が形成されている。この孔部6223によって、導入口6221を介して取り込まれ、流通口5212を介して管61内に流通する空気の流路6224が形成されている。なお、可動部材622は、前述の閉塞部材432と同様の材料により形成でき、これにより、開口部611及び流通口5212を閉塞しつつ、当該可動部材622を管61に対して近接及び離間する方向に進退可能に構成できる。
付勢部材623は、可動部材622を管61から遠ざかる方向に付勢するものであり、本実施形態では引張コイルばねにより構成されている。具体的に、付勢部材623の一端は、可動部材622と接続され、他端は筐体521内に固定されている。
[圧力調整装置の作用]
上記圧力調整装置6では、吸引ライン31に接続される管61内の圧力が上記所定値を超えている場合には、付勢部材623の付勢力により、可動部材622が管61から離れる方向に付勢され、側面部5213により流出口6222が閉塞される。このため、流路6224が閉塞されるので、筐体521内に取り込まれた外部の空気が管61内に導入されることはない。
一方、当該圧力が上記所定値以下となった場合には、付勢部材623の付勢力に抗して、可動部材622が管61に近接する方向に移動する。これにより、側面部5213による流出口6222の閉塞が解除され、流路6224が開放される。これにより、筐体521内に取り込まれた外部の空気が、流路6224に沿って流通して管51内に導入される。この空気は、当該管51から吸引ライン31内に流入し、これにより、吸引ライン31内の圧力が上記所定値を超えることとなる。
[第3実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る人工呼吸システムによれば、前述の人工呼吸システム1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
上記圧力調整装置6では、吸引ライン31内の圧力が上記所定値を超えている場合には、可動部材622の流出口6222が側面部5213により閉塞されるので、筐体521外の空気が吸引ライン31内に流入することが防止される。一方、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下であれば、可動部材622が移動して、流出口6222が開放されるので、管61を介して吸引ライン31内に空気を流入させることができる。従って、吸引ライン31内の圧力に応じて空気の導入を確実に実施できるとともに、前述の検出手段、判定手段及び送出手段を備える構成に比べて、圧力調整装置6、ひいては、吸引システム3の構成を簡略化できる。
可動部材622の管61側の面が半球面状に形成され、管61内の圧力(陰圧)が作用される面積が拡大されている。これによれば、当該圧力が上記所定値以下となった場合に、可動部材622を管61側に移動させやすくすることができ、流出口6222を開放しやすくすることができる。従って、流路6224を開放しやすくすることができ、管61ひいては吸引ライン31内の圧力を確実に上記所定値より高くすることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、圧力調整装置の構成が異なる点で、前述の人工呼吸システム1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る人工呼吸システムの圧力調整装置7を示す模式図である。
本実施形態に係る人工呼吸システムは、圧力調整装置4に代えて圧力調整装置7を備える他は、前述の人工呼吸システム1と同様の構成及び機能を有する。
この圧力調整装置7は、前述の圧力調整装置4と同様に、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下となった場合に、当該吸引ライン31内に空気を流入させて、当該圧力が所定値以下とならないように調整する。この圧力調整装置7は、図7に示すように、管61と、当該管61に設けられる弁体72とを備える。
なお、本実施形態では、開口部611は、管61における下方側の部位に形成されている。
弁体72は、開口部611を囲むように管61に取り付けられる。この弁体62は、前述の弁体43,52,62と同様に、吸引ライン31に接続される管61内の圧力が上記所定値以下となった場合に、外部の空気を管61内に導入する。このような弁体72は、筐体431及び閉塞部材722を有する。
筐体431は、錐状部4312側の端部が開口部611を囲むように管61に取り付けられる。
閉塞部材722は、球状に形成され、錐状部4312の内面に載置されて、流路4315を閉塞する。この閉塞部材722の外径は、筒状部4311の吸気口4313の内径より大きく、錐状部4312の最大の内径より小さい。なお、閉塞部材722の重量は、管61内の圧力が上記所定値を超えている場合に上記流路4315を閉塞し、当該所定値以下である場合に、錐状部4312内面から離間して上記流路4315を開放するように設定されている。
[圧力調整装置の作用]
上記圧力調整装置7では、吸引ライン31に接続される管61内の圧力が上記所定値を超えている場合には、自重により閉塞部材722が錐状部4312の内面に留まるので、流路4315は閉塞されたままとなる。このため、流路4315を介して外部の空気が管61内に導入されることはない。
一方、当該圧力が所定値以下となった場合には、閉塞部材722が錐状部4312の内面から離間し、流路4315が開放される。これにより、吸気口4313から取り込まれた外部の空気が、流路4315に沿って流通し、流通口4314及び開口部611を介して管61内に導入される。この空気は、当該管61から吸引ライン31内に流入し、これにより、吸引ライン31内の圧力が上記所定値を超えることとなる。
[第4実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る人工呼吸システムによれば、前述の人工呼吸システム1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
閉塞部材722は、自重によって流路4315を閉塞し、吸引ライン31内の圧力が上記所定値以下となった場合に、当該流路4315を開放する。これによれば、吸引ライン31内の圧力調整を自動的に実施しつつ、吸引システム、ひいては、人工呼吸システムの構成を、上記圧力調整装置4〜6が採用される場合に比べ更に簡略化できる。
[実施形態の変形]
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、圧力調整装置は、弁体43,52,62,72を備える構成としたが、本発明はこれに限らない。例えば、弁体に代えて他の構成を採用して、吸引ライン31内の圧力に応じて当該吸引ライン31内に空気を導入する圧力調整装置を構成してもよい。例えば、吸引ライン31内の圧力や流量を検出するセンサー等の検出手段と、当該検出手段による検出結果が所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、所定値以下である場合に吸引ライン内に空気を送出する送出手段とを備える圧力調整装置を採用してもよい。この場合、検出手段は、前述の圧力計34,35及び流量計33を用いてもよい。
また、圧力調整装置の構成として、吸引ライン31内の圧力を絞り等により調整する構成を採用してもよい。すなわち、吸引ライン31内の圧力の変動に応じて空気を導入でき、当該吸引ライン31内の圧力が所定値を超えないように調整できればよい。
前記第1及び第2実施形態では、筐体431,521は、副管42及び管51の突出部424,511に固定されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らず、当該突出部は無くてもよい。また、前記第3及び第4実施形態では、筐体521,431は、管61の開口部611を覆うように当該管61に固定されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らず、管61に突出部511と同様の突出部を形成し、当該突出部に形成された開口部を覆うように筐体521,431を固定してもよい。
前記第1実施形態では、弁体43は、主管41に接続される副管42に設けられるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該弁体43を主管41に固定してもよい。なお、弁体43を副管42に設ければ、副管42内に位置する付勢部材433によって、粘稠物の流通が遮られることを防止できる。
一方、前記第2〜第4実施形態では、弁体52,62,72は、吸引ライン31に接続される管51,61に固定されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該管に副管42と同様の副管を設け、当該副管に弁体を設けてもよい。
前記第1実施形態では、付勢部材433は圧縮コイルばねにより構成され、前記第2及び第3実施形態では、付勢部材524,623は引張コイルばねにより構成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、閉塞部材432,523及び可動部材622を上記方向に付勢可能であり、付勢力を上記のように調整可能であれば、付勢部材は他の構成でもよい。
前記第3実施形態では、可動部材622における管61に近い側の端部は、略半球状に形成されているとした。しかしながら、本発明はこれに限らず、他の形状でもよい。
前記第4実施形態では、弁体72は、管61の下方に取り付けられるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、管61において弁体72が設けられる部位を、当該管61の中心軸を中心として回転自在に構成し、当該弁体72が常に下方に位置するように構成してもよい。
本発明は、吸引システムに適用でき、例えば、人工呼吸器と併用され、痰等の粘稠物を気管から吸引する吸引システムに好適に利用できる。
3…吸引システム
4,5,6,7…圧力調整装置
31…吸引ライン
32…回収容器
37…ポンプ(吸引装置)
43,52,62,72…弁体
61…管
431,521…筐体
432,523,722…閉塞部材
433,524,623…付勢部材
611…開口部
622…可動部材
4313,5211…吸気口
4314,5212…流通口
4315,5224,6224…流路
5213…側面部(閉塞部)
6221…導入口
6222…流出口

Claims (5)

  1. 気管内の粘稠物を吸引する吸引システムであって、
    前記気管内に挿入される吸引ラインと、
    前記吸引ラインを介して、前記粘稠物を吸引する吸引装置と、
    前記吸引ライン上に設けられ、前記粘稠物を回収する回収容器と、
    前記吸引ライン上に設けられ、当該吸引ライン内の圧力が所定値以下となった際に、当該吸引ライン内に空気を導入して当該圧力を調整する圧力調整装置とを備える
    ことを特徴とする吸引システム。
  2. 請求項1に記載の吸引システムにおいて、
    前記圧力調整装置は、前記吸引ライン内の圧力が前記所定値以下となった場合に開放され、外部の空気を当該吸引ライン内に流通させる弁体を有する
    ことを特徴とする吸引システム。
  3. 請求項2に記載の吸引システムにおいて、
    前記弁体は、
    外部の空気を内部に取り込む吸気口、及び、取り込まれた外気を前記吸引ライン内に流通させる流通口を有し、前記吸気口から前記流通口に空気が流れる流路が形成された筐体と、
    前記流路を閉塞する閉塞部材と、
    前記流路が閉塞される方向に前記閉塞部材を付勢する付勢部材とを備え、
    前記付勢部材の付勢力は、
    前記圧力が前記所定値を超えている場合に前記流路が閉塞され、
    前記圧力が前記所定値以下となった場合に前記流路が開放されるように設定されている
    ことを特徴とする吸引システム。
  4. 請求項2に記載の吸引システムにおいて、
    前記弁体は、
    前記吸引ラインに接続された管に形成された開口部を囲む筒状の筐体と、
    前記筐体内に当該筐体の中心軸に沿って進退自在に配置された可動部材と、
    前記可動部材を前記吸引ラインから離間する方向に付勢する付勢部材とを備え、
    前記可動部材は、
    前記外部の空気を内部に導入する導入口と、
    当該可動部材が進退する方向に沿う側面に形成された流出口と、
    前記外部の空気が前記導入口から前記流出口へと流れる流路とを有し、
    前記筐体は、前記流通口を閉塞する閉塞部を有し、
    前記付勢部材の付勢力は、
    前記圧力が前記所定値を超えている場合に、前記閉塞部により前記流出口が閉塞されることで前記流路が閉塞され、
    前記圧力が前記所定値以下となった場合に、前記可動部材が前記吸引ライン側に移動して、前記閉塞部による前記流出口の閉塞が解除され、前記流路が開放されることで前記外部の空気が前記吸引ライン内に流通するように設定されている
    ことを特徴とする吸引システム。
  5. 請求項2に記載の吸引システムにおいて、
    前記弁体は、
    外部の空気を内部に取り込む吸気口、及び、取り込まれた前記外部の空気を前記吸引ライン内に流通させる流通口を有し、前記吸気口から前記流通口に空気が流れる流路が形成された筐体と、
    前記流路を閉塞する閉塞部材とを備え、
    前記閉塞部材は、自重により前記流路を閉塞し、前記圧力が前記所定値以下となった場合に前記流路を開放する
    ことを特徴とする吸引システム。
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