JP2014066877A - 光ファイバアレイ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の光ファイバを高密度に配列し、容易に接着固定することができる光ファイバアレイ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバアレイ1は、コア41及びクラッド42を有する複数の光ファイバ4と、複数の光ファイバ4を互いに平行に保持する角柱状の保持部21を有する保持部材2とを備え、保持部21は、その側面を構成する外面210のうち、少なくとも2つの面に複数の光ファイバ4の延伸方向に延びる複数の保持溝211が形成され、複数の光ファイバ4は、複数の保持溝211に少なくとも一部が収容されて接着剤3で固定されている。
【選択図】図6
【解決手段】光ファイバアレイ1は、コア41及びクラッド42を有する複数の光ファイバ4と、複数の光ファイバ4を互いに平行に保持する角柱状の保持部21を有する保持部材2とを備え、保持部21は、その側面を構成する外面210のうち、少なくとも2つの面に複数の光ファイバ4の延伸方向に延びる複数の保持溝211が形成され、複数の光ファイバ4は、複数の保持溝211に少なくとも一部が収容されて接着剤3で固定されている。
【選択図】図6
Description
本発明は、光通信に用いられる複数の光ファイバを配列して固定した光ファイバアレイ及びその製造方法に関する。
従来、多本数の光ファイバを2次元的に配列させた光ファイバアレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光ファイバアレイは、平らな基板面に対して垂直な方向に複数の貫通孔が所定の間隔で設けられた少なくとも2枚以上の貫通孔アレイ基板と、その複数の貫通孔に端部が挿入されて保持された複数の光ファイバとを備える。複数の貫通孔アレイ基板は、互いに接触して重ねられ、複数の光ファイバはそれぞれの貫通孔に挿入されている。貫通孔の中心軸が同軸位置から相対的に変位し、挿入された光ファイバがそれぞれの貫通孔の内壁に複数点で接触して位置決めされる。さらに、位置決めされた光ファイバが動かないように、貫通孔と光ファイバとの隙間部分に紫外線硬化接着剤が塗布され、光ファイバと貫通孔アレイ基板とが接着されて一体化されている。
しかし、特許文献1に記載のものでは、一つ一つの貫通孔に対してそれらの隙間部分に接着剤を塗布する必要があるため、光ファイバの本数が増えた場合、接着剤を塗布する作業が煩雑になる。
そこで、本発明の目的は、多数の光ファイバを容易に接着固定することができる光ファイバアレイ及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、コア及び前記コアを被覆するクラッドを有する複数の光ファイバと、前記複数の光ファイバを互いに平行に保持する角柱状の保持部を有する保持部材とを備え、前記保持部は、その側面を構成する少なくとも2つの外面に前記複数の光ファイバの延伸方向に延びる複数の保持溝が形成され、前記複数の光ファイバは、前記複数の保持溝に少なくとも一部が収容されて接着剤で固定されている光ファイバアレイを提供する。
また、前記保持部は、前記少なくとも2つの外面に前記複数の光ファイバの延伸方向と交差する方向に保持溝を分断する凹部が形成されているとよい。
また、前記保持溝には、その一方の端部に、前記クラッドの先端面の少なくとも一部に対向すると共に前記コアには対向しない段差面が形成されているとよい。
また、前記保持部材は、前記複数の光ファイバを挿通させて前記複数の保持溝に案内する複数の挿通孔が形成されたガイド部を有しているとよい。
また、前記保持部材は、前記複数の光ファイバと複数の光素子とを光結合する複数のレンズが形成されたレンズ部と、前記保持部と、前記ガイド部が一体に形成されているとよい。
また、前記コアの先端面と前記レンズ部の上面との間には隙間が形成され、前記コアは前記隙間を介して前記複数のレンズに対向し、前記隙間には、前記コアの前記先端面に密着し、空気の屈折率より大きな屈折率を有する光透過部材が充填されているとよい。
また、前記課題解決手段を有する光ファイバアレイの製造方法であって、前記複数の保持溝に前記複数の光ファイバが保持された状態で複数の治具の間に前記保持部を配置し、前記保持部をその外方から前記複数の治具で挟むことにより、前記保持部と前記複数の治具との間に介在する接着剤を前記複数の光ファイバ及び前記保持部に押し付けて前記複数の光ファイバを前記保持部に接着する光ファイバアレイの製造方法を提供する。
また、前記接着剤は、熱可塑性を有し、前記治具は、前記接着剤を加熱して溶融させる加熱器を備えるとよい。
また、前記接着剤は、紫外線硬化性を有し、前記治具は、紫外線を透過する紫外線透過部材からなり、前記治具を透過した紫外線によって前記接着剤を硬化させるとよい。
本発明に係る光ファイバアレイ及びその製造方法によれば、多数の光ファイバを高密度に配列し、容易に接着固定することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る光ファイバアレイ1及び光通信用回路部品を示す全体図である。
図1は、第1の実施の形態に係る光ファイバアレイ1及び光通信用回路部品を示す全体図である。
(光ファイバアレイ1の構成)
この光ファイバアレイ1は、コア及びクラッドを有する複数(本実施の形態では32本)の光ファイバ4と、複数の光ファイバ4を保持する保持部材2とを備える。複数の光ファイバ4は、光通信用回路部品が実装された基板7に対して垂直な方向に延びている。
この光ファイバアレイ1は、コア及びクラッドを有する複数(本実施の形態では32本)の光ファイバ4と、複数の光ファイバ4を保持する保持部材2とを備える。複数の光ファイバ4は、光通信用回路部品が実装された基板7に対して垂直な方向に延びている。
基板7の実装面7aには、光通信用の回路部品として、複数の光素子60が配列された光素子アレイ6と、複数の光素子60と図略のボンディングワイヤで電気的に接続されている半導体回路素子5とが実装されている。
保持部材2は、光ファイバ4を挿通させる挿通孔200が形成されたガイド部20と、複数の光ファイバ4を互いに平行に保持する角柱状の保持部21と、複数の光ファイバ4と複数の光素子60とを光結合する後述する複数のレンズが形成された円盤状のレンズ部22とを一体に有している。レンズ部22は光ファイバ4の延伸方向における基板7側に位置し、保持部21はレンズ部22とガイド部20との間に位置している。保持部21には、光ファイバ4の延伸方向に延びる複数(本実施の形態では32個)の保持溝211が形成されている。複数の光ファイバ4は、保持溝211にその一部が収容されて接着剤3で固定されている。
図2は、保持部材2を底面側から見た斜視図である。
(レンズ部22の構成)
保持部材2のレンズ部22の底面22b(保持部21とは反対側の平面)には、光素子アレイ6に配列された複数の光素子と光結合する複数(本実施の形態では32個)のレンズ80が形成されている。底面22bは基板7の実装面7aに対向し、レンズ80は光素子アレイ6に対向する位置に配置されている。本実施の形態では、32個のレンズ80が4つのレンズアレイ8を構成している。各レンズアレイ8はそれぞれ、8個のレンズ80が直線状に一列に配置されて構成されている。本実施の形態では、レンズアレイ8は、光素子アレイ6に対向するように四角形状に配置されている。
保持部材2のレンズ部22の底面22b(保持部21とは反対側の平面)には、光素子アレイ6に配列された複数の光素子と光結合する複数(本実施の形態では32個)のレンズ80が形成されている。底面22bは基板7の実装面7aに対向し、レンズ80は光素子アレイ6に対向する位置に配置されている。本実施の形態では、32個のレンズ80が4つのレンズアレイ8を構成している。各レンズアレイ8はそれぞれ、8個のレンズ80が直線状に一列に配置されて構成されている。本実施の形態では、レンズアレイ8は、光素子アレイ6に対向するように四角形状に配置されている。
図3は、保持部材2を上面側から見た斜視図である。図4は、光ファイバ4の延伸方向に直交する方向における図3のA−A断面図である。
(保持部21の構成)
保持部21は四角柱状に形成され、その側面が複数(本実施の形態では4つ)の外面210によって構成されている。4つの外面210は、それぞれが同様の構成を有しているが、以下の説明において各外面210を特定する必要がある場合には、4つの外面210を第1乃至第4の外面210a〜210dとして説明する。
保持部21は四角柱状に形成され、その側面が複数(本実施の形態では4つ)の外面210によって構成されている。4つの外面210は、それぞれが同様の構成を有しているが、以下の説明において各外面210を特定する必要がある場合には、4つの外面210を第1乃至第4の外面210a〜210dとして説明する。
図3では、4つの外面210のうち、第1の外面210aと第2の外面210bとを示している。また、図4に示すように、第1の外面210aと第3の外面210cとは互いに平行であり、第1の外面210aと第3の外面210cとの間には、第2の外面210b及び第4の外面210dが形成されている。第2の外面210b及び第4の外面210dは、第1の外面210a及び第3の外面210cに対して直交している。また、第2の外面210bと第4の外面210dとは、互いに平行である。
各外面210には、複数の光ファイバ4の一部を収容する複数の保持溝211が形成されている。図4に示すように、この保持溝211は、その延伸方向に直交する断面における形状が台形状に形成されている。なお、この断面の形状はV字形状でもよい。つまり、光ファイバ4の外周面が保持溝211の内面に複数箇所で接することによって位置決めされる形状であればよい。
また、保持溝211のレンズ部22側の端面211aとレンズ部22の上面22a(底面22bとは反対側の平面)との間には、隙間212が設けられている。本実施の形態では、第1〜第4の外面210a〜210dそれぞれに、8本の保持溝211及び8本の隙間212が配列されている。つまり、保持部21の外周には、32本の保持溝211及び32本の隙間212が光ファイバ4の延伸方向に延びて形成されている。
隙間212は、保持溝211の段差面としての端面211aからレンズ部22の上面22aに向かって延びている。つまり、隙間212の幅は保持溝211の幅よりも狭く形成されている。また、隙間212の挿通孔200の中心軸方向の長さは、保持溝211のその長さよりも短く形成されている。保持溝211及び隙間212は、各レンズ80に対向した位置に配置されている。
保持部21には、複数の光ファイバ4の延伸方向と交差する方向に保持溝211を分断する凹部213が形成されている。凹部213は、加熱されて溶融した接着剤3が流れ込むためのものである。
ガイド部20には、複数(光ファイバ4及びレンズ80と同数)の挿通孔200がレンズ部22の上面22aに対して垂直な方向に沿って形成されている。挿通孔200は、光ファイバ4を保持溝211に案内している。本実施の形態では、各挿通孔200の中心軸の延長線が対応するレンズ80の光軸Lと一致するように、8個の挿通孔200が1組となって1つの辺をなす四角形状に配列されている。
図5は、保持部材2の保持部21を示し、(a)は拡大図、(b)は保持溝211の端面211aの拡大図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
(光ファイバ4の保持)
保持溝211には、光ファイバ4の被覆部43を剥がした素線40が収容されている。光ファイバ4の素線40は、接着剤3(図1に示す)によって保持溝211の内面に接着して固定される。これにより、光ファイバ4は保持溝211の内部に保持されている。
保持溝211には、光ファイバ4の被覆部43を剥がした素線40が収容されている。光ファイバ4の素線40は、接着剤3(図1に示す)によって保持溝211の内面に接着して固定される。これにより、光ファイバ4は保持溝211の内部に保持されている。
隙間212は、保持溝211と同様に、その延伸方向に直交する断面における形状が台形状に形成されている。隙間212は、その延伸方向に直交する方向における幅が保持溝211におけるその幅より小さく形成され、延伸方向における長さも保持溝211より短い。保持溝211と隙間212との間に形成された端面211aに、光ファイバ4のクラッド42の先端面42aが当接している。コア41の先端面41aは、端面211aには対向せず、隙間212を介してレンズ部22の上面22aに対向している。すなわち、端面211aは、クラッド42の先端面42aの少なくとも一部に対向すると共に、コア41の先端面41aには対向しない。
図5(c)に示すように、隙間212の内部には、空気の屈折率(1.0003)より大きな屈折率を有する光透過部材としての屈折率調整剤10が充填されている。屈折率調整剤10は、光ファイバ4のコア41の先端面41aと上面22aにおけるレンズ80に対向する部分との間に充填されている。本実施の形態では、屈折率調整剤10の屈折率がコア41の屈折率と同等である。隙間212は、屈折率調整剤10として接着剤を用いた場合に生じる硬化収縮を抑制するために必要な隙間として十分な空間を有している。また、温度変化にともなう光ファイバ4と保持部材2との線膨張係数の相違により、光ファイバ4の先端面4aと保持部材2の上面22aとの距離が変化すると、屈折率調整剤10に応力が集中してしまう。隙間212は、この屈折率調整剤10への応力集中を抑制するために必要な隙間としても、十分な空間である。
(光通信の仕組み)
光素子60は、電気エネルギーを光に変換し、又は光を電気エネルギーに変換する素子である。前者の発光素子としては、例えばレーザーダイオードやVCSEL(Vertical Cavity Surface Emmitting LASER)等が挙げられる。また、後者の受光素子としては、例えばフォトダイオードが挙げられる。光素子60は、レンズ80に光を出射又は入射するように構成されている。
光素子60は、電気エネルギーを光に変換し、又は光を電気エネルギーに変換する素子である。前者の発光素子としては、例えばレーザーダイオードやVCSEL(Vertical Cavity Surface Emmitting LASER)等が挙げられる。また、後者の受光素子としては、例えばフォトダイオードが挙げられる。光素子60は、レンズ80に光を出射又は入射するように構成されている。
光素子60が電気エネルギーを光に変換する素子である場合、半導体回路素子5は、基板7側から入力される電気信号に基づいて光素子60を駆動するドライバICである。また、光素子60が受光した光を電気エネルギーに変換する素子である場合、半導体回路素子5は、光素子60から入力される電気信号を増幅して基板7側に出力するプリアンプICである。
レンズ部22に形成された複数のレンズ80は、光素子アレイ6に対向して配置されている。光素子アレイ6の光素子60から出射された光(光軸L)は、レンズ80によって集光され、光ファイバ4のコア41内に入射する。また、光ファイバ4のコア41から出射された光(光軸L)はレンズ80によって集光され、光素子60に入射する。
図6は、第1の実施の形態に係る光ファイバアレイ1の接着工程を示す模式図である。
(光ファイバ4の接着方法)
複数の光ファイバ4は、加熱器90を備えた一対の治具9を用いて保持部21に接着剤3で固定される。接着剤3は、熱可塑性樹脂成分(例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリオレフィン(PO)系、ポリアミド(PA)系、合成ゴム(SR)系等)の固形接着剤である。つまり、接着剤3は所謂ホットメルト接着剤である。一対の治具9には、保持部材2の保持部21の外面210に沿って内面9a〜9dが形成されている。第1の外面210aと内面9a、第2の外面210bと内面9b、第3の外面210cと内面9c、及び第4の外面210dと内面9dは、接着剤3を挟んでそれぞれ対向する。
複数の光ファイバ4は、加熱器90を備えた一対の治具9を用いて保持部21に接着剤3で固定される。接着剤3は、熱可塑性樹脂成分(例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリオレフィン(PO)系、ポリアミド(PA)系、合成ゴム(SR)系等)の固形接着剤である。つまり、接着剤3は所謂ホットメルト接着剤である。一対の治具9には、保持部材2の保持部21の外面210に沿って内面9a〜9dが形成されている。第1の外面210aと内面9a、第2の外面210bと内面9b、第3の外面210cと内面9c、及び第4の外面210dと内面9dは、接着剤3を挟んでそれぞれ対向する。
複数の光ファイバ4と保持部材2の保持部21との接着は、次の順序で行う。まず、保持部21の保持溝211に光ファイバ4を保持する(図6(a))。治具9の加熱器90の熱により固形状態もしくは半固形状態の接着剤3を溶融させながら、一対の治具9で外方から保持部21を挟む(図6(b))。流動性を持った接着剤3は、光ファイバ4と保持溝211との間の隙間及び凹部213に入り込む。接着剤3が冷却されて硬化すると、光ファイバ4と保持部21とが接着される。つまり、複数の保持溝211に複数の光ファイバ4が保持された状態で一対の治具9の間に保持部21を配置し、保持部21をその外方から一対の治具9で挟むことにより、保持部21と一対の治具9との間に介在する接着剤3を複数の光ファイバ4及び保持部21に押し付けて複数の光ファイバ4を保持部21に接着する。光ファイバ4が保持溝211内に接着されて固定されていることが確認された後、一対の治具9を外す(図6(c))。なお、一対の治具9は、その内面に粘着物離型コーティングがされており、一対の治具9と接着剤3とが接着してしまうおそれはない。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)保持部材2の保持部21における第1乃至第4の外面210a〜210dには、それぞれ光ファイバ4の延伸方向に延びる複数の保持溝211が形成されているため、複数の光ファイバ4を外面210より接着剤3で複数の保持溝211内に接着して固定することが容易にできる。また、複数の保持溝211は互いに隣接して高密度に形成することが可能であるため、多本数の光ファイバ4が配列される場合でも、保持部21の外面210に沿って光ファイバ4を高密度に配列することができる。また、光ファイバ4と保持部21との固定は接着剤3を用いるため、押さえ板等の新たな部品を製造して実装する必要がない。
(2)保持部21には、複数の光ファイバ4の延伸方向と交差する方向に保持溝211を分断する凹部213が形成されている。接着工程において、一対の治具9を保持部21に押し付けた際、余分な接着剤3は凹部213に流動する。これにより、接着剤3が隙間212に流動することを抑制し、接着剤3が光ファイバ4の先端面4aを押し上げて光ファイバ4が浮き上がることを防ぐことができる。
(3)保持溝211と隙間212との間には端面211aが形成され、この端面211aに光ファイバ4のクラッド42の先端面42aが当接している。コア41は隙間212を介してレンズ80と対向するので、レンズ80から入射する光をコア41で正確に捉えることができる。
(4)保持部材2のガイド部20に形成された複数の挿通孔200によって、光ファイバ4は保持溝211に滑らかに挿入される。また、保持部材2がガイド部20を有することにより、光ファイバ4を保持部材2に保持する強度を高めている。
(5)保持部材2は、ガイド部20と保持部21とレンズ部22とが一体に形成されている。保持部材2の製造時において、金型で一体成形することが可能となり、各部品の組み立て工程の削減につながる。
(6)図5(c)の二点鎖線に示すように、隙間212に空気の屈折率より大きな屈折率を有する屈折率調整剤10を充填させることにより、レンズ80から入射した光の反射若しくは拡散を抑制して光ファイバ4のコア41に入射させることができる。また、コア41の先端面41aが荒れている場合においても、この先端面41aにおける反射を抑制することができる。また、隙間212が設けられているため、屈折率調整剤10の剥離や気泡の発生を抑制することができる。従って、コア41の先端面41aとレンズ80との間における光の結合効率の低下抑制につながる。
(7)複数の光ファイバ4は、複数の保持溝211に保持された状態で、保持部21の外方から一対の治具9で挟んで、保持部21と一対の治具9との間に挟まれた接着剤3によって保持部21に接着される。一つ一つの保持溝211、若しくは各外面210に形成された複数の保持溝211毎に接着剤3を塗布する必要がなく、作業が容易になる。さらに、一対の治具9によって、内面9a〜9dと保持部21との間に複数の光ファイバ4を一括して挟むため、複数の光ファイバ4がずれた状態で接着してしまうおそれがない。
(8)接着剤3はホットメルト接着剤を使用する。ホットメルト接着剤は、使用時に加熱して溶かすことにより活性化するので、火災の危険性がない。また、毒性もない。様々な分野で使用されているため、汎用性が高く入手し易い。さらに、一対の治具9に加熱器90が設けられているため、新たに加熱器90を用意する必要がない。
[第2の実施の形態]
図7は、第2の実施の形態に係る光ファイバアレイ1の接着工程を示す模式図である。
図7は、第2の実施の形態に係る光ファイバアレイ1の接着工程を示す模式図である。
本実施の形態に係る光ファイバアレイ1の構成は、第1の実施の形態に係る光ファイバアレイ1と共通であるので、各部材については共通する符号を付し、その重複した説明を省略する。本実施の形態では、光ファイバ4の接着方法が異なる。
複数の光ファイバ4は、一対の治具9Aを用いて保持部21に接着剤3Aで固定する。接着剤3Aは、例えば、アクリレート系樹脂やエポキシ系樹脂等の紫外線硬化型接着剤を用いる。一対の治具9Aは、ガラス等の紫外線を透過する材料からなり、保持部材2の保持部21の外面210に沿って内面9Aa〜9Adが形成されている。第1の外面210aと内面9Aa、第2の外面210bと内面9Ab、第3の外面210cと内面9Ac、及び第4の外面210dと内面9Adは、接着剤3Aを挟んでそれぞれ対向する。
複数の光ファイバ4と保持部材2の保持部21との接着は、次の順序で行う。まず、保持部21の保持溝211に光ファイバ4を保持する。保持された複数の光ファイバ4に接着剤3Aを塗布し(図7(a))、一対の治具9Aで外方から保持部21を挟む(図7(b))。流動性を持った接着剤3Aは、光ファイバ4と保持溝211との間の隙間及び凹部213に入り込む。一対の治具9Aで挟まれた保持部21に紫外線を照射すると、接着剤3Aが硬化して光ファイバ4と保持部21とが接着される。光ファイバ4が保持溝211内に接着されて固定されていることが確認された後、一対の治具9Aを外す(図7(c))。なお、一対の治具9Aは、その内面に粘着物離型コーティングがされており、一対の治具9Aと接着剤3Aとが接着してしまうおそれはない。
第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態について述べた(1)〜(7)の作用及び効果がある。
また、接着剤3Aは紫外線硬化型接着剤を用いるため、低温で硬化し、かつ硬化する速度が速いため、作業効率が上がる。紫外線硬化型接着剤は、紫外線を照射しないと硬化しないため、接着剤3Aの塗布工程における制約が少ない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
例えば、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、第1乃至第4の外面210a〜210dのそれぞれに複数の保持溝211が形成された場合において説明したが、これに限らず、第1乃至第4の外面210a〜210dのうち少なくとも2つの面(例えば、第1の外面210aと第3の外面210c)に複数の保持溝211を形成し、これらの複数の保持溝211に複数の光ファイバ4を収容してもよい。
また、保持部21のそれぞれの外面210a〜210dにおける光ファイバ4の配列本数に制限はない。
また、保持部21は四角柱でなくてもよく、例えば三角柱や五角柱でもよい。つまり、角柱状であれば形状に制限はない。
また、保持部21の凹部213は、光ファイバ4の延伸方向における位置が隙間212よりもガイド部20側であれば、どの位置に形成されていてもよい。
また、レンズ部22は円盤状である必要はなく、多角形状でもよい。
また、屈折率調整剤10は隙間212に必ずしも充填する必要はない。
また、治具9,9Aは一対である必要はなく、2つ以上でもよい。その形状にも特に制限はなく、保持部21を外方から挟む形状であればよい。
1…光ファイバアレイ、2…保持部材、3,3A…接着剤、4…光ファイバ、4a…先端面、5…半導体回路素子、6…光素子アレイ、7…基板、7a…実装面、8…レンズアレイ、9,9A…治具、9a〜9d,9Aa〜9Ad…内面、10…屈折率調整剤、20…ガイド部、21…保持部、22…レンズ部、22a…上面、22b…底面、40…素線、41…コア、41a…先端面、42…クラッド、42a…先端面、43…被覆部、60…光素子、80…レンズ、90…加熱器、200…挿通孔、210…外面、210a…第1の外面、210b…第2の外面、210c…第3の外面、210d…第4の外面、211…保持溝、211a…端面、212…隙間、213…凹部
Claims (9)
- コア及び前記コアを被覆するクラッドを有する複数の光ファイバと、
前記複数の光ファイバを互いに平行に保持する角柱状の保持部を有する保持部材とを備え、
前記保持部は、その側面を構成する少なくとも2つの外面に前記複数の光ファイバの延伸方向に延びる複数の保持溝が形成され、
前記複数の光ファイバは、前記複数の保持溝に少なくとも一部が収容されて接着剤で固定されている、
光ファイバアレイ。 - 前記保持部は、前記少なくとも2つの外面に前記複数の光ファイバの延伸方向と交差する方向に保持溝を分断する凹部が形成されている、
請求項1に記載の光ファイバアレイ。 - 前記保持溝には、その一方の端部に、前記クラッドの先端面の少なくとも一部に対向すると共に前記コアには対向しない段差面が形成された、
請求項1又は2に記載の光ファイバアレイ。 - 前記保持部材は、前記複数の光ファイバを挿通させて前記複数の保持溝に案内する複数の挿通孔が形成されたガイド部を有する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の光ファイバアレイ。 - 前記保持部材は、前記複数の光ファイバと複数の光素子とを光結合する複数のレンズが形成されたレンズ部と、前記保持部と、前記ガイド部が一体に形成された、
請求項4に記載の光ファイバアレイ。 - 前記コアの先端面と前記レンズ部の上面との間には隙間が形成され、前記コアは前記隙間を介して前記複数のレンズに対向し、
前記隙間には、前記コアの前記先端面に密着し、空気の屈折率より大きな屈折率を有する光透過部材が充填されている、
請求項5に記載の光ファイバアレイ。 - 請求項1乃至6の何れか1項に記載の光ファイバアレイの製造方法であって、
前記複数の保持溝に前記複数の光ファイバが保持された状態で複数の治具の間に前記保持部を配置し、前記保持部をその外方から前記複数の治具で挟むことにより、前記保持部と前記複数の治具との間に介在する接着剤を前記複数の光ファイバ及び前記保持部に押し付けて前記複数の光ファイバを前記保持部に接着する、
光ファイバアレイの製造方法。 - 前記接着剤は、熱可塑性を有し、
前記治具は、前記接着剤を加熱して溶融させる加熱器を備える、
請求項7に記載の光ファイバアレイの製造方法。 - 前記接着剤は、紫外線硬化性を有し、
前記治具は、紫外線を透過する紫外線透過部材からなり、前記治具を透過した紫外線によって前記接着剤を硬化させる、
請求項8に記載の光ファイバアレイの製造方法。
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