JP2014066551A - 電子時計および電子時計の衛星信号受信方法 - Google Patents

電子時計および電子時計の衛星信号受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信制御処理を簡易にできて低機能な制御装置で実現でき、消費電力を低減できる電子時計の提供。
【解決手段】電子時計1は、衛星信号を受信する受信部と、衛星信号から取得した取得情報に基づいて生成情報を生成する生成部41と、前記生成情報を表示する表示部と、受信部を制御する受信制御部42とを備える。受信制御部42は、取得情報の種類を設定する取得情報設定部421と、受信部を制御して位置情報衛星の捕捉処理を実行する衛星捕捉制御部422と、予め設定した所定時間間隔で受信条件を満たしているかを判定する受信状態判定部423と、受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、取得情報が取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間を経過した場合は受信を停止する受信停止制御部424とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばGPS衛星等の位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して現在の日付や時刻等を求める電子時計および電子時計の衛星信号受信方法に関する。
GPS(Global Positioning System)衛星等の位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して、時刻修正を行う電子時計が提案されている(特許文献1)。
前記電子時計は、捕捉した位置情報衛星の数および当該位置情報衛星から送信された衛星信号の受信レベルに基づいて、時刻修正情報を生成する制限時間(タイムアウト時間)を変更している。
これにより、捕捉衛星数が多くなったり、衛星信号の受信レベルが高くなって、受信環境が良好であると判断できる場合には、前記制限時間を長くして受信成功率を向上させることができる。
一方、捕捉衛星数が少なかったり、衛星信号の受信レベルが低くなって、受信環境が不良であると判断できる場合には、前記制限時間を短くして無断に電力を消費することを防止することができる。
特開2010−60456号公報
しかしながら、前記電子時計は、捕捉衛星数および衛星信号の受信レベルの組み合わせでタイムアウト時間を制御するため、受信制御処理が複雑であった。
このため、高性能な制御装置が必要となり、その分、消費電力も高くなる。従って、腕時計のような電池駆動の電子時計では、持続時間が短くなるため、前記特許文献1の制御を実現することが難しいという問題があった。
本発明の目的は、受信制御処理を簡易にできて低機能な制御装置で実現でき、消費電力を低減できる電子時計および電子時計の衛星信号受信方法を提供することにある。
本発明の電子時計は、位置情報衛星を捕捉し、捕捉した前記位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した衛星信号から取得した取得情報に基づいて生成情報を生成する生成部と、前記生成情報を表示する表示部と、前記受信部を制御する受信制御部と、を備える電子時計であって、前記受信制御部は、前記衛星信号から取得する取得情報の種類を設定する取得情報設定部と、前記受信部を制御して位置情報衛星の捕捉処理を実行する衛星捕捉制御部と、捕捉された位置情報衛星の捕捉衛星数および捕捉された位置情報衛星から受信した衛星信号の受信信号レベルを、予め設定した所定時間間隔で確認し、前記取得情報設定部で設定された取得情報の種類に応じて設定される受信条件を満たしているかを判定する受信状態判定部と、前記受信状態判定部で受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、前記取得情報が取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間を経過した場合は受信を停止する受信停止制御部と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記取得情報の種類は、表示部で表示する生成情報の種類によって設定され、例えば、時刻情報、測位計算に用いる測位計算用情報、日付情報、うるう秒情報などが設定できる。
本発明によれば、取得情報設定部は衛星信号から取得する取得情報の種類を設定する。この際、取得情報は、利用者が電子時計のボタンなどを操作することで設定してもよいし、取得情報設定部が自動的に設定してもよい。また、衛星捕捉制御部は、位置情報衛星の捕捉処理を行う。
そして、受信状態判定部は、捕捉衛星数および受信信号レベルを、予め設定した所定時間間隔で確認し、取得情報に応じて設定された受信条件を満たしているかを判定する。例えば、時刻情報を取得する場合、受信信号レベルが所定閾値以上の衛星を1つ以上捕捉していれば受信条件を満たしていると判定する。なお、予め設定する閾値は、例えば、SNR(signal to noise ratio)で「30」等、正しい取得情報を取得できる信号レベルに設定すればよい。
そして、受信停止制御部は、前記所定時間間隔での確認時に受信条件を満たしていないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしている場合は受信を継続する。また、受信停止制御部は、取得情報を取得した時、または、受信処理開始時からの経過時間がタイムアウト時間に達した場合は受信を停止する。
このように、受信停止制御部は、所定時間間隔での受信条件を満たしているか否かの確認結果で、受信の継続や停止を制御する。また、取得情報を取得できない場合に受信処理を終了するためのタイムアウト時間も、取得情報の種類に応じて固定されている。
このため、従来のように、捕捉衛星数および受信レベルでタイムアウト時間を変更して制御する場合に比べて、受信制御を簡単にできる。
従って、受信制御処理を簡易にできて低機能な制御装置で実現でき、消費電力を低減できる。このため、本発明の受信制御は、ソーラー電池で充電される二次電池等の電池駆動の腕時計にも組み込むことができる。
また、所定時間間隔での受信条件を満たしていない場合にはタイムアウト時間内であっても受信を停止するため、受信環境が悪い状態で無駄に受信処理を継続することがなく、無駄な電力消費を抑制でき、持続時間も長くできる。
さらに、受信条件の判定時に条件に満たないと判定した場合は、即座に受信を停止するため、受信が困難な環境にいることを早期にユーザーに通知できる。従って、ユーザーに受信環境を変えてもらうことができ、再度の強制受信操作などを行うことで、受信に成功する確率も向上できる。
本発明の電子時計において、前記受信状態判定部は、前記取得情報の種類が時刻情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を1つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定することが好ましい。
時刻情報は、1つの位置情報衛星から送信される衛星信号から取得できる。従って、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を1つ以上捕捉していれば、受信を継続することで時刻情報を取得できる。
一方、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を1つも捕捉できない場合には、受信を継続しても時刻情報を取得できる可能性が低い。この場合、受信を停止できるので、無駄な受信処理を継続することがなく、消費電力も抑制できる。
本発明の電子時計において、前記受信状態判定部は、前記取得情報の種類が測位計算に用いる測位計算用情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を2つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定することが好ましい。
測位計算に用いる測位計算用情報は、エフェメリス等の軌道情報等であり、4つの位置情報衛星から送信される衛星信号から取得できる。このため、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を2つ以上捕捉していれば、衛星信号の受信に適した場所に電子時計を配置していると推測できる。従って、受信を継続することで、他の位置情報衛星も捕捉でき、時刻情報を取得できる可能性が高い。
一方、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を1つしか捕捉できない場合には、例えば、屋内において窓から1つの衛星信号のみを受信できる環境にある場合などが想定でき、受信を継続しても測位計算用情報を取得できる可能性が低い。この場合、受信を早期に停止できるので、無駄な受信処理を継続することがなく、消費電力も抑制できる。
本発明の電子時計において、前記受信状態判定部は、前記取得情報の種類が日付情報またはうるう秒情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を2つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定することが好ましい。
日付情報、うるう秒情報は、1つの位置情報衛星から送信される衛星信号から取得できるが、データの整合性をチェックするためには、複数の衛星から情報を取得して同じ値になるかを確認することが好ましい。
このため、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を2つ以上捕捉していれば、受信を継続することで、複数の位置情報衛星から衛星信号を受信して整合することができ、日付情報やうるう秒情報を確実に取得できる。
一方、所定閾値以上の受信信号レベルの位置情報衛星を1つしか捕捉できない場合には、例えば、屋内において窓から1つの衛星信号のみを受信できる環境にある場合などが想定でき、受信を継続しても複数の衛星から情報を取得できる可能性が低い。この場合、受信を停止できるので、無駄な受信処理を継続することがなく、消費電力も抑制できる。
本発明の電子時計において、前記受信状態判定部は、受信処理開始後、第1所定時間が経過した際に前記捕捉衛星数および受信信号レベルの1回目の確認を行い、その後は、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間の間隔で前記捕捉衛星数および受信信号レベルを確認することが好ましい。
本発明によれば、受信処理開始後、第1所定時間(例えば30秒)の経過後に最初の受信状態を確認し、その後は、第2所定時間(第1所定時間よりも短い時間であり、例えば15秒)が経過する毎に受信状態を確認する。
受信処理開始後の最初の判定時までの時間が短いと、特に、複数の衛星を捕捉していることが受信継続の条件となっている場合に、その条件に該当することができない可能性が高まる。この場合、受信開始後、第1回目の判定で受信を停止してしまい、情報を取得する確率が低下する。
本発明では、第1回目の判定は第1所定時間経過後にしているので、受信環境が良好であれば複数の衛星を捕捉して前記受信条件を満たして受信を継続することができる。
さらに、2回目以降は第2所定時間の間隔で受信条件を判定しているので、受信条件が悪化して衛星を捕捉できなくなった場合も、迅速に検出できる。従って、無駄な受信を継続することを防止できる。
本発明の電子時計において、前記受信停止制御部は、前記取得情報の種類が時刻情報の場合は、前記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間に設定し、前記取得情報の種類が時刻情報以外の場合は、前記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間よりも長い第2タイムアウト時間に設定することが好ましい。
本発明において、タイムアウト時間は取得情報の種類に応じて固定されている。このタイムアウト時間は、すべての取得情報において同じ時間に設定することもできる。一方、本発明のように、取得情報が時刻情報の場合は第1タイムアウト時間(例えば60秒)に設定し、その他の情報の場合は、第2タイムアウト時間(第1タイムアウト時間よりも長い時間であり、例えば120秒)に設定してもよい。
このように構成することで、受信条件は満たして受信を継続しているが、情報を取得できない状態を必要以上に長く続けることがない。この際、時刻情報は他の情報に比べて短い受信時間で取得できるので、第1タイムアウト時間が第2タイムアウト時間よりも短くても、時刻情報を取得する機会は、他の情報と同等に設定できる。
本発明は、位置情報衛星を捕捉し、捕捉した前記位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した衛星信号から取得した取得情報に基づいて生成情報を生成する生成部と、前記生成情報を表示する表示部と、前記受信部を制御する受信制御部と、を備える電子時計の衛星信号受信方法であって、前記衛星信号から取得する取得情報の種類を設定する取得情報設定工程と、前記受信部を制御して位置情報衛星の捕捉処理を実行する衛星捕捉制御工程と、捕捉された位置情報衛星の捕捉衛星数および捕捉された位置情報衛星から受信した衛星信号の受信信号レベルを、予め設定した所定時間間隔で確認し、前記取得情報設定工程で設定された取得情報の種類に応じて設定される受信条件を満たしているかを判定する受信状態判定工程と、前記受信状態判定工程で受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、前記取得情報が取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間になった場合は受信を停止する受信停止制御工程と、を備えることを特徴とする。
本発明においても、前記電子時計と同じく、一定時間毎に、受信条件を満たすか否かを判定すればよいため、簡単な制御で判定できる。従って、受信制御処理を簡易にできて低機能な制御装置で実現でき、消費電力を低減できる。このため、本発明の受信方法は、ソーラー電池で充電される二次電池等の電池駆動の腕時計にも組み込むことができる。
また、所定時間間隔での受信条件を満たしていない場合には受信を停止するため、受信環境が悪い状態で無駄に受信処理を継続することがなく、無駄な電力消費を抑制でき、持続時間も長くできる。
さらに、受信条件の判定時に条件に満たないと判定した場合は、即座に受信を停止するため、受信が困難な環境にいることを早期にユーザーに通知できる。従って、ユーザーに受信環境を変えてもらうことができ、再度の強制受信操作などを行うことで、受信に成功する確率も向上できる。
本発明の電子時計を示す平面図である。 前記電子時計の回路構成を示すブロック図である。 航法メッセージの構成について説明する図である。 受信制御処理時の手順を示すフローチャートである。 受信制御処理時の捕捉衛星数の変化例を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、添付図面などを参照しながら詳細に説明する。
[電子時計の構造]
図1に示すように、電子時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星100(本発明の位置情報衛星)から衛星信号を受信する。この際、電子時計1は、時刻情報を取得する場合には、少なくとも1つのGPS衛星100から衛星信号を受信し、測位計算用情報(エフェメリス等の軌道情報等)を取得する場合には、少なくとも3つ(好ましくは4つ)のGPS衛星100から衛星信号を受信するように構成される。なお、GPS衛星100は、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星100が周回している。
電子時計1は、使用者の手首に装着される腕時計であり、文字板11および指針12を備え、時刻を計時して表示する。
文字板11の大部分は、光および1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い非金属の材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で形成される。
指針12は、秒針121、分針122および時針123を備えており、文字板11の表面側に設けられている。
電子時計1は、入力部として、リューズ14やボタン15,16を備える。電子時計1は、リューズ14やボタン15、ボタン16の手動操作に応じた処理を実行する。例えば、リューズ14が操作されると、その操作に応じて表示時刻を修正する手動修正処理が実行される。
ボタン15が長時間(例えば3秒以上の時間)にわたって押されると、衛星信号を受信するための受信処理が実行される(手動受信モード)。
ボタン16が押されると、受信モード(測時モード、測位モードまたは自動受信無効モード)を切り替える処理が実行される。ボタン16の操作に応じた受信モードの切り替え処理の結果、測位モードに設定された場合には、秒針121が「Fix」の位置(5秒位置)に移動し、測時モードに設定された場合には、秒針121が「Time」の位置(10秒位置)に移動し、自動受信無効モード(受信OFFモード)に設定された場合には、秒針121が「Off」の位置(50秒位置)に移動する。このため、ユーザーは設定された受信モードを容易に確認できる。
また、ボタン15が短時間(例えば3秒未満)押されると、前回の受信処理の結果を表示する結果表示処理が行われる。すなわち、測位モードで受信成功の場合には、秒針121が「Fix」(5秒位置)の位置に移動し、測時モードで受信成功の場合には、秒針121が「Time」(10秒位置)の位置に移動する。また、受信失敗の場合には秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
なお、これらの秒針121による指示は受信中も行われる。測位モードで受信中は秒針121が「Fix」の位置(5秒位置)に移動し、測時モードで受信中は秒針121が「Time」の位置(10秒位置)に移動する。また、GPS衛星が捕捉できない場合は秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
電子時計1は、ボタン15による手動受信処理だけでなく、設定された受信時刻に自動的に受信する定刻自動受信処理も行う。
設定された受信時刻とは、例えば、午前2時や午前3時、あるいは午前7時や午前8時等のあらかじめ設定された時刻である。午前2時や3時に設定するのは、電子時計1がユーザーから取り外されて非装着状態で窓際の机などに静止して置かれている可能性が高く、かつ、電気製品などの使用が少なくてノイズの影響も軽減できるため、電波受信環境が良好な可能性が高いためである。また、午前7時や8時に設定するのは、通勤時間帯であり、電子時計1を装着したユーザーが屋外にいて衛星信号を受信しやすいためである。ただし、これらの時刻に限定されるものではなく、ユーザーが自動受信時刻を設定してもよい。
[電子時計の回路構成]
図2は、電子時計1の回路構成を示すブロック図である。この図に示すように、電子時計1は、GPSアンテナ20、GPS受信回路30、制御回路40、記憶部50、時計部60、発電装置70、二次電池80を備えている。
発電装置70は、ソーラーパネルおよび充電制御回路を備えて構成されている。そして、発電装置70で発電された電力は、二次電池80に充電される。電子時計1の各機器は、二次電池80から供給される電力で駆動される。
[受信部]
GPSアンテナ20は、1.5GHz帯のマイクロ波を受信するアンテナであり、文字板11の裏面側に配置されている。文字板11に直交する方向において、GPSアンテナ20と重なる文字板11の部分は、1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い材料(例えば、導電率および透磁性の低い非金属の材料)で形成されている。
また、GPSアンテナ20と文字板11との間には電極を備えたソーラーパネルが介在しない。よって、GPSアンテナ20は、文字板11を透過した衛星信号を受信することができる。
GPS受信回路30は、図示を略すが、主にRF(Radio Frequency:無線周波数)部と、GPS信号処理部を含んで構成されている。RF部とGPS信号処理部は、1.5GHz帯の衛星信号から航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻等の衛星情報を取得する処理を行う。
RF部は、高周波信号を中間周波数帯の信号に変換するダウンコンバーターや、その中間周波数帯のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーターなどを備えたGPS受信機における一般的なものである。
GPS信号処理部は、図示を略すがDSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、SRAM(Static Random Access Memory)、RTC(リアルタイムクロック)等を含んで構成され、RF部から出力されるデジタル信号(中間周波数帯の信号)から航法メッセージを復調し、航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻等の衛星情報を取得する処理を行う。
従って、本実施形態では、GPSアンテナ20およびGPS受信回路30によって、GPS衛星から送信される衛星信号を受信する受信部が構成されている。
なお、本実施形態のGPS受信回路30は、12個の衛星信号を同時に捕捉、受信できるように12チャンネルの受信回路を備えている。
[制御回路]
制御回路40は、電子時計1を制御するためのCPUで構成され、生成部41と、受信制御部42と、表示制御部43とを備える。
生成部41は、GPSアンテナ20およびGPS受信回路30で受信した衛星信号から時刻情報や測位計算用情報を取得し、これらの取得情報から時刻情報や現在地の位置情報等の生成情報を生成し、記憶部50に記憶する。
さらに、生成部41は、図示しない水晶振動子、発振回路で生成される基準信号をカウントして、内部時刻データを更新する。内部時刻データは、前記受信時刻データをUTCオフセットで修正し、さらに時差情報で修正した現地時刻である。このため、生成部41は、衛星信号を受信した場合には、受信した受信時刻データをUTCオフセットおよび時差情報で修正して内部時刻データを更新する。また、生成部41は、衛星信号を受信していない場合には、前記基準信号で内部時刻データを更新する。
受信制御部42は、前記内部時刻データがあらかじめ設定された受信時刻になった際に実行される定刻自動受信処理時と、ボタン15,16の操作によって実行される手動受信処理時に、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を行う。
そのため、受信制御部42は、取得情報設定部421、衛星捕捉制御部422、受信状態判定部423、受信停止制御部424を備える。
取得情報設定部421は、後述するように、衛星信号から取得する取得情報Aの種類を設定する。衛星捕捉制御部422は、前記GPS受信回路30を制御して全GPS衛星100の捕捉処理を実行する。
受信状態判定部423は、捕捉されたGPS衛星100の捕捉衛星数および捕捉されたGPS衛星100から受信した衛星信号の受信信号レベルを、予め設定した所定時間Iの間隔で確認し、取得情報設定部421で設定された取得情報Aの種類に応じて設定される受信条件を満たしているかを判定する。
受信停止制御部424は、受信状態判定部423で受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、取得情報Aが取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間Tを経過した場合は受信を停止する。
表示制御部43は、前記時計部60の駆動を制御して現在時刻を表示する。時計部60は、指針12およびこの指針12を駆動するモーターなどを備える。
また、表示制御部43は、測位計算用情報を取得した場合、その測位計算用情報から生成される測位結果である現在地の位置情報に対応するタイムゾーンを秒針121等で指示する。すなわち、文字板11の外周には、図示略のタイムゾーンを指示する都市名の略語が表示される。そして、測位計算用情報を取得し、現在地の位置情報を生成した場合には、表示制御部43は、その位置情報が含まれるタイムゾーンの都市名を秒針121で一定時間指示する。
従って、時計部60および表示制御部43により、時刻情報等の生成部41で生成された生成情報を表示する表示部が構成されている。
また、表示制御部43は、通常は、基準信号による内部時刻データの更新に連動して指針12を駆動する。そして、衛星信号を受信し、受信した時刻データに基づいて内部時刻データを修正する場合には、その修正に連動して指針12を駆動し、正しい時刻が表示されるようにする。
[記憶部]
記憶部50には、前記GPS受信回路30で取得された取得情報や、生成部41で生成された生成情報が記憶される。例えば、記憶部50には、受信時刻データ(衛星時刻情報)、測位計算用情報(軌道情報等)や測位結果の位置情報、UTCオフセット、時差情報、内部時刻データが記憶される。
UTCオフセットは、GPSの衛星信号のサブフレーム14、ページ18に含まれる「現在のうるう秒」の情報を取得して記憶したものである。
時差情報は、UTCを現地時刻に修正する時差データである。この時差データは、ユーザーがリューズ14やボタン15,16を操作することで設定してもよいし、測位モードでの受信時(測位処理時)に取得した測位計算用情報から生成される位置情報に基づいて設定してもよい。生成された位置情報で時差データを得る場合には、記憶部50に位置情報(測位結果)と時差データ(タイムゾーン)との対応表を記憶しておけば良い。
記憶部50には、受信状態判定プログラム(ロジック)で用いられる表1の判定条件も記憶される。
Figure 2014066551
表1に示すように、判定条件は、取得情報種類、受信信号レベル閾値、捕捉衛星数、受信状態確認時間間隔、タイムアウト時間の5種類が設定される。
取得情報種類は衛星信号から取得する情報の種類を示し、具体的には、「時刻情報、測位計算用情報、日付情報、うるう秒情報」の4種類の情報である。
受信信号レベル閾値は、捕捉しているGPS衛星100を判定するための閾値である。すなわち、受信状態を判定する場合に、受信信号レベルがこの閾値を超えたGPS衛星100を捕捉衛星と判定する。
なお、本実施形態では、受信信号レベル閾値はすべて同じ値(SNR:30)としていたが、取得情報の種類に応じて変更してもよい。なお、SNR:30は、一般的には−140dBm相当である。
捕捉衛星数は、受信条件を満たしているかを判定する閾値である。例えば、受信条件の判定時に、前記閾値以上の受信信号レベルとなったGPS衛星100が、前記捕捉衛星数以上存在する場合に、受信条件を満たしていると判定する。
この捕捉衛星数は、取得情報種類に対応して設定されている。具体的には、取得情報が時刻情報の場合、捕捉衛星数は「1」に設定され、測位計算用情報の場合は「2」に設定され、日付情報およびうるう秒情報の場合はそれぞれ「2」に設定されている。
受信状態確認時間間隔は、受信条件を満たしているかを判定する所定時間間隔を設定するものである。具体的には、受信状態確認時間間隔は、取得情報が時刻情報の場合は15秒、測位計算用情報、日付情報、うるう秒情報の場合はそれぞれ30秒に設定されている。
タイムアウト時間は、取得情報を取得できない場合に、受信を終了するタイミングを設定するものである。具体的には、タイムアウト時間は、取得情報が時刻情報の場合は60秒、測位計算用情報、日付情報、うるう秒情報の場合はそれぞれ120秒に設定されている。
[航法メッセージ]
ここで、前記各取得情報が含まれるGPS衛星100から送信される衛星信号である航法メッセージについて、説明する。なお、航法メッセージは、50bpsのデータとして衛星の電波に変調されている。
図3(A)〜図3(C)は、航法メッセージの構成について説明するための図である。
図3(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレームを1単位とするデータとして構成される。メインフレームは、それぞれ300ビットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各GPS衛星100から6秒で送信される。従って、1つのメインフレームのデータは、各GPS衛星100から30秒で送信される。
サブフレーム1には、週番号データ(WN:week number)や衛星補正データが含まれている。
週番号データは、現在のGPS時刻情報が含まれる週を表す情報であり、1週間単位で更新される。
サブフレーム2、3には、エフェメリスパラメーター(各GPS衛星100の詳細な軌道報)が含まれる。また、サブフレーム4、5には、アルマナックパラメーター(全GPS衛星100の概略軌道情報)が含まれている。
さらに、サブフレーム1〜5には、先頭から、30ビットのTLM(Telemetry word)データが格納されたTLM(Telemetry)ワードと30ビットのHOW(hand over word)データが格納されたHOWワードが含まれている。
従って、TLMワードやHOWワードは、GPS衛星100から6秒間隔で送信されるのに対し、週番号データや衛星補正データ、エフェメリスパラメーター、アルマナックパラメーターは30秒間隔で送信される。
図3(B)に示すように、TLMワードには、プリアンブルデータ、TLMメッセージ、Reservedビット、パリティデータが含まれている。
図3(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)というGPS時刻情報が含まれている。Zカウントデータは毎週日曜日の0時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つまり、Zカウントデータは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報である。このZカウントデータは、次のサブフレームデータの先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。
従って、電子時計1は、サブフレーム1に含まれる週番号データとサブフレーム1〜5に含まれるHOWワード(Zカウントデータ)を取得することで、日付情報および時刻情報を取得することができる。ただし、電子時計1は、以前に週番号データを取得し、週番号データを取得した時期からの経過時間を内部でカウントしている場合は、週番号データを取得しなくてもGPS衛星の現在の過番号データを得ることができる。
従って、電子時計1は、リセット後や電源投入時のように、内部に週番号データ(日付情報)を記憶していない場合のみ、サブフレーム1の週番号データを取得すれば良い。そして、週番号データを記憶している場合は、電子時計1は、6秒毎に送信されるTOWを取得すれば、現在時刻が分かるようになっている。このため、電子時計1は、通常、時刻情報としてTOWのみを取得する。
うるう秒情報は、前述のとおり、サブフレーム4、ページ18に含まれる「現在のうるう秒」の情報を取得して記憶する。また、サブフレーム4、ページ18には、「うるう秒の更新週、更新日、更新後のうるう秒」の情報も含まれ、うるう秒の更新が行われる場合にはそのタイミングを予告している。うるう秒が更新される場合、通常は、12月か6月の末日に実行される。このため、電子時計1は、12月末および6月末の一定期間前に、うるう秒情報の取得処理を行ってサブフレーム14、ページ18を受信すれば、うるう秒の更新の有無および更新が有る場合のうるう秒の補正値を取得できる。
[位置情報]
電子時計1の位置情報を生成するには、位置情報を生成するための測位計算用情報として、3つ以上(好ましくは4つ)のGPS衛星100から送信されるエフェメリスパラメーターを受信する必要がある。この際、複数のGPS衛星100を同時に捕捉して受信する場合、エフェメリスパラメーターの受信および測位計算を行って測位結果の位置情報を取得するには、アルマナックデータを保持しないコールドスタート状態では約30秒〜1分の時間が必要である。
[受信処理]
次に、電子時計1の受信処理について、図4のフローチャートも参照して説明する。
図4に示す受信処理は、前述の通り、利用者の受信操作が行われた場合と、予め設定された受信時刻になった場合に実行される。
受信処理が実行されると、受信制御部42の取得情報設定部421は、取得情報Aの種類を設定する(S1)。
例えば、測位モードで手動受信操作が行われた場合には、受信制御部42は、取得情報Aとして測位計算用情報を設定する。
また、測時モードで手動受信操作が行われた場合や、自動受信処理が行われた場合には、取得情報設定部421は、まず日付情報(週番号データ)が記憶部50に記憶されているかを確認する。そして、取得情報設定部421は、日付情報が記憶されていない場合は取得情報Aとして日付情報を設定し、記憶されている場合は取得情報Aとして時刻情報を設定する。
さらに、うるう秒が更新される可能性がある12月末や6月末から所定期間前、例えば12月1日や6月1日から1ヶ月の期間であり、かつ、うるう秒情報が未取得の場合に、測時モードでの受信処理が行われた際には、取得情報Aとしてうるう秒を設定する。
次に、受信状態判定部423は、記憶部50に記憶された前記表1の受信条件設定用のパラメーターを参照し、取得情報設定部421で設定された取得情報Aに対応する受信信号レベルの閾値S、捕捉衛星数N、受信状態確認時間間隔の所定時間I、タイムアウト時間Tを設定する(S2)。
例えば、受信状態判定部423は、取得情報Aが時刻情報の場合、SNRの閾値Sは「30」、捕捉衛星数Nは「1」、所定時間Iは「15秒」、タイムアウト時間Tは「60秒」に設定する。また、受信状態判定部423は、取得情報Aが測位計算用情報の場合、閾値Sは「30」、捕捉衛星数Nは「2」、所定時間Iは「30秒」、タイムアウト時間Tは「120秒」に設定する。
さらに、受信状態判定部423は、取得情報Aが日付情報やうるう秒情報の場合、SNRの閾値Sは「30」、捕捉衛星数Nは「2」、所定時間Iは「30秒」、タイムアウト時間Tは「120秒」に設定する。
なお、うるう秒情報は12.5分毎に送信される。ただし、12.5分間、受信を継続すると消費電流が大きくなる。このため、衛星捕捉制御部422は、受信開始時に受信したサブフレーム4,5のページを確認し、次にうるう秒情報を含むサブフレーム4、ページ18が送信されるタイミングを算出し、そのタイミングに合わせて受信を再開するように制御する。前記所定時間Iやタイムアウト時間Tは、この受信再開時を基点にカウントされる。
そして、衛星捕捉制御部422は、GPS衛星100から送信される衛星信号の受信を開始する(S3)。具体的には、衛星捕捉制御部422は、GPS受信回路30を制御し、GPS衛星100のC/Aコードのパターンを発生させて受信を開始する。そして、各C/Aコードと受信した衛星信号の相関値を求め、同期できるGPS衛星100を捕捉する。
次に、受信状態判定部423は、前記所定時間Iのタイミングになったかを判定する(S4)。具体的には、受信開始時からの経過時間が前記所定時間Iのn倍のタイミングであるかを判定する。
従って、所定時間Iが15秒であれば、受信開始時から15秒、30秒、45秒、60秒のタイミングになると、S4でYesと判定する。
また、所定時間Iが30秒であれば、受信開始時から30秒、60秒、90秒、120秒のタイミングになると、S4でYesと判定する。
一方、S4でNoと判定した場合は、S4の判定処理に戻る。
S4でYesと判定されると、受信状態判定部423は、受信信号レベルが閾値S以上のGPS衛星100を捕捉衛星数N個以上捕捉できたか否かを判定する(S5)。
S5でYesと判定されると、生成部41は、捕捉しているGPS衛星100から衛星信号を受信して、情報Aを取得したかを判定する(S6)。例えば、生成部41は、取得情報Aが時刻情報である場合、1つのGPS衛星100から受信した衛星信号から生成したGPS時刻情報を、UTCオフセットで修正し、さらに時差情報で修正して現地時刻を生成し、この現地時刻が内部時刻データと一致すれば時刻情報を取得できたと判定する。
生成部41は、日付情報やうるう秒情報を取得する場合、2つのGPS衛星100から受信した衛星信号から生成した日付情報同士やうるう秒情報同士が同じであるか否かで、これらの情報を取得できたかを判定できる。
また、測位計算用情報を取得する場合は、生成部41は、4つ以上のGPS衛星100から受信した衛星信号から取得した測位計算用情報(エフェメリスパラメーター等)で生成した位置情報(緯度、経度、高度)が予め設定した範囲内であるかを確認することで、正しい位置情報(測位結果)を取得できたかを判定できる。
S6でYesと判定した場合、受信停止制御部424は受信動作を終了する(S7)。
また、表示制御部43は、秒針121を移動して受信成功表示を行う。受信成功表示は、前述したように、秒針121を「FIX」(測位計算用情報取得の場合)、「Time」(時刻情報、日付情報、うるう秒情報のいずれかを取得の場合)に移動する(S7)。
さらに、表示制御部43は、取得情報から生成した生成情報によって内部時刻(現在時刻、日付、うるう秒など)や位置情報を修正する(S7)。
そして、受信制御部42は受信制御処理を終了する。これにより、一定時間、受信成功表示を行っていた秒針121も、修正された現在時刻等を指示するために移動して、通常の時刻表示に戻る。
一方、S6でNoと判定した場合、受信停止制御部424は、タイムアウト時間Tを経過したかを判定する(S8)。
例えば、取得情報が時刻情報の場合、タイムアウト時間Tは60秒に設定されている。このため、受信処理の開始から60秒が経過してS4でYesと判定され、S5でYes、S6でNoと判定された場合、タイムアウト時間T=60秒を経過しているので、S8でYesと判定される。一方、受信開始からタイムアウト時間Tになるまでは、S8でNoと判定されるため、受信制御部42はS4の判定処理に戻って制御処理を継続する。
情報Aを取得できずにタイムアウトとなった場合は、例えば電子時計1を装着しながら歩行しており、衛星は捕捉できるものの受信が安定せずに情報取得に適さない状態にある可能性が高い。
従って、S8でYesと判定された場合、受信停止制御部424は受信動作を終了し、表示制御部43は秒針121によって受信失敗の表示を行う(S9)。そして、受信制御部42は受信制御処理を終了する。これにより、一定期間、受信失敗表示を行っていた秒針121も、元の時刻表示に戻る。この際、情報Aの取得に失敗しているので、計時していた内部時刻を表示して通常の時刻表示に戻る。
また、S5でNoと判定された場合、すなわち、所定時間Iのタイミングにおいて受信条件を満足していない場合、受信停止制御部424は、受信動作を終了し、表示制御部43は秒針121によって受信失敗の表示を行う(S9)。そして、受信制御部42は受信制御処理を終了する。
図5は、時刻情報を取得する場合の受信状態の判定例を説明する図である。受信状態判定部423は、15秒毎に受信状態を判定する。
実線51に示すように、受信開始から15秒に達するまでに1つのGPS衛星100を捕捉し、その後、GPS衛星100を継続して捕捉した場合、15秒,30秒,45秒,60秒の各判定タイミングで受信条件を満たすため、時刻情報を取得した場合かタイムアウト時間になるまで受信を継続する。
一方、一点鎖線52に示すように、受信開始から15秒に達するまでに1つのGPS衛星100を捕捉したが、15秒から30秒の間で捕捉できなくなった場合、15秒の判定タイミングでは受信条件を満たすため、受信を継続するが、30秒の判定タイミングでは受信条件を満たさないため、受信を停止する。
また、二点鎖線53に示すように、受信開始から15秒に達するまでに1つのGPS衛星100を捕捉し、30秒から45秒の間で一旦捕捉できなくなるが、再度、捕捉できる状態になった場合、15秒、30秒、45秒、60秒の判定タイミングでは受信条件を満たすため、受信を継続する。すなわち、判定タイミング以外で受信条件を満たさない状態となっても、判定タイミングで受信条件を満たす以上、受信を継続する。
なお、当然ながら、15秒の判定タイミングで受信条件を満たしていない場合は、その時点で受信を停止する。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)本実施形態によれば、受信状態判定部423は、所定時間Iの間隔で受信条件を満たしているかを判定する。そして、受信停止制御部424は、所定時間Iの間隔での受信条件を満たしているか否かの確認結果で、受信の継続や停止を制御する。また、取得情報Aを取得できない場合に受信処理を終了するためのタイムアウト時間Tも、取得情報の種類に応じて固定されている。
従って、従来のように、捕捉衛星数および受信レベルでタイムアウト時間を変更して制御する場合に比べて、本実施形態は受信制御を簡単にできる。このため、受信制御処理を簡易にできて低機能な制御装置で実現でき、消費電力を低減できる。このため、本実施形態の受信制御は、ソーラー電池で充電される二次電池80で駆動される電子時計(腕時計)1にも組み込むことができる。
(2)また、受信停止制御部424は、所定時間Iの間隔で受信条件を満たしていない場合にはタイムアウト時間内であっても受信を停止するため、受信環境が悪い状態で無駄に受信処理を継続することがなく、無駄な電力消費を抑制でき、電子時計1の持続時間も長くできる。
さらに、受信停止制御部424は、受信条件の判定時に条件に満たないと判定した場合は、即座に受信を停止するため、受信が困難な環境にいることを早期にユーザーに通知できる。従って、ユーザーに受信環境を変えてもらうことができ、再度の強制受信操作などを行うことで、受信に成功する確率も向上できる。
(3)本実施形態では、時刻情報を取得する場合は、受信条件として捕捉衛星数を1とし、測位計算用情報や日付情報、うるう秒情報を取得する場合は、受信条件として捕捉衛星数を2としている。このため、各情報の取得に適したGPS衛星100を捕捉できる状態であるかを効果的に判定でき、各情報を取得できる確率を向上できるとともに、無駄な受信処理を継続することを防止でき、消費電力も抑制できる。
(4)本実施形態では、時刻情報を取得する場合は所定時間Iを15秒、タイムアウト時間Tを60秒とし、それ以外の情報を取得する場合は所定時間Iを30秒、タイムアウト時間Tを120秒としている。このため、各情報の送信タイミングなどを考慮して受信条件を適切に判定できる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限らない。
例えば、受信状態判定部423は、受信開始後の1回目の判定タイミングまでの所定時間Iを第1所定時間I1とし、それ以降の所定時間Iを第2所定時間I2とし、第2所定時間I2を第1所定時間I1よりも短い時間に設定してもよい。例えば、第1所定時間I1を30秒、第2所定時間I2を15秒などに設定すればよい。
この場合、図6に示すように、S2では、所定時間Iとして第1所定時間I1を設定する。従って、受信処理の開始後、第1所定時間I1(例えば30秒)経過時点で、最初のS4の判定処理を行う。そして、S8でNoと判定された場合、所定時間Iとして第2所定時間I2(例えば15秒)を設定する。このため、2回目以降のS4の判定処理は、前回の判定タイミングから第2所定時間I2の経過時点で行われる。
このため、図6のフローチャートでは、受信開始後、例えば、30秒(第1所定時間I1)、45秒(第2所定時間I2、以後同じ)、60秒等とタイムアウト時間Tまで判定処理が行われる。
なお、図6に示すその他の処理は前記実施形態と同じであるため、説明を省略する。
このような変形例によれば、受信判定処理の第1回目は第1所定時間経過後にしているので、安定した受信状態で判定処理を行うことができ、複数の衛星を捕捉する必要がある場合でも受信状態を正しく判定できる。
さらに、受信判定処理の2回目以降は第2所定時間I2の間隔で受信条件を判定しているので、受信条件が悪化して衛星を捕捉できなくなった場合も、迅速に検出できる。従って、無駄な受信を継続することを防止できる。
なお、第1所定時間I1、第2所定時間I2の設定は、各種取得情報のうち、一部の情報を取得する場合のみ設定してもよい。例えば、測位計算用情報を取得する場合のみ、第1,2の所定時間を設定してもよいし、測位計算用情報、日付情報、うるう秒情報等の2つの衛星を捕捉する場合に、第1,2の所定時間を設定してもよい。
さらに、前記実施形態では、測位計算用情報を取得する場合に、捕捉衛星数Nを「2」としていたが、「3」以上に設定してもよい。すなわち、測位計算用情報を取得するには、通常、4つのGPS衛星100を捕捉する必要があるため、受信継続の判定条件としても「2」よりも大きな値にしてもよい。
また、日付情報、うるう秒情報を取得する場合に、時刻情報と同様に、捕捉衛星数Nを「1」としてもよい。
ただし、日付情報、うるう秒情報は、受信する機会が少ない点を考慮し、受信時に2つの衛星からデータを取得して整合性を確認できるようにするため、前記実施形態のように捕捉衛星数Nを「2」とすることが好ましい。
また、自動受信処理としては、定時自動受信処理に限らず、例えば、ソーラーパネルの発電電力を検出して電子時計1が屋外に配置されていると判定した場合に自動的に受信する屋外判定自動受信処理を行ってもよい。なお、この屋外判定による自動受信処理は、前回の屋外判定自動受信処理から所定時間経過後に実施することで、1日に1回程度の頻度で実施すればよい。
本発明の電子時計は、指針を有するアナログ時計に限らず、指針およびディスプレイを有するコンビネーション時計や、ディスプレイのみを有するデジタル時計に適用してもよい。さらに、本発明は、腕時計に限らず、置き時計や懐中時計などの各種時計や、携帯電話機、デジタルカメラ、PND(パーソナル・ナビゲーション・デバイス)、カーナビなどの時計機能を有する各種情報端末等に適用してもよい。
また、上述の実施形態は、位置情報衛星の例としてGPS衛星について説明したが、本発明の位置情報衛星としては、GPS衛星だけではなく、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)などの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)や、SBASなどの静止衛星や準天頂衛星などの時刻情報を含む衛星信号を発信する位置情報衛星でもよい。
1…電子時計、12…指針、14…リューズ、15,16…ボタン、20…GPSアンテナ、30…GPS受信回路、40…制御回路、41…生成部、42…受信制御部、43…表示制御部、50…記憶部、60…時計部、70…発電装置、80…二次電池、100…GPS衛星、121…秒針、122…分針、123…時針、421…取得情報設定部、422…衛星捕捉制御部、423…受信状態判定部、424…受信停止制御部。

Claims (7)

  1. 位置情報衛星を捕捉し、捕捉した前記位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した衛星信号から取得した取得情報に基づいて生成情報を生成する生成部と、
    前記生成情報を表示する表示部と、
    前記受信部を制御する受信制御部と、を備える電子時計であって、
    前記受信制御部は、
    前記衛星信号から取得する取得情報の種類を設定する取得情報設定部と、
    前記受信部を制御して位置情報衛星の捕捉処理を実行する衛星捕捉制御部と、
    捕捉された位置情報衛星の捕捉衛星数および捕捉された位置情報衛星から受信した衛星信号の受信信号レベルを、予め設定した所定時間間隔で確認し、前記取得情報設定部で設定された取得情報の種類に応じて設定される受信条件を満たしているかを判定する受信状態判定部と、
    前記受信状態判定部で受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、前記取得情報が取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間を経過した場合は受信を停止する受信停止制御部と、
    を備えることを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記受信状態判定部は、
    前記取得情報の種類が時刻情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を1つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定する
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記受信状態判定部は、
    前記取得情報の種類が測位計算に用いる測位計算用情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を2つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定する
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記受信状態判定部は、
    前記取得情報の種類が日付情報またはうるう秒情報の場合は、受信信号レベルが所定閾値以上の位置情報衛星を2つ以上捕捉していることを前記受信条件として設定する
    ことを特徴とする電子時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子時計において、
    前記受信状態判定部は、
    受信処理開始後、第1所定時間が経過した際に前記捕捉衛星数および受信信号レベルの1回目の確認を行い、その後は、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間の間隔で前記捕捉衛星数および受信信号レベルを確認する
    ことを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子時計において、
    前記受信停止制御部は、
    前記取得情報の種類が時刻情報の場合は、前記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間に設定し、
    前記取得情報の種類が時刻情報以外の場合は、前記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間よりも長い第2タイムアウト時間に設定する
    ことを特徴とする電子時計。
  7. 位置情報衛星を捕捉し、捕捉した前記位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した衛星信号から取得した取得情報に基づいて生成情報を生成する生成部と、
    前記生成情報を表示する表示部と、
    前記受信部を制御する受信制御部と、を備える電子時計の衛星信号受信方法であって、
    前記衛星信号から取得する取得情報の種類を設定する取得情報設定工程と、
    前記受信部を制御して位置情報衛星の捕捉処理を実行する衛星捕捉制御工程と、
    捕捉された位置情報衛星の捕捉衛星数および捕捉された位置情報衛星から受信した衛星信号の受信信号レベルを、予め設定した所定時間間隔で確認し、前記取得情報設定工程で設定された取得情報の種類に応じて設定される受信条件を満たしているかを判定する受信状態判定工程と、
    前記受信状態判定工程で受信条件に満たないと判定した場合は受信を停止し、受信条件を満たしていると判定した場合は受信を継続し、前記取得情報が取得された場合または受信処理開始時からの経過時間が予め設定したタイムアウト時間になった場合は受信を停止する受信停止制御工程と、
    を備えることを特徴とする電子時計の衛星信号受信方法。
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