JP2014066536A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面に成膜された膜の膜厚を測定する際に、基板が大気中に暴露されることを防止しながら、膜厚を直接精度よく測定する。
【解決手段】成膜装置は、成膜部3、真空搬送路6および膜厚測定部8を有する。成膜部3は、基板10の表面に膜11を成膜する。真空搬送路6は、気密に設けられており、真空搬送路6の壁部6aには、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な観察窓22が設けられている。膜厚測定部8は、表面に膜11が成膜された基板10が真空搬送路6の内部に配置された状態で、真空搬送路6の外部から、ポンプ光およびプローブ光を、観察窓22を透過させて膜11に照射する。また、膜厚測定部8は、観察窓22を透過して真空搬送路6の外部に導かれた反射光の強度を測定し、測定された強度に基づいて、膜11の膜厚を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成膜装置および成膜方法に関し、特に、基板の表面に成膜された膜の膜厚を測定する成膜装置および成膜方法に関する。
基板の表面に膜を成膜する成膜装置には、例えば真空チャンバ内に、基板の表面に成膜される膜の膜厚を測定するための膜厚モニタが設けられている。
膜厚モニタとして、真空状態での動作が安定している点、および、真空チャンバ内の雰囲気を汚染しない点で、水晶振動子からなるセンサが用いられている。例えば真空チャンバ内で基板の表面に蒸着材料を蒸着する際に、基板の付近に配置された水晶振動子の表面に蒸着材料が付着すると、水晶振動子の重量が増加することで、水晶振動子の共振周波数が低くなる。したがって、水晶振動子の共振周波数を測定することで、蒸着量を算出することができ、水晶振動子の共振周波数の時間変化を測定することで、蒸着レートを算出することができる。
特開2012−112035号公報(特許文献1)には、真空蒸着装置において、水晶振動子からなるモニタ用膜厚センサおよび校正用膜厚センサが設けられ、これらの膜厚センサから蒸着源の開口部の中心までの距離を変えて蒸着レートを計測する技術が記載されている。
また、水晶振動子からなるセンサ以外の膜厚モニタとして、エリプソメータが知られている。エリプソメータは、例えば直線偏光からなる光を膜に入射し、入射された光が膜により反射された反射光の偏光状態の変化を測定することで、膜の膜厚を算出する。
特許第4511488号公報(特許文献2)には、有機EL素子の製造装置において、成膜室に設けられた透過窓を介して膜厚をエリプソメータにより計測し、計測した膜厚が予め設定された膜厚となった場合に、次の成膜室へ搬送する技術が記載されている。
あるいは、水晶振動子からなるセンサを用いた膜厚測定方法以外の膜厚測定方法として、光学式光透過法またはポンププローブ法が知られている。
特開平8−304032号公報(特許文献3)には、蒸着部とマージン部とを交互に形成してなるコンデンサ用金属化フィルムについて、光学式光透過法によりマージン部幅および蒸着部の金属蒸着膜の厚さを同時に検出する技術が記載されている。
また、特開平5−172739号公報(特許文献4)には、ポンププローブ法を用い、試料表面からの反射プローブ光と、基準表面からの基準プローブ光を光検出器上で干渉させ、検出表面の表面振動を測定することで、薄膜の厚さを測定する技術が記載されている。
特開2012−112035号公報 特許第4511488号公報 特開平8−304032号公報 特開平5−172739号公報
上記特許文献1に記載された水晶振動子からなるセンサを用いた膜厚モニタの技術は、基板の表面に成膜された膜の膜厚を直接測定するものではない。したがって、予め、センサによる測定値と、膜厚測定の対象物(測定対象物)である膜の実際の膜厚との比較(較正)を行って補正係数を取得し、膜を成膜する際には、センサによる測定値を、予め取得した補正係数を用いて補正することで膜厚を算出しなくてはならない。
しかし、上記補正係数は、真空チャンバ内でセンサが設置される位置、真空チャンバ内における温度分布、または、成膜工程のフローなどの成膜条件により変化する。そのため、例えば成膜条件を変更した場合にも、上記補正係数が変化するため、補正係数を取得して補正をし直さなければならず、測定対象物である膜の膜厚を精度よく測定することは容易ではない。
上記特許文献2に記載されたエリプソメータを用いた膜厚モニタの技術によれば、膜厚を直接測定することができる。しかし、エリプソメータを用いた膜厚測定方法は光学干渉式の方法であるため、測定対象物としての膜が、入射光を透過可能であることが必要である。例えば測定対象物としての膜が金属膜であり、膜厚が例えば100nm以上であるときは、膜を透過した透過光の光量が不足し、膜厚の測定値の精度が低下するか、膜厚の測定が不可能となる。
上記特許文献3に記載された光学式光透過法を用いた膜厚測定の技術についても、エリプソメータを用いた技術と同様に、膜厚が100nm以上の金属膜については、膜厚の測定値の精度が低下するか、膜厚の測定が不可能となる。
上記特許文献4に示すポンププローブ法を用いた膜厚測定の技術によれば、測定対象物としての膜にポンプ光を照射して超音波を生じさせ、プローブ光でその表面振動を検出することで、測定対象物としての膜の厚さを測定する。しかし、特許文献4に記載された技術では、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることを防止することができない。そのため、測定対象物としての膜が例えば酸化や吸湿などにより変質するものである場合には、膜厚測定の際に、膜が変質するか、または、膜の機能が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の表面に膜を成膜する成膜装置において、成膜された膜の膜厚を測定する際に、基板が大気中に暴露されることを防止しながら、膜厚を直接精度よく測定できる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
代表的な実施の形態による成膜装置は、基板の表面に膜を成膜する成膜装置である。成膜装置は、成膜部、真空搬送路および膜厚測定部を有する。成膜部は、基板の表面に膜を成膜する。真空搬送路は、気密に設けられており、真空搬送路の壁部には、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な観察窓が設けられている。膜厚測定部は、成膜部により表面に膜が成膜された基板が真空搬送路の内部に配置された状態で、真空搬送路の外部から、ポンプ光およびプローブ光を、観察窓を透過させて膜に照射する。また、膜厚測定部は、照射されたプローブ光が膜により反射され、観察窓を透過して真空搬送路の外部に導かれた、反射光の強度を測定し、測定された強度に基づいて、膜の膜厚を測定する。
また、代表的な実施の形態による成膜方法は、気密に設けられた真空搬送路と、真空搬送路の壁部に設けられ、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な観察窓を備えた成膜装置における成膜方法である。まず、成膜部により基板の表面に膜を成膜する。次いで、成膜部により表面に膜が成膜された基板が真空搬送路の内部に配置された状態で、真空搬送路の外部から、ポンプ光およびプローブ光を、観察窓を透過させて膜に照射する。そして、照射されたプローブ光が膜により反射され、観察窓を透過して真空搬送路の外部に導かれた、反射光の強度を測定し、測定された強度に基づいて、膜の膜厚を測定する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
代表的な実施の形態によれば、基板の表面に膜を成膜する成膜装置において、成膜された膜の膜厚を測定する際に、基板が大気中に暴露されることを防止しながら、膜厚を直接精度よく測定できる。
実施の形態1の成膜装置の概略構成を示す図である。 実施の形態1の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す図である。 反射光の強度の時間依存性を示すデータである。 反射光の強度の周波数依存性を示すデータである。 実施の形態1の成膜工程の一部を示すフロー図である。 実施の形態1の成膜工程の変形例における、膜厚分布の均一性、膜厚分布の均一性の変動量および蒸着量の基板番号依存性を示すグラフである。 実施の形態2の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す図である。 実施の形態2の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す斜視図である。 実施の形態3の成膜装置の概略構成を示す図である。 実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを示す平面図である。 実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを拡大して示す図である。 実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを示す断面図である。 実施の形態3の成膜工程における基板の要部断面図である。 実施の形態3の成膜工程における基板の要部断面図である。 実施の形態3の成膜工程における基板の要部断面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことはいうまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
<成膜装置>
初めに、実施の形態1の成膜装置の構造について説明する。本実施の形態1の成膜装置は、基板に例えば金属膜を蒸着する成膜装置である。
なお、以下では、金属膜を蒸着する成膜装置について説明する。しかし、本実施の形態1の成膜装置は、金属膜を蒸着する成膜装置に限られない。したがって、本実施の形態1の成膜装置は、金属膜に代え、導電性を有し、可視光が透過できない各種の導電膜を蒸着するものにも適用可能である(以下、実施の形態2および実施の形態3においても同様)。さらに、本実施の形態1の成膜装置は、可視光が透過する各種の膜を蒸着するものにも適用可能である(以下、実施の形態2および実施の形態3においても同様)。
また、以下では、成膜装置が蒸着法により膜を成膜するものである場合について説明する。しかし、本実施の形態1の成膜装置は、蒸着法により膜を成膜するものに限られない。したがって、本実施の形態1の成膜装置は、蒸着法に代え、スパッタリング法、塗布法など各種の成膜方法により膜を成膜するものにも適用可能である(以下、実施の形態2および実施の形態3においても同様)。
図1は、実施の形態1の成膜装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、成膜装置は、真空チャンバ(成膜室)1、保持部2、成膜部3、蒸着量測定部4、制御部5、真空搬送路(搬送室)6、搬送部7および膜厚測定部8を有する。
真空チャンバ(成膜室)1は、気密に設けられており、真空チャンバ1の内部に配置された基板10の表面に膜11が成膜される。
なお、以下では、成膜装置が、気密に設けられた真空チャンバを有し、真空チャンバ内で基板の表面に膜を成膜する例について説明する。しかし、本実施の形態1の成膜装置は、表面に膜が成膜された基板が気密に設けられた空間(室)の内部に配置された状態で、膜厚測定が行われればよく、真空チャンバ内で基板の表面に膜を成膜する成膜装置に限られない。したがって、本実施の形態1の成膜装置が、気密に設けられた成膜室を有しておらず、大気中で基板の表面に膜を成膜するものでもよい。
保持部2は、真空チャンバ1の内部において、例えば静電吸着などにより、基板10を成膜部3に対向させた状態で、基板10を保持する。保持部2は、例えば図1のZ軸の周りに回転可能に設けられており、駆動部12により保持部2を回転駆動することで、保持部2に保持されている基板10を回転させることができる。また、保持部2は、例えば図1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全部または一部の方向に移動可能に設けられていてもよく、このとき、駆動部12により保持部2を移動駆動することで、真空チャンバ1の内部における基板10の位置を調整することができる。さらに、保持部2が、例えば図1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全部または一部の方向に移動可能に設けられているときは、駆動部12により保持部2を移動駆動することで、搬送部7との間で、基板10を受け渡しすることができる。
なお、保持部2は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のいずれの方向にも移動可能でなくてもよい。また、保持部2とは別に、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全部または一部の方向に移動可能に設けられた搬送機構(図示は省略)を設け、その搬送機構により、搬送部7との間で、基板10を受け渡しするようにしてもよい。
成膜部3は、真空チャンバ1の内部に設けられた複数の蒸着源として、蒸着源13a、13b、13cを含む。蒸着源13a、13b、13cの内部には、それぞれ蒸着材料14a、14b、14cが入っている。例えば抵抗(図示は省略)による加熱、または、電子線源(図示は省略)を用いた電子線照射による加熱により、蒸着源13a、13b、13cの各々において、それぞれ蒸着材料14a、14b、14cが蒸発する。そして、蒸発した蒸着材料14a、14b、14cが、保持部2に保持された基板10の表面に蒸着される。すなわち、成膜部3により、真空チャンバ1の内部に配置された基板10の表面に、膜11が成膜される。
蒸着量測定部4は、真空チャンバ1の内部に設けられた複数の蒸着レートセンサとして、蒸着レートセンサ15a、15b、15cを含む。蒸着レートセンサ15a、15b、15cは、蒸着源13a、13b、13cの開口部16a、16b、16cの各々の近傍に、設けられている。蒸着レートセンサ15a、15b、15cは、それぞれ蒸着源13a、13b、13cからの蒸着材料14a、14b、14cの蒸着量を独立してモニタ(測定)することができる位置に配置されている。すなわち、蒸着レートセンサ15aは、蒸着源13aからの蒸着材料14aの蒸着量を測定し、蒸着レートセンサ15bは、蒸着源13bからの蒸着材料14bの蒸着量を測定し、蒸着レートセンサ15cは、蒸着源13cからの蒸着材料14cの蒸着量を測定する。
蒸着レートセンサ15a、15b、15cとして、例えば公知の水晶振動子からなる蒸着レートセンサを用いることができる。
制御部5は、換算機構17、蒸着源制御機構18およびプロセス制御機構19を含む。換算機構17は、蒸着レートセンサ15a、15b、15cの各々からの信号を、蒸着量に換算し、換算した蒸着量のデータ、すなわち測定した蒸着量のデータを、プロセス制御機構19に制御されている蒸着源制御機構18に送る。プロセス制御機構19および蒸着源制御機構18は、送られた蒸着量のデータに基づいて、成膜部3および保持部2の動作を制御する。具体的には、プロセス制御機構19および蒸着源制御機構18は、蒸着量のデータに基づいて、膜11の膜厚が、所望の膜厚または所望の膜厚分布となるように、蒸着源13a、13b、13cの蒸着量、保持部2の回転数または保持部2の位置を制御する。
真空搬送路(搬送室)6は、真空チャンバ(成膜室)1に隣接する位置に設けられている。真空搬送路6は、開閉可能に設けられたゲートバルブ20を介して真空チャンバ1と接続されており、ゲートバルブ20を開いたときに、真空チャンバ1と連通可能に設けられている。真空搬送路6は、ゲートバルブ20を閉じたときに、単独で気密になるように設けられており、ゲートバルブ20を開いたときに、真空チャンバ1と一体で気密になるように設けられている。
搬送部7は、真空搬送路6の内部において、基板10を保持した状態で、基板10を搬送する。搬送部7は、例えば図1のZ軸の周りに回転可能に設けられており、駆動部21により搬送部7を回転駆動することで、搬送部7に保持されている基板10を回転させることができる。また、搬送部7は、例えば図1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全部または一部の方向に移動可能に設けられており、駆動部21により搬送部7を移動駆動することで、真空搬送路6の内部で基板10を搬送し(移動させ)、保持部2との間で基板10を受け渡しすることができる。例えば蒸着処理(成膜工程)前の基板10は、搬送部7から保持部2に受け渡されることで、真空チャンバ1に搬入される。また、蒸着処理(成膜工程)後の基板10は、保持部2から搬送部7に受け渡されることで、真空チャンバ1から搬出される。
真空搬送路6の壁部6aには、観察窓(窓部)22が設けられており、蒸着処理(成膜工程)後の基板10を光学的に観察できるようになっている。観察窓22は、ポンプ光およびプローブ光が透過可能である。
真空搬送路6の外部には、膜厚測定部8が設けられている。膜厚測定部8は、照射測定部25および算出部26を含む。膜厚測定部8は、真空搬送路6の外部に設けられている。膜厚測定部8の詳細な構成は後述するが、膜厚測定部8は、蒸着処理(成膜工程)後の基板10の表面に成膜された膜11の膜厚を、観察窓22を介して、いわゆるポンププローブ法により測定できるようになっている。
なお、図1に示す例では、プロセス制御機構19は、例えば算出部26を介して、駆動部21を制御するようになっている。
<膜厚測定部>
次に、本実施の形態1の成膜装置における膜厚測定部について説明する。図2は、実施の形態1の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す図である。図2は、膜厚測定部8のうち照射測定部25、および、真空搬送路6を示している。
照射測定部25は、ポンプ光照射部27、プローブ光照射部28、強度測定部29および遅延時間発生部30を含み、いわゆるポンププローブ法により膜厚を測定する。ポンプ光照射部27は、基板10の表面に成膜された膜11に、パルスレーザ光からなるポンプ光を、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過させて照射する。プローブ光照射部28は、膜11のうちポンプ光が照射された領域に、パルスレーザ光からなるプローブ光を、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過させて照射する。すなわち、プローブ光照射部28は、ポンプ光が照射された膜11に、プローブ光を照射する。
強度測定部29は、照射されたプローブ光が反射された反射光の強度を測定する。具体的には、強度測定部29は、例えばプローブ光と反射光との差分を測定することで、反射光の強度を測定する。遅延時間発生部30は、ポンプ光の光路長とプローブ光の光路長との間の差(光路長差)を発生させることで、膜11にポンプ光が照射されるタイミング(時点、時刻)と、膜11にプローブ光が照射されるタイミング(時点、時刻)との間の遅延時間を発生させる。すなわち、遅延時間発生部30は、ポンプ光とプローブ光との間の光路長差を発生させることで、ポンプ光とプローブ光との間の遅延時間を発生させる。
なお、ポンプ光とプローブ光との間の遅延時間というときは、ポンプ光に対してプローブ光が遅延するものとする。
図2に示す照射測定部25には、レーザ31が設けられている。また、図2に示す照射測定部25には、分岐ミラー32、音響光学変調素子(Acousto-Optic Modulator:AOM)33、ミラー34、可動式リトロリフレクタ35、ミラーセット36およびダイクロイックミラー(波長分離ミラー)37の各光学素子が設けられている。また、図2に示す照射測定部25には、例えばBBO(β−BaB)結晶からなる非線形光学結晶素子38、ミラー39、ハーフミラー40、ハーフミラー41、差動入力センサ42、ビームエキスパンダ43および集光レンズ44の各光学素子またはセンサが設けられている。分岐ミラー32から集光レンズ44までの各光学素子は、ポンプ光およびプローブ光の両方または一方が通る光学系を構成している。
なお、以下の説明では、分岐ミラー32から集光レンズ44までのうち、差動入力センサ42、ビームエキスパンダ43および集光レンズ44を除いた部分を、光学系ユニット45と定義する。すなわち、分岐ミラー32からダイクロイックミラー37までの各光学素子およびセンサのうち、差動入力センサ42を除いた部分を、光学系ユニット45と定義する。また、ビームエキスパンダ43および集光レンズ44を、長ワーキングディスタンス光学系46と定義する。
レーザ31は、ポンプ光およびプローブ光となるパルスレーザ光を出射する。レーザ31が出射するパルスレーザ光の出力については、特に限定されないが、例えば数W程度とすることができる。また、レーザ31が出射するパルスレーザ光のパルス幅については、特に限定されないが、例えば100fs程度とすることができる。さらに、レーザ31が出射するパルスレーザ光の繰り返し周波数については、特に限定されないが、例えば80MHz程度とすることができる。
以下では、レーザ31として、例えばチタンサファイアレーザを用いて波長λが800nmであるパルスレーザ光を出射する場合を例として、説明する。しかし、レーザ31として、上記のレーザに代え、半導体レーザまたはYAG(Nd:YAG)レーザなど各種のレーザを用いることができる。
また、以下では、パルスレーザ光を単にレーザ光ということがある。
レーザ31から出射された波長λが800nmであるレーザ光は、光学系ユニット45に導入され、光学系ユニット45に導入されたレーザ光は、分岐ミラー32に入射される。分岐ミラー32に入射されたレーザ光は、分岐ミラー32により分岐し、ポンプ光47とプローブ光48とに分けられる。
分岐ミラー32により分岐されたポンプ光47は、AOM33に入射される。AOM33は、AOM33に入射されたポンプ光47を、変調する。例えば、信号発生器49により発生した、例えば1MHzの周波数を有する信号が、AOM33に送られる。そして、AOM33に入射され、繰り返し周波数が例えば80MHzであるポンプ光47は、AOM33により、例えば1MHzの周波数で振幅変調(強度変調)される。
AOM33により変調されたポンプ光47は、ミラー34により反射され、ミラー34により反射されたポンプ光47は、ミラーセット36のうちミラー34側に設けられたミラー36aに反射される。ミラー36aに反射されたポンプ光47は、可動式リトロリフレクタ35に入射される。可動式リトロリフレクタ35は、ポンプ光47の光路上に移動可能に設けられており、可動式リトロリフレクタ35を移動させることで、ポンプ光47の光路長を変更することができる。そして、可動式リトロリフレクタ35を移動させ、ポンプ光47の光路長を調整し、ポンプ光47とプローブ光48との間の光路差を発生させることで、ポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間を発生させる。つまり、可動式リトロリフレクタ35は、遅延時間発生部30として動作する。
なお、本実施の形態1では、可動式リトロリフレクタ35(遅延時間発生部30)が、ポンプ光47の光路上に設けられているが、可動式リトロリフレクタ35は、ポンプ光47の光路上に代え、プローブ光48の光路上に移動可能に設けられていてもよい。このような場合でも、可動式リトロリフレクタ35を移動させ、プローブ光48の光路長を調整し、ポンプ光47とプローブ光48との間の光路差を発生させることで、ポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間を発生させることができる。
また、可動式リトロリフレクタ35に代え、例えばパルスレーザ光からなるプローブ光を発生させるレーザを、パルスレーザ光からなるポンプ光を発生させるレーザ31とは別に設けることができる。そして、そのレーザがパルスレーザ光からなるプローブ光を発生させるタイミングを、レーザ31がパルスレーザ光からなるポンプ光を発生させるタイミングよりも遅延させることで、ポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間を発生させることができる。
可動式リトロリフレクタ35により反射されたポンプ光47は、ミラーセット36のうちダイクロイックミラー37側に設けられたミラー36bにより反射された後、ダイクロイックミラー37に入射される。ダイクロイックミラー37として、例えば波長λが800nmであるレーザ光を反射し、その他の波長の光を透過するものを用いることができる。このときダイクロイックミラー37に入射され、波長λが800nmであるポンプ光47は、ダイクロイックミラー37で反射される。
ダイクロイックミラー37により反射されたポンプ光47は、光学系ユニット45から導出される。光学系ユニット45から導出されたポンプ光47は、長ワーキングディスタンス光学系46のビームエキスパンダ43に入射される。ビームエキスパンダ43は、例えば2枚のレンズからなり、レーザ光(レーザビーム)のビーム径を一定の倍率のビーム径に拡大する。すなわち、ビームエキスパンダ43は、レーザ光からなるポンプ光47の光束を一定の倍率の光束に広げる。
ビームエキスパンダ43により光束が広げられたポンプ光47は、集光レンズ44を透過した後、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過し、真空搬送路6の内部に配置された基板10の表面に成膜されている膜11に照射される。集光レンズ44は、ビーム径が拡大された(光束が広げられた)ポンプ光47を、基板10の表面に成膜された膜11の表面で集光させて照射する。
したがって、レーザ31、分岐ミラー32、AOM33およびダイクロイックミラー37は、基板10の表面に成膜された膜11にポンプ光47を照射するポンプ光照射部27として動作する。
膜11のうちポンプ光47が照射された領域では、ポンプ光47により膜11中の材料(物質)が励起され、例えば超音波振動が発生することで、膜11の誘電率が時間に伴って変化する。
前述したように、ポンプ光47がパルスレーザ光からなるとき、ポンプ光47は、例えば10ns程度の繰り返し周期ごとに、例えば100fs程度のパルス幅を有するパルス光として照射される。そして、膜11のうちポンプ光47が照射された領域では、例えば10ns程度の繰り返し周期ごとに、超音波振動が発生し、発生した超音波振動は、例えば数ps〜数百ps程度の時間で減衰する。
ポンプ光47は、一定の繰り返し周期で膜11中の材料(物質)を励起することができるものであればよく、パルスレーザ光に限られない。したがって、ポンプ光47として、レーザ光以外の例えばLED(Light Emitting Diode)光などの各種の光を用いることができる。あるいは、ポンプ光47として、パルス光以外の例えば連続光などの各種の光を用いることができる。
一方、分岐ミラー32により分岐されたプローブ光48は、非線形光学結晶素子38に入射される。非線形光学結晶素子38は、非線形光学結晶素子38に入射された光の波長を、非線形光学効果を用いて変換する。プローブ光48として非線形光学結晶素子38に入射された、波長λが800nmであるレーザ光は、波長λが400nmである第2高調波(Second Harmonic Generation:SHG)からなるレーザ光に変換される。
非線形光学結晶素子38を透過したプローブ光48は、ミラー39により反射され、ミラー39により反射されたプローブ光48は、ハーフミラー40に入射される。ハーフミラー40に入射されたプローブ光48のうち一部は、ハーフミラー40により反射され、基準光50として差動入力センサ42に入射される。
また、ハーフミラー40に入射されたプローブ光48のうち残りの部分は、ハーフミラー40を透過し、ハーフミラー40を透過したプローブ光48は、ハーフミラー41に入射される。ハーフミラー41に入射されたプローブ光48は、ハーフミラー41を透過する。ハーフミラー41を透過したプローブ光48は、ダイクロイックミラー37に入射され、波長λが400nmであるプローブ光48は、ダイクロイックミラー37を透過する。
ダイクロイックミラー37を透過したプローブ光48の光路は、ポンプ光47の光路と共通の光路OP1となる。そして、ダイクロイックミラー37を透過したプローブ光48は、ポンプ光47と同様に、光学系ユニット45から導出され、ビームエキスパンダ43によりビーム径が拡大される(光束が広げられる)。
ビームエキスパンダ43により光束が広げられたプローブ光48は、ポンプ光47と同様に、集光レンズ44を透過した後、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過し、真空搬送路6の内部に配置された基板10の表面に成膜されている膜11に照射される。このとき、集光レンズ44は、ビーム径が拡大された(光束が広げられた)プローブ光48を、基板10の表面に成膜された膜11の表面で集光させて照射する。また、膜11に照射されたプローブ光48は、膜11により反射される。
したがって、レーザ31、分岐ミラー32、非線形光学結晶素子38およびダイクロイックミラー37は、基板10の表面に成膜された膜11にプローブ光48を照射するプローブ光照射部28として動作する。プローブ光照射部28は、基板10の表面に成膜された膜11のうち、ポンプ光47が照射された領域にプローブ光48を照射する。すなわち、プローブ光照射部28は、ポンプ光47が照射された膜11に、プローブ光48を照射する。また、プローブ光照射部28は、プローブ光48を、ポンプ光47の光路と共通の光路OP1を通して、膜11に照射する。
また、ビームエキスパンダ43は、ポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路OP1上に設けられており、集光レンズ44は、ポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路OP1上であって、ビームエキスパンダ43よりも膜11側に設けられている。
プローブ光48が照射されるタイミングは、ポンプ光47が照射されるタイミングよりも遅延している。また、前述したように、膜11のうちポンプ光47が照射された領域では、ポンプ光47により膜11中の材料(物質)が励起され、例えば超音波振動が発生することで、膜11の誘電率が時間に伴って変化している。したがって、プローブ光48が膜11により反射される反射率、すなわち反射光51の強度は、時間に伴って変化する。すなわち、プローブ光48(基準光50)と反射光51とは、振幅および位相が異なり、プローブ光48(基準光50)と反射光51との間の振幅差および位相差は、時間に伴って変化する。
プローブ光48は、反射光51の強度を精度よく測定するため、好適には、パルスレーザ光である。しかし、プローブ光48として、レーザ光以外の例えばLED光などの各種の光を用いることができる。あるいは、プローブ光48として、パルス光以外の例えば連続光などの各種の光を用いることができる。
膜11により反射された反射光51は、観察窓22を透過し、真空搬送路6の外部に導かれる。真空搬送路6の外部に導かれた反射光51は、集光レンズ44、ビームエキスパンダ43およびダイクロイックミラー37を通った後、ハーフミラー41に入射される。ハーフミラー41に入射された反射光51のうち、一部は、ハーフミラー41により反射され、差動入力センサ42に入射される。
前述したように、差動入力センサ42に入射された基準光50(プローブ光48)と反射光51とは、振幅および位相が異なる。差動入力センサ42は、この基準光50と反射光51との差分を取り出し、取り出した差分を信号として出力する。差動入力センサ42により出力された信号は、ロックインアンプ52に入力される。ロックインアンプ52は、差動入力センサ42から入力された信号のうち、例えば前述した信号発生器49により発生した信号53と同期した成分を抽出することで、反射光51の強度を測定する。つまり、差動入力センサ42およびロックインアンプ52は、基準光50(プローブ光48)と反射光51との差分を測定することで、反射光51の強度を測定する強度測定部29として動作する。
本実施の形態1では、ビームエキスパンダ43によりポンプ光47およびプローブ光48のビーム径を拡大し(光束を広げ)、ビーム径が拡大された(光束が広げられた)ポンプ光47およびプローブ光48を集光レンズ44により集光させて膜11に照射する。これにより、ビームエキスパンダ43が設けられず、集光レンズ44のみが設けられている場合に比べ、集光レンズ44と膜11との間の距離、すなわち作動距離(ワーキングディスタンス)WDを大きくすることができる。そのため、膜厚測定部8を真空搬送路6の外部に配置する際の位置の自由度が大きくなる。
例えば、図2に示すように、作動距離WDを、集光レンズ44の膜11側の面と、真空搬送路6の内部に配置された基板10の表面に成膜された膜11の表面との間の距離と定義する。このとき、好適には、作動距離WDは、300mm以上である。作動距離WDが300mm未満の場合、真空搬送路6の内部に配置された基板10と、真空搬送路6の壁部6aまたは観察窓22との間で、例えば接触を防止するための十分な間隔を確保できないおそれがある。また、作動距離WDが300mm未満の場合、真空搬送路6の外部に配置された膜厚測定部8(照射測定部25)と、真空搬送路6の壁部6aまたは観察窓22との間で、例えば接触を防止するための十分な間隔を確保できないおそれがある。したがって、作動距離WDが300mm以上であるときは、基板10と壁部6aおよび観察窓22との間で十分な間隔を確保することができ、膜厚測定部8(照射測定部25)と壁部6aおよび観察窓22との間で十分な間隔を確保することができる。
ポンプ光47およびプローブ光48の光路OP1は、好適には、基板10の表面に垂直な方向に延伸している。すなわち、好適には、ポンプ光照射部27は、基板10の表面に垂直な方向からポンプ光47を照射し、プローブ光照射部28は、基板10の表面に垂直な方向からプローブ光48を照射する。また、好適には、強度測定部29は、照射されたプローブ光48が基板10の表面に垂直な方向に反射された反射光51の強度を測定する。作動距離WDを一定にしたとき、ポンプ光47およびプローブ光48を基板10の表面に垂直な方向から照射することで、基板10の表面に対して傾斜した方向から照射する場合に比べ、膜厚測定部8と、真空搬送路6の壁部6aおよび観察窓22との距離を大きくすることができる。そのため、膜厚測定部を真空搬送路の外部に配置する際の位置の自由度が大きくなる。
このようにして差動入力センサ42およびロックインアンプ52により測定された反射光51の強度の測定値は、ロックインアンプ52から算出部26に送られる。
前述したように、可動式リトロリフレクタ35(遅延時間発生部30)は、ポンプ光47とプローブ光48との光路長差を発生させることで、ポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間を発生させる。そして、膜厚測定部8は、可動式リトロリフレクタ35により発生させる遅延時間を変更しながら、ポンプ光照射部27によるポンプ光47の照射、プローブ光照射部28によるプローブ光48の照射、および、強度測定部29による反射光51の強度の測定を繰り返す。算出部26は、各遅延時間に対応した、反射光51の強度の測定値を含むデータを取得する。算出部26は、このようにして取得したデータを例えば重ね合わせることで、すなわち、取得したデータに基づいて、反射光51の強度の時間依存性を示すデータを得る。
図3は、反射光の強度の時間依存性を示すデータである。図3において、横軸は、ポンプ光とプローブ光との間の光路長差によって発生させた、ポンプ光とプローブ光との間の遅延時間に対応した時間を示し、縦軸は、反射光の強度に対応した強度を示している。図3に示すように、反射光の強度の時間依存性を示すデータは、振動波形を含む。
算出部26(図2参照)は、このような振動波形を含むデータに対して、例えばフーリエ変換を施すことで、振動波形に含まれる周波数成分を抽出し、反射光の強度の周波数依存性を示すデータ、すなわち、反射光の強度の周波数スペクトルを得る。
図4は、反射光の強度の周波数依存性を示すデータである。図4において、横軸は、周波数を示し、縦軸は、反射光の強度に対応した強度を示している。図4に示すデータ、すなわち周波数スペクトルでは、膜11が振動する振動周波数f1に対応したピークPK1が検出され、ピークPK1以外にも、基板10が振動する振動周波数f2に対応したピークPK2が検出される。
ここで、膜の弾性定数をCとし、膜の密度をρとし、膜の膜厚をdとし、膜の振動周波数をfとするとき、振動周波数fと膜厚dとの関係は、下記式(1)
C=ρ×(2d×f) (1)
で表される。上記式(1)を用いて膜の膜厚dを算出するためには、膜の振動周波数fを測定するだけでなく、膜の弾性定数Cおよび密度ρを予め求めておく必要がある。
本実施の形態1では、複数の基板10に膜11を成膜する際に、各基板10の間で、膜11の弾性定数Cおよび密度ρの変動は少ないと考えられる。そのため、図4において、膜11の振動周波数に対応したピークが検出されると予測される周波数の付近で検出されるピークのみを、膜11の振動に対応するものと判断することができる。このようにして、膜11の振動周波数fを決定することができ、上記式(1)を用いて膜11の膜厚dを算出することができる。
つまり、算出部26は、遅延時間を変更しながら、強度測定部29により測定された反射光51の強度の測定値を取得し、取得した測定値に基づいて、膜厚を算出する。
このような構成により、本実施の形態1の成膜装置では、基板10が真空チャンバ1の内部に配置された状態で、成膜部3により基板10の表面に膜11が成膜される。表面に膜11が成膜された基板10は、真空チャンバ1の内部から真空搬送路6の内部に搬送される。表面に膜11が成膜された基板10が真空搬送路6の内部に配置された状態で、基板10の表面に成膜された膜11には、膜厚測定部8の照射測定部25により、真空搬送路6の外部から、観察窓22を透過してポンプ光47およびプローブ光48が照射される。また、照射測定部25は、照射されたプローブ光48が膜11により反射され、観察窓22を透過して真空搬送路6の外部に導かれた反射光51の強度を測定する。測定された強度に基づいて、膜厚測定部8の算出部26が膜11の膜厚を算出することで、膜厚測定部8は、膜11の膜厚を測定する。
膜厚測定部8により測定された膜厚のデータは、プロセス制御機構19に送られる。プロセス制御機構19は、送られたデータに基づいて、成膜部3および保持部2の動作を制御する。具体的には、プロセス制御機構19は、膜厚のデータに基づいて、膜11の膜厚が、所望の膜厚または所望の膜厚分布となるように、蒸着源制御機構18により、蒸着源13a、13b、13cの蒸着量、保持部2の回転数または保持部2の位置を制御する。
なお、図示は省略するが、レーザ光から作業者を保護するために、ポンプ光、プローブ光および反射光の光路を覆うように、各々の光を透過させない材質からなるカバーを設け、ポンプ光、プローブ光および反射光を外部に対して遮光することは、いうまでもない。
<成膜工程>
次に、本実施の形態1の成膜工程について説明する。図5は、実施の形態1の成膜工程の一部を示すフロー図である。
なお、以下の成膜工程は、複数の基板10に対して順次蒸着処理を行うものである。そして、複数の基板10のうち、現在蒸着処理を行う基板(現在の基板)を基板W1とし、前に蒸着処理を行った基板(前の基板)を基板W0とし、次に蒸着処理を行う基板(次の基板)を基板W2とする。
初めに、基板W1の蒸着条件(成膜条件)を設定する(ステップS11)。このステップS11では、例えば予め行ったシミュレーションまたは実験に基づいて、各蒸着源13a、13b、13cの蒸着量、各蒸着レートセンサ15a、15b、15cのツーリングファクターなどからなる蒸着条件を設定する。また、各蒸着源13a、13b、13cおよび基板10(基板W1)のいずれか一方が他方に対して相対的に移動する場合には、蒸着条件には、その移動速度も含まれる。
このステップS11では、後述するステップS22で説明するように、前の基板W0の膜厚の測定値と、さらにその前の基板の膜厚の測定値との差が目標の範囲内にないときは、上記の方法により設定されている蒸着条件を、さらに変更する。
次に、基板W1を真空チャンバ1に搬入する(ステップS12)。このステップS12では、例えばゲートバルブ20を開き、搬送部7から保持部2へ基板(現在の基板)W1を受け渡し、再びゲートバルブ20を閉じることで、基板W1を真空チャンバ1に搬入する。
次に、蒸着処理を開始する(蒸着開始、ステップS13)。このステップS13では、例えば抵抗による加熱、または、電子線源を用いた電子線照射による加熱により、蒸着材料14a、14b、14cを蒸発させ、蒸発させた蒸着材料14a、14b、14cを、真空チャンバ1の内部に配置された基板W1の表面に蒸着する。
次に、蒸着レートセンサにより測定された蒸着量が目標値に到達したか判定する(ステップS14)。このステップS14では、蒸着中は、蒸着源の温度、蒸着源への投入電力量などを測定しながら、複数の蒸着レートセンサ15a、15b、15cの各々からの信号を換算機構17により蒸着量に換算することで、蒸着材料14a、14b、14cの蒸着量を測定する。そして、蒸着レートセンサ15a、15b、15cにより測定された蒸着量が目標値に到達したか否かを判定する。
このステップS14において、測定された蒸着量が目標値に到達していないと判定されたときは、ステップS14の前に戻り、蒸着処理(成膜工程)を継続する。
一方、このステップS14において、測定された蒸着量が目標値に到達したと判定されたときは、蒸着処理を終了する(蒸着終了、ステップS15)。
次に、基板W1を真空搬送路6へ搬出する(ステップS16)。このステップS16では、例えばゲートバルブ20を開き、保持部2から搬送部7へ基板W1を受け渡し、再びゲートバルブ20を閉じることで、基板W1を真空チャンバ1から真空搬送路6へ搬出する。
なお、ステップS16を行った後、真空チャンバ1の内部は、基板が配置されていない状態、すなわち、真空チャンバ1の内部が空になるため、すぐに、次の基板を真空チャンバ1に搬入してもよい。これにより、タクトタイムを短縮することができる。
次に、膜の膜厚を測定する(ステップS17)。このステップS17では、基板W1が真空搬送路6の内部に配置された状態で、膜11にポンプ光47およびプローブ光48を照射し、照射されたプローブ光48が反射された反射光51の強度を測定し、測定された強度に基づいて、膜11の膜厚を測定する。
次に、膜厚の測定値が目標とする範囲内にあるか判定する(ステップS18)。このステップS18では、例えばプロセス制御機構19により、膜厚の測定値が所定の目標とする範囲内にあるか否かを判定する。
このステップS18において、膜厚の測定値が目標とする範囲内にないと判定されたときは、成膜工程を停止する(成膜停止、ステップS19)。すなわち、膜厚の測定値が目標とする範囲内にないと判定されたときは、蒸着処理(成膜工程)において何らかの異常が発生したと判断し、成膜工程を停止し、膜11が成膜された基板W1を廃棄する。
一方、このステップS18において、膜厚の測定値が目標とする範囲内にあると判定されたときは、さらに次の判定工程(ステップS20)に進む。このステップS20では、現在の基板W1の膜厚の測定値と前の基板W0の膜厚の測定値との差が目標の範囲内にあるか判定する。すなわち、現在の基板W1の膜厚の測定値と前の基板W0の膜厚の測定値との差(変動量、差値)が、通常の変動分を考慮した許容範囲内にあるか判定する。
このステップS20において、現在の基板W1の膜厚の測定値と前の基板W0の膜厚の測定値との差が目標の範囲内にあると判定されたときは、正常に蒸着処理(成膜工程)が行われていると判断する。そして、次の基板W2の蒸着条件(成膜条件)を設定する(ステップS21)。このとき、ステップS21で設定される蒸着条件は、ステップS11で設定された蒸着条件と同一である。
一方、このステップS20において、現在の基板W1の膜厚の測定値と前の基板W0の膜厚の測定値との差が目標の範囲内にないと判定されたときは、蒸着処理(成膜工程)に何らかの変動が生じたと判断する。そして、次の基板W2の蒸着条件を、現在の基板W1の蒸着条件と異なる蒸着条件に、変更する(ステップS22)。次いで、蒸着条件が変更された状態で、次の基板W2の蒸着条件(成膜条件)を設定する(ステップS21)。このステップS22では、例えば予め行ったシミュレーションまたは実験により判明している膜厚値と蒸着条件との関係を用いて、蒸着条件を修正する。このような方法により、次の基板W2からは、修正した蒸着条件で蒸着処理を行うこととなるため、安定した品質を有する膜を成膜することができる。
<成膜工程の変形例>
一方、搬送部7により保持されている基板を、駆動部21により回転または移動させながら、ステップS17を行うことで、ステップS17において、膜厚の測定値の分布(膜厚分布)を取得することができる。以下では、このような膜厚分布を取得する成膜工程を、本実施の形態1の成膜工程の変形例として説明する。
本変形例において、ステップS11〜ステップS16の各々は、上記した成膜工程におけるステップS11〜ステップS16の各々と同一であり、その説明を省略する。
しかし、本変形例のステップS17については、搬送部7により保持されている基板W1を、駆動部21により回転または移動させながら、実施の形態1におけるステップS17を行う。すなわち、例えば搬送部7により保持されている基板W1を、駆動部21により回転または移動させ、複数の位置の各々において膜厚を測定することで、膜厚分布を取得することができる。
次に、ステップS18では、膜厚分布の均一性が目標とする範囲内にあるか判定する。このステップS18では、膜厚分布の均一性として、例えば標準偏差の逆数を用いることができる。標準偏差が減少したときは、標準偏差の逆数は増加し、膜厚分布の均一性が向上したと判断される。一方、標準偏差が増加したときは、標準偏差の逆数は減少し、膜厚分布の均一性は低下したと判断される。そして、この標準偏差の逆数からなる膜厚分布の均一性が、所定の目標とする範囲内にあるか否か、すなわち、上限値以下であるか否かを判定する。
このステップS18において、膜厚分布の均一性が目標とする範囲内にないと判定されたときは、成膜工程を停止する(成膜停止、ステップS19)。すなわち、膜厚分布の均一性が目標とする範囲内にないと判定されたときは、蒸着処理(成膜工程)において何らかの異常が発生したと判断し、成膜工程を停止し、膜11が成膜された基板W1を廃棄する。
一方、このステップS18において、膜厚分布の均一性が目標とする範囲内にあると判定されたときは、さらに次の判定工程(ステップS20)に進む。このステップS20では、現在の基板W1の膜厚分布の均一性と前の基板W0の膜厚分布の均一性との差が目標の範囲内にあるか判定する。すなわち、現在の基板W1の膜厚分布の均一性と前の基板W0の膜厚分布の均一性との差(変動量、差値)が、通常の変動分を考慮した許容範囲内にあるか判定する。
このステップS20において、現在の基板W1の膜厚分布の均一性と前の基板W0の膜厚分布の均一性との差が目標の範囲内にあると判定されたときは、正常に蒸着処理(成膜工程)が行われていると判断する。そして、次の基板W2の蒸着条件(成膜条件)を設定する(ステップS21)。このとき、ステップS21で設定される蒸着条件は、ステップS11で設定される蒸着条件と同一である。
一方、このステップS20において、現在の基板W1の膜厚分布の均一性と前の基板W0の膜厚分布の均一性との差が目標の範囲内にないと判定されたときは、蒸着処理(成膜工程)に何らかの変動が生じたと判断する。そして、次の基板W2の蒸着条件を、現在の基板W1の蒸着条件と異なる蒸着条件に、変更する(ステップS22)。次いで、蒸着条件が変更された状態で、次の基板W2の蒸着条件(成膜条件)を設定する(ステップS21)。
図6は、実施の形態1の成膜工程の変形例における、膜厚分布の均一性、膜厚分布の均一性の変動量および蒸着量の基板番号依存性を示すグラフである。なお、図6においては、同一ロットにおける3つの基板番号N11、N12、N13の各々における膜厚分布を模式的に濃淡分布により示す分布DST1、DST2、DST3を合わせて示している。また、図6の蒸着量の基板番号依存性を示すグラフでは、蒸着レートセンサ15a、15b、15cの各々に対応した蒸着量を示している。
ロット内の初期の基板においては、例えば基板番号N11の基板に対応した分布DST1に示すように、各測定点MP1における膜厚は略等しい。そのため、膜厚分布の均一性は、下限値LL1以上上限値UL1以下で略一定であり、膜厚分布の変動量も上限値UL2以下で略一定であり、蒸着レートセンサ15a、15b、15cの各々の蒸着量も、略一定である。
しかし、ロット内の中期の基板においては、例えば基板番号N12の基板に対応した分布DST2に示すように、領域AR2の各測定点MP22における膜厚は、領域AR1の各測定点MP21における膜厚、および、領域AR3の各測定点MP23における膜厚に比べ、厚い。そのため、膜厚分布の均一性は、基板番号の増加に伴って、低下している。しかし、膜厚分布の均一性は、下限値LL1以上上限値UL1以下であり、ステップS18において、膜厚分布が目標とする範囲内にあると判定されるため、蒸着処理(成膜工程)は停止されない。
一方、膜厚分布の均一性の変動量は、上限値UL2を超えており、ステップS20において、現在の基板の膜厚分布の均一性と前の基板の膜厚分布の均一性との差が目標の範囲内にないと判定される。そのため、次の基板の蒸着条件(成膜条件)を変更し(ステップS22)、変更された蒸着条件を設定する(ステップS21)。その結果、蒸着レートセンサ15bの蒸着量が変化する。
その後、膜厚分布の均一性の変動量が上限値UL2以下になるように、逐次蒸着条件が変更される。これにより、ロット内の後期の基板においては、例えば基板番号N13の基板に対応した分布DST3に示すように、各測定点MP3における膜厚は略等しくなる。そして、膜厚分布の均一性は、下限値LL1以上上限値UL1以下で略一定の値に回復し、膜厚分布の変動量も上限値UL2以下で略一定の値に回復する。
また、上記図6では、基板ごとに膜厚分布の均一性および膜厚分布の均一性の変動量を取得している。しかし、例えば25枚の基板からなるロット内において、代表番号の基板について膜厚分布を測定し、ロットごとに膜厚分布の均一性、膜厚分布の均一性の変動を取得するようにしてもよい。
<基板の表面に成膜された膜の膜厚測定について>
上記特許文献1に記載された水晶振動子からなるセンサを用いた膜厚モニタの技術は、基板の表面に成膜された膜の膜厚を直接測定するものではない。したがって、予め、センサによる測定値と、膜厚測定の対象物(測定対象物)である膜の実際の膜厚との比較(較正)を行って補正係数を取得し、膜を成膜する際には、センサによる測定値を、予め取得した補正係数を用いて補正することで膜厚を算出しなくてはならない。
しかし、上記補正係数は、真空チャンバ内でセンサが設置される位置、真空チャンバ内における温度分布、または、成膜工程のフローなどの成膜条件により変化する。そのため、例えば成膜条件を変更した場合にも、上記補正係数が変化するため、補正係数を取得して補正をし直さなければならず、測定対象物である膜の膜厚を精度よく測定することは容易ではない。
上記特許文献2に記載されたエリプソメータを用いた膜厚モニタの技術によれば、膜厚を直接測定することができる。しかし、エリプソメータを用いた膜厚測定方法は光学干渉式の方法であるため、測定対象物としての膜が、入射光を透過可能であることが必要である。例えば測定対象物としての膜が金属膜である場合には、膜厚が数10nm以下であるときは、入射光を透過可能であり、膜厚の測定は可能である。しかし、膜厚が数10nm以上、例えば100nm以上であるときは、入射光を透過できないので、膜を透過した透過光の光量が不足し、膜厚の測定値の精度が低下するか、膜厚の測定が不可能となる。
上記特許文献3に記載された光学式光透過法を用いた膜厚測定の技術についても、エリプソメータを用いた技術と同様に、膜厚が100nm以上の金属膜については、透過光の光量が不足し、膜厚の測定値の精度が低下するか、膜厚の測定が不可能となる。
上記特許文献4に示すポンププローブ法を用いた膜厚測定の技術によれば、測定対象物としての膜にポンプ光を照射して超音波を生じさせ、プローブ光でその表面振動を検出することで、測定対象物としての膜の厚さを測定する。しかし、特許文献4に記載された技術では、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることを防止することができない。そのため、測定対象物としての膜が例えば酸化や吸湿などにより変質するものである場合には、膜厚測定の際に、膜が変質するか、または、膜の機能が低下するおそれがある。
このように、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることを防止できないことは、上記特許文献4に記載された技術だけでなく、上記特許文献2に記載された技術、および、上記特許文献3に記載された技術においても、同様に問題となる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
一方、本実施の形態1の成膜装置は、基板の表面に膜を成膜する成膜装置であって、表面に膜が成膜された基板が真空搬送路の内部に配置された状態で、膜厚測定部によりポンププローブ法を用いて膜厚を測定する。膜厚測定部は、基板の表面に成膜された膜にポンプ光およびプローブ光を照射し、照射されたプローブ光が反射された反射光の強度を測定し、測定された強度に基づいて、膜の膜厚を測定する。
本実施の形態1によれば、膜厚を直接測定することができる。そのため、水晶振動子からなるセンサを用いた膜厚モニタの技術と異なり、成膜条件を変更した場合に、センサによる測定値を予め取得した補正係数を用いて補正する必要がない。これにより、測定対象物である膜の膜厚を直接精度よく測定することができるので、膜厚変化の有無について、および、蒸着源の状態の変化について、正確にモニタリングすることができる。また、大面積を有する大型の基板に対して蒸着処理(成膜工程)を行う際にも、測定対象物の実際の膜厚分布を、直接かつ精度よく測定することができる。
また、本実施の形態1によれば、上記特許文献2に記載されたエリプソメータまたは上記特許文献3に記載された光学式透過法を用いた膜厚モニタの技術と異なり、測定対象物としての膜が、入射光を透過可能である必要がない。そのため、測定対象物としての膜が金属膜である場合にも、直接かつ精度よく膜厚を測定することができる。
一方、本実施の形態1によれば、真空搬送路は、気密に設けられており、真空搬送路の壁部には、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な観察窓が設けられている。そして、膜厚測定部は、真空搬送路の外部から、ポンプ光およびプローブ光を、観察窓を透過させて照射し、観察窓を透過して真空搬送路の外部に導かれた反射光の強度を測定する。これにより、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることを防止することができる。そのため、測定対象物としての膜が例えば酸化や吸湿などにより変質するか、または、機能が低下するものである場合にも、その膜の変質、または、機能低下を防止することができる。
また、本実施の形態1によれば、好適には、真空チャンバは気密に設けられており、真空搬送路は、気密であって真空チャンバと連通可能に設けられている。このような構成により、真空チャンバ内で表面に膜が成膜された基板について、成膜された膜の膜厚を真空搬送路の内部で測定する際にも、基板が大気中に暴露されることを防止することができる。
さらに、本実施の形態1によれば、好適には、膜厚測定部(照射測定部)と観察窓との間に、ビームエキスパンダと、集光レンズが設けられている。これにより、ビームエキスパンダが設けられず、集光レンズのみが設けられている場合に比べ、集光レンズと膜との間の距離、すなわち作動距離を大きくすることができる。そのため、膜厚測定部を真空搬送路の外部に配置する際の位置の自由度が大きくなる。
さらに、本実施の形態1によれば、好適には、ポンプ光照射部は、基板の表面に垂直な方向からポンプ光を照射し、プローブ光照射部が基板の表面に垂直な方向からプローブ光を照射する。また、好適には、強度測定部は、照射されたプローブ光が基板の表面に垂直な方向に反射された反射光の強度を測定する。これにより、膜厚測定部と真空搬送路との距離を大きくすることができる。そのため、膜厚測定部を真空搬送路の外部に配置する際の位置の自由度が大きくなる。
上記したように、真空搬送路の壁部に観察窓を設けると、例えば壁部と観察窓との間でリークが発生しやすくなる。したがって、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることを防止する観点からは、真空搬送路に設けられる観察窓の数をできるだけ少なくするか、または、観察窓の大きさ(面積)をできるだけ小さくすることが好ましい。
本実施の形態1の成膜装置では、上記したように、基板の表面に垂直な方向からポンプ光およびプローブ光を照射し、基板の表面に垂直な方向に反射された反射光の強度を測定することができる。これにより、真空搬送路に設けられる観察窓の大きさ(面積)を容易に小さくすることができる。したがって、例えば壁部と観察窓との間でリークが発生する確率を低減できるので、膜厚測定の際に基板が大気中に暴露されることをより確実に防止することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2の成膜装置について説明する。実施の形態1の成膜装置では、真空搬送路の内部に配置された基板の表面に成膜された膜に照射されるポンプ光およびプローブ光の光路は、ダイクロイックミラーよりも膜側において、1本であった。それに対して、実施の形態2の成膜装置では、真空搬送路の内部に配置された基板の表面に成膜された膜に照射されるポンプ光およびプローブ光の光路は、ダイクロイックミラーよりも膜側において、複数本であり、その複数本の光路が切り替わるようになっている。したがって、本実施の形態2の成膜装置のうち、膜厚測定部の照射測定部におけるダイクロイックミラーよりも膜側の部分以外の各部分については、実施の形態1の成膜装置における各部分と同一であり、その説明を省略する。
<膜厚測定部>
図7は、実施の形態2の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す図である。図8は、実施の形態2の成膜装置における膜厚測定部の構成を示す斜視図である。図7は、膜厚測定部8aのうち照射測定部25a、および、真空搬送路6を示している。
本実施の形態2の成膜装置において、真空搬送路6の外部には、膜厚測定部8aが設けられている。膜厚測定部8aは、照射測定部25aおよび算出部26を含む。
照射測定部25aは、実施の形態1の成膜装置における照射測定部25と同様に、ポンプ光照射部27、プローブ光照射部28、強度測定部29および遅延時間発生部30を含み、いわゆるポンププローブ法により膜厚を測定する。前述したように、本実施の形態2の成膜装置における膜厚測定部8aの照射測定部25aのうち、ダイクロイックミラー37よりも膜11側の部分以外の各部分については、実施の形態1の成膜装置における各部分と同一であり、その説明を省略する。すなわち、図7に示す照射測定部25aのうち、図2に示す照射測定部25における各部分と同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
なお、図7においても、図2と同様に、分岐ミラー32からダイクロイックミラー37までの各光学素子およびセンサのうち、差動入力センサ42を除いた部分を、光学系ユニット45と定義する。
図7に示す照射測定部25aでは、光学系ユニット45から導出されたポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路OP1上に、光ファイバ(光路)62が設けられている。光ファイバ62の光学系ユニット45側は、光学系ユニット45のダイクロイックミラー37に接続されている。光ファイバ62の膜11(測定対象物)側には、ファイバスイッチャ(走査部)63が接続されている。ファイバスイッチャ63の膜11側には、ポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路として、複数の光ファイバ(光路)64a、64b、64cが接続されている。ファイバスイッチャ63は、複数の光ファイバ(光路)64a、64b、64cの各々を、時分割で光ファイバ(光路)62と接続する。すなわち、光ファイバ62は、ファイバスイッチャ63によって、時分割で、複数の光ファイバ64a、64b、64cの各々に切り替えて接続される。
各光ファイバ64a、64b、64cの膜11(測定対象物)側には、それぞれ長ワーキングディスタンス光学系46a、46b、46cが接続されている。各長ワーキングディスタンス光学系46a、46b、46cには、ビームエキスパンダ43および集光レンズ44が設けられている。
図7および図8に示すように、例えば真空搬送路6の壁部6aに観察窓22が設けられており、長ワーキングディスタンス光学系46a、46b、46cは、観察窓22を中心として、真空搬送路6の内部に配置された基板10と対向する位置に設けられている。
ダイクロイックミラー37により反射されたポンプ光47は、光学系ユニット45から導出される。光学系ユニット45から導出されたポンプ光47は、光ファイバ62(光路OP1)を通る。光ファイバ62を通ったポンプ光47は、ファイバスイッチャ63により時分割で切り替えて接続された、複数の光ファイバ64a、64b、64cのいずれかを通る。複数の光ファイバ64a、64b、64cのいずれかを通ったポンプ光47は、複数の長ワーキングディスタンス光学系46a、46b、46cのいずれかのビームエキスパンダ43に入射される。ビームエキスパンダ43は、レーザ光からなるポンプ光47の光束を一定の倍率の光束に広げる。
ビームエキスパンダ43により光束が広げられたポンプ光47は、集光レンズ44を透過した後、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過し、真空搬送路6の内部に配置された基板10の表面に成膜されている膜11に照射される。このとき、集光レンズ44は、ビーム径が拡大された(光束が広げられた)ポンプ光47を、基板10の表面に成膜された膜11の表面で集光させて照射する。
なお、本実施の形態2においても、レーザ31、分岐ミラー32、AOM33およびダイクロイックミラー37は、ポンプ光照射部27として動作する。
一方、ダイクロイックミラー37を透過したプローブ光48の光路は、ポンプ光47の光路と共通の光路OP1となる。そして、ダイクロイックミラー37を透過したプローブ光48は、ポンプ光47と同様に、光学系ユニット45から導出され、光ファイバ62(光路OP1)を通る。光ファイバ62を通ったプローブ光48は、ファイバスイッチャ63により時分割で切り替えて接続された、複数の光ファイバ64a、64b、64cのいずれかを通る。複数の光ファイバ64a、64b、64cのいずれかを通ったプローブ光48は、複数の長ワーキングディスタンス光学系46a、46b、46cのいずれかのビームエキスパンダ43に入射され、光束が広げられる。
ビームエキスパンダ43により光束が広げられたプローブ光48は、集光レンズ44を透過した後、真空搬送路6の外部から観察窓22を透過し、真空搬送路6の内部に配置された基板10の表面に成膜された膜11に照射される。このとき、集光レンズ44は、ビーム径が拡大された(光束が広げられた)プローブ光48を、基板10の表面に成膜された膜11の表面で集光させて照射する。また、膜11に照射されたプローブ光48は、膜11により反射される。
なお、本実施の形態2においても、レーザ31、分岐ミラー32、非線形光学結晶素子38およびダイクロイックミラー37は、プローブ光照射部28として動作する。
膜11により反射された反射光51は、観察窓22を透過し、集光レンズ44、ビームエキスパンダ43、複数の光ファイバ64a、64b、64cのいずれか、および、光ファイバ62を通った後、ダイクロイックミラー37を通る。ダイクロイックミラー37を通った反射光51のうち、一部は、ハーフミラー41により反射され、差動入力センサ42に入射される。
<複数の長ワーキングディスタンス光学系を用いた膜厚測定方法>
このような複数の長ワーキングディスタンス光学系を用いることにより、例えば以下のような2つの方法により、複数の位置の各々において、膜厚を測定することができる。
なお、以下の説明において、ポンプ光47が照射される位置とプローブ光48が照射される位置とが同一である場合には、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置とは、その同一の位置を示す。また、ポンプ光47が照射される位置とプローブ光48が照射される位置とが例えば微小距離離れている場合には、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置とは、ポンプ光47が照射される位置とプローブ光48が照射される位置との2つの位置からなる組み合わせを示す。
第1の方法としては、まず、ファイバスイッチャ(走査部)63により、光ファイバ62を光ファイバ64aに接続してポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替え、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を位置(測定点)MP41に決定する。そして、可動式リトロリフレクタ35によりポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間を変更しながら反射光51の強度の測定を繰り返すことで、位置MP41における膜11の膜厚を算出する。
次いで、ファイバスイッチャ63により、光ファイバ62を光ファイバ64bに接続してポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替え、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を位置(測定点)MP42に決定する。そして、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を変更しながら反射光51の強度の測定を繰り返すことで、位置MP42における膜11の膜厚を算出する。
次いで、ファイバスイッチャ63により、光ファイバ62を光ファイバ64cに接続してポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替え、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を位置(測定点)MP43に決定する。そして、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を変更しながら反射光51の強度の測定を繰り返すことで、位置MP43における膜11の膜厚を算出する。
このようにして、ファイバスイッチャ63により照射位置を走査しながら、算出部26による膜厚の算出を繰り返すことで、複数の位置MP41、MP42、MP43の各々において、膜11の膜厚を測定する。つまり、ファイバスイッチャ63により照射位置を走査しながら、膜厚測定部8aによる膜厚の測定を繰り返すことで、複数の位置MP41、MP42、MP43の各々において、膜11の膜厚を測定する。
または、第2の方法としては、可動式リトロリフレクタ35によりポンプ光47とプローブ光48との間の遅延時間をある時間に決定する。そして、ファイバスイッチャ63により光ファイバ62を時分割で光ファイバ64a、64b、64cに接続し、ポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替える。また、ファイバスイッチャ63によりポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替えることで、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を複数の位置MP41、MP42、MP43の間で走査しながら、反射光51の強度を測定する。
次いで、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を別の時間に決定する。そして、ファイバスイッチャ63により光ファイバ62を時分割で光ファイバ64a、64b、64cに接続し、ポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替える。また、ファイバスイッチャ63によりポンプ光47およびプローブ光48の共通の光路を切り替えることで、ポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を複数の位置MP41、MP42、MP43の間で走査しながら、反射光51の強度を測定する。
このようにして、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を変更しながら反射光51の強度の測定を繰り返すことで、複数の位置MP41、MP42、MP43の各々において、膜11の膜厚を測定する。
ファイバスイッチャ63によりポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を走査するための時間が、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を変更するための時間よりも長いときは、上記第1の方法を行うことで、測定時間を短縮することができる。一方、ファイバスイッチャ63によりポンプ光47およびプローブ光48の照射位置を走査するための時間が、可動式リトロリフレクタ35により遅延時間を変更するための時間よりも短いときは、上記第2の方法を行うことで、測定時間を短縮することができる。
また、図8に示すように、膜厚測定と同期して、基板10を搬送部7により、図8に示す方向DR1に沿って移動させることで、例えば位置MPAに示すように、膜11の表面全面における複数の位置における膜厚分布を測定することができる。
なお、図示は省略するが、レーザ光から作業者を保護するために、ポンプ光、プローブ光および反射光の光路を覆うように、各々の光を透過させない材質からなるカバーを設け、ポンプ光、プローブ光および反射光を外部に対して遮光することは、いうまでもない。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態2の成膜装置も、実施の形態1の成膜装置と同様の特徴と効果を有する。
さらに、本実施の形態2の成膜装置では、ファイバスイッチャにより、ポンプ光およびプローブ光の光路を切り替え、ポンプ光およびプローブ光が膜に照射される照射位置を走査しながら、算出部により膜厚を算出する。これにより、複数の位置において膜の膜厚を測定することができる。
また、本実施の形態2の成膜装置では、1台のレーザおよび1系統の光学系ユニットを、時分割して使用する。このため、レーザを複数台、または、光学系ユニットを複数系統使用して複数の位置において膜の膜厚を測定する場合に比べ、装置コストを低減することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3の成膜装置について説明する。実施の形態1の成膜装置では、基板の表面全面に膜を成膜するものであり、単層の膜が成膜された場合に、成膜された膜の膜厚を測定するものであった。それに対して、実施の形態3の成膜装置では、基板の表面にマスクを介して膜のパターンを形成するものであり、複数層(膜)からなるパターンが形成された場合において、各層(膜)の膜厚を測定するものである。
<成膜装置>
初めに、本実施の形態3の成膜装置の構造について説明する。図9は、実施の形態3の成膜装置の概略構成を示す図である。
図9に示すように、成膜装置は、真空チャンバ(成膜室)1、保持部2a、成膜部3、蒸着量測定部4、制御部5、真空搬送路(搬送室)6、搬送部7および膜厚測定部8を有する。本実施の形態3の成膜装置のうち、保持部2a以外の各部分については、実施の形態1の成膜装置における各部分と同一であり、その説明を省略する。
保持部2aは、実施の形態1と同様に、真空チャンバ1の内部において、例えば静電吸着などにより、基板10を成膜部3に対向させた状態で、基板10を保持する。保持部2aは、実施の形態1と同様に、例えば図9のZ軸の周りに回転可能に設けられており、駆動部12により保持部2aを回転駆動することで、保持部2aに保持されている基板10を回転させることができる。また、保持部2aは、実施の形態1と同様に、例えば図9のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の全部または一部の方向に移動可能に設けられていてもよい。このとき、駆動部12により保持部2aを移動駆動することで、真空チャンバ1の内部における基板10の位置を調整することができる。
さらに、本実施の形態3では、実施の形態1とは異なり、保持部2aは、基板10に加え、マスク65を保持する。マスク65は、基板10よりも蒸着源13a、13b、13c側に位置するように、例えば保持部2aにより保持される。マスク65は、基板10の表面に膜11のパターンを形成するためのものである。
<膜厚測定部>
本実施の形態3の成膜装置の膜厚測定部8については、実施の形態1の成膜装置の膜厚測定部8と同一の構成とすることができるため、その説明を省略する。なお、本実施の形態3の成膜装置の膜厚測定部は、実施の形態2の成膜装置の膜厚測定部8a(図7参照)のように、ファイバスイッチャ63によりポンプ光47およびプローブ光48が膜11に照射される照射位置を走査するものであってもよい。
<成膜工程>
次に、本実施の形態3の成膜工程について説明する。図10は、実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを示す平面図である。図11は、実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを拡大して示す図である。図11は、図10に示す膜のパターンのうち、線で囲まれた領域UCを拡大して示している。図12は、実施の形態3の成膜工程により形成される膜のパターンを示す断面図である。図12は、図11のA−A線に沿った断面図である。
なお、以下では、基板10として基板70を用い、基板70の表面70aに、第1層(第1膜)71からなるパターン71a、および、第2層(第2膜)72からなるパターン72aを形成する場合について、説明する。
図10に示すように、基板70の表面70aのうち、領域部73が、ダイシングされ(切り出され)、有効な部品(チップ)となる部分である。これらの有効な部品(チップ)には、テレビ、スマートフォンまたはディスプレイ部など各種の電子機器に備えられるパネル部品等、各種の部品が含まれる。図10では、12個の領域部73が2次元的に配列されている。図12に示すように、領域部73では、それぞれ例えば異なる金属膜からなる第1層(第1膜)71および第2層(第2膜)72が成膜されている。基板70の表面70aのうち、領域部73以外の部分は、ダイシングされるためのスクライブエリア、あるいは、有効な部品(チップ)の性能に影響を与えない部分となる。
図10に示す例では、基板70の表面70aであって領域部73以外の部分のうち、領域部74および領域部75には、蒸着処理(成膜工程)を管理するためのTEG(テストエレメントグループ)パターンが配置されている。図12に示すように、領域部74には、第2層72が成膜されておらず、第1層71のみが成膜されている。領域部75には、第1層71が成膜されておらず、第2層72のみが成膜されている。すなわち、領域部74は、領域部73における第1層71を管理するためのTEGパターンであり、領域部75は、領域部73における第2層72を管理するためのTEGパターンである。
次に、第1層71および第2層72を成膜する成膜工程について説明する。図13〜図15は、実施の形態3の成膜工程における基板の要部断面図である。
まず、図13に示すように、マスク65(図9参照)として第1マスク76を用い、第1マスク76を介して成膜部3により基板70の表面70aに第1層71を成膜する。すなわち、第1マスク76が基板70よりも蒸着源13a、13b、13c側に位置するように、基板70および第1マスク76を保持部2aにより保持した状態で、成膜部3により基板70の表面70aに第1層71を成膜する。
図13に示すように、第1マスク76のうち、領域部73および領域部74には、上面から下面に到達する貫通孔77が形成されているが、領域部75には貫通孔77が形成されていない。そのため、基板70の表面70aのうち、領域部73および領域部74には、第1層71が成膜されるが、領域部75には、第1層71が成膜されない。その結果、図14に示すように、第1層71からなるパターン71aが形成される。
第1層71からなるパターン71aが形成された後、基板70(基板10)を真空搬送路6に搬出し、ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73および領域部74で第1層71に照射し、算出部26により膜厚を算出することで、第1層71の膜厚を測定する。具体的には、実施の形態1の成膜工程における膜厚測定と同様に行うことができる。これにより、第1層71の蒸着処理(成膜工程)を管理することができる。
ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73および領域部74で第1層71に照射するためには、搬送部7を図9のX軸方向およびY軸方向に移動させる。あるいは、膜厚測定部が、実施の形態2の膜厚測定部8aのように、ファイバスイッチャ63により光路を切り替えるものであるときは、ファイバスイッチャ63により切り替えて、ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73または領域部74で第1層71に照射する。
また、第1層71の膜厚を測定する工程は、第1層71からなるパターン71aが形成された後に行うものであればよく、例えば後述する、第2層72からなるパターン72aが形成された後に行うものであってもよい。
次に、図15に示すように、マスク65(図9参照)として第2マスク78を用い、第2マスク78を介して成膜部3により基板70の表面70aに第2層72を成膜する。すなわち、第2マスク78が基板70よりも蒸着源13a、13b、13c側に位置するように、基板70および第2マスク78を保持部2aにより保持した状態で、成膜部3により基板70の表面70aに第2層72を成膜する。
図15に示すように、第2マスク78のうち、領域部73および領域部75には、上面から下面に到達する貫通孔79が形成されているが、領域部74には貫通孔79が形成されていない。そのため、基板70の表面70aのうち、領域部73および領域部75には、第2層72が成膜されるが、領域部74には、第2層72が成膜されない。その結果、図12に示したように、第2層72からなるパターン72aが形成される。領域部73には、第1層71および第2層72が成膜され、領域部74には、第1層71のみが成膜され、領域部75には、第2層72のみが成膜される。
第2層72からなるパターン72aが形成された後、基板70(基板10)を真空搬送路6に搬出し、ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73および領域部75で第2層72に照射し、算出部26により膜厚を算出することで、第2層72の膜厚を測定する。具体的には、実施の形態1の成膜工程における膜厚測定と同様に行うことができる。これにより、第2層72の蒸着処理(成膜工程)を管理することができる。なお、ポンプ光47およびプローブ光48を領域部74で第1層71に照射し、算出部26により膜厚を算出することで、第1層71の膜厚を測定することもできる。
ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73および領域部75で第2層72に照射するためには、搬送部7を図9のX軸方向およびY軸方向に移動させる。あるいは、膜厚測定部が、実施の形態2の膜厚測定部8aのように、ファイバスイッチャ63により光路を切り替えるものであるときは、ファイバスイッチャ63により切り替えて、ポンプ光47およびプローブ光48を領域部73または領域部75で第2層72に照射する。
領域部74および領域部75において、上記したようなTEGパターンを設けることで、例えば、領域部74では、第2層72の影響を受けずに第1層71の膜厚を計測することができ、領域部75では、第1層71の影響を受けずに第2層72の膜厚を計測することができる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
膜厚の測定対象物である膜が複数層からなり、その複数層の各層の弾性定数または密度が互いに近い場合には、上記特許文献4に示したような、単にポンププローブ法を用いただけの膜厚測定の技術では、各層の膜厚を分離して測定することは困難である。
一方、本実施の形態3の成膜工程によれば、複数層が成膜され、有効な部品(チップ)となる領域部以外の部分に、その複数層のうちいずれかの層のみが成膜されるようなTEGパターンが形成される領域部を設ける。そして、各層の蒸着処理(成膜工程)の後、いずれかの層のみが成膜された領域部において、ポンププローブ法を用いた膜厚測定部により膜厚を測定する。これにより、膜厚の測定対象物である膜が複数層からなり、その複数層の各層の弾性定数または密度が互いに近い場合であっても、ポンププローブ法を用いて、各層の膜厚を分離して測定することができる。
その他、本実施の形態3の成膜装置も、実施の形態1の成膜装置と同様の特徴と効果を有する。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、成膜装置および成膜方法に適用して有効である。
1 真空チャンバ(成膜室)
2、2a 保持部
3 成膜部
4 蒸着量測定部
5 制御部
6 真空搬送路(搬送室)
6a 壁部
7 搬送部
8、8a 膜厚測定部
10、70 基板
11 膜
12、21 駆動部
13a〜13c 蒸着源
14a〜14c 蒸着材料
15a〜15c 蒸着レートセンサ
16a〜16c 開口部
17 換算機構
18 蒸着源制御機構
19 プロセス制御機構
20 ゲートバルブ
22 観察窓(窓部)
25、25a 照射測定部
26 算出部
27 ポンプ光照射部
28 プローブ光照射部
29 強度測定部
30 遅延時間発生部
31 レーザ
32 分岐ミラー
33 音響光学変調素子(AOM)
34、36a、36b、39 ミラー
35 可動式リトロリフレクタ
36 ミラーセット
37 ダイクロイックミラー(波長分離ミラー)
38 非線形光学結晶素子
40、41 ハーフミラー
42 差動入力センサ
43 ビームエキスパンダ
44 集光レンズ
45 光学系ユニット
46、46a〜46c 長ワーキングディスタンス光学系
47 ポンプ光
48 プローブ光
49 信号発生器
50 基準光
51 反射光
52 ロックインアンプ
53 信号
62、64a〜64c 光ファイバ
63 ファイバスイッチャ(走査部)
65 マスク
70a 表面
71 第1層(第1膜)
71a、72a パターン
72 第2層(第2膜)
73〜75 領域部
76 第1マスク
77、79 貫通孔
78 第2マスク
AR1〜AR3、UC 領域
DR1 方向
DST1〜DST3 分布
MP1、MP21〜MP23、MP3 測定点
MP41〜MP43、MPA 位置(測定点)
OP1 光路
W0、W1、W2 基板

Claims (15)

  1. 基板の表面に膜を成膜する成膜部と、
    気密に設けられた第1室と、
    前記第1室の壁部に設けられ、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な窓部と、
    前記成膜部により前記表面に前記膜が成膜された前記基板が前記第1室の内部に配置された状態で、前記第1室の外部から、前記ポンプ光および前記プローブ光を、前記窓部を透過させて前記膜に照射し、照射された前記プローブ光が前記膜により反射され、前記窓部を透過して前記第1室の外部に導かれた、反射光の強度を測定し、測定された前記強度に基づいて、前記膜の膜厚を測定する膜厚測定部と、
    を有する、成膜装置。
  2. 請求項1記載の成膜装置において、
    前記成膜部および前記膜厚測定部の動作を制御する制御部を有し、
    前記制御部は、
    前記成膜部により、第1成膜条件で、前記基板の前記表面に前記膜を成膜し、
    前記膜厚測定部により前記膜厚を測定して取得した第1測定値が第1範囲内にあるか否かを判定し、
    前記第1測定値が前記第1範囲内にないと判定されたときに、前記成膜部による成膜を停止し、
    前記第1測定値が前記第1範囲内にあると判定されたときに、前記成膜部により、前の基板の表面に成膜された前記膜の膜厚を測定して取得した第2測定値と、前記第1測定値との差値が、第2範囲内にあるか否かを判定し、
    前記差値が前記第2範囲内にないと判定されたときに、前記成膜部により、前記第1成膜条件と異なる第2成膜条件で、次の基板の表面に前記膜を成膜するように制御する、成膜装置。
  3. 請求項1記載の成膜装置において、
    前記膜厚測定部は、
    前記第1室の外部から、前記ポンプ光を、前記窓部を透過させて前記膜に照射するポンプ光照射部と、
    前記ポンプ光が照射された前記膜に、前記プローブ光を、前記第1室の外部から前記窓部を透過させて照射するプローブ光照射部と、
    照射された前記プローブ光が前記膜により反射され、前記窓部を透過して前記第1室の外部に導かれた、前記反射光の強度を測定する強度測定部と、
    前記ポンプ光と前記プローブ光との間の遅延時間を発生させる遅延時間発生部と、
    前記膜厚を算出する算出部と、
    を含み、
    前記膜厚測定部は、前記遅延時間発生部により発生させる前記遅延時間を変更しながら、前記ポンプ光照射部による前記ポンプ光の照射と、前記プローブ光照射部による前記プローブ光の照射と、前記強度測定部による前記反射光の強度の測定とを繰り返し、前記強度測定部により測定された前記強度に基づいて、前記算出部により前記膜厚を算出することで、前記膜厚を測定する、成膜装置。
  4. 請求項3記載の成膜装置において、
    前記ポンプ光照射部は、前記基板の前記表面に垂直な方向から前記ポンプ光を照射し、
    前記プローブ光照射部は、前記基板の前記表面に垂直な方向から前記プローブ光を照射し、
    前記強度測定部は、照射された前記プローブ光が前記基板の前記表面に垂直な方向に反射された前記反射光の強度を測定する、成膜装置。
  5. 請求項3記載の成膜装置において、
    前記プローブ光照射部は、前記プローブ光を、前記ポンプ光の光路と共通の光路を通して、前記膜に照射し、
    前記膜厚測定部は、
    前記共通の光路上に設けられ、前記ポンプ光の光束を広げ、前記プローブ光の光束を広げるビームエキスパンダと、
    前記共通の光路上であって前記ビームエキスパンダよりも前記膜側に設けられ、前記ポンプ光を前記膜の表面で集光させて照射し、前記プローブ光を前記膜の表面で集光させて照射する集光レンズと、
    を含む、成膜装置。
  6. 請求項3記載の成膜装置において、
    前記プローブ光照射部は、前記プローブ光を、前記ポンプ光の光路と共通の光路を通して、前記膜に照射し、
    前記膜厚測定部は、前記共通の光路を切り替えることで、前記ポンプ光および前記プローブ光が前記膜に照射される照射位置を走査する走査部を含み、
    前記走査部により前記照射位置を走査しながら、前記膜厚測定部による前記膜厚の測定を繰り返すことで、前記表面内で、複数の位置の各々において、前記膜厚を測定する、成膜装置。
  7. 請求項1記載の成膜装置において、
    気密に設けられた第2室を有し、
    前記成膜部は、前記第2室の内部に配置された前記基板の前記表面に前記膜を成膜し、
    前記第1室は、前記第2室と連通可能に設けられており、
    前記膜厚測定部は、前記表面に前記膜が成膜された前記基板が、前記第2室の内部から前記第1室の内部に搬送され、前記第1室の内部に配置された状態で、前記膜に前記ポンプ光および前記プローブ光を照射し、前記反射光の強度を測定し、測定された前記強度に基づいて、前記膜厚を測定する、成膜装置。
  8. 気密に設けられた第1室と、前記第1室の壁部に設けられ、ポンプ光およびプローブ光が透過可能な窓部と、を備えた成膜装置における成膜方法であって、
    (a)成膜部により基板の表面に膜を成膜する工程、
    (b)前記成膜部により前記表面に前記膜が成膜された前記基板が前記第1室の内部に配置された状態で、前記第1室の外部から、前記ポンプ光および前記プローブ光を、前記窓部を透過させて前記膜に照射し、照射された前記プローブ光が前記膜により反射され、前記窓部を透過して前記第1室の外部に導かれた、反射光の強度を測定し、測定された前記強度に基づいて、前記膜の膜厚を測定する工程、
    を有する、成膜方法。
  9. 請求項8記載の成膜方法であって、
    前記(a)工程において、前記成膜部により、第1成膜条件で、前記基板の前記表面に前記膜を成膜し、
    (c)前記(b)工程の後、前記膜厚を測定して取得した第1測定値が第1範囲内にあるか否かを判定する工程、
    (d)前記(c)工程において、前記第1測定値が前記第1範囲内にないと判定されたときに、前記成膜部による成膜を停止する工程、
    (e)前記(c)工程において、前記第1測定値が前記第1範囲内にあると判定されたときに、前記成膜部により、前の基板の表面に成膜された前記膜の膜厚を測定して取得した第2測定値と、前記第1測定値との差値が、第2範囲内にあるか否かを判定する工程、
    を有し、
    前記(e)工程において、前記差値が前記第2範囲内にないと判定されたときに、前記成膜部により、前記第1成膜条件と異なる第2成膜条件で、次の基板の表面に前記膜を成膜する、成膜方法。
  10. 請求項8記載の成膜方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b1)ポンプ光照射部により、前記第1室の外部から、前記ポンプ光を、前記窓部を透過させて前記膜に照射する工程、
    (b2)前記ポンプ光が照射された前記膜に、プローブ光照射部により、前記プローブ光を、前記第1室の外部から前記窓部を透過させて照射する工程、
    (b3)照射された前記プローブ光が前記膜により反射され、前記窓部を透過して前記第1室の外部に導かれた、前記反射光の強度を、強度測定部により測定する工程、
    を含み、
    前記(b)工程において、前記ポンプ光と前記プローブ光との間の遅延時間を変更しながら、前記(b1)工程と、前記(b2)工程と、前記(b3)工程とを繰り返し、前記強度測定部により測定された前記強度に基づいて、前記膜厚を算出することで、前記膜厚を測定する、成膜方法。
  11. 請求項10記載の成膜方法であって、
    前記(b1)工程において、前記基板の前記表面に垂直な方向から前記ポンプ光を照射し、
    前記(b2)工程において、前記基板の前記表面に垂直な方向から前記プローブ光を照射し、
    前記(b3)工程において、照射された前記プローブ光が前記基板の前記表面に垂直な方向に反射された前記反射光の強度を測定する、成膜方法。
  12. 請求項10記載の成膜方法であって、
    前記(b2)工程において、前記プローブ光を、前記ポンプ光の光路と共通の光路を通して、前記膜に照射し、
    前記(b1)工程において、前記共通の光路上に設けられたビームエキスパンダにより、前記ポンプ光の光束を広げ、前記共通の光路上であって前記ビームエキスパンダよりも前記膜側に設けられた集光レンズにより、前記ポンプ光を前記膜の表面で集光させて照射し、
    前記(b2)工程において、前記プローブ光の光束を、前記ビームエキスパンダにより広げ、前記集光レンズにより、前記プローブ光を前記膜の表面で集光させて照射する、成膜方法。
  13. 請求項10記載の成膜方法であって、
    前記(b2)工程において、前記プローブ光を、前記ポンプ光の光路と共通の光路を通して、前記膜に照射し、
    前記共通の光路を切り替えることで、前記ポンプ光および前記プローブ光が前記膜に照射される照射位置を走査しながら、前記(b)工程を繰り返すことで、前記表面内で、複数の位置の各々において、前記膜厚を測定する、成膜方法。
  14. 請求項8記載の成膜方法であって、
    前記(a)工程において、第1マスクを介して前記成膜部により前記膜として第1膜を成膜することで、前記基板の前記表面のうち、第1領域部および第2領域部には前記第1膜を成膜し、第3領域部には前記第1膜を成膜せず、
    前記(b)工程において、前記表面に前記第1膜が成膜された前記基板が前記第1室の内部に配置された状態で、前記ポンプ光および前記プローブ光を、前記第2領域部で前記第1膜に照射し、前記第2領域部で前記第1膜により反射された前記反射光の強度を測定し、測定された前記強度に基づいて、前記第1膜の膜厚を測定し、
    (f)前記(b)工程の後、前記第1マスクと異なる第2マスクを介して前記成膜部により第2膜を成膜することで、前記第1領域部および前記第3領域部には前記第2膜を成膜し、前記第2領域部には前記第2膜を成膜しない工程、
    (g)前記成膜部により前記表面に前記第2膜が成膜された前記基板が前記第1室の内部に配置された状態で、前記第1室の外部から、前記ポンプ光および前記プローブ光を、前記窓部を透過させて前記第3領域部で前記第2膜に照射し、照射された前記プローブ光が前記第3領域部で前記第2膜により反射され、前記窓部を透過して前記第1室の外部に導かれた、反射光の強度を測定し、測定された前記強度に基づいて、前記第2膜の膜厚を測定する工程、
    を有する、成膜方法。
  15. 請求項8記載の成膜方法であって、
    前記ポンプ光はパルスレーザ光からなり、
    前記プローブ光はパルスレーザ光からなる、成膜方法。
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