JP2014066128A - 天井材及び天井材固定構造 - Google Patents

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JP2014066128A JP2013183183A JP2013183183A JP2014066128A JP 2014066128 A JP2014066128 A JP 2014066128A JP 2013183183 A JP2013183183 A JP 2013183183A JP 2013183183 A JP2013183183 A JP 2013183183A JP 2014066128 A JP2014066128 A JP 2014066128A
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明 鳥實
Yoji Mori
陽司 森
Yukinori Hanada
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Tatsuya Nagamoto
竜也 永元
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Abstract

【課題】地震発生時にヒビが生じたり、割れて落下したりすることがなく、安全性に優れ、防火性にも優れた天井材及び天井材固定構造を提供する。
【解決手段】天井材100は、複数の中芯10,11a,11b及び複数の中ライナ12a,12bを交互に積層状に貼着して形成した芯材部101と、芯材部101の表面及び裏面に貼着された外ライナ13a,13bと、を備えた段ボール板材102の表面、裏面及び周端面をそれぞれアルミニウム箔103で被覆することによって形成されている。外ライナ13a,13bを形成する素材の単位面積当たりの質量は210g/m2であり、中芯10,11a,11bを形成する素材の単位面積当たりの質量は180g/m2であり、中ライナ12a,12bを形成する素材の単位面積当たりの質量は210g/m2である。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種建築物内の天井の平面部分を構成する資材として使用される天井材及びその固定構造に関する。
建築物内の天井材としては、従来、石膏ボード材が広く使用されている。石膏ボードを用いた天井構造については様々な方式が提案、施工されているが、代表的なものとして、例えば、図16(a)に示すようなグリッド天井がある。グリッド天井においては、建築物の躯体(図示せず)に垂下状に固定された複数の吊ボルト(図示せず)の下端部分に断面が逆T字状をした複数の枠材90を水平方向に、縦横一定間隔ごとに取り付けることによって格子構造体を形成した後、複数の枠材90によって囲まれた四角形状の領域内に、格子構造体の上方から石膏ボード材92を嵌め込み、石膏ボード材92の周縁部分に設けられた階段状の段差部93を枠材90に沿って係合させることによって固定されている。
一方、本発明に関連する従来技術として、例えば、段ボール材の表面及び裏面に金属箔を固着した天井材が提案されている(特許文献1参照)。
実公昭47−33536号公報
石膏ボード材は不燃性であるため、天井材として使用した場合、優れた防火性を発揮するが、重量が大であるため、運搬時、施工時の作業者の肉体的負担が大きく、作業性も良くない。
また、石膏ボード材は重いだけでなく、脆く、可撓性も殆どないので、地震発生時、横揺れなどにより、天井を形成する石膏ボード材に外力が加わると、石膏ボード材にヒビが生じたり、割れたりして、石膏ボード材全体あるいは破片などが室内側に落下することが多い。即ち、図16(b)に示すように、地震発生時に建築物が強く揺れると、建築物の躯体から垂下されている吊ボルトに固定された格子構造体も大きく振り子状に揺れるが、このときに石膏ボード材92に加わる外力を当該石膏ボード材92が吸収することができないので、石膏ボード材92が割れてしまい、室内側に落下する現象が多発している。
一方、特許文献1記載の天井材は、従来の石膏ボード材より軽量であるが、段ボール材の周端面が空気と接触しているため、火災発生時、当該天井材部分に炎が及んだり、高温になったりすると、空気と接触している周端面から燃焼する可能性がある。また、特許文献1記載の天井材は、周端面が処理されていないので、周囲の空気が高湿になると、空気と接触している周端面から湿気を吸収して、強度が低下するおそれがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、地震発生時にヒビが生じたり、割れて落下したりすることがなく、安全性に優れ、防火性にも優れた天井材及びその固定構造を提供することにある。
本発明の天井材は、中空状の空気層を構成する芯材部及び前記芯材部の表面、裏面に貼着された外ライナを備えた段ボール板材の表面、裏面及び周端面を不燃性材料で被覆した天井材であって、前記外ライナを形成する素材の単位面積当たりの質量が、前記芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量以上であることを特徴とする。なお、芯材部に波板状部材が含まれている場合、波板状部材の単位面積当たりの質量とは、当該波板状部材に加工される前の平板状部材のときの単位面積当たりの質量をいう。また、前記段ボール板材は、複数の外ライナの間に芯材部として1枚の波板状部材が挟持された単層構造のものだけでなく、複数の外ライナの間に芯材部として複数の波板状部材と中ライナが交互に挟持された複層構造のものも含む。
段ボール板材においては、外ライナを形成する素材の単位面積当たりの質量及び芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量の大小は剛性を左右する大きな要素の一つであり、外ライナや芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量が大きいほど、硬く、剛性が高く、変形し難くなる傾向がある。
従って、前述の構成とすれば、段ボール板材を構成する芯材部の表裏両面が当該芯材部より剛性の高い外ライナでサンドイッチ状に挟持された構造となるので、天井部分に配置した場合、硬くて剛性の高い外ライナにより、天井材としての一定形状を安定保持することができ、地震発生時の横揺れなどによって大きな外力を受けたときは、外ライナより柔らかくて剛性の低い芯材部が外ライナとともに変形しながら外力を吸収するので、天井材にヒビが生じたり、割れて落下したりするのを防止することができる。また、当該天井材が落下することがあっても、石膏ボード材に比べて軽量であるため、人や物品に損傷を与えるリスクが大幅に減少する。
また、段ボール板材の表面、裏面及び周端面が不燃性材料で被覆され、段ボール板材が空気中に露出していないので、火災発生時に燃焼し難く、防火性にも優れている。なお、段ボール板材の材質は限定しないので、紙材、合成樹脂材、紙材と合成樹脂材との組み合わせ、あるいは紙材と合成樹脂材との混和材料などによって形成することができる。
ここで、前記芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量が100〜180g/m2であり、前記外ライナを形成する素材の単位面積当たりの質量が180〜500g/m2であることが望ましい。
このような構成とすれば、剛性と衝撃吸収性とをバランス良く兼備したものとなる。
さらに、前記芯材部が、中芯及び中ライナを交互に積層状に貼着して形成したものであることが望ましい。
このような構成とすれば、芯材部が複層構造となるので、剛性の向上に有効であり、断熱作用を高めることもできる。
また、前記段ボール板材として、その周縁部に階段状の段差部を設けたものを用いることもできる。
このように、段ボール板材の周縁部に階段状の段差部を設けることにより、従来、広く施工されているグリッド天井に容易に採用可能となるので、汎用性が高まる。
なお、前記段差部を形成する方法については限定しないので、例えば、段ボール板材の周縁部に圧縮加工を施して形成する方法、前記段ボール板材の周縁部に沿ってその一部をカットする方法、あるいはサイズの異なる複数の段ボール板材を貼り合わせる方法などによって形成することができる。
一方、前記段ボール板材の一部に、蝶番状に折り曲げ可能なヒンジ部を設け、前記ヒンジ部において対向する当該段ボール板材の端面を不燃性材料で被覆した構成とすることもできる。
このような構成とすれば、前記ヒンジ部が上方に向かって山形に折れ曲がるような姿勢で建物内の天井部分に配置すれば、例えば、システム天井やグリッド天井のように係止部材に天井材を乗せ掛けて固定する方式の天井の場合、建物の室内側から前記ヒンジ部を押し上げるだけで全体が山形に折れ曲がり、当該天井材の配置領域に、天井裏に臨む開口部が形成されるので、天井裏側の点検やメンテナンスなどが容易となる。
また、前記不燃性材料としてアルミニウム箔を用いることができる。
このような構成とすれば、当該天井材を天井部分に配置したとき、天井裏と室内との間の遮熱機能を高めることができるので、室内空調の効率向上に有効であるとともに、芯材部に、空気による断熱層が形成されているため、天井裏からの熱の侵入を防止して居室内の断熱性を高めることができる。さらに、アルミニウム箔の不透湿性により段ボール板材内に湿気が侵入することを防止できるので、天井材の変形や撓みを防止することができ、強度も損なわない。
さらに、前述した天井材の少なくとも片面に化粧紙や化粧フィルムを貼着することもできる。
このような構成とすれば、施工場所に適した外観や色調を有する化粧紙や化粧フィルムを選択して貼着することにより、意匠性を高めることができる。なお、化粧紙や化粧フィルムを貼着する面は、当該天井材を設置したときの室内に臨む面のみであっても良いが、両面に貼着することもできる。
さらに、前述した天井材の周縁部に枠材を付設することもできる。
このような構成とすれば、当該天井材を係止部材にネジ部材で固定する場合、ネジ部材を前記枠材に挿通させることにより、ネジ部材が天井材にめり込むのを抑制することができる。また、枠材に予めネジ孔を設けておけば、係止部材へ固定するときのネジ止め忘れを防止する効果も得られる。枠材の材質は限定しないので、金属製(例えば、アルミニウム製)あるいは合成樹脂製などとすることができるが、合成樹脂製が好ましい。
次に、本発明の天井材固定構造は、建築物の室内の天井部分に略水平方向に配置された係止部材に、請求項1〜8のいずれかに記載の天井材の周縁部を室内側から当接させ、前記天井材から前記係止部材に向かってネジ部材を螺着することにより前記ネジ部材にて前記天井材を前記係止部材に固定する構造において、前記係止部材と前記ネジ部材との間、前記ネジ部材の外周若しくは前記係止部材との間に、前記係止部材に対する前記ネジ部材の軸心方向の螺着深度を規定するストッパを設けたことを特徴とする。ここで、前記螺着深度とは、ネジ孔に螺着したネジ部材を回転させて締め付けていくとき、ネジ孔に対するネジ部材のピッチ方向の進行度合いをいう。
このような構成とすれば、天井部分に配置された係止部材に対して当該天井材をネジ部材で固定する場合、天井材から係止部材に向かってネジ部材を回転させていくと、ネジ部材の螺着深度は前記ストッパで規定され、ネジ部材が、それ以上、締め付け方向(ピッチ方向)に進まないように阻止されるので、天井材の厚みに応じた前記螺着深度を予め設定しておくことにより、ネジ部材が天井材にめり込むのを抑制することができる。
ここで、前記ストッパとして、前記ネジ孔と前記ネジ部材との間に介在する筒状のスリーブ、前記ネジ部材の外周に形成された太径部若しくは前記ネジ孔の内周に配置された筒状のインサートなどを採用することができる。
このような構成とすれば、天井材に大幅な形状変更を加えることなく、確実なめり込み防止機能を得ることができる。
本発明により、地震発生時にヒビが生じたり、割れて落下したりすることがなく、安全性に優れ、運搬時や施工時の周端面から脱落物が少なく、防火性にも優れた天井材及びその固定構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態である天井材を示す一部切欠斜視図である。 図1中のA−A線における一部省略断面図である。 図1に示す天井材を施工した状態を示す垂直断面図である。 図3に示す天井材が横揺れを受けた状態を示す模式図である。 本発明の第2実施形態である天井材を示す斜視図である。 図5中のB−B線における断面図である。 図5に示す天井材の施工状態を示す一部省略斜視図である。 本発明の第3実施形態である天井材の施工状態を示す垂直断面図である。 本発明の第4実施形態である天井材取付構造を示す一部省略垂直断面図である。 本発明の第5実施形態である天井材取付構造を示す一部省略垂直断面図である。 本発明の第6実施形態である天井材取付構造を示す一部省略垂直断面図である。 本発明の第7実施形態である天井材取付構造を示す一部省略垂直断面図である。 本発明の第8実施形態である天井材を示す一部省略断面図である。 本発明の第9実施形態である天井材を示す斜視図である。 図14に示す天井材の取付構造を示す一部省略垂直断面図である。 従来のグリッド天井を構成する石膏ボード材が横揺れを受けた状態を示す模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図1,図2に示すように、本発明の第1実施形態である天井材100は、複数の中芯10,11a,11b及び複数の中ライナ12a,12bを交互に積層状に貼着して形成した芯材部101と、芯材部101の表面、裏面に貼着された外ライナ13a,13bとを備えた段ボール板材102の表面、裏面及び周端面をそれぞれ不燃性材料の一つであるアルミニウム箔103で被覆することによって形成されている。
芯材部101は、中芯10の表面、裏面にそれぞれ中ライナ12a,12bを貼着し、中ライナ12aの上面及び中ライナ12bの下面にそれぞれ中芯11a、11bを介して外ライナ13a,13bを貼着することによって形成され、この芯材部101が中空状の空気層を構成している。また、段ボール板材102の周端面には、その全周に亘って階段状の段差部102aが形成され、これらの段差部102aも全てアルミニウム箔103によって被覆されている。さらに、天井材100の下面(室内に臨む面)には、化粧紙または化粧フィルムなど(図示せず)が貼着されている。
外ライナ13a,13bを形成する素材の単位面積当たりの質量は210g/m2であり、中芯10,11a,11bを形成する素材の単位面積当たりの質量は180g/m2であり、中ライナ12a,12bを形成する素材の単位面積当たりの質量は210g/m2である。また、天井材100の単位面積当たりの質量は1940g/m2である。
なお、前述した、波板状部材である中芯10,11a,11bを形成する素材の単位面積当たりの質量は、これらの部材が当該波板状部材に加工される前の平板状部材のときの単位面積当たりの質量をいう。ただし、平板状部材を波板状部材に加工した後の単位面積当たりの質量(当該波板状部材と平行な投影面における単位面積当たりの質量)は、加工前の平板状部材の単位面積当たりの質量の約1.5倍に相当する。天井材100のサイズ、形状は限定しないが、本実施形態の天井材100は、平面視形状が四角形の場合は、一辺の長さが約600mmの正方形状をなし、その厚さは約13mmであるが、これに限定するものではない。
ここで、図3に基づいて、天井材100をグリッド天井に施工した場合について説明する。図3に示すように、建築物の躯体(図示せず)に垂下状に取り付けられた複数の吊ボルト(図示せず)の下端部分に固定された断面が逆T字状をなす複数の枠材20を水平方向に、縦横一定間隔ごとに取り付けることによって格子構造体を形成し、複数の枠材20によって囲まれた四角形状の領域内に、前記格子構造体の上方から天井材100を嵌め込み、天井材100の周縁部分に形成されている階段状の段差部102aを枠材20の角縁部に沿って係合させることによって固定されている。
天井材100は、段ボール板材102を構成する芯材部101の表裏両面が当該芯材101より剛性の高い外ライナ13a,13bでサンドイッチ状に挟持された構造を有するので、図3に示すように施工した場合、硬くて剛性の高い外ライナ13a,13bによって一定形状を安定保持することができる。
また、図4に示すように、地震発生時の横揺れSによって、天井材100が大きな外力を受けたときは、外ライナ13a,13bより柔らかく剛性の低い芯材部101が、外ライナ13a,13bとともに変形しながら外力を吸収するので、天井材100にヒビが生じたり、割れて落下したりするのを防止することができる。
また、段ボール板材102が大気中に露出していないので、火災発生時に燃焼し難く、防火性にも優れている。なお、天井材100において段ボール板材102の材質は紙材であるが、これに限定しないので、合成樹脂材、紙材と合成樹脂材との組み合わせ、あるいは紙材と合成樹脂材との混和材料などによって形成することができる。また、アルミニウム箔103に限定されないので、これ以外の金属箔(例えば、銅箔や錫箔)などの不燃性材料を使用することもできる。
外ライナ13a,13bを形成する素材の単位面積当たりの質量が210g/m2であり、中芯10,11a,11bを形成する素材の単位面積当たりの質量は180g/m2であり、中ライナ12a,12bを形成する素材の単位面積当たりの質量は210g/m2であるため、図3,図4に示すように、天井材として使用した場合、地震発生時にヒビが生じたり、割れて落下したりするのを有効に防止することができる。
芯材部101が、複数の中芯10,11a,11b及び複数の中ライナ12a,12bを交互に積層状に貼着して形成した複層構造であるため、剛性が高く、断熱作用も良好である。
また、段ボール板材102は、その周端面に階段状の段差部102aを有しているため、図3に示すように、従来、広く施工されているグリッド天井に容易に採用することが可能であり、汎用性にも優れている。なお、図示していないが、天井材100の表面及び裏面(アルミニウム箔103の露出面)に化粧紙や化粧フィルムを貼着することもできる。このような構成とすれば、施工場所に適した外観や色調を有する化粧紙や化粧フィルムを選択して貼着することにより、意匠性を高めることができる。
次に、図5〜図7に基づいて、本発明の第2実施形態である天井材200について説明する。図5,図6に示すように、天井材200は、平面視形状が四角形であって、その周端面が平面をなす段ボール板材202の表面、裏面及び周端面をアルミニウム箔103で被覆することによって形成されている。その他の部分については図1に示す天井材100と同様であるため、図1,図2中の符号と同符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、天井材200を施工した場合、建築物の躯体(図示せず)に垂下状に取り付けられた複数の吊部材30の下端部分に取り付けられた係止部材32に天井材200の周縁部を当接させ、室内側から天井材200を挿通して係止部材32にネジ部材の一つであるビス31を螺着することによって固定されている。
天井材200を施工する天井部分に照明器具などを設置する設備がある場合、天井材200を構成する段ボール板材202はカッターナイフなどで切断可能であるため、開口部を形成する加工が容易である。また、改修工事や地震対策あるいは断熱性向上を主眼とした施工にも適用可能であり、低コストである。
次に、図8に基づいて本発明の第3実施形態である天井材300について説明する。図8に示すように、天井材300は、当該天井材300を構成する段ボール板材302の一部に、蝶番状に折り曲げ可能なヒンジ部301を設け、ヒンジ部301において対向する当該段ボール板材302の端面302aをアルミニウム箔103で被覆して形成されている。ヒンジ部301は、天井材300の下面側(室内側)に可撓性を有するシート材303(例えば、化粧紙など)を貼着することによって形成されている。
図8に示すように、天井材300を施工する場合、ヒンジ部301が上方に向かって山形に折れ曲がるように配置すれば、建物の室内側からヒンジ部301を押し上げるだけで天井材300全体が山形に折れ曲がり、当該天井材300の配置領域に、天井裏に臨む開口部が形成されるので、天井裏側の点検やメンテナンスなどが容易となる。また、天井材300が配置された部分を天井点検口として利用することができる。その他の部分については、図1に示す天井材100と同様であるため、図1,図2中の符号と同符号を付して説明を省略する。
天井材100,200,300は段ボール板材とアルミニウム箔で形成されているため、使用後はそれぞれの素材に分離してリサイクル利用することができる。従って、地震発生時などに変形、損傷して施工現場から回収された天井材100,200,300はリサイクル性が良好であり、再生利用が極めて困難な石膏ボード材に比べ、自然環境への負担も小さい。なお、前述した天井材100,200,300は本発明を例示するものであり、本発明の天井材はこれらの天井材100,200,300に限定されない。
次に、図9〜図14に基づいて、本発明の第4,5,6,7実施形態である天井材固定構造400,500,600,700について説明する。なお、図9〜図14において、前述した天井材100,200,300と共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
図9に示す天井材固定構造400においては、建築物の室内の天井部分に略水平方向に配置された係止部材40(Cチャンネル材)に、図5,図6に示す天井材200の周縁部を室内側から当接させ、ネジ部材の一種であるスリーブ51付きのビス50の先端部を室内側から天井材200の係止部材40直下部分に当接させ、ビス50の頭部53を回転させながら捻じ込んでいくと、ビス50はドリルビスであるため、天井材200にネジ孔210が形成され、係止部材40にネジ孔41が形成され、そのまま螺着され、これによって天井材200が係止部材40に固定される。
スリーブ51はネジ孔210とビス50のネジ部52との間に介在する円筒状の部材であり、ビス50をスリーブ51に挿通してネジ孔210に挿通した状態となり、スリーブ51から露出したネジ部52の先端部が係止部材40に螺着される。
また、ビス50の頭部53を回転させながら締め付けていくと、図9に示すように、スリーブ51の先端側が係止部材40に当接し、スリーブ51の基端側にビス50の頭部53の拡径部分が当接した時点で締め付け不能となる。即ち、スリーブ51により係止部材40のネジ孔41に対するビス50の軸心方向(ピッチ方向)の螺着深度が規定され、ビス50が、それ以上、締め付け方向(ピッチ方向)に進まないように阻止される。従って、天井材200の厚みに応じてスリーブ51の長さ(軸心方向の長さ)を決定することにより、予め適切な螺着深度を設定しておけば、ビス50の頭部53が天井材200にめり込むのを防止することができる。
次に、図10に示す天井材固定構造500においては、前述と同様、スリーブ60付のビス50の先端部を室内側から天井材200の係止部材40直下部分に当接させ、ビス50の頭部53を回転させながら捻じ込んでいくと、天井材200にネジ孔210が形成され、係止部材40にネジ孔41が形成され、そのまま螺着される。
天井材固定構造500では、ネジ孔210とビス50のネジ部52との間に、全体が円筒状のスリーブ60が介在されており、スリーブ60の先端側(係止部材40に当接する側)にはスリーブ60の内周側を先端側に向かって徐々に拡径させていくことにより、その厚みを徐々に薄化させたテーパ部61が設けられている。ビス50はスリーブ60に挿通した状態でネジ孔210に挿通され、スリーブ60から露出したネジ部52の先端部が係止部材40に螺着されている。スリーブ60の長さによってビス50の螺着深度が規定されるので、前述と同様、ビス50の頭部53が天井材200にめり込むのを防止することができる。
また、スリーブ50の先端側にテーパ部61を設けたことにより、その前縁部は鋭利な状態となっているので、締め付け作業中に天井材200を貫通し易くなり、ネジ孔210の形成が容易となる。また、テーパ部61を設けたことにより、スリーブ60の先端側の内周は先端側に向かって徐々に拡径した形状となっているので、締め付け作業中、係止部材40のネジ孔41の形成を妨げないという効果も得られる。
次に、図11に示す天井材固定構造600においては、頭部53と先端ネジ部54との間に、先端ネジ部54より外径が大きな太径部55が一体形成されたビス56を用いて天井材200が係止部材40に固定されている。前述と同様、ビス56の先端ネジ部54を室内側から天井材200の係止部材40直下部分に当接させ、ビス56の頭部53を回転させながら捻じ込んでいくと、天井材200にネジ孔210が形成され、係止部材40にネジ孔41が形成され、そのまま螺着される。
また、ビス56の先端ネジ部54を係止部材40のネジ孔41に螺着させて締め付けていくと、太径部55の先端が係止部材40に当接した時点で締め付け不能となるので、ビス56の頭部53が天井材200にめり込むのを防止することができる。なお、太径部55の長さ(軸心方向の長さ)は、天井材200の厚みに応じて設定することができる。
次に、図12に基づいて天井材固定構造700について説明する。なお、図12においては、ビス50を係止部材40に螺着する前にネジ孔41が表示されているが、これは説明の都合上の表現であり、後述するように、ネジ孔41はビス50を係止部材40に捻じ込むことによって形成される。
図12に示すように、天井材固定構造700においては、天井材200のネジ孔210に予め円筒状のインサート70が打ちこまれており、室内側からインサート70内にビス50を挿通し、その先端側を係止部材40に対して押圧回転させていくと、係止部材40にネジ孔41が形成され、そのまま螺着され、これによって天井材200が係止部材40に固定される。
インサート70の先端側は外ライナを介して係止部材40に当接しているので、ビス50を締め付けていくと、頭部53がインサート70の基端側に当接した時点で締め付け不能となり、ビス50の頭部53が天井材200にめり込むのを防止することができる。また、予めインサート70が打ちこまれているので、ビス50を螺着する位置が視認し易く、作業性も良好である。なお、インサート70の長さ(軸心方向の長さ)は、天井材200の厚みに応じて設定することができる。
次に、図13に示す天井材200xにおいては、芯材部101x(図6に示す複数の中芯10,11a,11b及び複数の中ライナ12a,12bに相当)を形成する素材の単位面積当たりの質量が180g/m2であり、外ライナ13ax,13bxを形成する素材の単位面積当たりの質量が210g/m2(若しくは320g/m2,440g/m2)である段ボール板材を用いて形成されている。このような構成とすれば、天井材200xの表面及び裏面が硬くなるので、図7に示すように、係止部材32にビス31を用いて天井材200xを取り付ける場合、ビス31の頭部が天井材200xにめり込むのを抑制することができる。
次に、図14に示す天井材200yにおいては、その周縁部に合成樹脂製の額縁状枠材80を付設することにより、その周縁部の全周を額縁状枠材80で包囲した構造とし、額縁状枠材80に複数のネジ孔81が開設されている。このような構成とすれば、図15に示すように、天井材200yを係止部材40に取り付けて天井材固定構造800を形成する場合、ネジ孔81に挿通させたビス50を締め付けるときに、ビス50の頭部53が所定位置より深くめり込むのを防止することができる。なお、図14に示す額縁状枠材80のネジ孔81の内周面は、図15に示すようにビス50を締め付けたとき、その頭部53が額縁状枠材80の表面から突出することなく埋設できるような擂鉢形状(図示せず)をなしている。
なお、前述した天井材固定構造400,500,600,700,800は本発明を例示するものであり、本発明の天井材固定構造はこれらの天井材固定構造400,500,600,700,800に限定されない。
本発明に係る天井材及び天井材固定構造は各種建築物内の天井部分を構成する資材及びその施工技術として、建築・建設産業の分野において、広く利用することができる。
10,11a,11b 中芯
13a,13b 外ライナ
20 枠材
30 吊部材
31 ビス
32,40 係止部材
41,210 ネジ孔
50,56 ビス
51 スリーブ
52 ネジ部
53 頭部
54 先端ネジ部
55 太径部
60 スリーブ
61 テーパ部
70 インサート
100,200,200x,200y,300 天井材
101,101x 芯材部
102,202,302 段ボール板材
102a 段差部
103 アルミニウム箔
301 ヒンジ部
302a 端面
303 シート材
400,500,600,700,800 天井材固定構造
S 横揺れ

Claims (10)

  1. 中空状の空気層を構成する芯材部及び前記芯材部の表面、裏面に貼着された外ライナを備えた段ボール板材の表面、裏面及び周端面を不燃性材料で被覆した天井材であって、前記外ライナを形成する素材の単位面積当たりの質量が、前記芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量以上であることを特徴とする天井材。
  2. 前記芯材部を形成する素材の単位面積当たりの質量が100〜180g/m2であって、前記外ライナを形成する素材の単位面積当たりの質量が180〜500g/m2である請求項1記載の天井材。
  3. 前記芯材部が、中芯及び中ライナを交互に積層状に貼着して形成したものである請求項1または2記載の天井材。
  4. 前記段ボール板材が、その周縁部に階段状の段差部を設けたものである請求項1〜3のいずれかに記載の天井材。
  5. 前記段ボール板材の一部に、蝶番状に折り曲げ可能なヒンジ部を設け、前記ヒンジ部において対向する当該段ボール板材の端面を不燃性材料で被覆した請求項1〜4のいずれかに記載の天井材。
  6. 前記不燃性材料がアルミニウム箔である請求項1〜5のいずれかに記載の天井材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の天井材の少なくとも片面に化粧紙若しくは化粧フィルムを貼着した天井材。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の天井材の周縁部に枠材を付設した天井材。
  9. 建築物の室内の天井部分に略水平方向に配置された係止部材に、請求項1〜8のいずれかに記載の天井材の周縁部を室内側から当接させ、前記天井材から前記係止部材に向かってネジ部材を螺着することにより前記ネジ部材にて前記天井材を前記係止部材に固定する構造において、
    前記係止部材と前記ネジ部材との間、前記ネジ部材の外周若しくは前記係止部材との間に、前記係止部材に対する前記ネジ部材の軸心方向の螺着深度を規定するストッパを設けたことを特徴とする天井材固定構造。
  10. 前記ストッパとして、前記ネジ部材とネジ孔との間に介在する筒状のスリーブ、前記ネジ部材の外周に形成された太径部若しくは前記ネジ孔の内周に配置された筒状のインサートのいずれかを設けた請求項9記載の天井材固定構造。
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