JP2014060301A - 電力用半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】占有面積が小さく順方向電圧が小さいSBDを備えた電力用半導体装置の提供。
【解決手段】本発明の実施形態に係る電力用半導体装置は、第1の電極と第2の電極との間を流れる電流をゲート電極により制御する電力用半導体装置であり、第1導電形の半導体層10と、第1導電形の第1の半導体層21と、ショットキー電極28と、を備える。半導体層10は、底部19と、底部から底部の上面に垂直な第1の方向に突出し底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体11及び第2の柱状体12、を有する。半導体層は、第1の電極と電気的に接続される。第1の半導体層は、第1の柱状体の側壁上、底部の上面上、及び第2の柱状体の側壁上に連続するように設けられる。ショットキー電極は、第1の柱状体と第2の柱状体との間で第1の方向に沿って延伸して第1の半導体層とショットキー接合を形成し、第2の電極と電気的に接続される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の実施形態に係る電力用半導体装置は、第1の電極と第2の電極との間を流れる電流をゲート電極により制御する電力用半導体装置であり、第1導電形の半導体層10と、第1導電形の第1の半導体層21と、ショットキー電極28と、を備える。半導体層10は、底部19と、底部から底部の上面に垂直な第1の方向に突出し底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体11及び第2の柱状体12、を有する。半導体層は、第1の電極と電気的に接続される。第1の半導体層は、第1の柱状体の側壁上、底部の上面上、及び第2の柱状体の側壁上に連続するように設けられる。ショットキー電極は、第1の柱状体と第2の柱状体との間で第1の方向に沿って延伸して第1の半導体層とショットキー接合を形成し、第2の電極と電気的に接続される。
【選択図】図1
Description
本発明の実施の形態は、電力用半導体装置及びその製造方法に関する。
同期整流型のDC−DCコンバータでは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)及びこれに逆並列接続されたSBD(Schottky Barrier Diode)が用いられる。SBDは、p−n接合ダイオードと比べて順方向電圧が低いため、DC−DCコンバータの電力効率を向上させる。また、SBDは、逆回復特性に優れているため、DC−DCコンバータの高速動作が可能となる。MOSFETとSBDがそれぞれ別のチップで供給されると、両者を電気的に接続する配線の抵抗及びインダクタンスにより、DC−DCコンバータの電力効率が低下してしまう。これを防ぐために、同一チップ内でSBDと逆並列接続されたMOSFETが供給される。SBDは、チップ内の同一平面においてMOSFETが形成された領域に隣接し、チップに水平方向と平行なショットキー接合を有する。このため、SBDのさらなる順方向電圧を低減するためには、SBDの占める領域が大きくなるため、チップコストの増大をもたらす。占有面積が小さく順方向電圧が小さいSBDを備えた電力用半導体装置が望まれる。
占有面積が小さく順方向電圧が小さいSBDを備えた電力用半導体装置を提供する。
本発明の実施形態に係る電力用半導体装置は、第1の電極と、第2の電極と、ゲート電極と、を有し、第1の電極と第2の電極との間を流れる電流をゲート電極により制御する、電力用半導体装置であり、第1導電形の半導体層と、第1導電形の第1の半導体層と、ショットキー電極と、を備える。第1導電形の半導体層は、底部と、底部から底部の上面に垂直な第1の方向に突出し底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、底部から第1の方向に突出し第2の方向に沿って延伸し第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向において第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、を有する。第1導電形の半導体層は、第1の電極と電気的に接続される。第1導電形の第1の半導体層は、第1の柱状体の側壁上、底部の上面上、及び第2の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、半導体層よりも第1導電形の不純物濃度が低い。ショットキー電極は、第1の柱状体と第2の柱状体との間で第1の方向及び第2の方向に沿って延伸し、第1の柱状体と平行な面で第1の半導体層とショットキー接合を形成し、第2の電極と電気的に接続される。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。実施の形態中の説明で使用する図は、説明を容易にするための模式的なものであり、図中の各要素の形状、寸法、大小関係などは、実際の実施においては必ずしも図に示されたとおりとは限らず、本発明の効果が得られる範囲内で適宜変更可能である。第1導電形をn形で、第2導電形をp形で説明するが、それぞれこの逆の導電形とすることも可能である。半導体としては、シリコンを一例に説明するが、炭化シリコン(SiC)や窒化物半導体(AlGaN)などの化合物半導体にも適用可能である。絶縁膜としては、酸化シリコンを一例に説明するが、窒化シリコン、酸窒化シリコン、アルミナなどの他の絶縁体を用いることも可能である。n形の導電形をn+、n、n−で表記した場合は、この順にn形不純物濃度が低いものとする。p形においても同様に、p+、p、p−の順にp形不純物濃度が低いものとする。
(第1の実施形態)
図1を用いて、本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体装置を説明する。図1(a)は、第1の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線における断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。
図1を用いて、本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体装置を説明する。図1(a)は、第1の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線における断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。
本実施形態に係る電力用半導体装置は、第1の電極と、第2の電極と、複数のゲート電極と、を備え、第1の電極と第2の電極との間を流れる電流をゲート電極が制御する電力用半導体装置であって、例えばMOSFETである。第1の電極は、ドレイン電極であり、第2の電極は、ソース電極である。
本実施形態に係るMOSFETは、図1に示したように、n+形ドレイン層(第1導電形の半導体層)10と、n−形ドリフト層(第1導電形の第1の半導体層)21と、p形ベース層(第2導電形の第2の半導体層)22と、n+形ソース層(第1導電形の第3の半導体層)23と、ショットキー電極28と、複数のゲート電極26と、ソース電極と、ドレイン電極とを備える。なお、ソース電極と、ドレイン電極は、特に必要な場合を除いて図示を省略する。
n+形ドレイン層10は、底部19と、底部19から底部19の上面に垂直なZ方向(第1の方向)に突出し、底部の上面に平行なY方向(第2の方向)に沿って延伸する第1の柱状体11と、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、Z方向及びY方向に直交するX方向(第3の方向)において第1の柱状体と離間する第2の柱状体12と、を有する。ドレイン層の底部19の下面には、ドレイン電極が電気的に接続される。
n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上と、底部19の上面上と、第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、n−形ドリフト層21が、第1の柱状体11の側壁上から、底部19の上面上を通り、第2の柱状体12の側壁上まで延伸する。n−形ドリフト層21は、n+形ドレイン層10よりもn形不純物の濃度が低い。
p形ベース層22は、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁から、底部19の上面を通り、第2の柱状体12の側壁まで、n−形ドリフト層21上を延伸する。
n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21及びp形ベース層22を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように設けられる。n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21よりもn形不純物の濃度が高い。n+形ソース層23は、X方向において、p形ベース層22に挟まれる。p形ベース層22は、X方向において、内側にn+形ソース層23を有し外側でn−形ドリフト層21に挟まれる。n−形ドリフト層21は、X方向において、第1の柱状体11及び第2の柱状体12に挟まれる。
すなわち、n+形ソース層23は、第1の柱状体11と第2の柱状体12の中央にありZ方向に延伸する。X方向に沿って、Z方向に延伸するp形ベース層22がn+形ソース層23に隣接し、Z方向に延伸するn−形ドリフト層21がp形ベース層22に隣接する。第1の柱状体11または第2の柱状体12が、n−形ドリフト層21に隣接する。
n+形ドレイン層10、n−形ドリフト層21、p形ベース層22、及びn+形ソース層23は、半導体層であり、例えばシリコン(Si)である。n形不純物は、例えばリン(P)で有り、p形不純物は、例えばホウ素(B)である。
複数の第1のトレンチT1が、Y方向に沿って離間して設けられる。複数の第1のトレンチT1は、X方向に沿ってn−形ドリフト層21中から、p形ベース層22中を通り、n+形ソース層23中に延伸し、且つ、n−形ドリフト層21中、p形ベース層22中、及びn+形ソース層23中を、Z方向に沿って延伸する。ゲート絶縁膜25は、複数の第1のトレンチT1の内壁を全て覆うように設けられる。ゲート絶縁膜25は、例えば、酸化シリコン(SiO2)である。酸化シリコンの代わりに、SiNとSiO2との複合膜であるONO膜などを用いることも可能である。
複数のゲート電極26は、それぞれ、ゲート絶縁膜25を介して複数の第1のトレンチT1のそれぞれの中に設けられる。すなわち、複数のゲート電極26は、それぞれY方向に離間して設けられ、ゲート絶縁膜25を介して、X方向に沿ってn+形ソース層23中から、p形ベース層22中を通り、n−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、n+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を、Z方向に沿って延伸する。ゲート電極26は、例えば導電性のシリコンが用いられる。層間絶縁膜27が、ゲート電極26上へ設けられる。層間絶縁膜27は、例えば酸化シリコンである。
第2のトレンチT2が、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間で、X方向に沿ってn+形ソース層中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21中に延伸し、且つZ方向及びY方向に沿って延伸するように設けられる。第2のトレンチT2は、n+形ソース層23を介して、第1のトレンチT1と向かい合うように設けられる。
ショットキー電極28は、第2のトレンチT2内に設けられ、第2のトレンチT2の側壁を形成するn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。すなわち、ショットキー電極28は、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間で、Z方向及びY方向に沿って延伸し、第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。また、ショットキー電極28は、ショットキー接合と反対側で、n+形ソース層23と電気的に接続される。ショットキー電極には、例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、窒化タングステン(WN)またはこれらの金属シリサイドが用いられる。
p形半導体層24が、第1のトレンチT1の底及び第2のトレンチT2の底からn−形ドリフト層21中に広がるように設けられる。p形半導体層24は、p形シリコンの埋込層またはエピタキシャル層でもよいが、n−形ドリフト層21中にp形不純物が拡散した層でもよい。ショットキー電極28は、n+形ドレイン層10の底部19側でp形半導体層24に電気的に接続される。また、複数のゲート電極26は、n+形ドレイン層10の底部19側でゲート絶縁膜25を介して接続される。
図示しない層間絶縁膜が、n+形ソース層23の上端上、p形ベース層22の上端上、n−形ドリフト層21の上端上、n+形ドレイン層の第1の柱状体11及び第2の柱状体12の各上端上、及びショットキー電極28の上端上に設けられる。図示しないソース電極が、層間絶縁膜上に設けられ、層間絶縁膜の所定の開口部を介して、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びショットキー電極28に電気的に接続される。
次に本実施形態に係るMOSFETの動作について説明する。本実施形態に係るMOSFETでは、MOSFETの素子がX方向に沿ってn+形ソース層23からn+形ドレイン層10の第1の柱状体11の間に構成される。また、SBDは、X方向に沿ってショットキー電極28からn+形ドレイン層の第2の柱状体12との間に構成される。ショットキー電極28は第2のトレンチT2の側壁を構成するn+形ソース層23と電気的に接続されることで、SBDは、MOSFETと逆並列に電気的に接続される。
ドレン電極にソース電極に対して正の電圧を印加した状態で、ゲート電極26に閾値を超える電圧を印加すると、p形ベース層22の各ゲート電極26に向かい合う面にチャネル層が形成される。チャネル層を介して、電子がn+形ソース層23からn−形ドリフト層21に向かってX方向に沿って流れる。これにより、電流が、ドレイン電極からn+形ドレイン層10の第1の柱状体11、n−形ドリフト層21、p形ベース層22、n+形ソース層23を通り、ソース電極へ流れる。
X方向におけるチャネル層の幅がチャネル長となる。また、Z方向におけるチャネル層の幅がチャネル幅となる。n+形ドレイン層10の第1の柱状体11及び第2の柱状体12が底部19から突き出す量が大きいほど、各ゲート電極26が深く形成されるため、チャネル幅が大きくなる。チャネル幅が大きいほど、電流経路の断面積が大きくなるため、MOSFETのオン抵抗が低下する。
次に、ゲート電極26に電圧が印加されないと、p形ベース層22中に形成されたチャネル層は消失し、MOSFETを流れる電流が遮断される。ここで、MOSFETのドレイン電極に対してソース電極に正の電圧が印加されると、電子がX方向に沿ってn−形ドリフト層21からショットキー電極28に供給される。この結果、SBDがオン状態となり、電流がソース電極から、ショットキー電極28、n−形ドリフト層21、n+形ドレイン層10の第2の柱状体12を通り抜け、ドレイン電極に流れる。
本実施形態に係るMOSFETでは、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
また、ショットキー電極28が、Z方向及びY方向に延伸してn+形ソース層23と電気的に接続されているので、MOSFETのソース側のコンタクト抵抗が低い。この結果、MOSFETのオン抵抗が低減される。
さらに、ゲート電極26のn+形ドレイン層10の底部19側の先端付近で、p形ベース層22とn−形ドリフト層21とのp−n接合でアバランシェ降伏が発生しても、アバランシェ降伏により発生した正孔が、ショットキー電極28を介して排出されやすいため、MOSFETのラッチアップが抑制される。すなわち、MOSFETのアバランシェ耐量が向上する。
また、p形半導体層24は、ゲート電極26とn+形ドレイン層10の底部19との間で、n−形ドリフト層21とp−n接合を形成し、ゲート電極26とn+形ドレイン層10の底部19との間の電圧の一部を分担する。このため、p形半導体層24側に空乏層が伸びるため、p形半導体層24が無い場合と比べて、ゲート電極26直下のn−形ドリフト層21の耐圧が向上する。ショットキー電極28の直下のn−形ドリフト層21においても同様に、p形半導体層24により耐圧が向上する。
なお、p形半導体層24の代わりに、n−形ドリフト層よりもn形不純物の濃度が低いn−形半導体層または絶縁膜を用いても、ゲート電極26の直下及びショットキー電極28の直下において耐圧を向上させることが可能である。n−形半導体層の場合は、n−形ドリフト層よりも空乏層が広がるために耐圧が向上する。また、絶縁膜の場合は、ゲート電極26とn+形ドレイン層10の底部19との間の電圧の一部を分担するために耐圧が向上する。
次に、本実施形態に係るMOSFETの製造方法について、図2を用いて説明する。図2(a)〜(d)は、本実施形態に係るMOSFETの製造工程の一部の図1(a)のA−A線における模式断面図である。図2(a)に示したように、n+形ドレイン層10の表面から所望のマスク(図示しない)を用いてRIE(Reactive Ion Etching)によりn+形ドレイン層10をエッチングする。この結果、n+形ドレイン層10は、底部19と、底部から底部の上面に垂直なZ方向に突出し底部の上面に平行なY方向に沿って延伸する第1の柱状体11と、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、Z方向及びY方向に直交するX方向において第1の柱状体11と離間する第2の柱状体12と、を有する。
次に図2(b)に示したように、n−形ドリフト層21が、CVDにより、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11、底部19、及び第2の柱状体12による凹みに対応してX方向に沿って凹みを有する。
次にCVDにより、p形ベース層22が、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21の凹み内に凹みの内面に沿って、第1の柱状体11の側壁上から底部19の上面上を通り第2の柱状体12の側壁上まで形成される。p形ベース層22は、X方向にそってn−形ドリフト層の凹みに対応した凹みを有する。
次にCVDにより、n+形ソース層23が、n−形ドリフト層21及びp形ベース層22を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、n+形ソース層23は、p形ベース層22の凹み内を埋め込むように、第1の柱状体11の側壁上から、底部19の上面上を通り、第2の柱状体12の側壁上まで形成される。n+形ソース層23は、X方向に沿ってp形ベース層22の凹みに対応した凹みを有しない。
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11及び第2の柱状体12に到達するまで、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21を平坦化する。この結果、X方向において、p形ベース層22がn+形ソース層23を挟み、n−形ドリフト層21がp形ベース層を挟み、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11及び第2の柱状体12がn−形ドリフト層21を挟む。
次に図2(c)に示したように、図示しないマスクを用いてRIEにより、第1のトレンチT1が、X方向に沿ってn+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層へ延伸し、且つ、Z方向に沿ってn+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を延伸するように形成される。また、第1のトレンチT1は、Y方向に沿って離間して複数形成される。第1のトレンチT1の側壁は、X方向において、両端でn+形ソース層23及びn−形ドリフト層21で構成され、両端の間でp形ベース層22で構成される。第1のトレンチT1は、Z方向においてn+形ソース層23とn−形ドリフト層21とに挟まれたp形ベース層22中に底が位置するように形成される。
次に、第1のトレンチT1の底に露出したp形ベース層22及びn−形ドリフト層21中にp形不純物をイオン注入し、p形不純物注入層24aが第1のトレンチの底に隣接して形成される。
次に、ゲート絶縁膜25が、熱酸化またはCVDにより、第1のトレンチT1の内面全体に形成される。ゲート電極26が、CVDにより第1のトレンチT1内にゲート絶縁膜を介して埋め込まれる。ゲート電極26は、例えば、n形またはp形不純物を含んだ導電性のポリシリコンである。
その後、ゲート電極26が平坦化された後に、ゲート電極26上に例えばCVDにより層間絶縁膜27が形成される。本実施形態では、ゲート絶縁膜25及び層間絶縁膜27は、一例として酸化シリコンである。その後、ゲート電極26上以外の不要な層間絶縁膜27は取り除かれる。
その後、図2(d)に示したように、第2のトレンチT2が、図示しないマスクを用いてRIEにより形成される。第2のトレンチT2は、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12との間で、X方向に沿ってn−形ドリフト層21中からp形ベース層22中を通りn+形ソース層中に延伸し、且つ、Z方向及びY方向に沿って延伸するように形成される。第2のトレンチの第1の柱状体11側の側壁はn+形ソース層23で構成され、第2の柱状体12側の側壁はn−形ドリフト層で構成される。第2のトレンチT2は、n+形ソース層23を介して、第1のトレンチT1と向かい合うように設けられる。第2のトレンチT2は、Z方向においてn+形ソース層23とn−形ドリフト層21に挟まれたp形ベース層22中に底が位置するように形成される。
次に、第2のトレンチT2の底に露出したp形ベース層22及びn−形ドリフト層21中にp形不純物をイオン注入し、p形不純物注入層24aが第2のトレンチの底に隣接して形成される。
次にショットキー電極28が、第2のトレンチT2を埋め込むように第2のトレンチT2内に形成される。ショットキー電極は、例えばタングステン(W)であるが、チタン(Ti)若しくは窒化チタン(TiN)、またはこれらの金属シリサイドであってもよい。
次に熱処理を実施して、p形不純物注入層24aからp形不純物を拡散させてp形半導体層24とする。本実施形態に係る製造方法では、p形半導体層24は、イオン注入及びその後の熱処理により形成された例で説明したが、これに限定されない。p形半導体層24は、後の実施形態で示すように、Z方向に延伸するp形半導体層24を形成後、第1のトレンチT1及び第2のトレンチT2をこのp形半導体層をエッチングして形成し、第1のトレンチT1及び第2のトレンチT2の下側にp形半導体層24の一部を残すように形成されてもよい。
以後は、詳細な説明は省略するが、通常のMOSFETのプロセスにより、ドレイン電極がn+形ドレイン層10の底部19に電気的に接続されるように形成される。また、層間絶縁膜が、n+形ソース層23、p形ベース層22、n−形ドリフト層21、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11及び第2の柱状体12、複数のゲート電極26、及びショットキー電極28上に形成される。ゲート配線層が、層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の開口部を介して複数のゲート電極26と電気的に接続される。さらに、ソース電極が層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の開口部を介して、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びショットキー電極28と電気的に接続される。
以上の製造工程により、図1に示したように本実施形態に係るMOSFETが製造される。
次に本実施形態の変形例1に係るMOSFETを図3を用いて説明する。図3は、本変形例に係るMOSFETの要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、図1(a)のA−A線における模式断面図は、ほとんど図1(b)の断面図と同じであるので、図示は省略する。以下の本実施形態の変形例においても同様である。
図3に示したように、本変形例に係るMOSFETでは、Y方向に沿ってショットキー電極28の延長線上にも、複数のゲート電極26が形成されている点で、本実施形態に係るFETと相異する。本変形例に係るMOSFETでは、MOSFET素子がn+形ソース層とn+形ドレイン層10の第1の柱状体11との間に形成されているだけでなく、これとは反対側のn+形ソース層23とn+形ドレイン層10の第2の柱状体12との間にも形成されている。
また、本変形例に係るショットキー電極28は、Y方向における両端においてZ方向に延伸するp形半導体層29が設けられる。このp形半導体層29とn−形ドリフト層21とのp−n接合により、ソース電極とドレイン電極間の電圧の一部が分担されて空乏層がp形半導体層29側に広がるため、本実施形態に係るSBDにおけるp形半導体層24の場合と同様に、SBD素子の耐圧が向上する。p形半導体層29の代わりに、n−形ドリフト層21よりもn形不純物の濃度が低いn−形半導体層または絶縁膜を用いて、SBD素子の耐圧を向上することができる。p形半導体層29がないと、ショットキー電極28のY方向における両端で、n−形ドリフト層21とショットキー電極28との接合部で電界集中が発生しやすいため、SBDの耐圧が低下する。
本変形例に係るMOSFETにおいても、本実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
また、ショットキー電極28が、Z方向及びY方向に延伸してn+形ソース層23と電気的に接続されているので、MOSFETのソース側のコンタクト抵抗が低い。この結果、MOSFETのオン抵抗が低減される。
さらに、ゲート電極26のn+形ドレイン層10の底部19側の先端付近で、p形ベース層22とn−形ドリフト層21とのp−n接合でアバランシェ降伏が発生しても、アバランシェ降伏により発生した正孔が、ショットキー電極28を介して排出されやすいため、MOSFETのラッチアップが抑制される。すなわち、MOSFETのアバランシェ耐量が向上する。
次に本実施形態の変形例2に係るMOSFETを図4を用いて説明する。図4は、本変形例に係るMOSFETの要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。図4に示したように、本変形例に係るMOSFETでは、複数のゲート電極26と複数のショットキー電極28とが、n+形ソース層23と第1の柱状体11との間で、n+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21中へ延伸するように設けられる。同様にして、複数のゲート電極26と複数のショットキー電極28が、n+形ソース層23と第2の柱状体12との間にも設けられる。
本変形例に係るMOSFETにおいても、本実施形態の変形例1に係るMOSFETとほぼ同様な効果が得られる。
次に本実施形態の変形例3に係るMOSFETを図5を用いて説明する。図5は、本変形例に係るMOSFETの要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。図5に示したように、本変形例に係るMOSFETでは、複数のゲート電極26と複数のショットキー電極28とが、n+形ソース層23と第1の柱状体11との間及びn+形ソース層23と第2の柱状体12との間で、上記変形例2と同様に設けられる。本変形例に係るMOSFETでは、X方向において複数のショットキー電極28が隣り合うように設けられる。同様に、複数のゲート電極がX方向において隣り合うように設けられる。この点で、本変形例に係るMOSFETは、上記変形例2に係るMOSFETと相異する。
本変形例に係るMOSFETにおいても、本実施形態の変形例1に係るMOSFETと同様な効果が得られる。
次に本実施形態の変形例4に係るMOSFETを図6を用いて説明する。図6は、本変形例に係るMOSFETの要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。図6に示したように、本変形例に係るMOSFETは、上記変形例3に係るMOSFETにおいて、X方向において隣り合う2つのゲート電極26どうしが接続され、X方向において隣り合うショットキー電極28どうしが接続される構造を有する。この点において、本変形例に係るMOSFETは、上記変形例3に係るMOSFETと相異する。
本変形例に係るMOSFETにおいても、本実施形態の変形例1に係るMOSFETと同様な効果が得られる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電力用半導体装置を図7を用いて説明する。図7(a)は第2の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図7(b)は図7(a)のB−B線における模式断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
第2の実施形態に係る電力用半導体装置を図7を用いて説明する。図7(a)は第2の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図7(b)は図7(a)のB−B線における模式断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
第1の実施形態に係るMOSFETでは、ショットキー電極28は、X方向においてn−形ドリフト層21中から、p形ベース層22を通り、n+形ソース層23まで延伸している。これに対して、本実施形態に係るMOSFETでは、図7に示したように、ショットキー電極28はp形ベース層22中に留まり、n+形ソース層23まで至らない。この場合は、ショットキー電極28は、n+形ソース層23と直接電気的に接続されないで、図示しないソース電極を介してn+形ソース層23と電気的に接続される。このため、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと比べて、少しソース側のコンタクト抵抗が高くなってしまうが、SBDの占有面積を一定としたままオン抵抗及び順方向電圧を低減できる効果を、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に得ることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電力用半導体装置を図8を用いて説明する。図8は第3の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
第3の実施形態に係る電力用半導体装置を図8を用いて説明する。図8は第3の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係る電力用半導体装置では、n+形ドレイン層10は、第1領域と第2領域を有する。第2領域はY方向に沿って第1領域と隣接する。n+形半導体層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔が、第1領域よりも第2領域で広い。第1領域と第2領域の境界で、第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔が、第1領域における間隔から第2領域における間隔に徐々に変わる。
本実施形態に係るMOSFETの第1領域におけるn+形ドレイン層10、n−形ドリフト層21、p形ベース層22、n+形ソース層23、及び複数のゲート電極26の構造は、第1の実施形態に係るMOSFETと同じである。ただし、第1の実施形態に係るショットキー電極28の代わりに、複数のゲート電極26がn+形ソース層23中からp形ベース層22を通りn−形ドリフト層21中に向かって延伸する。
n+形ソース層23は、第1領域と第2領域との境界で終端される。p形ベース層22及びn−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上を第1領域から第2領域に向かってY方向に沿って延伸する。第2領域では、中央にp形ベース層22を有するn−形ドリフト層21が、第1の柱状体11及び第2の柱状体2によりX方向において挟まれる。
第2領域の第1領域とは反対側では、X方向に沿って第1の柱状体11と第2の柱状体12とが連結され、第1の柱状体11の側壁上のn−形ドリフト層21と第2の柱状体12の側壁上のn−形ドリフト層21とが連結される。これにより、p形ベース層22は第2領域の第1領域とは反対側でn−形ドリフト層21中で終端される。
本実施形態に係るMOSFETでは、第2領域がn+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12とで挟まれたMOSFET素子が形成された領域(以下MOSFET領域)のユニットセルのY方向における終端となっている。第2領域では、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間隔が第1領域より狭くなっている。この結果、n+形ソース層23とp形ベース層22は、第2領域の終端部における第1の柱状体11及び第2の柱状体12の形状にあわせて終端される。第1の柱状体11及び第2の柱状体12は、第2領域の終端部において、1/4の円弧状にY方向からX方向に延伸する。このため、X方向とY方向に平行な平面では、p形ベース層22の第2領域における終端は、円弧状に緩やかな曲率を持った形状となる。
本実施形態に係るMOSFETでは、上記第2領域の構造を有することで、p形ベース層22とn−形ドリフト層23とのp−n接合における電界集中が抑制される。この結果、本実施形態に係るMOSFETでは、耐圧が向上する。
本実施形態では、第1領域が複数のゲート電極だけで構成されている場合で説明したが、第1領域が第1の実施形態に係るMOSFET及び第1の実施形態の各変形例に係るMOSFETと同じ構造を有する場合でも実施可能である。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る電力用半導体装置を図9を用いて説明する。図9は第4の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
第4の実施形態に係る電力用半導体装置を図9を用いて説明する。図9は第4の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係る電力用半導体装置では、n+形ドレイン層10は、第1領域と第2領域を有する。第2の領域はY方向に沿って第1領域と隣接する。n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔が、第1領域よりも第2領域で広い。第1領域と第2領域の境界で、第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔が、第1領域における間隔から第2領域における間隔に徐々に変わる。
本実施形態に係るMOSFETの第1領域におけるn+形ドレイン層10、n−形ドリフト層21、p形ベース層22、n+形ソース層23、及び複数のゲート電極26の構造は、第1の実施形態に係るMOSFETと同じである。ただし、第1の実施形態に係るショットキー電極28の代わりに、複数のゲート電極26がn+形ソース層23中からp形ベース層22を通りn−形ドリフト層21中に向かって延伸する。
第2領域における第1の柱状体11と第2の柱状体12との間隔が狭いことにより、n+形ソース層23及びp形ベース層22は、第1領域と第2領域との境界で終端される。n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上を第1領域から第2領域に向かってY方向に沿って延伸する。第2領域では、中央にn−形ドリフト層21が、第1の柱状体11及び第2の柱状体2によりX方向において挟まれる。
第2領域では、ショットキー電極28が、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間でY方向及びZ方向に沿ってn−形ドリフト層21中を延伸するように設けられる。ショットキー電極28は、第1の実施形態と同様に、第1の柱状体11と平行な平面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。ショットキー電極28のY方向における端部には隣接して第1の実施形態の変形例1に係るp形半導体層29が設けられ、Z方向に沿って延伸する。また、ショットキー電極28のZ方向における端部に隣接して第1の実施形態に係るp形半導体層24が設けられてもよい。
p形半導体層24及びp形半導体層29は、本実施形態に係るMOSFETにおいても、それぞれ第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例1に係るMOSFETにおける効果と同じ効果を有する。p形半導体層24及びp形半導体層29は、n−形ドリフト層よりもn形不純物の濃度が低いn−形半導体層または絶縁膜とすることができる。
本実施形態に係るMOSFETでは、第2領域にSBD素子が形成された領域(以下SBD領域)が形成される。第2領域では、ショットキー電極が第1の実施形態に係るショットキー電極と同様に、第1の柱状体11と平行な平面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
また、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと比べて、ショットキー電極28は、さらに第1の柱状体11側でもn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、ショットキー電極28のY方向における単位長さあたりのSBDのオン抵抗及び順方向電圧がさらに低減される。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る電力用半導体装置を図10を用いて説明する。図10は第5の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第4の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第4の実施形態との相異点について主に説明する。
第5の実施形態に係る電力用半導体装置を図10を用いて説明する。図10は第5の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第4の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第4の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETでは、第2領域における第1の柱状体11と第2の柱状体12との間隔が、第4の実施形態よりも広い。これにより、p形ベース層22は、第1領域から第2領域中へ、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、及び第2の柱状体12の側壁上をn−形ドリフト層21を介して延伸する。第2領域では、X方向において、中央にp形ベース層22を有するn−形ドリフト層21が、第1の柱状体11及び第2の柱状体12に挟まれる。ショットキー電極28は、第2領域において、p形ベース層22を跨いでn−形ドリフト層21中及びp形ベース層22中をZ方向及びY方向に延伸する。第2領域は、第4の実施形態に係るMOSFETと同様に、SBD領域である。
本実施形態に係るショットキー電極28は、Y方向における端部に隣接してp形半導体層29を有せず、代わりに、端部は丸みをもった形状を有する。これにより、p形ベース層22の端部とn−形ドリフト層21とのp−n接合における電界集中が抑制されるので、SBD領域の耐圧が向上する。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第4の実施形態に係るMOSFET同様に、第2領域では、ショットキー電極が第1の柱状体と平行な平面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、本実施形態に係るMOSFETでは、第4の実施形態に係るMOSFETと同様に、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
また、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと比べて、ショットキー電極28は、さらに第1の柱状体11側でもn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、ショットキー電極28のY方向における単位長さあたりのSBDのオン抵抗及び順方向電圧がさらに低減される。
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係る電力用半導体装置を図11を用いて説明する。図11(a)は第6の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図11(b)は、図11(a)のC−C線における模式断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
第6の実施形態に係る電力用半導体装置を図11を用いて説明する。図11(a)は第6の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。図11(b)は、図11(a)のC−C線における模式断面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第1の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係る電力用半導体装置では、図11に示したように、n+形ドレイン層10は、第1の実施形態に係るn+形ドレイン層10において、さらに、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11の第2の柱状体12とは反対側に離間して設けられ、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸する第3の柱状体13を有する。また、n+形ドレイン層10は、さらに、底部19からZ方向に突出しX方向に沿って延伸し、第1の柱状体の一端、第2の柱状体の一端、及び第3の柱状体の一端と直交する、第4の柱状体14を有する。またさらに、n+形ドレイン層10は、底部19からZ方向に突出しX方向に沿って延伸し、第1の柱状体の他端、第2の柱状体の他端、及び第3の柱状体の他端と直交する第5の柱状体15を有する。第1の柱状体11と第2の柱状体12との間隔は、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間隔よりも狭い。n+形ドレイン層10の底部19の下面には、図示しないドレイン電極が電気的に接続される。
n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上と、底部19の上面上と、第2の柱状体12の側壁上と、第4の柱状体14の側壁上と、第5の柱状体15の側壁上とに、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、X方向において、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、n−形ドリフト層21が、第1の柱状体11の側壁から、底部19の上面を通り、第2の柱状体12の側壁まで延伸する。
さらに、n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上と、底部19の上面上と、第3の柱状体13の側壁上と、第4の柱状体14の側壁上と、第5の柱状体15の側壁上とに、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、X方向において、第1の柱状体11と第3の柱状体との間では、n−形ドリフト層21が、第1の柱状体の側壁から、底部19の上面を通り、第3の柱状体13の側壁まで延伸する。
p形ベース層22は、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁上と、底部19の上面上と、第3の柱状体13の側壁上と、第4の柱状体14の側壁上と、第5の柱状体15の側壁上とに、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間では、p形ベース層22は、第1の柱状体11の側壁から底部19の上面を通り第3の柱状体13の側壁まで、n−形ドリフト層21上を延伸する。
n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21とp形ベース層22とを介して、第1の柱状体11の側壁上と、底部19の上面上と、第3の柱状体12の側壁上と、第4の柱状体14の側壁上と、第5の柱状体15の側壁上とに、連続してこれらを覆うように設けられる。すなわち、n+形ソース層23は、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間において、p形ベース層22中をZ方向に沿って延伸しY方向に沿って延伸する。または、n+形ソース層23は、X方向においてp形ベース層22に挟まれる。
n+形ソース層23と第1の柱状体11との間、及びn+形ソース層23と第3の柱状体との間において、複数の第1のトレンチT1が、X方向に沿ってn+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、n+形ドレイン層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中に延伸する。また、第1のトレンチT1は、Y方向にそって離間して設けられる。本実施形態では、第1のトレンチT1は、説明を簡単にするためにY方向に沿って4つ設けられている例であるが、MOSFETの求められる特性に応じて任意に選択される。以後の実施例においても同様である。
複数のゲート電極26は、それぞれ、ゲート絶縁膜25を介して複数の第1のトレンチT1のそれぞれの中に設けられる。すなわち、n+形ソース層23と第1の柱状体11との間、及びn+形ソース層23と第3の柱状体との間において、複数のゲート電極26は、ゲート絶縁膜25を介して、X方向に沿ってn+形ソース層23中から、p形ベース層22中を通り、n−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、n+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を、Z方向に沿って延伸する。また、複数のゲート電極26は、それぞれ、Y方向に離間して設けられる。
第2のトレンチT2が、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間において、n−形ドリフト層21中をZ方向及びY方向に沿って延伸して設けられる。ショットキー電極28が、第2のトレンチT2内に埋め込まれる。すなわち、ショットキー電極28がn−形ドリフト層21中をZ方向及びY方向に沿って延伸して設けられる。ショットキー電極28のY方向における両端及び底に隣接してp形半導体層30が設けられる。p形半導体層30は、第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例に係るp形半導体層24及びp形半導体層29と同様の効果を有し、ショットキー電極28端部における電界集中を抑制する。
図示しない層間絶縁膜が、n+形ソース層23の上端上、p形ベース層22の上端上、n−形ドリフト層21の上端上、n+形ドレイン層の第1の柱状体11及び第2の柱状体12の各上端上、及びショットキー電極28の上端上に設けられる。図示しないソース電極が、層間絶縁膜上に設けられ、層間絶縁膜の所定の開口部を介して、n+形ソース層23、p形ベース層24、及びショットキー電極28に電気的に接続される。
本実施形態に係るMOSFETでは、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12との間はSBD素子が形成されたSBD領域である。また、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間はMOSFET素子が形成されたMOSFET領域である。MOSFET領域及びSBD領域の動作は第1の実施形態に係るMOSFETと同じなので説明は省略する。
本実施形態に係るMOSFETのSBD領域では、ショットキー電極28が第1の実施形態に係るショットキー電極28と同様に、第1の柱状体11と平行な平面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
また、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと比べて、ショットキー電極28は、さらに第1の柱状体11側でもn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、ショットキー電極28のY方向における単位長さあたりのSBDのオン抵抗及び順方向電圧がさらに低減される。
本実施形態に係るショットキー電極28は、MOSFET領域のゲート電極26とZ方向における長さがほぼ同じ場合で説明したが、これに限られない。ショットキー電極28のZ方向における長さが長いとオン抵抗及び順方向電圧を低減できるが、その反面逆方向リーク電流が大きくなってしまう。SBDに求められる特性に応じて、ショットキー電極28のZ方向における長さが適切に選択される。
また、本実施形態に係るMOSFETでは、SBD領域のn−形ドリフト層21とMOSFET領域のn−形ドリフト層21は、間にn+形ドリフト層10の第1の柱状体11により分離されている。このため、SBD領域でアバランシェ降伏が発生しても、これによって生じた正孔がMOSFET領域のp形ベース層22に到達しにくい。そのためMOSFET領域でのラッチアップが抑制される。これにより、SBDの耐圧をMOSFETの耐圧より低くして、SBDをクランプダイオードとして活用することができる。従って、本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと比べて、アバランシェ耐量を向上させることができる。
次に本実施形態に係るMOSFETの製造方法を図12〜16を用いて説明する。図12(a)〜(d)は、本実施形態に係るMOSFETの製造工程の一部の図11(a)のC−C線における要部模式断面図である。図13(a)は、本実施形態に係るMOSFETの製造工程の一部の要部模式平面図である。図13(b)は、図13(a)のC−C線における模式断面図である。図14(a)は、本実施形態に係るMOSFETの製造工程の一部の要部模式平面図である。図14(b)は、図14(a)のC−C線における模式断面図である。
図12(a)に示したように、n+形ドレイン層10の表面から所望のマスク(図示しない)を用いてRIEによりn+形ドレイン層10をエッチングする。この結果、n+形ドレイン層10は、底部19と、底部19から底部19の上面に垂直なZ方向に突出し底部19の上面に平行なY方向に沿って延伸する第1の柱状体11と、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、Z方向及びY方向に直交するX方向において第1の柱状体11と離間する第2の柱状体12と、を有する。さらにn+形ドレイン層10は、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、X方向において第1の柱状体11の第2の柱状体12とは反対側に、第3の柱状体13を有する。
次に図12(b)に示したように、n−形ドリフト層21が、CVDにより、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、第2の柱状体12の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、及び第5の柱状体15の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間で、第1の柱状体11、底部19、及び第2の柱状体による凹みに対応してX方向に沿って凹みを有する。n−形ドリフト層21は、同様に、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間で、第1の柱状体11、底部19、及び第3の柱状体13による凹みに対応してX方向に沿って凹みを有する。
次にCVDにより、図12(c)に示したように、p形ベース層22が、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、第2の柱状体12の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、及び第5の柱状体15の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、p形ベース層22は、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間で、n−形ドリフト層21の凹み内に凹みの内面に沿って、第1の柱状体11の側壁上から底部19の上面上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。p形ベース層22は、X方向に沿ってn−形ドリフト層10の凹みに対応した凹みを有する。
これと同時に、第1の柱状11と第2の柱状体12との間で、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21の凹み内に凹みの内面に沿って、第1の柱状体11の側壁上から底部19の上面上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔は、第1の柱状体11と第3の柱状体13とのX方向における間隔より狭い。このため、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21の凹みを埋め込み、n−形ドリフト層21の凹みに対応した凹みを有しない。
次に図12(d)に示したように、CVDにより、n+形ソース層23が、n−形ドリフト層21及びp形ベース層22を介して、第1の柱状体11の側壁上、底部19の上面上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、及び第5の柱状体15の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、n+形ソース層23は、p形ベース層22の凹み内を埋め込み、第1の柱状体11の側壁上から底部19の上面上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。n+形ソース層23は、X方向に沿ってp形ベース層22の凹みに対応した凹みを有しない。
次に、CMPによりn+形ドレイン層10の第1の柱状体11、第2の柱状体12及び第3の柱状体13に到達するまで、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21を平坦化する。この結果、X方向において、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間では、p形ベース層22がn+形ソース層23を挟み、n−形ドリフト層21がp形ベース層22を挟み、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11及び第3の柱状体13がn−形ドリフト層21を挟む。また、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、n−形ドリフト層21がp形ベース層22を挟み、第1の柱状体11及び第2の柱状体12がn−形ドリフト層21を挟む。
次に、図13に示したように、図示しないマスクを用いてRIEにより、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間に、第1のトレンチT1がX方向に沿ってn+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21へ延伸し、且つ、Z方向に沿ってn+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を延伸するように形成される。また、第1のトレンチT1は、Y方向に沿って離間して複数形成される。第1のトレンチT1の側壁は、X方向において、両端でn+形ソース層23及びn−形ドリフト層21で構成され、両端の間でp形ベース層22で構成される。第1のトレンチT1は、Z方向において、n+形ソース層23とn−形ドリフト層21とに挟まれたp形ベース層22中に底が位置するように形成される。また、第1のトレンチT1は、n+形ソース層23を介して向かい合うように形成される。
次に、図14に示したように、ゲート絶縁膜25が、熱酸化またはCVDにより、第1のトレンチT1の内面全体に形成される。ゲート電極26が、CVDにより第1のトレンチT1内にゲート絶縁膜25を介して埋め込まれる。ゲート電極26は、n形またはp形不純物を含んだ導電性のポリシリコンである。
その後、ゲート電極26が平坦化された後に、ゲート電極26上にCVDにより層間絶縁膜27が形成される。本実施形態では、ゲート絶縁膜25及び層間絶縁膜27は、一例として酸化シリコンである。その後、ゲート電極26上以外の不要な層間絶縁膜27は取り除かれる。
次に、第2のトレンチT2が、図示しないマスクを用いてRIEにより形成される。第2のトレンチT2は、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間において、X方向に沿ってp形ベース層22を跨いでn−形ドリフト層21中及びp形ベース層22中をZ方向に沿って延伸するように形成される。この結果、第2のトレンチT2のX方向における両端の側壁及び底面に沿うようにp形ベース層22が隣接して残り、p形半導体層30となる。
次にショットキー電極28が、第2のトレンチT2内を埋め込むように第2のトレンチT2内に形成される。ショットキー電極28は、例えばタングステン(W)であるが、チタン(Ti)若しくは窒化チタン(TiN)、またはこれらの金属シリサイドであってもよい。
以後は、詳細な説明は省略するが、通常のMOSFETのプロセスにより、ドレイン電極がn+形ドレイン層10の底部19の下面に電気的に接続されるように形成される。また、層間絶縁膜が、n+形ソース層23、p形ベース層22、n−形ドリフト層21、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11、第2の柱状体12、第3の柱状体13、複数のゲート電極26、及びショットキー電極28上に形成される。ゲート配線層が、層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の開口部を介して複数のゲート電極26と電気的に接続される。さらに、ソース電極が層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の別の開口部を介して、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びショットキー電極28と電気的に接続される。
以上の製造工程により、図11に示したように本実施形態に係るMOSFETが製造される。
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係る電力用半導体装置を図15を用いて説明する。図15は第7の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図15は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
第7の実施形態に係る電力用半導体装置を図15を用いて説明する。図15は第7の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図15は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETは、第6の実施形態に係るMOSFETにおいて、第2のトレンチT2が浅く形成され、その中をショットキー電極28が埋め込むように設けられる。第2のトレンチT2の底には、p形半導体層30の代わりに、第1の実施形態に係るMOSFETと同様にp形半導体層24が設けられる。
第2のトレンチT2の上端の開口部に合うように開口部を有する層間絶縁膜31が、n−形ドリフト層21上、第1の柱状体11上、第2の柱状体12上、第3の柱状体13上、p形ベース層22上、及びn+形ソース層23上に設けられる。層間絶縁膜31上に設けられたソース電極40が、この開口部を介して、ショットキー電極28に電気的に接続される。また、層間絶縁膜31の別の開口部を介して、ソース電極40は、n+形ソース層23及びp形ベース層22と電気的に接続される。
n−形ドリフト層21で構成される第2のトレンチT2の側壁の上端部には、第2のトレンチT2の上端の縁に沿ってp形半導体層32が設けられる。
本実施形態に係るMOSFETでは、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、p形半導体層24によりショットキー電極28の底とn−形ドリフト層21との接合部における電界集中が緩和される。また、p形半導体層32により、ショットキー電極28の上端部でのソース電極40とn−形ドリフト層21との接合部における電界集中が緩和される。
また、本実施形態に係るMOSFETでは、第6の実施形態に係るMOSFETと比べて、ショットキー電極28のZ方向における長さが短い。このため、本実施形態に係るMOSFETではSBDの逆方向電流が抑制される。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係る電力用半導体装置を図16を用いて説明する。図16は第8の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図16は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
第8の実施形態に係る電力用半導体装置を図16を用いて説明する。図16は第8の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図16は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETでは、第6の実施形態に係るMOSFETにおいて、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間のn−形ドリフト層21中にはショットキー電極28を設ける代わりに、p形アノード層33が設けられる。すなわち、第6の実施形態に係るMOSFETの製造工程において、図14に示したn−形ドリフト層21への第2のトレンチT2の形成を行わない。その代わりに、図13に示した第1の柱状体11と第2の柱状体12との間のn−形ドリフト層21中に形成されたp形ベース層22を、そのままp形アノード層33として用いる。
p形アノード層33は、図示しないソース電極に電気的に接続される。p形アノード層33は、ソース電極を介してn+形ソース層23及びp形ベース層22と電気的に接続される。これにより、p形アノード層33をアノード層として、n−形ドリフト層を活性層として、及びn+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第2の柱状体12とをカソード層とする、PINダイオードが、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間に設けられる。PINダイオードは、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間に設けられたMOSFET素子とソース電極を介して電気的に逆並列接続される。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第6の実施形態に係るMOSFETと同様な効果を有する。また、本実施形態に係るMOSFETでは、SBDの代わりにPINダイオードが設けられる。これにより、本実施形態に係るMOSFETの製造工程では、第6の実施形態に係るMOSFETの製造工程と比べて、第2のトレンチT2を形成する工程及びショットキー電極28を形成する工程が不要となる。本実施形態に係るMOSFETは生産性が高くコスト低減を可能にする。
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係る電力用半導体装置を図17を用いて説明する。図17は第9の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図17は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
第9の実施形態に係る電力用半導体装置を図17を用いて説明する。図17は第9の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式断面図である。図17は、図11(a)のC−C線における断面に相当する。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETは、第6の実施形態に係るMOSFETにおいて、n−形ドリフト層21とn+形ドレイン層10の底部19との間に、n−形高抵抗層35が設けられる。n−形高抵抗層35は、例えばn−形ドリフト層21と同じ半導体層であり、n−形ドリフト層21のn形不純物の濃度より低いn形不純物の濃度を有する。また、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11とn−形高抵抗層35との間、n+形ドレイン層10の第2の柱状体12とn−形高抵抗層35との間、及びn+形ドレイン層10の第3の柱状体13とn−形高抵抗層35との間には、絶縁膜34が設けられる。絶縁膜34は、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンである。
本実施形態に係るMOSFETは、上記点において第6の実施形態に係るMOSFETと相異する。本実施形態に係るMOSFETでは、ショットキー電極28の直下及び複数のゲート電極26の直下において、n−形ドリフト層21からn−形高抵抗層35に空乏層が広がりやすいので、SBD領域及びMOSFET領域の耐圧が向上する。
その他は、本実施形態に係るMOSFETは、第1の実施形態と同様に、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
次に、本実施形態に係るMOSFETの製造方法について図18〜20を用いて説明する。図18(a)〜(b)、図19(a)〜(b)、図20(a)〜(b)、及び図21は、本実施形態に係るMOSFETの製造工程のそれぞれ一部を示す要部模式断面図であり、図17の断面図に相当する断面図である。
図18(a)に示したように、n+形ドレイン層10の表面から所望のマスクMを用いてRIEによりn+形ドレイン層10をエッチングする。この結果、n+形ドレイン層10は、底部19と、底部19から底部19の上面に垂直なZ方向に突出し底部19の上面に平行なY方向に沿って延伸する第1の柱状体11と、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、Z方向及びY方向に直交するX方向において第1の柱状体11と離間する第2の柱状体12と、を有する。さらにn+形ドレイン層10は、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸し、X方向において第1の柱状体11の第2の柱状体12とは反対側に、第3の柱状体13を有する。
次に、図18(b)に示したように、熱酸化またはCVDにより、絶縁膜34として酸化シリコンを、n+形ドレイン層10の底部19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第2の柱状体12の側壁上、及び第3の柱状体13の側壁上、に形成する。次に、RIEにより、n+形ドレイン層10の底部19の上面上の酸化シリコンだけを除去する。
次に、図19(a)に示したように、CVDによりシリコンを所望の厚さn+形ドレイン層10の底部19の上面上に選択的に成膜し、n−形高抵抗層35を形成する。このとき、第1の柱状体11の側壁上、第2の柱状体12の側壁上、及び第3の柱状体13の側壁上の絶縁膜34上には、シリコンは成膜されない。その後、n−形高抵抗層35で覆われていない、第1の柱状体11の側壁上、第2の柱状体12の側壁上、及び第3の柱状体13の側壁上の絶縁膜34を、例えば、ウエットエッチングにより除去する。
次に、図19(b)に示したように、n−形ドリフト層21が、CVDにより、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11の側壁上、n−形高抵抗層35上、第2の柱状体12の側壁上、及び第3の柱状体13の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間で、第1の柱状体11、n−形高抵抗層35、及び第2の柱状体による凹みに対応してX方向に沿って凹みを有する。n−形ドリフト層21は、同様に、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間で、第1の柱状体11、n−形高抵抗層、及び第3の柱状体13による凹みに対応してX方向に沿って凹みを有する。
次にCVDにより、p形ベース層22が、n−形ドリフト層21を介して、第1の柱状体11の側壁上、n−形高抵抗層35上、第2の柱状体12の側壁上、第3の柱状体13の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、p形ベース層22は、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間で、n−形ドリフト層21の凹み内に凹みの内面に沿って、第1の柱状体11の側壁上からn−形高抵抗層35上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。p形ベース層22は、X方向に沿ってn−形ドリフト層21の凹みに対応した凹みを有する。
これと同時に、第1の柱状11と第2の柱状体12との間で、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21の凹み内に凹みの内面に沿って、第1の柱状体11の側壁上からn−形高抵抗層35上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。第1の柱状体11と第2の柱状体12とのX方向における間隔は、第1の柱状体11と第3の柱状体13とのX方向における間隔より狭い。このため、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間では、p形ベース層22は、n−形ドリフト層21の凹みを埋め込み、n−形ドリフト層21の凹みに対応した凹みを有しない。
次に、CVDにより、n+形ソース層23が、n−形ドリフト層21及びp形ベース層22を介して、第1の柱状体11の側壁上、n−形高抵抗層上、及び第3の柱状体13の側壁上に、連続してこれらを覆うように形成される。すなわち、n+形ソース層23は、p形ベース層22の凹み内を埋め込み、第1の柱状体11の側壁上からn−形高抵抗層35上を通り第3の柱状体13の側壁上まで形成される。n+形ソース層23は、X方向に沿ってp形ベース層22の凹みに対応した凹みを有しない。
次に、図20(a)に示したように、CMPによりn+形ドレイン層10の第1の柱状体11、第2の柱状体12及び第3の柱状体13に到達するまで、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21を平坦化する。この結果、X方向において、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間では、p形ベース層22がn+形ソース層23を挟み、n−形ドリフト層21がp形ベース層22を挟み、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と第3の柱状体13とがn−形ドリフト層21を挟む。また、第1の柱状体と第2の柱状体との間では、n−形ドリフト層21がp形ベース層22を挟み、第1の柱状体11と第2の柱状体12とがn−形ドリフト層21を挟む。
次に、図20(b)に示したように、図示しないマスクを用いてRIEにより、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間に、第1のトレンチT1がX方向に沿ってn+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21へ延伸し、且つ、Z方向に沿ってn+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を延伸するように形成される。また、第1のトレンチT1は、Y方向に沿って離間して複数形成される。第1のトレンチT1の側壁は、X方向において、両端でn+形ソース層23及びn−形ドリフト層21で構成され、両端の間でp形ベース層22で構成される。第1のトレンチT1は、Z方向において、p形ベース層22とn−形高抵抗層35とに挟まれたn−形ドリフト層21中に底が位置するように形成される。また、第1のトレンチT1は、n+形ソース層23を介して向かい合うように形成される。
次に、図21に示したように、ゲート絶縁膜25が、熱酸化またはCVDにより、第1のトレンチT1の内面全体に形成される。ゲート電極26が、CVDにより第1のトレンチT1内にゲート絶縁膜25を介して埋め込まれる。ゲート電極26は、n形またはp形不純物を含んだ導電性のポリシリコンである。
その後、ゲート電極26が平坦化された後に、ゲート電極26上にCVDにより層間絶縁膜27が形成される。本実施形態では、ゲート絶縁膜25及び層間絶縁膜27は、一例として酸化シリコンである。その後、ゲート電極26上以外の不要な層間絶縁膜27は取り除かれる。
次に、第2のトレンチT2が、図示しないマスクを用いてRIEにより形成される。第2のトレンチT2は、第1の柱状体11と第2の柱状体12との間において、X方向に沿ってp形ベース層22を跨いでn−形ドリフト層21中及びp形ベース層22中をZ方向に沿って延伸するように形成される。この結果、第2のトレンチT2のX方向における両端の側壁及び底面に沿うようにp形ベース層22が隣接して残り、p形半導体層30となる。
次にショットキー電極28が、第2のトレンチT2内を埋め込むように第2のトレンチ内に形成される。ショットキー電極28は、例えばタングステン(W)であるが、チタン(Ti)若しくは窒化チタン(TiN)、またはこれらの金属シリサイドであってもよい。
以後は、詳細な説明は省略するが、通常のMOSFETのプロセスにより、ドレイン電極がn+形ドレイン層10の底部19の下面に電気的に接続されるように形成される。また、層間絶縁膜が、n+形ソース層23上、p形ベース層22上、n−形ドリフト層21上、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11上、第2の柱状体12上、第3の柱状体13上、複数のゲート電極26上、及びショットキー電極28上に形成される。ゲート配線層が、層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の開口部を介して複数のゲート電極26と電気的に接続される。さらに、ソース電極が層間絶縁膜上に形成され、層間絶縁膜の別の開口部を介して、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びショットキー電極28と電気的に接続される。
以上の製造工程により、図17に示したように本実施形態に係るMOSFETが製造される。
(第10の実施形態)
第10の実施形態に係る電力用半導体装置を図22を用いて説明する。図22は第10の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
第10の実施形態に係る電力用半導体装置を図22を用いて説明する。図22は第10の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
図22に示したように、本実施形態に係るMOSFETのn+形ドレイン層10は、第6の実施形態に係るn+形ドレイン層10と比べて、さらに、n+形ドレイン層10の第2の柱状体12の第1の柱状体11とは反対側に離間して設けられ、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸する第6の柱状体16を有する。第6の柱状体16は、第4の柱状体14及び第5の柱状体15に直交して接合される。また、第2の柱状体12は、第4の柱状体14及び第5の柱状体とは離間する。
第1の柱状体11と第6の柱状体16との間において、n−形ドリフト層21は、第1の柱状体11の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、第6の柱状体16の側壁上、第5の柱状体15の側壁上、及び底部19の上面上に、これらを覆うように連続して設けられる。さらに、ショットキー電極28が、第2の柱状体12と第1の柱状体11との間、第2の柱状体12と第4の柱状体14との間、第2の柱状体12と第6の柱状体との間、及び第2の柱状体12と第5の柱状体15との間の、n−形ドリフト層21中に設けられる。ショットキー電極28は、n+形ドレイン層10の底部19に到達しない範囲でn−形ドリフト層21中をZ方向に延伸する。ショットキー電極28は、Z方向に垂直な面内で第2の柱状体12をn−形ドリフト層21を介して取り囲む。第1の柱状体11、第4の柱状体14、第6の柱状体16、及び第5の柱状体15により囲まれた領域が、SBD領域を構成する。
第1の柱状体11、第4の柱状体14、第3の柱状体13、及び第5の柱状体15で囲まれた領域は、第6の実施形態に係るMOSFETと同様に、n−形ドリフト層21、p形ベース層22、n+形ソース層23、及びゲート絶縁膜25を介した複数のゲート電極26により、MOSFET領域が形成される。
本実施形態に係るMOSFETでは、SBD領域中で、ショットキー電極28が直線状ではなく環状に形成されているために、Y方向において端部を有しない。このため、第6の実施形態に係るMOSFETでは、ショットキー電極28の両端部で電界集中が発生する可能性が高かったが、本実施形態に係るMOSFETでは、ショットキー電極28の端部における電界集中の発生の虞が少ない。また、ショットキー電極28のn+形ドレイン層10の底部19側の端部では、第6の実施形態に係るMOSFETと同様にそのショットキー電極28の端部にp形半導体層30を設けることで電界集中を緩和することができる。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
(第11の実施形態)
第11の実施形態に係る電力用半導体装置を図23を用いて説明する。図23は第11の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第10の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第10の実施形態との相異点について主に説明する。
第11の実施形態に係る電力用半導体装置を図23を用いて説明する。図23は第11の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第10の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第10の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETは、第10の実施形態に係るMOSFETにおいて、n+形ドレイン層10の第2の柱状体12と第5の柱状体15とが離間しないで接合された構造を有する。また、第1の柱状体11は、第5の柱状体15と離間する。同様に、第6の柱状体16は、第5の柱状体15と離間する。
第2の柱状体12と第6の柱状体16との間のn−形ドリフト層21中に設けられたショットキー電極28の第4の柱状体14側の一端は、第2の柱状体12と第4の柱状体14との間のn−形ドリフト層21中を弧を描いて延伸し、第2の柱状体12と第1の柱状体11との間のn−形ドリフト層21中のショットキー電極28の第4の柱状体14側の一端に接続される。SBD領域は、第1の柱状体11と第6の柱状体16との間の構造をユニット領域として有する。ユニット領域が、X方向において繰り返されることでSBD領域が構成される。本実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域は、第10の実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域と同じである。
第2の柱状体12と第6の柱状体16との間のn−形ドリフト層21中に設けられたショットキー電極28の第5の柱状体15側の他端は、第6の柱状体16と第5の柱状体15との間のn−形ドリフト層21中を弧を描いて延伸し、隣接するユニットセルのショットキー電極28に接続される。同様に、第2の柱状体12と第1の柱状体11との間のn−形ドリフト層21中に設けられたショットキー電極28の第5の柱状体15側の他端は、第1の柱状体11と第5の柱状体15との間のn−形ドリフト層21中を弧を描いて延伸し、反対側に隣接するユニットセルのショットキー電極28に接続される。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第10の実施形態に係るMOSFETと同様に、SBD領域中でショットキー電極28はY方向において端部を有しない。このため、ショットキーバリア28の端部に起因した電界集中による耐圧低下の虞が小さい。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第1の実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET素子に逆並列接続されたSBDのショットキー電極28が、Z方向及びY方向に沿って延伸して、n+形ドレイン層10の第1の柱状体11と平行な面でn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する。このため、チップの水平面内でのSBD素子の占有面積を一定のまま、ショットキー接合の面積を広げることができるので、SBDのオン抵抗を低減し順方向電圧を低減することができる。
(第12の実施形態)
第12の実施形態に係る電力用半導体装置を図24を用いて説明する。図24は第12の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
第12の実施形態に係る電力用半導体装置を図24を用いて説明する。図24は第12の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第6の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第6の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETでは、第6の実施形態に係るMOSFETにおいて、MOSFET領域が以下の構造を有する。n+形ドレイン層10は、さらに、n+形ドレイン層10の第3の柱状体13の第1の柱状体11とは反対側に離間して設けられ、底部19からZ方向に突出しY方向に沿って延伸する第7の柱状体17を有する。第7の柱状体17は、第4の柱状体14と直交する。第7の柱状体17は、第5の柱状体とは離間する。第3の柱状体13は、第4の柱状体14と離間する。第1の柱状体11は、第5の柱状体15とは離間する。第1の柱状体11と第3の柱状体13とのX方向における間隔は、第3の柱状体13と第7の柱状体とのX方向における間隔と等しい。本実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域は、上記第1の柱状体11と第17の柱状体との間の構造をユニットセルとして、X方向に複数のユニットセルを有する。
第1の柱状体11の側壁は、第4の柱状体14の側壁とは直交しないで、第3の柱状体13の第4の柱状体14側の一端から、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間隔だけ離れた曲面を有する側壁50により、第4の柱状体14の側壁と連続して接合される。すなわち曲面を有する側壁50は、Z方向に垂直な平面において、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間隔を半径とする円の1/4の円弧の形状を有する。
同様にして、第7の柱状体17の側壁は、第4の柱状体14の側壁とは直交しないで、曲面を有する側壁50により、第4の柱状体14の側壁と連続して接合される。同様に、第3の柱状体13の側壁は、第5の柱状体15の側壁とX方向に沿って両側で、曲面を有する側壁50により連続的に接合される。
n−形ドリフト層21は、n+形ドレイン層10の底面19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体の側壁上、第5の柱状体の側壁上、及び第7の柱状体の側壁上に、これらを連続して覆うように設けられる。p形ベース層22は、n−形ドリフト層21を介して、n+形ドレイン層10の底面19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、第5の柱状体15の側壁上、及び第7の柱状体17の側壁上に、これらを連続して覆うように設けられる。n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21とp形ベース層22とを介して、n+形ドレイン層10の底部19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、第5の柱状体15の側壁上、及び第7の柱状体17の側壁上に、これらを連続して覆うように設けられる。
第1の柱状体11と第3の柱状体13との間では、n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21中をp形ベース層22を介してY方向に沿って延伸する。同様に、第3の柱状体13と第7の柱状体17との間においても、n+形ソース層23は、n−形ドリフト層21中をp形ベース層22を介してY方向に沿って延伸する。第1の柱状体11と第3の柱状体13との間のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21は、第3の柱状体13と第4の柱状体14との間を円弧状に延伸して、第3の柱状体13と第7の柱状体17との間のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21に接続される。
また、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21は、第1の柱状体11と第5の柱状体15との間を円弧状に延伸して、隣接するSBDのユニットセル中のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21に接続される。同様に、第3の柱状体13と第7の柱状体17との間のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21は、第7の柱状体17と第5の柱状体15との間を円弧状に延伸して、反対側に隣接するSBDのユニットセル中のn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21に接続される。
n+形ソース層23と第1の柱状体11との間、及びn+形ソース層23と第3の柱状体との間において、複数の第1のトレンチT1が、X方向に沿ってn+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、n+形ドレイン層23中、p形ベース層中、及びn−形ドリフト層21中をZ方向に沿って延伸する。また、第1のトレンチT1は、Y方向にそって離間して設けられる。第3の柱状体13と第7の柱状体17との間においても、複数の第1のトレンチT1が、n+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21中に同様に設けられる。
複数のゲート電極26は、それぞれ、ゲート絶縁膜25を介して複数の第1のトレンチのそれぞれの中に設けられる。すなわち、n+形ソース層23と第1の柱状体11との間、及びn+形ソース層23と第3の柱状体との間において、複数のゲート電極26は、ゲート絶縁膜25を介して、X方向に沿ってn+形ソース層23中から、p形ベース層22中を通り、n−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、n+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を、Z方向に沿って延伸する。また、複数のゲート電極26は、それぞれ、Y方向に離間して設けられる。複数のゲート電極26は、第3の柱状体13と第7の柱状体17との間においても同様に設けられる。
本実施形態に係るMOSFETでは、p形ベース層22は、MOSFET領域内において終端部を有しない。このため、本実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域内では、p形ベース層22の終端部における電界集中の発生が抑制されるため、第6の実施形態に係るMOSFETと比べて耐圧が高い。
(第13の実施形態)
第13の実施形態に係る電力用半導体装置を図25を用いて説明する。図25は第13の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第12の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第12の実施形態との相異点について主に説明する。
第13の実施形態に係る電力用半導体装置を図25を用いて説明する。図25は第13の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第12の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第12の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域は、第12の実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域において、以下の構造を有する。n+形ドレイン層10の第1の柱状体11は、第5の柱状体と離間しないで連結され、第1の柱状体11の側壁が、曲面を有する側壁50により第5の柱状体15の側壁に連続的に接続される。同様に、第7の柱状体17の側壁が、曲面を有する側壁50により、第5の柱状体15の側壁に連続的に接続される。また、第3の柱状体13は、第5の柱状体15とは離間する。
第1の柱状体11と第3の柱状体13との間隔は、第3の柱状体13と第7の柱状体17との間隔と同じである。第3の柱状体13と第4の柱状体14との間隔は、第3の柱状体13と第5の柱状体15との間隔と同じで有り、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間隔より狭い。
n−形ドリフト層21は、n+形ドレイン層10の底部19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、第5の柱状体15の側壁上、及び第7の柱状体17の側壁上に、これらを連続して覆うように設けられ、第3の柱状体13を取り囲む。p形ベース層22は、n−形ドリフト層21を介して、n+形ドレイン層10の底部19の上面上、第1の柱状体11の側壁上、第3の柱状体13の側壁上、第4の柱状体14の側壁上、第5の柱状体15の側壁上、及び第7の柱状体17の側壁上に、これらを連続して覆うように設けられ、第3の柱状体13を取り囲む。n+形ソース層23は、第1の柱状体11と第3の柱状体13との間のp形ベース層中に、及び第3の柱状板13と第7の柱状体17との間のp形ベース層中に設けられ、Y方向に沿って延伸する。n+形ソース層23は、Y方向において両端で終端され、第3の柱状体13と第4の柱状体14との間、及び第3の柱状体13と第5の柱状体15との間には存在しない。
複数のゲート電極26は、ゲート絶縁膜25を介して、第12の実施形態と同様にn+形ソース層23、p形ベース層22、及びn−形ドリフト層21中に設けられる。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第12の実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET領域内でp形ベース層22は、端部を有しない。このため、MOSFET領域内の電界集中による耐圧の低下が抑制される。
(第14の実施形態)
第14の実施形態に係る電力用半導体装置を図26を用いて説明する。図26は第14の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第13の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第13の実施形態との相異点について主に説明する。
第14の実施形態に係る電力用半導体装置を図26を用いて説明する。図26は第14の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第13の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第13の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETは、第13の実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域において以下の構造を有する。n+形ドレイン層10の第3の柱状体13は、中央に開口部を有する環状の柱状体である。開口部内のn+形ドレイン層10の底部19の上面上及び第3の柱状体13の側壁上に、これらを連続して覆うようにn−形ドリフト層21が設けられる。第3の柱状体13の開口部内には、さらに、n−形ドリフト層21を介して、p形半導体層30及びショットキー電極28が設けられ、第6の実施形態に係るSBD領域と同じ構造が設けられる。ただし、本実施形態に係るショットキー電極28は、Y方向における両端において、端部に丸みを有する。
環状の第3の柱状体13は、Y方向に延伸する2つの辺13a、13bと、X方向に延伸する2つの辺13c、13dにより構成される。第3の柱状体13の辺13aと第1の柱状体11とで挟まれた領域は、第13の実施形態に係るMOSFETの第3の柱状体と第1の柱状体とで挟まれた領域と同じMOSFETの構造を有する。同様に、第3の柱状体13の辺13bと第7の柱状体17とで挟まれた領域は、第13の実施形態に係るMOSFETの第3の柱状体13と第7の柱状体17とで挟まれた領域と同じMOSFETの構造を有する。
さらに、第4の柱状体14と第3の柱状体13の辺13cとの間隔は、第5の柱状体と第3の柱状体13の辺13d(図示省略)との間隔と等しく、第1の柱状体11と第3の柱状体13の辺13aとの間隔に等しい。第4の柱状体14と第3の柱状体13の辺13cとで挟まれた領域は、第1の柱状体11と第3の柱状体13の辺13aとで挟まれた領域と同じMOSFETの構造を有する。同様に、第5の柱状体15と第3の柱状体13の辺13dとで挟まれた領域も、第1の柱状体11と第3の柱状体13の辺13aとで挟まれた領域と同じMOSFETの構造を有する。
本実施形態に係るMOSFETにおいても、第13の実施形態に係るMOSFETと同様に、MOSFET領域内でp形ベース層22は端部を有しない。このため、MOSFET領域内では、p形ベース層22の端部の電界集中に起因した耐圧の低下が発生しにくい。
(第15の実施形態)
第15の実施形態に係る電力用半導体装置を図27を用いて説明する。図27は第15の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第12の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第12の実施形態との相異点について主に説明する。
第15の実施形態に係る電力用半導体装置を図27を用いて説明する。図27は第15の実施形態に係る電力用半導体装置の要部模式平面図である。平面図は、ソース電極、ゲート配線層、及び層間絶縁膜等を省略して上から見た図である。なお、第12の実施形態で説明した構成と同じ構成の部分には同じ参照番号または記号を用いその説明は省略する。第12の実施形態との相異点について主に説明する。
本実施形態に係るMOSFETは、第12の実施形態に係るMOSFETのMOSFET領域において、さらに、ショットキー電極28を有する。すなわち、MOSFET領域の中にSBDが設けられる。ショットキー電極28は、第3の柱状体13の第4の柱状体14側の一端に向かって、n+形ソース層23中からp形ベース層22中を通りn−形ドリフト層21中に延伸し、且つ、Z方向に沿って、n+形ソース層23中、p形ベース層22中、及びn−形ドリフト層21中を延伸する。ショットキー電極28は、第3の柱状体13の上記一端と第4の柱状体14との間で、p形ベース層に沿って設けられ、Z方向に垂直な平面において円弧状の形状を有する。
同様にして、第1の柱状体11の一端と第5の柱状体15との間、及び第7の柱状体17の一端と第5の柱状体との間においても、p形ベース層22に沿ってショットキー電極28が設けられる。
本実施形態に係るMOSFETでは、ショットキー電極28のn−形ドリフト層21とショットキー接合を形成する面がショットキー電極28の湾曲している側にあるため、ショットキー電極28からn−形ドリフト層21中へ空乏層が広がりやすい。このため、ショットキー電極28とn−形ドリフト層21との接合部において電界集中が緩和されるので、SBDの耐圧が向上する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 n+形ドレイン層
11 第1の柱状体
12 第2の柱状体
13 第3の柱状体
14 第4の柱状体
15 第5の柱状体
16 第6の柱状体
17 第7の柱状体
19 底部
21 n−形ドリフト層
22 p形ベース層
23 n+形ソース層
24、29、30、32 p形半導体層
25 ゲート絶縁膜
26 ゲート電極
27、31 層間絶縁膜
28 ショットキー電極
33 p形アノード層
34 絶縁膜
35 n−形高抵抗層
40 ソース電極
50 曲面を有する側壁
M マスク
T1 第1のトレンチ
T2 第2のトレンチ
11 第1の柱状体
12 第2の柱状体
13 第3の柱状体
14 第4の柱状体
15 第5の柱状体
16 第6の柱状体
17 第7の柱状体
19 底部
21 n−形ドリフト層
22 p形ベース層
23 n+形ソース層
24、29、30、32 p形半導体層
25 ゲート絶縁膜
26 ゲート電極
27、31 層間絶縁膜
28 ショットキー電極
33 p形アノード層
34 絶縁膜
35 n−形高抵抗層
40 ソース電極
50 曲面を有する側壁
M マスク
T1 第1のトレンチ
T2 第2のトレンチ
Claims (15)
- 第1の電極と、第2の電極と、複数のゲート電極と、を有し、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流を前記複数のゲート電極により制御する、電力用半導体装置であって、
底部と、前記底部から前記底部の上面に垂直な第1の方向に突出し前記底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向において前記第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、を有し、前記第1の電極と電気的に接続された第1導電形の半導体層と、
前記第1の柱状体の側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、前記半導体層よりも第1導電形の不純物濃度が低い第1導電形の第1の半導体層と、
前記第1の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように設けられた第2導電形の第2の半導体層と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように設けられ、前記第1の半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第3の半導体層と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って延伸し、前記第1の柱状体と平行な面で前記第1の半導体層とショットキー接合を形成し、前記第2の電極と電気的に接続されたショットキー電極と、
を備え、
前記複数のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から、前記第2の半導体層中を通り、前記第3の半導体層中に延伸し、且つ、前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を前記第1の方向に沿って延伸し、前記第2の方向に沿って離間して設けられ、
前記第2の電極は、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層に電気的に接続され、
前記ショットキー電極は、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中を通り前記第3の半導体層中に延伸する電力用半導体装置。 - 第1の電極と、第2の電極と、複数のゲート電極と、を有し、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流を前記複数のゲート電極により制御する、電力用半導体装置であって、
底部と、前記底部から前記底部の上面に垂直な第1の方向に突出し前記底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向において前記第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、を有し、前記第1の電極と電気的に接続された第1導電形の半導体層と、
前記第1の柱状体の側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、前記半導体層よりも第1導電形の不純物濃度が低い第1導電形の第1の半導体層と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って延伸し、前記第1の柱状体と平行な面で前記第1の半導体層とショットキー接合を形成し、前記第2の電極と電気的に接続されたショットキー電極と、
を備えた電力用半導体装置。 - 前記第1の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように設けられた第2導電形の第2の半導体層と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように設けられ、前記第1の半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第3の半導体層と、
をさらに備えた請求項2記載の電力用半導体装置。 - 前記ショットキー電極は、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中を通り前記第3の半導体層中に延伸する請求項3記載の電力用半導体装置。
- 前記ショットキー電極は、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中に延伸する請求項3記載の電力用半導体装置。
- 前記複数のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から、前記第2の半導体層中を通り、前記第3の半導体層中に延伸し、且つ、前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を前記第1の方向に沿って延伸し、前記第2の方向に沿って離間して設けられ、
前記第2の電極は、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層に電気的に接続される請求項3〜5のいずれか1つに記載の電力用半導体装置。 - 前記半導体層は、前記複数のゲート電極を有する第1領域と、前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔が前記第1領域よりも狭い第2領域と、を有し、
前記第2領域において前記第1の柱状体の一端と前記第2の柱状体の一端は前記第3の方向に沿って接続され、
前記第3の方向における前記第2の半導体層の幅は、前記第1領域よりも前記第2領域において狭く、
前記第2の半導体層の一端は前記第2の方向において前記第1の柱状体及び前記第2の柱状体と前記第1の半導体層を介して離間する、請求項6記載の電力用半導体装置。 - 前記複数のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から、前記第2の半導体層中を通り、前記第3の半導体層中に延伸し、且つ、前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を前記第1の方向に沿って延伸し、前記第2の方向に沿って離間して設けられ、
前記半導体層は、前記複数のゲート電極を有する第1領域と、前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔が前記第1領域よりも狭い第2領域と、を有し、
前記第3の方向における前記第2の半導体層の幅は、前記第1領域よりも前記第2領域において狭く、
前記ショットキー電極は、前記第2領域の前記第1の方向及び前記第2の方向において、前記第2の半導体層上に設けられる、請求項3記載の電力用半導体装置。 - 前記複数のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から、前記第2の半導体層中を通り、前記第3の半導体層中に延伸し、且つ、前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を前記第1の方向に沿って延伸し、前記第2の方向に沿って離間して設けられ、
前記半導体層は、前記複数のゲート電極を有する第1領域と、前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔が前記第1領域よりも狭い第2領域と、を有し、
前記第2の半導体層は、前記第1領域と前記第2領域との境界で終端され、
前記ショットキー電極は、前記第2の半導体層と離間して前記第2領域に設けられる請求項3記載の電力用半導体装置。 - 前記半導体層は、前記第1の柱状体の前記第2の柱状体とは反対側に離間して設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸する、第3の柱状体をさらに有し、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔は、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との前記第3の方向における間隔よりも狭く、
前記第1の半導体層は、さらに、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第3の柱状体の側壁上に連続して設けられ、
前記第1の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に、連続して設けられた第2導電形の第2の半導体層と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に、連続して設けられ、前記第1の半導体層よりも高い第2導電形不純物の濃度を有する第1導電形の第3の半導体層と、
をさらに備え、
前記複数のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から、前記第2の半導体層中を通り、前記第3の半導体層中に延伸し、且つ、前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を前記第1の方向に沿って延伸し、前記第2の方向に沿って離間して設けられ、
前記第2の電極は、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層に電気的に接続される請求項2記載の電力用半導体装置。 - 前記半導体層は、
前記第1の柱状体の前記第2の方向に沿った一端の側に設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第3の方向に沿って延伸する、第4の柱状体と、
前記第1の柱状体の前記第2の方向に沿った他端の側に設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第3の方向に沿って延伸する、第5の柱状体と、
前記第2の柱状体の前記第1の柱状体とは反対側に設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し、前記第4の柱状体と直交する、第6の柱状体と、
をさらに有し、
前記第1の半導体層は、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上から、さらに、前記第4の柱状体の側壁上、前記第5の柱状体の側壁上、及び前記第6の柱状体の側壁上まで連続するように設けられ、
前記ショットキー電極は、前記第1の半導体層を介して、前記第2の柱状体と前記第1の柱状体との間、前記第2の柱状体と前記第4の柱状体との間、及び前記第2の柱状体と前記第6の柱状体との間に、設けられた請求項2または10に記載の電力用半導体装置。 - 前記半導体層は、前記第3の柱状体の前記第1の柱状体とは反対側であって、前記第4の柱状体と前記第5の柱状体との間において、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸する、第7の柱状体をさらに有し、
前記第1の半導体層は、前記第1の柱状部の側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上から、さらに、前記第4の柱状体の側壁上、前記第5の柱状体の前記側壁上、及び前記第7の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、
前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層を介して、さらに、前記第4の柱状体の側壁上、前記第5の柱状体の前記側壁上、及び前記第7の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、
前記第3の半導体層は、前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、さらに、前記第4の柱状体の側壁上、前記第5の柱状体の前記側壁上、及び前記第7の柱状体の側壁上に連続するように設けられ、
前記複数のゲート電極は、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との間、及び前記第3の柱状体と前記第7の柱状体との間に、設けられる、請求項10記載の電力用半導体装置。 - 第1導電形の半導体層が、底部と、前記底部から前記底部の上面に垂直な第1の方向に突出し前記底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向において前記第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、を有するように、前記半導体層の第1の表面から前記半導体層をエッチングする工程と、
前記第1の柱状体の側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の側壁上に連続するように、前記半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が低い第1導電形の第1の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように、第2導電形の第2の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第2の柱状体の前記側壁上に連続するように、前記第1の半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第3の半導体層を形成する工程と、
前記第1の柱状体が露出するまで、前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、及び前記第3の半導体層を平坦化する工程と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中を通り前記第3の半導体中に延伸し、且つ前記第1の方向に沿って前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を延伸する第1のトレンチを形成する工程と、
前記第1のトレンチ内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中に延伸し、前記第1の半導体層中及び前記第2の半導体層中を前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との接合面に沿って延伸する第2のトレンチを形成する工程と、
前記第2のトレンチ内を埋め込み前記第1の半導体層とショットキー接合するショットキー電極を形成する工程と、
前記半導体層に電気的に接続された第1の電極を形成する工程と、
前記第2の半導体層、前記第3の半導体層、及び前記ショットキー電極とに電気的に接続された第2の電極を形成する工程と、
を備えた電力用半導体装置の製造方法。 - 第1導電形の半導体層が、底部と、前記底部から前記底部の上面に垂直な第1の方向に突出し前記底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向において前記第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、前記第1の柱状体の前記第2の柱状体とは反対側に離間して設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸する第3の柱状体と、を有するように、前記半導体層の第1の表面から前記半導体層をエッチングする工程と、
前記第1の柱状体の側壁上、前記底部の前記上面上、前記第2の柱状体の側壁上、及び前記第3の柱状体の側壁上に連続するように、前記半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が低い第1導電形の第1の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、前記第2の柱状体の前記側壁上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に連続するように、第2導電形の第2の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記底部の前記上面上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に連続するように、前記第1の半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第3の半導体層を形成する工程と、
前記第1の柱状体が露出するまで、前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、及び前記第3の半導体層を平坦化する工程と、
前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との間で、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中を通り前記第3の半導体中に延伸し、且つ前記第1の方向に沿って前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を延伸する第1のトレンチを形成する工程と、
前記第1のトレンチ内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第3の方向に沿って前記第2の半導体層を跨いで前記第1の半導体層中及び前記第2の半導体層中に前記第1の方向に沿って延伸する第2のトレンチを形成する工程と、
前記第2のトレンチ内を埋め込み、前記第1の半導体層とショットキー接合するショットキー電極を形成する工程と、
前記半導体層に電気的に接続された第1の電極を形成する工程と、
前記第2の半導体層、前記第3の半導体層、及び前記ショットキー電極とに電気的に接続された第2の電極を形成する工程と、
を備え、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔は、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との前記第3の方向における間隔よりも狭く、
前記第2の半導体層を形成する工程では、前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第1の半導体層で形成された凹みを埋め込むように前記第2の半導体層を形成し、
前記第3の半導体層を形成する工程では、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との間で、前記第2の半導体層で形成された凹みを埋め込むように前記第3の半導体層を形成する電力用半導体装置の製造方法。 - 第1導電形の半導体層が、底部と、前記底部から前記底部の上面に垂直な第1の方向に突出し前記底部の上面に平行な第2の方向に沿って延伸する第1の柱状体と、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸し、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向において前記第1の柱状体と離間する第2の柱状体と、前記第1の柱状体の前記第2の柱状体とは反対側に離間して設けられ、前記底部から前記第1の方向に突出し前記第2の方向に沿って延伸する第3の柱状体と、を有するように、前記半導体層の第1の表面から前記半導体層をエッチングする工程と、
前記第1の柱状体の側壁上、前記底部の前記上面上、前記第2の柱状体の側壁上、及び前記第3の柱状体の側壁上を連続して覆うように、絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体層の前記底部の前記上面上の前記絶縁膜を除去する工程と、
前記絶縁膜が取り除かれた前記半導体層の前記底部の前記上面上に、前記半導体層よりも第1導電形の不純物濃度が低い半導体層からなる第1導電形の高抵抗層を形成する工程と、
前記高抵抗層と前記第1の柱状体との間、前記高抵抗層と前記第2の柱状体との間、及び前記高抵抗層と前記第3の柱状体との間を除いて、前記絶縁膜を全て除去する工程と、
前記高抵抗層上、前記第1の柱状体の側壁上、前記第2の柱状体の側壁上、及び前記第3の柱状体の側壁上に連続するように、前記半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が低く前記高抵抗層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第1の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層を介して、前記高抵抗層上、前記第1の柱状体の前記側壁上、前記第2の柱状体の前記側壁上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に連続するように第2導電形の第2の半導体層を形成する工程と、
前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層を介して、前記高抵抗層上、前記第1の柱状体の前記側壁上、及び前記第3の柱状体の前記側壁上に連続するように、前記第1の半導体層よりも第1導電形の不純物の濃度が高い第1導電形の第3の半導体層を形成する工程と、
前記第1の柱状体が露出するまで、前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、及び前記第3の半導体層を平坦化する工程と、
前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との間で、前記第3の方向に沿って前記第1の半導体層中から前記第2の半導体層中を通り前記第3の半導体中に延伸し、且つ前記第1の方向に沿って前記第1の半導体層中、前記第2の半導体層中、及び前記第3の半導体層中を延伸する第1のトレンチを形成する工程と、
前記第1のトレンチ内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第3の方向に沿って前記第2の半導体層を跨いで、前記第1の半導体層中及び前記第2の半導体層中に前記第1の方向に沿って延伸する第2のトレンチを形成する工程と、
前記第2のトレンチ内を埋め込み、前記第1の半導体層とショットキー接合するショットキー電極を形成する工程と、
前記半導体層に電気的に接続された第1の電極を形成する工程と、
前記第2の半導体層、前記第3の半導体層、及び前記ショットキー電極とに電気的に接続された第2の電極を形成する工程と、
を備え、
前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との前記第3の方向における間隔は、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との前記第3の方向における間隔よりも狭く、
前記第2の半導体層を形成する工程では、前記第1の柱状体と前記第2の柱状体との間で、前記第1の半導体層で形成された凹みを埋め込むように前記第2の半導体層を形成し、
前記第3の半導体層を形成する工程では、前記第1の柱状体と前記第3の柱状体との間で、前記第2の半導体層で形成された凹みを埋め込むように前記第3の半導体層を形成する電力用半導体装置の製造方法。
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