JP2014059663A - 答案処理装置及び答案処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェブサービスを有効に利用して、効率的な答案用紙の処理をする。
【解決手段】実施形態によれば、答案処理装置は、画像の内容を識別するサービスを提供するウェブサービスに答案用紙の画像を転送する画像転送手段と、前記ウェブサービスによって識別された前記答案用紙の画像の内容をもとに、前記答案用紙に記載された解答内容の正誤を判定する判定手段と、前記解答内容の正誤の判定結果に応じて、前記答案用紙に印刷する画像を生成する画像生成手段とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、答案用紙を処理する答案処理装置及び答案処理プログラムに関する。
一般に、学校や予備校、学習塾等で実施される試験では、答案用紙に対して手書きによって解答が記入される。採点者は、答案用紙に記入された複数の解答について正誤判定をし、解答に対して正誤を表す記号(○×△等)を記入し、得点を計算して記入するといった作業を行う。このため、多数の答案用紙について採点が必要な場合、多大な労力を必要としてしまう。
従来では、採点者の負担を軽減するために、答案用紙の画像を読み取って自動的に採点する自動採点装置が考えられている。
答案用紙には、教科の違いや設問の内容によって、様々な解答内容が存在する。従って、答案用紙に記載される様々な解答内容について認識し、採点するための機能を全て搭載するのは現実的でない。また、特定の解答内容のみを対象とすることで搭載が必要な機能も特定できるが、搭載した機能により能力が限定されてしまい、搭載した機能以上の効率的な処理を期待することができない。特に、特定の機能に処理負荷が集中した場合には、処理効率が低下してしまうおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、ウェブサービスを有効に利用して、効率的な答案用紙の処理が可能な答案処理装置及び答案処理プログラムを提供することである。
実施形態によれば、答案処理装置は、画像の内容を識別するサービスを提供するウェブサービスに答案用紙の画像を転送する画像転送手段と、前記ウェブサービスによって識別された前記答案用紙の画像の内容をもとに、前記答案用紙に記載された解答内容の正誤を判定する判定手段と、前記解答内容の正誤の判定結果に応じて、前記答案用紙に印刷する画像を生成する画像生成手段とを具備する。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すシステムは、MFP(Multi Function Peripheral)等により実現される複合機10と、パーソナルコンピュータ(PC)等により実現される制御装置11と、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク13を介して接続される複数のウェブサーバ14(14−1,14−2,…,14−n)とを含む。複合機10と制御装置11、制御装置11とウェブサーバ14とは、相互に通信が可能である。
図1は、本実施形態におけるシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すシステムは、MFP(Multi Function Peripheral)等により実現される複合機10と、パーソナルコンピュータ(PC)等により実現される制御装置11と、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク13を介して接続される複数のウェブサーバ14(14−1,14−2,…,14−n)とを含む。複合機10と制御装置11、制御装置11とウェブサーバ14とは、相互に通信が可能である。
図2は、本実施形態における複合機10の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、複合機10は、制御部20、画像読み取りユニット21、印刷ユニット22、タッチパネル23、ウェブサービスインタフェース24、画像転送部25、ウェブブラウザ26、及び記憶部27とを含む。
図2に示すように、複合機10は、制御部20、画像読み取りユニット21、印刷ユニット22、タッチパネル23、ウェブサービスインタフェース24、画像転送部25、ウェブブラウザ26、及び記憶部27とを含む。
制御部20は、データの制御や演算などの処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUが処理するためのデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、処理プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)等を含み、基本プログラム(OS(Operating System))や各種アプリケーションプログラムなどの処理プログラムを実行することで実現される。制御部20は、画像読み取りユニット21を制御することで用紙等の画像を読み取るスキャナ機能を提供し、印刷ユニット22を制御することでプリンタ機能を提供する。制御部20は、タッチパネル23に対するユーザ操作による指示あるいは制御装置11からの指示に応じて、スキャナ機能、プリンタ機能、画像転送処理等を制御する。
画像読み取りユニット21は、制御部20の制御のもとで、例えばADF(Auto Document Feeder)にセットされた用紙等に対して光学的にスキャンして、用紙の画像を読み取る。
印刷ユニット22は、制御部20の制御のもとで、例えば用紙トレイにセットされた用紙等に対して印刷をする。
タッチパネル23は、制御部20の制御のもとで、ユーザによる入力操作(タッチ操作)を受け付けるための設定入力画面を表示し、ユーザにより入力操作がされたタッチ位置を検出する。
ウェブサービスインタフェース24は、ネットワークを通じてデータやサービスをやり取りするためのインタフェースであり、SOAP(Simple Object Access Protocol)やDPWS(Device Profile for Web Service)などが用いられる。例えば、ウェブサービスインタフェース24は、制御装置11のウェブサーバ33(後述する)が提供するサービス(画面データ)を受信する。
画像転送部25は、制御部20の制御のもとで、画像読み取りユニット21によって読み取られた画像を制御装置11に転送するもので、例えばFTP(File Transfer Protocol)やSambaが用いられる。
ウェブブラウザ26は、制御部20の制御のもとで、ウェブサービスインタフェース24を通じて画面等のデータを受信して、タッチパネル23において表示させる。
記憶部27は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)により構成され、画像読み取りユニット21によって読み取られた画像データ、印刷ユニット22により印刷する印刷データ(採点結果画像)などを含む各種データを記憶する。
図3は、本実施形態における制御装置11の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御装置11は、制御部30、表示部31、入力部32、ウェブサーバ33、ウェブサービスインタフェース34、画像転送部35、スキャン制御部38、印刷制御部39、解答領域処理部40、サービス性能判別部41、採点処理部42、画像生成部43、及び記憶部45とを含む。
図3に示すように、制御装置11は、制御部30、表示部31、入力部32、ウェブサーバ33、ウェブサービスインタフェース34、画像転送部35、スキャン制御部38、印刷制御部39、解答領域処理部40、サービス性能判別部41、採点処理部42、画像生成部43、及び記憶部45とを含む。
制御部30は、データの制御や演算などの処理を行うCPUと、CPUが処理するためのデータを一時的に記憶するRAMと、処理プログラムなどを記憶するROM等を含み、基本プログラム(OS)や各種アプリケーションプログラムなどの処理プログラムを実行することで実現される。制御部20は、複合機10から受信される答案用紙の画像について、ウェブサーバ14が提供するウェブサービスを利用して画像の内容(答案用紙に記載された解答内容)を読み取り、その回答内容の正誤を判定し、判定結果に応じて答案用紙に印刷する画像を生成して複合機10により答案用紙に印刷させる答案処理を制御する。
表示部31は、LCD(Liquid Crystal Display)等により各種処理に応じた画面を表示する。
入力部32は、キーボードやタッチスクリーンディスプレイ、マウスやタブレット等のポインティングデバイスなどに対するユーザ操作に応じたデータを入力する。
入力部32は、キーボードやタッチスクリーンディスプレイ、マウスやタブレット等のポインティングデバイスなどに対するユーザ操作に応じたデータを入力する。
ウェブサーバ33は、制御部30の制御のもとで、ウェブサービスインタフェース34を通じて、サービス(画面データ)やファイルなどを提供する。
ウェブサービスインタフェース34は、ネットワークを通じてデータやサービスをやり取りするためのインタフェースであり、SOAPやDPWSなどが用いられる。
画像転送部35は、制御部30の制御のもとで、画像に記載された内容を識別するサービスを提供する解答領域処理部40(ウェブサービス)に答案用紙の画像を転送するもので、例えばFTPやSambaが用いられる。画像転送部35は、サービス性能判別部41により選択されたウェブサービスに画像を転送することができる。また、画像転送部35は、答案用紙の画像から切り出される問題別の複数の画像(解答領域画像)を、サービス性能判別部41により選択された異なる複数のウェブサービスに転送して、1枚の答案用紙に対する処理を分散して実行させることができる。
スキャン制御部38は、制御部20の制御のもとで、複合機10によるスキャン(画像読み取り)を制御する。
印刷制御部39は、SOAP、DPWS、プリンタドライバなどが用いられ、制御部20の制御のもとで、複合機10による印刷を制御する。
印刷制御部39は、SOAP、DPWS、プリンタドライバなどが用いられ、制御部20の制御のもとで、複合機10による印刷を制御する。
解答領域処理部40は、答案用紙に設けられた問題別に解答が記入される解答領域に関係する処理を実行するもので、答案用紙の解答領域の位置を設定(例えば、解答領域の位置を示す座標の記憶)する解答領域設定機能、解答領域に相当する画像(解答領域画像)を答案用紙全体の画像から切り出す画像切り出し機能を含む。
サービス性能判別部41は、複数の解答領域処理部40(ウェブサービス)のそれぞれについて、画像に記載された内容を識別する性能を判別し、性能に基づいて何れかのウェブサービスを選択する。例えば、サービス性能判別部41は、画像中から文字を認識する文字認識処理をウェブサービスに要求した場合の応答時間に基づいてウェブサービスを選択する。また、サービス性能判別部41は、答案用紙の画像からウェブサービスによって読み出す記載内容のカテゴリに応じて、このカテゴリについての処理を実行可能(あるいは効率的な処理を実行可能)なウェブサービスを選択する。
採点処理部42は、ウェブサービスによって識別された答案用紙の画像の内容をもとに、答案用紙に記載された解答内容の正誤を判定する。採点処理部42は、例えば解答データベース45aに含まれる問題別の解答と、画像からウェブサービスにより読み取られた解答内容との比較により、解答が正解であるか不正解であるかを判定する。また、採点処理部42は、答案用紙に設定された各問題についての得点のデータを取得可能であれば、正解と判定された問題の合計点を算出することができる。
画像生成部43は、採点処理部42による解答内容の正誤の判定結果に応じて、画像が読み取られた答案用紙に採点結果として印刷する採点結果画像(印刷データ)を生成する。画像生成部43により生成された画像は、制御装置11による印刷に供される。
記憶部45は、HDDやSSDにより構成され、各種プログラムやデータを記憶する。記憶部45では答案処理の対象とする答案用紙に関する答案用紙データと答案処理によって得られる解答結果データとが記憶される解答データベース45a(図5(a)(b)参照)、サービス性能判別部41によるウェブサービス選択処理に関係するデータが記憶されるウェブサービス性能記憶部45b(図6参照)、答案用紙の画像から切り出された解答領域画像の画像データが記憶される解答領域画像記憶部45c、画像生成部43によって生成された採点結果画像(印刷データ)が記憶される印刷データ記憶部45d等が設けられる。
図4は、本実施形態におけるウェブサーバ14の機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ウェブサーバ14は、制御部50、画像転送部51、ウェブサービスインタフェース52、及び画像内容識別部53とを含む。ウェブサーバ14は、ネットワーク13を通じて、各種のウェブサービスを提供する機能を有している。本実施形態では、ウェブサーバ14は、用紙等の画像から画像内容を識別する機能、具体的には画像に含まれる文字を認識する機能(文字認識機能)を提供するものとする。
図4に示すように、ウェブサーバ14は、制御部50、画像転送部51、ウェブサービスインタフェース52、及び画像内容識別部53とを含む。ウェブサーバ14は、ネットワーク13を通じて、各種のウェブサービスを提供する機能を有している。本実施形態では、ウェブサーバ14は、用紙等の画像から画像内容を識別する機能、具体的には画像に含まれる文字を認識する機能(文字認識機能)を提供するものとする。
制御部50は、データの制御や演算などの処理を行うCPUと、CPUが処理するためのデータを一時的に記憶するRAMと、処理プログラムなどを記憶するROM等を含み、基本プログラム(OS)や各種アプリケーションプログラムなどの処理プログラムを実行することで実現される。
画像転送部51は、制御部50の制御のもとで、例えば制御装置11から転送される画像を受信するもので、例えばFTPやSambaが用いられる。
ウェブサービスインタフェース52は、ネットワークを通じてデータやサービスをやり取りするためのインタフェースであり、SOAPやDPWSなどが用いられる。例えば、ウェブサービスインタフェース52は、制御装置11から画像内容識別部53により実行する画像内容を識別するウェブサービスが呼び出される。
画像内容識別部53は、画像の内容を識別する処理を実行するもので、例えば画像中の含まれる文字を認識する文字認識処理(OCR処理)を実行する。画像内容識別部53は、制御装置11から受信される画像に対してOCR処理をすることで、答案用紙に記入された解答内容を示す文字(文字列)を認識して、文字データ(コード)を返す。
なお、複数のウェブサーバ14−1,14−2,…,14−nのそれぞれに設けられる画像内容識別部53は、全て同じ機能を提供するものではなく、文字認識処理の対象とする文字種(英語、数字、日本語、英数などの得意分野)やスタイル(横書き、縦書き等)が異なるものが含まれている。また、ウェブサーバ14−1,14−2,…,14−nの個々の性能やネットワーク環境等の違いにより、容量制限、認識率、処理速度(応答時間)の違いなどが存在する。
図5(a)(b)は、本実施形態における解答データベース45aに記憶されるデータ構造の一例を示す図である。
図5(a)は、答案処理の対象とする答案用紙に関する答案用紙データの一例を示す。図5(a)に示すように、答案用紙データは、答案用紙(図12参照)に設けられた問題(設問)に付された問題番号60と、答案用紙中の解答が記入される解答領域61を示す座標値と、解答として記入される文字(あるいは文字種)を示すカテゴリ62と、解答とする文字(文字列)が記入される横書きあるいは縦書きを示すスタイル63と、問題についての正解64を示す文字(文字列)とが対応付けられている。解答領域61を示す座標値は、答案用紙を複合機10によってスキャンする(読み取る)ことにより得られる画像の例えば左上を原点とするXY座標系における、矩形枠の対角の2点(例えば、左上の座標、右下の座標)の位置(X座標値、Y座標値)により示す。
図5(a)は、答案処理の対象とする答案用紙に関する答案用紙データの一例を示す。図5(a)に示すように、答案用紙データは、答案用紙(図12参照)に設けられた問題(設問)に付された問題番号60と、答案用紙中の解答が記入される解答領域61を示す座標値と、解答として記入される文字(あるいは文字種)を示すカテゴリ62と、解答とする文字(文字列)が記入される横書きあるいは縦書きを示すスタイル63と、問題についての正解64を示す文字(文字列)とが対応付けられている。解答領域61を示す座標値は、答案用紙を複合機10によってスキャンする(読み取る)ことにより得られる画像の例えば左上を原点とするXY座標系における、矩形枠の対角の2点(例えば、左上の座標、右下の座標)の位置(X座標値、Y座標値)により示す。
例えば、図5に示す例では、問題番号1についての解答領域が2点の座標(250,100)(350,200)で示す枠内であり、解答内容として数字が横書きされることを示している。また、問題についての正解は「2」であることを示している。正解64として設定された「2」のデータは、答案用紙に記入された解答の正誤を判定するため、解答領域61についてウェブサーバ14(ウェブサービス)によって識別された文字と比較される。
答案用紙データは、答案処理の対象とする答案用紙に応じて、例えば、予めユーザの入力部32による操作によって記録する。また、各問題の正解を記入した答案用紙の画像を複合機10によって読み取り、この画像をウェブサーバ14が提供するウェブサービスを利用して文字認識することで、カテゴリ62、スタイル63、正解64のデータを読み取って記憶するようにしても良い。
解答領域61については、答案用紙の画像中の矩形枠を、オブジェクトを自動認識するツールを利用して認識することで、その矩形枠の位置を示す座標データを記憶したり、あるいは制御装置11の表示部31に答案用紙の画像を表示し(例えば、WebベースのGUI(Graphical User Interface)を利用する)、ユーザによってマウス等の操作により矩形枠の位置(矩形枠の頂点の位置)をポインティングにより指定させて、そのポインティングの位置を示す座標データを記憶するようにしても良い。
また、答案用紙データには、解答が記入される領域についてのデータだけでなく、例えば解答者の氏名、組名(1年1組など)、整理番号、教科名(算数、国語、英語など)などが記入される領域のデータを含むようにして、これらの情報が記入される領域の画像についてもウェブサービスを利用して認識できるようにしても良い。
図5(b)は、答案処理によって得られる解答結果データの一例を示す。
図5(b)に示すように、解答結果データは、ウェブサーバ14(ウェブサービス)によって答案用紙の氏名記入枠内の画像において認識された氏名65と、解答領域61が示す範囲の画像において認識された解答内容66とが対応付けられている。また、解答結果データは、解答内容66についての正誤判定処理の結果(正解「OK」、不正解「NG」)を示す判定結果67と、解答領域61に相当する画像である解答領域画像68(記憶場所を示すデータ)とが対応付けられている。解答結果データは、答案処理をすることにより、答案用紙の枚数分のデータが順次記録される。
図5(b)に示すように、解答結果データは、ウェブサーバ14(ウェブサービス)によって答案用紙の氏名記入枠内の画像において認識された氏名65と、解答領域61が示す範囲の画像において認識された解答内容66とが対応付けられている。また、解答結果データは、解答内容66についての正誤判定処理の結果(正解「OK」、不正解「NG」)を示す判定結果67と、解答領域61に相当する画像である解答領域画像68(記憶場所を示すデータ)とが対応付けられている。解答結果データは、答案処理をすることにより、答案用紙の枚数分のデータが順次記録される。
図6は、本実施形態におけるウェブサービス性能記憶部45bに記憶されるデータ構造の一例を示す図である。
制御装置11は、答案処理において、答案用紙の画像の内容(記入された解答内容)を識別するためにウェブサーバ14が提供するウェブサービス(例えば、文字認識処理(OCR処理))を利用する。制御装置11のサービス性能判別部41は、答案用紙の画像をウェブサーバ14に転送する前に、効率的(短時間)に処理するために最適なウェブサーバ14(ウェブサービス)を、予め登録している複数のウェブサーバ14から選択するためのウェブサービス選択処理を実行する。ウェブサービス性能記憶部45bには、ウェブサービス選択処理に参照されるデータが記憶される。
制御装置11は、答案処理において、答案用紙の画像の内容(記入された解答内容)を識別するためにウェブサーバ14が提供するウェブサービス(例えば、文字認識処理(OCR処理))を利用する。制御装置11のサービス性能判別部41は、答案用紙の画像をウェブサーバ14に転送する前に、効率的(短時間)に処理するために最適なウェブサーバ14(ウェブサービス)を、予め登録している複数のウェブサーバ14から選択するためのウェブサービス選択処理を実行する。ウェブサービス性能記憶部45bには、ウェブサービス選択処理に参照されるデータが記憶される。
ウェブサービス性能記憶部45bには、例えば得意分野70、スタイル71、試験画像72、応答時間73、ロケーション74を示すデータが記憶される。
得意分野70は、ロケーション74として設定されたデータ(例えばIP(internet protocol)アドレス)が示すウェブサーバ14(ウェブサービス)が、OCR処理の対象としている文字種(英語、数字、日本語、英数など)を示す。スタイル71は、同じくOCR処理の対象としている文字列の書き方(横書き、縦書き等)を示す。試験画像72は、OCR処理の応答速度を計測するために用いる予め用意された試験用画像のファイル名を示す。試験用画像は、OCR処理される文字情報が含まれる画像とすることができる。応答時間73は、試験画像72が示すファイル名の試験用画像を用いて、ロケーション74が示すウェブサービス(OCR処理)を利用した場合の応答速度を示す。応答時間73を示すデータは、サービス性能判別部41によりウェブサービス選択処理を実行することにより記憶される。ロケーション74は、ウェブサーバ14(ウェブサービス)のアドレス(例えば、IPアドレス。URL(uniform resource locator)等でも良い)を示す。
ウェブサービス性能記憶部45bには、答案処理において利用可能なウェブサービスを提供するウェブサーバ14のロケーション74が、例えばユーザの操作によって予め記憶される。また、ウェブサービス性能記憶部45bには、得意分野70とスタイル71のデータが記憶されると共に、得意分野70とスタイル71が示すデータに応じて応答速度の判別に有効な試験用画像のファイル名が試験画像72として記憶される。
サービス性能判別部41は、ウェブサービス性能記憶部45bに記憶されたデータを用いたウェブサービス選択処理により、例えば応答速度が最も速い1つのウェブサーバ14(ウェブサービス)を選択する。この際、解答用紙に記入される文字種が得意分野70として設定されたウェブサービスから選択されるものとする。また、解答用紙に記入される文字種が複数ある場合には、複数の文字種のそれぞれに対応する複数のウェブサーバ14(ウェブサービス)を選択することもできる。すなわち、複数のウェブサーバ14(ウェブサービス)を選択し、それぞれのウェブサービスにより答案処理を実行させることで、負荷を分散し、応答速度の向上、1枚の答案用紙についての処理時間の短縮といった効果が得られる。
次に、本実施形態におけるシステムの動作について、図7、図8、及び図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。図7及び図8は、本実施形態における制御装置11による答案処理と、答案処理に関係する複合機10とウェブサーバ14による処理を示すフローチャートである。
制御装置11の制御部30は、複合機10において答案処理のための画像の読み取りを実行させるための初期画面を生成し、ウェブサーバ33に登録する(ステップB1)。複合機10の制御部20は、例えば答案処理の実行指示が入力されると、ウェブブラウザ26を使い、制御装置11のウェブサーバ33にアクセスし、ウェブサーバ33に登録されている初期画面を取得してタッチパネル23に表示する(ステップA1)。なお、複合機10は、予め記憶部27に記録されているウェブサーバ33のURLをもとに、ウェブサーバ33にアクセスするものとする。
図10は、本実施形態における複合機10のタッチパネル23に表示される初期画面の一例を示す図である。初期画面には、「ADFに答案用紙をおいてください」のメッセージと共に、採点開始ボタン80が表示されている。
複合機10は、処理画面を表示してイベント待ち状態(採点開始ボタン80の押下待ち状態)となる(ステップA2)。制御装置11の制御部30は、複合機10においてユーザにより採点開始ボタン80が押下されたことを検出すると(ステップB2、Yes)、ウェブサービスインタフェース34を介してスキャン機能(画像読み取りユニット21)を呼び出す(ステップB3)。
複合機10は、ウェブサービスインタフェース24を介し、画像読み取りユニット21が呼び出されたことを検知すると、画像読み取りユニット21を使って答案用紙の画像を読み取る(ステップA3)。すなわち、複合機10は、ADFにおかれた複数の答案用紙を1枚ずつフィードしながら光学的にスキャンして答案用紙の画像を読み取り、画像データを記憶部27に記憶させる。
複合機10は、ADFにおかれた全ての答案用紙について画像の読み取りが終了すると(ステップA4、Yes)、読み取りが終了した答案用紙に対して採点後の印刷ができるように、答案用紙を用紙トレイにセットするようユーザに促すための用紙セット指示画面をタッチパネル23に表示する。すなわち、複合機10の制御部20は、答案用紙を印刷ユニット22に設けられた用紙トレイにおくよう指示するためのメッセージと、答案用紙をおく向きをユーザが容易に判別できるようにするための答案用紙から読み取った1枚分の画像をタッチパネル23に表示する(ステップA5,A6)。
図11は、本実施形態における複合機10のタッチパネル23に表示される用紙セット指示画面の一例を示す図である。図11に示すように、用紙セット指示画面には、例えば「こちらの面が上になるように答案用紙を手差しトレイにおいてください」のメッセージ82と共に、1枚分の答案用紙から読み取った画像84を表示している。
図11に示すように、用紙トレイにセットする際の答案用紙の向きを明示するメッセージ82と、実際に答案用紙から読み取った画像とを表示することで、ユーザは誤ることなく、画像読み取りが完了した答案用紙を正しい向きで用紙トレイにセットすることができる。
なお、図11に示す例では、用紙トレイに答案用紙をセットした際に上面となるべき画像84を表示しているが、用紙トレイに答案用紙をセットした際に下面となるべき画像として、答案用紙から読み取った画像を表示するようにしても良い。この場合、メッセージの内容は、「こちらの面が下になるように…おいてください」となる。
制御部20は、用紙セット指示画面をタッチパネル23に表示した後、複数枚分の答案用紙から読み取った、記憶部27に記憶している画像を、画像転送部25を介して制御装置11に転送する(ステップA7)。
制御装置11は、画像転送部35を通じて画像を受信し、この画像に対して答案処理を実行する。まず、制御装置11は、複合機10から受信した画像について、効率的に処理することができるウェブサービス(ウェブサーバ14)を選択するためのウェブサービス選択処理を実行する(ステップB4)。
図9は、本実施形態における制御装置11のサービス性能判別部41により実行されるウェブサービス選択処理を示すフローチャートである。
まず、サービス性能判別部41は、現在時刻を記憶し、ウェブサービス性能記憶部45bのロケーション74として記憶されたアドレスが示すウェブサーバ14(ウェブサービス)に対して、予め決められた試験画像72に設定された画像ファイルを転送する(ステップD2)。サービス性能判別部41は、転送した画像ファイルに対するウェブサービスにより実行されたOCR処理の結果を取得するまでの時間を計測し、応答時間73としてロケーション(アドレス)と対応付けてウェブサービス性能記憶部45bに記憶する(ステップD3)。
まず、サービス性能判別部41は、現在時刻を記憶し、ウェブサービス性能記憶部45bのロケーション74として記憶されたアドレスが示すウェブサーバ14(ウェブサービス)に対して、予め決められた試験画像72に設定された画像ファイルを転送する(ステップD2)。サービス性能判別部41は、転送した画像ファイルに対するウェブサービスにより実行されたOCR処理の結果を取得するまでの時間を計測し、応答時間73としてロケーション(アドレス)と対応付けてウェブサービス性能記憶部45bに記憶する(ステップD3)。
サービス性能判別部41は、ウェブサービス性能記憶部45bのロケーション74に記憶された全てのアドレスのウェブサービスに対して、前述した処理を繰り返して実行し(ステップD1〜D3)、それぞれのウェブサービスを利用した場合の応答時間を記憶する。なお、エラーが発生した場合は、エラー画面を表示するなどのエラー処理を加えてもよい。
サービス性能判別部41は、解答データベース45aに記憶された答案用紙データ(図5(a))から、問題番号1に対応するカテゴリとスタイルを取得し(ステップD4,D5)、このカテゴリとスタイルの組に相当する得意分野(文字種)とスタイルの組が設定されたロケーション(ウェブサービス)をウェブサービス性能記憶部45bから検索する。
ここで、該当するロケーションが1つである場合には、このロケーションが示すウェブサービス(ウェブサーバ14)を選択する。また、ウェブサービス性能記憶部45bから答案用紙データのカテゴリとスタイルの組に該当するロケーションが検索されなかった場合には、エラー画面を表示するなどエラー処理を入れてよい。
問題番号1については、答案用紙データにカテゴリ「数字」、スタイル「横書き」が設定されているため、図6に示すウェブサービス性能記憶部45bから2番目のロケーション(192.168.0.2)(得意分野「数字」、スタイル「横書き」)と、4番目のロケーション(192.168.0.4)(得意分野「英数」、スタイル「横書き」)が検索される。
ロケーションの候補が複数ある場合は、サービス性能判別部41は、応答時間73に記憶されている時間が最も短いものを選択する。この場合、4番目のロケーションの応答時間の方が短いため、このロケーションが示すウェブサービス(ウェブサーバ14)を、問題番号1の解答領域画像を処理するものとして選択する。
以下、問題番号1の解答領域画像についての認識処理については、サービス性能判別部41により選択されたウェブサービスを利用する(ステップB5〜B13)。なお、以下の処理については後述する。
問題番号1の解答領域画像についての処理が完了した後、問題番号2の処理に移行する際(ステップB17、No)、前述と同様にして、問題番号2の解答領域画像の処理に利用するウェブサービスを選択するためのウェブサービス選択処理を実行する(ステップB4)。
なお、問題番号2については、図5(a)に示すように、答案用紙データに設定されたカテゴリとスタイルの組が、問題番号1と同じであるため、前述した検索処理をすることなく、問題番号1に対して先に選択されている4番目のロケーションを選択する。
同様にして、問題番号2の解答領域画像についての処理が完了した後、問題番号3の処理に移行する際(ステップB17、No)、前述と同様にして、問題番号3の解答領域画像の処理に利用するウェブサービスを選択するためのウェブサービス選択処理を実行する(ステップB4)。
問題番号3については、答案用紙データにカテゴリ「日本語」、スタイル「横書き」が設定されているため、図6に示すウェブサービス性能記憶部45bに記憶されたロケーションのうち、カテゴリ「日本語」、スタイル「横書き」の組に該当する応答時間が最も短い7番目のロケーションが示すウェブサービス(ウェブサーバ14)が選択される。
こうして、1枚目の答案用紙についての処理をするために、全ての問題番号1〜3についての解答領域画像の処理に利用するウェブサービスを選択すると、サービス性能判別部41は、各問題番号1〜3のそれぞれに対応するウェブサービスを示すデータ(例えばアドレス)を記憶部45に記憶しておく。
画像転送部35は、2枚目以降の答案用紙についての処理をする場合にはウェブサービス選択処理を実行せず(ステップB17、No)、記憶部45に記憶されたウェブサービスを示すデータを参照して、それぞれの問題番号1〜3に対して選択されたウェブサービス、すなわち1枚目の答案用紙についての処理と同じウェブサービスに解答領域画像を転送する。これにより、ウェブサービス選択処理に要する時間を短縮する。
なお、2枚目以降の答案用紙についての処理を実行しているうちに、ウェブサーバ14(ウェブサービス)の処理負荷やネットワーク13の状況の変化により、ウェブサービス選択処理を実行した時よりも応答時間が遅くなる可能性がある。このため、2枚目以降の答案用紙についての処理の途中で、再度、ウェブサービス選択処理を実行して、利用するウェブサービスを選択し直すようにしても良い。
例えば、サービス性能判別部41は、2枚目以降の答案用紙についての処理をしている間に、それぞれのウェブサービスについて画像転送から処理結果を得るまでの応答時間を測定する。サービス性能判別部41は、各答案用紙の処理に要した応答時間の平均(ウェブサービス毎)を算出し、応答時間の平均が予め設定された時間より長くなった場合に、ウェブサービス選択処理の再実行が必要であると判断し(ステップB17、Yes)、前述と同様にしてウェブサービス選択処理を実行する。この際、ウェブサービス選択処理の再実行が必要であると判断されたウェブサービスと同じ、得意分野とスタイルの組が対応付けられたロケーションのウェブサービスのみを対象とすれば良い。
また、実際の応答時間をもとにウェブサービス選択処理を実行するか否かを判断するのではなく、定期的にウェブサービス選択処理を実行するようにしても良い。例えば、サービス性能判別部41は、予め決められた一定時間毎にウェブサービス選択処理を実行したり、予め決められた枚数分の答案用紙の処理が完了する毎にウェブサービス選択処理を実行しても良い。
これにより、ウェブサーバ14(ウェブサービス)の処理負荷やネットワーク13の状況の変化があっても、効率的な処理が可能な最適なウェブサービスを選択して、他の答案用紙についての処理を継続することができる。
なお、前述した説明では、ウェブサービス選択処理において、ウェブサービス性能記憶部45bに予め設定された試験用画像を用いるとしているが、試験用画像に代えて、実際に認識処理の対象となる、答案用紙から読み取った1枚目の画像(各問題に対応する解答領域画像)を用いるようにしても良い。この場合、ウェブサービスによって得られた認識結果(文字列等)を利用して、解答結果データ(図5(b))に記録することもできる。
また、前述した説明では、同じカテゴリとスタイルの組について1つのウェブサービスを選択しているが、同じカテゴリとスタイルの問題が複数ある場合(例えば、問題番号1,2)には、複数のウェブサービスを選択するようにしても良い。すなわち、カテゴリとスタイルの組が同じ複数の問題の解答領域画像を全て同じウェブサービスを利用するのではなく、例えばウェブサービス選択処理において測定した応答時間が最も短いウェブサービスの上位から複数を選択し、その複数のウェブサービスを利用し、分散して解答領域画像を転送するようにしても良い。
これにより、高速に処理が可能なウェブサービスがあったとしても、そのウェブサービスのみに処理を集中させると、複数の問題についての処理の合計時間が長くなる可能性があるため、複数のウェブサービスに処理を分散させることで、複数の問題についての処理を並行して実行させて、処理時間の短縮を図ることが可能となる。
次に、ウェブサービス選択処理後の処理について説明する。
制御装置11の解答領域処理部40は、複合機10から受信した画像から、答案用紙データに設定された解答領域61が示す座標をもとに、問題番号1の解答が記入される範囲の解答領域画像を切り出して、解答領域画像記憶部45cに記憶する(ステップB5)。画像転送部35は、解答領域処理部40により切り出された解答領域画像を、問題番号1に対応してウェブサービス選択処理により選択されたウェブサービス(解答領域処理部40)に対して転送する(ステップB6)。
制御装置11の解答領域処理部40は、複合機10から受信した画像から、答案用紙データに設定された解答領域61が示す座標をもとに、問題番号1の解答が記入される範囲の解答領域画像を切り出して、解答領域画像記憶部45cに記憶する(ステップB5)。画像転送部35は、解答領域処理部40により切り出された解答領域画像を、問題番号1に対応してウェブサービス選択処理により選択されたウェブサービス(解答領域処理部40)に対して転送する(ステップB6)。
制御部30は、ウェブサービスインタフェース34,52を介して、画像内容識別部53を呼び出し、画像内容識別部53によるOCR処理によって得られる、解答領域画像内に含まれる文字の文字(文字列)コードを取得する(ステップB7)。制御部30は、ウェブサーバ14から取得した処理結果(文字コード)を、解答データベース45aの解答内容66として記憶する(ステップB8)。
図12は、本実施形態における答案用紙の解答欄の例を示す図である。図12に示す答案用紙では、問題番号1〜3のそれぞれに対応する3つの回答欄86,87,88が設けられている。また、答案用紙には、氏名が記入される記入欄89も設けられている。
図13は、本実施形態における答案用紙への記入例を示す図である。図13に示すように、回答欄86,87,88には、それぞれ解答内容を示す文字あるいは文字列が記入されている。また、氏名が記入される記入欄89には、氏名を表す文字列が記入されている。
問題番号1に対応する回答欄86については、図14(b)に示す解答領域画像がウェブサーバ14に転送され、ウェブサーバ14によるOCR処理による処理結果として「3」が取得される。ウェブサービスによる処理結果「3」は、図5(b)に示す解答結果データのように、問題番号1に対応する解答内容66として登録される。
採点処理部42は、正誤判定処理として、解答内容66として登録された処理結果「3」と、答案用紙データの問題番号1に対応する正解64とする「2」とを比較して、同じ文字(文字列)であるかを判別する。すなわち、採点処理部42は、答案用紙の回答欄86に記入されていた文字が正解を表しているか判定する。
ここで、採点処理部42は、文字(文字列)が同じであった場合には、解答結果データの判定結果67に正解を示す「OK」を登録し(ステップB11)、文字(文字列)が同じでなかった場合には、不正解を示す「NG」を登録する(ステップB10)。問題番号1については、正解が「2」であり、解答領域画像についての処理結果が「3」であるため「NG」を登録する。
なお、ウェブサービスによる処理において解答内容が判別できず(字が汚いなどの理由)、処理結果としてエラーを表す値が取得された場合には、正誤判定の結果として「NG」を登録するものとする。また、正誤判定の結果として「NG」を登録するのではなく、解答の文字が不鮮明等の理由により判別不能であったことを示す値(例えばUNCLEAR)を判定結果として登録するようにしても良い。
画像生成部43は、採点処理部42による正誤の判定結果に応じて、採点結果画像を生成する(ステップB12)。すなわち、画像生成部43は、答案用紙の問題番号1について印刷する画像を生成して印刷データ記憶部45dに記憶する。正誤判定により不正解と判別された場合には、回答欄86の位置に不正解を表す「×」を印刷するための画像(印刷データ)を生成する。
なお、正誤判定により正解と判別された場合には、正解を表す「○」を印刷するための画像(印刷データ)を生成する。また、答案用紙データに、正解時に獲得できる得点を示すデータを設定しておき、この得点を示す数字を回答欄の近くに印刷するための画像をさらに付加してもよい。さらに、答案用紙データに、正解時あるいは不正解時に印刷するコメント等を表す文字列のデータを設定しておき、それぞれに対応するコメント(文字列)を回答欄の近くに印刷するための画像を付加しても良い。
また、正解時に獲得できる得点を示すデータが設定されている場合、採点処理部42は、得点の合計を計算するようにしても良い。この場合、画像生成部43は、全ての解答についての処理が終了して、採点処理部42により合計点が算出されると、この合計点を答案用紙の所定の位置(例えば右上)に印刷するための文字の画像を生成して付加することも可能である。
問題番号1についての処理が終了すると、問題番号2に対応する回答欄87についての解答領域画像(図14(c))をウェブサービスに転送して、前述と同様の処理を実行する(ステップB5〜B13)。また、問題番号2についての処理が終了すると、問題番号3に対応する回答欄88についての解答領域画像(図14(d))をウェブサービスに転送して、前述と同様の処理を実行する(ステップB5〜B13)。なお、氏名が記入される記入欄89についての解答領域画像(図14(a))をウェブサービスに転送して、解答結果データの氏名65として処理結果を記憶しておくものとする(正誤の判定は不要)。
こうして、各問題番号1〜3の解答領域画像の処理が完了すると、印刷データ記憶部45dには、1枚目の答案用紙に対して印刷する採点結果画像(印刷データ)が記憶される。
なお、図12及び図13に示す答案用紙の場合、問題番号1,2に対応するカテゴリとスタイルの組が同じであるので、図15に示すように、同じウェブサーバ14−a(ウェブサービス)を利用して解答領域画像についての処理が実行されるが、問題番号3についてはカテゴリとスタイルの組が異なるため、図15に示すように、ウェブサーバ14−aとは異なるウェブサーバ14−b(ウェブサービス)を利用して解答領域画像を処理する。
従って、問題番号1,2の解答領域画像についての処理と、問題番号3の解答領域画像についての処理とを並行してウェブサービスにより処理させることが可能であるので、こうした場合には、図8に示すフローチャートのように1つの画像領域画像(問題)毎に処理をする必要はない。こうして、1枚の答案用紙から切り出される複数の回答領域画像を複数のウェブサービスに対して処理させることにより、負荷分散、処理の高速化の効果が得られる。
こうして、1枚の答案用紙に設けられた全ての問題についての処理が完了すると(ステップB14、Yes)、制御装置11は、前述と同様にして、2枚目以降の答案用紙の画像についての処理を前述と同様にしてそれぞれ実行する(ステップB5〜B14)。その結果、印刷データ記憶部45dには、全ての答案用紙に対して印刷する採点結果画像(印刷データ)が記憶される。
なお、前述した画像生成部43による正誤の判定処理では、ウェブサービスによる利用結果と、答案用紙データの解答との比較のみにより、正誤を決定しているが、ウェブサービスによる処理結果には誤認識が含まれる可能性がある。このため、制御部30は、採点処理部42による正誤判定処理が終了した後、その判定結果(「OK」または「NG」)と正解と解答領域画像を表示部31に表示してユーザに確認できるようにしても良い。このために、解答結果データには、解答内容66と判定結果67のデータと対応付けて、解答領域画像の記憶場所を示すデータを設定しておくことで、判定結果と解答領域画像とを関連づけて表示できるようにしておく。
また、判定結果と解答領域画像とをユーザが確認した結果、ウェブサービスによる処理結果が誤りであることが確認された場合に、判定結果(「OK」「NG」)を変更できるようにしても良い。例えば、判定結果と解答領域画像とを表示する画面中に判定結果の変更を指示するためのボタンを設け、入力部32の操作によってこのボタンが押下(マウスによるクリックなど)された場合、採点処理部42は、解答結果データの判定結果67に設定した内容を変更する。
これにより、ウェブサービスによる処理結果に誤りがあったとしても、ユーザの簡単な操作によって修正することが可能となる。
制御部30は、全ての答案用紙の処理を完了すると(ステップB14、Yes)、印刷制御部39を介して、印刷データ記憶部45dに記憶された、それぞれの答案用紙に対応する採点結果画像を複合機10に送信し、複合機10の印刷ユニット22が持つ用紙トレイにおかれた答案用紙に対して順次印刷させる(ステップB15,B16)。
複合機10は、用紙トレイに答案用紙がセットされていれば(ステップA8、Yes)、制御装置11からの採点結果画像(印刷データ)をもとに、順次、答案用紙に対して印刷を実行する(ステップA9)。
図16は、本実施形態における画像生成部43により生成された採点結果画像(印刷データ)の一例を示す図である。図16に示す例では、判定結果(「OK」または「NG」)に応じた「○」「×」を印刷するための採点結果画像の例を示している。
図17は、本実施形態における採点結果画像を答案用紙に対して印刷して例を示す図である。図17に示すように、それぞれの回答欄86〜88の位置に合わせて、正誤の判定結果に応じた「○」「×」が印刷されている。これにより、答案用紙の採点者であるユーザは、答案用紙に対して、解答内容を判別しながら「○」「×」を記入する作業をする必要がなく、大幅な作業負担の軽減を図ることができる。
なお、前述した説明では、全ての答案用紙の処理が終了した後に、採点結果画像の印刷を実行しているが、1枚の答案用紙の処理が終了する毎に、この答案用紙に対して生成した採点結果画像を複合機10に送信して、印刷を実行するようにしても良い。これにより、ウェブサービスを利用した処理と、複合機10による印刷処理とを並行して実行可能となるので、処理時間の短縮を図ることが可能となる。
なお、前述した実施形態では、制御装置11(パーソナルコンピュータ)により答案処理装置を実現するとしているが、複合機10に前述した制御装置11の機能を設けることで、複合機10(MFP)により答案処理装置を実現することも可能である。
また、前述した実施形態では、複合機10により答案用紙の画像の読み取り、及び答案用紙への採点結果画像の印刷をしているが、制御装置11に接続されるスキャナ装置により答案用紙の画像を読み取り、プリンタ装置により答案用紙へ採点結果画像を印刷するようにしても良い。
また、画像中の文字の読み取るためにウェブサービスを利用するだけでなく他のウェブサービス、例えば、マークの記入位置を認識するウェブサービスを利用して、その結果を用いて採点することも可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…複合機、11…制御装置、14(14−1,14−2,…,14−n)…ウェブサーバ、40…解答領域処理部、41…サービス性能判定処理部、42…採点処理部、43…画像生成部、45a…解答データベース、45b…ウェブサービス性能記憶部。
Claims (5)
- 画像の内容を識別するサービスを提供するウェブサービスに答案用紙の画像を転送する画像転送手段と、
前記ウェブサービスによって識別された前記答案用紙の画像の内容をもとに、前記答案用紙に記載された解答内容の正誤を判定する判定手段と、
前記解答内容の正誤の判定結果に応じて、前記答案用紙に印刷する画像を生成する画像生成手段と
を具備する答案処理装置。 - 複数のウェブサービスのそれぞれについて、画像に記載された内容を識別する性能を判別し、前記性能に基づいて何れかのウェブサービスを選択する性能判別手段をさらに具備し、
前記画像転送手段は、前記性能判別手段により選択された前記ウェブサービスに前記画像を転送する請求項1記載の答案処理装置。 - 前記性能判別手段は、前記画像に対応するカテゴリに応じたウェブサービスを選択する請求項2記載の答案処理装置。
- 前記答案用紙の画像には第1及び第2の画像が含まれ、
前記画像転送手段は、前記第1の画像を第1のウェブサービスに転送し、前記第2の画像を第2のウェブサービスに転送する請求項1記載の答案処理装置。 - コンピュータを、
画像の内容を識別するサービスを提供するウェブサービスに答案用紙の画像を転送する画像転送手段と、
前記ウェブサービスによって識別された前記答案用紙の画像の内容をもとに、前記答案用紙に記載された解答内容の正誤を判定する判定手段と、
前記解答内容の正誤の判定結果に応じて、前記答案用紙に印刷する画像を生成する画像生成手段として機能させるための答案処理プログラム。
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-
2012
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