JP2014058853A - 可動堰 - Google Patents

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Abstract

【課題】越流部に可動堰を設置するにあたって、設置費用を安く抑えることができ、設置後の保守管理も容易な可動堰を提供する。
【解決手段】越流のための開口部2が形成された堰板3と、開口部2を開閉する開閉機構4と、を備える可動堰1であって、開閉機構4は、開口部2の幅方向Xに移動自在に設けられた2つの扉体7,8と、上下方向に移動可能に設けられた可動板9と、を有し、可動板9を上下方向に移動させたときに、可動板9の移動にしたがって2つの扉体7,8が開口部2の幅方向Xで互いに接離する方向に移動するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、越流量を調整する可動堰に関し、特に、浄水場や下水処理場の分配槽等に形成された越流部に取り付けられる可動堰に適用して好適なものである。
浄水場や下水処理場の分配槽に形成された複数の越流部に取り付けられる可動堰としては、越流部の開口部(以下「呑み口」という。)に対して扉体を縦方向(高さ方向)に移動させて、越流水深を変化させることにより、越流量および越流量の分配比率を調整するものがある。
ここで、越流水深hは、越流量をQ、JIS規格の流量係数をC、扉体の幅をbとするJIS規格の流量公式Q=Cbh3/2(m/sec)により求めることができる。この流量公式では、扉体の幅bは一定なので越流量Qと越流水深hを変数とする関数になる。この関数は一次関数ではないため、越流量の計算に時間がかかるとともに、算出結果に端数が出るので流量設定の正確性に欠ける。また、水位の変動によって越流量の分配比率が変化してしまうため、水位変動に伴って各呑み口の開度を再設定する必要がある。
そこで、越流部の呑み口に対して扉体を横方向(幅方向)に移動させる構成の可動堰もある。この型式(以下「横引き式」ともいう。)の可動堰では、呑み口の開口幅を調整することにより、越流量を調整することになる。このため、越流量の計算が容易になる。また、水位が変動しても越流量の分配比率は変化しないため、水位変動に伴って各呑み口の開度を調整する必要がなくなる。
以上の理由により、越流部に設けられる可動堰としては、横引き式の可動堰が好ましいとされている。ただし、横引き式の可動堰を採用する場合は、扉体の横方向への移動を許容し、かつ扉体を収納するためのスペースを、呑み口の側方に確保する必要がある。このため、複数の越流部が狭い間隔で隣接している場合には設置が困難になる。
そこで、扉体の側方に縦軸回りに回転可能な回転ドラムを設け、扉体を回転ドラムに渦巻き状に巻き付けることにより、扉体を横方向に移動させて、呑み口の開口幅を調整するように構成された横引き式の可動堰も提案されている(特許文献1を参照)。
ただし、上述のように扉体を回転ドラムに巻き付ける構成では、扉体の収納用スペースを小さくする目的で、小径の回転ドラムに扉体を渦巻き状に巻き付けて収納するため、扉体の厚みを薄くして扉体の柔軟性を高める必要がある。したがって、扉体の強度を十分に確保できず、浄水場や下水処理場の分配槽に適用することが困難になる。
こうした不具合に対して、本出願人は、横方向に可撓性を有する扉体の上端縁および下端縁を、上下で対をなす二体の環状のチェーンに連結した横引き式の可動堰を提案している(特許文献2を参照)。この可動堰では、各チェーンの回動にしたがって扉体を横方向に移動させたときに、扉体が各チェーンのチェーンラインに沿って円弧状に折り返される。このため、扉体を収納するスペースを小さくすることができる。また、扉体を回転ドラムに渦巻き状に巻き付ける構造に比べて、扉体を厚くし、その強度を高めることができる。
特許第3475347号公報 特許第4644166号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の可動堰では、機構が非常に複雑になるため、設置費用がかさんでしまう。また、チェーンやその駆動系などにゴミ等が絡まりやすいため、頻繁に清掃してゴミ等を取り除く必要がある。このため、設置後の保守管理が面倒になる。
本発明の主な目的は、越流部に可動堰を設置するにあたって、設置費用を安く抑えることができ、設置後の保守管理も容易な可動堰を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
越流のための呑み口(開口部)が形成された堰板と、
前記呑み口を開閉する開閉機構と、を備え、
前記開閉機構は、
前記呑み口の幅方向に移動自在に設けられた2つの扉体と、
上下方向に移動可能に設けられた可動板と、を有し、
前記可動板を上下方向に移動させたときに、前記可動板の移動にしたがって前記2つの扉体が前記呑み口の幅方向で互いに接離する方向に移動するように構成されている
ことを特徴とする可動堰である。
本発明の第2の態様は、
前記2つの扉体は、前記可動板を上方に移動させたときに互いに接近する方向に移動し、かつ、前記呑み口の幅方向の中心で互いに密着するように構成されている
ことを特徴とする上記第1の態様に記載の可動堰である。
本発明の第3の態様は、
前記堰板は、前記2つの扉体を前記呑み口の幅方向に移動自在に支持するガイド部を有し、
前記2つの扉体は、前記呑み口を閉じるように当該2つの扉体を前記呑み口の幅方向で密着させたときに全体として逆三角形を形成し、
前記可動板は、前記2つの扉体が形成する前記逆三角形よりも大きく、かつこれと相似する逆三角形の開口を有し、
前記2つの扉体のうち、一方の扉体の斜辺は前記開口の一辺に接する状態で配置され、他方の扉体の斜辺は前記開口の他辺に接する状態で配置されている
ことを特徴とする上記第2の態様に記載の可動堰である。
本発明によれば、越流部に可動堰を設置するにあたって、設置費用を安く抑えることができ、設置後の保守管理も容易な可動堰を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る可動堰の一構成例を示すもので、図中(A)は正面図、(B)はY1−Y1断面図、(C)はS−S断面図である。 本発明の実施の形態に係る可動堰の動作を説明する図(その1)である。 本発明の実施の形態に係る可動堰の動作を説明する図(その2)である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の実施の形態においては、次の順序で説明を行う。
1.可動堰の構成(堰板、開閉機構、扉体、可動板)
2.可動堰の動作(開動作、閉動作、全閉状態からの開動作、全開状態からの閉動作、呑み口の開度調整)
3.実施の形態に係る効果
4.変形例等
<1.可動堰の構成>
図1は本発明の実施の形態に係る可動堰の一構成例を示すもので、図中(A)は正面図、(B)はY1−Y1断面図、(C)はS−S断面図である。
図示した可動堰1は、たとえば、浄水場や下水処理場の分配槽に形成された複数の越流部にそれぞれ設置されるものである。可動堰1は、大きくは、越流のための呑み口2が形成された堰板3と、この堰板3の呑み口2を開閉する開閉機構4と、を備えている。この可動堰1を越流部に設置した場合、堰板3の呑み口2は、越流部の上流側(水を堰き止めておく側)を向いて配置される。以下、各構成要素について詳しく説明する。
(堰板)
堰板3は、越流部で水を堰き止めるものである。堰板3は正面視矩形状に形成されている。この堰板3に高さ方向(上下方向)において、呑み口2は、堰板3の中心部よりも少し上方寄りに形成されている。また、堰板3の幅方向(左右方向)において、呑み口2は、堰板3の中心部に形成されている。呑み口2は、やや縦長の矩形状に形成されている。堰板3には、ガイド部5が形成されている。ガイド部5は、呑み口2の上辺部に沿って溝状に形成されている。また、ガイド部5は、呑み口2の幅方向Xに真っ直ぐに延在するように、呑み口2の左右両側に形成されている。また、堰板3の幅方向の両端部には抱き込み部6が形成されている。抱き込み部6は、堰板3の厚み方向の一方に突出する状態で形成されている。また、抱き込み部6は、堰板3の側縁部を抱き込むように、平面視L字形に屈曲した状態に形成されている。
(開閉機構)
開閉機構4は、2つの扉体7,8と、可動板9と、を有している。この開閉機構4においては、可動板9の上下方向への移動動作を、扉体7,8の接離(接近・離間)動作に変換し、この動作変換によって堰板3の呑み口2を開閉する構成となっている。以下、各構成部材について詳しく説明する。
(扉体)
各々の扉体7,8は適度な厚みで板状に形成されている。また、各々の扉体7,8は、直角三角形に形成されている。一方の扉体7において直角をなす一辺7aと他辺7bのうち、一辺7aは水平に配置され、他辺7bは垂直に配置されている。同様に、他方の扉体8において直角をなす一辺8aと他辺8bのうち、一辺8aは水平に配置され、他辺8bは垂直に配置されている。そして、2つの扉体7,8は、呑み口2の幅方向Xで他辺7b,8bどうしを密着させたときに、互いの一辺7a,8aと斜辺7c,8cが全体に逆三角形を形成するように構成されている。
扉体7の一辺7aには図1(C)に示すように差込部7dが形成されている。差込部7dは扉体7の厚み方向に突出する状態で形成されている。また、差込部7dは、扉体7の一辺7aと平行に形成されている。扉体7は、この差込部7dを堰板3のガイド部5に差し込むことにより、呑み口2の幅方向Xに移動自在に支持されている。これと同様に、扉体8の一辺8aにも図示しない差込部が形成されている。そして、扉体8は、この差込部
を堰板3のガイド部5に差し込むことにより、呑み口2の幅方向Xに移動自在に支持されている。
(可動板)
可動板9は、上下方向に移動可能に設けられている。可動板9は、上述した扉体7,8と同等の厚さで形成されている。可動板9には図示しない昇降軸が連結され、この昇降軸をハンドル操作等によって昇降させることにより、可動板9が上下方向に移動する構成になっている。可動板9の外形は堰板3よりも一回り小さい矩形状に形成されている。可動板9の両側縁部は、堰板3の抱き込み部6が形成する空間に移動自在に挿入されている。可動板9には逆三角形の開口11が形成されている。開口11は、上述した2つの扉体7,8を呑み口2の幅方向Xで密着させたときに、これらの扉体7,8が形成する逆三角形よりも大きく、かつこれと相似する逆三角形に形成されている。
ここで、開口11の頂点を形成する2つ(V字形)の辺11a,11bに対して、扉体7の斜辺7cは一方の辺11aに沿って配置され、扉体8の斜辺8cは他方の辺11bに沿って配置されている。また、扉体7の斜辺7cは一方の辺11aに接し、扉体8の斜辺8cは他方の辺11bに接している。開口11の一方の辺11aには断面L字形の曲げ部12が形成され、他方の辺11bにも断面L字形の曲げ部13bが形成されている。これらの曲げ部12,13は、開口11の頂点部分で互いに干渉しない限度において、それぞれに対応する辺11a,11bのほぼ全長にわたって形成されている。
これに対して、扉体7の斜辺7cには断面L字形の引っ掛け部14が形成されている。この引っ掛け部14は、上述した開口11の一方の辺11aに形成された曲げ部12に係合している。この係合状態においては、曲げ部12と引っ掛け部14とが、開口11の一方の辺11aと平行な方向に相互に移動(スライド)自在に結合している。これと同様に、扉体8の斜辺8cには断面L字形の引っ掛け部15が形成されている。この引っ掛け部15は、上述した開口11の他方の辺11bに形成された曲げ部13に係合している。この係合状態においては、曲げ部13と引っ掛け部15とが、開口11の他方の辺11bと平行な方向に相互に移動(スライド)自在に結合している。また、開口11の底辺11cは、扉体7,8の一辺7a,8aと平行(水平)に配置されている。底辺11cは、堰板3のガイド部5と同等の長さを有している。また、開口11の辺11aの長さは扉体7の斜辺7cの長さの2倍に設定され、開口11の辺11bの長さは扉体8の斜辺8cの長さの2倍に設定され、底辺11cの長さは、扉体7,8の一辺7a,8aの長さを加算した長さの2倍に設定されている。
<2.可動堰の動作>
続いて、本発明の実施の形態に係る可動堰1の動作について説明する。
可動堰1の動作は、大きく2つに大別される。一つは、堰板3の呑み口2を開ける動作(以下「開動作」という。)である。もう一つは、堰板3の呑み口2を閉じる動作(以下「閉動作」という。)である。
(開動作)
堰板3の呑み口2を開ける場合は、可動板9を下方に移動させる。この動作は、図示しない昇降軸によって可動板9を押し下げることで行う。そうすると、2つの扉体7,8は、差込部7d,8dにより堰板3のガイド部5に案内されながら、開口11の各辺11a,11bに引っ張られるかたちで横方向に移動する。具体的には、2つの扉体7,8は、呑み口2の幅方向Xにおいて、互いに離間する方向に同時に移動する。このとき、扉体7の引っ掛け部14と可動板9の曲げ部12は、互いに係合したままスライドする。また、扉体8の引っ掛け部15と可動板9の曲げ部13も、互いに係合したままスライドする。そして、図2(A),(B)に示すように、2つの扉体7,8の一辺7a,8aが開口1
1の底辺11cに到達するまで可動板9を下方に移動させた段階で、堰板3の呑み口2が全開された状態になる。この状態では、堰板3の呑み口2の両側に2つの扉体7,8が退避することによって呑み口2が開放される。
(閉動作)
堰板3の呑み口2を閉じる場合は、可動板9を上方に移動させる。この動作は、図示しない昇降軸によって可動板9を引き上げることで行う。そうすると、2つの扉体7,8は、差込部7d,8dにより堰板3のガイド部5に案内されながら、開口11の各辺11a,11bに押し込まれるかたちで横方向に移動する。具体的には、2つの扉体7,8は、呑み口2の幅方向Xにおいて、互いに接近する方向に同時に移動する。このとき、扉体7の引っ掛け部14と可動板9の曲げ部12は、互いに係合したままスライドする。また、扉体8の引っ掛け部15と可動板9の曲げ部13も、互いに係合したままスライドする。そして、上記図1(A)に示すように、2つの扉体7,8の他辺7b,8bどうしが密着するまで可動板9を上方に移動させた段階で、堰板3の呑み口2が全閉された状態となる。この状態では、堰板3の呑み口2が、2つの扉体7,8とこれに隣接する可動板9の一部によって閉じられる。
つまり、扉体7,8は、差込部7d,8dが堰板3のガイド部5に差込まれているため、上下方向の移動を規制されX方向(横方向)に案内されるようになっており、また、引っ掛け部14,15が、可動板9の曲げ部12,13により斜め方向にスライドするようになっている。これにより扉体7,8は、可動板9の上下方の移動に対して、堰板3の呑み口2の位置で、X方向(横方向)に開閉することができるようになっている。
このように呑み口2を閉じた状態では、各々の扉体7,8に対して、越流部の上流側から下流側に向かって水圧Pが加わる。この水圧Pは、各々の扉体7,8に形成された引っ掛け部14,15を可動板9の曲げ部12,13に押し付ける方向に作用する。このため、引っ掛け部14,15と曲げ部12,13の係合状態が維持される。また、水圧Pは、可動板9が嵌り込む堰板3の抱き込み部6で受けられる。このため、扉体7,8を用いて呑み口2を閉じたときに、各々の扉体7,8の位置が可動板9の厚み方向に変動することはない。なお、呑み口2を扉体7,8で閉じたときの止水性を高めるために、扉体7,8の合わせ面を互い違いの段付き構造にしたり、合わせ面にゴム等を貼ったりしてもよい。
(全閉状態からの開動作)
上記の閉動作によって堰板3の呑み口2を全閉し、この状態から可動板9を下方に移動させると、呑み口2の幅方向Xの中心を基準に2つの扉体7,8が互いに離間する方向に移動し始める。このため、呑み口2の幅方向Xの中央部が最初に開き、そこから水が越流し始める。
(全開状態からの閉動作)
上記の開動作によって堰板3の呑み口2を全開し、この状態から可動板9を上方に移動させると、呑み口2の幅方向Xの中心を基準に2つの扉体7,8が互いに接近する方向に移動し始める。このため、呑み口2の幅方向Xの中央部が最後に閉じ、そこで水の越流が停止する。
(呑み口の開度調整)
呑み口2の開度は、呑み口2の開口幅を変えることによって調整する。たとえば、図3(A),(B)に示すように、堰板3の呑み口2を所定の幅Wだけ開口させた状態から可動板9を下方に移動させると、2つの扉体7,8が互いに離間する方向に移動し、その分だけ呑み口2の開口幅が大きくなる。また、上述のように堰板3の呑み口2を所定の幅Wだけ開口させた状態から可動板9を上方に移動させると、2つの扉体7,8が互いに接近する方向に移動し、その分だけ呑み口2の開口幅が小さくなる。
<3.実施の形態に係る効果>
本発明の実施の形態に係る可動堰1においては、堰板3の呑み口2を開閉する開閉機構4を、それぞれに板状をなす2つの扉体7,8と可動板9とを用いて構成している。このため、機構が非常にシンプルになる。また、幾何学的な形状・構造の組み合わせにより扉体7,8を横方向に移動させて、呑み口2の開口幅を調整する構成になっている。このため、開閉機構にチェーン等を用いる場合に比べて、ゴミ等が付着しにくくなる。これにより、可動堰1の設置にかかる費用を安く抑えることができる。また、可動堰1を設置した後の保守管理も容易になる。特に、ガイド部5が水面上に位置することからガイド部5にゴミ等が付着することがなく、扉体7,8の移動が容易となる。
また、上記構成の可動堰1においては、可動板9を上方または下方に移動させることで、呑み口2の開度を調整することができる。この開度調整に際しては、呑み口2の高さが変わらないため、扉体7,8の接離移動によって呑み口2の開口幅だけを変化させることができる。したがって、呑み口2の開口幅を調整することにより、越流量を調整することになるので、越流量の計算が容易になる。また、可動板9を上下動させると、この移動量に比例して2つの扉体7,8が同量ずつ移動する。このため、可動板9の移動量と呑み口2の開度との関係を正確に把握することができる。
また、従来の横引き式の可動堰においては、越流部の呑み口を扉体で閉じた状態から、扉体を横方向に移動させたときに、呑み口の幅方向の片側から水が越流し始める。このため、越流時に堰に向かう水流に乱れが生じやすい。これに対して、本発明の実施の形態に係る可動堰1においては、堰板3の呑み口2を閉じた状態から、可動板9の下方への移動によって2つの扉体7,8を互いに離間する方向に移動させると、呑み口2の幅方向の中央部から先に開口し、そこから水が越流し始める。このため、呑み口の片側から水が越流し始める場合に比べて、可動堰に向かう水流のカーブが緩やかになる。したがって、越流部で水流に乱れが生じにくくなる。この優位点は、呑み口2を閉じるときにも得られる。
<4.変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施の形態においては、扉体7,8を直角三角形に形成したが、本発明はこれに限らず、図示はしないが、扉体7,8の突き合わせ部分を波形または鋸歯形状に形成したものであってもよい。
また、2つの扉体7,8の突き合わせ部分に板ばね(不図示)を設け、呑み口2を閉じた状態から可動板9を下方に移動させたときに、板ばねの力を利用して扉体7,8を強制的に離間させる構成を採用してもよい。
なお、実施の形態では、開口11の辺11a,11bの長さは、扉体7,8の斜辺7c,8cの長さの2倍に設定したが、これに限るものではなく、3倍(2倍以上)であっても良い。これにより呑み口2の幅に対して可動堰1の幅を小さくでき、設置スペースを小さくできる。
また、実施の形態では、好ましい態様として、2つの扉体7,8を閉じたときの形状と可動板9の開口形状をそれぞれ逆三角形としたが、本発明はこれに限らず、それらの形状を上下逆さまにして使用することもできる。この場合、ガイド部5が水面下に位置することになるが、比較的きれいな水(上水等)であれば特に問題なく使用することができる。
1…可動堰
2…呑み口(開口部)
3…堰板
4…開閉機構
5…ガイド部
7,8…扉体
9…可動板
11…開口

Claims (3)

  1. 越流のための開口部が形成された堰板と、
    前記開口部を開閉する開閉機構と、を備え、
    前記開閉機構は、
    前記開口部の幅方向に移動自在に設けられた2つの扉体と、
    上下方向に移動可能に設けられた可動板と、を有し、
    前記可動板を上下方向に移動させたときに、前記可動板の移動にしたがって前記2つの扉体が前記開口部の幅方向で互いに接離する方向に移動するように構成されている
    ことを特徴とする可動堰。
  2. 前記2つの扉体は、前記可動板を上方に移動させたときに互いに接近する方向に移動し、かつ、前記開口部の幅方向の中心で互いに密着するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動堰。
  3. 前記堰板は、前記2つの扉体を前記開口部の幅方向に移動自在に支持するガイド部を有し、
    前記2つの扉体は、前記開口部を閉じるように当該2つの扉体を前記開口部の幅方向で密着させたときに全体として逆三角形を形成し、
    前記可動板は、前記2つの扉体が形成する前記逆三角形よりも大きく、かつこれと相似する逆三角形の開口を有し、
    前記2つの扉体のうち、一方の扉体の斜辺は前記開口の一辺に接する状態で配置され、他方の扉体の斜辺は前記開口の他辺に接する状態で配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動堰。
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