JP2014057614A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振り分け装置10は、落下する遊技球を受け入れて一時的な載置が可能なように構成される載置部を備える。載置部は、上下動する第1昇降部材32、第2昇降部材33および第3昇降部材34の壁部により形成されている。例えば、第2昇降部材33および第3昇降部材34が突出状態であり、第1昇降部材32が退避状態である場合には、載置部の遊技球は、第1案内部35によりラウンド開始用第1ゲート141へと案内される。
【選択図】図32
Description
本発明は、振り分け装置の大型化を抑制して振り分け装置が盤面に占める領域を少なくすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
ここで、前記設定手段32a,33a,34aにより設定される方向に遊技球の自重により当該遊技球が転がり始めるように前記載置部31での遊技球の載置状態を変更する変更手段32b,33b,34bをさらに備えることを特徴とすることができる。この場合には、遊技球に外力を加えることで遊技球が転がり始めるのではなく、自重で遊技球が転がり始めるので、構成の簡素化を図ることが可能になる。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
抽選用ゲート124は、遊技球が通過するように遊技領域111に設けられ、普通図柄抽選部232による普通図柄抽選を行う契機を作るためのものである。
詳細は後述するが、振り分け装置10は、もっぱら役物連続作動装置の作動(ラウンド)を開始させるのに用いられるラウンド開始用第1ゲート141、ラウンド開始用第2ゲート142およびラウンド開始用第3ゲート143(図28の(a)参照)を備えている。以下、ラウンド開始用第1ゲート141、ラウンド開始用第2ゲート142およびラウンド開始用第3ゲート143を、ラウンド開始用ゲート141〜143ということがある。
そして、これらラウンド開始スイッチ225〜227の検出を契機にラウンド開始フラグが設定され(図7−2参照)、また、検出されるラウンド開始スイッチ225〜227に対応してラウンド数最大値(Rx)が設定される(図7−2参照)。その後に、設定されたラウンド開始フラグにより大入賞口125の扉(可動部材)128の連続の開閉動作が制御される(図14−3参照)。かかる連続開閉動作の制御は、設定されたラウンド数が終了するまで行われる。なお、本実施の形態とは異なるが、従来から公知ないし周知の技術を用いてラウンド開始用ゲート141〜143を普通図柄抽選を兼ねるように制御する構成例も考えられる。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、抽選用ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球が抽選用ゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的に抽選用ゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで扉128の開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、遊技制御部200は、大入賞口125の扉128が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、ラウンド開始用ゲート141〜143への遊技球の通過を検出するラウンド開始第1検出部(ラウンド開始第1スイッチ(ラウンド開始第1SW))225、ラウンド開始第2検出部(ラウンド開始第2スイッチ(ラウンド開始第2SW))226およびラウンド開始第3検出部(ラウンド開始第3スイッチ(ラウンド開始第3SW))227が接続されている。付言すると、これらラウンド開始スイッチ225〜227の検出は、特別図柄抽選や普通図柄抽選を開始する契機になるものではない。ラウンド開始スイッチ225〜227は、スイッチないし専用スイッチの一例である。なお、ラウンド開始スイッチ225〜227は、遊技球が通過すると普通図柄抽選が行われるゲート(抽選用ゲート124)以外のゲート(ラウンド開始用ゲート141〜143(図28の(a)参照))に配設されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。特別図柄抽選部231は、抽選手段の一例であり、また、特別図柄抽選手段の一例である。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、抽選用ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
ラウンド開始スイッチ処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図3のラウンド開始スイッチ225〜227の状態を監視し、当たり遊技フラグがONである場合にラウンド開始スイッチ225〜227がONになると、ラウンド開始フラグの処理を実行する。ここにいう当たり遊技フラグについては後述する。なお、当たり遊技フラグがONになることで条件装置が作動したものと把握することができる。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125での扉128の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7−1は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、抽選用ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば(ステップ701でYes)、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7−1に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図7−2は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのラウンド開始スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このラウンド開始スイッチ処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、ラウンド開始用ゲート141〜143を遊技球が通過してラウンド開始スイッチ225〜227がONとなったか否かを判断する(ステップ711)。ラウンド開始スイッチ225〜227のいずれか一がONとなったならば(ステップ711でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において、長当たり遊技フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ712)。
ここにいう長当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。付言すると、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するために当たり遊技フラグがセットされ、より具体的には、その当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
ここにいうラウンド開始フラグは、ラウンドを開始するタイミングを制御する必要があるか否かを判定するためにセットされるフラグである。すなわち、ラウンド開始フラグは、条件装置が作動した場合に役物連続作動装置(役連装置)を作動させる条件として、ラウンド開始スイッチ225〜227のいずれか一がONになったことを設定するためのものである。より具体的には、ラウンド開始フラグは、大入賞口125での扉128の連続開閉を実行するタイミングを制御するためのものである。
なお、ここにいう条件装置は、遊技制御部200のCPU201により構成されるものであり、より具体的には大入賞口動作制御部238により構成されるものである。本実施の形態では、条件装置は、特定の図柄の組合せが表示される場合に作動する。
また、ここにいう役物連続作動装置は、その一部が遊技制御部200のCPU201により構成されるものであり、より具体的には大入賞口動作制御部238により構成されるものである。役物連続作動装置は、条件装置が作動した後にラウンド開始スイッチ225〜227のいずれか一がONになった場合に作動する。
ラウンド開始第1スイッチ225がONでない場合(ステップ714でNo)、次に、ラウンド開始第2スイッチ226がONであるか否かを判断する(ステップ716)。ラウンド開始第2スイッチ226がONとなった場合(ステップ716でYes)、大入賞口動作制御部238は、ラウンド数最大値Rxの初期値として10を設定する(ステップ717)。
ラウンド開始第2スイッチ226もONでなければ、ラウンド開始第3スイッチ227がONになっている。そのため、ラウンド開始第2スイッチ226がONでない場合(ステップ716でNo)、大入賞口動作制御部238は、ランクアップボーナス(RUB)を実行すべく、ラウンド数最大値Rxの初期値として、16、32または48のいずれかを抽選で決定して設定する(ステップ718)。なお、ラウンド開始第2スイッチ226がONでない場合に(ステップ716でNo)、ラウンド開始第3スイッチ227がONであるか否かを判断する制御例も考えられる。
なお、ラウンド開始スイッチ225〜227がONになっていない場合(ステップ711でNo)、長当たり遊技フラグがONになっていない場合(ステップ712でNo)またはラウンド開始フラグがOFFでない場合(ステップ713でNo)は、ラウンド開始スイッチ処理を終了する。
また、ラウンド開始スイッチ処理は、ラウンド開始スイッチ225〜227がONになっても長当たり遊技フラグがONになっていなければ、ラウンド開始フラグがOFFからONにならない。また、ラウンド開始スイッチ処理では、ラウンド開始スイッチ225〜227がONになっても保留数の演算や乱数値の取得を行わず、この点で、他のスイッチ処理(始動口スイッチ処理およびゲートスイッチ処理)とは異なる。
付言すると、ラウンド開始スイッチ225〜227は、ラウンド開始フラグをOFFからONに切り換えるための専用のスイッチである。
なお、ラウンド開始フラグをONにする場合に、ラウンド開始用ゲート141〜143に遊技球が通過したことを示すために表示器130での所定のLEDを点灯する制御例も考えられる。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、フラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。なお、当たり遊技フラグONの場合(ステップ801でYes)、役物連続作動装置が作動して大入賞口125が開閉し、大当たりによる規定数のラウンドが連続して実行される。
一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11−1は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14−1、図14−2および図14−3)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1116でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1117)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
このオープニング処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において役連装置作動開始フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1131)。この役連装置作動開始フラグは、後述するように、図11−2のステップ1134でOFFに設定され、かつ図14−3のステップ1455でONに設定されるものである。さらに説明すると、役連装置作動開始フラグは、オープニングコマンド(図11−2のステップ1133参照)が役連装置作動開始コマンド(図14−3のステップ1454参照)よりも先に演出制御部300に送信されないようにするためのものである。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1133)、役連装置作動開始フラグをOFFにした後に(ステップ1134)、オープニング処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。演出制御部300へ送信されるオープニングコマンドには、長当たり遊技フラグがONのときは、設定されたラウンド数最大値Rxの初期値(ステップ715,716,718)を示す情報が含まれる。
なお、役連装置作動開始フラグがONでなかった場合(ステップ1131でNo)、オープニングコマンドセットを行うことなく、オープニング処理を終了する。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14−1,図14−2および図14−3は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図14−1に示すように、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、大当たりの当選が確定している。したがって、次に大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグ判定処理を行う(ステップ1402)。このラウンド開始フラグ判定処理は、大入賞口処理を継続するか否かを判断するためのものである。
大入賞口動作制御部238は、役連装置作動開始フラグがONになっていない場合(ステップ1451でNo)、長当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ1452)、長当たり遊技フラグがONであれば(ステップ1452でYes)、次にラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ1453)。
なお、役連装置作動開始フラグがONになっている場合(ステップ1451でYes)には、オープニング処理(図11−2参照)がまだ行われていないことから、ラウンド開始フラグ判定処理を終了し、次の処理(図14−1のステップ1403参照)を続ける。
さらに説明すると、ラウンド開始用ゲート141〜143に遊技球が通過したことを契機にラウンドが開始する場合としては、長当たりの場合のみであり、短当たりの場合にはラウンド開始用ゲート141〜143での遊技球の通過を待たずに開始する。このため、遊技者にとって使い勝手の良いものにすることが可能である。
こうして、ステップ1451〜1453にて行われる判定結果に従って、役連装置作動開始コマンドの生成について異ならせている。ステップ1454でセットされた役連装置作動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
長当たりの場合、本実施の形態では、16ラウンド(16R)、10ラウンド(10R)、4ラウンド(4R)のいずれかを作動させ(図7−2参照)、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。また、本実施の形態の長当たりでは、16回開放、32回開放または48回開放のランクアップボーナス(RUB)を作動させる場合がある(図7−2参照)。
ここで、ランクアップボーナスのときには、規定数(後述のステップ1410)を少なく設定する制御を行う。これにより、大入賞口125の扉128の開放時間が経過する前に入賞個数Cが規定の個数に達することから早めに扉128が閉じてしまい、扉128の1回開放あたりの賞球数が少なくなるものの、ランクアップボーナスによる賞球の数をより確実に所期のものとすることが可能になる。また、ランクアップボーナス作動のときには、大当たりがさらに継続するか否かの煽り演出を行うことが考えられる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1414)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1418でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14−1のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、例えば、後述する第2の実施の形態の場合(図20参照)のように、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、変動演出選択処理を実行する(ステップ1905)。変動演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが条件装置コマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、役連装置作動待ち中処理を実行する(ステップ1909)。役連装置作動待ち中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが役連装置作動開始コマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、役連装置作動演出選択処理を実行する(ステップ1911)。役連装置作動演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1912でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1913)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1914でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1915)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。なお、モードフラグは、当たりの種類に関する情報の一例である。
この変動演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、変動演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この役連装置作動待ち中処理において、演出制御部300は、まず受信した条件装置コマンドを解析する(ステップ2231)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2232)。そして、演出制御部300は、モードフラグの値が1または2のいずれであるか否かを調べる(ステップ2233)。モードフラグが1または2のいずれかの場合(ステップ2233でYes)、演出制御部300は、条件装置コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態等の情報)に基づき、画像表示部114に表示する画像による演出のパターン(作動待ち演出パターン)を選択する(ステップ2234)。そして、演出制御部300は、選択した作動待ち演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する作動待ち演出コマンドをRAM303にセットし(ステップ2235)、役連装置作動待ち中処理を終了する。また、モードフラグが1、2のいずれでもない場合(ステップ2233でNo)、役連装置作動待ち中処理を終了する。
このように、当たりの種類が確変図柄Aまたは通常図柄Aの場合には、変動停止コマンドを受信した後から役連装置作動開始コマンドを受信するまでの間、画像表示部114に所定の画像が表示される。言い換えると、当たりの種類が確変図柄Bまたは通常図柄Bの場合には、確変図柄Aや通常図柄Aの場合に役連装置作動開始コマンドを受信するまでの間に画像表示部114に表示される所定の画像は表示されない。
なお、ステップ2234において、モードフラグが1である場合と2である場合とで互いに異なる作動待ち演出パターンを選択する変形例も考えられる。
この役連装置作動演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した役連装置作動開始コマンドを解析する(ステップ2261)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2262)。そして、演出制御部300は、モードフラグの値が1または2のいずれであるか否かを調べる(ステップ2263)。モードフラグが1または2のいずれかの場合(ステップ2263でYes)、演出制御部300は、解析結果から得られた内容に応じて演出のパターン(役連装置作動演出パターン)を選択する(ステップ2264)。そして、演出制御部300は、選択した役連装置作動演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する役連装置作動演出コマンドをRAM303にセットし(ステップ2265)、役連装置作動演出選択処理を終了する。また、モードフラグが1、2のいずれでもない場合(ステップ2263でNo)、役連装置作動演出選択処理を終了する。
このように、当たりの種類が確変図柄Aまたは通常図柄Aの場合には、役連装置作動開始コマンドを受信した後からオープニングコマンドを受信するまでの間に、画像表示部114に所定の画像が表示される。言い換えると、当たりの種類が確変図柄Bまたは通常図柄Bの場合には、確変図柄Aや通常図柄Aの場合にオープニングコマンドを受信するまでの間に画像表示部114に表示される所定の画像は表示されない。
なお、ステップ2264において、モードフラグが1である場合と2である場合とで互いに異なる役連装置作動演出パターンを選択する変形例も考えられる。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
付言すると、作動待ち演出コマンドがRAM303にセットされる場合には、客待ち演出コマンドがRAM303にセットされないので、画像表示部114に客待ち画面が表示されない。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
次に、本実施の形態における特別図柄の変動開始から大入賞口125の開閉までの遊技制御部200による制御については、既にフローチャートを用いて既に説明しているが、本発明をより明確化するために、以下タイムチャートにて説明する。
図27は、特別図柄の変動から大入賞口開閉に至る制御を説明するタイムチャートである。
遊技制御部200は、時点t1において特別図柄処理で特別図柄の変動を開始し(図8のステップ810参照)、変動時間が経過した時点t2において特別図柄の変動を停止する(図8のステップ813参照)。
そして、遊技制御部200では、時点t3において条件装置の作動が開始したとして特別図柄処理の停止中処理で条件装置コマンドのセットが行われる(図11−1のステップ1115参照)。その後に、遊技制御部200では、時点t4において役物連続作動装置の作動が開始したとして大入賞口処理のラウンド開始フラグ判定処理で役連装置作動開始コマンドのセットが行われる(図14−3のステップ1454参照)。すると、オープニング時間を経過した後に大入賞口125の開閉が始まり(時点t5)、ラウンドが開始する。
また、ラウンド開始スイッチ225〜227のいずれか一がONになること(時点t4)によって、それまで行われていた演出(後述の役物連続作動装置の作動前における表示画像例による演出)が終了する。この意味において、ラウンド開始スイッチ225〜227を役連装置作動前演出の終了スイッチないし演出終了スイッチと言うことができる。付言すると、後述の役物連続作動装置の作動前における画像例による演出は、パチンコ遊技機100側では強制的に終了しない演出であると言える。
また、ラウンド開始スイッチ225〜227のいずれか一がONになること(時点t4)によって、それまでは異なる演出(後述の役物連続作動装置の作動後における表示画像例による演出)が開始する。この意味において、ラウンド開始スイッチ225〜227を役連装置作動後演出の開始スイッチないし演出開始スイッチと言うことができる。
このように時間Tは、遊技者の操作によって変わるものであり、予め定まっている時間ではなく、定まっていない時間であると言える。なお、時間Tは、規則上の制約がない時間であり、自由になる時間であるとも言える。
遊技制御部200は、当たり遊技フラグがONになっても役連装置作動開始フラグがONにならないと、オープニングコマンドをセットしない(図8のステップ801および図11−2のステップ1131参照)。言い換えると、当たり遊技フラグおよび役連装置作動開始フラグがONになると、オープニングコマンドを演出制御部300に送信する。なお、オープニングコマンドがセットされると、役連装置作動開始フラグがOFFになる(図11−2のステップ1134参照)。
条件装置コマンドを送信後に、ラウンド開始用ゲート141〜143のいずれか(図28の(a)参照)に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225〜227(図3参照)により検出されると、遊技制御部200はラウンド開始フラグをONにし(図7−2のステップ719参照)、役連装置作動開始コマンドをセットして(図14−3のステップ1454参照)演出制御部300に送信する。また、遊技制御部200は、役連装置作動開始フラグをONにする(同図のステップ1455参照)。なお、ラウンド開始フラグは、ラウンドが終了すると、当たり遊技フラグと共にOFFになる(図14−2のステップ1420、1421参照)。
また、演出制御部300は、オープニングコマンドを受信すると(図19のステップ1912でYesを参照)、当たり演出開始コマンドをセットする(図23のステップ2303参照)。これにより、当たり演出開始コマンドに含まれる当たり演出パターン(図23のステップ2302参照)により当たり演出が行われる。
次に、遊技盤110に取り付けられる振り分け装置10(図1参照)について説明する。この振り分け装置10は、上述のとおり、ラウンド数をいくつにするかの振り分け(ラウンド振り分け)を行うためのものであり、遊技者が遊技領域111に打ち出した遊技球を用いてラウンド数が決定される(図7−2のステップ715,717,718参照)。
図28の(a)、図29および図30に示すように、振り分け装置10は、遊技球の振り分け先として、遊技球が通過可能な形状に形成された複数の開口部を備えている。ここにいう複数の開口部には、上述したラウンド開始用第1ゲート141、ラウンド開始用第2ゲート142およびラウンド開始用第3ゲート143が含まれる。これらのラウンド開始用ゲート141〜143は、長当たり遊技状態のときのラウンド数ないしランクアップボーナス作動の有無を決定するための振り分けに用いられるものである。
そして、図28の(a)、図29および図30に示すように、振り分け装置10は、ラウンド開始用ゲート141〜143の遊技球通過を検出するラウンド開始スイッチ225〜227を備えている。すなわち、ラウンド開始用第1ゲート141での遊技球通過は、ラウンド開始第1スイッチ225により検出される。また、ラウンド開始用第2ゲート142での遊技球通過はラウンド開始第2スイッチ226により検出され、ラウンド開始用第3ゲート143での遊技球通過はラウンド開始第3スイッチ227により検出される。
振り分け装置10は、このようなはずれ穴144〜146を備えていることから、1つの遊技球で必ずラウンド開始スイッチ225〜227のいずれかをONにできることを保障しているわけではない。
また、本実施の形態では、ラウンド開始用ゲート141〜143と後述の載置部31との間の離間距離が、はずれ穴144〜146と載置部31との間の離間距離よりも長くなるように構成されているが、同じ離間距離となるように同一円周状とすることも考えられる。
また、ラウンド開始用ゲート141〜143の代わりに、複数の入賞口(不図示)や複数の始動口(不図示)とすることも考えられる。
かかる変形例の場合には、ラウンド開始スイッチ処理(図7−2参照)にて、パンクになることを識別するためのパンクフラグをONにすると共にラウンド開始フラグをONにする制御を行う。さらに、大入賞口処理(図14−1〜図14−3参照)にて、まずパンクフラグがONになっているか否かを調べ、ONであればエンディング開始(図14−2のステップ1413参照)を行う制御を行う。このような制御により、大当たりが長当たりであっても、遊技球がはずれ穴144〜146のいずれかを通過すると、すべてのラウンドが全く実行されなくなり、今回の大当たりは出玉無し当たりとされる。
また、パンクになる場合として、条件装置が作動してから予め定められた時間が経過しても役物連続作動装置が作動しないことを条件とすることも考えられる。なお、予め定められた時間が経過したか否かの判定は、遊技制御部200(図3参照)がRTCを備える構成を採用して時間情報を取得することによって実現される。
図28の(a)および図30に示すように、振り分け装置10は、落下する遊技球を受け入れて一時的な載置が可能なように構成される載置部31を備えている。この載置部31は、振り分け装置10の本体が備える平面30aに対して上昇下降(上下動)する第1昇降部材32、第2昇降部材33および第3昇降部材34により形成されている。以下、第1昇降部材32、第2昇降部材33および第3昇降部材34を、昇降部材32〜34ということがある。
そして、昇降部材32〜34の壁部32a〜34aの各々が有する内周面の組み合わせで構成される仮想円周面の外径は、遊技球の外径よりも大きい。したがって、壁部32a〜34aの内周面によって、遊技球を受け入れることが可能である。
こうして、載置部31が遊技球を受け入れるための領域は、昇降部材32〜34の壁部32a〜34aの内周面で構成される。
付言すると、図28の(b)に示すように、支持部32bが有する円弧状の上面には、遊技球の下側と接触する接触面C1と、遊技球の下側と接触しない非接触面C2と、が形成されている。ここにいう接触面C1は、支持部32b〜34bの平面視で円弧状の上面の略中央に位置し、非接触面C2に挟まれるように位置する。また、接触面C1は、遊技球の球面に対応するように形成され、また、傾斜して形成されている。
昇降部材32〜34の各々は、互いに独立して昇降可能である。例えば、昇降部材32〜34の各々を同じ方向または互いに異なる方向に移動させることが可能であり、また、昇降部材32〜34のいずれか一つまたは二つだけを移動させることが可能である。
なお、本実施の形態での昇降部材32〜34の各々は、振り分け装置10の本体に対して上下移動を行うだけであり、本体に対して回転しない。また、ラウンド開始用ゲート141〜143およびはずれ穴144〜146は、本体に対して回転しない。
なお、振り分け装置10の平面30aには、昇降部材32〜34の壁部32a〜34aおよび支持部32b〜34bの形状に対応する切欠きが形成されている。
この場合には、壁部32a〜34aと支持部32b〜34bとを互いに異なるタイミングで昇降させることが可能になる。例えば、壁部32a〜34aの昇降動作によって載置部31の遊技球が転がる方向を設定した後に、支持部32b〜34bのいずれかを上昇させて遊技球の載置状態を変更することで遊技球が転がり始めるようにする制御例が考えられる。
なお、振り分け装置10の載置部31に受け入れられる遊技球は、遊技領域111に向けて右打ちされて流下したものである(図1参照)。また、載置部31を構成する昇降部材32〜34は、振り分け装置10の内部が遊技者から視認可能にする透明な部材で形成されている。
言い換えると、第1案内部35は、ラウンド開始用第1ゲート141から載置部31の方向に延びている。また、第2案内部36は、ラウンド開始用第2ゲート142から載置部31の方向に延び、第3案内部37は、ラウンド開始用第3ゲート143から載置部31の方向に延びている。なお、以下、第1案内部35、第2案内部36および第3案内部37を、案内部35〜37ということがある。
また、振り分け装置10が案内部35〜37をまったく備えない変形例や、案内部35〜37のうちのいずれか一つまたは二つを備える変形例も考えられる。
なお、壁部38は、振り分け装置10の内部が遊技者から視認可能にする透明な部材で形成されている。
付言すると、本実施の形態では、載置部31に受け入れられた遊技球は、ラウンド開始用ゲート141〜143およびはずれ穴144〜146のいずれかに入る可能性を残しながら、ラウンド開始用ゲート141〜143のいずれか一により確実に入球するような構造を採用する。
図31は、振り分け装置10の振り分け機能を説明する図である。より具体的には、図31は、振り分け装置10の振り分け機能を説明する縦断面図であり、図28および図29に示す状態において振り分け装置10の載置部31で切断した場合を図示する縦断面図である。図31の(a)は、振り分け装置10の縦断面図であり、図31の(b)は、振り分け装置10が備える昇降部材32〜34の支持部32b,33b,34bの作用を説明する縦断面図である。
上述したように、振り分け装置10において、載置部31を構成する昇降部材32〜34の各々は、独立して昇降可能である。すなわち、昇降部材32〜34は、振り分け先としてのラウンド開始用ゲート141〜143に対して回転するものではなく、昇降部材32〜34のうち、突出状態の第1の位置とする部材と退避状態の第2の位置とする部材とを任意に組み合わせることで、載置部31の遊技球をラウンド開始用ゲート141〜143のいずれかに振り分けている。
ここで、載置部31の遊技球が支持部32b〜34bにより三点支持されていれば、遊技球の重心位置は、支持部32b〜34bにより囲まれて位置し、バランスが保たれる。しかしながら、三点支持から支持部32b,33bによる二点支持となるように遊技球の載置状態を変更すると、図31の(b)に示すように、遊技球がバランスをくずす。これにより、載置部31の遊技球は、支持部32bおよび支持部33bと遊技球の重心との相互位置により、支持部32b,33bから離れる方向に転がり始める。
こうして、載置部31の遊技球は、図31に示す場合には、ラウンド開始用第3ゲート143の方向(図28参照)に進んでいく。付言すると、支持部32b〜34bは、球止まりを防止している。
図32は、振り分け装置10の振り分け機能を説明する図であり、(a)、(b)および(c)は、振り分け装置10にて遊技球が振り分けられる場合を示す平面図である。
第2昇降部材33および第3昇降部材34が第1の位置(突出状態)であり、第1昇降部材32が第2の位置(退避状態)である図32の(a)の場合には、載置部31の遊技球は、第1案内部35によりラウンド開始用第1ゲート141へと案内される。
同様に、第1昇降部材32および第3昇降部材34が第1の位置(突出状態)であり、第2昇降部材33が第2の位置(退避状態)である図32の(b)の場合に、載置部31の遊技球は、第2案内部36によりラウンド開始用第2ゲート142へと案内される。また、第1昇降部材32および第2昇降部材33が第1の位置(突出状態)であり、第3昇降部材34が第2の位置(退避状態)である図32の(c)の場合に、載置部31の遊技球は、第3案内部37によりラウンド開始用第3ゲート143へと案内される。
図33の(a)に示す場合は、昇降部材32〜34のいずれもが第1の位置(突出状態)であり、ラウンド開始用ゲート141〜143への振り分け機能を発揮することができない。
付言すると、振り分け装置10での振り分けは、図32の(a)〜(c)の順で行われるが、それぞれの間に図33の(a)の状態を挟む制御を行う。すなわち、図33の(a)の状態から図32の(a)の状態に移行し、その後に図33の(a)の状態に戻る。そして、図32の(b)の状態に移行し、また、図33の(a)の状態に戻り、次に、図32の(b)の状態に移行し、図33の(a)の状態に戻る。これを一周期として、かかる周期が繰り返されるようになる。
振り分け装置10をこのような明確な振り分け先を特定しない不確定な状態にすることで、遊技者にドキドキ感を持たせ、遊技の興趣性を高めることが可能になる。したがって、上述した一周期の不定のタイミングで、図33の(b)の状態に移行する制御例も考えられる。
付言すると、遊技者からすると、昇降部材32〜34がゆっくり昇降する場合や全突出状態(図33の(a)参照)が長く持続される場合には、遊技球を打ち出すタイミングを合わせてラウンド開始用ゲート141〜143のいずれかに入球させ易いと言える。すなわち、ラウンド開始用ゲート141〜143のうち遊技者が希望するものを狙い易くなる。
なお、振り分け装置10での振り分けを、図32の(a)〜(c)の順で行う制御例のほかに、図32の(a)〜(c)のいずれかを順不同で行う制御例も考えられる。
上述したように、振り分け装置10における振り分け先を2つではなく3つとすることで遊技の興趣性をさらに高めることが可能になる。
ここで、従来の構造を基にして振り分け数が3以上になるように構成する場合には、大型化してしまう。振り分け先を2つとする従来の構造として、例えば、中間位置で支持される板状部材が振り子のような動き(振り子運動、揺動運動)をさせ、流下する遊技球をいずれか一方に振り分ける構造がある。かかる構造を上下方向に配置することで、振り分け先を3つや4つとする構成が考えられる。しかしながら、そのような構成を採用すると、上下方向に長く装置になってしまい、遊技盤110の盤面を大きく占める結果となってしまう。
本実施の形態に係る振り分け装置10において、ラウンド開始用ゲート141〜143およびはずれ穴144〜146のそれぞれの位置を変更することで、振り分け先を2つまたは4つ以上とすることも容易に対応可能である。
上述したように、本実施の形態では、振り分け装置10において、ラウンド開始用ゲート141〜143のいずれかに遊技球を振り分け、これにより、ラウンド開始スイッチ225〜227を役連作動装置作動スイッチないしラウンド回数選択用スイッチ、ラウンドアップボーナス作動用スイッチとして用いる使用例について説明したが、他の使用例が考えられる。
また、ラウンド開始用ゲート141〜143への入球が画像表示部114に表示される入球の順番(例えば、まずラウンド開始用第1ゲート141に入球させた後にラウンド開始用第3ゲート143に入球させ、ラウンド開始用第2ゲート142に入球させるという順番)になるように遊技者に狙わせるミニゲームも考えられる。
このような振り分け装置10を用いる種々のミニゲームを採用する場合には、ゲーム結果に応じて遊技者が興味のある可能性が高い情報や画像を遊技者に提供する制御例が考えられる。これにより、遊技者がミニゲームに参加する意欲を持たせることができるようになる。
かかる変形例の場合には、ラウンド開始スイッチ225〜227の信号出力先が遊技制御部200とする構成(図3参照)ではなく、ラウンド開始スイッチ225〜227の信号出力先を演出制御部300とする構成にすることで、遊技制御部200の制御負担の軽減を図ることが可能になる。
昇降部材32〜34の支持部32b〜34b(図28または図29参照)は、変更手段の一例である。
Claims (2)
- 遊技領域に遊技球が打ち出されて遊技が行われる遊技機であって、
前記遊技領域に打ち出された遊技球の一時的な載置が可能な載置部と、
前記載置部の周りに位置し、遊技球が通過可能に形成される複数の開口部と、
前記載置部から遊技球が前記複数の開口部のいずれかに向けて転がる際の転がる方向を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記設定手段により設定される方向に遊技球の自重により当該遊技球が転がり始めるように前記載置部での遊技球の載置状態を変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016106315A (ja) * | 2010-12-24 | 2016-06-16 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム |
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JPH01131687A (ja) * | 1987-11-18 | 1989-05-24 | Sophia Co Ltd | パチンコ機の変動入賞装置 |
JPH0312187A (ja) * | 1989-06-09 | 1991-01-21 | Daiichi Shokai:Kk | 遊技機の入賞装置 |
JPH1076053A (ja) * | 1996-09-02 | 1998-03-24 | Taiyo Elec Kk | 弾球遊技機 |
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- 2012-09-14 JP JP2012202586A patent/JP2014057614A/ja active Pending
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