JP2014055009A - 易開封性包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品の外観の悪化を防ぎつつ包装の強度を維持でき、しかも、開封性を向上することができる易開封性包装体を提供する。
【解決手段】熱収縮性を有するフィルムからなる包装部材2によって被包装物品Mを包装した包装体1であって、包装体1が、一対のフィルム2a,2bを重ねあわせて形成された把持片10を備えており、把持片10には、一対のフィルム2a,2bをスポット融着したスポット融着部12が複数並んで形成された開封用融着部11を備えている。把持片10を引っ張ったときに、スポット融着部12間の部分においてフィルム2a,2bが破れやすくなる。しかも、一箇所でもフィルム2a,2bが破れた場合、スポット融着部12が並んでいる方向に沿って、その破れを進展させることができる。したがって、把持片10を引っ張れば、包装部材12によって包装された包装体1を簡単に開封することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、易開封性包装体に関する。さらに詳しくは、樹脂製のフィルムによって被包装物品を覆って包装した包装体において、包装を開封しやすくした易開封性包装体に関する。
書籍、化粧品、菓子、医薬品、食品などの商品を販売する場合、商品の汚れ等を防止するために、プラスチックフィルム等によって包装した状態で商品が提供販売される。かかる包装には種々の包装形態があるが、量産品などのように製造ラインで自動包装する場合、シュリンク包装(熱収縮包装)やピロー包装、キャラメル包装などの包装方法で包装されることが多い。
とくに、シュリンク包装(熱収縮包装)は、(1)被包装物品の形状などに係わらずフィルムを被包装物品に密着させた包装が可能である、(2)複数の物品でも一纏めに固定保持して包装することができる、(3)包装の自動化が容易である、等のメリットを有している。このため、シュリンク包装は種々の被包装物品の包装への採用が進んでいる。
一方、かかるシュリンク包装では、被包装物品とフィルムとの密着性が高いことから、開封しにくいという問題がある。
従来、シュリンク包装の開封性を向上させる技術が種々開発されている(例えば、特許文献1〜4)。
特許文献1、2には、熱収縮性フィルムに開封部を設けたフィルム包装体が開示されている。このフィルム包装体では、開封部としてミシン目などの破れやすい部分を設けることによって開封性を向上させている。
特許文献3には、熱収縮性フィルムによって被包装物品を覆い、熱収縮性フィルムの開口を閉じて熱収縮性フィルム内に被包装物品を封入する際に、帯状のシール帯によって開口を閉じるようにしたフィルム包装体が開示されている。このフィルム包装体は、帯状のシール帯に強接着部と弱接着部を形成して弱接着部に開封用切り込みを入れることによって開封性を向上させている。
特許文献4のフィルム包装体では、熱収縮性フィルムの開口を閉じる際に、包装フィルムの開封時の開け口となる非接着部を設けることによって開封性を向上させている。
特開2003−292030号公報 特開2011−116410号公報 特開平8−276956号公報 特開平10−245070号公報
しかるに、特許文献1、2の技術のように、熱収縮性フィルムにミシン目などの破れやすい開封部を設けた場合、包装体の取扱中に熱収縮性フィルムに強い力が加わると、開封部から簡単に熱収縮性フィルムが破れてしまう可能性がある。開封部の強度を強くすれば(例えばミシン目の開口長さを短くする等)、かかる問題は防ぐことができるものの、開封性が悪くなる。
また、特許文献3、4の技術では、熱収縮性フィルムに力が加わっても熱収縮性フィルムが破れる可能性は低いものの、切り込みや非接着部が設けられている部分はその領域が狭い。このため、その部分を把持しにくいし、その部分を把持できても熱収縮性フィルムに十分な力を加えられない可能性があるので、熱収縮性フィルムを破って開封することはそれほど容易でない。切り込みや非接着部が設けられている領域を大きくすれば、破りやすくなるものの、熱収縮の際にしわなどが発生しやすくなるため、外観が悪化する。
本発明は上記事情に鑑み、製品の外観の悪化を防ぎつつ包装の強度を維持でき、しかも、開封性を向上することができる易開封性包装体を提供することを目的とする。
(包装体)
第1発明の易開封性包装体は、熱収縮性を有するフィルムからなる包装部材によって被包装物品を包装した包装体であって、該包装体が、一対のフィルムを重ねあわせて形成された把持片を備えており、該把持片には、前記一対のフィルムをスポット融着したスポット融着部が複数並んで形成された開封用融着部を備えていることを特徴とする。
第2発明の易開封性包装体は、第1発明において、前記開封用融着部は、前記スポット融着部の並ぶ方向において、隣接するスポット融着部間に隙間を有するように形成されていることを特徴とする。
第3発明の易開封性包装体は、第2発明において、前記開封用融着部は、前記スポット融着部の並ぶ方向における隙間の長さが、前記スポット融着部の並ぶ方向と交差する方向における隙間の長さよりも短くなるように形成されていることを特徴とする。
第4発明の易開封性包装体は、第2または第3発明において、前記開封用融着部は、前記スポット融着部の並ぶ方向における隙間の長さが5mm以下であることを特徴とする。
第5発明の易開封性包装体は、第1発明において、前記開封用融着部は、前記スポット融着部の並ぶ方向において、隣接するスポット融着部同士が重なり、前記スポット融着部の並ぶ方向における隣接するスポット融着部同士が重なっている部分の長さが、隣接するスポット融着部同士が重なっていない部分の長さよりも短くなるように形成されていることを特徴とする。
第6発明の易開封性包装体は、第5発明において、前記スポット融着部は、該スポット融着部の並ぶ方向の長さが、0.5〜5mmであることを特徴とする。
第7発明の易開封性包装体は、第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記スポット融着部が、超音波シールによって形成されたものであることを特徴とする。
第1発明によれば、開封用融着部のスポット融着部とその近傍の部分では、伸長性の差が大きくなる。すると、把持片を引っ張ったときに、両者の間に加わる力を大きくできるので、その部分においてフィルムが破れやすくなる。しかも、スポット融着部が複数並んでいるので、一箇所でもフィルムが破れた場合、スポット融着部が並んでいる方向に沿って、その破れを進展させることができる。したがって、把持片を引っ張れば、包装部材によって包装された包装体を簡単に開封することができる。
第2発明によれば、隣接するスポット融着部間に隙間があるので、把持片を引っ張る力を隙間の部分のフィルムに集中して加えることができる。すると、把持片を引っ張る力が小さくても、隙間の部分のフィルムに加わる力が大きくなるから、その部分のフィルムを簡単に破ることができる。
第3発明によれば、隙間の部分のフィルムに対して、スポット融着部同士を離間するように力が加わったときに、スポット融着部間のフィルムが破れやすくなる。したがって、把持片を引っ張ったときに、隙間の部分のフィルムを簡単に破ることができる。スポット融着部が並ぶ方向では、隙間の部分のフィルムが伸長できる量が小さくなるので、スポット融着部間のフィルムが破れやすくなる。しかも、隣接を繋ぐようにフィルムが破れやすくなるので、破れを進展させやすくなる。
第4発明によれば、隙間の部分は、フィルムが伸長できる量が小さくなるので、スポット融着部間のフィルムが破れやすくなる。
第5発明によれば、隣接するスポット融着部同士が重なっている部分の近傍に、スポット融着部で挟まれた領域が形成されるので、把持片を引っ張ったときに加わる力をその領域に集中させることができる。すると、把持片を引っ張る力が小さくても、領域の部分のフィルムに加わる力を大きくすることができるから、その領域の部分のフィルムを簡単に破ることができる。
第6発明によれば、スポット融着部で挟まれた領域では、フィルムが伸長できる量が小さくなるので、スポット融着部間のフィルムが破れやすくなる。
第7発明によれば、スポット融着部の輪郭が鮮明(クリアー)に現れるので、両者の境界において伸長性の差が大きく変化するから、開封用融着部でフィルムを切断し易くなる。
本実施形態の易開封性包装体1の概略説明図であって、(A)は斜視図であり、(B)は把持片10の拡大説明図である。 (A)は図1のIIA-IIA線断面図であり、(B)は他の開封用融着部11の一例を示した図である。 本実施形態の易開封性包装体1を開封する動作の概略説明図である。 本実施形態の易開封性包装体1の包装作業の概略説明図である。 本実施形態の易開封性包装体1の包装作業の概略説明図である。 本実施形態の易開封性包装体1の他の包装作業の概略説明図である。 実験で採用した開封用融着部の形状を説明した図である。
本発明の易開封性包装体は、フィルムなどの包装部材によって被包装物品を包装した包装体であって、フィルムなどの包装部材を破って開封する際の開封性を向上させたことに特徴を有している。
本発明の易開封性包装体において、包装部材によって包装される被包装物品はとくに限定されない。例えば、書籍、化粧品、菓子、医薬品、食品等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の易開封性包装体の包装に使用される包装部材はとくに限定されず、包装部材同士を重ねた状態で融着することができかつ伸長性を有する素材によって形成された包装部材であればよい。例えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などを素材とする樹脂製のフィルムであれば、上記の条件を満たす包装部材となる。
また、本発明の易開封性包装体を形成する包装方法はとくに限定されない。後述する把持片および開封用融着部を形成できる包装方法であれば、どのような包装方法でも採用することができる。例えば、シュリンク包装やピロー包装、キャラメル包装などの包装方法を本発明の易開封性包装体の包装方法として採用することができる。
以下では、代表として、シュリンク包装によって易開封性包装体を包装した場合を説明する。
(易開封性包装体)
まず、本実施形態の易開封性包装体1を図面に基づいて説明する。
なお、包装部材として使用されるフィルム(熱収縮フィルム)は、被包装物品と比べて非常に薄い(10〜25μm程度)。このため、図面では、被包装物品とフィルムの相対的な寸法は、実際の相対的な寸法とは必ずしも一致していない。
図1に示すように、本実施形態の易開封性包装体1は、被包装物品Mを包装部材2によって包装したものである。この易開封性包装体1(以下、単に包装体1という)は、熱収縮性を有するフィルム(熱収縮フィルム)である包装部材2によってシュリンク包装されたものである。
図1に示すように、本実施形態の易開封性包装体1では、包装部材2の表面に略帯状の把持片10が形成されている。この把持片10は、包装部材2を形成する一枚のフィルムを折り曲げて形成されたものである(図2(A)参照)。
この把持片10は、その先端(折り目10a)から後述する開封用融着部11までの距離DL(つまり把持片10の突出量)が10〜30mm程度となるように形成されている。距離DLが30mmよりも長くなると、包装体1の外観が悪くなる一方、距離DLが10mmよりも短くなると、把持片10が把持しにくくなり包装体1を開封しにくくなるからである。したがって、把持片10の先端から開封用融着部11までの距離DLは10〜30mm程度が好ましい。
そして、この把持片10には、折り目10aより内方(被包装物品M側)の部分を融着した開封用融着部11が設けられている。つまり、折り目10aの両側に位置する一対のフィルム2a,2bを融着することによって、開封用融着部11が形成されている(図2(A)参照)。
この開封用融着部11は、一対のフィルム2a,2bにおいて、被包装物品Mを包んでいる部分と把持片10との境界に設けられている。言い換えれば、把持片10は、開封用融着部11によって被包装物品Mを包んでいる部分(包装本体部2m、図3参照)と接続されているのである。しかも、開封用融着部11は、包装部材2によって包装された被包装物品Mの表面とほぼ密着するように配置されている。
図1に示すように、開封用融着部11は、複数のスポット融着部12によって形成されている。複数のスポット融着部12は、一対のフィルム2a,2bを、例えば超音波シールによって融着して形成されたものである。この複数のスポット融着部12は、平面視略円形に形成されており、ほぼ被包装物品Mの表面に沿って並んでいる。
また、複数のスポット融着部12は、スポット融着部12の並んでいる方向において、隣接するスポット融着部12間に隙間12hを有するように形成されている。
(包装体1の開封方法)
以上のごとき構造を有する包装体1は、以下のように開封することができる。
まず、把持片10を持って、この把持片10が包装体1から分断される方向(図3(B)の矢印の方向)に引っ張る。すると、把持片10および包装本体部2mを形成する一対のフィルム2a,2bには、この一対のフィルム2a,2bを引き延ばすような力が加わる。
ここで、開封用融着部11を形成するスポット融着部12は一対のフィルム2a,2bを融着して形成されているので、スポット融着部12の部分はその伸長性が小さくなっている。このため、一対のフィルム2a,2bにおいて被包装物品Mを覆う部分(つまり包装本体部2mを構成する部分)とスポット融着部12の部分では、フィルムの伸長性の差が大きくなっている。
すると、把持片10を引っ張ったときには、伸張性の差に起因して、スポット融着部12とその近傍の部分の間に、他の部分よりも大きな力が加わることになる。
そして、把持片10を引っ張る力を強くしていくと、やがて、複数のスポット融着部12において把持片10に力を加えている部分にもっとも近いスポット融着部12の近傍で一対のフィルム2a,2bが破れる。
ここで、開封用融着部11はスポット融着部12が複数並んで形成されているので、一対のフィルム2a,2bが破れると、スポット融着部12が並んでいる方向に沿ってその破れが進展する。すると、開封用融着部11の位置で把持片10を包装本体部2mから分離することができる(図3(B)参照)。
そして、一対のフィルム2a,2bは開封用融着部11のスポット融着部12によって連結されているので、把持片10が包装本体部2mから分離されれば、包装本体部2mに開口2hを形成することができる。つまり、包装体1を開封することができるのである。
以上のように、本実施形態の包装体1では、把持片10を引っ張るだけで、簡単に包装部材2を破ることができるので、包装された包装体1を簡単に開封することができるのである。
(把持片10の形成方法について)
上述した把持片10を形成する方法は、上記の方法に限られない。例えば、一枚のフィルムを折り曲げた側と逆側の端部、つまり、一対のフィルム2a,2bにおいて互いに分離している端部同士を融着して把持片10を形成してもよい。この場合には、融着された端部よりも内方の部分をさらに融着して、上述した開封用融着部11を形成すればよい。なお、一対のフィルム2a,2bにおいて互いに分離している端部同士を融着して把持片10を形成する場合には、この融着した端部は気密性を有するように融着することが望ましい。
また、本明細書では、上述したように、包装部材2を形成する一枚のフィルムにおいて、折り目10aの両側に位置する部分を一対のフィルム2a,2bとしている。例えば、図1および図2であれば、把持片10の先端の折り目10aに対して、被包装物品Mよりも上側に位置するフィルム2aと、被包装物品Mよりも下側に位置するフィルム2bが、一対のフィルム2a,2bとなる。
しかし、本実施形態の易開封性包装体1は、包装部材2を一枚のフィルムで形成する場合に限られず、分離した2枚のフィルムによって包装部材2を形成してもよい。例えば、分離した2枚のフィルムによって被包装物品Mを挟み、被包装物品Mの周囲に位置する2枚のフィルムを融着して、包装部材2を形成することができる。この場合には、2枚のフィルムが、それぞれ上述した一対のフィルム2a,2bに相当するものとなる。
さらに、図1の易開封性包装体1では、包装体1の一つの面にのみ把持片10が形成されている場合を示しているが、包装体1の周囲において、把持片10は複数箇所設けてもよい。例えば、包装体1の周囲を囲むように(図1であれば4方向に)把持片10を形成してもよい。また、包装体1の3方に把持片10を形成したり、包装体1の両端部(図1であれば左下側と右上側に位置する端部等)に把持片10を形成したりしてもよい。なお、把持片10を複数箇所設ける場合には、全ての把持片10に開封用融着部11を設ける必要はない。
(スポット融着部12の並びについて)
開封用融着部11を形成するスポット融着部12は、図1に示すように一列に並ぶように形成してもよいが、千鳥配置(図7(C)参照)となるように形成してもよいし、波型や弧状に並ぶように形成してもよい。
(スポット融着部12間の隙間12hについて)
隣接するスポット融着部12間に形成される隙間12hは、その幅方向(図1(B)では左右方向)がその軸方向(図1(B)では上下方向)より短くなるように形成されていることが好ましい。言い換えれば、スポット融着部12の形状が、その並ぶ方向(図1(B)では左右方向)よりも並び方向と直交する方向(図1(B)では上下方向)の長さが長い形状を有している方が好ましい。この場合、隙間12hの部分の一対のフィルム2a,2bに対して、隣接するスポット融着部12同士を離間するように力が加わったときに、スポット融着部12間に位置する一対のフィルム2a,2bが破れやすくなる。したがって、把持片10を引っ張ったときに、隙間の部分の一対のフィルム2a,2bを簡単に破ることができる。しかも、隣接するスポット融着部12同士を繋ぐように一対のフィルム2a,2bが破れやすくなるので、破れを進展させやすくなり、包装体1を開封しやすくなる。
とくに、隙間12hは、その軸方向に沿って幅の狭い部分と広い部分が存在する方が好ましい。この場合には、幅の狭い部分の一対のフィルム2a,2bに力を集中しやすくなるし、その部分はフィルムが伸長できる量が小さくなるので、その部分のフィルムをより破れ易くすることができる。
例えば、スポット融着部12の形状を円形としたり、三角形(図7(C)参照)としたりすれば、隙間12hを、その軸方向に沿って幅の狭い部分と広い部分が存在するように形成することができる。
また、かかる隙間12hの幅はとくに限定されないが、最も狭い部分の幅L1が5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。
さらに、隙間12hは、その最も狭い部分の幅L1がスポット融着部12の軸方向の長さと同等かそれよりも短くなるように形成されていれば、隙間12hに位置する一対のフィルム2a,2bに力をより集中しやすくなるので好ましい。
なお、図2(B)に示すように、隣接するスポット融着部12同士が重なり合っているような場合でも、以下の条件を満たすようにスポット融着部12同士が重なり合っているのであれば、包装体1の開封性を向上することができる。
つまり、スポット融着部12の並ぶ方向において、隣接するスポット融着部12同士が重なっている部分の長さL2が、隣接するスポット融着部12同士が重なっていない部分の長さと同等か短くなるように形成されていればよい。
かかる状態とすれば、隣接するスポット融着部12同士が重なっている部分の近傍に、スポット融着部12で挟まれた領域Aが形成されるので、把持片10を引っ張ったときに加わる力をその領域Aの部分に集中させることができる。すると、把持片10を引っ張る力が小さくても、領域Aの部分の一対のフィルム2a,2bに加わる力を大きくすることができるから、その領域の部分の一対のフィルム2a,2bを簡単に破ることができる。
とくに、スポット融着部12の並ぶ方向において、スポット融着部12同士が重なりあう部分の長さL2が、0.5〜5mmであれば、スポット融着部12で挟まれた領域Aの一対のフィルム2a,2bが伸長できる量を小さくできるので、スポット融着部12間の一対のフィルム2a,2bが破れやすくなる。例えば、スポット融着部12を略円形としてその直径Dを0.5〜5mmとして、隣接するスポット融着部12の中心間の距離を調整すれば、上記のごとき状態とすることができる。
なお、隣接するスポット融着部12同士が重なり合っている場合には、一対のフィルム2a,2bは、開封用融着部11より外方の部分で破れる可能性もある。しかし、上述したように一対のフィルム2a,2bを熱収縮させたシュリンク包装の場合には、開封用融着部11より外方で破れることはまれであると考える。
その理由は以下の通りである。
上述したように一対のフィルム2a,2bを熱収縮させた場合、一対のフィルム2a,2bにおいて、開封用融着部11より内方に位置するフィルムは、熱収縮の際に被包装物品Mに密着するように収縮する。このため、開封用融着部11より内方に位置するフィルムは、ある程度張力のかかった状態となる。言い換えれば、その部分のフィルムは既に若干伸長された状態となっている。
一方、一対のフィルム2a,2bにおいて、開封用融着部11より外方に位置するフィルム(つまり把持片10を形成している部分)は、張力がほとんど加わっていない状態となる。
すると、把持片10を引っ張った場合、開封用融着部11より内方に位置するフィルムは、開封用融着部11より外方に位置するフィルムよりも先に、伸長できる限界となってしまうと考えられる。
したがって、隣接するスポット融着部12同士が重なりあうように開封用融着部11を形成した場合でも、開封用融着部11より内方の部分で一対のフィルム2a,2bが破れるので、把持片10を引っ張ることによって包装体1を開封することができる。
(スポット融着部12の形状)
また、スポット融着部12の形状はとくに限定されず、円形や楕円形、三角形などの形状とすることができる(図7参照)。また、スポット融着部12の大きさもとくに限定されないが、例えば、円形とした場合にはその直径Dを0.5〜5mm程度とすることが好ましい。また、楕円形とした場合には、その長軸方向がスポット融着部12の並ぶ方向を向くように配設し、かつ、長軸の長さが0.5〜5mm程度とすることが好ましい。
(スポット融着部12の形成方法について)
スポット融着部12を形成する方法は、一対のフィルム2a,2bを融着してスポット状に形成できる方法であればとくに限定されない。例えば、超音波シールや高周波加熱シール、熱源を当てて加熱するシール方法などを採用することができる。
しかし、スポット融着部12を超音波シールによって形成すれば、スポット融着部12の輪郭が鮮明(クリアー)に現れる。すると、スポット融着部12と融着されていない部分との境界において伸長性が大きく変化するから、開封用融着部11でフィルムを切断し易くなるので、好ましい。
(包装体1の製造方法)
上述した包装体1は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
なお、図4では、包装体1を製造する包装装置において、フィルムFに被包装物品Mを挟み込む部分(挟み込み部)だけを示している。
図4に示すように、包装体1を製造する包装装置には、連続した連続フィルムCFが原反ロールから繰り出されて供給される。連続フィルムCFは、原反ロールから繰り出された後、挟み込み部に到達するまでの間に2つ折りされる。なお、以下では、図4の連続フィルムCFにおいて折り目よりも上方に位置するフィルムを上フィルムFaといい、折り目よりも下方に位置するフィルムを下フィルムFbという。
2つ折りされた連続フィルムCFは挟み込み部において折り返されて、その搬送方向を転換される。具体的には、挟み込み部には、上下に互いに離間した状態で配設された一対の三角形状プレートPa,Pbが設けられている。そして、搬送された連続フィルムCFの各フィルムFa,Fbを、一対の三角形状プレートPa,Pbに巻きかけることによって、各フィルムFa,Fbを折り返すとともに、両フィルムFa,Fb間に隙間を形成するようになっている。
両フィルムFa,Fb間に形成された隙間には、挟み込み部に被包装物品Mを搬入するコンベアC1が配置されており、このコンベアC1によって被包装物品Mが両フィルムFa,Fb間に供給される。
このコンベアC1の終端よりも下流側には、コンベアC2が設けられている。このコンベアC2は、その上面がコンベアC1の上面とほぼ同じ高さに位置し、その先端とコンベアC1の終端との間に隙間ができるように配設されている。そして、下フィルムFbは、コンベアC1の終端とコンベアC2の先端との間の隙間を通過してから、下フィルムFbの上面を移動するように配置される。つまり、コンベアC1によって搬入被包装物品Mは、コンベアC2の位置において、上下のフィルムFa,Fbに挟まれた状態となるのである(図5(A)参照)。
図5に示すように、上下のフィルムFa,Fbによって被包装物品Mが挟まれた状態となると、連続フィルムCFの折り曲げられている部分には、その先端から内方に位置する部分に開封用融着部11が形成されるとともに、連続フィルムCFが公知の溶断シールによって切断される。このとき、連続フィルムCFの折り曲げられている部分を除き、被包装物品Mを囲む3方がシールされる。
すると、被包装物品Mが、連続フィルムCFから分離されたフィルム、つまり、一対のフィルム2a,2bを有しかつ開封用融着部11を有する把持片10が設けられた包装部材2によって個別に包装封入された状態(収縮前包装体)となるのである(図5(B))。
そして、収縮前包装体は、コンベアなどによって搬送されて加熱用のトンネル等を通される。すると、この加熱用のトンネルを通過する際、加熱によって包装部材2が収縮するので、被包装物品Mの表面に包装部材2が密着した包装体1を形成することができる。つまり、溶断シールによってシールされた部分と開封用融着部11によって囲まれた領域のフィルムが収縮性するので、開封用融着部11よりも外方に把持片10を有する包装体1が形成することができるのである(図5(C))。
なお、開封用融着部11を、連続フィルムCFの折り曲げられている部分以外に形成する場合には、上下のフィルムFa,Fbを融着した部分よりも内方(つまり、被包装物品M側)に開封用融着部11が形成される。この場合、連続フィルムCFが溶断シールによって切断かつシールされる際に、開封用融着部11も同時に形成される。
また、上記例では、連続フィルムCFを折り曲げて上下のフィルムFa,Fbを形成し両者間に被包装物品Mを挟んでいるが、2枚の連続フィルムCF間に被包装物品Mを挟み溶断シールによってシールして包装体1を形成してもよい。
さらに、連続フィルムCFとして、2枚のフィルムを合わせて1枚のフィルム(組フィルム)としたものを使用してもよい。この場合、2枚のフィルムをその一端縁同士をその長手方向に沿って融着するが、その他端縁同士は融着しないようにする。すると、組フィルムの融着した一端縁を、連続フィルムCFにおける上述した折り目と同様に機能させることができる。しかも、かかる組フィルムの場合、融着した一端縁の近傍に開封用融着部11を予め形成しておくことも可能となる。すると、連続フィルムCFを溶断シールによって切断する際に、開封用融着部11を形成する必要がなくなるので、従来から使用されている包装装置や溶断シールをそのまま使用できるという利点が得られる。
さらに、連続フィルムCFとして、1枚のフィルムを折り曲げたものを使用してもよい。この場合も、折り目近傍に開封用融着部11を予め形成しておくことが可能となる。すると、連続フィルムCFを溶断シールによって切断する際に、開封用融着部11を形成する必要がなくなるので、従来から使用されている溶断シールをそのまま使用できるという利点が得られる。
さらに、上下のフィルムFa,Fbの両方またはいずれか一方には、包装部材2が収縮した際に、包装部材2内に封入されている空気を抜くための孔やミシン目を形成しておくことが好ましい。すると、包装部材2が収縮した際に、包装部材2内の気圧が高くなって、包装部材2が破損することを防止することができる。
(他の包装方法)
上記例では、連続フィルムCFを折り曲げた間に被包装物品Mを挟み込んでから連続フィルムCFを溶断シールによって切断したが、把持片10を有する包装体1を形成する方法は図6に示すような方法で包装することも可能である。
まず、連続フィルムCFを筒状に形成する。例えば、図4に示すように連続フィルムCFを折り曲げたときに、上下のフィルムFa,Fbの端部同士が重なるようにすれば、連続フィルムCFを筒状に形成することができる。
ついで、筒状に形成された連続フィルムCFによって囲まれた空間内に被包装物品Mを配置し(図6(A))、被包装物品Mの側方に位置する部分を折り曲げて上下のフィルムFa,Fb同士が重なった状態とする。そして、上下のフィルムFa,Fb同士が重なった部分を融着して開封用融着部11を形成する。
その後、被包装物品Mの前後で連続フィルムCFを溶断シールによって切断し、フィルムを熱収縮させれば、被包装物品Mの側方に把持片10を有する包装体1を形成することができる(図6(C))。
なお、上記のような被包装物品Mの側方に把持片10を有する包装体1を形成する場合、被包装物品Mの前後で連続フィルムCFを溶断シールによって切断したのち、被包装物品Mの側方に折り目を形成してその折り目より内方に開封用融着部11を形成してもよい。
また、包装体1は、被包装物品Mの前後に把持片10を有するようにしてもよい。この場合には、筒状に形成された連続フィルムCFによって囲まれた空間内に被包装物品Mを配置した後、被包装物品Mの前後で連続フィルムCFを溶断シールによって切断する。そして、被包装物品Mの前後の溶断部に開封用融着部11を形成した後、フィルムを熱収縮させる。すると、被包装物品Mの前後に、開封用融着部11を備えた把持片10を有する包装体1を形成することができる。
本発明の易開封性包装体の開封性を評価するために、開封用融着部の融着部(スポット融着部)の形状が開封性に与える影響を確認した。
実験では、シュリンク包装装置を使用して、菓子などを入れる化粧箱(幅200mm、高さ50mm、奥行き300mm)を把持片と開封用融着部を有するように包装して包装体を形成して、包装体の把持片を手で引っ張って開封性を確認した(図3参照)。
包装に使用した熱収縮フィルムは、素材がポリプロピレン(PP)であり、厚さが15μmのものである。
包装体では、把持片の幅DL(図1(B)参照)が20mmとなるように形成した。
実験では、超音波シールによって、図7に示すような形状および配置の融着部を有する開封用融着部を形成した。各融着部の形状および融着部間の隙間は、以下の通りである。

(A)円形(直径1mm)、隙間0.2mm
(B)楕円形(長軸径1mm、短軸径0.6mm)、隙間なし
(C)略正三角形(一辺の長さ1mm)、隙間0.5mm
(D)連続直線
(E)長丸形(長軸径2mm、短軸径1mm)、隙間0.5mm
上述したような形状および配置の融着部を有する開封用融着部を形成した包装体をその把持片を引っ張って開封したところ、(A)〜(C)の開封用融着部を形成した包装体では、それほど力を加えなくても開封用融着部の位置で包装を破ることができた。
一方、(D)、(E)の開封用融着部を形成した包装体では、力を加えて引っ張っても包装が破れなかった。また、強い力で引っ張った場合には破れるものの、開封用融着部では破れず、開封が適切にできなかった。
以上の結果より、開封用融着部の融着部を適切に形成した本発明の易開封性包装体では、開封性を向上させることができることが確認できた。
本発明の易開封性包装体は、シュリンク包装やピロー包装、キャラメル包装などの樹脂製のフィルムによって、書籍、菓子、薬、食品などの被包装物品を包装する包装体に適している。
1 易開封性包装体
2 包装部材
10 把持片
11 開封用融着部
12 スポット融着部
12h 隙間
F フィルム

Claims (7)

  1. 熱収縮性を有するフィルムからなる包装部材によって被包装物品を包装した包装体であって、
    該包装体が、
    一対のフィルムを重ねあわせて形成された把持片を備えており、
    該把持片には、
    前記一対のフィルムをスポット融着したスポット融着部が複数並んで形成された開封用融着部を備えている
    ことを特徴とする易開封性包装体。
  2. 前記開封用融着部は、
    前記スポット融着部の並ぶ方向において、隣接するスポット融着部間に隙間を有するように形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の易開封性包装体。
  3. 前記開封用融着部は、
    前記スポット融着部の並ぶ方向における隙間の長さが、前記スポット融着部の並ぶ方向と交差する方向における隙間の長さよりも短くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の易開封性包装体。
  4. 前記開封用融着部は、
    前記スポット融着部の並ぶ方向における隙間の長さが5mm以下である
    ことを特徴とする請求項2または3記載の易開封性包装体。
  5. 前記開封用融着部は、
    前記スポット融着部の並ぶ方向において、隣接するスポット融着部同士が重なり、
    前記スポット融着部の並ぶ方向における隣接するスポット融着部同士が重なっている部分の長さが、隣接するスポット融着部同士が重なっていない部分の長さよりも短くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の易開封性包装体。
  6. 前記スポット融着部は、
    該スポット融着部の並ぶ方向の長さが、0.5〜5mmである
    ことを特徴とする請求項5記載の易開封性包装体。
  7. 前記スポット融着部が、
    超音波シールによって形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の易開封性包装体。
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