JP2014054801A - 包装箱の区分け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】区分け動作の信頼性及び生産性などを向上させることができ、また、包装箱どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる包装箱の区分け装置の提供を目的とする。
【解決手段】包装箱の区分け装置1は、延長搬送手段2、滑り部材3、搬送手段4、計数用センサ5、区分け手段6及び押し出し手段7などを備えており、立て掛けられた状態の包装箱11を計数し、区分けする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、包装箱の区分け装置に関し、特に、折り畳まれた包装箱を立て掛けた状態で搬送しつつ、計数及び区分けを行うことにより、区分け動作の信頼性及び生産性などを向上させることができ、また、包装箱どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる包装箱の区分け装置に関する。
従来、包装箱の製造には、製函機(グルアー機とも呼ばれる。)が用いられてきた。
この製函機は、通常、厚紙又は段ボールを型抜きし、型抜きしたシート状の物を、製函機内を移動させながら、糊付け、折り畳みを行うことによって、折り畳まれた状態の包装箱を製造する。また、折り畳まれた包装箱(適宜、包装箱と略称する。)は、接着を確実とするために、製函機の圧着工程において、つめたピッチで重なり合い、平積状態で、天地方向に押し圧を受け、その後、順次搬出される。
また、製函機より搬出された折り畳まれた包装箱(ワンタッチケースを含む。)の後工程は、通常、作業者の手作業により行われている。
すなわち、後工程において、作業者は、搬出された包装箱の品質を、目視によりチェックし、不良品を取り出し、良品に対して所定の数量をカウントし、積み重ねる。続いて、積み重ねた一群の包装箱の上に、別の一群の包装箱を天地と底部を逆にした状態で重ねて、結束する。そして、結束した搬送箱を、パレットに並べる、または函に入れて、出荷の準備を行っている。
なお、特に、包装箱がワンタッチケースの場合、ワンタッチケースの底部は、接着、折り込みを施すために、他の部分より厚みが数倍厚くなる。したがって、包装箱の梱包及び発送をする際、結束後の厚みをほぼ平行にするために、二つの一群の包装箱を、天地及び底部を逆にした状態で重ねて、結束する必要がある。また、包装箱の複雑さから、接着不良や、折不良等の不良品が出る場合があり、製函機からの製品搬出部で、人による監視が不可欠である。
また、包装箱は、広く普及しており、大量に生産されているので、製函機及びその周辺装置に関して、様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、上流側の製函機にて加工され排出されたシート状段ボールを所定の上昇位置にて集積するエレベータと、当該エレベータ上に集積計数されたシート状段ボールが設定枚数に達してスタックが形成された時点で次に排出されるシート状段ボールを上記スタックの上方にて仕切るシャッタと、上記スタックが上記エレベータにより下側コンベヤの位置まで下降して搬送される際に上記スタックの上面を押さえるプレッサと、上記スタックをその下流に送り出すプッシャと、上記スタックを次工程に搬送する下側コンベヤを備えたシート状段ボールの計数排出装置の技術が開示されている。
このシート状段ボールの計数排出装置は、前記シャッタを前進後退させる駆動手段と前記シャッタを昇降させる駆動手段と前記プレッサを前進後退させる駆動手段と前記プレッサを昇降させる駆動手段が、それぞれ独立の駆動手段であることで、前記プレッサが下降している間に前記シャッタを後退させたり、前記プレッサが待機している間に前記シャッタを上昇させることを特徴としている。
特開2009−184325号公報
しかしながら、上述した特許文献1の計数排出装置は、製函機にて加工され排出されたシート状段ボールを一つずつ搬送し、すなわち、n番目(nは、自然数。)のシート状段ボールの上流側の端部とn+1番目のシート状段ボールの下流側の端部とが離れた状態で搬送し、この際、計数を行っている。したがって、たとえば、製函機から包装箱がピッチPで重なった状態で排出される場合(図2(a)参照)には、この計数排出装置を用いることができなかった。
また、製函機から包装箱がピッチPで重なった状態で排出される場合、たとえば、図2(a)に示すように、n番目の包装箱の上流側の部分の上方には、n+1番目、n+2番目、及び、n+3番目の包装箱が載っているので、これらの重さを受けた状態で区分けする必要があり、区分け動作の信頼性を向上させることが要望されていた。
さらに、包装箱どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することも要望されていた。
また、製函機の生産速度を速くすると、ピッチPが短くなり、n番目の包装箱の上流側の部分が受ける重さが重くなるので、上記の要望に応え、生産速度を速くすること、すなわち、生産性を向上させることも要望されていた。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたものであり、折り畳まれた包装箱を立て掛けた状態で搬送しつつ、計数及び区分けを行うことにより、区分け動作の信頼性及び生産性などを向上させることができ、また、包装箱どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる包装箱の区分け装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の包装箱の区分け装置は、
折り畳まれた包装箱を、滑り部材を介して落下させることにより、立て掛けられた状態とする立て掛け手段と、
落下した前記包装箱が載置されるベルトコンベア、前記包装箱を支持する支持部材、及び、前記包装箱をガイドするガイド部材を有し、前記包装箱を、前記支持部材に立て掛けた状態、かつ、一部が重なり合った状態で搬送する搬送手段と、
前記包装箱を検出する計数用センサと、
前記包装箱の上流側の端部と係合する区分け用係合部材、及び、前記区分け用係合部材を移動させる区分け用移動手段を有し、所定の数量の前記包装箱を前記搬送手段の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、前記所定の数量の包装箱を上流側の前記包装箱から区分けする区分け手段と、
前記計数用センサから検出信号を入力し、前記検出信号にもとづいて前記包装箱を計数し、この計数にもとづいて前記区分け手段を制御する制御する制御手段と
を備えた構成としてある。
本発明の包装箱の区分け装置によれば、折り畳まれた包装箱を立て掛けた状態で搬送しつつ、計数及び区分けを行っており、包装箱を立て掛けた状態で搬送することによって、n番目の包装箱の上流側の部分が受ける重さを大幅に低減することができる。したがって、区分け動作の信頼性及び生産性などを向上させることができ、また、包装箱どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は側面図を示している。 図2は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の滑り部材及び搬送手段などを説明するための要部の概略であり、(a)は側面図を示しており、(b)は平面図を示している。 図3は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の区分け手段を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は拡大図を示している。 図4は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の押し出し手段を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は拡大図を示している。
[包装箱の区分け装置の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は側面図を示している。
図1において、本実施形態の包装箱の区分け装置1は、延長搬送手段2、滑り部材3、搬送手段4、計数用センサ5、区分け手段6及び押し出し手段7などを備えた構成としてある。この包装箱の区分け装置1は、折り畳まれた包装箱11を立て掛けた状態で搬送しつつ、計数及び区分けを行い、包装箱の集積装置100に供給する。
なお、折り畳まれた包装箱11(適宜、包装箱11と略称する。)は、製函機(図示せず)によって製造され、製函機の搬送コンベア10から延長搬送手段2に順次供給される。
また、搬送コンベア10から供給される包装箱11は、箱の底部が下流側となる状態で搬送され、また、糊付け箇所は、平積された状態の包装箱11の上面側となっている。さらに、包装箱11は、ほぼピッチPで重なり合った状態で、搬送コンベア10から順次供給される(図2(a)参照)。
(延長搬送手段)
延長搬送手段2は、通常、ベルトコンベアなどであり、立て掛け手段としての滑り部材3の上流側に設けられている。
このようにすると、たとえば、不良の包装箱11を製造ラインから抜き取る抜き取り装置(図示せず)などを、延長搬送手段2の周辺に設けることができたり、あるいは、作業者が、延長搬送手段2上の不良の包装箱11を容易に抜き取ることができ、包装箱の区分け装置1の使い勝手などを向上させることができる。
なお、たとえば、不良の包装箱11が一つ抜き取られると、図示してないが、その領域の包装箱11は、ほぼピッチ2Pで重なり合った状態となる。
(立て掛け手段)
図2は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の滑り部材及び搬送手段などを説明するための要部の概略であり、(a)は側面図を示しており、(b)は平面図を示している。
図2において、滑り部材3及び押えローラ31などが立て掛け手段として機能し、この立て掛け手段は、包装箱11を、滑り部材3を介して落下させることにより、立て掛けられた状態とする。
滑り部材3は、延長搬送手段2の下流側端部から、下流側斜め下方に向かって位置するほぼ矩形板状としてあり、延長搬送手段2から落下する包装箱11(図2(a)において、二点鎖線で図示している。)を支持部材42に立て掛けるように、包装箱11を滑らしながらガイドする。
また、押えローラ31は、延長搬送手段2の下流側端部の上方に設けられており、落下する包装箱11によって、後続の包装箱11が持ち上がらないように押えている。これにより、延長搬送手段2上の包装箱11は整列状態が維持されるので、包装箱11は、ほぼピッチPで順次搬送され、順次落下することができる。
(搬送手段)
図2において、搬送手段4は、落下した包装箱11が載置されるベルトコンベア41、包装箱11を支持する支持部材42、及び、包装箱11をガイドするガイド部材43などを有している。この搬送手段4は、落下してきた包装箱11を、支持部材42に立て掛けた状態、かつ、包装箱11どうしの一部が重なり合った状態で搬送する。
なお、図2(b)に示す搬送手段4は、図2(a)におけるA−A断面を図示している。
ここで、好ましくは、搬送手段4の搬送方向は、上述した立て掛け手段の上流側における包装箱11の搬送方向に対して、直角であるとよい。
このように、包装箱11の搬送方向を直角に変更することによって、たとえば、既存の製函機(図示せず)の製品搬出部の現在のスペースを大きく変更せずに、包装箱11を検査するなどの作業スペース確保することができる。また、作業者は、検査などの作業を行いつつ、計数の状況や区分け動作などの状況を容易に監視することができる。
また、本実施形態では、包装箱11が、水平方向から約60°の角度で傾いて、支持部材42に立て掛けられている。
ベルトコンベア41は、水平方向から約30°の角度で傾斜しており、支持部材42は、ベルトコンベア41の載置面とほぼ垂直となるように、水平方向から約60°の角度で傾斜している。また、滑り部材3と対応する領域のガイド部材43は、ほぼ垂直方向に沿っており、さらに、滑り部材3と対応する領域の上流側において、支持部材42と接近しており(通常、一つの包装箱11が収まる程度に接近しており)、滑り部材3と対応する領域の下流側において、支持部材42から離れている(通常、複数の包装箱11が重なった状態でも収まる程度に離れている。)。
上記の構成によって、落下する包装箱11は、包装箱11の底部がベルトコンベア41にほぼ全体的に接触し、包装箱11の上流側の端部が支持部材42にほぼ全体的に接触する。すなわち、包装箱11は、安定した状態で、水平方向から約60°の角度で傾いて、支持部材42に立て掛けられているので、複数の包装箱11が重なった状態で搬送されても、延長搬送手段2における搬送状態と比べると、重なっていることによる後続の包装箱11の重さが大幅に軽減される。これにより、後述するように、区分け動作の信頼性を向上させることができ、また、包装箱11どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる。
また、ベルトコンベア41の搬送速度は、通常、延長搬送手段2の搬送速度とほぼ同じに設定されるので、ベルトコンベア41は、ほぼピッチPで包装箱11を順次搬送する。さらに、包装箱11が安定した状態、かつ、ほぼピッチPで順次搬送されることによって、包装箱11の上流側の端部どうしの間に、ほぼ同じ形状の隙間12が形成される。これにより、後述するように、計数用センサ5の検出精度を向上させることができ、また、区分け動作の確実性を向上させることができる。これらによっても、区分け動作の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、包装箱11が、水平方向から約60°の角度で傾いて、支持部材42に立て掛けられているが、傾ける角度は、上記の角度に限定されるものではない。
ここで、好ましくは、包装箱11が、水平方向から45°以上90°未満の角度で傾いて、立て掛けられているとよく、より好ましくは、水平方向から55°以上85°未満の角度で傾いているとよい。このようにすると、上述したように、区分け動作の信頼性を向上させることができ、また、包装箱11どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる。
なお、上記の数値限定の理由は、包装箱11が、水平方向から45°未満の角度で傾いていると、複数の包装箱11が重なった状態で搬送されても、延長搬送手段2における搬送状態と比べると、重なっていることによる後続の包装箱11の重さが大幅に軽減されるといった効果を十分に発揮できなくなるからである。また、包装箱11が垂直の場合、どちらかに傾くおそれがあり、不安定な状態では、計数や区分けの信頼性を向上させることができなくなるおそれがあるからである。
(計数用センサ)
計数用センサ5は、通常、光センサなどであり、滑り部材3と対応する領域の下流側において、支持部材42に取り付けられており、搬送手段4によって搬送される包装箱11を検出する。後述する制御手段は、計数用センサ5からの検出信号を入力しており、上記端部を検出した後に隙間12を検出すると、包装箱11の検出情報を生成する。なお、包装箱11の検出情報とは、検出した包装箱11の順番に関する情報、及び、検出した時刻に関する情報などをいう。
ここで、搬送される包装箱11は、上述したように、包装箱11の上流側の端部が支持部材42にほぼ全体的に接触し、さらに、包装箱11が安定した状態、かつ、ほぼピッチPで順次搬送されることによって、包装箱11の上流側の端部どうしの間に、ほぼ同じ形状の隙間12が形成される。したがって、計数用センサ5は、包装箱11を確実に、かつ、精度よく検出することができる。
(区分け手段)
図3は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の区分け手段を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は拡大図を示している。なお、図3(b)は、区分け用係合部材61が後退している状態を図示してある。
図3において、区分け手段6は、計数用センサ5と対応する領域の下流側に設けられており、包装箱11の上流側の端部と係合する区分け用係合部材61、及び、区分け用係合部材61を移動させる区分け用移動手段62を有している。
この区分け手段6は、所定の数量(本実施形態では、五つ)の包装箱11を搬送手段4の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、所定の数量の包装箱11を上流側の包装箱11から区分けする。
本実施形態の区分け用移動手段62は、対向する所定の位置に配設された二つのローラーチェーン621、623を有している。すなわち、図3(a)に示すように、支持部材42の右側にローラーチェーン621が設けられており、このローラーチェーン621の右側にローラーチェーン623が設けられている。各ローラーチェーン621、623は、それぞれ四つのスプロケット622、624に掛けられており、ほぼ同じ形状である。
また、区分け用移動手段62は、図示してないが、スプロケット622、624を同期して回転させるモータ(ステッピングモータやサーボモータなど)を有している。
また、区分け用移動手段62は、図3(b)に示すように、二つのローラーチェーン621、623の所定の部分にそれぞれ取り付けられた連結軸625、626と、対向する一対の連結軸625、626に軸受ブロック627、628を介して取り付けられた移動板629と、この移動板629に区分け用係合部材61を往復移動可能に取り付ける取り付け手段と、区分け用係合部材61を搬送手段4の側に付勢する付勢手段としての圧縮ばね64とを有している。
また、上記の取り付け手段は、移動板629に固定された一対の上下方向に対向するリニアシャフト631と、リニアシャフト631を挿入された一対のリニアベアリング632とを有しており、区分け用係合部材61は、リニアベアリング632に連結されている。
上記区分け用係合部材61は、区分け用移動手段62によって、ローラーチェーン621の形状とほぼ対応する軌跡を移動する。すなわち、制御手段は、検出情報にもとづいて、所定の数量に対応する包装箱11(本実施形態では、n+4番目(nは、自然数。)の包装箱11)が、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入を開始する進入開始ポイント(図示せず)を通過した後に、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入するように、スプロケット622、624を同期して回転させるモータを制御する。そして、区分け手段6は、所定の数量(本実施形態では、五つ)の包装箱11を搬送手段4の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させ、所定の数量の包装箱11を上流側の包装箱11から区分けする。
ここで、区分け用係合部材61は、搬送手段4の側の先端にローラ611を有しているとよく、このようにすると、ローラ611がガイド部材43と接触する際、区分け用係合部材61がスムースに移動でき、また、n+5番目の包装箱11との接触において、ローラ611が包装箱11の表面を転がるので、包装箱11にダメージを与えるといった不具合を防止することができる。
また、区分け手段6は、構造が単純化されるので、たとえば、ロボットなどを用いる場合より、製造原価のコストダウンを図ることができる。
なお、区分け用係合部材61の厚さや、包装箱11に対する位置は、適宜、設定される。
また、支持部材42は、区分け用係合部材61がベルトコンベア41上に進入し、ベルトコンベア41上から後退する領域において、開口部が形成されており、区分け用係合部材61は、支障なくベルトコンベア41上に進入し、所定の数量の包装箱11を上流側の包装箱11から区分けする。
また、支持部材42は、ベルトコンベア41の下流側端部と対応する位置まで形成されており、ガイド部材43は、区分け用係合部材61がベルトコンベア41上から後退する位置の付近まで、形成されており、この領域のガイド部材43は、ベルトコンベア41に対して垂直方向に沿っている。
また、上述した区分け用移動手段62や後述する押し出し用移動手段72の構造は、一例であり、この構造に限定されるものではない。
(押し出し手段)
図4は、本発明の実施形態に係る包装箱の区分け装置の押し出し手段を説明するための要部の概略であり、(a)は平面図を示しており、(b)は拡大図を示している。
図4において、押し出し手段7は、区分け手段6と対応する領域の下流側に設けられており、包装箱11の上流側の端部と係合する押し出し用係合部材71、及び、押し出し用係合部材71を移動させる押し出し用移動手段72を有している。
この押し出し手段7は、区分け手段6によって区分けした包装箱11を次工程の所定の機器に押し出すように供給する。
なお、次工程の所定の機器として、図示してないが、反転手段などが挙げられるが、特に限定されるものではなく、たとえば、作業者が反転作業などを行うための作業台などであってもよい。
本実施形態の押し出し用移動手段72は、上述した区分け用移動手段62とほぼ同様な構造としてあり、対向する所定の位置に配設された二つのローラーチェーン721、723を有している。すなわち、図4(a)に示すように、支持部材42の右側にローラーチェーン721が設けられており、このローラーチェーン721の右側にローラーチェーン723が設けられている。各ローラーチェーン721、723は、それぞれ四つのスプロケット722、724に掛けられており、ほぼ同じ形状である。
また、押し出し用移動手段72は、図示してないが、スプロケット722、724を同期して回転させるモータ(ステッピングモータやサーボモータなど)を有している。
また、押し出し用移動手段72は、図4(b)に示すように、二つのローラーチェーン721、723の所定の部分にそれぞれ取り付けられた連結軸725、726と、対向する一対の連結軸725、726に軸受ブロック727、728を介して取り付けられた移動板729と、この移動板729に押し出し用係合部材71を往復移動可能に取り付ける取り付け手段と、押し出し用係合部材71を搬送手段4の側に付勢する付勢手段としての圧縮ばね74とを有している。
また、上記の取り付け手段は、移動板729に固定された一対の上下方向に対向するリニアシャフト731と、リニアシャフト731を挿入された一対のリニアベアリング732とを有しており、押し出し用係合部材71は、リニアベアリング732に連結されている。
押し出し用係合部材71は、押し出し用移動手段72によって、ローラーチェーン721の形状とほぼ対応する軌跡を移動する。
また、押し出し手段7は、区分けした包装箱11を搬送手段4の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、各包装箱11の搬送方向の位置を揃えている。
なお、押し出し用係合部材71の厚さや、包装箱11に対する位置は、適宜、設定される。
また、支持部材42は、押し出し用係合部材71がベルトコンベア41上に進入する位置から下流側端部までの領域において、開口部が形成されており、押し出し用係合部材71は、支障なくベルトコンベア41上に進入し、区分けした包装箱11を次工程の所定の機器に押し出すように供給する。
さらに、本実施形態の包装箱の区分け装置1は、押し出し手段7を備えた構成としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、包装箱11を押し出す必要がない場合などには、押し出し手段7を備えない構成としてもよい。
(制御手段)
制御手段(図示せず)は、通常、コンピュータやプログラマブルロジックコントローラなどの情報処理装置であり、計数用センサ5からから検出信号を入力し、前記検出信号にもとづいて包装箱11を計数し、この計数にもとづいて区分け手段6を制御し、また、次工程の所定の機器からの情報を入力し、この情報にもとづいて区分け手段6を制御する。
次に、上記構成の包装箱の区分け装置1の動作などについて、図面を参照して説明する。
包装箱の区分け装置1は、図2に示すように、製函機(図示せず)から包装箱11が順次供給されると、延長搬送手段2が、ほぼピッチPで下流側に搬送する。
次に、立て掛け手段が、包装箱11を、滑り部材3を介して落下させることにより、立て掛けられた状態とする。この際、押えローラ31は、落下する包装箱11によって、後続の包装箱11が持ち上がらないように押えているので、延長搬送手段2上の包装箱11は、整列状態が維持され、ほぼピッチPで順次搬送され、順次落下する。
次に、搬送手段4は、落下してきた包装箱11を、支持部材42に立て掛けた状態、かつ、包装箱11どうしの一部が重なり合った状態で順次搬送する。
この際、上述したように、落下し搬送される包装箱11は、包装箱11の底部がベルトコンベア41にほぼ全体的に接触しており、包装箱11の上流側の端部が支持部材42にほぼ全体的に接触しており、安定した状態で、水平方向から約60°の角度で傾いて、支持部材42に立て掛けられている。したがって、複数の包装箱11が重なった状態で搬送されても、延長搬送手段2における搬送状態と比べると、重なっていることによる後続の包装箱11の重さが大幅に軽減されるので、包装箱11どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる。
また、搬送手段4は、延長搬送手段2における包装箱11の搬送方向を直角に変更しているので、たとえば、既存の製函機(図示せず)の製品搬出部の現在のスペースを大きく変更せずに、包装箱11を検査するなどの作業スペース確保することができる。また、作業者は、検査などの作業を行いつつ、計数の状況や区分け動作などの状況を容易に監視することができる。
次に、計数用センサ5は、搬送手段4によって搬送される包装箱11を検出し、制御手段は、計数用センサ5からの検出信号を入力しており、上記端部を検出した後に隙間12を検出すると、包装箱11の検出情報を生成する。
ここで、搬送される包装箱11は、上述したように、包装箱11の上流側の端部が支持部材42にほぼ全体的に接触し、さらに、包装箱11が安定した状態で順次搬送されることによって、包装箱11の上流側の端部どうしの間に、ほぼ同じ形状の隙間12が形成される。したがって、計数用センサ5は、包装箱11を確実に、かつ、精度よく検出することができる。
また、制御手段は、包装箱11の検出情報(検出した包装箱11の順番に関する情報、及び、検出した時刻に関する情報など)及びベルトコンベア41の搬送速度の情報にもとづいて、図3に示すように、計数用センサ5を通過した包装箱11の位置を算出する。そして、制御手段は、検出情報にもとづいて、所定の数量に対応する包装箱11(本実施形態では、n+4番目(nは、自然数。)の包装箱11)が、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入を開始する進入開始ポイント(図示せず)を通過した後に、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入するように、スプロケット622、624を同期して回転させるモータを制御する。
次に、図3に示すように、区分け手段6は、n+4番目の包装箱11が、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入を開始する進入開始ポイント(図示せず)を通過した後に、区分け用係合部材61の先端がベルトコンベア41上に進入し、所定の数量(本実施形態では、五つ)の包装箱11を搬送手段4の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、所定の数量の包装箱11を上流側の包装箱11から区分けする。
この際、重なっていることによる後続の包装箱11の重さが大幅に軽減されるので、区分け動作の信頼性を向上させることができ、
また、区分け用係合部材61は、搬送手段4の側の先端にローラ611を有しているので、ローラ611がガイド部材43と接触する際、区分け用係合部材61がスムースに移動でき、また、包装箱11との接触において、ローラ611が包装箱11の表面を転がるので、包装箱11にダメージを与えるといった不具合を防止することができる。
次に、押し出し手段7は、図4に示すように、区分け手段6によって区分けした包装箱11を次工程の所定の機器に押し出すように供給する。
この際、押し出し手段7は、区分けした包装箱11を搬送手段4の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、各包装箱11の搬送方向の位置を揃えている。
以上説明したように、本実施形態の包装箱の区分け装置1によれば、区分け動作の信頼性及び生産性などを向上させることができ、また、包装箱11どうしの接触によるダメージや汚れなどを抑制することができる。
以上、本発明の包装箱の区分け装置について、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係る包装箱の区分け装置は、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した包装箱の区分け装置1は、一つの区分け手段6及び一つの押し出し手段7を備えた構成としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、対象とする製品(包装箱11)の形状などによっては、複数の区分け手段6及び複数の押し出し手段7を備えた構成としてもよい。このようにすると、包装箱の区分け装置1は、形状などの異なる包装箱11にも容易に対応でき、付加価値を向上させることができる。
1 包装箱の区分け装置
2 延長搬送手段
3 滑り部材
4 搬送手段
5 計数用センサ
6 区分け手段
7 押し出し手段
10 搬送コンベア
11 包装箱
12 隙間
31 押えローラ
41 ベルトコンベア
42 支持部材
43 ガイド部材
61 区分け用係合部材
62 区分け用移動手段
64、74 圧縮ばね
71 押し出し用係合部材
72 押し出し用移動手段
100 包装箱の集積装置
611、711 ローラ
621、721 ローラーチェーン
622、722 スプロケット
623、723 ローラーチェーン
624、724 スプロケット
625、725 連結軸
626、726 連結軸
627、727 軸受ブロック
628、728 軸受ブロック
629、729 移動板
631、731 リニアシャフト
632、732 リニアベアリング

Claims (7)

  1. 折り畳まれた包装箱を、滑り部材を介して落下させることにより、立て掛けられた状態とする立て掛け手段と、
    落下した前記包装箱が載置されるベルトコンベア、前記包装箱を支持する支持部材、及び、前記包装箱をガイドするガイド部材を有し、前記包装箱を、前記支持部材に立て掛けた状態、かつ、一部が重なり合った状態で搬送する搬送手段と、
    前記包装箱を検出する計数用センサと、
    前記包装箱の上流側の端部と係合する区分け用係合部材、及び、前記区分け用係合部材を移動させる区分け用移動手段を有し、所定の数量の前記包装箱を前記搬送手段の搬送速度より速い速度で搬送方向に移動させることによって、前記所定の数量の包装箱を上流側の前記包装箱から区分けする区分け手段と、
    前記計数用センサから検出信号を入力し、前記検出信号にもとづいて前記包装箱を計数し、この計数にもとづいて前記区分け手段を制御する制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする包装箱の区分け装置。
  2. 前記包装箱の上流側の端部と係合する押し出し用係合部材、及び、前記押し出し用係合部材を移動させる押し出し用移動手段を有し、区分けした前記包装箱を次工程の所定の機器に押し出すように供給する押し出し手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の包装箱の区分け装置。
  3. 前記包装箱が、水平方向から45°以上90°未満の角度で傾いて、立て掛けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱の区分け装置。
  4. 前記立て掛け手段の上流側における前記包装箱の搬送方向に対して、前記搬送手段の搬送方向が直角であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装箱の区分け装置。
  5. 前記区分け用移動手段が、それぞれ四つのスプロケットに掛けられ、対向する所定の位置に配設された二つのローラーチェーン、前記スプロケットを回転させるモータ、前記二つのローラーチェーンの所定の部分にそれぞれ取り付けられた連結軸、対向する一対の前記連結軸に軸受を介して取り付けられた移動板、前記移動板に前記区分け用係合部材を往復移動可能に取り付ける取り付け手段、及び、前記区分け用係合部材を前記搬送手段の側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装箱の区分け装置。
  6. 前記押し出し用移動手段が、それぞれ四つのスプロケットに掛けられ、対向する所定の位置に配設された二つのローラーチェーン、前記スプロケットを回転させるモータ、前記二つのローラーチェーンの所定の部分にそれぞれ取り付けられた連結軸、対向する一対の前記連結軸に軸受を介して取り付けられた移動板、前記移動板に前記押し出し用係合部材を往復移動可能に取り付ける取り付け手段、及び、前記押し出し用係合部材を前記搬送手段の側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の包装箱の区分け装置。
  7. 前記計数用センサが、前記搬送手段によって搬送される前記包装箱を検出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の包装箱の区分け装置。
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