JP2014054355A - 処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置 - Google Patents

処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】残響振動を低減することができる処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置等を提供すること。
【解決手段】処理装置200は、複数の超音波トランスデューサー素子と、複数の開口がアレイ状に配置された基板とを有する超音波トランスデューサーデバイス100の処理装置であって、超音波トランスデューサーデバイス100に対して駆動信号VTを出力する送信回路210と、超音波トランスデューサーデバイス100からの受信信号VRの信号処理を行う受信回路220と、送信回路210及び受信回路220を制御する制御部230とを含む。送信回路210は、駆動信号VTとして交番電圧を出力する。第2の期間における交番電圧は、第1の期間における交番電圧と同じ周期で逆位相であって、第1の期間における交番電圧の振幅より小さく且つ時間と共に減少する。
【選択図】図4

Description

本発明は、処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置等に関する。
対象物に向けて超音波を照射し、対象物内部における音響インピーダンスの異なる界面からの反射波を受信するための装置として、例えば人体の内部を検査するための超音波診断装置が知られている。超音波診断装置の応用例として、内臓脂肪の測定や血流量の測定など、被験体の表層の画像診断を用いたヘルスケア分野への展開が期待されている。しかし、送信と受信とを同一素子で行う超音波診断装置では、超音波出射後の残響振動(尾引き)により、超音波の出射後短時間で戻ってくる被験体の表層からのエコーを分離・検出することが難しいという問題がある。
この課題に対して、例えば特許文献1には、超音波振動子の駆動に用いた高周波信号とは逆位相の残響抑制信号で高周波信号の半周期分だけ超音波振動子を駆動することにより、残響振動を抑制する手法が開示されている。しかしながらこの手法では、薄膜圧電型超音波素子の場合には、残響振動を適切に抑制することができないという問題がある。
特開平8−146121号公報
本発明の幾つかの態様によれば、残響振動を低減することができる処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置等を提供できる。
本発明の一態様は、複数の超音波トランスデューサー素子と、複数の開口がアレイ状に配置された基板とを有する超音波トランスデューサーデバイスの処理装置であって、前記超音波トランスデューサーデバイスに対して駆動信号を出力する送信回路と、前記超音波トランスデューサーデバイスからの受信信号の信号処理を行う受信回路と、前記送信回路及び前記受信回路を制御する制御部とを含み、前記複数の超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、前記複数の開口の各開口を塞ぐ振動膜と、前記振動膜の上に設けられた下部電極、上部電極及び圧電体膜を備える圧電素子部とを有し、前記送信回路は、前記駆動信号として交番電圧を出力し、前記交番電圧の1周期以上で、且つ、前記交番電圧の半周期の整数倍の期間を第1の期間とし、前記第1の期間に連続する期間を第2の期間とする場合に、前記第1の期間における交番電圧の周期と前記第2の期間における交番電圧の周期は同じであり、前記第2の期間における交番電圧の位相は、前記第1の期間における交番電圧と逆位相であり、前記第2の期間における交番電圧の振幅は、前記第1の期間における交番電圧の振幅より小さく、且つ時間と共に減少する処理装置に関係する。
本発明の一態様によれば、送信回路が第1の期間においては、駆動信号として交番電圧を出力して、超音波トランスデューサーデバイスが有する振動膜を所定の周期で振動させることができる。そして第2の期間においては、超音波トランスデューサーデバイスが有する振動膜の残響振動と逆位相で、振幅が徐々に小さくなる駆動信号を出力することができる。その結果、振動膜の残響振動を低減することができるから、対象物との距離が短い場合であってもエコー信号を確実に受信することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、第1の制御信号及び第2の制御信号を前記送信回路に対して出力し、前記送信回路は、前記第1の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、前記第2の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力してもよい。
このようにすれば、送信回路は、制御部からの第1及び第2の制御信号に基づいて、交番電圧を駆動信号として出力することができる。
また本発明の一態様では、前記送信回路は、前記第1の期間において前記駆動信号を出力する第1の送信部と、前記第2の期間において前記駆動信号を出力する第2の送信部とを有し、前記制御部は、第1の制御信号及び第2の制御信号を前記第1の送信部に対して出力し、第3の制御信号及び第4の制御信号を前記第2の送信部に対して出力し、前記制御部は、前記第1の期間において、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号を前記交番電圧の周期で交互にアクティブにし、前記第2の期間において、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号を前記交番電圧の周期で交互にアクティブにし、前記第1の送信部は、前記第1の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、前記第2の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、前記第2の送信部は、前記第3の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、前記第4の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力してもよい。
このようにすれば、第1の期間においては、第1の送信部が、交番電圧を駆動信号として出力することができる。また、第2の期間においては、第2の送信部が、交番電圧を駆動信号として出力することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記第1の制御信号又は前記第2の制御信号をアクティブにすることで前記第1の送信部に対して前記駆動信号の出力指示を行った後、所与の設定期間遅れて前記第3の制御信号又は前記第4の制御信号をアクティブにすることで、前記第2の送信部に対して前記駆動信号の出力指示を行ってもよい。
このようにすれば、第2の送信部は、残響振動の抑制に適したタイミングで駆動信号を出力することができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
また本発明の一態様では、前記設定期間は可変に設定されてもよい。
このようにすれば、第2の送信部は、受信信号が受信されるタイミングに応じて駆動信号を出力することができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、第1のモードでは、前記送信回路に対して、前記第1の期間及び前記第2の期間において前記駆動信号を出力させる制御を行い、第2のモードでは、前記送信回路に対して、前記第1の期間において前記駆動信号を出力させ、前記第2の期間において前記駆動信号を非出力にする制御を行ってもよい。
このようにすれば、残響振動が問題となる場合、例えば超音波診断装置などで被検体の表層部分の画像を取得したい場合などには、第1のモードにより残響振動を低減させることができる。一方、残響振動が問題にならない場合には、第2のモードを用いることで消費電力を低減することができる。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の処理装置を含む超音波プローブに関係する。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の処理装置を含む電子機器に関係する。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の処理装置と、表示用画像データを表示する表示部とを含む超音波診断装置に関係する。
図1(A)、図1(B)は、超音波トランスデューサー素子の基本的な構成例。 超音波トランスデューサーデバイスの構成例。 図3(A)、図3(B)は、超音波素子の残響振動(尾引き)を説明する図。 処理装置の第1の構成例。 送信回路の第1の構成例。 図6(A)、図6(B)は、制御部による制御信号の生成を説明する図。 処理装置の第1の構成例による駆動信号及び超音波素子の振動の波形例。 処理装置の第2の構成例。 送信回路の第2の構成例。 処理装置の第2の構成例による駆動信号及び超音波素子の振動の波形例。 図11(A)、図11(B)は、制御信号の変形例。 制御部による制御信号の生成の変形例。 超音波プローブ及び電子機器(超音波診断装置)の基本的な構成例。 図14(A)、図14(B)は、超音波診断装置の具体的な構成例。図14(C)は、超音波プローブの具体的な構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.超音波トランスデューサー素子
図1(A)、図1(B)に本実施形態の処理装置と共に用いられる超音波トランスデューサー素子(薄膜圧電型超音波トランスデューサー素子)UEの基本的な構成例を示す。本構成例の超音波トランスデューサー素子UEは、振動膜(メンブレン、支持部材)MBと、圧電素子部とを有する。圧電素子部は、下部電極(第1電極層)EL1、圧電体膜(圧電体層)PE、上部電極(第2電極層)EL2を有する。なお、本実施形態の超音波トランスデューサー素子UEは図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図1(A)は、基板(シリコン基板)SUBに形成された超音波素子UEの、素子形成面側の基板に垂直な方向から見た平面図である。図1(B)は、図1(A)のA−A’に沿った断面を示す断面図である。
なお、以下の説明では、超音波トランスデューサー素子UEを「超音波素子UE」とも呼ぶ。
第1電極層EL1は、振動膜MBの上層に例えば金属薄膜で形成される。この第1電極層EL1は、図1(A)に示すように素子形成領域の外側へ延長され、隣接する超音波素子UEに接続される配線であってもよい。
圧電体膜PEは、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)薄膜により形成され、第1電極層EL1の少なくとも一部を覆うように設けられる。なお、圧電体膜PEの材料は、PZTに限定されるものではなく、例えばチタン酸鉛(PbTiO)、ジルコン酸鉛(PbZrO)、チタン酸鉛ランタン((Pb、La)TiO)などを用いてもよい。
第2電極層EL2は、例えば金属薄膜で形成され、圧電体膜PEの少なくとも一部を覆うように設けられる。この第2電極層EL2は、図1(A)に示すように素子形成領域の外側へ延長され、隣接する超音波素子UEに接続される配線であってもよい。
振動膜(メンブレン)MBは、例えばSiO薄膜とZrO薄膜との2層構造により開口OPを塞ぐように設けられる。この振動膜MBは、圧電体膜PE及び第1、第2電極層EL1、EL2を支持すると共に、圧電体膜PEの伸縮に従って振動し、超音波を発生させることができる。
開口OPは、例えば後述する図2に示すように、基板SUBにアレイ状に配置される。空洞領域CAVは、シリコン基板SUBの裏面(素子が形成されない面)側から反応性イオンエッチング(RIE)等によりエッチングすることで形成される。
超音波素子UEの下部電極は、第1電極層EL1により形成され、上部電極は、第2電極層EL2により形成される。具体的には、第1電極層EL1のうちの圧電体膜PEに覆われた部分が下部電極を形成し、第2電極層EL2のうちの圧電体膜PEを覆う部分が上部電極を形成する。即ち、圧電体膜PEは、下部電極と上部電極に挟まれて設けられる。
圧電体膜PEは、下部電極と上部電極との間、即ち第1電極層EL1と第2電極層EL2との間に電圧が印加されることで、面内方向に伸縮する。圧電体膜PEの一方の面は第1電極層EL1を介して振動膜MBに接合されているが、他方の面には第2電極層EL2が形成されるものの、第2電極層EL2上には他の層が形成されない。そのため圧電体膜PEの振動膜MB側が伸縮しにくく、第2電極層EL2側が伸縮し易くなる。従って、圧電体膜PEに電圧を印加すると、空洞領域CAV側に凸となる撓みが生じ、振動膜MBを撓ませる。圧電体膜PEに交流電圧を印加することで、振動膜MBが膜厚方向に対して振動し、この振動膜MBの振動により超音波が放射される。圧電体膜PEに印加される電圧(駆動電圧)は、例えばピークからピークで10〜30Vであり、周波数は例えば1〜10MHzである。
バルクの超音波素子の駆動電圧がピークからピークで100V程度であるのに対して、図1(A)、図1(B)に示すような薄膜による超音波素子UEでは、駆動電圧をピークからピークで10〜30V程度に小さくすることができる。
超音波素子UEは、出射された超音波が対象物で反射されて戻ってくる超音波エコーを受信する受信素子としても動作する。超音波エコーにより振動膜MBが振動し、この振動によって圧電体膜PEに圧力が加わり、下部電極と上部電極との間に電圧が発生する。この電圧を受信信号として取り出すことができる。
2.超音波トランスデューサーデバイス
図2に、本実施形態の処理装置と共に用いられる超音波トランスデューサーデバイス100の構成例を示す。本構成例の超音波トランスデューサーデバイス100は、基板SUB、基板SUBにアレイ状に配置された複数の超音波トランスデューサー素子UE、第1〜第n(nは2以上の整数)の駆動電極線DL1〜DLn、第1〜第m(mは2以上の整数)のコモン電極線CL1〜CLmを含む。図2では、例としてm=8、n=12の場合を示すが、これ以外の値であってもよい。なお、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス100は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
基板SUBは、例えばシリコン基板であって、アレイ状に配置された複数の開口OPを有する。複数の開口OPの各々に対応して、超音波トランスデューサー素子UEが設けられる。
複数の超音波素子(超音波トランスデューサー素子)UEは、m行n列のマトリックス状に配置される。例えば図2に示すように、第1の方向D1に沿って8行、そして第1の方向D1に交差する第2の方向D2に沿って12列に配置される。
超音波素子UEは、例えば図1(A)、図1(B)に示した構成とすることができる。以下の説明において、超音波素子UEのアレイ内での位置を特定する場合には、例えば第4行第6列に位置する超音波素子UEをUE4−6と表記する。例えば第6列には、UE1−6、UE2−6、・・・UE7−6、UE8−6の8個の超音波素子UEが配置される。また、例えば第4行には、UE4−1、UE4−2、・・・UE4−11、UE4−12の12個の超音波素子UEが配置される。
第1〜第12(広義には第n)の駆動電極線DL1〜DL12は、第1の方向D1に沿って配線される。第1〜第12の駆動電極線DL1〜DL12のうちの第j(jは1≦j≦12である整数)の駆動電極線DLjは、第j列に配置される各超音波素子UEが有する第1の電極に接続される。
後述する処理装置200が出力する第1〜第12の駆動信号VT1〜VT12が駆動電極線DL1〜DL12を介して各超音波素子UEに供給される。また、超音波エコー信号を受信する受信期間には、超音波素子UEからの受信信号が駆動電極線DL1〜DL12を介して処理装置200に出力される。
後述するように、本実施形態の処理装置200によれば、超音波を出射する第1の期間に連続する期間である第2の期間を設けることで、第1の期間後の超音波素子UEの振動膜MBの振動(残響振動、尾引き)を抑えることができる。駆動信号VT1〜VT12の詳細については、後述する。
第1〜第8(広義には第m)のコモン電極線CL1〜CL8は、第2の方向D2に沿って配線される。超音波素子UEが有する第2の電極は、第1〜第mのコモン電極線CL1〜CLmのうちのいずれかに接続される。具体的には、例えば図2に示すように、第1〜第8のコモン電極線CL1〜CL8のうちの第i(iは1≦i≦8である整数)のコモン電極線CLiは、第i列に配置される各超音波素子UEが有する第2の電極に接続される。
第1〜第8のコモン電極線CL1〜CL8には、コモン電圧VCOMが供給される。このコモン電圧は一定の直流電圧であればよく、0V即ちグランド電位(接地電位)でなくてもよい。
例えば図2に示す超音波素子UE1−1については、第1の電極が駆動電極線DL1に接続され、第2の電極が第1のコモン電極線CL1に接続される。また、例えば図2に示す超音波素子UE4−6については、第1の電極が第6の駆動電極線DL6に接続され、第2の電極が第4のコモン電極線CL4に接続される。
なお、超音波素子UEの配置は、図2に示すm行n列のマトリックス配置に限定されない。例えば奇数番目の超音波素子列にm個の超音波素子UEが配置され、偶数番目の超音波素子列にm−1個の超音波素子UEが配置される、いわゆる千鳥配置であってもよい。
第1の期間では、駆動信号電圧とコモン電圧との差の電圧が各超音波素子UEに印加され、所定の周波数の超音波が放射される。例えば、図2の超音波素子UE1−1には、駆動電極線DL1に供給される駆動信号電圧VT1とコモン電極線CL1に供給されるコモン電圧VCOMとの差VT1−VCOMが印加される。同様に、超音波素子UE4−6には、駆動電極線DL6に供給される駆動信号電圧VT6とコモン電極線CL4に供給されるコモン電圧VCOMとの差VT6−VCOMが印加される。
また第2の期間では、超音波素子UEの振動膜MBの振動と逆位相の駆動信号が各超音波素子UEに供給され、超音波素子UEの振動膜MBの振動(残響振動、尾引き)が抑えられる。
なお、以下の説明では、第1〜第nの駆動信号VT1〜VTnについて個々の駆動信号を区別する必要がないときは、まとめて駆動信号VTと表記する。
図2に示す構成例では、1つの駆動信号(例えばVT1)が1つの超音波素子列(例えばUE1−1〜UE8−1)を駆動するが、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス100はこれに限定されるものではない。例えば、1つの駆動信号が複数の超音波素子列を駆動してもよい。即ち、複数本の駆動電極線を束ねたものを1チャンネルとし、各々のチャンネルに対して駆動信号が供給されてもよい。
3.処理装置
図3(A)、図3(B)は、超音波素子UEの残響振動(尾引き)を説明する図である。図3(A)に示すように、送信期間において駆動信号が超音波素子UEに入力されて超音波素子UEの振動膜MBが振動する。そして送信期間後においても振動膜MBの振動が残る。これが残響振動(尾引き)といわれる現象である。残響振動は徐々に振幅が減少するが、残響振動の持続時間は例えば20〜30μsに及ぶことがある。
図3(A)に示すように、残響振動が終わった後にエコーが受信される場合には受信信号に対する残響振動の影響はない。しかし、図3(B)に示すように残響振動が続いている期間にエコーが受信される場合には、残響振動とエコーによる振動との重なりが生ずる。このために、エコーが短時間(例えば10μs程度)で戻ってくる場合にはエコーによる信号(エコー信号)を分離して受信することが困難になる。例えば超音波診断装置を用いて内臓脂肪の測定や血流量の測定など被検体の表層部分の画像を取得する場合には、残響振動が特に問題となる。
このような課題に対して、例えば特許文献1には、超音波振動子の駆動に用いた高周波信号とは逆位相の残響抑制信号で高周波信号の半周期分だけ超音波振動子を駆動することにより、残響振動を抑制する手法が開示されている。
しかしながら、この手法では、例えば図1(A)、図1(B)に示した薄膜圧電型超音波素子UEの場合には、残響振動を適切に抑制することができないという問題がある。例えば、薄膜圧電型超音波素子UEでは、クロストーク(機械的クロストーク)により残響振動のエネルギーの一部が隣接する超音波素子に伝搬し、残響振動が徐々に減衰するので、それに対応して制振信号も徐々に減衰させる必要がある。
以下に説明する本実施形態の処理装置200によれば、第1の期間(送信期間)の後の第2の期間(制振期間)において、第1の期間における交番電圧と同じ周期で逆位相であって、振幅が第1の期間における交番電圧より小さく、且つ時間と共に減少する駆動信号VT(交番電圧、制振信号)を出力することで、超音波素子(特に薄膜圧電型超音波素子)の残響振動(尾引き)を効果的に抑えることができる。その結果、対象物との距離が短い場合であってもエコー信号を確実に受信することができる。
図4に、本実施形態の処理装置200の第1の構成例を示す。第1の構成例の処理装置200は、送信回路210、受信回路220、制御部230及び振幅電圧生成回路240を含み、選択回路MUX及び送受信切換回路T/R_SWをさらに含んでもよい。なお、本実施形態の処理装置200は図4の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
送信回路210は、選択回路MUXを介して、超音波トランスデューサーデバイス100に対して駆動信号VTとして交番電圧を出力する。交番電圧の1周期以上で、且つ、交番電圧の半周期の整数倍の期間を第1の期間とし、第1の期間に連続する期間を第2の期間とする場合に、第1の期間における交番電圧の周期と第2の期間における交番電圧の周期は同じである。また、第2の期間における交番電圧の位相は、第1の期間における交番電圧と逆位相である。即ち、送信回路210は、第2の期間では、第1の期間の駆動信号VTによって生じた超音波素子UEの振動膜MBの振動と逆位相の駆動信号VTを出力する。また、第2の期間における交番電圧の振幅は、第1の期間における交番電圧の振幅より小さく、且つ時間と共に減少する。
なお、第1の期間を「送信期間」、第2の期間を「制振期間」と呼ぶこともできる。また、第1の期間に出力される駆動信号VTを「送信信号」、第2の期間に出力される駆動信号VTを「制振信号」と呼ぶこともできる。
送信回路210は、制御部230からの第1、第2の制御信号SP、SNに基づいて、駆動信号VTを出力する。具体的には、第1の制御信号SPがアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。一方、第2の制御信号SNがアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。
ここで正極性の電圧及び負極性の電圧とは、ある基準電圧に対してそれより高い電圧及び低い電圧である。この基準電圧は0V(接地電位)に限定されない。例えば基準電圧を10Vとして、正極性の電圧を20V、負極性の電圧を0Vとしてもよい。なお、駆動信号VTについては、後で具体的に説明する。
受信回路220は、超音波トランスデューサーデバイス100からの受信信号VR1〜VRnの信号処理を行う。具体的には、受信回路220は、受信期間において、選択回路MUX及び送受信切換回路T/R_SWを介して超音波トランスデューサーデバイス100からの受信信号VR1〜VRnを受け取り、受信信号の増幅、ゲイン設定、周波数設定、A/D変換(アナログ/デジタル変換)などの信号処理を行う。信号処理の結果は、検出データ(検出情報)として例えば図12に示す電子機器本体410の処理部320に出力する。受信回路220は、例えば低雑音増幅器、電圧制御アッテネーター、プログラマブルゲインアンプ、ローパスフィルター、A/Dコンバーターなどで構成することができる。
制御部230は、送信回路210及び受信回路220を制御する。具体的には、制御部230は、第1の制御信号SP及び第2の制御信号SNを送信回路210に対して出力する。制御部230は、第1の期間(送信期間)においては、第1の制御信号SP及び第2の制御信号SNを所定の周期(交番電圧の周期)で交互にアクティブにする。そして第2の期間(制振期間)においては、第1の制御信号SP及び第2の制御信号SNを、第1の期間における交番電圧と逆位相になるように、交互にアクティブにする。また、制御部230は、受信回路220に対して受信信号の周波数設定やゲインなどの制御を行う。制御部230は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)で実現することができる。なお、第1、第2の制御信号SP、SNについては、後で詳細に説明する。
また、制御部230は、第1のモードでは、送信回路210に対して、第1の期間及び第2の期間において駆動信号VT(送信信号及び制振信号)を出力させる制御を行い、第2のモードでは、送信回路210に対して、第1の期間において駆動信号VT(送信信号)を出力させ、第2の期間において駆動信号VT(制振信号)を非出力にする制御を行うことができる。このようにすれば、例えば超音波診断装置などにおいて、残響振動が問題となる場合、即ち内臓脂肪の測定や血流量の測定など被検体の表層部分の画像を取得したい場合には、第1のモードにより残響振動を低減させることができる。一方、残響振動が問題にならない場合には、第2のモードを用いることで消費電力を低減することができる。
振幅電圧生成回路240は、制御部230の制御に基づいて、電圧値が可変に設定される第1、第2の振幅設定電圧VPP、VNNを生成し、送信回路210に出力する。後述する図5に示すように、駆動信号VT(交番電圧)の振幅は、第1、第2の振幅設定電圧VPP、VNNにより設定される。従って、制御部230の制御に基づいて、振幅電圧生成回路240が第1、第2の振幅設定電圧VPP、VNNを可変に設定することで、駆動信号VTの振幅を可変に設定することができる。即ち、第2の期間における駆動信号VT(交番電圧)の振幅を第1の期間における交番電圧の振幅より小さく、且つ時間と共に減少させることができる。このようにすることで、振幅が徐々に減少する残響振動に対応して第2の期間の駆動信号VTの振幅を徐々に小さくすることができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
振幅電圧生成回路240は、例えばD/A変換器及び演算増幅器などで実現することができる。或いは、抵抗ラダー回路、スイッチ素子、演算増幅器などで実現することもできる。
選択回路MUXは、制御部230の制御に基づいて、超音波トランスデューサーデバイス100が有する駆動電極線DL1〜DLnのうちの少なくとも1つを選択する。そして選択された駆動電極線に対して送信回路210からの駆動信号VTを出力する。例えば選択回路MUXが駆動電極線DL1を選択した場合には、第1の期間及び第2の期間には駆動信号VT1が駆動電極線DL1に出力される。選択回路MUXは、n本の駆動電極線DL1〜DLnの全てを同じタイミングで選択してもよいし、例えばDL1、DL2、DL3、・・・のように順番に1本ずつ選択してもよい。
送受信切換回路T/R_SWは、n個のスイッチ素子を有し、制御部230の制御に基づいて、駆動信号VT及び受信信号VR1〜VRnの切り換えを行う。具体的には、第1の期間及び第2の期間にはn個のスイッチ素子をオフ状態に設定することで、送信回路210から出力された駆動信号VTが受信回路220に入力することを防止し、受信期間にはn個のスイッチ素子をオン状態に設定することで、超音波トランスデューサーデバイス100からの受信信号VR1〜VRnが受信回路220に入力される。
図5に、本実施形態の送信回路210の第1の構成例を示す。第1の構成例の送信回路210は、第1、第2のレベル変換回路LT_P、LT_N、第1、第2のドライバー回路DR_P、DR_N、P型トランジスターQP、N型トランジスターQN、第1、第2の抵抗素子RP、RN及び第1、第2のダイオードDP、DNを含む。なお、本実施形態の送信回路210は図5の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
第1、第2のレベル変換回路LT_P、LT_Nは、第1、第2の制御信号SP、SNを受けて、レベル変換した信号を第1、第2のドライバー回路DR_P、DR_Nに対して出力する。制御信号SP、SNは、例えば低電位レベル(Lレベル、VSSレベル)が0Vで高電位レベル(Hレベル)が1.5Vのロジック信号であるが、レベル変換回路LT_P、LT_Nによってドライバー回路DR_P、DR_Nを駆動するのに必要な電圧レベルに変換される。
第1、第2のドライバー回路DR_P、DR_Nは、第1、第2のドライバー回路DR_P、DR_Nからの信号に基づいて、P型トランジスターQP及びN型トランジスターQNをそれぞれ駆動する。具体的には、第1のドライバー回路DR_Pは、第1の制御信号SPがアクティブ(例えば1.5V)のときはP型トランジスターQPをオン状態にするゲート電圧(例えば2V)を出力し、SPが非アクティブ(例えば0V)のときはQPをオフ状態にするゲート電圧(例えば10V)を出力する。また、第2のドライバー回路DR_Nは、第2の制御信号SNがアクティブ(例えば1.5V)のときはN型トランジスターQNをオン状態にするゲート電圧(例えば−2V)を出力し、SPが非アクティブ(例えば0V)のときはQPをオフ状態にするゲート電圧(例えば−10V)を出力する。
P型トランジスターQPは、例えば数10V程度のドレイン・ソース間耐圧を有するP型トランジスターである。P型トランジスターQPのソースには第1の振幅設定電圧VPP(例えば10V)が印加され、ゲートには第1のドライバー回路DR_Pの出力信号が入力され、ドレインは抵抗素子RPを介してVSSノード(例えば0V)に接続されると共にダイオードDPを介して駆動信号VTを出力する。
N型トランジスターQNは、例えば数10V程度のドレイン・ソース間耐圧を有するN型トランジスターである。N型トランジスターQNのソースには第2の振幅設定電圧VNN(例えば−10V)が印加され、ゲートには第2のドライバー回路DR_Nの出力信号が入力され、ドレインは抵抗素子RNを介してVSSノード(例えば0V)に接続されると共にダイオードDNを介して駆動信号VTを出力する。
第1の制御信号SPがアクティブで、第2の制御信号SNが非アクティブであるときは、QPがオン状態でQNがオフ状態になるから、正極性の電圧(例えば10V)の駆動信号VTが出力される。一方、第1の制御信号SPが非アクティブで、第2の制御信号SNがアクティブであるときは、QPがオフ状態でQNがオン状態になるから、負極性の電圧(例えば−10V)の駆動信号VTが出力される。また、第1及び第2の制御信号SP、SNが共に非アクティブであるときは、QP及びQNが共にオフ状態になるから、駆動信号VTはVSSレベル(例えば0V)に設定される。駆動信号VTの振幅は、第1、第2の振幅設定電圧VPP、VNNにより設定される。
図6(A)、図6(B)は、制御部230による制御信号SP、SNの生成を説明する図である。図6(A)に示すように、制御部230は、クロック信号CLKに基づいて、所定の周期の長さのカウント処理を行うカウンター部CNTと、カウント処理の結果(カウント値)CNに基づいて、第1の制御信号SP及び第2の制御信号SNの生成処理を行う信号生成部SGENとを有する。
図6(B)には、クロック信号CLK、カウント値CN、制御信号SP、SNの一例を示す。カウンター部CNTは、クロック信号CLKをカウントしてカウント値CN(1〜12)を出力する。信号生成部SGENは、カウント値CNが1、2、5、6、7、8、11、12であるときに、第1の制御信号SPをHレベルに設定し、第2の制御信号SNをLレベルに設定する。また、カウント値CNが3、4、9、10であるときに、第1の制御信号SPをLレベルに設定し、第2の制御信号SNをHレベルに設定する。
このようにすることで、制御部230は、第1の期間では、第1の制御信号SP及び第2の制御信号SNを所定の周期で交互にアクティブにすることができる。例えば図6(B)に示すように、第1の期間(送信期間)の最初の期間T1では第1の制御信号SPがアクティブになり、次の期間T2では第2の制御信号SNがアクティブになり、次の期間T3では第1の制御信号SPがアクティブになる。
制御部230は、第2の期間においては、例えば図6(B)に示すように、第2の期間の最初の期間T4では第1の制御信号SPがアクティブになり、次の期間T5では第2の制御信号SNがアクティブになり、次の期間T6では第1の制御信号SPがアクティブになる。
図6(B)では例として各期間T1〜T6の長さがクロック信号CLKの2周期分になっているが、これに限定されるものではない。また、第1の期間と第2の期間の長さは同一でなくてもよい。
図7に、処理装置200の第1の構成例(図4)による駆動信号VT及び超音波素子UEの振動の波形例を示す。制御信号SP、SNは、図6(B)に示したものである。送信回路210は、上述したように、第1の制御信号SPがアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力し、第2の制御信号SNがアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。
図7では、第1の期間は、出力される交番電圧の周期の1.5倍の期間であり、第2の期間も、出力される交番電圧の周期の1.5倍の期間である。また、図7に示す期間T1〜T6は、それぞれ交番電圧の半周期の期間である。
第1の期間においては、図7のA1に示す電圧レベル(例えば0V)を基準電圧として、期間T1、T3には正極性の電圧(例えば10V)の駆動信号VTが出力され(図7のA2、A4)、期間T2には負極性の電圧(例えば−10V)の駆動信号VTが出力される(図7のA3)。
一方、第2の期間においては、最初の期間T4には正極性の電圧が出力され(図7のA5)、次の期間T5には負極性の電圧が出力され(図7のA6)、次の期間T6には正極性の電圧が出力される(図7のA7)。第2の期間に出力される交番電圧は、第1の期間に出力される交番電圧と逆位相であって、振幅が第1の期間に出力される交番電圧より小さく且つ時間と共に減少する。このようにすることで、振幅が徐々に減少する残響振動に対応して第2の期間の駆動信号VTの振幅を徐々に小さくすることができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
超音波素子UEは、第1の期間(送信期間)において駆動信号VTにより振動膜MBが図7に示すように振動する。そして第2の期間(制振期間)においては残響振動と逆位相の駆動信号VT(制振信号)が印加されることで、残響振動が抑えられる。その結果、受信回路220は、超音波エコーによる受信信号VRを確実に受け取ることができる。一方、第2の期間の駆動信号VT(制振信号)がない場合には、破線に示すように受信信号VRは残響振動による信号と重なってしまう。
なお、駆動信号VTは、図7に示すような矩形波に限定されず、例えば正弦波や三角波などであってもよい。
図8に、本実施形態の処理装置200の第2の構成例を示す。第2の構成例の処理装置200は、送信回路210、受信回路220、制御部230及び振幅電圧生成回路240を含み、選択回路MUX及び送受信切換回路T/R_SWをさらに含んでもよい。送信回路210は、第1の送信部TX1及び第2の送信部TX2を含む。なお、本実施形態の処理装置200は図8の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
第2の構成例の送信回路210は、第1の期間において駆動信号VTを出力する第1の送信部TX1と、第2の期間において駆動信号VTを出力する第2の送信部TX2とを有する。第1の送信部TX1は、制御部230からの第1、第2の制御信号SP1、SN1に基づいて、駆動信号VTを出力する。また、第2の送信部TX2は、制御部230からの第3、第4の制御信号SP2、SN2に基づいて、駆動信号VTを出力する。具体的には、第1の送信部TX1は、第1の制御信号SP1がアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力し、第2の制御信号SN1がアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。そして第2の送信部TX2は、第3の制御信号SP2がアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力し、第4の制御信号SN2がアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。
第2の構成例の制御部230は、第1の制御信号SP1及び第2の制御信号SN1を第1の送信部TX1に対して出力し、第3の制御信号SP2及び第4の制御信号SN2を第2の送信部TX2に対して出力する。具体的には、制御部230は、第1の期間において、第1の制御信号SP1及び第2の制御信号SN1を所定の周期(交番電圧の周期)で交互にアクティブにする。そして第2の期間において、第3の制御信号SP2及び第4の制御信号SN2を、第1の期間における交番電圧と逆位相になるように、交互にアクティブにする。また、制御部230は、第1のモードでは、送信回路210に対して、第1の期間及び第2の期間において駆動信号VTを出力させる制御を行い、第2のモードでは、送信回路210に対して、第1の期間において駆動信号VTを出力させ、第2の期間において駆動信号VTを非出力にする制御を行うことができる。
振幅電圧生成回路240は、制御部230の制御に基づいて、電圧値が可変に設定される第3、第4の振幅設定電圧VPP2、VNN2を生成し、送信回路210に出力する。後述する図9に示すように、第2の期間に出力される駆動信号VT(交番電圧)の振幅は、第3、第4の振幅設定電圧VPP2、VNN2により設定される。従って、制御部230の制御に基づいて、振幅電圧生成回路240が第3、第4の振幅設定電圧VPP2、VNN2を可変に設定することで、第2の期間の駆動信号VTの振幅を可変に設定することができる。即ち、第2の期間における駆動信号VT(交番電圧)の振幅を第1の期間における交番電圧の振幅より小さく、且つ時間と共に減少させることができる。このようにすることで、振幅が徐々に減少する残響振動に対応して第2の期間の駆動信号VTの振幅を徐々に小さくすることができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
振幅電圧生成回路240は、例えばD/A変換器及び演算増幅器などで実現することができる。或いは、抵抗ラダー回路、スイッチ素子、演算増幅器などで実現することもできる。
第2の構成例の選択回路MUXは、制御部230の制御に基づいて、超音波トランスデューサーデバイス100が有する駆動電極線DL1〜DLnのうちの少なくとも1つを選択する。そして選択された駆動電極線に対して、第1の送信部TX1からの駆動信号VT及び第2の送信部TX2からの駆動信号VTを出力する。例えば選択回路MUXが駆動電極線DL1を選択した場合には、第1の期間には第1の送信部TX1からの駆動信号VT1が駆動電極線DL1に出力され、第2の期間には第2の送信部TX2からの駆動信号VT1が駆動電極線DL1に出力される。選択回路MUXは、n本の駆動電極線DL1〜DLnの全てを同じタイミングで選択してもよいし、例えばDL1、DL2、DL3、・・・のように順番に1本ずつ選択してもよい。
受信回路220、送受信切換回路T/R_SWについては、既に説明した第1の構成例(図4)と同じであるから、ここでは詳細な説明を省略する。
図9に、本実施形態の送信回路210の第2の構成例を示す。第2の構成例の送信回路210は、第1の送信部TX1及び第2の送信部TX2を含む。第1の送信部TX1は、第1、第2のレベル変換回路LT_P1、LT_N1、第1、第2のドライバー回路DR_P1、DR_N1、P型トランジスターQP1、N型トランジスターQN1、抵抗素子RP1、RN1及びダイオードDP1、DN1を含む。また、第2の送信部TX2は、第3、第4のレベル変換回路LT_P2、LT_N2、第3、第4のドライバー回路DR_P2、DR_N2、P型トランジスターQP2、N型トランジスターQN2、抵抗素子RP2、RN2及びダイオードDP2、DN2を含む。なお、本実施形態の送信回路210は図9の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
第1の送信部TX1の第1、第2のレベル変換回路LT_P1、LT_N1は、第1、第2の制御信号SP1、SN1を受けて、レベル変換した信号を第1、第2のドライバー回路DR_P1、DR_N1に対して出力する。制御信号SP1、SN1は、例えば低電位レベル(Lレベル、VSSレベル)が0Vで高電位レベル(Hレベル)が1.5Vのロジック信号であるが、レベル変換回路LT_P1、LT_N1によってドライバー回路DR_P1、DR_N1を駆動するのに必要な電圧レベルに変換される。
第1、第2のドライバー回路DR_P1、DR_N1は、第1、第2のドライバー回路DR_P1、DR_N1からの信号に基づいて、P型トランジスターQP1及びN型トランジスターQN1をそれぞれ駆動する。具体的には、第1のドライバー回路DR_P1は、第1の制御信号SP1がアクティブ(例えば1.5V)のときはP型トランジスターQP1をオン状態にするゲート電圧(例えば2V)を出力し、SP1が非アクティブ(例えば0V)のときはQP1をオフ状態にするゲート電圧(例えば10V)を出力する。また、第2のドライバー回路DR_N1は、第2の制御信号SN1がアクティブ(例えば1.5V)のときはN型トランジスターQN1をオン状態にするゲート電圧(例えば−2V)を出力し、SP1が非アクティブ(例えば0V)のときはQP1をオフ状態にするゲート電圧(例えば−10V)を出力する。
P型トランジスターQP1は、例えば数10V程度のドレイン・ソース間耐圧を有するP型トランジスターである。P型トランジスターQP1のソースには第1の振幅設定電圧VPP1(例えば10V)が印加され、ゲートには第1のドライバー回路DR_P1の出力信号が入力され、ドレインは抵抗素子RP1を介してVSSノード(例えば0V)に接続されると共にダイオードDP1を介して駆動信号VTを出力する。
N型トランジスターQN1は、例えば数10V程度のドレイン・ソース間耐圧を有するN型トランジスターである。N型トランジスターQN1のソースには第2の振幅設定電圧VNN1(例えば−10V)が印加され、ゲートには第2のドライバー回路DR_N1の出力信号が入力され、ドレインは抵抗素子RN1を介してVSSノード(例えば0V)に接続されると共にダイオードDN1を介して駆動信号VTを出力する。
第1の制御信号SP1がアクティブで、第2の制御信号SN1が非アクティブであるときは、QP1がオン状態でQN1がオフ状態になるから、正極性の電圧(例えば10V)の駆動信号VTが出力される。一方、第1の制御信号SP1が非アクティブで、第2の制御信号SN1がアクティブであるときは、QP1がオフ状態でQN1がオン状態になるから、負極性の電圧(例えば−10V)の駆動信号VTが出力される。また、第1及び第2の制御信号SP1、SN1が共に非アクティブであるときは、QP1及びQN1が共にオフ状態になるから、駆動信号VTはVSSレベル(例えば0V)に設定される。駆動信号VTの振幅は、第1の振幅設定電圧VPP1及び第2の振幅設定電圧VNN1により設定される。
第2の送信部TX2の構成と動作は、第1の送信部TX1と同様であるから、詳細な説明を省略する。第3の制御信号SP2がアクティブで、第4の制御信号SN2が非アクティブであるときは、QP2がオン状態でQN2がオフ状態になるから、正極性の電圧(例えば10V)の駆動信号VTが出力される。一方、第3の制御信号SP2が非アクティブで、第4の制御信号SN2がアクティブであるときは、QP2がオフ状態でQN2がオン状態になるから、負極性の電圧(例えば−10V)の駆動信号VTが出力される。また、第3及び第4の制御信号SP2、SN2が共に非アクティブであるときは、QP2及びQN2が共にオフ状態になるから、駆動信号VTはVSSレベル(例えば0V)に設定される。駆動信号VTの振幅は、第3の振幅設定電圧VPP2及び第4の振幅設定電圧VNN2により設定される。
制御部230による制御信号SP1、SN1、SP2、SN2の生成は、第1の構成例の場合と同様に行うことができる。信号生成部SGENは、例えば図6(B)において、カウント値CNが1、2、5、6であるときに、第1の制御信号SP1をHレベルに設定し、第2の制御信号SN1をLレベルに設定する。また、カウント値CNが3、4であるときに、第1の制御信号SP1をLレベルに設定し、第2の制御信号SN1をHレベルに設定する。そしてカウント値CNが7、8、11、12であるときに、第3の制御信号SP2をHレベルに設定し、第4の制御信号SN2をLレベルに設定する。また、カウント値CNが9、10であるときに、第3の制御信号SP2をLレベルに設定し、第4の制御信号SN2をHレベルに設定する。
図10に、処理装置200の第2の構成例(図8)による駆動信号VT及び超音波素子UEの振動の波形例を示す。第2の構成例の送信回路210は、上述したように、第1の制御信号SP1がアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力し、第2の制御信号SN1がアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。また第3の制御信号SP2がアクティブのときは正極性の電圧となる駆動信号VTを出力し、第4の制御信号SN2がアクティブのときは負極性の電圧となる駆動信号VTを出力する。
図10では、第1の期間は、出力される交番電圧の周期の1.5倍の期間であり、第2の期間も、出力される交番電圧の周期の1.5倍の期間である。また、図10に示す期間T1〜T6は、それぞれ交番電圧の半周期の期間である。
第1の期間においては、図10のB1に示す電圧レベル(例えば0V)を基準電圧として、期間T1、T3には正極性の電圧(例えば10V)の駆動信号VTが出力され(図10のB2、B4)、期間T2には負極性の電圧(例えば−10V)の駆動信号VTが出力される(図10のB3)。
一方、第2の期間においては、図10のC1に示す電圧レベル(例えば0V)を基準電圧として、最初の期間T4には正極性の電圧が出力され(図10のC2)、次の期間T5には負極性の電圧が出力され(図10のC3)、次の期間T6には正極性の電圧が出力される(図10のC4)。第2の期間に出力される交番電圧は、第1の期間に出力される交番電圧と逆位相であって、振幅が第1の期間に出力される交番電圧より小さく且つ時間と共に減少する。このようにすることで、振幅が徐々に減少する残響振動に対応して第2の期間の駆動信号VTの振幅を徐々に小さくすることができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
超音波素子UEは、第1の期間(送信期間)において駆動信号VTにより振動膜MBが図10に示すように振動する。そして第2の期間(制振期間)においては残響振動と逆位相の駆動信号VT(制振信号)が印加されることで、残響振動が抑えられる。その結果、受信回路220は、超音波エコーによる受信信号VRを確実に受け取ることができる。一方、第2の期間の駆動信号VT(制振信号)がない場合には、破線に示すように受信信号VRは残響振動による信号と重なってしまう。
図10では、第1の期間の最後の期間T3に続く期間T4において第3の制御信号SP2がアクティブになるが、第1の期間の終了後に所与の設定期間だけ遅れて第3の制御信号SP2又は第4の制御信号SN2がアクティブになってもよい。具体的には、制御部230は、第1の制御信号SP1又は第2の制御信号SN1をアクティブにすることで第1の送信部TX1に対して駆動信号VTの出力指示を行った後、所与の設定期間遅れて第3の制御信号SP2又は第4の制御信号SN2をアクティブにすることで、第2の送信部TX2に対して駆動信号VTの出力指示を行ってもよい。さらに制御部230は、上記の設定期間を可変に設定してもよい。このようにすることで、受信信号が受信されるタイミングに応じて駆動信号VTを出力することができる。また、残響振動の抑制に適したタイミングで駆動信号VTを出力することができるから、より効果的に残響振動を低減することができる。
上記の設定期間は、例えば制御部230に設けられたレジスターに1つ又は複数の設定期間を設定するためのレジスター値を格納しておき、このレジスター値に基づいて設定期間を設定、又は可変に設定することができる。
図11(A)、図11(B)に、制御信号SP、SNの変形例を示す。図11(A)の変形例では、第1の期間の最初の期間T1では第1の制御信号SPがアクティブ(Hレベル)になり、次の期間T2では第2の制御信号SNがアクティブになる。第2の期間の最初の期間T3では第2の制御信号SNがアクティブになり、次の期間T4では第1の制御信号SPがアクティブになる。こうすることで、第2の期間の最初の期間T3では負極性の電圧の駆動信号VTが出力され、次の期間T4では正極性の電圧の駆動信号VTが出力される。
図11(B)の変形例では、第1の期間の最初の期間T1では第1の制御信号SPがアクティブ(Hレベル)になり、次の期間T2では第2の制御信号SNがアクティブになる。第2の期間の最初の期間T3では第1及び第2の制御信号SP、SNが共に非アクティブ(Lレベル)になり、次の期間T4では第1の制御信号SPがアクティブになり、次の期間T5では第2の制御信号SNがアクティブになる。こうすることで、第2の期間の最初の期間T3では基準電圧(例えば0V)の駆動信号VTが出力され、次の期間T4では正極性の電圧の駆動信号VTが出力され、次の期間T5では負極性の電圧の駆動信号VTが出力される。このように、第1の期間に続いて第1及び第2の制御信号SP、SNが共に非アクティブになる期間、即ち駆動信号VTの信号レベルが基準電圧となる期間を設けてもよい。
図12に、制御部230による制御信号SP、SNの生成の変形例を示す。図12の変形例は、図6(A)、図6(B)の変形例であって、クロック信号CLKに基づいて生成された基準信号SRFにより第1の期間の期間T1、T2、T3、及び第2の期間の期間T4、T5、T6が規定される。第1の期間において、期間T1、T3は基準信号SRFがHレベルになる期間であり、期間T2は基準信号SRFがLレベルになる期間である。第2の期間において、期間T4、T6は基準信号SRFがLレベルになる期間であり、期間T5は基準信号SRFがHレベルになる期間である。このように、クロック信号CLKに基づいて生成された基準信号SRFにより制御信号SP、SNを生成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の処理装置200によれば、第1の期間(送信期間)の後の第2の期間(制振期間)において、第1の期間における交番電圧と同じ周期で逆位相であって、振幅が第1の期間における交番電圧より小さく、且つ時間と共に減少する駆動信号VT(交番電圧、制振信号)を出力することで、超音波素子(特に薄膜圧電型超音波素子)の残響振動(尾引き)を効果的に抑えることができる。その結果、対象物との距離が短い場合であってもエコー信号を確実に受信することができる。例えば薄膜圧電型超音波素子を用いた携帯型の超音波診断装置において、被検体の表層部分の鮮明な画像を取得することなどが可能になる。
4.超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置
図13に、本実施形態の超音波プローブ300及び電子機器(超音波診断装置)400の基本的な構成例を示す。超音波プローブ300は、超音波トランスデューサーデバイス100、処理装置200を含む。電子機器(超音波診断装置)400は、超音波プローブ300及び電子機器本体(超音波診断装置本体)410を含む。電子機器本体(超音波診断装置本体)410は、主制御部310、処理部320、UI(ユーザーインターフェース)部330、表示部340を含む。
主制御部310は、超音波プローブ300に対して超音波の送受信制御を行い、処理部320に対して検出データの画像処理等の制御を行う。処理部320は、受信回路220からの検出データを受けて、必要な画像処理や表示用画像データの生成などを行う。UI(ユーザーインターフェース)部330は、ユーザーの行う操作(例えばタッチパネル操作など)に基づいて主制御部310に必要な命令(コマンド)を出力する。表示部340は、例えば液晶ディスプレイ等であって、処理部320からの表示用画像データを表示する。なお、主制御部310が行う制御の一部を処理装置200の制御部230が行ってもよいし、制御部230が行う制御の一部を主制御部310が行ってもよい。
図14(A)、図14(B)に、本実施形態の超音波診断装置400の具体的な構成例を示す。図14(A)は携帯型の超音波診断装置400を示し、図14(B)は据置型の超音波診断装置400を示す。
携帯型及び据置型の超音波診断装置400は共に、超音波プローブ300、ケーブルCB及び超音波診断装置本体410を含む。超音波プローブ300は、ケーブルCBにより超音波診断装置本体410に接続される。超音波診断装置本体410は表示用画像データを表示する表示部340を含む。
図14(A)に示す携帯型の超音波診断装置400では、装置を小型化してバッテリーを電源とする必要がある。本実施形態の超音波診断装置400によれば、超音波素子の残響振動(尾引き)を抑えることができるから、対象物との距離が短い場合であってもエコー信号を確実に受信することができる。さらに差分演算処理などの追加処理が不要であるから、回路構成を簡素にし、消費電力を低く抑えることができる。その結果、装置を小型化することなどができるから、携帯型の超音波診断装置において、被検体の表層部分の鮮明な画像を取得することなどが可能になる。
図14(C)に、本実施形態の超音波プローブ300の具体的な構成例を示す。超音波プローブ300はプローブヘッド301及びプローブ本体302を含み、図14(C)に示すように、プローブヘッド301はプローブ本体302と脱着可能である。
プローブヘッド301は、超音波トランスデューサーデバイス100、支持部材SUP、被検体と接触する接触部材130、超音波トランスデューサーデバイス100を保護する保護部材(保護膜)PF、コネクターCNa及びプローブ筐体140を含む。超音波トランスデューサーデバイス100は、接触部材130と支持部材SUPとの間に設けられる。
プローブ本体302は、処理装置200及びプローブ本体側コネクターCNbを含む。プローブ本体側コネクターCNbは、プローブヘッド側コネクターCNaと接続される。プローブ本体302は、ケーブルCBにより超音波診断装置本体410に接続される。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また処理装置、超音波プローブ、電子機器及び超音波診断装置の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 超音波トランスデューサーデバイス、130 接触部材、
140 プローブ筐体、200 処理装置、210 送信回路、220 受信回路、
230 制御部、240 振幅電圧生成回路、300 超音波プローブ、
301 プローブヘッド、302 プローブ本体、310 主制御部、
320 処理部、330 UI部、340 表示部、
400 超音波診断装置(電子機器)、
410 超音波診断装置本体(電子機器本体)、
UE 超音波素子、DL1〜DLn 駆動電極線、CL1〜CLm コモン電極線、
MUX 選択回路、T/R_SW 送受信切換回路、SP、SN 制御信号、
VT1〜VTn 駆動信号、VR1〜VRn 受信信号、VCOM コモン電圧

Claims (9)

  1. 複数の超音波トランスデューサー素子と、複数の開口がアレイ状に配置された基板とを有する超音波トランスデューサーデバイスの処理装置であって、
    前記超音波トランスデューサーデバイスに対して駆動信号を出力する送信回路と、
    前記超音波トランスデューサーデバイスからの受信信号の信号処理を行う受信回路と、
    前記送信回路及び前記受信回路を制御する制御部とを含み、
    前記複数の超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、
    前記複数の開口の各開口を塞ぐ振動膜と、
    前記振動膜の上に設けられた下部電極、上部電極及び圧電体膜を備える圧電素子部とを有し、
    前記送信回路は、
    前記駆動信号として交番電圧を出力し、
    前記交番電圧の1周期以上で、且つ、前記交番電圧の半周期の整数倍の期間を第1の期間とし、前記第1の期間に連続する期間を第2の期間とする場合に、
    前記第1の期間における交番電圧の周期と前記第2の期間における交番電圧の周期は同じであり、
    前記第2の期間における交番電圧の位相は、前記第1の期間における交番電圧と逆位相であり、
    前記第2の期間における交番電圧の振幅は、前記第1の期間における交番電圧の振幅より小さく、且つ時間と共に減少することを特徴とする処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御部は、
    第1の制御信号及び第2の制御信号を前記送信回路に対して出力し、
    前記送信回路は、
    前記第1の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、
    前記第2の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力することを特徴とする処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記送信回路は、
    前記第1の期間において前記駆動信号を出力する第1の送信部と、
    前記第2の期間において前記駆動信号を出力する第2の送信部とを有し、
    前記制御部は、
    第1の制御信号及び第2の制御信号を前記第1の送信部に対して出力し、
    第3の制御信号及び第4の制御信号を前記第2の送信部に対して出力し、
    前記制御部は、
    前記第1の期間において、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号を前記交番電圧の周期で交互にアクティブにし、
    前記第2の期間において、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号を前記交番電圧の周期で交互にアクティブにし、
    前記第1の送信部は、
    前記第1の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、
    前記第2の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、
    前記第2の送信部は、
    前記第3の制御信号がアクティブのときは正極性の電圧となる前記駆動信号を出力し、
    前記第4の制御信号がアクティブのときは負極性の電圧となる前記駆動信号を出力することを特徴とする処理装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御部は、
    前記第1の制御信号又は前記第2の制御信号をアクティブにすることで前記第1の送信部に対して前記駆動信号の出力指示を行った後、
    所与の設定期間遅れて前記第3の制御信号又は前記第4の制御信号をアクティブにすることで、前記第2の送信部に対して前記駆動信号の出力指示を行うことを特徴とする処理装置。
  5. 請求項4において、
    前記設定期間は可変に設定されることを特徴とする処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記制御部は、
    第1のモードでは、前記送信回路に対して、前記第1の期間及び前記第2の期間において前記駆動信号を出力させる制御を行い、
    第2のモードでは、前記送信回路に対して、前記第1の期間において前記駆動信号を出力させ、前記第2の期間において前記駆動信号を非出力にする制御を行うことを特徴とする処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の処理装置を含むことを特徴とする超音波プローブ。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の処理装置を含むことを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1乃至6のいずれかに記載の処理装置と、
    表示用画像データを表示する表示部とを含むことを特徴とする超音波診断装置。
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CN111050665A (zh) * 2017-11-07 2020-04-21 株式会社日立制作所 超声波成像装置、超声波探针以及发送装置

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