JP2014054342A - 棚連結部材及びこれを備えた棚板装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収納空間4を区画する内側壁3aに棚板10を連結する棚連結部材2であって、前記棚板の下面12に棚板幅方向に延びるように設けられた下方側及び幅方向外方側に開口した収容凹溝13に収容される下方側及び幅方向外方側に開口し、かつ前記棚板の幅寸法に応じて切断可能とされたベース部材15と、前記ベース部材に収容され、該ベース部材の天板部16を貫通する止具9によって前記棚板に固定される固定部28、及びこの固定部に対して固定的に設けられ、かつ前記棚板の側端面11から幅方向外方側に向けて突出するように配置され、前記内側壁に設けられた係合穴3bに挿入される係合突起部22を有した棚連結部20と、前記ベース部材の下方側開口を覆うように配設され、かつ前記棚板の幅寸法に応じて切断可能とされたカバー部材19と、を備えている。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1では、棚板の左右に設けられたダボ受け溝に嵌め込まれる棚ダボ受け部材を備えた棚板取付装置が提案されている。この棚板取付装置の棚ダボ受け部材は、棚板のダボ受け溝内に圧入して棚板内に埋設固定できるように略円柱状とされた受け部材本体を備えた構成とされている。
また、本発明においては、前記棚連結部を、前記係合突起部の棚板幅方向内方側に係合部を設けたピン状部材と、このピン状部材の係合部が着脱自在に係合して取り付けられる被係合部を前記固定部に設けた固定部材と、を備えたものとしてもよい。
図1〜図4は、本実施形態に係る棚連結部材及びこれを備えた棚板装置の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、一方側に開口する収納空間に棚板装置を配設し、その開口に対面した状態を基準として、手前側を前方、その逆側を後方とし、また、その状態を基準として、上下方向等の方向を原則的に説明する。
また、図4では、本実施形態に係る棚板装置1と、他の棚板10Aと、を収納構造5(5A)に設けた例を示している。なお、図4では、複数枚(図例では、2枚)の本実施形態に係る棚板装置1,1と、複数枚(図例では、2枚)の他の棚板10A,10Aと、を収納構造5(5A)に設けた例を示しているが、これらの枚数は図例の枚数に限られない。
また、本実施形態では、これら左右の側板3,3の後端面を、壁面8に当接させ、壁面8によって収納空間4(4A)の奥側を区画した例を示している。つまり、本実施形態では、収納構造5(5A)を、壁付け収納とした例を示している。
このダボ穴3bは、各内側面3a,3aに、上下方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。また、このダボ穴3bは、収納空間4(4A)の奥行方向(前後方向)に間隔を空けて二列状に設けられている。
また、このダボ穴3bに、他の棚板10Aを受ける棚受ダボが挿入され、他の棚板10Aが棚受ダボに支持される構成とされている。他の棚板10Aは、その幅方向(左右方向)両側に棚受ダボを受け入れる係合凹溝を設けた構成とされたものとしてもよい。なお、他の棚板10Aを左右の側板3,3間に架け渡す態様としては、その他、種々の態様としてもよく、このような他の棚板10Aを設けないようにしてもよい。
なお、収納空間4(4A)の左右両側を区画する両内側壁は、左右の側板3,3の対向する両内側面3a,3aに限られず、両内側壁の両方または一方を、建物内の間仕切壁等の壁面等としてもよい。
また、当該棚板装置1が組み込まれる対象は、上記のように収納空間4(4A)を区画する少なくとも一面が建物仕上面(天井面6や床面7、壁面8等)とされた壁付け収納や掘り込み状収納等の収納構造5(5A)に限られない。当該棚板装置1が組み込まれる対象は、例えば、左右の側板3,3に加え、天板や底板(地板)、背板等を備え、これらによって前方に向けて開口する収納空間を区画する略箱形状とされた収納箱等としてもよい。
本実施形態では、棚板10の幅方向(左右方向、収納間口方向)両側を、棚連結部材2,2によって左右の側板3,3の両内側面3a,3aに連結する例を示している。
また、本実施形態では、棚板10の前後方向(収納奥行方向)に間隔を空けた複数箇所(図例では二箇所)を、棚連結部材2,2によって各側板3,3の内側面3a,3aに連結する例を示している(図3も参照)。
また、棚板10の下面12には、幅方向に延びるように下方側及び幅方向外方側に開口した収容凹溝13が設けられている。
この収容凹溝13は、図2に示すように、棚板10の側端面11及び下面12において開口するように、棚板10の幅方向に沿って長尺状に形成されている。また、この収容凹溝13は、棚板10の厚さ方向に形成され、下向きの縦断面略コ字状(略U字状または略C字状)とされている。
また、この棚板10は、木質系材料を板状に加工した基材に、適宜、合成樹脂シートや突板等の表面化粧シートの貼着や、塗装等がなされた構成とされたものとしてもよい。また、木質系材料としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、インシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などが挙げられる。また、木質系材料としては、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)としてもよい。また、上記基材としては、合成樹脂系材料や金属系材料からなるものとしてもよい。
本実施形態では、棚板装置1は、棚板10に設けられた収容凹溝13,13,13,13に対応させて、略同様の構成とされた4つの棚連結部材2,2,2,2を備えている(図3も参照)。
このベース部材15は、天板部16と、この天板部16の前後(溝幅方向)両側縁部及び反棚板幅方向外方側開口側(棚板幅方向内方側)縁部から垂れ下がるように一連に設けられた側周部18と、を備えている。これら天板部16及び側周部18は、薄板状とされ、ベース部材15は、これら天板部16及び側周部18によって、下方側及び幅方向外方側に開口し、棚板10の幅方向に沿って長尺状の受入溝を区画している。また、ベース部材15は、その長手方向に直交する縦断面形状が概ね一様とされている。
本実施形態では、図1(b)及び図2に示すように、この天板部16に、棚板10の幅方向に延びるように、かつ止具9が挿通されるスリット状開口17を設けている。つまり、このスリット状開口17は、当該ベース部材15の長手方向に沿って延びるように、天板部16を厚さ方向に貫通するように設けられている。
また、本実施形態では、このスリット状開口17を、図1(b)に示すように、天板部16の前後方向略中央部に設け、ベース部材15の長手方向の概ね全長に亘って設けている。また、図例では、ベース部材15の棚板幅方向外方側開口側において開口するようにスリット状開口17を設けた例を示している。このスリット状開口17の前後寸法(開口幅寸法)は、止具9の挿通が可能な寸法としてもよい。
このベース部材15は、図2(b)に示すように、棚板10の側端面11及び下面12から突出しないように、その略全体が棚板10の収容凹溝13に収容される構成とされている。図例では、ベース部材15を、収容凹溝13に収容させた状態で、ベース部材15の側周部18の側端面11側縁部及び下端縁部が棚板10の側端面11及び下面12のそれぞれと略面一状となるように構成した例を示している。
なお、このベース部材15は、後記する棚連結部20の固定部28を棚板10に固定する止具9によってその天板部16が棚板10に固定されるため、棚板10の収容凹溝13に嵌め込むのみで取り付けるようにしてもよい。または、このベース部材15を、接着剤や粘着材等によって棚板10の収容凹溝13に取り付けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、カバー部材19を、薄平板状とし、その前後寸法及び長さ寸法(棚板幅方向に沿う寸法)をベース部材15の前後寸法及び長さ寸法(棚板幅方向に沿う寸法)よりも僅かに大きくしている。つまり、カバー部材19は、ベース部材15の下方側開口を覆うように、その周縁部を棚板10の下面12に当接または近接させて配設される構成とされている。なお、このような態様に代えて、ベース部材15及びカバー部材19を棚板10に組み付けた状態で、カバー部材19の下面が棚板10の下面12と略同一平面状となるようにこれらベース部材15及びカバー部材19を構成するようにしてもよい。
なお、このようにカバー部材19をベース部材15に対して容易に着脱可能に取付可能とした態様に代えて、または加えて、カバー部材19をベース部材15または棚板10に対して容易に取り外し難いように接着剤や粘着材等によって取り付ける態様としてもよい。
ピン状部材21の係合突起部22は、本実施形態では、側板3に設けられたダボ穴3bに嵌め込まれるように挿入される略円柱状で、ダボ状とされている。この係合突起部22は、ダボ穴3bに対して軸廻りに容易には回転しないようダボ穴3bよりも僅かに大径状とし、ダボ穴3bに対して圧入されるように挿入されるものとしてもよい。
ピン状部材21の係合部23は、本実施形態では、係合突起部22と略同軸状(略同心状)で係合突起部22よりも大径状とされた鍔状係合部23とされている。この鍔状係合部23は、当該棚連結部材2が棚板10に組み付けられた状態で、その棚板幅方向外方側面が棚板10の側端面11と略同一平面状となるように配設される(図2(a)参照)。
これら係合突起部22、鍔状係合部23及び雄ねじ部24は、一体的に形成されている。
また、この雌ねじ部材25には、その外周面において開口し、軸心に向けて形成されたピン穴25aが設けられている。図例では、複数のピン穴25aを周方向及び軸方向に間隔を空けて設けた例を示している。このようなピン穴25aを設けた態様とすることで、このピン穴25aにピン等を差し込むことで、ピン状部材21の雄ねじ部24に対する雌ねじ部材25の共廻りを防止したり、締め付けたり、締め付けを解除したりすることができる。
この固定部材27の固定部28は、本実施形態では、図1(b)及び図2に示すように、ベース部材15の天板部16に沿うように、厚さ方向を棚板10の厚さ方向に沿わせて配設される薄板片状の固定片28とされている。この固定片28は、その前後寸法が、ベース部材15の側周部18の前後の内側面間の寸法に応じた寸法とされている。このような構成とすることで、ベース部材15の上記受入溝内における当該固定部材27の前後方向への位置ずれを抑制することができる。また、この固定片28は、その棚板幅方向に沿う寸法(左右寸法)が、ベース部材15の長さ寸法よりも小さい寸法とされている。この固定片28の棚板幅方向に沿う寸法は、棚板10の調整幅に応じて長さ調整されるベース部材15の受入溝に収容可能なように、ベース部材15の長さ寸法よりも小さい寸法とすればよい。
また、本実施形態では、この固定片28に、止具9の止具孔28aを厚さ方向に貫通させて設けている。この止具孔28aは、固定片28の前後方向略中央に設けられており、当該固定部材27がベース部材15に収容された状態で、ベース部材15のスリット状開口17と棚板厚さ方向に連通するように形成されている。
また、この被係合片29に設けられた被係合部29aを、下向きに開口し、切欠状に形成された係合凹部29aとしている。この係合凹部29aは、ピン状部材21の鍔状係合部23に応じた形状とされている。また、この係合凹部29aには、この鍔状係合部23を係合させた状態(受け入れた状態)で、当該固定部材27に対するピン状部材21の棚板幅方向内方側への移動を規制するように鍔状係合部23の棚板幅方向内方側面に当接される段状の当接面が形成されている。
まず、棚板10の幅寸法を、必要に応じて、組み込み対象となる収納構造5(5A)の収納間口寸法W1(W2)に応じた寸法となるように切断して調整する。また、各棚連結部材2のベース部材15及びカバー部材19の長さを、幅調整された棚板10の収容凹溝13の長さに応じた寸法となるように切断して調整する。この際、棚板10の各収容凹溝13に各棚連結部材2のベース部材15及びカバー部材19の両方またはベース部材15のみを組み付けた状態(仮組状態)で、棚板10とともに切断するようにしてもよい。
図3(b)では、図4(b)に示す収納構造5Aの収納間口寸法W2に応じた幅寸法に調整した棚板10を例示しており、図3(a)の棚板10の幅方向両側を切断した例を示している。なお、棚板10の幅調整は、収納構造5Aの収納間口寸法W2に応じて、幅方向一方側のみを切断することで調整するようにしてもよい。
次いで、各棚連結部材2のベース部材15を各収容凹溝13に収容させた棚板10に、各棚連結部材2の固定部材27の固定片28を止具9によって固定する。この際、固定部材27の被係合片29が棚板10の側端面11と略同一平面状となるように位置決めし、固定するようにしてもよい。また、各棚連結部材2のピン状部材21の係合突起部22を、各側板3のダボ穴3bに嵌め込む。
なお、上記した組付手順は一例であり、各部材等の機能を阻害しない限りにおいて別手順で行うようにしてもよい。例えば、各棚連結部材2のピン状部材21を、雌ねじ部材25を介して固定部材27に固定的に取り付けた状態で、各係合突起部22を各側板3のダボ穴3bに嵌め込む。次いで、各棚連結部材2のベース部材15を各収容凹溝13に収容させた棚板10に、各棚連結部材2の固定部材27の固定片28を止具9によって固定するようにしてもよい。
まず、各棚連結部材2のカバー部材19を取り外す。次いで、各棚連結部材2の雌ねじ部材25のピン穴25aにピン等を差し込み、ピン状部材21の雄ねじ部24に対する締め付けを緩め、各棚連結部材2のベース部材15及び固定部材27が固定された棚板10を各側板3から取り外すようにしてもよい。または、各棚連結部材2のカバー部材19を取り外し、棚板10に捩じ込んだ止具9を取り外す。次いで、棚板10を各棚連結部材2の棚連結部20から取り外し、各棚連結部材2の棚連結部20を各側板3から取り外すようにしてもよい。
つまり、棚連結部材2の棚連結部20に、ベース部材15の天板部16を貫通する止具9によって棚板10に固定される固定部(固定片)28と、この固定部28に対して固定的に設けられ、係合穴(ダボ穴)3bに挿入される係合突起部22と、を設けている。従って、例えば、棚板のダボ受け凹所にダボを係合させる構造とした場合と比べて、棚連結部20によって収納空間4(4A)を区画する内側壁3aに棚板10を安定的に連結することができる。
また、棚連結部材2は、ベース部材15の下方側開口を覆うように配設され、かつ棚板10の幅寸法に応じて切断可能とされたカバー部材19を備えている。従って、収納間口に応じて容易に対応することができ、棚板10の下面12側の見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態では、棚連結部材2の棚連結部20を、ピン状部材21と、このピン状部材21に対して着脱自在に固定的に取り付けられる固定部材27と、を備えた構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、棚板10に止具9によって固定される固定部28と、係合穴3bに挿入される係合突起部22と、を一体的に形成した棚連結部20としてもよい。
また、本実施形態に係る棚板装置1は、例えば、ベース部材15及びカバー部材19を棚板10が備えたものとし、この棚板10と、棚連結部20を有した棚連結部材2と、を備えたものとして把握するようにしてもよい。
2 棚連結部材
10 棚板
11 側端面
12 下面
13 収容凹溝
15 ベース部材
16 天板部
17 スリット状開口
19 カバー部材
20 棚連結部
21 ピン状部材
22 係合突起部
23 鍔状係合部(係合部)
27 固定部材
28 固定片(固定部)
29a 係合凹部(被係合部)
3a 内側面(内側壁)
3b 係合穴
4,4A 収納空間
9 止具
Claims (4)
- 収納空間を区画する内側壁に棚板を連結する棚連結部材であって、
前記棚板の下面に棚板幅方向に延びるように設けられた下方側及び幅方向外方側に開口した収容凹溝に収容される下方側及び幅方向外方側に開口し、かつ前記棚板の幅寸法に応じて切断可能とされたベース部材と、
前記ベース部材に収容され、該ベース部材の天板部を貫通する止具によって前記棚板に固定される固定部、及びこの固定部に対して固定的に設けられ、かつ前記棚板の側端面から幅方向外方側に向けて突出するように配置され、前記内側壁に設けられた係合穴に挿入される係合突起部を有した棚連結部と、
前記ベース部材の下方側開口を覆うように配設され、かつ前記棚板の幅寸法に応じて切断可能とされたカバー部材と、
を備えていることを特徴とする棚連結部材。 - 請求項1において、
前記ベース部材の天板部には、棚板幅方向に延びるように、かつ前記止具が挿通されるスリット状開口が設けられていることを特徴とする棚連結部材。 - 請求項1または2において、
前記棚連結部は、前記係合突起部の棚板幅方向内方側に係合部を設けたピン状部材と、このピン状部材の係合部が着脱自在に係合して取り付けられる被係合部を前記固定部に設けた固定部材と、を備えていることを特徴とする棚連結部材。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の棚連結部材と、
下面に幅方向に延びるように下方側及び幅方向外方側に開口した収容凹溝が設けられ、収納空間を区画する両内側壁に架け渡されるように配設される棚板と、
を備えていることを特徴とする棚板装置。
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