JP2014052811A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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英浩 内藤
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Abstract

【課題】被写体となった商品の特徴量を、より確実に抽出することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】撮像手段が撮像した撮像画像を取り込む取込手段と、前記撮像画像の状態が適正か否かを判定する判定手段と、前記判定手段により適正外と判定された場合に、前記撮像画像の撮像条件を変更する変更手段と、前記判定手段により適正と判定された撮像画像から、当該撮像画像に含まれる商品の写り込み領域を切り出し、当該領域の特徴量を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した特徴量と、基準となる各基準商品の特徴量とに基づいて、当該基準商品の中から前記商品の候補を認識する認識手段と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
従来、物品の撮像画像からその物体の特徴量を抽出し、予め用意された照合用のデータ(特徴量)と比較することで、その物品の種別等を認識するオブジェクト認識技術が存在している。また、このオブジェクト認識技術を、商品の識別(認識)に用いることで、識別された商品を売上登録するシステムが提案されている。
ところで、上記のオブジェクト認識技術では、撮像画像から物体の写り込み領域を切り出すことが行われており、この領域から抽出される特徴量が物体の特徴量として用いられる。しかしながら、撮像画像中での物体の色とその背景色とが略同等となる場合、撮像画像から物体の写り込み領域を切り出すことが困難となるため、物体の特徴量を抽出することができない可能性があった。
実施の形態の情報処理装置は、取込手段と、判定手段と、変更手段と、抽出手段と、認識手段とを備える。取込手段は、撮像手段が撮像した撮像画像を取り込む。判定手段は、前記撮像画像の状態が適正か否かを判定する。変更手段は、前記判定手段により適正外と判定された場合に、前記撮像画像の撮像条件を変更する。抽出手段は、前記判定手段により適正と判定された撮像画像から、当該撮像画像に含まれる商品の写り込み領域を切り出し、当該領域の特徴量を抽出する。認識手段は、前記抽出手段が抽出した特徴量と、基準となる各基準商品の特徴量とに基づいて、当該基準商品の中から前記商品の候補を認識する。
図1は、実施形態に係るチェックアウトシステムの外観構成を示す斜視図である。 図2は、図1に示したPOS端末及び商品読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、図2に示したPLUファイルのデータ構成の一例を模式的に示す図である。 図4は、図2に示した商品特徴ファイルのデータ構成の一例を模式的に示す図である。 図5は、図1に示したPOS端末及び商品読取装置の機能構成を示すブロック図である。 図6は、商品読取装置で撮像された撮像画像の一例を示す図である。 図7は、商品読取装置で撮像された撮像画像の一例を示す図である。 図8は、商品読取装置の表示デバイスに表示された商品候補の表示例を示す図である。 図9は、商品読取装置が実行する商品識別処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、POS端末が実行する売上登録処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、実施形態に係るセルフPOSの外観構成を示す斜視図である。 図12は、図11に示したセルフPOSのハードウェア構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、情報処理装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、情報処理装置及びプログラムの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。本実施形態は、スーパーマーケット等の店舗に導入された、一取引にかかる商品の登録・精算を行うPOS端末と、商品に関する情報を読み取る商品読取装置とを備えるチェックアウトシステムへの適用例である。
図1は、チェックアウトシステム1の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステム1は、POS端末11と、情報処理装置としての商品読取装置101とを備える。
POS端末11は、チェックアウト台51上のドロワ21上面に載置されている。ドロワ21は、POS端末11によって開放動作の制御を受ける。POS端末11の上面には、オペレータ(店員)によって押下操作されるキーボード22が配置されている。キーボード22を操作するオペレータから見てキーボード22よりも奥側には、オペレータに向けて情報を表示する表示デバイス23が設けられている。表示デバイス23は、その表示面23aに情報を表示する。表示面23aには、タッチパネル26が積層されている。表示デバイス23よりもさらに奥側には、顧客用表示デバイス24が回転自在に立設されている。顧客用表示デバイス24は、その表示面24aに情報を表示する。
なお、図1に示す顧客用表示デバイス24は、表示面24aを図1中手前側に向けているが、表示面24aが図1中奥側を向くように顧客用表示デバイス24を回転させることによって、顧客用表示デバイス24は顧客に向けて情報を表示する。
POS端末11が載置されているチェックアウト台51とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台151が配置されている。カウンタ台151の上面には、荷受け面152が形成されている。荷受け面152には、商品Gを収納する買物カゴ153が載置される。買物カゴ153は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ153aと、第1の買物カゴ153aから商品読取装置101を挟んだ位置に載置される第2の買物カゴ153bとに分けて考えることができる。
カウンタ台151の荷受け面152には、POS端末11とデータ送受信可能に接続された商品読取装置101が設置されている。商品読取装置101は、薄型矩形形状のハウジング102を備える。
ハウジング102の正面には読取窓103が配置されている。ハウジング102の上部には、表示・操作部104が取り付けられている。表示・操作部104には、タッチパネル105が表面に積層された表示デバイス106が設けられている。表示デバイス106の右隣にはキーボード107が配設されている。キーボード107の右隣には、図示しないカードリーダのカード読取溝108が設けられている。オペレータから見て表示・操作部104の裏面左奥側には、顧客に情報を提供するための顧客用表示デバイス109が設置されている。
このような商品読取装置101は、商品読取部110(図2参照)を備えている。商品読取部110は、読取窓103の奥側に撮像部165(図2参照)を配置している。
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ153aには、一取引に係る商品Gが収納されている。第1の買物カゴ153a内の商品Gは、商品読取装置101を操作するオペレータにより第2の買物カゴ153bへと移動される。この移動過程で、商品Gが商品読取装置101の読取窓103に向けられる。この際、読取窓103内に配置された撮像部165(図2参照)は商品Gを撮像する。
図2は、POS端末11及び商品読取装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。
POS端末11は、情報処理を実行する情報処理部としてのマイクロコンピュータ60を備える。マイクロコンピュータ60は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU(Central Processing Unit)61に、ROM(Read Only Memory)62とRAM(Random Access Memory)63とがバス接続されて構成されている。
POS端末11のCPU61には、前述したドロワ21、キーボード22、表示デバイス23、タッチパネル26、顧客用表示デバイス24がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。
キーボード22は、「1」、「2」、「3」…等の数字や「×」という乗算の演算子が上面に表示されているテンキー22d、仮締めキー22e、及び締めキー22fを含む。
POS端末11のCPU61には、HDD(Hard Disk Drive)64が接続されている。HDD64には、各種プログラムや各種ファイルが記憶されている。HDD64に記憶されているプログラムは、POS端末11の起動時に、その全部又は一部がRAM63にコピーされてCPU61により実行される。
また、HDD64には、PLUファイルF1及び商品特徴ファイルF2等のデータファイルが記憶されている。なお、PLUファイルF1及び商品特徴ファイルF2は、後述する接続インターフェース65を介し、商品読取装置101から読み出し(参照)可能に保持されている。
PLUファイルF1は、店舗内で販売される商品Gと、その商品Gの売上登録に係る情報と、の関連付けが設定されたデータファイルである。
図3は、PLUファイルF1のデータ構成の一例を模式的に示す図である。同図に示すように、PLUファイルF1には、商品G毎に、ユニークに割り当てられた商品IDと、商品Gが属する商品分類、商品名、単価等の商品に関する情報と、その商品を示すイラスト画像と、後述する特徴量とが、その商品Gの商品情報として登録されている。以下、商品IDと関連付けられた商品Gを登録商品という。
また、商品特徴ファイルF2には、店舗内で販売される商品Gの各々と、その商品Gを近赤外線下で撮像した際に得られた情報とが関連付けて格納されている。
図4は、商品特徴ファイルF2のデータ構成の一例を模式的に示す図である。同図に示すように、商品特徴ファイルF2には、商品G毎に、商品IDと、その商品Gを撮像した商品画像と、が関連付けて登録されている。ここで、商品IDは、PLUファイルF1に登録された商品IDに対応する。また、商品画像は、各登録商品を基準物として撮像した撮像画像(基準画像)であって、当該画像から登録商品の色合いや模様、表面の凹凸状況、形状等の特徴量が抽出される。また、PLUファイルF1には、各商品画像から予め抽出された商品毎の特徴量が、その商品の商品IDに関連付けられて登録されている(図3参照)。
なお、本実施形態では、各登録商品の商品画像を商品特徴ファイルF2に格納する形態としたが、これに限らず、対応する商品IDと関連付けてPLUファイルF1に格納する形態としてもよい。また、本実施形態では、この特徴量をPLUファイルF1に予め登録しておく形態としているが、これに限らず、後述する特徴量抽出部1614により、商品特徴ファイルF2の各商品画像から特徴量が抽出される形態としてもよい。
図2に戻り、POS端末11のCPU61には、ストアコンピュータSCとデータ通信を実行するための通信インターフェース25が入出力回路(図示せず)を介して接続されている。ストアコンピュータSCは、店舗のバックヤード等に設置されている。ストアコンピュータSCのHDD(図示せず)には、POS端末11に配信されるPLUファイルF1、商品特徴ファイルF2が格納されている。
さらに、POS端末11のCPU61には、商品読取装置101との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース65が接続されている。接続インターフェース65には、商品読取装置101が接続されている。また、POS端末11のCPU61には、レシート等に印字を行うプリンタ66が接続されている。POS端末11は、CPU61の制御の下、一取引の取引内容をレシートに印字する。
また、商品読取装置101は、マイクロコンピュータ160を備える。マイクロコンピュータ160は、CPU161にROM162とRAM163とがバス接続されて構成されている。ROM162には、CPU161によって実行されるプログラムが記憶されている。
CPU161には、照明部164、撮像部165及び音声出力部166が各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。照明部164、撮像部165及び音声出力部166は、CPU161によって動作が制御される。
照明部164は、読取窓103の奥側等に設けられる照明装置であり、読取窓103内から照明光(拡散光)を照射することで、読取窓103に向けられた商品を浮き立たせる。また、照明部164は、後述する撮像条件調整部1613からの制御に応じて、照射時間や明るさ等の設定値を切り替える。
撮像部165は、カラーCCDセンサやカラーCMOS等のイメージセンサであり、CPU161の制御の下で読取窓103からの撮像を行う。例えば撮像部165では30fpsの動画像の撮像を行う。撮像部165が所定のフレームレートで順次撮像したフレーム画像(撮像画像)はRAM163に保存される。また、撮像部165は、後述する撮像条件調整部1613からの制御に応じて、露出(感度、絞り、シャッタースピード)等の設定値を切り替える。なお、撮像部165の初期設定時(デフォルト)の露出は、後述するように、撮像範囲の背景色が黒くなるよう設定されているものとする。
音声出力部166は、予め設定された警告音等を発生するための音声回路とスピーカ等である。音声出力部166は、CPU161の制御の下で警告音等の音声による報知を行う。
また、CPU161には、POS端末11の接続インターフェース65に接続して、POS端末11との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース175が接続されている。また、接続インターフェース175には、接続インターフェース176を介して、表示・操作部104が接続されており、CPU161は、接続インターフェース175を介して、表示・操作部104との間でデータ送受信を行う。
次に、CPU161、CPU61がプログラムを実行することで実現されるCPU161、CPU61の機能構成について、図5を参照して説明する。
図5は、POS端末11及び商品読取装置101の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、商品読取装置101のCPU161は、プログラムを順次実行することにより、画像取込部1611、商品検出部1612、撮像条件調整部1613、特徴量抽出部1614、類似度判定部1615、商品候補提示部1616、入力受付部1617及び情報出力部1618としての機能を備える。
画像取込部1611は、撮像部165に撮像オン信号を出力して撮像部165に撮像動作を開始させる。画像取込部1611は、撮像動作開始後に撮像部165が撮像してRAM163に保存された撮像画像を順次取り込む。画像取込部1611による撮像画像の取り込みは、RAM163に保存された順に行われる。
商品検出部1612は、読取窓103に商品Gが翳されたことを検出する機能部である。具体的に、商品検出部1612は、画像取込部1611により取り込まれた撮像画像中から商品Gの全部又は一部の輪郭線を公知のパターンマッチング技術等を用いて検出することで、読取窓103に商品Gが翳されたことを検出する。また、商品検出部1612は、撮像画像中から商品Gに照明光が反射することで発生した白飛び等を検出することで、読取窓103に商品Gが翳されたことを検出する。なお、商品Gの検出方法はこれらに限らず、例えば、撮像部165の撮像範囲に測距センサ等を別途設け、このセンサ出力により読取窓103に商品Gが翳されたことを検出してもよい。
撮像条件調整部1613は、商品検出部1612で商品Gが検出された際の撮像画像から、その撮像画像の状態を定量的に表した画像状態を取得し、この画像状態が商品Gの写り込み領域の切り出しに適した、適正値の範囲(適正範囲)か否かを判定する。ここで、画像状態は、例えば、撮像画像内におけるコントラストや明度(輝度)、彩度等の分布状態であり、公知の画像処理技術を用いることで撮像画像から取得されるものとする。また、適正範囲は、後述する特徴量抽出部1614及び類似度判定部1615の特性や、使用環境等に応じて任意に定めることが可能であるとする。例えば、後述するように、商品Gの写り込み領域と、この領域以外の背景とが同等色となる場合、上記の分布状態は変化の乏しい略一様な状態となるため、この状態を適正範囲外とすることで、適正範囲を定める形態としてもよい。
ところで、本実施形態の商品読取装置101では、読取窓103に翳された商品Gは、照明部164の照明光により照射された状態で撮像されることになる。また、撮像部165の露出は、撮像範囲(被写体が存在しない状態)の背景色が黒くなるようデフォルト設定されているため、読取窓103に商品Gが翳された際には、商品Gの写り込み領域とその背景とを容易に切り分けることが可能となっている。
しかしながら、商品Gが“なす”や“アボカド”等の黒色に近い表面色を有する場合、上記の撮像条件で商品Gを撮像すると、商品Gの表面色とその背景色とが近くなるため、商品Gとその背景とを切り分けることが困難となる。例えば、図6に示すように、商品Gとして“なす”が撮像された場合、商品Gの表面色とその背景色とが同等の色味となるため、商品Gを切り分けることが困難である。また、この場合、後述する特徴量抽出部1614で抽出される特徴量の精度が低下することになるため、商品Gの認識率を低下させる要因となる。
そこで、本実施形態の撮像条件調整部1613では、撮像画像の画像状態が、特徴量の抽出に適した適正範囲にあるか否かを判定し、この適正範囲外にある場合、撮像画像の撮像条件を変更することで、新たに撮像される撮像画像の画像状態が適正範囲内となるよう調整する。ここで、変更対象となる撮像条件は、例えば、照明部164の照射時間や明るさ、撮像部165の露出等であり、例えば、所定の数値単位で段階的に変更する。
具体的に、撮像部165の露出時間(露光時間)を長くした場合、商品G“なす”の撮像画像は、図7に例示するように、商品Gの表面色とその背景色とで色の差が生じるため、図6の撮像画像と比較して、商品Gとその背景とを容易に切り分けることが可能となる。なお、露出時間の延長に伴って撮像にブレが生じやすくなるが、撮像部165がブレ防止の機能を有する場合には、撮像条件調整部1613が当該機能を有効化等することで、ブレを軽減する形態としてもよい。
図5に戻り、特徴量抽出部1614は、商品検出部1612の検出結果に基づき、画像取込部1611により取り込まれた撮像画像から、読取窓103に翳された商品Gの写り込み領域を切り出し、当該領域の表面の状態(表面の色合い、模様、凸凹状況、形状等)を商品Gの特徴量として抽出する。
なお、特徴量抽出部1614は、照明部164及び撮像部165の撮像条件に応じて、写り込み領域の切り出し方法を変更する。例えば、撮像条件調整部1613が撮像条件を調整していないデフォルト設定時には、撮像画像中の背景色が黒色となるため、この背景色以外の領域を商品Gの写り込み領域として切り出すものとする。また、撮像条件調整部1613が撮像条件を調整した後は、その調整量に応じて撮像画像中の背景色が黒色よりも明るい色(灰色等)となるため、当該背景色以外の領域を商品Gの写り込み領域として切り出してもよいし、黒色に近い領域を商品Gの写り込み領域として切り出してもよい。
類似度判定部1615は、特徴量抽出部1614で抽出された商品Gの特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、両特徴量の関係を示す類似度を算出する。また、類似度判定部1615は、算出した類似度が所定の閾値以上となった登録商品(商品ID)を、撮像部165で撮像された商品Gの候補として認識する。ここで、類似度は、商品Gの特徴量とPLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、両特徴量がどの程度類似しているかを示す値(類似度)であればよい。なお、類似度の概念は、この例に限らず、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量との一致度を示す値や、商品Gの特徴量とPLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とがどの程度相関するかを示す値であってもよい。
なお、上記のように画像中に含まれる物体を認識することは、一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成24年7月26日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
また、画像をオブジェクトごとに領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成24年7月26日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
なお、類似度の算出方法は特に問わないものとする。例えば、類似度を絶対評価として算出してもよいし、相対評価として算出してもよい。
類似度を絶対評価として算出する場合、商品Gの特徴量と、各登録商品の特徴量とを1対1で比較し、この比較の結果導出される類似度をそのまま採用すればよい。また、類似度を相対評価として算出する場合、商品Gの特徴量と、各登録商品の特徴量との類似度の総和が1.0(100%)となるよう算出すればよい。
商品候補提示部1616は、類似度判定部1615で商品Gの候補とされた登録商品に関する情報を、商品候補として表示デバイス106に表示させる。具体的に、商品候補提示部1616は、候補として認識された登録商品(商品ID)に関する商品情報をPOS端末11のPLUファイルF1から読み出し、類似度の高いものから、表示デバイス106に順次表示させる。
図8は、商品候補の表示例を示す図である。図8に示すように、表示デバイス106の表示画面のうち、商品候補提示領域A11には、類似度の高い登録商品の順に、その商品候補の商品情報に含まれたイラスト画像G1、G2、G3が商品名とともに表示される。これらイラスト画像G1、G2、G3は、タッチパネル105に対するタッチ操作に応じて選択可能に構成されている。また、商品候補提示領域A11の下部には、商品リストから商品を選択するための選択ボタンB11が設けられており、商品リストから選択された商品は後述する確定商品として処理される。また、領域A12には、画像取込部1611により取り込まれた撮像画像が表示される。
なお、図8では、三つの商品候補を提示する例を示したが、商品候補の提示方法はこれに限定されるものではない。例えば、イラスト画像に替えて商品特徴ファイルF2に登録された商品画像を表示する形態としてもよい。
図5に戻り、入力受付部1617は、タッチパネル105又はキーボード107を介して表示デバイス106の表示に対応する各種入力操作を受け付ける。例えば、入力受付部1617は、表示デバイス106に表示された商品候補のイラスト画像(図8参照)の中から何れか一つの商品候補に対する選択操作を受け付ける。入力受付部1617は、選択されたイラスト画像の商品候補を、撮像部165によって撮像された商品Gに対応する商品(確定商品)として受け付ける。なお、商品検出部1612が複数の商品Gを検出可能である場合には、入力受付部1617は商品候補の中から、複数の商品候補の選択操作を受け付けてもよい。
情報出力部1618は、上述のように確定された確定商品について、その商品を示す情報(例えば、商品IDや商品名等)を、接続インターフェース175を介してPOS端末11に出力する。
なお、情報出力部1618は、タッチパネル105又はキーボード107を介して別途入力された販売個数を、商品ID等とともにPOS端末11に出力してもよい。また、情報出力部1618がPOS端末11に出力する情報としては、情報出力部1618がPLUファイルF1から読み出した商品IDを直接通知してもよいし、商品IDを特定することが可能な商品名、商品画像、イラスト画像のファイル名を通知してもよいし、その商品IDの格納場所(PLUファイルF1での格納アドレス)を通知してもよい。
一方、POS端末11のCPU61は、プログラムを実行することにより、売上登録部611としての機能を備える。売上登録部611は、商品読取装置101の情報出力部1618から出力された商品IDと販売個数とに基づいて、対応する商品の売上登録を行う。具体的に、売上登録部611は、PLUファイルF1を参照し、通知された商品ID及び当該商品IDに対応する商品分類、商品名、単価等を、販売個数とともに売上マスタファイル等に記録することで売上登録を行う。
次に、チェックアウトシステム1の動作について説明する。まず、商品読取装置101の動作について説明する。図9は、商品読取装置101が実行する商品識別処理の手順を示すフローチャートである。
POS端末11による商品登録の開始等に応じて処理が開始されると、画像取込部1611は、撮像部165に撮像オン信号を出力して撮像部165による撮像を開始する(ステップS11)。
画像取込部1611は、撮像部165が撮像してRAM163に保存されたフレーム画像(撮像画像)を取り込む(ステップS12)。次いで、商品検出部1612は、ステップS12で取り込まれた撮像画像に基づき、読取窓103に商品Gが翳されたか否かを判定する(ステップS13)。ここで、商品Gを検知できない場合には(ステップS13;No)、ステップS12に再び戻る。
また、商品検出部1612が読取窓103に商品Gが翳されたことを検知した場合(ステップS13;Yes)、撮像条件調整部1613は、撮像画像から画像状態を取得し、この画像状態が特徴量の抽出に適した適正範囲にあるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、画像状態が適正範囲外と判定した場合(ステップS14;No)、撮像条件調整部1613は撮像条件を変更し(ステップS15)、ステップS12に再び戻る。ここで、変更対象となる撮像条件は、例えば、照明部164の照明時間や明るさ、撮像部165の露出時間等が挙げられる。
なお、ステップS15の実行回数は特に制限しないが、ステップS15の実行回数に上限値を設ける形態としてもよい。例えば、撮像条件の変更を連続して5回行った場合には、撮像条件の変更を停止し、認識できない旨等の表示を表示デバイス106に行うこととしてもよい。
一方、ステップS14で、撮像画像の画像状態が適正範囲内と判定された場合(ステップS14;Yes)、特徴量抽出部1614は、現在の撮像条件に応じた切り出し方法で、ステップS12で取り込まれた撮像画像から、商品Gの写り込み領域を切り出す(ステップS16)。続いて、特徴量抽出部1614は、ステップS16で切り出した領域の表面の状態を商品Gの特徴量として抽出する(ステップS17)。
類似度判定部1615は、ステップS17で抽出された商品Gの特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較することで、両特徴量の類似度をそれぞれ算出する(ステップS18)。次いで、類似度判定部1615は、商品特徴ファイルF2に登録された登録商品の中に、商品Gの特徴量との類似度が所定の閾値以上となる登録商品が存在するか否かを判定する(ステップS19)。
ステップS19において、類似度が閾値以上の登録商品が存在すると判定した場合(ステップS19;Yes)、類似度判定部1615は、その登録商品を撮像部165で撮像された商品Gの候補として認識し(ステップS20)、ステップS21に移行する。また、類似度が閾値以上の登録商品が存在しないと判定した場合には(ステップS19;No)、ステップS12に再び戻る。
続くステップS21において、商品候補提示部1616は、ステップS20で候補として認識された登録商品に関する情報を、商品候補として表示デバイス106に表示させる(ステップS21)。
入力受付部1617は、タッチパネル105又はキーボード107を介して、商品候補の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS22)。ここで、選択操作を受け付けた場合(ステップS22;Yes)、入力受付部1617は、選択された商品候補を、撮像部165によって撮像された商品Gに対応する確定商品として受け付け、ステップS23に移行する。一方、選択を受け付けない場合には(ステップS22;No)、ステップS12に再び戻る。
続いて、情報出力部1618は、ステップS22で選択された確定商品について、その商品を示す商品ID等の情報を、接続インターフェース175を介してPOS端末11に出力する(ステップS23)。また、このとき、撮像条件調整部1613は、撮像画像の撮像条件をデフォルト値に復元する処理を行ってもよい(ステップS24)。
なお、タッチパネル105又はキーボード107を介して販売個数が別途入力された場合には、ステップS23において、確定商品を示す情報とともに、その販売個数をPOS端末11に出力するものとする。なお、販売個数の入力が行われない場合には、デフォルト値として販売個数“1”を出力する形態としてもよい。
続くステップS25において、CPU161は、POS端末11から商品登録の終了通知等による業務終了の有無を判定する(ステップS25)。ここで、業務を継続する場合(ステップS25;No)、CPU161は、ステップS12に処理を戻して処理を継続させる。また、業務を終了する場合(ステップS25;Yes)、画像取込部1611は、撮像部165に撮像オフ信号を出力することで、撮像部165による撮像を終了し(ステップS26)、処理を終了する。
次に、POS端末11の処理動作について説明する。図10は、POS端末11が実行する売上登録処理の手順を示すフローチャートである。
まず、キーボード22の操作指示による商品登録の開始等に応じて処理が開始されると、CPU61は、商品読取装置101が図9のステップS23で出力した、確定商品の商品IDとその販売個数とを受信する(ステップS31)。次いで、売上登録部611は、ステップS31で受信した商品ID及び販売個数に基づいて、PLUファイルF1から商品分類や単価等を読み出し、商品読取装置101で読み取られた商品Gの売上を売上マスタファイルに登録する(ステップS32)。
続いて、CPU61は、キーボード22の操作指示による売上登録の終了等による業務終了の有無を判定する(ステップS33)。業務を継続する場合(ステップS33;No)、CPU61は、ステップS31へ再び戻り処理を継続させる。業務を終了する場合(ステップS33;Yes)、CPU61は処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、撮像画像の画像状態が適正範囲外である場合、当該撮像画像の撮像条件を変更することで、画像状態が適正範囲内となるよう調整する。また、調整後の撮像画像から商品Gの写り込み領域を切り出し、この領域の特徴量と商品特徴ファイルF2に登録された各登録商品の特徴量との類似度から、商品Gの候補を特定(認識)する。
これにより、撮像画像中での商品Gの色とその背景色とが略同等となった場合であっても、撮像条件の変更により、商品Gの写り込み領域を切り出すことが可能な撮像画像を取得することができるため、被写体となった商品Gの特徴量をより確実に抽出することができる。また、これにより、特徴量の精度を向上させることができるため、商品Gの認識率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、一台の撮像部165が撮像を行う形態としてが、これに限らず、露出時間等の撮像条件が異なる複数の撮像部165を設ける形態としてもよい。なお、この形態の場合、撮像条件調整部1613は、使用する撮像部165を切り替えることで撮像条件の変更を行う。
また、上記実施形態では、POS端末11が、PLUファイルF1及び商品特徴ファイルF2を備える形態としたが、これに限らず、商品読取装置101が、PLUファイルF1及び商品特徴ファイルF2の一部又は全てを備える形態としてもよい。
また、上記実施形態では、商品読取装置101において、商品候補の識別を行う形態としたが、商品読取装置101の機能部をPOS端末11が備えることで、POS端末11において識別する形態としてもよい。この場合、商品読取装置101は撮像装置として機能し、POS端末11では、商品読取装置101から送信される撮像画像(フレーム画像)に基づいて、商品候補の識別、確定を行うものとする。
また、上記実施形態では、POS端末11と商品読取装置101とで構成されるチェックアウトシステム1のうち、商品読取装置101に本発明の実施形態を適用したが、これに限るものではなく、POS端末11及び商品読取装置101の機能を備えた一台構成の装置または、例えば、図1に示す商品読取装置101及びPOS端末11が有線又は無線にて接続されて構成されるチェックアウトシステムに適用するようにしてもよい。POS端末11及び商品読取装置101の機能を備えた1台構成の装置としては、スーパーマーケット等の店舗に設置されて用いられるセルフチェックアウト装置(以降、単にセルフPOSと称する)が挙げられる。
ここで、図11は、セルフPOS200の外観構成を示す斜視図、図12は、セルフPOS200のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、以下では、図1及び図2に示される同様の構成については同一の符号を付して示し、その重複する説明を省略する。
図11及び図12に示すように、セルフPOS200の本体202は、タッチパネル105が表面に配設された表示デバイス106や、商品の種別等を認識(検出)するために商品画像を読み取る商品読取部110を備えている。
表示デバイス106としては例えば液晶表示器が用いられる。表示デバイス106は、客にセルフPOS200の操作方法を知らせるための案内画面や、各種の入力画面や、商品読取部110で読み込んだ商品情報を表示する登録画面、商品の合計金額や預かり金額、釣銭額等を表示し、支払い方法の選択をする精算画面等を表示する。
商品読取部110は、客が商品に付されたコードシンボルを商品読取部110の読取窓103に翳すことで商品画像を撮像部165により読み取るものである。
また、本体202の右側にはカゴに入った未精算の商品を置くための商品載置台203が設けられ、本体202の左側には精算済みの商品を置くための商品載置台204が設けられ、精算済みの商品を入れるための袋を掛けるための袋掛けフック205や、精算済みの商品を袋に入れる前に一時的に置いておくための一時置き台206が設けられている。商品載置台203及び204には計量器207,208がそれぞれ備えられており、精算の前後で商品の重量が同じであることを確認する機能を有している。
また、セルフPOS200の本体202には、精算用の紙幣の入金や釣り紙幣の受け取りを行うための釣り銭器201が設けられている。
このような構成のセルフPOS200本発明の実施形態を適用した場合、セルフPOS200が情報処理装置として機能することになる。なお、POS端末11と商品読取装置101との機能を備えた1台構成の装置は、上述した構成のセルフPOS200に限らず、計量器207及び208を除いて構成された装置であってもよい。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
また、上記実施形態のプログラムを、通信機能を有する携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末に組み込んで、その機能を実現させる形態としてもよい。
1 チェックアウトシステム
11 POS端末
611 売上登録部
101 商品読取装置
1611 画像取込部
1612 商品検出部
1613 撮像条件調整部
1614 特徴量抽出部
1615 類似度判定部
1616 商品候補提示部
1617 入力受付部
1618 情報出力部
F1 PLUファイル
F2 商品特徴ファイル
特開2001−34841号公報

Claims (6)

  1. 撮像手段が撮像した撮像画像を取り込む取込手段と、
    前記撮像画像の状態が適正か否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により適正外と判定された場合に、前記撮像画像の撮像条件を変更する変更手段と、
    前記判定手段により適正と判定された撮像画像から、当該撮像画像に含まれる商品の写り込み領域を切り出し、当該領域の特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段が抽出した特徴量と、基準となる各基準商品の特徴量とに基づいて、当該基準商品の中から前記商品の候補を認識する認識手段と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記抽出手段は、前記撮像条件に応じて、前記商品の写り込み領域の切り出し方法を変更する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記変更手段は、前記撮像条件として、前記撮像手段の露出に係る条件を変更する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記変更手段は、前記撮像条件として、前記撮像手段の撮像範囲を照明する照明光に係る条件を変更する請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記物体の候補に関する情報を選択可能に提示する提示手段を更に備え、
    前記認識手段は、選択された前記物体の候補に対応する基準商品を、前記商品として確定する請求項1〜4の何れか一項に記載の情報処理装置。
  6. コンピュータを、
    撮像手段が撮像した撮像画像を取り込む取込手段と、
    前記撮像画像の状態が適正か否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により適正外と判定された場合に、前記撮像画像の撮像条件を変更する変更手段と、
    前記判定手段により適正と判定された撮像画像から、当該撮像画像に含まれる商品の写り込み領域を切り出し、当該領域の特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段が抽出した特徴量と、基準となる各基準商品の特徴量とに基づいて、当該基準商品の中から前記商品の候補を認識する認識手段と、
    して機能させるためのプログラム。
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