JP2014051996A - 流量制御弁 - Google Patents

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裕正 高田
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Abstract

【課題】弁開上限状態での流量を確保しつつ微少流量の制御が可能な簡素な構成の流量制御弁を提供する。
【解決手段】電動弁1は、二次側ポート14を画定する弁座部16と、弁座部16に対して離座及び着座するように二次側ポート14の中心を通る軸線Pに沿って移動可能に設けられた弁部材30と、弁部材30を介して弁座部16と対向配置されかつ軸線Pに沿って移動される作動軸51を備えた弁部材駆動部40と、弁座部16と弁部材30との間にこれらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材81と、弁部材30と作動軸51との間にこれらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材82と、を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、冷媒などの微少流量の制御などに用いられる流量制御弁に関する。
従来、冷凍サイクルにおける流量制御弁として、図6に模式的に示すニードル弁タイプのものが知られている。この流量制御弁は、弁座701に設けられた弁ポート701aにニードル弁700の先端を挿抜することにより弁ポート701aを開閉して、流量制御を行う。しかしながら、このようなニードル弁タイプの流量制御弁は、弁開き始めの流量特性が急激な立ち上がりとなるだけではなく、角度Q1を微少な角度に加工する必要があるため、微少流量の制御が困難であるという問題があった。
そして、このような問題を解決して微少流量の制御を可能とした流量制御弁として、例えば、特許文献1や特許文献2等に開示されたものがある。
特許文献1に記載された電動弁は、図7に示すように、電磁力により回転駆動されるロータ組立体850の回転をねじ軸810に伝達する減速装置800を備えている。ロータ組立体850の回転は、減速装置800により減速されてねじ軸810に伝えられ、これにより当該ねじ軸810は微少回転されて軸方向に微少距離移動する。そして、このねじ軸810の移動が、ボール840、ボール受け842及び弁棒850を介して弁体860に伝えられて当該弁体860が微少距離移動されることにより、微少流量の制御を可能としている。
また、特許文献2に記載された電動膨張弁は、図8に示すように、一回転型スライド式の弁体921が弁座913と密接回動可能に配設されている。弁体921は、本体部921aと、弁座913に密接回動可能に接触する薄い金属板製の弁921Bとで構成されている。弁921Bには、微少流量制御のための円弧状の絞り溝921gが設けられている。この絞り溝921gは、深さが一定でかつ幅が先端部921g1から後端部921g2に向かって次第に狭くなるように形成されている。そして、弁体921が回転されると、弁座913に設けられたポート913aが相対的に絞り溝921gの円弧に沿って移動して、絞り溝921gのポート913aと連通される箇所の幅によって流量が規制されることにより、微少流量の制御を可能としている。
特開2007−24206号公報 特開2001−187977号公報
しかしながら、特許文献1に記載された電動弁は、減速装置800が、ロータ組立体850と一体の太陽ギヤ、ねじ軸810を回転駆動する出力軸と一体のリングギヤ、及び、太陽ギヤとリングギヤとに同時に噛み合う遊星ギヤを備えているので、部品点数が増加して、構造が複雑になったり装置が大型化してしまったりするという問題があった。
また、特許文献2に記載された電動膨張弁は、弁体921が構造上一回転しかできないため、弁開上限状態においてある程度大きな流量を確保しようとした場合に、弁体921の回転角度に対する流量の変化量が大きくなるため、微少流量の制御ができないという問題があった。
そこで、本発明は、弁開上限状態での流量を確保しつつ微少流量の制御が可能な簡素な構成の流量制御弁を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、弁ポートを画定する弁座部と、前記弁座部に対して離座及び着座するように前記弁ポートの中心を通る直線に沿って移動可能に設けられた弁部材と、前記弁部材を介して前記弁座部と対向配置されかつ前記直線に沿って移動される作動軸を備えた弁部材移動手段と、前記弁座部と前記弁部材との間にこれらが互いに近づけられたときに前記直線方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材と、前記弁部材と前記作動軸との間にこれらが互いに近づけられたときに前記直線方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材と、を有していることを特徴とする流量制御弁である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記第1圧縮弾性部材及び前記第2圧縮弾性部材のうち少なくとも一方が、前記直線に軸心が重なるように配置された圧縮コイルばねで構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記弁部材が、前記弁ポートに挿入されるニードル部を備え、前記弁部材移動手段が、前記ニードル部の先端が前記弁ポート内に位置する状態となる範囲内で前記弁部材が移動されるように前記作動軸を移動させる構成とされていることを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、弁ポートを画定する弁座部とこの弁座部に対して離座及び着座するように弁ポートの中心を通る直線に沿って移動可能に設けられた弁部材との間に、これらが互いに近づけられたときに上記直線方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材と、この弁部材と弁部材移動手段に備えられた当該弁部材を介して弁座部と対向して配置されかつ上記直線に沿って移動される作動軸との間に、これらが互いに近づけられたときに上記直線方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材と、を有している。即ち、弁部材が、第1圧縮弾性部材と第2圧縮弾性部材とによって上記直線方向に挟まれて支持され、さらにこれらが、弁座部と作動軸とによって上記直線方向に挟まれている。これにより、作動軸が上記直線に沿って移動されたとき、第1圧縮弾性部材及び第2圧縮弾性部材がそれら特性に応じて伸縮して作動軸の移動量を吸収するので、作動軸の移動量に対する弁部材の移動量を小さくすることができ、そのため、簡素な構成で微少流量の制御が可能となる。また、作動軸が上記直線に沿って移動される構成であるので、一回転型スライド式の弁体を備えた流量制御弁などに比べて、弁部材の移動量を大きく設定することができ、そのため、弁開上限状態での流量を確保しつつ微少流量の制御が可能となる。
請求項2に記載された発明によれば、第1圧縮弾性部材及び第2圧縮弾性部材のうち少なくとも一方が、上記直線に軸心が重なるように配置された圧縮コイルばねで構成されているので、より簡素な構成で微少流量の制御が可能となる。
請求項3に記載された発明によれば、弁部材が、弁ポートに挿入されるニードル部を備え、弁部材移動手段が、ニードル部の先端が弁ポート内に位置する状態となる範囲内で弁部材が移動されるように作動軸を移動させる構成とされている。ニードル部の先端が弁ポートから抜けてしまうと、ニードル部の先端に弁ポート内の圧力とは異なる流体圧力が加わってしまい、弁部材に対して上記直線方向に加わる力のバランスが大きく崩れてしまう恐れがあるところ、ニードル部の先端が弁ポート内に位置する状態においては、ニードル部の弁ポート内の流体圧力が加わる面積を確保でき、そのため、弁部材に対して上記直線方向に加わる力のバランスを維持することができる。
本発明に係る流量制御弁の第1の実施形態である電動弁の縦断面図である。 図1の電動弁の弁部材及び弁座部付近を模式的に示した拡大断面図である。 図1の電動弁の弁座部付近を模式的に示した拡大断面図であって、(a)は、弁部材が着座位置(弁閉状態)にある図であり、(b)は、弁部材が弁開上限位置(弁開上限状態)にある図であり、(c)は、弁部材が弁開上限位置を超えた位置にある図である。 本発明に係る流量制御弁の第2の実施形態である手動弁の縦断面図である。 図1の電動弁又は図4の手動弁の弁部材及び弁座部の変形例の構成を示す拡大断面図である。 従来の流量制御弁の拡大断面図である。 従来の他の流量制御弁の縦断面図である。 従来のさらに他の流量制御弁の分解立体図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の流量制御弁の第1の実施形態としての電動弁を、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本発明に係る流量制御弁の第1の実施形態である電動弁の縦断面図である。なお、以下の説明における「上下」の概念は、図1における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。
第1の実施形態の電動弁(各図中、符号1で示す)は、弁本体10と、弁座部16と、弁本体蓋部22と、弁部材30と、作動軸51を備えた弁部材移動手段としての弁部材駆動部40と、第1圧縮弾性部材81と、第2圧縮弾性部材82と、を有している。
弁本体10は、上端が開口され下端が底壁10bで塞がれた略円筒形状に形成されており、その内側には弁室10Aが形成されている。弁本体10は、その周壁10aに円形の第1開口11が形成され、その下端の底壁10bに円形の第2開口12が形成されている。第1開口11には、一次側継手管A1が固定して取り付けられて、当該一次側継手管A1と弁室10A内の一次側ポート13とが連通されている。また、第2開口12には、二次側継手管A2が固定して取り付けられて、この二次側継手管A2と後述する弁座部16内の弁ポートとしての二次側ポート14とが連通されている。
弁座部16は、中央に円形の弁座部貫通孔17が設けられた円形板状に形成されており、当該弁座部貫通孔17が第2開口12と連通するようにして、弁本体10の底壁10bと一体に設けられている。弁座部貫通孔17は、その中心を弁本体10の軸線Pが通るように配置されている。また、弁座部貫通孔17は、二次側ポート14を画定している。即ち、軸線Pは、二次側ポート14(弁ポート)の中心を通る直線である。
弁本体蓋部22は、下端が開口され上端が上壁22bで塞がれた略円筒形状に形成されており、下端側の一部が弁本体10の上端から挿入された状態で、その周壁22aが弁本体10に固定金具23によって固定して取り付けられている。弁本体蓋部22の上壁22bには、軸線Pに沿って上下方向に貫通するように形成された雌ねじ部22cが設けられている。
弁部材30は、弁本体10内に上下方向に移動可能に配設されている。弁部材30は、弁体部31と、ボール32と、弁軸部33と、を有している。
弁体部31は、略円錐形状の本体部分31aと、本体部分31aの先細の先端側に設けられたニードル部分31bと、本体部分31aの先端側と反対側の基端側に設けられたフランジ部分31cと、が一体となって構成されており、全体として略円錐形状に形成されている。弁体部31は、ニードル部分31bを弁座部16に向けて、軸心が軸線Pに重なるように配置されている。
ニードル部分31bは、その先端の径が弁座部貫通孔17の径より小さく、その基端の径が弁座部貫通孔17の径より大きいテーパ状に形成されている。これにより、ニードル部分31bが弁座部貫通孔17に嵌合(着座)されると二次側ポート14が閉じられ、嵌合解除(離座)されると二次側ポート14が開かれる。ニードル部分31bの先端31Aは、半球面状に形成されている(図3)。ニードル部分31bの先端31Aは、平面状であってもよい。フランジ部分31cは、外径が弁本体10の内径と略同一に形成されている。これにより、フランジ部分31cが弁本体10の内周面に摺接して、弁本体10によって弁体部31の移動がガイドされる。また、フランジ部分31cは、後述する第1圧縮弾性部材81の一端を受けるばね受け部分としても機能する。本体部分31aの基端側には、当該本体部分31aの軸心に沿って中央付近まで延びる取付穴31dが穿設されている。この取付穴31dの底面は、凹面状に形成されており、この底面上に硬質のボール32が配置されている。
弁軸部33は、弁体部31の取付穴31dの内径より若干小さい径に形成された略円柱形状の軸部分33aと、軸部分33aの一端に同軸に設けられた略円板状の笠部分33bと、が一体となって構成されている。軸部分33aの他端は凹面状に形成されている。また、笠部分33bの縁部にはフランジ部分33cが形成されており、このフランジ部分33cは、後述する第2圧縮弾性部材82の一端を受けるばね受け部分として機能する。弁軸部33は、軸部分33aの凹面状の他端がボール32に接するように当該軸部分33aが弁体部31の取付穴31dに挿入されて、軸心が軸線Pに重なるように配置されている。
弁部材30は、弁体部31と弁軸部33とのそれぞれに設けられた凹面部分の間にボール32を挟んだ構成であるため、弁体部31と弁軸部33との軸心を中心とした回転方向のねじれを吸収でき、また、弁体部31と弁軸部33との軸心のずれが自動的に調整される。
弁部材駆動部40は、作動軸51と、ボール52と、モータ60と、を有している。
作動軸51は、弁本体蓋部22の内径より若干小さい径に形成された略円柱形状の軸部分51aと、軸部分51aの一端に同軸に設けられた略円板状の笠部分51bと、が一体となって構成されている。軸部分51aの他端側には、当該軸部分51aの軸心に沿って中央付近まで延びる取付穴51dが穿設されている。この取付穴51dの底面は、凹面状に形成されており、この底面上に硬質のボール52が配置されている。また、笠部分51bの縁部にはフランジ部分51cが形成されており、このフランジ部分51cは、後述する第2圧縮弾性部材82の他端を受けるばね受け部分として機能する。作動軸51は、軸部分51aの他端が弁本体蓋部22に挿入されて、軸心が軸線Pに重なるように、かつ、その笠部分51bが弁部材30の笠部分33bと間隔をあけて対向するように配置されている。
モータ60は、ステッピングモータで構成されており、モータケース61と、マグネットロータ63と、ステータコイル66と、回転ストッパ機構70と、を有している。
モータケース61は、下端が開口されかつ上端が上壁62で塞がれた略円筒形状に形成されている。モータケース61は、軸心が軸線Pに重なるように、その下端部61aが弁本体10の周壁10aの上端部に固定して取り付けられている。
マグネットロータ63は、モータケース61内に同軸に収容されている。マグネットロータ63は、ロータ軸64と、ロータ軸64に固定して取り付けられたマグネット部65と、を有している。
ロータ軸64は、先端部64aの外径が作動軸51の取付穴51dの内径と略同一に形成され、先端が凹面状に形成されている。ロータ軸64は、凹面状の先端がボール52に接するように先端部64aが作動軸51の取付穴51dに挿入されて、軸心が軸線Pに重なるように配置されている。また、ロータ軸64の外周面の一部には雄ねじ部64bが設けられており、弁本体蓋部22の雌ねじ部22cと螺合されている。このように、マグネットロータ63は、弁本体蓋部22と螺合されているので、回転されることにより軸線P方向(即ち、上下方向)に移動する。
弁部材駆動部40は、作動軸51とロータ軸64とのそれぞれに設けられた凹面部分の間にボール52を挟んだ構成であるため、作動軸51とロータ軸64との軸心を中心とした回転方向のねじれを吸収でき、また、作動軸51とロータ軸64との軸心のずれが自動的に調整される。
ステータコイル66は、モータケース61の外周面に固定して取り付けられている。このステータコイル66は、パルス信号が与えられることにより、そのパルス信号に含まれるパルス数に応じてマグネットロータ63を回転させる。
回転ストッパ機構70は、モータケース61の上壁62の内面側に設けられている。回転ストッパ機構70は、螺旋ガイド線体71と、マグネットロータ63のマグネット部65に取り付けられた竿65aにより螺旋ガイド線体71の各螺旋間を蹴り回される可動ストッパ部材72と、を有している。回転ストッパ機構70は、マグネットロータ63が所定の上限位置(即ち、弁部材30の弁開上限位置)まで移動したとき、可動ストッパ部材72が、モータケース61に設けられたストッパ(図示なし)に突き当たる。これにより、マグネットロータ63の回転、即ち、上限位置を超えた移動が規制される。
第1圧縮弾性部材81は、例えば、ステンレス製の圧縮コイルばねで構成されており、弁座部16と弁部材30との間に圧縮された状態で配設されている。第1圧縮弾性部材81は、一端が弁部材30のフランジ部分31cに接し、他端が弁座部16に接し、軸心が軸線Pに重なるように配置されている。第1圧縮弾性部材81は、弁座部16と弁部材30との間に、これら弁座部16と弁部材30とが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設されており、弁座部16と弁部材30とに対してこれらが互いに離れる方向に力を加えている。
第2圧縮弾性部材82は、例えば、ステンレス製の圧縮コイルばねで構成されており、弁部材30の弁軸部33と作動軸51との間に圧縮された状態で配設されている。第2圧縮弾性部材82は、一端が弁軸部33のフランジ部分33cに接し、他端が作動軸51のフランジ部分51cに接し、軸心が軸線Pに重なるように配置されている。第2圧縮弾性部材82は、弁部材30の弁軸部33と作動軸51との間に、これら弁部材30と作動軸51とが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設されており、弁部材30と作動軸51とに対してこれらが互いに離れる方向に力を加えている。
次に、図2、図3を参照して、上述した本実施形態の電動弁1における動作(作用)について説明する。
図2は、図1の電動弁の弁部材及び弁座部付近を模式的に示した拡大断面図である。図3は、図1の電動弁の弁座部付近を模式的に示した拡大断面図であって、(a)は、弁部材が着座位置(弁閉状態)にある図であり、(b)は、弁部材が弁開上限位置(弁開上限状態)にある図であり、(c)は、弁部材が弁開上限位置を超えた位置にある図である。
電動弁1は、図2に示すように、弁部材30が、圧縮コイルばねからなる第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82に挟まれて配置されており、さらにこれら弁部材30、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82からなる構成体が、弁座部16と作動軸51との間に挟まれて配置されている。第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82は圧縮された状態にある。
ここで、作動軸51の軸線P方向の移動量をX、第1圧縮弾性部材81の軸線P方向の長さの変化量をΔL1、第2圧縮弾性部材82の軸線P方向の長さの変化量をΔL2、第1圧縮弾性部材81のばね定数をK1、第2圧縮弾性部材82のばね定数をK2とすると、次の関係式が成立する。
K1・ΔL1=K2・ΔL2 ・・・(1)
X=ΔL1+ΔL2 ・・・(2)
そして、上記(1)式から、
ΔL2=(K1/K2)・ΔL1 ・・・(3)
となり、この(3)式を、上記(2)式に当てはめると、
X=ΔL1+(K1/K2)・ΔL1
X=(1+(K1/K2))・ΔL1
ΔL1=X/(1+K1/K2)=(K2/(K1+K2))・X ・・・(4)
が導かれる。
そして、第1圧縮弾性部材81の変化量ΔL1は、弁部材30の移動量でもあるので、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82のばね定数を適宜設定することにより、作動軸51の移動量Xに対する弁部材30の移動量(即ち、変化量ΔL1)の比率を任意に設定することができる。
例えば、作動軸51の移動量Xを10としたとき、弁部材30の移動量(即ち、第1圧縮弾性部材81の変化量ΔL1)を1とするためには、上記(4)式から、
1=(K2/(K1+K2))×10
K1:K2=9:1 ・・・(5)
となり、(5)式に示される関係となるばね定数を有する第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82を用いればよい。
また、電動弁1は、図3(a)に示す着座位置から図3(b)に示す弁開上限位置までの範囲内で弁部材30を移動させる。弁開上限位置は、弁部材30のニードル部分31bの先端31Aが、二次側ポート14(弁ポート)内に位置する状態となるように設定されている。
弁部材30が着座位置にあるとき、弁部材30には、それを軸線P方向から見たときの平面視面積S1に対して二次側圧力P2が加わる。そして、弁部材30が着座位置を離れて弁開状態になると、一次側圧力P1と二次側圧力P2との境界線が、弁座部16と弁部材30との最短距離を結ぶ直線上に形成され、図3(b)に示すように、弁部材30が弁開上限位置にあるとき、弁部材30の境界線kの内側の平面視面積S2に二次側圧力P2が加わる。この状態において、平面視面積S2は、弁部材30が着座位置にあるときの平面視面積S1に対して若干小さくなる。
ここで、図3(c)に示すように、仮に、弁開上限位置を超えて弁部材30を移動させると、ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14から弁室10A側に抜けて、一次側圧力P1と二次側圧力P2との境界線kにおける弁部材30側の一端が、より軸線Pに近づいて、二次側圧力P2が加わる平面視面積S3が、弁部材30が着座位置にあるときの平面視面積S1に対して極端に小さくなってしまい、弁部材30に対して一次側圧力P1がより多く加わって、弁部材30に対して軸線P方向に加わる力のバランスが大きく崩れてしまう。そのため、図3(b)に示すように、弁開上限位置において、ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14内に位置する状態となるようにすることで、ニードル部分31bの二次側圧力P2が加わる平面視面積S2が極端に小さくなることがなくなるので、弁部材30に対して軸線P方向に加わる力のバランスが大きく崩れてしまうことを回避して、当該バランスを維持することができる。
本実施形態の電動弁1は、二次側ポート14を画定する弁座部16と、弁座部16に対して離座及び着座するように二次側ポート14の中心を通る軸線Pに沿って移動可能に設けられた弁部材30と、弁部材30を介して弁座部16と対向して配置されかつ軸線Pに沿って移動される作動軸51を備えた弁部材駆動部40と、弁座部16と弁部材30との間にこれらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材81と、弁部材30と作動軸51との間にこれらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材82と、を有している。
また、電動弁1は、第1圧縮弾性部材81及び前記第2圧縮弾性部材82が、軸線Pに軸心が重なるように配置された圧縮コイルばねで構成されている。
また、電動弁1は、弁部材30が、二次側ポート14に挿入されるニードル部分31bを備え、弁部材駆動部40が、ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14内に位置する状態となる範囲内で弁部材30が移動されるように作動軸51を移動させる構成とされている。
以上より、本実施形態によれば、二次側ポート14を画定する弁座部16とこの弁座部16に対して離座及び着座するように二次側ポート14の中心を通る軸線Pに沿って移動可能に設けられた弁部材30との間に、これらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材81と、この弁部材30と弁部材駆動部40に備えられた当該弁部材30を介して弁座部16と対向して配置されかつ軸線Pに沿って移動される作動軸51との間に、これらが互いに近づけられたときに軸線P方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材82と、を有している。即ち、弁部材30が、第1圧縮弾性部材81と第2圧縮弾性部材82とによって軸線P方向に挟まれて支持され、さらにこれらが、弁座部16と作動軸51とによって軸線P方向に挟まれている。これにより、作動軸51が軸線Pに沿って移動されたとき、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82がそれらばね定数に応じて伸縮して作動軸51の移動量を吸収するので、作動軸51の移動量に対する弁部材30の移動量を小さくすることができ、そのため、簡素な構成で微少流量の制御が可能となる。また、作動軸51が軸線Pに沿って移動される構成であるので、一回転型スライド式の弁体を備えた流量制御弁などに比べて、弁部材30の移動量を大きく設定することができ、そのため、弁開上限状態での流量を確保しつつ微少流量の制御が可能となる。
また、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82が、軸線Pに軸心が重なるように配置された圧縮コイルばねで構成されているので、より簡素な構成で微少流量の制御が可能となる。
また、弁部材30が、二次側ポート14に挿入されるニードル部分31bを備え、弁部材駆動部40が、ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14内に位置する状態となる範囲内で弁部材30が移動されるように作動軸51を移動させる構成とされている。ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14から抜けてしまうと、ニードル部分31bの先端31Aに二次側ポート14内の二次側圧力P2とは異なる一次側圧力P1が加わってしまい、弁部材30に対して軸線P方向に加わる力のバランスが大きく崩れてしまう恐れがあるところ、ニードル部分31bの先端31Aが二次側ポート14内に位置する状態においては、ニードル部分31bの二次側ポート14内の二次側圧力P2が加わる面積を確保でき、そのため、弁部材30に対して軸線P方向に加わる力のバランスを維持することができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の流量制御弁の第2の実施形態としての手動弁を、図4を参照して説明する。
図4は、本発明に係る流量制御弁の第2の実施形態である手動弁の縦断面図である。なお、以下の説明における「上下」の概念は、図4における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。
上述した第1の実施形態では、電動の弁部材駆動部40によって弁部材30を移動させるものであったが、本実施形態では、これに代えて手動の弁部材駆動部によって弁部材を移動させるものである。
第2の実施形態の手動弁(図中、符号1Aで示す)は、弁本体10と、弁座部16と、弁本体蓋部22と、弁部材30と、作動軸55を備えた弁部材移動手段としての弁部材駆動部41と、第1圧縮弾性部材81と、第2圧縮弾性部材82と、を有している。なお、図4において、上述した実施形態と機能的に同一の部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
弁部材駆動部41は、作動軸55と、回転軸56と、ハンドル85と、を有している。
作動軸55は、弁本体蓋部22の内径より若干小さい径に形成された略円柱形状の軸部分55aと、軸部分55aの一端に同軸に設けられた略円板状の笠部分55bと、が一体となって構成されている。笠部分55bの縁部にはフランジ部分55cが形成されており、このフランジ部分55cは、第2圧縮弾性部材82の他端を受けるばね受け部分として機能する。作動軸55は、軸部分55aの他端が弁本体蓋部22に挿入されて、軸心が軸線Pに重なるように、かつ、その笠部分55bが弁部材30の弁軸部33の笠部分33bと間隔をあけて対向するように配置されている。
回転軸56は、一端56aが作動軸55の軸部分55aに一体に取り付けられ、外周面の一部には雄ねじ部56bが設けられて弁本体蓋部22の雌ねじ部22cと螺合され、他端56cが弁本体蓋部22から突出されているとともに他端にハンドル85が固定して取り付けられている。勿論、第1の実施形態と同様に、作動軸55と回転軸56とが別体として構成され、これら作動軸55と回転軸56との間に硬質のボール52を配置した構成としてもよい。
回転軸56は、弁本体蓋部22と螺合されているので、手動によるハンドル85の回転によって回転軸56が回転されると、当該回転軸56は軸線P方向(即ち、上下方向)に移動し、これに伴い、作動軸55も軸線P方向に移動して、弁部材30が作動軸55の移動量に応じて移動される。
このように、本実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様に、弁座部16と弁部材30との間に配設された第1圧縮弾性部材81と、この弁部材30と作動軸55との間に配設された第2圧縮弾性部材82と、を有しているので、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏する。
上述した各実施形態では、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82は、共に圧縮コイルばねで構成されているものであったが、これに限定されるものではなく、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82の一方、又は、両方とも、例えば、円筒形状のゴム部材などで構成されていてもよく、本発明の目的に反しない限り、第1圧縮弾性部材81及び第2圧縮弾性部材82の構成は任意である。
また、各実施形態では、弁部材30が二次側ポート14に挿入されるニードル部分31bを備えるものであったがこれに限定されるものではない。例えば、各実施形態において、弁座部16及び弁部材30に代えて、図5に示すように、すり鉢状の着座面16aを備えた弁座部16’とし、下端が着座面16aに着座するように略円柱形状に形成された本体部分31a’とこの本体部分31a’の基端側に設けられたフランジ部分(図示なし)とが一体となって構成された弁体部31’を備えた弁部材30’として、ニードル部分31bを設けない構成としてもよい。
また、各実施形態では、一次側継手管A1を入口側とし、二次側継手管A2を出口側とするものであったが、これに限らず、入口側と出口側とを逆にするものであってもよい。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 電動弁(流量制御弁)
1A 手動弁(流量制御弁)
10 弁本体
13 一次側ポート
14 二次側ポート(弁ポート)
16 弁座部
17 弁座部貫通孔
30 弁部材
31 弁体部
31a 本体部分
31b ニードル部分(ニードル部)
31c フランジ部分
32 ボール
33 弁軸部
33a 軸部分
40、41 弁部材駆動部(弁部材移動手段)
51、55 作動軸
60 モータ
70 回転ストッパ機構
81 第1圧縮弾性部材
82 第2圧縮弾性部材
P 軸線(弁ポートの中心を通る直線)

Claims (3)

  1. 弁ポートを画定する弁座部と、
    前記弁座部に対して離座及び着座するように前記弁ポートの中心を通る直線に沿って移動可能に設けられた弁部材と、
    前記弁部材を介して前記弁座部と対向配置されかつ前記直線に沿って移動される作動軸を備えた弁部材移動手段と、
    前記弁座部と前記弁部材との間にこれらが互いに近づけられたときに前記直線方向に圧縮されるように配設された第1圧縮弾性部材と、
    前記弁部材と前記作動軸との間にこれらが互いに近づけられたときに前記直線方向に圧縮されるように配設された第2圧縮弾性部材と、を有していることを特徴とする流量制御弁。
  2. 前記第1圧縮弾性部材及び前記第2圧縮弾性部材のうち少なくとも一方が、前記直線に軸心が重なるように配置された圧縮コイルばねで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記弁部材が、前記弁ポートに挿入されるニードル部を備え、
    前記弁部材移動手段が、前記ニードル部の先端が前記弁ポート内に位置する状態となる範囲内で前記弁部材が移動されるように前記作動軸を移動させる構成とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流量制御弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017155848A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 株式会社テージーケー 制御弁
JP2017180569A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 株式会社鷺宮製作所 電動弁
JP2017223372A (ja) * 2017-09-19 2017-12-21 株式会社鷺宮製作所 電動弁

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