JP2014051123A - 履帯走行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一種類の弾性パッドを左右の各履体に兼用して使用することができるようにする。
【解決手段】履体3A,3Bと、この履体3A,3Bの反接地面にその左右方向の一方側に偏芯して配置された左右一対の連結リンクと、履体3A,3Bと一対の連結リンクとを固定する固定手段6A、7Aとを含む金属製履帯を備え、履体3A,3Bの接地面側に弾性パッド4を着脱自在に装着する。弾性パッド4は左右方向の略中央に、左右の履体3A,3Bの固定手段6A、7Aに対応する共通凹部25C,26Cを備え、共通凹部25C,26Cの左側に左の履体3Aの固定手段6A,7Aに対応する左用凹部25A,26Aを、該共通凹部25C,26Cの右側に右の履体3Bの固定手段6A,7Aに対応する右用凹部25B,26Bを備える。
【選択図】図6
【解決手段】履体3A,3Bと、この履体3A,3Bの反接地面にその左右方向の一方側に偏芯して配置された左右一対の連結リンクと、履体3A,3Bと一対の連結リンクとを固定する固定手段6A、7Aとを含む金属製履帯を備え、履体3A,3Bの接地面側に弾性パッド4を着脱自在に装着する。弾性パッド4は左右方向の略中央に、左右の履体3A,3Bの固定手段6A、7Aに対応する共通凹部25C,26Cを備え、共通凹部25C,26Cの左側に左の履体3Aの固定手段6A,7Aに対応する左用凹部25A,26Aを、該共通凹部25C,26Cの右側に右の履体3Bの固定手段6A,7Aに対応する右用凹部25B,26Bを備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、土木機械、建設機械等に使用する履帯走行装置、取り分け偏芯式の金属製履帯用の弾性パッドに関するものである。
土木機械、建設機械等には、一般に前後の遊動輪と駆動輪とに金属製履帯を巻き掛けた履帯走行装置が採用されている。この金属製履帯を備えた履帯走行装置では、市街地等での作業に際して舗装路面の損傷を防止するために、金属製履帯の各履体の接地面側にゴムパッド等の弾性パッドを装着するようになっている(特許文献1)。
金属製履帯は、接地面側に滑り止め用の突条部が凹凸状に形成された多数の履体を備え、その各履体の反接地面側に各2個の固定手段(固定ボルト、固定ナット)により左右一対の連結リンクが固定され、その左右一対の連結リンクが連結ピンにより周方向に連結されている。弾性パッドは履体の突条部間の溝部に対応する突条部と、各固定手段の固定ボルトの頭部が入る凹部とを装着面側に備え、左右両端側の2個の締結手段(締結ボルト・締結ナット)により履体に着脱自在に締結して装着されている。
また履帯走行装置には、狭い作業現場への進入を容易にすると共に、運搬時に左右幅の狭い車両に積載できるように、遊動輪、駆動輪等に対して左右方向の内側に偏芯させて装着する偏芯式履帯もある(特許文献2)。
弾性パッドを履体に装着する場合には、その装着面側の突条部を履体の接地面側の突条部間に形成された溝部に組み合わせた後、左右両端側の締結手段により弾性パッドを履体に締結して装着するようになっている。
履体の左右中央に一対の連結リンクを配置した通常の金属製履帯の場合には、弾性パッドの装着面側に、固定手段の固定ボルトの頭部が入る丸孔状の凹部を左右対称に設けることにより、一種類の弾性パッドを左右の何れの金属製履帯に共通に使用することができる。
しかし、左右一対の連結リンクに対して履体を左右方向の内側に偏芯させて配置した偏芯式の金属製履帯の場合には、左の履体と右の履体とで左右一対の連結リンクから履体の左右両側の締結手段までの寸法が異なるため、一種類の弾性パッドを左右の金属製履帯の履体に兼用することはできない。
また履体の接地面側は、前進時、後退時の走行性能を考慮して各滑り止め用の突条部相互間の間隔、形状を変える等、弾性パッドに対応する箇所の形状を見ても必ずしも対称形状になっていないため、一種類の弾性パッドを左右の金属製履帯の何れかで左右に反転させて装着することもできない。従って、偏芯式の金属製履帯用の弾性パッドは左用と右用とを別々に製作する必要があり、弾性パッドの製作コストがアップする問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、偏芯式の金属製履帯用であるにも拘わらず、一種類の弾性パッドを左右の各履体に兼用して使用することができ、弾性パッドを容易且つ安価に製造できる履帯走行装置を提供することを目的とする。
本発明は、履体3A,3Bと、該履体3A,3Bの反接地面にその左右方向の一方側に偏芯して配置された左右一対の連結リンク5A,5Bと、前記履体3A,3Bと前記一対の連結リンク5A,5Bとを固定する固定手段6A,7A、6B,7Bとを含む金属製履帯1A,1Bを備え、前記履体3A,3Bの接地面側に弾性パッド4を着脱自在に装着した履帯走行装置において、前記弾性パッド4は前記履体3A,3Bへの装着面側に、前記固定手段6A,7A、6B,7Bとの干渉を避けるための凹部25A〜25C,26A〜26Cを左右に略対称に備えたものである。
前記金属製履帯1A,1Bの周方向にハ字状に配置された前記一対の連結リンク5A,5Bを備え、該各連結リンク5A,5Bの長手方向に前記固定手段6A,7A、6B,7Bを2個配置したのもでもよい。
前記弾性パッド4は左右方向の略中央に、左右の前記履体3A,3Bの前記固定手段6A,7A、6B,7Bに対応する共通凹部25C,26Cを備え、該共通凹部25C,26Cの左側に左の前記履体3Aの前記固定手段6A,7A、6B,7Bに対応する左用凹部25A,26Aを、該共通凹部25C,26Cの右側に右の前記履体3Bの前記固定手段6A,7A、6B,7Bに対応する右用凹部25B,26Bを夫々備えたものでもよい。
前記共通凹部25C,26Cは左右方向に長い長孔状であることもある。前記凹部25A,26A、25B,26Bの内、前記固定手段6A,7A、6B,7Bが入らない凹部25を塞ぐ蓋30を設けたものでもよい。
本発明では、偏芯式の金属製履帯用であるにも拘わらず、一種類の弾性パッドを左右の各履体に兼用して使用することができ、弾性パッドを容易且つ安価に製造できる利点がある。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図8は本発明に係る履帯走行装置の第1の実施形態を示す。偏芯式の金属製履帯1A,1Bを採用した履帯走行装置において、その左右一対の金属製履帯1A,1Bは図1に示すように車体中心2の左右両側に略対称に配置されている。そして、金属製履帯1A,1Bには、市街地等での作業時に舗装路面の損傷を防止するために、図1、図2に示すように必要に応じて各履体3A,3Bの接地面側に弾性パッド4が着脱自在に装着される。なお、図1の矢印は、金属製履帯1A,1Bの前進時の回動方向を示す。
各金属製履帯1A,1Bは無端状であって、図1、図2に示すように、周方向に等間隔置きに配置された多数の鉄履体等の金属製の履体3A,3Bと、各履体3A,3Bの反接地面側の左右中央よりも外側に若干偏芯して配置された左右一対の連結リンク5A,5Bと、連結リンク5A,5Bの長手方向の2箇所で履体3A,3Bと各連結リンク5A,5Bとを締結し固定する固定手段6A,7A、6B,7Bと、金属製履帯1A,1Bの周方向に隣り合う各連結リンク5A,5Bの端部同士を屈折自在に連結する連結ピン8A,8Bとを備え、その各履体3A,3Bの接地面側に左右両側の締結手段9により弾性パッド4が着脱自在に装着されている。
履体3A,3Bは左右方向に長い略矩形状である。この履体3A,3Bの接地面側には、図3、図4に示すように、金属製履帯1A,1Bの周方向に3個の滑り止め用の突条部10と、その突条部10間に位置する2個の溝部11とが左右方向に長く形成されている。一対の連結リンク5A,5Bは、図3〜図5に示すように、金属製履帯1A,1Bの周方向(履体3A,3Bの幅方向)に対して斜めに傾斜するリンク部13と、このリンク部13の両端に略平行に設けられた連結部14,15とを有し、金属製履帯1A,1Bの周方向(履体3A,3Bの幅方向)に沿ってハ字状に配置されている。
一対の連結リンク5A,5Bは、図5に示すように、一方の連結部14間に隣り合う一対の連結リンク5A,5Bの他方の連結部15が位置し、その両連結部14,15に挿通する連結ピン8A,8Bにより連結されている。他方の連結部15には、連結ピン8A,8Bに套嵌された筒体16が挿入されている。
なお、他方の連結部15間の間隔は遊動輪、駆動輪(何れも図示省略)の幅に対応しており、各金属製履帯1A,1Bはその連結リンク5A,5B等により構成された連結リンク機構を介して遊動輪、駆動輪等に巻き掛けられている。
固定手段6A,7A、6B,7Bは、図2〜図4、図6〜図8に示すように、履体3A,3B側から各連結リンク5A,5Bのリンク部13に挿通された固定ボルト18と、この固定ボルト18に螺合する固定ナット19とを備え、各連結リンク5A,5Bに対応してそのリンク部13の長手方向の両端部に2個配置されている。
弾性パッド4は、図2、図4、図6〜図8に示すように、その装着面側に設けられた板金製の芯金21と、この芯金21に固着されたゴム部等の弾性ラグ部22とを有する。芯金21は履体3A,3Bの接地面の形状に沿って凹凸状に形成され、また弾性ラグ部22は芯金21から盛り上がり状に形成されている。弾性パッド4の装着面側には、履体3A,3Bの溝部11に対応する2個の突条部28が設けられている。
弾性パッド4の各突条部28には、図4、図6〜図8に示すように、左右両端側に締結手段9の締結ボルト23が左右の略対称位置に配置され、また締結ボルト23間の中間に、弾性パッド4を履体3A,3Bに装着したときに固定手段6A,7A、6B,7Bとの干渉を避けるための左右方向に複数個(例えば3個)の凹部25A〜25C、26A〜26Cが左右の略対称位置に設けられている。
締結手段9は、図7、図8に示すように、締結ボルト23と、この締結ボルト23に螺合する締結ナット24とを有し、その締結ボルト23は頭部23aが芯金21の裏側で弾性ラグ部22内に埋め込まれ、芯金21を貫通して装着面側に突出している。なお、締結ボルト23の頭部23aは芯金21に溶接等で固定してもよい。締結ボルト23は履体3A,3Bの左右両端部の通孔27に挿入され、その履体3A,3Bの裏側に締結ナット24が螺合されている。
弾性パッド4の各突条部28の凹部25A〜25C、26A〜26Cには、図6〜図8に示すように、左右方向の略中央に配置された共通凹部25C,26Cと、この共通凹部25C,26Cの左右両側に配置された左用凹部25A,26A及び右用凹部25B,26Bとがあり、その各凹部25A〜25C、26A〜26Cは左右一対の連結リンク5A,5Bの固定手段6A,7A、6B,7Bに対応して左右に略対称に配置されている。
従って、弾性パッド4を左の金属製履帯1Aの履体3Aに装着する場合には、左右一対の連結リンク5Aの4個の固定手段6A,7Aの内、その左の連結リンク5Aの2個の固定手段6A,7Aの固定ボルト18の頭部18aが左用凹部25A,26Aに入り、その右の連結リンク5Aの2個の固定手段6A,7Aの固定ボルト18の頭部18aが共通凹部25C,26Cに入る。また弾性パッド4を右の金属製履帯1Bの履体3Bに装着する場合には、左右一対の連結リンク5Bの4個の固定手段6B,7Bの内、その左の連結リンク5Bの2個の固定手段6B,7Bの固定ボルト18の頭部18aが共通凹部25C,26Cに入り、右の連結リンク5Bの2個の固定手段6B,7Bの固定ボルト18の頭部18aが右用凹部25B,26Bに入る。
左の金属製履帯1Aでは、図6に示すように、左右一対の連結リンク5Aの内、右の連結リンク5Aが履体3Aの左右方向の略中央に位置している。そして、その右の連結リンク5A上の2個の固定手段6A,7Aの内、固定手段6Aは履体3Aの中央から右側に間隔A1を置いて、固定手段7Aは履体3Aの中央から左側に間隔A2を置いて夫々配置されている。なお、右の金属製履帯1Bでも、左右一対の連結リンク5Bの内、左の連結リンク5Bとその左の連結リンク5B上の2個の固定手段6B,7Bは、左の金属製履帯1Aと同様に配置されている。従って、共通凹部25C,26Cは、左右の各何れの金属製履帯1A,1Bにおいても、その各履体3A,3Bの左右中央側の各固定手段6A,7A、6B,7Bの固定ボルト18の頭部18aが収まるように左右方向に長い長孔状に形成されている。
なお、共通凹部25C,26Cは、図6に示すように間隔A1,A2に応じた長さにしてもよいし、図6の長い方の共通凹部26Cに合わせて略同一長さにしてもよい。また左用凹部25A,26A、右用凹部25B,26Bは、真円状又は左右に長い長孔状の何れでもよい。
このような構成の弾性パッド4を使用すれば、金属製履帯1A,1Bが偏芯式であるにも拘わらず、一種類の弾性パッド4を図7、図8に示すように左右の何れの金属製履帯1A,1Bの履体3A,3Bにも装着することができ、弾性パッド4の製作コストを低減することができる。
例えば左の金属製履帯1Aの履体3Aに弾性パッド4を装着する場合には、弾性パッド4の左右両側の締結ボルト23を履体3Aの左右両端側の通孔27に合わせて挿入する。このとき弾性パッド4の2個の共通凹部25C,26Cが右側の連結リンク5Aの2個の固定手段6A,7Aに対応し、弾性パッド4の2個の左用凹部25A,26Aが左側の連結リンク5Aの2個の固定手段6A,7Aに対応して、前後、左右の4個の固定手段6A,7Aの各固定ボルト18の頭部18aが各凹部25A,26A、25C,26C内に入る。その後、弾性パッド4の両端の締結ボルト23に締結ナット24を螺合して締結すれば、弾性パッド4を図7、図8に示すように締結手段9を介して左の履体3Aに装着することができる。
また弾性パッド4を右の金属製履帯1Bの履体3Bに装着する場合にも、同様に弾性パッド4の左右両端側の締結ボルト23を履体3Bの左右両端側の通孔27に合わせて挿入する。このとき弾性パッド4の2個の共通凹部25C,26Cが左側の連結リンク5Bの2個の固定手段6A,7Aに対応し、右用凹部25B,26Bが右側の連結リンク5Bの2個の固定手段6A,7Aに対応して、その4個の固定ボルト18の頭部18aが4個の凹部25B,26B、25C,26C内に入る。このため弾性パッド4を左の履体3Aと同様にして右の履体3Bにも装着することができる。
従って、一種類の弾性パッド4を左右の金属製履帯1A,1Bの何れの履体3A,3Bにも兼用して使用することができ、弾性パッド4の製作コストを低減することができる。また弾性パッド4が一種類であるため、その部品管理も容易である。
しかも弾性パッド4の左右両側の締結ボルト23を履体3A,3Bの左右両端側の通孔27に合わせて挿入した後、その締結ボルト23に締結ナット24を螺合して締結すればよいので、弾性パッド4の装着時の取り扱いも容易である。また共通凹部25C,26Cは履体3A,3Bの中央側の2個の各固定手段6A,7Aの間隔A1,A2に応じて左右方向に長く形成しているため、弾性パッド4の左右方向の中央側に別々に凹部を設ける場合に比較して構造を単純化でき、この点からも弾性パッド4の製作コストを低減することができる。
図9(a)(b)は本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態では、履体3A,3Bの左右方向の中央側に近い連結リンク5A,5Bに対応する2個の固定手段6A,7A、6B,7Bの内、その一方の固定手段6A,6B又は固定手段7A,7Bが履体3A,3Bの左右方向の中央に配置されている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
図9(a)では固定手段7A,7Bが履体3A,3Bの左右方向の中央に配置されている。このような場合には、固定手段7A,7Bに対応する共通凹部26Cは弾性パッド4の左右方向の略中央に丸孔状に設け、固定手段6A,6Bに対応する共通凹部25Cは左右方向に長くすればよい。
図9(b)では固定手段6A,6Bが履体3A,3Bの左右方向の中央に配置されている。このような場合には、逆に固定手段6A,6Bに対応する共通凹部25Cは弾性パッド4の左右方向の略中央に丸孔状に設け、固定手段7A、7Bに対応する共通凹部26Cは左右方向に長く設ければよい。
図10(a)(b)は本発明の第3の実施形態を示す。図10(a)は金属製履体3A,3Bの偏芯量が大きい場合であり、左の履体3Aでは一対の連結リンク5A及びそれに対応する固定手段6A,7Aが左半分に、右の履体3Bでは一対の連結リンク5B及びそれに対応する固定手段6B,7Bが右半分に夫々配置されている。図10(b)は金属製履体3A,3Bの偏芯量が小さい場合であり、左の履体3Aでは中央側となる右の連結リンク5Aとそれに対応する2個の固定手段6A,7Aが左の履体3Aの右側に配置され、右の履体3Bでは中央側となる右の連結リンク5Bとそれに対応する2個の固定手段6B,7Bが左の履体3Bの左側に配置されている。
このような場合には、中央側の連結リンク5A,5Bの2個の固定手段6A,6B、7A,7Bに対応して共通凹部25C,26Cは長孔状に構成すればよい。
図11は本発明の第4の実施形態を示す。この実施形態では、左右一対の連結リンク5A,5Bは履体3A,3Bの反接地面側に固定手段6A,7A、6B,7Bにより略平行に固定されている。各連結リンク5A,5Bは略真っ直ぐなリンク部13の両端に連結部14,15を有し、その一方の連結部15は他方に連結部14が入る二又状になっている。そして、各リンク部13に対応して左右方向の略同一位置に2個の固定手段6A,7A、6B,7Bが設けられ、この2個の固定手段6A,7A、6B,7Bにより各連結リンク5A,5Bが履体3A,3Bに固定されている。
弾性パッド4の装着面側には、履体3A,3Bの中央側の連結リンク5A,5Bの固定手段6A,7A、6B,7Bに対応する共通凹部25C,26Cと、この共通凹部25C,26Cの左右両側に配置された左用凹部25A,26A及び右用凹部25B,26Bが設けられている。共通凹部25C,26Cは左右方向の長孔状であり、また左用凹部25A,26A及び右用凹部25B,26Bは丸孔状であって、左右方向に略対称に設けられている。
このように左右一対の連結リンク5A,5Bを略平行に配置し、その各連結リンク5A,5Bを固定手段6A,7A、6B,7Bにより履体3A,3Bに固定した偏芯式の金属製履帯1A,1Bにおいても、その弾性パッド4の装着面側に、連結リンク5A,5Bの各固定手段6A,7A、6B,7Bに対応して共通凹部25C,26C、左用凹部25A,26A及び右用凹部25B,26Bを設けることにより、一種類の弾性パッド4を左右の何れの履体3A,3Bにも共通に使用することができる。
図12、図13は本発明の第5の実施形態を示す。この実施形態では、左用凹部25A,26Aと右用凹部25B,26Bとの内、使用しない不要な凹部25を栓、その他の蓋30により塞ぐようにしている。蓋30は弾性パッド4の芯金21の開口部31を塞ぐ大きさであって、周方向に複数個の弾性係合片32を有し、その弾性係合片32を内側に弾性変形させながら開口部31から凹部25内に挿入して、弾性係合片32の抜け止め部32aが芯金21の開口部31の縁に裏側から係合するようにしている。
このようにすれば、弾性パッド4の装着面側に使用しない左用凹部25A,26A又は右用凹部25B,26Bがあるにも拘わらず、その左用凹部25A,26A又は右用凹部25B,26Bに泥等が詰まったり付着して成長する等の問題を解消できる。また内外方向に弾性変形可能な弾性係合片32を有する蓋30を使用すれば、その蓋30を凹部25に対応して弾性パッド4に容易に装着できる。
図14は本発明の第6の実施形態を示す。この実施形態の蓋30は、外端側に設けられた打撃部(又は押圧部)33と中間に設けられたテーパー状の抜け止め部34とを有する中実材により栓状に構成されている。
この蓋30を装着する場合には、その先端側を芯金21の開口部31に挿入して打撃部33側をハンマー等で打撃して凹部25内へと打ち込む。そして、蓋30の抜け止め部34が芯金21の開口部31を通過すると、その抜け止め部34が芯金21の開口部31の裏側に係合する。これによって蓋30を離脱不能に装着できる。このような構成の蓋30を使用して凹部25を塞いでもよい。
図15、図16は本発明の第7の実施形態を示す。この実施形態の蓋30は、周方向に複数個の抜け止め部35と、回転操作用の係合部36とを有する。弾性パッド4の凹部25の内周には、蓋30を凹部25内に押し込むときに、その抜け止め部35が芯金21を通過するように切り欠き部37が設けられている。抜け止め部35は弾性ラグ部22側で凹部25の内周面に食い込み易くなるように周方向の両側又は片側が傾斜状になっている。
弾性パッド4に蓋30を装着して凹部25を塞ぐ場合には、先ず蓋30の抜け止め部35を芯金21の切り欠き部37に合わせて、蓋30を凹部25内に押し込む。そして、蓋30の抜け止め部35が芯金21を通過した後に、係合部36に係合する工具により蓋30を矢印方向へと回転させて、その抜け止め部35を芯金21の裏側に係合させる。この場合には、抜け止め部35が弾性ラグ部22側で凹部25の内周面にその弾性に抗して食い込むことにより、蓋30を固定できる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。例えば金属製履帯1A,1Bの履体3A,3Bは鉄履体が一般的であるが、鉄履体以外のものでもよい。鉄履体3A,3Bは板金材により構成してもよい。また履体3A,3B、弾性パッド4の断面形状は適宜変更可能である。弾性パッド4の弾性ラグ部22の接地面形状も適宜変更可能である。また弾性パッド4の接地面側は弾性ラグ部22を形成するほど突出させる必要はなく、比較的低い弾性接地部を設けたものでもよい。
凹部25A〜25C,26A〜26Cは固定手段6A,7A、6B,7Bとの干渉を避けるものであり、固定ボルト18の挿通方向に応じて固定ボルト18の頭部18aを避けるようにしてもよいし、固定ボルト18に螺合する固定ナット19を避けるように設けてもよい。また凹部25A〜25C,26A〜26Cの形状は丸孔状、長円状等が適当であるが、角孔状その他の形状でもよい。
左右の履体3A,3Bにおいて、その左右の固定手段6A,7A、6B,7B間に十分な間隔がある場合には、弾性パッド4の装着面側には、各固定手段6A,7A、6B,7B毎に別々に凹部を設けてもよい。その場合にも、各凹部は弾性パッド4の装着面側に左右略対称に配置することにより、弾性パッド4を左右の履体3A,3Bに装着できる。
蓋30はあってもよいし、なくてもよい。また蓋30はゴム、プラスチック等の弾性材により構成してもよい。その場合、蓋30は凹部25内に押し込むことにより、開口部31の内側に係合して固定されるようにしてもよいし、接着剤等により弾性パッド4の内周に固着するようにしてもよい。また蓋30は凹部25内にねじ込むようにしてもよい。更に蓋30は凹部25の開口側を塞ぐことができるものであればよく、その形状、構造は自由に変更可能である。
弾性パッド4を履体3A,3Bに装着するときに、金属製履体3A,3Bの周方向に対してその向きが一定となるようにする必要がある場合には、弾性パッド4の装着時の向きを示す目印を設けることが望ましい。また履体3A,3Bに装着するときに、その向きが問題にならないような弾性パッド4の場合には、弾性パッド4を前後方向、左右方向に180度反転させても履体3A,3Bに装着できるようにしてもよい。
1A,1B 金属製履帯
3A,3B 履体
4 弾性パッド
5A,5B 連結リンク
6A,7A、6B,7B 固定手段
8A,8B 連結ピン
9 締結手段
18 固定ボルト
18a 頭部
21 芯金
22 弾性ラグ部
23 締結ボルト
25A,26A 左用凹部
25B,26B 右用凹部
25C,26C 共通凹部
25 凹部
30 蓋
3A,3B 履体
4 弾性パッド
5A,5B 連結リンク
6A,7A、6B,7B 固定手段
8A,8B 連結ピン
9 締結手段
18 固定ボルト
18a 頭部
21 芯金
22 弾性ラグ部
23 締結ボルト
25A,26A 左用凹部
25B,26B 右用凹部
25C,26C 共通凹部
25 凹部
30 蓋
Claims (5)
- 履体(3A,3B)と、該履体(3A,3B)の反接地面にその左右方向の一方側に偏芯して配置された左右一対の連結リンク(5A,5B)と、前記履体(3A,3B)と前記一対の連結リンク(5A,5B)とを固定する固定手段(6A,7A)(6B,7B)とを含む金属製履帯(1A,1B)を備え、前記履体(3A,3B)の接地面側に弾性パッド(4)を着脱自在に装着した履帯走行装置において、前記弾性パッド(4)は前記履体(3A,3B)への装着面側に、前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)との干渉を避けるための凹部(25A〜25C,26A〜26C)を左右に略対称に備えたことを特徴とする履帯走行装置。
- 前記金属製履帯(1A,1B)の周方向にハ字状に配置された前記一対の連結リンク(5A,5B)を備え、該各連結リンク(5A,5B)の長手方向に前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)を2個配置したことを特徴とする請求項1に記載の履帯走行装置。
- 前記弾性パッド(4)は左右方向の略中央に、左右の前記履体(3A,3B)の前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)に対応する共通凹部(25C,26C)を備え、該共通凹部(25C,26C)の左側に左の前記履体(3A)の前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)に対応する左用凹部(25A,26A)を、該共通凹部(25C,26C)の右側に右の前記履体(3B)の前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)に対応する右用凹部(25B,26B)を夫々備えたことを特徴とする請求項2に記載の履帯走行装置。
- 前記共通凹部(25C,26C)は左右方向に長い長孔状であることを特徴とする請求項3に記載の履帯走行装置。
- 前記凹部(25A,26A)(25B,26B)の内、前記固定手段(6A,7A)(6B,7B)が入らない凹部(25)を塞ぐ蓋(30)を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の履帯走行装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012195089A JP2014051123A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | 履帯走行装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012195089A JP2014051123A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | 履帯走行装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014051123A true JP2014051123A (ja) | 2014-03-20 |
Family
ID=50610043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012195089A Pending JP2014051123A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | 履帯走行装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014051123A (ja) |
-
2012
- 2012-09-05 JP JP2012195089A patent/JP2014051123A/ja active Pending
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