JP2014050666A - 薬剤揮散容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】台座部と蓋部とを確実に固定することができる薬剤揮散容器を提供する。
【解決手段】下端が開口し内部に薬剤2を収納可能40な空間を有し、周壁41に揮散孔42を有する蓋部4と、薬剤2を載置し、薬剤2を収納した蓋部4の下端開口を塞ぐ台座部7と、台座部7の周縁と係合し、台座部7上に蓋部4を固定するリング状部材5とを備える。蓋部4の下端開口の周縁にはフランジ部45が設けられている。リング状部材5は、台座部7の上面とでフランジ部45を上下から挟持する。台座部7の保持支柱73には、蓋部4の収納空間40の内外を連通する連通部38が設けられている。台座部7の上面には、堰部36の周囲に、リング状のパッキン70が設けられている。リング状部材5は、台座部7との係合時に、リング状部材5の下端部が台座部7の下端部よりも下方に突き出ており、リング状部材5には、連通部38と通気可能な通気孔8が設けられている。
【選択図】図25

Description

本発明は、芳香剤、消臭剤などの種々の揮散性を有する薬剤を揮散させる薬剤揮散容器に関する。
室内や自動車などの空間の臭気による不快感をなくし、快適な空間を生み出すために、薬剤を自然に揮散させる薬剤揮散容器が広く使用されている。この薬剤揮散容器には、ゲル状、固形状、液状など、種々の薬剤が用いられており、その中で保形性のあるゲル状薬剤を用いた薬剤揮散容器として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の薬剤揮散容器は、図31(a)、(b)に示すように、ゲル状薬剤100を載置する台座部101を有し、下端が開口するカップ状の蓋部102により薬剤100が覆われた構成となっている。蓋部102の周壁103には揮散孔104が設けられ、蓋部102内に収納された薬剤100が徐々に揮散することにより、揮散した薬剤が揮散孔104から外部に放出され、薬効が得られる。
実公昭57−1950号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の薬剤揮散容器では、蓋部102の下端開口内に台座部101を嵌合することで台座部101と蓋部102とを固定するように構成されているため、薬剤揮散容器が倒れたりすると、容易に台座部101と蓋部102との固定が外れ、台座部101と蓋部102との隙間から内部のゲル状薬剤100から吐き出されて遊離した水分の一部が漏れ出してしまうという課題があった。また、蓋部102内が台座部101により完全に密閉されていると、使用前に蓋部102内の酸素が消費されることで、蓋部102内が減圧し、その結果、蓋部102の周壁103の一部が凹むという課題もある。
本発明は、上記した課題に着目してなされたもので、台座部と蓋部とを確実に固定することができる薬剤揮散容器を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下端が開口し内部に薬剤を収納可能な空間を有し、周壁に薬剤を揮散させる揮散孔を有する蓋部と、前記薬剤を載置するとともに、前記薬剤を収納した前記蓋部の下端開口を塞ぐ台座部と、前記台座部の周縁と係合し、前記台座部上に前記蓋部を固定するリング状部材と、を備え、前記蓋部の下端開口の周縁には外方に延出するフランジ部が設けられ、前記リング状部材は、前記台座部の上面とで前記フランジ部を上下から挟持することを特徴とする薬剤揮散容器により達成される。
上記構成の薬剤揮散容器によれば、蓋部の下端開口を塞ぐ台座部に対して上方からリング状部材を被せ、リング状部材と台座部の周縁とを係合させることにより、蓋部内を密閉した状態で蓋部を台座部上に固定することができる。このとき、蓋部は、フランジ部が台座部の上面とリング状部材とで上下から挟持されているので、蓋部を確実に台座部に固定できる。よって、誤って薬剤揮散容器が倒れたりした場合でも、台座部と蓋部との固定が外れることがなく、また、蓋部内に収納された薬剤から吐き出されて遊離した水分の一部が外部に漏れることを抑制・防止できる。また、フランジ部が台座部の上面とリング状部材とで挟持されることで、蓋部内を良好に密閉することができる。薬剤揮散容器を使用開始するときには、揮散孔を介して蓋部内に収納された薬剤を徐々に外部に揮散させることにより、薬剤の薬効が得られる。
上記構成の薬剤揮散容器において、前記台座部には、前記蓋部の収納空間の内外を連通する連通部が設けられていることが好ましい。上記構成の薬剤揮散容器においては、使用前に蓋部内の酸素が消費されることで、蓋部内が減圧し、その結果、蓋部の一部が凹んでしまう。蓋部の一部が凹むと、薬剤揮散容器の見栄えが悪くなり、薬剤が蓋部内に未だ残った未使用の状態で薬剤揮散容器が廃棄処分されてしまうような無駄が生じることがある。この構成の薬剤揮散容器によれば、台座部に蓋部の収納空間の内外を連通する連通部が設けられ、連通部を介して収納空間内外の空気の流通が可能になっているので、使用前に蓋部内が減圧して蓋部の一部が凹むことを防止できる。その結果、上記した問題点を解決することができる。
また、前記台座部の上面には、上面から突き出る環状のコンタクトリングが設けられており、前記フランジ部は、前記コンタクトリングと前記リング状部材とで上下から挟持されることが好ましい。この実施態様によれば、台座部の上面にコンタクトリングを設けることで、蓋部のフランジ部がコンタクトリングの上面とリング状部材とで強固に挟持されるので、蓋部を台座部上にしっかりと液密に固定することができる。
なお、台座部の上面にコンタクトリングを設けることに代えて、台座部の上面にリング状のパッキンを設け、フランジ部を、パッキンを介して台座部とリング状部材とで上下から挟持するように構成してもよい。この実施態様によれば、台座部の上面にパッキンを設けることで、蓋部のフランジ部がパッキンと当接するので、蓋部を台座部上により液密に固定することができる。
上記構成の薬剤揮散容器の好ましい一実施態様においては、前記台座部には、前記台座部の上面から突き出て前記薬剤を貫通する保持支柱が設けられており、前記保持支柱は、下端が開口した筒状体からなり、前記連通部は、前記保持支柱に設けられていることを特徴としている。この実施態様によれば、蓋部を台座部上に液密に固定した状態で、蓋部の収納空間の内外を連通することができる。
この実施態様において、前記リング状部材は、前記台座部との係合時に、前記リング状部材の下端部が前記台座部の下端部よりも下方に突き出ており、前記リング状部材には、前記連通部と通気可能な通気孔が設けられていることが好ましい。この実施態様によれば、台座部とリング状部材との係合時には、リング状部材の下端部が台座部の下端部よりも下方に突き出るため、薬剤揮散容器を台などの上に置いた際に、台座部が宙に浮き、連通部が閉じられるのが防止されるうえ、通気孔を介してリング状部材の内外が通気することで、蓋部の内外の空気の連通が良好になる。
この実施態様において、前記台座部には、前記台座部の上面から突き出て前記蓋部の内壁面と対向する環状の堰部が設けられていることが好ましい。この実施態様によれば、台座部上に蓋部を載置する際に、堰部により蓋部を最適な位置に位置決めすることができる。また、リング状部材と台座部との係合により蓋部を台座部上に固定する際に、蓋部が紙製や薄手のプラスチック製などの柔らかい材質であると、リング状部材の締め付けにより、蓋部が内側に押し込まれる恐れがある。このとき、堰部がストッパーとして機能して蓋部が内側に押し込まれるのを防ぐことで、蓋部の形状を保持できる。また、このとき、蓋部の内周面が堰部の外周面と当接することで蓋部内をより良好に密閉することができる。
また、他の実施態様においては、前記連通部は、前記コンタクトリングに設けられていることを特徴としている。この実施態様によれば、簡単な構造で蓋部の収納空間の内外を連通する連通部を設けることができる。
他の実施態様において、前記台座部の上面には、前記薬剤の周囲に、前記薬剤から吐き出されて遊離した水分を貯留するための貯水溝が1つまたは複数設けられていることが好ましい。上記構成の薬剤揮散容器において、薬剤がゲル状の場合には、時間の経過と共に含有する水分が薬剤から吐き出されて遊離するが、この実施態様によれば、この遊離した水分を貯水溝に貯留することで、水分が薬剤揮散容器から漏れ出すことを防止できる。
他の実施態様においても、前記台座部の上面には、上面から突き出て前記蓋部の内壁面と対向する環状の堰部を設けることができ、さらに、前記1つまたは複数の貯水溝は、前記コンタクトリングと前記堰部との間に設けられていることが好ましい。この実施態様によれば、コンタクトリングと堰部との間で水分を保持することができ、水分がコンタクトリングを超えて滲み出すことを防止できるので、水分が薬剤揮散容器から漏れ出すことを良好に防止できる。
他の実施態様において、前記台座部は、前記フランジ部を囲繞する周壁部を有し、前記周壁部の下端部は、前記台座部の下面よりも突き出ており、かつ、前記リング状部材の係合時に前記リング状部材の下端部よりも下方に突き出ていることが好ましい。この実施態様によれば、台座部とリング状部材との係合時には台座部の周壁部の下端部がリング状部材の下端部よりも下方に突き出る。そのため、例えば薬剤揮散容器が誤って台上などに落下した場合においては、台座部が主に台などから衝撃を受ける。ここで、リング状部材の下端部が台座部の周壁部の下端部よりも下方に突き出ることで、落下時にリング状部材が主に台などから衝撃を受けると、リング状部材には台座部との係合が外れる上向きの力が作用するため、衝撃の度合いが大きいと、落下時の衝撃によりリング状部材が台座部から外れる恐れがあるが、この実施態様では、落下時の衝撃を主に台座部に作用させることで、リング状部材が台座部から外れることを防止できる。
本発明の上記したいずれの実施態様においても、前記台座部および前記リング状部材は、雌ネジ部および雄ネジ部の螺合により互いに係合され、前記台座部の下面には、前記台座部および前記リング状部材が係合する回転方向に向けて深く傾斜する溝が1つまたは複数設けられていることが好ましい。この実施態様によれば、リング状部材に対して台座部を回転させて両者を係合させる場合には、溝に指の爪などを引っ掛けて台座部を回転させれば、両者を容易に係合させることができる。一方で、両者の係合を外すためにリング状部材に対して台座部を上記とは反対方向に回転させる場合には、溝に指の爪などを引っ掛けても、爪などが溝上を滑って台座部を回転させることができず、両者の係合を外すことが困難となる。このように、この実施態様においては、リング状部材から台座部を取り外すことを防止できる。
本発明の薬剤揮散容器によれば、台座部と蓋部とを確実に固定することができるので、誤って薬剤揮散容器が倒れたりした場合でも、台座部と蓋部との固定が外れることがなく、蓋部内に収納された薬剤から吐き出されて遊離する水分が漏れ出すことを防止できる。また、フランジ部が台座部の上面とリング状部材とで挟持されることで、蓋部内を良好に密閉することができる。また、台座部に連通部を設ければ、使用前に蓋部内が減圧して蓋部の一部が凹むことを防止できる。また、蓋部を台座部上に固定する際、蓋部のフランジ部を、パッキンを介して台座部の上面とリング状部材とで挟持すれば、蓋部内をほぼ完全に密閉することができる。また、この際、台座部の薬剤を保持する保持支柱に連通部を設ければ、蓋部内をほぼ完全な密閉状態としたうえで、連通部を介して蓋部の収納空間の内外を空気が流通可能となる。
本発明の第1実施形態に係る薬剤揮散容器の縦断面図である。 図1の薬剤揮散容器の台座部およびリング状部材の係合部を拡大した拡大断面図である。 蓋部の正面図である。 台座部(鍔部材を除く)の斜め上方から見た斜視図である。 台座部(鍔部材を除く)の斜め下方から見た斜視図である。 台座部(鍔部材を除く)の側面図である。 図1の台座部(鍔部材を除く)の平面図である。 図1の台座部(鍔部材を除く)の底面図である。 図7のB−B線に沿う断面図である。 図9の一部分を拡大して示す拡大断面図である。 図7のA−A線に沿う断面図である。 鍔部材の斜め上方から見た斜視図である。 鍔部材の斜め下方から見た斜視図である。 鍔部材の平面図である。 鍔部材の底面図である。 鍔部材の側面図である。 図14のC−C線に沿う断面図である。 リング状部材の斜め上方から見た斜視図である。 リング状部材の斜め下方から見た斜視図である。 リング状部材の平面図である。 リング状部材の底面図である。 リング状部材の側面図である。 図20のD−D線に沿う断面図である。 図23の一部分を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る薬剤揮散容器の縦断面図である。 図25の台座部(鍔部材を除く)の斜視図である。 図25の台座部(鍔部材を除く)の側面図である。 図25の台座部(鍔部材を除く)の平面図である。 図25の台座部(鍔部材を除く)の底面図である。 図25の鍔部材および保持支柱の一部の斜め上方から見た斜視図である。 (a)は従来例の薬剤揮散容器の斜視図であり、(b)は(a)の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の第1実施形態に係る薬剤揮散容器1の縦断面図を示している。また、図2は、図1の薬剤揮散容器1の台座部3とリング状部材5との係合部6を拡大した拡大断面図である。第1実施形態の薬剤揮散容器1は、固形または半固形の薬剤2と、薬剤2を載置する台座部3と、台座部3上の薬剤2を覆う蓋部4と、台座部3上に蓋部4を固定するリング状部材5とを備えている。
薬剤2は、揮散性(薬効徐放性)を有し、空気中に揮散することで消臭、芳香などの薬効を奏するゲル状薬剤である。ゲル状薬剤は、例えば、水に、ゲル化剤、界面活性剤、揮散性物質、消臭・芳香成分などの薬剤成分を溶解または分散させたゾルをゲル化(固化または半固化)したものである。消臭・芳香成分としては、任意のものを採用することができ、例えば、天然香料や合成香料、両性界面活性剤系消臭剤、脂肪酸塩系消臭剤などを使用することができる。
蓋部4は、図1および図3に示すように、上端が閉じられ下端が開口したカップ状のものであり、内部に薬剤2を収納可能な収納空間40を有している。蓋部4の下端開口の周縁には、外方に延出するフランジ部45が一体に設けられている。蓋部4の周壁41には、収納空間40内の薬剤2を外部に揮散させるための揮散孔42が少なくとも1つ(例えば3つ)設けられている。揮散孔42は、薬剤揮散容器1の使用前は、カバー部材43によって塞がれている。カバー部材43は、蓋部4の周壁41に所定形状(例えばU字状、コ字状、円弧状など)のミシン目44を形成することで周壁41に設けられ、ミシン目44の両端を基部とし、ミシン目44を破断してカバー部材43を周壁41に対して回動させることで、揮散孔42が形成される。なお、各揮散孔42は、蓋部4内に収納される薬剤2よりも上方位置に設けられるのが好ましい。また、蓋部4の大きさとしては、収納される薬剤2の外周面と内壁面との間に隙間が設けられるような大きさとするのが好ましい。これにより、揮散面積が拡大し、揮散した薬剤2が蓋部4の内壁面との間を通って上昇し、各揮散孔42から外部に放出されるので、薬剤2の放出を円滑に行うことができる。上記した構成の蓋部4の材質は特に限定されるものではないが、容易に使い捨てできる点で、紙製(紙カップ)や薄手のプラスチック製(クリアカップ)であることが好ましい。
台座部3は、図1、図2および図4〜図11に示すように、合成樹脂製であって、平面視円形状に形成されており、底壁部30と、底壁部30の周縁から立ち上がる環状の周壁部31とを備えている。周壁部31の内面の上部には、後述するリング状部材5の雄ネジ部52と螺合する雌ネジ部32が設けられている(図1を参照)。この雄ネジ部52および雌ネジ部32は、台座部3の周縁とリング状部材5とを係合させる係合部6を構成している。周壁部31の下端部は、台座部3の下面よりも下方に突き出ている。
底壁部30の中央部には、底壁部30上に載置された薬剤2内に嵌合して薬剤2を底壁部30上に保持するための保持支柱33が設けられている。保持支柱33は、本実施形態では、底壁部30の上面から突き出る複数(図示例では4つ)の板状の保持板33Aからなり、各保持板33Aが底壁部30の中央位置を中心に放射状に延びることで、薬剤2が周方向に回転するのが規制されている。また、保持支柱33の上部には、円盤状の鍔部材34が取り外し可能に設けられており、鍔部材34により薬剤2が上下方向に移動するのが規制されている。
鍔部材34は、図12〜図17に示すように、円盤部34Aと、中央に開口を有し円盤部34Aの下面から突き出る平面視円状の凹部34Bと、上記開口の周縁に設けられ凹部34Bの上面から突き出る円筒状部34Cとを備えている。各保持板33Aの上部には、コ字状の溝33Bが形成されることで係止片33Cが設けられている。上記開口から各保持板33Aの上部を鍔部材34に嵌め込み、各保持板33Aのコ字状の溝33Bに凹部34Bおよび円筒状部34Cを嵌合させて係止片33Cを円筒状部34Cの上端に係止させることで、鍔部材34が保持支柱33に取り付けられる。また、この係合は保持支柱33の各保持板33Aの弾性変形に基づいて行なわれるので、鍔部材34を引っ張って各保持板33Aとの係合を解くことで、鍔部材34を取り外すことができる。
図1、図2および図4〜図11に戻って、底壁部30の上面には、載置される薬剤2の直径よりも僅かに大きい内径を有する環状の環状壁35が、底壁部30の上面から突き出るようにして設けられている。また、環状壁35の周囲には、環状壁35よりも高さが低く、底壁部30上に載置された蓋部4の内壁面と対向する環状の堰部36が、底壁部30の上面から突き出るようにして設けられている。さらに、堰部36の周囲には、堰部36よりも高さが低い環状のコンタクトリング37が、底壁部30の上面から突き出るようにして設けられている。
堰部36は、蓋部4の下端開口の直径よりも僅かに小さい外径を有しており、蓋部4を底壁部30上に載置する際に、蓋部4を最適な位置に位置させる位置決めとして機能する。また、後述するように、蓋部4を底壁部30上に載置した状態で、リング状部材5と台座部3との係合により蓋部4を台座部3に固定する際に、蓋部4が紙製や薄手のプラスチック製などの柔らかい材質であると、リング状部材5の締め付けにより、蓋部4の周壁41の下部が内側に押し込まれる恐れがある。このとき、堰部36がストッパーとして機能して蓋部4の周壁41の下部が内側に押し込まれるのを防ぐことで、蓋部4の周壁41の形状を保持できる。また、このとき、蓋部4の内壁面が堰部36の外周面と当接することで蓋部4の収納空間40内を良好に密閉することができる。
コンタクトリング37は、底壁部30上に載置される蓋部4のフランジ部45と対向する位置に設けられており、蓋部4が底壁部30上に載置される際、フランジ部45の下面がコンタクトリング37の上面と当接する。後述するように、リング状部材5は、台座部3との係合時に蓋部4のフランジ部45と対向する円環部50を備えており(図1を参照)、台座部3のコンタクトリング37とリング状部材5の円環部50とでフランジ部45を上下から挟持することで、蓋部4が確実に台座部3に固定される。これにより、使用時または使用前に薬剤揮散容器1が倒れたりした場合でも、台座部3と蓋部4との固定が外れることが防止される。また、フランジ部45が台座部3のコンタクトリング37とリング状部材5の円環部50とで挟持されることで、蓋部4の収納空間40内を液密に密閉することができる。
台座部3には、蓋部4の収納空間40の内外を連通する連通部38が設けられている。蓋部4の収納空間40内が完全に密閉されていると、薬剤揮散容器1の使用前に収納空間40内の酸素が消費されることで、収納空間40内が減圧し、その結果、蓋部4の周壁41の一部が凹むという問題が生じる。本実施形態では、連通部38を介して蓋部4の収納空間40の内外の空気の流通が可能になっているので、薬剤揮散容器1の使用前に収納空間40内が減圧することを防止でき、よって、蓋部4の周壁41が凹むことを防止できる。
本実施形態では、堰部36の外周面に上端から下端まで上下方向に延びる第1の溝部38Aが形成されているともに、底壁部30の上面に第1の溝部38Aと連続し、底壁部30の上面を径方向にコンタクトリング37を貫通して蓋部4外の周壁部31まで延びる第2の溝部38Bが形成されている。第1の溝部38Aは、堰部36の外周面と蓋部4の内壁面との間に隙間を形成し、第2の溝部38Bは、底壁部30の上面(コンタクトリング37)と蓋部4のフランジ部45との間に隙間を形成しており、第1、第2の溝部38A,38Bで蓋部4の収納空間40の内外を連通している。
連通部38の大きさや数は特に限定されず、台座部3に複数設けてもよい。また、連通部38の形状は本実施形態のように溝部である必要はない。例えば、第2の溝部38Bに代えてコンタクトリング37に貫通孔を形成することによっても、上記貫通孔および第1の溝部38Aにより蓋部4の収納空間40の内外を連通させることができる。また、底壁部30の上面に堰部36を設けない場合や、堰部36の外周面と蓋部4の内壁面とが必ずしも当接しない場合には、第1の溝部38Aを設ける必要はなく、第2の溝部38Bもしくはコンタクトリング37に形成する上記貫通孔だけで、蓋部4の収納空間40の内外を連通させることができる。
台座部3の底壁部30の上面には、薬剤2の周囲に1つまたは複数の貯水溝39が形成されている。本実施形態では、コンタクトリング37と堰部36との間に、複数の貯水溝39が周方向に沿って所定間隔をあけて並設されており、各貯水溝39は、堰部36の下端から底壁部30の上面を放射状にコンタクトリング37の手前まで延びている。この貯水溝39は、薬剤2から発散された水分を貯留するためのものである。薬剤2がゲル状の場合には、時間の経過とともにゲル状薬剤2が保持する水分の一部が吐き出される。吐き出された水分は、蓋部4の内壁面に付着し、内壁面を流下した後、堰部36の内外に分散されるが、堰部36の外側に分散された一部の水分は、堰部36の外周面に形成された複数の縦溝36Aを介してコンタクトリング37との間の底壁部30上に排出される。このとき、本実施形態では、底壁部30の上面に、各縦溝36Aに対応するように貯水溝39が形成されているので、排出された水分が各貯水溝39に貯留される。これにより、排出された水分がコンタクトリング37を越えて滲み出すのが防止されるため、薬剤揮散容器1の外側へ水分が漏れ出すのを防止することができる。なお、貯水溝39の形状や大きさ、数は特に限定されず、種々の形状や大きさ、数に設定することができる。
台座部3の下面には、雄ネジ部52および雌ネジ部32の螺合により、台座部3およびリング状部材5が係合する回転方向に向けて深く入り込む溝60が少なくとも1つ(例えば3つ)設けられている。このような構成の溝60は、台座部3およびリング状部材5が係合する回転方向に向けて深く傾斜する傾斜面61と、傾斜面61の先端に位置する鉛直面62とを備えており、リング状部材5に対して台座部3を回転させて両者を係合させる場合には、台座部3の鉛直面62に指の爪などを引っ掛けて台座部3を回転させれば、両者を容易に係合させることができる。一方で、両者の係合を外すためにリング状部材5に対して台座部3を上記とは反対方向に回転させる場合には、台座部3の傾斜面61に指の爪などを引っ掛けても、爪などが傾斜面61上を滑って台座部3を回転させることができないため、両者の係合を外すことが困難になっている。このように本実施形態では、台座部3からリング状部材5が容易に取り外されることが防止されている。
次に、リング状部材5は、図1、図2および図18〜図24に示すように、合成樹脂製であって、平面視円形状に形成されており、環状の円環部50と、円環部50を囲繞するように設けられ円環部50に一体に設けられた環状の囲繞部51とを備えている。円環部50の外周面には、台座部3(周壁部31)の内周面に設けられた雌ネジ部32と螺合する雄ネジ部52が設けられており、台座部3とリング状部材5との係合時、台座部3の周壁部31はリング状部材5の円環部50と囲繞部51との間に位置している。円環部50の下部内周面には、上下方向に延びる複数のリブ53が周方向に所定の間隔をあけて設けられており、円環部50の下部部分を補強している。円環部50は、リング状部材5と台座部3との係合時に蓋部4のフランジ部45と対向し、台座部3のコンタクトリング37とでフランジ部45を上下から挟持する。
囲繞部51は、台座部3とリング状部材5との係合時、台座部3の周壁部31を覆う化粧用のカバーであり、使用者が台座部3の周壁部31を回してリング状部材5と台座部3との係合を誤って外すことがないよう、周壁部31に直接触れることを防止している。囲繞部51は、その下端部が円環部50の下端部よりも下方に長く延び、かつ、台座部3とリング状部材5との係合時に台座部3の周壁部31の下端部よりも上方に位置するように、その長さが設定されている。これにより、台座部3とリング状部材5との係合時には台座部3の周壁部31の下端部がリング状部材5の囲繞部51の下端部よりも下方に突き出るため、例えば薬剤揮散容器1が誤って台上などに落下した場合において、台座部3が主に台などから衝撃を受ける。ここで、リング状部材5の囲繞部51の下端部が台座部3の周壁部31の下端部よりも下方に突き出ている場合は、落下時にリング状部材5が主に台などから衝撃を受けると、リング状部材5には台座部3との係合が外れる上向きの力が作用するため、衝撃の度合いが大きいと、落下時の衝撃によりリング状部材5が台座部3から外れる恐れがあるが、囲繞部51が周壁部31の下端部よりも上方に位置している本実施形態では、落下時の衝撃を主に台座部3に作用させることで、リング状部材5が台座部3から外れるのを防止している。
上記構成の第1実施形態の薬剤揮散容器1においては、使用前は薬剤2が蓋部4内に密閉されている一方、使用に際しては、ミシン目44を破断しカバー部材43を開いて揮散孔42を形成することで、各揮散孔42より揮散した薬剤2が外部に放出される。このとき、形成する揮散孔42の数を適宜選択することで、外部に放出される薬剤2の揮散量や匂いの強さを調節できる。また、薬剤2は蓋部4内の揮散孔42よりも下方に位置し、薬剤2が直接手で触れられることが防止されているので、幼児などに対する安全性が高い。
第1実施形態の薬剤揮散容器1によれば、蓋部4の下端開口を塞ぐ台座部3に対して上方からリング状部材5を被せ、リング状部材5と台座部3の周縁とを係合させることにより、蓋部4内を密閉した状態で蓋部4を台座部3上に固定することができる。このとき、蓋部4は、フランジ部45が台座部3の上面(コンタクトリング37)とリング状部材5の円環部50とで上下から挟持されているので、蓋部4を確実に台座部3に固定できる。よって、使用前や使用中に誤って薬剤揮散容器1が倒れたりした場合でも、台座部3と蓋部4との固定が外れることがなく、また、蓋部4内に収納された薬剤2から発散された水分が外部に漏れる量を抑制できる。また、フランジ部45が台座部3の上面(コンタクトリング37)とリング状部材5の円環部50とで挟持されることで、蓋部4内を良好に密閉することができる。
また、台座部3には、蓋部4の収納空間40の内外を連通する連通部38(第1、2の溝部38A,38B)が設けられ、連通部38(第1、2の溝部38A,38B)を介して収納空間40の内外を空気が流通可能になっているので、薬剤揮散容器1の使用前の酸素の消費によって蓋部4内が減圧することが防止され、その結果、蓋部4の一部が凹むことを防止できる。よって、薬剤揮散容器1の見栄えが悪くなることを防止できるため、薬剤2が蓋部4内に未だ残っている未使用の状態で薬剤揮散容器1が廃棄処分されてしまうようなことも防止できる。
また、台座部3の上面には、貯水溝39が複数設けられているので、時間の経過と共に薬剤2から含有する水分が発散されても、この発散される水分を各貯水溝39に貯留することができる。これにより、水分がコンタクトリング37を超えて薬剤揮散容器1から漏れ出すことを防止できる。
また、台座部3の上面には、蓋部4の内壁面と対向する堰部36が設けられているので、台座部3上に蓋部4を載置する際に、堰部36により蓋部4を最適な位置に位置決めすることができる。また、リング状部材5と台座部3との係合により蓋部4を台座部3上に固定する際に、蓋部4が紙製や薄手のプラスチック製などの柔らかい材質であると、リング状部材5の締め付けにより、蓋部4が内側に押し込まれる恐れがあるが、このとき、堰部36がストッパーとして機能して蓋部4が内側に押し込まれるのが防止されるので、蓋部4の形状を保持できる。また、このとき、蓋部4の内壁面が堰部36の外周面と当接することで蓋部4内をより良好に密閉することができる。
また、台座部3の下面には、台座部3およびリング状部材5が係合する回転方向に向けて深く入り込む溝60が設けられているので、リング状部材5に対して台座部3を回転させて両者を係合させる場合には、溝60の鉛直面62に指の爪などを引っ掛けて台座部3を回転させれば、両者を容易に係合させることができる。一方で、両者の係合を外すためにリング状部材5に対して台座部3を上記とは反対方向に回転させる場合には、溝60に指の爪などを引っ掛けても、爪などが溝60の傾斜面61上を滑るために台座部3を回転させることができず、両者の係合を外すことが困難となる。よって、リング状部材5から台座部3を容易に取り外すことを防止できる。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、第1実施形態の具体的な態様は上記した態様に限定されない。例えば、上記した実施形態では、台座部3の底壁部30の上面に、薬剤2の周囲を囲む環状壁35が設けられているが、必ずしも環状壁35を設ける必要はない。また、台座部3の底壁部30の上面に、環状壁35の周囲を囲む堰部36が設けられているが、必ずしも堰部36を設ける必要はない。また、台座部3の底壁部30の上面にコンタクトリング37を設け、コンタクトリング37とリング状部材5の円環部50とで蓋部4のフランジ部45を上下から挟持しているが、必ずしもコンタクトリング37を設ける必要はなく、台座部3の底壁部30の上面とリング状部材5の円環部50とで蓋部4のフランジ部45を上下から挟持するようにしてもよい。また、連通部38を台座部3に設けているが、必ずしも台座部3に設ける必要はなく、蓋部4がプラスチック製などである場合には、蓋部4の上端面にピンホールを形成することで、このピンホールを連通部38として機能させてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図25〜図30を参照しつつ説明する。第2実施形態の薬剤揮散容器10が、第1実施形態の薬剤揮散容器1と相違するのは台座部の構成であり、第2実施形態の薬剤揮散容器10も、薬剤2を載置する台座部7の他、台座部7上の薬剤2を覆う蓋部4と、台座部7上に蓋部4を固定するリング状部材5とを備えている。なお、第2実施形態の薬剤揮散容器10の構成において、上記した第1実施形態の構成と対応する構成については同一の符号を付することで説明を省略する。
台座部7は、図25〜図29に示すように、第1実施形態と同様、合成樹脂製であって、平面視円形状に形成されており、底壁部30と、底壁部30の周縁から立ち上がる環状の周壁部31とを備えている。周壁部31の内面の上部には、係合部6を構成する雌ネジ部32が設けられており、リング状部材5の雄ネジ部52と螺合することで、台座部7とリング状部材5とが固定される。周壁部31の下端部は、台座部7の下面よりも下方に突き出ている。
底壁部30の中央部には、底壁部30上に載置された薬剤2内に嵌合して薬剤2を底壁部30上に保持するための保持支柱73が設けられている。保持支柱73は、第2実施形態では、底壁部30の上面から突き出る円筒状の筒状体73Aを備え、その上部が薬剤2を貫通して薬剤2から露出している。筒状体73Aの下部には、複数(図示例では3つ)の板状の規制板73Bが筒状体73Aを中心に放射状に設けられており、薬剤2が周方向に回転するのが規制されている。また、筒状体73Aには、鍔部材74が取り外し可能に設けられており、鍔部材74により薬剤2が上下方向に移動するのが規制されている。
鍔部材74は、図30に示すように、中央に開口を有する円盤状のものである。筒状体73Aは、外周面に複数の係止片73Dが設けられているとともに、各係止片73Dの下方に径の大きい段差部73Cが設けられており、筒状体73Aの各係止片73Dと段差部73Cとの間に鍔部材74の開口を嵌合させて係止片73Dを鍔部材74の上面に係止させることで、鍔部材74が筒状体73Aに取り付けられる。また、鍔部材74を上方に引き抜くことで、筒状体73Aから取り外すことができる。
筒状体73Aは、台座部7の底壁部30の中央部が隆起するようにして上方に延びており、その内部は中空であり、かつ、その下端は開口73Eとなっている。筒状体73Aの上端面には、その中央部に連通孔38Cが形成されている。この連通孔38Cは、連通部38を構成しており、第2実施形態では、連通孔38Cおよび筒状体73A内の空洞38Dで蓋部4の収納空間40の内外を連通している。筒状体73Aの外形の大きさは、特に限定されるものではなく、適宜設定することができるが、小さければ小さいほど、その分、薬剤2の容積が増大するので好ましい一方、小さ過ぎると、筒状体73Aが折れやすくなる。また、連通孔38Cの径も、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
底壁部30の上面には、載置される薬剤2の直径よりも僅かに大きい内径を有する環状の環状壁35が、底壁部30の上面から突き出るようにして設けられている。また、環状壁35の周囲には、環状壁35よりも高さが低く、底壁部30上に載置された蓋部4の内壁面と対向する環状の堰部36が、底壁部30の上面から突き出るようにして設けられている。
堰部36は、第1実施形態と同様、蓋部4の下端開口の直径よりも僅かに小さい外径を有しており、蓋部4を底壁部30上に載置する際に、蓋部4を最適な位置に位置させる位置決めとして機能する。また、蓋部4を底壁部30上に載置した状態で、リング状部材5と台座部7との係合により蓋部4を台座部7に固定する際に、堰部36がストッパーとして機能して蓋部4の周壁41の下部が内側に押し込まれるのを防ぐことで、蓋部4の周壁41の形状を保持できる。このとき、蓋部4の内壁面が堰部36の外周面と当接することで蓋部4の収納空間40内を良好に密閉することができる。
堰部36の周囲の底壁部30の上面には、圧縮可能なリング状のパッキン70が設けられている。パッキン70は、その内径が堰部36の外径とほぼ同じであるとともに、その外径が周壁部31の内径とほぼ同じに形成されており、堰部36と周壁部31との間に嵌め込まれている。蓋部4が底壁部30上に載置される際、フランジ部45の下面がパッキン70の上面と当接し、フランジ部45は、パッキン70を介して底壁部30とリング状部材5の円環部50とで上下から挟持される。これにより、蓋部4が確実に台座部7に固定されるので、使用時または使用前に薬剤揮散容器10が倒れたりした場合でも、台座部7と蓋部4との固定が外れることが防止されるうえ、フランジ部45が台座部7上のパッキン70と当接することで、フランジ部45が密栓されて蓋部4の収納空間40内が連通部38を除いてほぼ完全に密閉されるので、蓋部4の収納空間40内に貯留される薬剤2から発散された水分が薬剤揮散容器10の外側へ漏れるのを完全に防止することができる。パッキン70の材質としては、例えばポリプロエチレン等を好ましく例示することができる。
なお、本実施形態では、堰部36の周囲のフランジ部45と対向する位置にパッキン70を設けているが、パッキン70に代えて、第1実施形態と同様に、堰部36よりも高さが低い環状のコンタクトリング37を設け、コンタクトリング37とリング状部材5の円環部50とでフランジ部45を上下から挟持するようにしてもよい。これによっても、蓋部4を確実に台座部7に固定できるうえ、フランジ部45がコンタクトリング37とリング状部材5の円環部50とで挟持されるので、蓋部4の収納空間40内を液密に密閉することができる。
台座部7の下面には、溝63が少なくとも1つ(例えば3つ)設けられている。各溝63は、本実施形態では、台座部7およびリング状部材5が係合する回転方向の両端が鉛直面64となっており、リング状部材5に対して台座部7を回転させて両者を係合させる場合、および、両者の係合を外すためにリング状部材5に対して台座部7を上記とは反対方向に回転させる場合の双方において、溝63の鉛直面64に指の爪などを引っ掛けて台座部7を回転させやすくなっている。なお、台座部7の下面の各溝63は、第1実施形態と同様に、台座部7およびリング状部材5が係合する回転方向に向けて深く入り込むように形成することもできる。
第2実施形態の薬剤揮散容器10においては、リング状部材5の囲繞部51は、その下端部が円環部50の下端部よりも下方に長く延びているが、台座部7とリング状部材5との係合時には、第1実施形態とは異なり、台座部7の周壁部31の下端部よりも下方に位置するように、その長さが設定されている。これにより、台座部7とリング状部材5との係合時にはリング状部材5の囲繞部51の下端部が、台座部7の周壁部31の下端部よりも下方に突き出るため、薬剤揮散容器10を台などの上に置いた際に、台座部7の底壁部30の下面が宙に浮き、保持支柱73(筒状体73A)の下端の開口73Eが閉鎖されるのが防止されている。また、リング状部材5の囲繞部51の下端部は、凸部54と凹部55とが交互に連続して配された略波形状に形成されており、各凹部55が薬剤揮散容器10を台などの上に置いた際に、空気の通気孔8として機能する(図18〜図23に示す)。これにより、連通部38(連通孔38Cおよび空洞38D)を介して蓋部4の収納空間40の内外を空気が良好に通気可能になっている。なお、本実施形態では、リング状部材5の囲繞部51の下端部を略波形状に形成しているが、リング状部材5の囲繞部51の下端部に凹部55が形成されるのであれば、種々の形状に形成することができる。また、リング状部材5の囲繞部51の下端部に凹部55を形成することで、リング状部材5に通気孔8を形成しているが、リング状部材5の囲繞部51に貫通口を形成することで、この貫通口を通気孔8として機能させてもよい。
この第2実施形態の薬剤揮散容器10によれば、蓋部4を台座部7上に固定する際、蓋部4は、フランジ部45がパッキン70を介して台座部7の上面とリング状部材5の円環部50とで上下から挟持されるので、蓋部4を確実に台座部7に固定でき、かつ、蓋部4の収納空間40内をほぼ完全に密閉することができる。よって、使用前や使用中に誤って薬剤揮散容器10が倒れたりした場合でも、台座部7と蓋部4との固定が外れることがないうえ、その際、蓋部4内に貯留された薬剤2から発散された水分が外部に漏れることを完全に防止できる。
また、台座部7の保持支柱73に、蓋部4の収納空間40の内外を連通する連通部38(連通孔38C,空洞38D)を設けることで、第1実施形態と比較して、蓋部4の収納空間40内をほぼ完全な密閉状態としたうえで、連通部38(連通孔38C,空洞38D)を介して収納空間40の内外を空気が流通可能になっている。よって、薬剤揮散容器10の使用前の酸素の消費によって蓋部4内が減圧することが防止される結果、蓋部4の一部が凹むことを防止でき、薬剤揮散容器10の見栄えが悪くなることを防止できるため、薬剤2が蓋部4内に未だ残っている未使用の状態で薬剤揮散容器10が廃棄処分されてしまうようなことも防止できる。
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、第2実施形態の具体的な態様は上記した態様に限定されない。例えば、上記した実施形態では、台座部7の底壁部30の上面に、薬剤2の周囲を囲む環状壁35が設けられているが、必ずしも環状壁35を設ける必要はない。また、台座部7の底壁部30の上面に、環状壁35の周囲を囲む堰部36が設けられているが、必ずしも堰部36を設ける必要はない。また、連通部38を台座部7の保持支柱73に設けているが、必ずしも台座部7に設ける必要はなく、蓋部4がプラスチック製などである場合には、蓋部4の上端面にピンホールを形成することで、このピンホールを連通部38として機能させてもよい。
1,10 薬剤揮散容器
2 薬剤
3,7 台座部
4 蓋部
5 リング状部材
8 通気孔
31 周壁部
32 雌ネジ部
36 堰部
37 コンタクトリング
38 連通部
38A 第1の溝
38B 第2の溝
38C 連通孔
38D 空洞
39 貯水溝
40 収納空間
41 周壁
42 揮散孔
45 フランジ部
52 雄ネジ部
60,63 溝
70 パッキン
73 保持支柱
73A 筒状体

Claims (13)

  1. 下端が開口し内部に薬剤を収納可能な空間を有し、周壁に薬剤を揮散させる揮散孔を有する蓋部と、
    前記薬剤を載置するとともに、前記薬剤を収納した前記蓋部の下端開口を塞ぐ台座部と、
    前記台座部の周縁と係合し、前記台座部上に前記蓋部を固定するリング状部材と、を備え、
    前記蓋部の下端開口の周縁には外方に延出するフランジ部が設けられ、
    前記リング状部材は、前記台座部の上面とで前記フランジ部を上下から挟持することを特徴とする薬剤揮散容器
  2. 前記台座部には、前記蓋部の収納空間の内外を連通する連通部が設けられている請求項1に記載の薬剤揮散容器。
  3. 前記台座部には、上面から突き出る環状のコンタクトリングが設けられており、
    前記フランジ部は、前記コンタクトリングと前記リング状部材とで上下から挟持される請求項1または2に記載の薬剤揮散容器。
  4. 前記台座部の上面には、リング状のパッキンが設けられており、
    前記フランジ部は、前記パッキンを介して前記台座部と前記リング状部材とで上下から挟持される請求項1または2に記載の薬剤揮散容器。
  5. 前記台座部には、前記台座部の上面から突き出て前記薬剤を貫通する保持支柱が設けられており、
    前記保持支柱は、下端が開口した筒状体からなり、前記連通部は、前記保持支柱に設けられている請求項2〜4のいずれかに記載の薬剤揮散容器。
  6. 前記リング状部材は、前記台座部との係合時に、前記リング状部材の下端部が前記台座部の下端部よりも下方に突き出ており、
    前記リング状部材には、前記連通部と通気可能な通気孔が設けられている請求項5に記載の薬剤揮散容器。
  7. 前記台座部には、前記台座部の上面から突き出て前記蓋部の内壁面と対向する環状の堰部が設けられている請求項1〜6のいずれかに記載の薬剤揮散容器。
  8. 前記連通部は、前記コンタクトリングに設けられている請求項3に記載の薬剤揮散容器。
  9. 前記台座部の上面には、前記薬剤の周囲に、前記薬剤から吐き出されて遊離した水分を貯留するための貯水溝が1つまたは複数設けられている請求項8に記載の薬剤揮散容器。
  10. 前記台座部には、前記台座部の上面から突き出て前記蓋部の内壁面と対向する環状の堰部が設けられている請求項9に記載の薬剤揮散容器。
  11. 前記1つまたは複数の貯水溝は、前記コンタクトリングと前記堰部との間に設けられている請求項10に記載の薬剤揮散容器。
  12. 前記台座部は、前記フランジ部を囲繞する周壁部を有し、前記周壁部の下端部は、前記台座部の下面よりも突き出ており、かつ、前記リング状部材の係合時に前記リング状部材の下端部よりも下方に突き出ている請求項8〜11のいずれかに記載の薬剤揮散容器。
  13. 前記台座部および前記リング状部材は、雌ネジ部および雄ネジ部の螺合により互いに装着され、
    前記台座部の下面には、前記台座部および前記リング状部材を装着する回転方向に向けて深く傾斜する溝が1つまたは複数設けられている請求項1〜12のいずれかに記載の薬剤揮散容器。
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