JP2014048044A - 材料認識システム及びその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価なシステムでどのような加工機や設置環境下であっても端材形状を正しく認識できる深度センサによる材料認識システム及びその方法を提供する。
【解決手段】材料を認識する材料認識システム1である。そして、材料を認識する認識手段を備え、認識手段は深度センサ2によって得られた深度情報に基づき材料の形状および位置を認識する。ここで、材料は、ブランク加工機6の加工テーブル4上の端材Wであり、認識手段は端材Wを認識する。
【選択図】図1

Description

本発明は材料認識システム及びその方法に関し、特に、深度センサによる材料認識システム及びその方法に関するものである。
ブランク加工工程では、1枚の板金の材料上に複数の製品を複数個配置して加工する、ネスティングや多数個取りが一般的であるが、加工中に障害で機械が止まってしまったり、もともと歩留まりが高くないプログラムを加工し終えた場合に、虫食い状の材料、つまり端材が生まれている。
昨今の材料費高騰の影響により、端材を有効活用したいという要望が高まっている。一般的に端材を利用する場合は、作業者が加工に利用できる部分を巻尺などで測り、加工プログラム上の基準位置や加工数を変更して利用する。
この計測の手間を軽減するために、CCDイメージセンサカメラやCMOSイメージセンサカメラによって端材形状、寸法を認識するシステムは実用化されていないものの、すでに知られている。
また、特許文献1を参照。
特開平5−23877
画像認識による方法は、材料とそうでない部分を正しく認識するために、解像度の高い光学レンズや光学フィルタを必要とするため、システムが高価になるという問題がある。(一般に10万円以上)
撮影には一定以上の明るさを確保する必要があるため照明によって材料を照らす必要があるが、板金加工で利用される材料のうち冷間圧延鋼や銅、アルミ、ステンレスなどは、表面が金属光沢を持つため照明によるハレーションを起こし画像認識が困難になる場合が多い。また、全体を均一に照らすためには大きな証明設備が必要となるという問題がある。
周りの照明や太陽光が映り込む場合もあるため、場合によってフードで被写体を覆う方法もあるが、板金加工に利用する材料は1.5m×3.0mなどの大きさがふつうであり、覆うのが難しいという問題がある。
錆びた材料の場合、錆部分を材料のエッジとして誤検出してしまうという問題がある。
材料を乗せる加工テーブルにも金属光沢のある素材を使っている場合、コントラスト比が低く、正確に材料のエッジを認識できないという問題がある。
材料を乗せる加工テーブルに剣山を使っている場合、光沢のある材料の認識は良好であるが、熱間圧延鋼のように表面が黒いものの認識が困難であるという問題がある。
材料を乗せる加工テーブルにブラシを使っている場合、光沢のある材料の認識は良好であるが、熱間圧延鋼のように表面が黒いものの認識が困難であるという問題がある。
本発明は、上述のような、CCDイメージセンサカメラやCMOSイメージセンサカメラによる方法は、一般的にカメラ機器が高価であり、照明設備も必要となる。また、フードを取り付ければさらにその駆動機構が必要となる。また、一定以上の明るさと、材料とそうでない部分のコントラスト比を確保する必要があるが、さまざまなタイプの加工機やあらゆる設置環境で一定の精度を得ることは困難であるということ等の様々な問題を解決し、安価なシステムでどのような加工機や設置環境下であっても端材形状を正しく認識できることを目的とする。
本発明は上述の問題を解決するためのものであり、請求項1に係る発明は、材料認識システムにおいて、
材料を認識する認識手段を備え、前記認識手段は深度センサによって得られた深度情報に基づき前記材料の形状を認識する材料認識システムである。
請求項2に係る発明は、前記材料は、ブランク加工機の加工テーブル上の端材であり、前記認識手段は前記端材の形状及び位置を認識する材料認識システムである。
請求項3に係る発明は、認識された前記端材の形状を表す面データを表示装置に表示する請求項2に記載の材料認識システムである。
請求項4に係る発明は、部品単位の部品加工プログラムを呼び出し、前記端材の形状を表す面データ上に配置することに伴い、シート加工プログラム生成部は、前記端材の形状を表す面データと部品単位の部品加工プログラムのXY相対位置関係を算出しシート座標系に変換してシート加工プログラムを生成するものであり、
前記シート加工プログラムに基づき前記ブランク加工機を運転し部品を加工する請求項3に記載の材料認識システムである。
請求項5に係る発明は、材料認識方法において、
認識手段が材料を認識する認識工程を有し、前記認識工程は深度センサによって得られた深度情報に基づき前記材料の形状を認識する材料認識方法である。
本発明によれば、深度センサから得られる空間の深度(距離)情報をある範囲内かどうかで判別することで端材の形状を表す面データとその位置が取得できる。
このため、端材形状が簡単に認識でき、端材を巻尺などでわざわざ測定しなくても、端材上に正しく部品加工プログラムを配置して加工できるという効果を奏する。
深度センサ(赤外線深度センサ)によって安価なシステムを構築でき、どのような加工機や設置環境下であっても端材を認識できるという効果を奏する。
材料認識システムの概略を示す概略図である。 材料認識システムの制御ブロック図である。 材料認識システムのソフトウェアブロック図である。 深度センサを説明する説明図である。 深度センサの機能を説明する説明図である。 材料認識システムの動作を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態について図面により説明する。
図1を参照する。材料認識システム1の全体の概略を示す。材料認識システム1は、深度センサ(空間深度センサともいう)2を備える。深度センサ2は支持部3に支持されている。
一方、ブランク加工機6(図2参照)の加工テーブル4には複数の剣山5が配置されている。この剣山5に支持されている端材Wに対し、切断加工(例えばレーザ加工等)を行う。
なお、本発明はブランク加工機に限定されるものではなく、端材Wを認識することが必要な全ての加工機の場合、及び単に形状認識が必要な場合に適用可能である。
A−A断面を参照する。上述のように端材Wは剣山5に支持されている状態で、前記深度センサ2が作動する。これにより、所定範囲内に存在する複数の「モノ」毎の形状に応じた深度が測定される。この結果、例えば、端材Wに対し矢印AR1、矢印AR2(矢印AR2は穴Hを示す)で示す異なる深度がそれぞれ測定される。
そして、Zオフセット(深度センサ2から剣山5の頂部までの距離)−板厚(T)±ΔZ(許容範囲量)の範囲の深度(すなわち、端材Wの形状を表す面データ)を残すことにより端材Wの形状を認識するものである。
ここで、座標系Dimに示すように加工テーブル4に対し左右方向をX軸方向とし、加工テーブルに対し前後方向をY軸方向とし加工テーブルに対し上下方向をZ軸方向とする。
図2を参照する。材料認識システム1の制御ブロック図である。材料認識システム1は、深度センサ2と、制御装置(例えば、NC装置)7と、PC装置(パーソナル・コンピュータ)8と、データベース9と、表示装置10と、入力装置11とを備えている。これらの各装置は、通信可能につながっている。
例えば、前記制御装置7には、LAN(Local Area Network)を介しPC装置8につながると共に、加工機の一例としてブランク加工機6に通信可能につながっている。なお、本例ではブランク加工機6としてレーザ加工機を想定して説明するが、例えばタレットパンチプレス等の材料を切断する加工機に適用することも可能である。さらに、ブランク加工機以外の加工機にも適用可能である。
図3を参照する。ソフトウェアブロック図である。
PC装置8は、HMI(Man Machine Interface)アプリケーション12を備える。前記HMIアプリケーション12は、深度情報入力部13と、材料面検出部14と、シート加工プログラム生成部15とを含む。
一方、HMIアプリケーション12は部品加工プログラムメモリ16と、シート加工プログラムメモリ17と、パラメータメモリ18と、深度センサ2とに通信可能につながっている。
上記各構成要素の機能等の説明を行う。
ブランク加工機6とは、シート加工プログラムに従ってレーザ光や金型、場合によってはその両方で板金材料あるいは端材を加工するものである。これらのブランク加工機6の構成は、一般的によく知られているものである。
なお、ブランク加工機6の座標系Dimに示すように端材Wに水平な方向をXY軸方向とし、垂直な方向をZ軸方向とする。そして、XYZ方向の移動により、加工箇所に対し切断加工を行う。
端材Wとは、シート加工プログラムの歩留まりが低かったり、途中で加工不良を起こして加工を中断した場合に生まる材料のことである。すでに加工した製品によって虫食い状になっている。
そして、加工後に、加工テーブル4上に載ったままの状態か、保管場所から持ってきて加工テーブル4上に載せるものである。
なお、材料という場合は、前記端材Wに加え加工前の材料の概念を含む。そして、本実施の形態では端材を一例に説明するが、加工前の材料に対しても端材Wと同様の実施が可能である。
深度センサ2は、赤外線プロジェクタによって無数の赤外線を照射し、その反射を赤外線カメラによってによって読み取ることで距離(深度)を検出する。このとき一箇所の距離を測るのではなく、赤外線カメラの解像度(通常30万点以上)に相当する点の距離を求めることができるため、カメラで写った空間全体の深度を把握することができる。
深度情報はXY座標とその深度(距離)から構成される。
また、赤外線を使っているため、補助光は全く不要で、暗闇でも計測が可能であることが特徴である。深度情報は画像データとして出力することができる。
図4を参照する。前記深度センサ2の構成例を示す。赤外線プロジェクタ2Aと赤外線カメラ2Cの組み合わせにより構成される。さらに、RGBカメラ2Bを備え、カラーに対応可能である。
深度センサ2の仕様の一例を示す。
有効距離 0.8m - 4.0m
水平視野角 57度
深度情報は 640x480の分解能で取得できる。
上記深度センサ2は、ブランク加工機6の端材W(あるいは材料)全体が認識できる高さに取り付けられる。
図5を参照し深度センサ2の使用の一例を説明する。例えば、深度センサ2により深さの異なる面D1と、面D2と、面D3の深度を生成し、これらの深度毎に色分け等により区別し表示装置10に表示させることもできる。
制御装置7は、シート加工プログラムを実行し加工を行う。例えば、NC装置等をいう。ブランク加工機6と一体または別置きとなる。
PC装置8は、パーソナル・コンピュータである。深度センサ2、制御装置7と接続される。
HMIアプリケーション12は、HMIアプリケーション処理を実行し、深度センサ2、制御装置7とに通信する。
さらに、加工テーブル4上に乗せた端材Wを深度センサ2で読み取る処理を行う。また、深度情報入力部13、材料面検出部14、シート加工プログラム生成15などのソフトウェア処理を包含している。PC装置8上で実行されるものである。
データベース9は、深度センサ2の設置高さの機械座標上のZオフセット、深度情報の機械座標上のXYオフセット、端材Wの材料面として認識するZ方向の許容値などをパラメータとして保持する。パラメータメモリ18等が含まれる。
深度情報入力部13は、深度センサ2の解像度分の深度情報を入力する。HMIアプリケーション処理の一部である。深度情報は、空間内のX座標、空間内のY座標、座標点の深度(Zオフセット)を含む情報である。
材料面検出部14(認識手段として機能する)は、深度センサ2から取得した情報によって端材Wの材料面を判別するソフトウェア処理を実行する。すなわち、端材Wの形状を表す面データとその位置を導出する。HMIアプリケーション処理の一部である。
シート加工プログラム生成部15は、端材Wの形状を表す面データ上の複数の部品データからシート加工プログラムを生成する。HMIアプリケーション処理の一部である。
なお、端材Wの形状を表す面データとは、画像として端材Wの形状になる基データを含む概念である。
表示装置10は、導出した端材Wの形状と位置を表示するものである。さらに、PC装置8に接続されている。
入力装置11は、検出する端材Wの板厚(T)を入力する。また、深度センサ2によるセンシングを起動する。さらに、検出した端材Wに部品加工プログラムを割り付ける。PC装置8に接続されている。
材料認識システム1の作業者の使用例を[1]〜[12]に示す。
[1]作業者が加工テーブル4上に端材Wを載せる。(直前の加工の続きとしても構わない)
[2]作業者は入力装置11で端材Wの板厚(T)を入力する。(直前の加工の続きの場合、入力を省略できる)
[3]作業者は入力装置11でPC装置8を操作し深度センサ2のセンシングを開始する。
[4]深度センサ2は加工テーブル4の深度を読み取る。
[5]深度情報読み取り部は深度センサ2の解像度分の深度情報を取得する。(例:640x480)
[6]材料面検出部14は解像度分の深度情報をあらかじめ設定された閾値(Zオフセット−板厚(T)±ΔZ(Z方向許容量))に入るかでふるいにかけることで端材Wの形状を表す面データが生成される。
[7]材料面検出部14は端材Wの形状を表す面データの情報に対して、あらかじめ計測し設定された深度センサ検出位置の機械座標上XYオフセットを加え機械座標上の面データの位置を導き出す。
[8]PC装置8は端材Wの形状を表す面データを表示装置10に表示する。
[9]作業者は部品単位の部品加工プログラムを呼び出し、端材Wの形状を表す面データ上に配置する。あるいはこれを繰り返す。
[10]シート加工プログラム生成部13は、端材Wの形状を表す面データと部品加工プログラムのXY相対位置関係を算出し、これをシート座標系に変換してシート加工プログラムを生成する。
[11]作業者はシート加工プログラムを制御装置7に転送する。
[12]作業者はブランク加工機6を運転し、部品を加工する。
図6を参照する。上記の使用例において、材料認識システム1(具体的には、材料面検出部14(認識手段として機能する))が自動で行う動作を説明する。
初めに、ステップSA01では、パラメータから深度センサ2の設置高さ(Zオフセット)、Z方向の許容差(ΔZ)を取得する。ここで、設置高さ(Zオフセット)は、深度センサ2から剣山5の頂部までの距離である。
ステップSA02では、入力値から板厚(T)を取得する。
ステップSA03では、検出点の深度(D)情報を取得する。深度情報は、空間内のX座標、空間内のY座標、座標点の深度(距離)である。
ステップSA04では、深度(D)は、Zオフセット−板厚(T)±Δに入るか否かを判断する。Zオフセット−板厚(T)±Δに入ると判断した場合に処理はステップSA05に進む。Zオフセット−板厚(T)±Δに入らないと判断した場合に処理はステップSA06に進む。
ステップSA05では、深度情報を保持する。
ステップSA06では、深度情報を破棄する。
ステップSA07では、全ての検出点を比較したか否かを判断する。全ての検出点を比較した判断した場合に処理はステップSA08に進む。全ての検出点は比較していない場合に処理はステップSA03に戻る。
ステップSA08では、残った深度情報の位置で端材Wの形状を表す面データを生成する。
端材だけでなく加工前の材料も認識可能である。平面でない立体物でも応用可能である。形状の認識だけでなく、材料セットの位置補正に利用することができる。
赤外線以外でもレーザや超音波によって空間の深度を検出できる方法でも応用可能である。
この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。
1 材料認識システム
2 深度センサ
2A 赤外線プロジェクタ
2B RGBカメラ
2C 赤外線カメラ
3 支持部
4 加工テーブル
5 剣山
6 ブランク加工機
7 制御装置
8 PC装置
9 データベース
10 表示装置
11 入力装置
12 HMIアプリケーション
13 深度情報入力部
14 材料面検出部
15 シート加工プログラム生成部
16 部品加工プログラムメモリ
17 シート加工プログラムメモリ
18 パラメータメモリ
W 端材

Claims (5)

  1. 材料認識システムにおいて、
    材料を認識する認識手段を備え、前記認識手段は深度センサによって得られた深度情報に基づき前記材料の形状を認識することを特徴とする材料認識システム。
  2. 前記材料は、ブランク加工機の加工テーブル上の端材であり、前記認識手段は前記端材の形状及び位置を認識することを特徴とする材料認識システム。
  3. 認識された前記端材の形状を表す面データを表示装置に表示することを特徴とする請求項2に記載の材料認識システム。
  4. 部品単位の部品加工プログラムを呼び出し、前記端材の形状を表す面データ上に配置することに伴い、シート加工プログラム生成部は、前記端材の形状を表す面データと部品単位の部品加工プログラムのXY相対位置関係を算出しシート座標系に変換してシート加工プログラムを生成するものであり、
    前記シート加工プログラムに基づき前記ブランク加工機を運転し部品を加工することを特徴とする請求項3に記載の材料認識システム。
  5. 材料認識方法において、
    認識手段が材料を認識する認識工程を有し、前記認識工程は深度センサによって得られた深度情報に基づき前記材料の形状を認識することを特徴とする材料認識方法。
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