JP2014044803A - 微細パターンの凹凸判定方法 - Google Patents

微細パターンの凹凸判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014044803A
JP2014044803A JP2012185094A JP2012185094A JP2014044803A JP 2014044803 A JP2014044803 A JP 2014044803A JP 2012185094 A JP2012185094 A JP 2012185094A JP 2012185094 A JP2012185094 A JP 2012185094A JP 2014044803 A JP2014044803 A JP 2014044803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unevenness
pattern
peak value
differential peak
differential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012185094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6044182B2 (ja
Inventor
Hidemitsu Namikii
秀充 波木井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2012185094A priority Critical patent/JP6044182B2/ja
Publication of JP2014044803A publication Critical patent/JP2014044803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6044182B2 publication Critical patent/JP6044182B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】微細パターンの凹凸を判定することのできる微細パターンの凹凸判定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】試料の画像を画像処理して信号プロファイルを生成し、信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する。第1の方法では、判定対象パターンの両エッジ近傍の微分ピーク値を検出し、微分ピーク値の検出位置に基づいて判定対象パターンの凹凸を判定する。第2の方法では、判定対象パターンのエッジの位置に対応する2つの微分ピーク値を検出し、微分ピーク値と走査型電子顕微鏡のZ軸方向のフォーカス位置との関係から、判定対象パターンの凹凸を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、微細パターンの凹凸判定或いは三次元情報を取得する方法に関するものであり、特に、半導体ウェハ或いはフォトマスク上に形成されたラインアンドスペースパターンの凹凸情報を取得する方法に関する。
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)は、電子銃からの電子線ビームを試料上に照射し、この電子線ビームの照射によって試料から発生した二次電子等を検出器で検出し、検出信号を電子ビームの走査に同期した表示手段に供給し、試料の走査像を得る。例えば、半導体デバイスのパターン寸法を測定する際には、この画像を解析することにより寸法を測定する方法が多く採用されている。
半導体ウェハやマスク基板上に形成されるパターンにおいて、膜がある部分をライン、膜がない部分をスペースと呼ぶ。SEMには、測定対象物のパターン種に対する測定モードが備わっており、測定者は、パターン種に合わせて適切な測定モードを選択する必要がある。測定対象物のパターン種を判断する方法としては、いくつかの方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−37985号公報
測定者が、測定対象物のパターン種を判断する際には、ラインとスペースの幅、明るさ、コントラスト、CADデータとの整合などがある。しかし、ラインとスペースの幅が等しかったり、明るさやコントラストが同程度である場合や、装置のステージ移動精度が十分でない場合のCADデータとの整合では、ラインとスペースパターンの判別が難しいという問題があった。
特許文献1では、ライン部とスペース部の信号プロファイルの傾きの大きさからパターンの凹凸を判定する手法が開示されており、スペース部(ガラス部)の方が、傾きが大きくなると記述されているが、必ずしもライン部とスペース部で傾きの違いが表れるとは限らない。また、EUV(Extreme Ultra Violet)マスクのように、スペース部がガラスではない構造の場合に関しては、特に記述されておらず、パターンの凹凸を判断する方法としては不適である。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、微細パターンの凹凸を精度高く判定できる微細パターンの凹凸判定方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、前記試料の画像を生成する工程と、前記画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と、前記信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と、判定対象パターンの両エッジ近傍の微分ピーク値を検出する工程と、前記微分ピーク値の検出位置に基づいて前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程と、を具備することを特徴とする微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項2に記載の本発明は、前記微分ピーク値を検出する工程では、前記判定対象パターンの両エッジの内側および外側にそれぞれ検出される微分ピーク値を検出することを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項3に記載の本発明は、前記微細パターンの凹凸を判定する工程では、前記両エッジの内側で検出された前記微分ピーク値と、前記両エッジの外側で検出された前記微分ピーク値とを比較し、前記外側で検出された微分ピーク値が大きい場合には前記判定対象パターンをラインと判定し、前記外側で検出された微分ピーク値が小さい場合には前記判定対象パターンをスペースと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項4に記載の本発明は、走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、前記試料の画像を生成する工程と、前記画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と、前記信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と、判定対象パターンのエッジの位置に対応する2つの微分ピーク値を検出する工程と、前記微分ピーク値と前記走査型電子顕微鏡のZ軸方向のフォーカス位置との関係から、前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程と、を具備することを特徴とする微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項5に記載の本発明は、前記試料の画像を生成する工程では、前記Z軸方向のフォーカス位置を変化させ、複数枚の画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項6に記載の本発明は、前記2つ微分ピーク値を検出する工程では、前記判定対象パターンのエッジの内側で検出される微分ピーク値と前記判定対象パターンのエッジの外側で検出される微分ピーク値を検出し、記憶することを特徴とする請求項4または5に記載の微細パターンの凹凸判定方法である。
請求項7に記載の本発明は、前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程では、前記走査型電子顕微鏡のオートフォーカスによって決まるフォーカス基準点からZ軸方向のフォーカス位置を変化させて、前記エッジの内側と外側で検出される微分ピーク値と前記フォーカス位置との関係図を作成し、前記微分ピーク値が小さく変化し始めるZ軸方向のフォーカス位置を、前記エッジの内側における関係図と前記エッジの外側における関係図とで比較し、前記判定対象パターンの凹凸を判定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の微細パターンの凹凸判定方法である。
本発明によれば、微細パターンの凹凸を精度高く判定できる微細パターンの凹凸判定方法を提供できる。特にラインアンドスペースパターンのように同じようなパターンが連続するような場合の凹凸形状を精度高く判定することができる。
本発明の第1の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。 本発明の第1の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。 本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。 本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。 本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法の処理を示すフローチャートである。 実施例にかかる試料を模式的に示す図である。 実施例にかかる試料の信号プロファイルである。 実施例にかかる試料の微分プロファイルである。 実施例にかかる試料のAFMの断面プロファイルである。 実施例にかかる試料のフォーカス位置と微分ピーク値の関係図である。
以下、本発明による微細パターンの凹凸判定方法について、図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、以下の説明では、フォトマスク上に形成されるラインアンドスペースパターンに適応した場合について述べるが、本発明の適応範囲は、それのみに限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。図1(a)は、凸部分(ライン部)101および凹部分(スペース部)102から成るラインアンドスペースパターンを図示したものである。図1(b)は、SEM画像から得られる信号プロファイルを、図1(c)は、信号プロファイルを微分したプロファイルである。SEM画像から得られる信号プロファイルは、試料から放出される二次電子量によって決まるため、二次電子が多く放出されるエッジ部分でピークが立つ信号波形となる。
図1(b)に示すように、一般的に、ライン部の信号プロファイル波形において、ピーク内側の裾引き(図1(b)の符号11)は緩やかに、ピーク外側の裾引き(図1(b)の符号12)は先鋭化した波形となる。ピーク内側の裾引きの傾きが最大となる位置は、パターンエッジのトップ部分に相当するので、二次電子放出量はトップエッジの形状に依存するところが大きい。トップエッジ部はプロセスによっては、丸まりを持った形状となることがあるため、信号プロファイル波形の裾引きは緩やかになりやすい。そのため、ライン部の内側に位置する微分プロファイルのピーク値は小さいものとなる。
一方、ピーク外側の裾引きの傾きが最大となる位置は、パターンエッジのボトム部分に相当するので、二次電子放出量はボトムエッジの形状、ライン部とスペース部の材質、側壁の遮蔽効果に依存する。フォトマスクの場合、スペース部はガラスである場合が一般的であり、二次電子の放出量は少なく、また、スペース部から放出される二次電子は側壁に遮蔽されて検出器に届かない場合もあり、相対的にスペース部の輝度は小さくなる。その結果、ライン部とスペース部のコントラストが大きくなり、ピーク外側の裾引きの傾きは先鋭化した波形となる。そのため、ライン部の外側に位置する微分プロファイルのピーク値は大きいものとなる。よって、微分プロファイルの微分ピーク値の大小を比較することで、パターンの凹凸を判断することができる。
上記の凹凸判定方法を、図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、本発明の第1の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法の処理を示すフローチャートである。初めに、当該パターンの画像を取得する(S1)。次に、得られた走査像に画像処理を施し、信号プロファイルを生成し(S2)、前記信号プロファイルを微分し(S3)、微分プロファイルを生成する。次に、判定対象パターンの左右エッジ(両エッジ)において、内側と外側に現れる微分ピーク値を取得する(S4)。次に、前記微分ピーク値の大きさを比較し、より大きいピーク値が現れる検出位置を決定する(S5)。図1のパターン101のように、外側に大きいピークが現れる場合(図1のE1、E2)は、測定対象物をラインと判定する(S6)。一方、図1のパターン102のように、内側に大きいピークが現れる場合(図1のE2、E3)は、測定対象物をスペースと判定する(S7)。
すなわち、本発明の第1の方法にかかる凹凸判定方法は、走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、試料の画像を生成する工程(S1)と、画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と(S2)、信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と(S3)、判定対象パターンの両エッジ近傍の微分ピーク値を検出する工程と(S4)、微分ピーク値の検出位置に基づいて判定対象パターンの凹凸を判定する工程と(S5,S6)、を具備する。S4の微分ピーク値を検出する工程では、判定対象パターンの両エッジの内側および外側にそれぞれ検出される微分ピーク値を検出する。また、S5,S6の微細パターンの凹凸を判定する工程では、両エッジの内側で検出された微分ピーク値と、両エッジの外側で検出された微分ピーク値とを比較し、外側で検出された微分ピーク値が大きい場合には判定対象パターンをラインと判定し、外側で検出された微分ピーク値が小さい場合には判定対象パターンをスペースと判定する。
上記方法では、微分プロファイルのピーク値の大小を比較することで、パターンの凹凸を判定する方法について記述したが、パターンやSEMの撮影条件によっては、ピーク値の大小が同程度になることもあり、必ずしも上記の方法で凹凸を判定できない場合もある。以下、パターンの凹凸を判定する第2の方法を説明する。
図3〜図5は、本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法を説明する図である。図3(a)に示すように、一般的にSEMの焦点深度の範囲は広く、パターンの高さに比べて十分大きい。そのため、SEMでオートフォーカス処理を施して取得した走査像は、パターンの上面部Tと下面部Bのいずれにおいても焦点の合った像が得られる。次に、走査像に画像処理を施し、図4(a)上図に示す信号プロファイル21を取得する。この時の信号プロファイルは、パターンエッジに相当するピークの内側と外側の両方で、傾きが先鋭化した波形となる。次に、得られた信号プロファイル21を微分し、図4(a)下図に示す微分プロファイル22を取得する。そして、微分プロファイル22の上面部Tに相当する微分ピーク値23および下面部Bに相当する微分ピーク値24を取得する。次に、図5(a)のようなフォーカス値と微分ピーク値の関係図に、取得したデータをプロットする。
図3(a)の状態から、Z軸方向のフォーカス位置を連続的に変化させていき、図3(b)のようにパターンエッジ部の上面部TがSEMの焦点深度の範囲から逸脱した場合、この走査像の上面部に相当する信号プロファイル波形(信号ピークの内側)は、図4(b)上図に示すように緩やかになる。そのため、この信号プロファイルを微分したプロファイル(図4(b)下図参照)の上面部Tに相当する微分ピーク値(図4(b)下図の符号25)は小さくなる。
図3(b)の状態から、さらにZ軸方向のフォーカス位置を連続的に変化させていき、図3(c)のように下面部BもSEMの焦点深度の範囲から逸脱した場合には(図4(c)下図参照)、下面部Bに相当する微分ピーク値も小さくなる(図4(c)下図の符号26)。
このように、SEMのオートフォーカス処理で決定されるジャストフォーカスの位置から、Z軸方向のフォーカス位置を上下方向に連続的に変化させながら得られる走査像から微分ピーク値を取得する処理をおこなうと、図5(a)のようにパターンエッジ部の上面部Tと下面部Bそれぞれにおけるフォーカス値と微分ピーク値との関係図200と201が得られる。
上記のように、Z軸方向のジャストフォーカスの位置から、フォーカス位置を連続的に変化させていくと、パターンの上面或いは下面のいずれかが先にSEMの焦点深度の範囲から逸脱することになる。焦点深度の範囲から逸脱すると、上記のように、微分ピーク値が小さくなるので、微分ピーク値が下がり始めるフォーカス値を比較することで、パターンの凹凸を判定できる。
図5(a)の関係図200と201とで、ジャストフォーカスからフォーカス値をプラス方向に変化させていくと、微分ピーク値が先に小さく変化し始めるのは関係図200の方である。焦点深度の範囲がパターンの上面から下面に移動する方向が、フォーカス値のプラス方向の変化に相当すると仮定した場合、先に微分ピーク値が小さく変化し始める方が、パターンの上面に相当すると判断できる。よって図示の例では、関係図200を構成する信号ピークの内側がパターン上面、一方、関係図201を構成する信号ピークの外側がパターン下面だと判定でき、パターンは凸形状と判断できる。
これとは逆に、ジャストフォーカスからフォーカス値をマイナス方向に変化させた場合にも、パターンの凹凸を判定することはできる。フォーカス値をマイナス方向に変化させていくと、関係図200と201とで、微分ピーク値が先に小さく変化し始めるのは関係図201の方である。焦点深度の範囲がパターンの下面から上面に移動する方向が、フォーカス値のマイナス方向の変化に相当すると仮定した場合、先に微分ピーク値が小さく変化し始める方が、パターンの下面に相当すると判断できる。
上記では、焦点深度の範囲がパターンの上面から下面に移動する方向が、フォーカス値のプラス方向の変化に相当すると仮定した場合について記述したが、逆の場合についてもパターンの凹凸判定は可能である。つまり、焦点深度の範囲がパターンの下面から上面に移動する方向が、フォーカス値のプラス方向の変化に相当すると仮定した場合、先に微分ピーク値が小さく変化し始める方が、パターンの下面に相当すると判断できる。一般的に、フォーカス移動方向とフォーカス値との関係は、装置によってわかっているので、適宜使用する装置によって、パターンの凹凸判定基準を変えればよく、フォーカス位置の制御はフォーカス値によって容易におこなうことができる。
また、図5(b)のように微分ピーク値の立下り部の判断が困難な場合には、データを曲線で近似して変曲点に相当するフォーカス値の大小でパターンの凹凸を判断すればよい。焦点深度の範囲がパターンの上面から下面に移動する方向が、フォーカス値のプラス方向の変化に相当すると仮定した場合、フォーカス値が小さい方が、パターン上面に相当する。
上記、第2の凹凸判定方法を、図6のフローチャートを用いて説明する。図6は、本発明の第2の方法にかかる微細パターンの凹凸判定方法の処理を示すフローチャートである。初めに、オートフォーカス処理をし、ジャストフォーカスの状態に設定する(S11)。次に、Z軸方向のフォーカス位置を連続的に変化させて、複数枚の画像を取得する(S12)。次に、前記複数枚の画像に対して、画像処理を施し、それぞれ信号プロファイルを生成する(S13)。次に、信号プロファイルを微分し(S14)、微分プロファイルを生成する。次に、エッジの内側と外側に現れる微分ピーク値を取得し、フォーカス位置とともに記憶する(S15)。複数枚の画像に対して同様の処理を実施し、前記微分ピーク値とフォーカス位置の関係図を作成する(S16)。次に、前記関係図から、パターンの凹凸を判定する(S17)。判定方法は、前述したように、フォーカス値を変化させた場合に、エッジの内側と外側に現れる微分ピーク値を比較し、先に微分ピーク値が小さく変化し始めることから判定すればよい。
すなわち、本発明の第2の方法にかかる凹凸判定方法は、走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、試料の画像を生成する工程と(S11,S12)、画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と(S13)、信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と(S14)、判定対象パターンのエッジの位置に対応する2つの微分ピーク値を検出する工程と(S15)、微分ピーク値と走査型電子顕微鏡のZ軸方向のフォーカス位置との関係から、判定対象パターンの凹凸を判定する工程と(S16,S17)、を具備する。S12の試料の画像を生成する工程では、Z軸方向のフォーカス位置を変化させ、複数枚の画像を生成する。また、S15の2つ微分ピーク値を検出する工程では、判定対象パターンのエッジの内側で検出される微分ピーク値とエッジの外側で検出される微分ピーク値を検出し、記憶する。また、S16,S17の判定対象パターンの凹凸を判定する工程では、走査型電子顕微鏡のオートフォーカスによって決まるフォーカス基準点からZ軸方向のフォーカス位置を変化させて、エッジの内側と外側で検出される微分ピーク値と前記フォーカス位置との関係図を作成し(S16)、微分ピーク値が小さく変化し始めるZ軸方向のフォーカス位置を、エッジの内側における関係図とエッジの外側における関係図とで比較して、判定対象パターンの凹凸を判定する(S17)。
以下、本発明の微細パターンの凹凸判定方法について具体的な実施例を示す。まず、本発明の第1の方法による微細パターンの凹凸判定方法について実施例を示す。
図7は、実施例にかかる試料を模式的に示す図である。本実施例で測定した試料は、パターンのライン部がMoSi、スペース部がQzで構成された試料を用いた。
まず、試料のラインアンドスペースパターンに対しオートフォーカス処理をし、走査画像を取得した。図7のP1、P2のパターンがそれぞれ、ライン、スペースのどちらであるかを判定する。次に画像処理を施し、信号プロファイルを生成した(図8)。次に信号プロファイルを微分した(図9)。微分プロファイルにおいて、パターンP1の左右エッジでは、内側のピーク値(図9の62、63)に対して、外側のピーク値(図9の61、64)の方が大きいことがわかる。よって、このパターンP1は、ラインと判定された。一方、パターンP2の左右エッジでは、外側のピーク値(図9の63、66)に対して、内側のピーク値(図9の64、65)の方が大きいことがわかる。よって、このパターンP2は、スペースであると判定された。この後、AFMを使い、前記ラインアンドスペースパターンを測定し、プロファイル形状を取得した(図10)。図10から、パターンP1が凸形状のライン、パターンP2が凹形状のスペースであることがわかり、本発明の凹凸判定が正しく行われたことを確認した。
つづいて、本発明の第2の方法による微細パターンの凹凸判定方法について実施例を示す。
図7に示すパターンP1において、オートフォーカス処理によって決まるジャストフォーカスの位置から、Z軸方向に±0.05μmずつ、フォーカス位置を変化させながら走査画像を取得した。次に、それぞれの走査画像に対し、信号プロファイルを生成し(図8)、微分プロファイルを取得した(図9)。パターンP1の左エッジにおける微分ピーク値とフォーカス値の関係図を図11に示す。データ群D1は信号プロファイルのエッジピークの内側波形の微分ピーク値の変化を、データ群D2は外側波形の微分ピーク値の変化をそれぞれ表している。
図11の結果から、微分ピーク値が小さく変化し始めるフォーカス位置の判断が困難であるため、データを二次曲線で近似した。それぞれの二次曲線の変曲点におけるフォーカス位置を求めたところ、エッジピークの内側波形(データ群D1)は、−41.053μm、エッジピークの外側波形(データ群D2)は、−40.815μmであった。本実施例で使用したSEM装置は、フォーカス値のプラス方向の変化が、フォーカス位置の上面から下面への移動に相当することがわかっているので、フォーカス値が小さい方が、パターン上面に相当する。よって、エッジピークの内側波形の方が、パターン上面であると判定できるので、逆にエッジピークの外側波形はパターン下面であると判定できる。すなわち、パターンP1の左エッジは、パターン下面から上面への立ち上がりエッジであることが判明し、右エッジは、立ち下がりエッジであることが導出される。以上から、パターンP1は、凸形状のラインであると判定できた。同様の処理を、パターンP2に対しても実施したところ、パターンP2は凹形状のスペースであると判定できた。
本発明の微細パターンの凹凸判定方法は、パターンのラインとスペースの判定ができることから、パターンの寸法を正しく測定することが求められる分野に利用することが期待される。
101……凸部(ライン部)、102……凹部(スペース部)、P1……凸形状(ライン)、P2……凹形状(スペース)

Claims (7)

  1. 走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、
    電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、前記試料の画像を生成する工程と、
    前記画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と、
    前記信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と、
    判定対象パターンの両エッジ近傍の微分ピーク値を検出する工程と、
    前記微分ピーク値の検出位置に基づいて前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程と、
    を具備することを特徴とする微細パターンの凹凸判定方法。
  2. 前記微分ピーク値を検出する工程では、前記判定対象パターンの両エッジの内側および外側にそれぞれ検出される微分ピーク値を検出することを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの凹凸判定方法。
  3. 前記微細パターンの凹凸を判定する工程では、前記両エッジの内側で検出された前記微分ピーク値と、前記両エッジの外側で検出された前記微分ピーク値とを比較し、前記外側で検出された微分ピーク値が大きい場合には前記判定対象パターンをラインと判定し、前記外側で検出された微分ピーク値が小さい場合には前記判定対象パターンをスペースと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の微細パターンの凹凸判定方法。
  4. 走査型電子顕微鏡でウェハまたはフォトマスクの微細パターンの凹凸を判定する方法において、
    電子線を試料に照射し、試料から放出される荷電粒子を検出し、前記試料の画像を生成する工程と、
    前記画像を画像処理して信号プロファイルを生成する工程と、
    前記信号プロファイルを微分処理して微分プロファイルを生成する工程と、
    判定対象パターンのエッジの位置に対応する2つの微分ピーク値を検出する工程と、
    前記微分ピーク値と前記走査型電子顕微鏡のZ軸方向のフォーカス位置との関係から、前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程と、
    を具備することを特徴とする微細パターンの凹凸判定方法。
  5. 前記試料の画像を生成する工程では、前記Z軸方向のフォーカス位置を変化させ、複数枚の画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の微細パターンの凹凸判定方法。
  6. 前記2つ微分ピーク値を検出する工程では、前記判定対象パターンのエッジの内側で検出される微分ピーク値と前記判定対象パターンのエッジの外側で検出される微分ピーク値を検出し、記憶することを特徴とする請求項4または5に記載の微細パターンの凹凸判定方法。
  7. 前記判定対象パターンの凹凸を判定する工程では、前記走査型電子顕微鏡のオートフォーカスによって決まるフォーカス基準点からZ軸方向のフォーカス位置を変化させて、前記エッジの内側と外側で検出される微分ピーク値と前記フォーカス位置との関係図を作成し、前記微分ピーク値が小さく変化し始めるZ軸方向のフォーカス位置を、前記エッジの内側における関係図と前記エッジの外側における関係図とで比較し、前記判定対象パターンの凹凸を判定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の微細パターンの凹凸判定方法。
JP2012185094A 2012-08-24 2012-08-24 微細パターンの凹凸判定方法 Expired - Fee Related JP6044182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185094A JP6044182B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 微細パターンの凹凸判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185094A JP6044182B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 微細パターンの凹凸判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014044803A true JP2014044803A (ja) 2014-03-13
JP6044182B2 JP6044182B2 (ja) 2016-12-14

Family

ID=50395956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012185094A Expired - Fee Related JP6044182B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 微細パターンの凹凸判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6044182B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292732A (ja) * 2006-03-29 2007-11-08 Advantest Corp パターン測定装置及びパターン測定方法
JP2010232434A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toppan Printing Co Ltd 段差測定方法、段差測定装置及び走査型電子顕微鏡装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292732A (ja) * 2006-03-29 2007-11-08 Advantest Corp パターン測定装置及びパターン測定方法
JP2010232434A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toppan Printing Co Ltd 段差測定方法、段差測定装置及び走査型電子顕微鏡装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6044182B2 (ja) 2016-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4580990B2 (ja) パターン寸法測定装置及びパターン面積測定方法
US7590506B2 (en) Pattern measurement apparatus and pattern measuring method
US8330104B2 (en) Pattern measurement apparatus and pattern measurement method
JP5066252B2 (ja) パターン測長装置及びパターン測長方法
US8258471B2 (en) Pattern measuring apparatus and pattern measuring method
US8263935B2 (en) Charged particle beam apparatus
JP2012177654A (ja) パターン高さ測定装置及びパターン高さ測定方法
KR20120138695A (ko) 패턴 측정 장치 및 패턴 측정 방법
TWI567789B (zh) A pattern measuring condition setting means, and a pattern measuring means
JP4262125B2 (ja) パターン測定方法
JP6088337B2 (ja) パターン検査方法及びパターン検査装置
US20140312225A1 (en) Defect inspection apparatus and defect inspection method
JP6044182B2 (ja) 微細パターンの凹凸判定方法
US20130264480A1 (en) Pattern measurement method and pattern measurement apparatus
JP5458625B2 (ja) 段差測定方法、段差測定装置及び走査型電子顕微鏡装置
JP5411866B2 (ja) パターン計測装置及びパターン計測方法
JP5514832B2 (ja) パターン寸法測定方法及びそれに用いる荷電粒子線顕微鏡
US8675948B2 (en) Mask inspection apparatus and mask inspection method
JP2015138710A (ja) パターン評価装置および走査型電子顕微鏡
JP2017102039A (ja) パターン計測プログラム、パターン計測方法および装置
JP2016217816A (ja) パターン計測装置、パターン計測方法およびパターン計測プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6044182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees