JP2015138710A - パターン評価装置および走査型電子顕微鏡 - Google Patents

パターン評価装置および走査型電子顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】多層構造を有するパターンについて上層部分と下層部分を正確に認識する。【解決手段】画像に表示されたパターンの評価を実行するパターン評価装置は、取得画像データに選択的フィルタ処理を施し、当該選択的フィルタが施された画像の所定方向の異なる位置について複数のプロファイルを作成し、当該複数のプロファイルから、境界を検出するための評価値を算出し、当該評価値から境界検出用プロファイルを作成し、当該境界検出用プロファイルの変化が特に著しい位置をパターンの境界位置とする。【選択図】 図3

Description

本開示は、パターン評価装置に関し、例えば複数の層から構成されるパターン画像に対して、層が重なるパターン境界部分を認識する走査型電子顕微鏡に適用可能である。
半導体デバイスの微細化が進み、これまでの平面でのスケーリング手法は限界を迎えてきている。さらなる微細化に対応する手法として、デバイスの三次元化がある。三次元デバイスの一つとしてFinFETを例に挙げる。FinFETは下層にFin、上層にゲートが形成されている。FinFETの製造工程では、ゲート幅やFin幅を正確に計測し、管理する必要がある。さらに、ゲート幅については、Finとの交差部分であるか否かを分類して計測する必要がある。
特開2011−165479号公報(特許文献1)では、反射電子像の輝度を用いて回路パターンを各層に分類し、その分類結果と2次電子像を対応付けることにより、多層構造を有する回路パターンを識別する方法が提案されている。
特開2011−165479号公報
特許文献1に記載されている技術では、異なる角度から撮像した2つ以上の反射電子像を用いて正射画像を作成するが、反射電子像は一般にノイズを含んでいるため、マッチング精度が悪く、また複数の反射電子像を必要とすることからスループットが低下するという問題があった。さらに、特許文献1に記載されている技術では、上層部分と下層部分、及び背景部分の領域を識別するために、輝度値の出現頻度を表すヒストグラムに基づいて3つの領域に分類している。しかし、画像内で明度が均一にならない場合や、ヒストグラムのピークが必ずしも3つにならないといった場合が考えられ、頑健性の面で問題がある。
上記手法の他、上層部分と下層部分のエッジをそれぞれ検出し、その位置情報に基づいて領域を識別する方法が考えられる。しかし、下層部分はコントラストが低く、領域が狭い場合があるため、正確なエッジ検出が困難である。
本開示の課題は、多層構造を有するパターンについて上層部分と下層部分を正確に認識する装置を提供することである。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本開示のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、パターン評価装置は、画像に選択的フィルタ処理を施すことで、上層と下層が重なる交差部分とそうでない部分のプロファイル形状の違いを顕著にし、上層と下層が重なる交差部分とそうでない部分を分離して認識する。
上記パターン評価装置によれば、多層構造を有するパターンに対し、上層と下層を正確に分離して認識することができる。
実施例1に係る走査型電子顕微鏡システムの構成を示す図である。 画像処理プロセッサの構成を示す図である。 偏向器の制御を説明する図である。 対象パターンの領域を示す図である。 実施例1のパターン境界検出処理の概要を示すフローチャートである。 ROI設定例を示す図である。 Bilateral Filter適用例を示す図である。 Bilateral Filter画像微分プロファイル例を示す図である。 境界検出用プロファイル例を示す図である。 ROI自動設定処理の概要を示すフローチャートである。 上層パターン検出例を示す図である。 上層パターン部マスク適用例を示す図である。 下層パターン検出例を示す図である。 実施例2に係るEPE計測処理の概要を示すフローチャートである。 EPE計測例を示す図である。 上層と下層のパターンが重なる例を示す図である。 上層と下層の交差部分の対応付けを示す図である。 試料の帯電がプロファイルに与える影響を示す図である。 ノンパラメトリック検定に係る選択的フィルタのエッジ部分判定例を示す図である。 実施例2に係る走査型電子顕微鏡システムの構成を示す図である。
実施の形態の概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
画像に表示されたパターンの評価を実行するパターン評価装置は、取得画像データに選択的フィルタ処理を施し、当該選択的フィルタが施された画像の所定方向の異なる位置について複数のプロファイルを作成し、当該複数のプロファイルから、境界を検出するための評価値を算出し、当該評価値から境界検出用プロファイルを作成し、当該境界検出用プロファイルの変化が特に著しい位置をパターンの境界位置とする。
走査型電子顕微鏡は、電子顕微鏡の筐体部と、前記電子顕微鏡の筐体部を制御する制御計算機と、を備える。前記制御計算機は、ROI処理を施し、取得画像データに選択的フィルタ処理を施し、当該選択的フィルタが施された画像の所定方向の異なる位置について複数のプロファイルを作成し、当該複数のプロファイルから、境界を検出するための評価値を算出し、当該評価値から境界検出用プロファイルを作成し、当該境界検出用プロファイルの変化が特に著しい位置をパターンの境界位置とする。
以下、実施例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。なお、実施例では走査型電子顕微鏡を例にとって説明するが、それに限定されるものではなく、光学顕微鏡や写真等の多層構造を有するパターンを評価する装置であればよい。
まず、図1A、図1B、図1Cを用いて、実施例1に係る走査型電子顕微鏡システムについて説明する。
図1Aは実施例1に係る走査型電子顕微鏡システムの構成を示す図である。図1Bは画像処理プロセッサの構成を示す図である。図1Cは偏向器の制御を説明する図である。
走査型電子顕微鏡システム100は、電子顕微鏡の筐体部101と制御計算機110を備える。電子銃102から発せられた電子線103が図示されていない電子レンズによって収束され、試料105に照射される。電子線照射によって、試料表面から発生する二次電子、或いは反射電子の強度が電子検出器106によって検出され、増幅器107で増幅される。制御用計算機110によって偏向器104を制御し、電子線103を試料表面上でラスタ走査させる。
増幅器107から出力される信号を画像処理プロセッサ109内のAD変換器1094でデジタル信号に変換し、デジタル画像データを作る。その画像データは表示装置111に表示される。また、図1Bに示すように、画像処理プロセッサ109は、デジタル画像データを格納する画像メモリ1091と各種の画像処理を行う画像処理回路1092、表示制御を行う表示制御回路1093等を持つ。制御用計算機110には、キーボードやマウス等の入力装置112が接続される。
なお、画像メモリ1091のメモリ位置に対応したアドレス信号が、制御計算機110内で生成され、図1Cに示すように、DA変換器113でアナログ信号に変換された後に走査コイル制御電源114を経由して、偏向器104に供給される。X方向のアドレス信号は、例えば画像メモリ1091が512×512画素の場合、0から511を繰り返すデジタル信号である。Y方向のアドレス信号は、X方向のアドレス信号が0から511に到達したときに+1され、0から511の繰り返しのデジタル信号である。これらがアナログ信号に変換される。
画像メモリ1091のアドレスと電子線を走査するための偏向信号のアドレスが対応しているので、画像メモリ1091には偏向器104による電子線の偏向領域の二次元像が記録される。なお、画像メモリ1091内の信号は、読み出しクロックで同期される読み出しアドレス生成回路1095で時系列に順次読み出すことができる。アドレスに対応して画像メモリ1091から読み出された信号はDA変換器1096でアナログ信号に変換され、表示装置111の輝度変調信号となる。
画像メモリ1091には、S/N比改善のため画像(画像データ)を重ねて(合成して)記憶する機能が備えられている。例えば8回の二次元走査で得られた画像を重ねて記憶することで、1枚の完成した像を形成する。即ち、1回もしくはそれ以上のX−Y走査単位で形成された画像を合成して最終的な画像を形成する。1枚の完成した像を形成するための画像数(フレーム積算数)は任意に設定可能であり、二次電子発生効率等の条件を鑑みて適正な値が設定される。また複数枚数積算して形成した画像を更に複数枚重ねることで、最終的に取得したい画像を形成することもできる。所望の画像数が記憶された時点、或いはその後に一次電子線のブランキングを実行し、画像メモリ1091への情報入力を中断するようにしても良い。
試料105はステージ115上に配置され、試料105は電子線と垂直な面内の2方向(X方向,Y方向)に移動することができる。
また走査型電子顕微鏡システム100は、検出された二次電子或いは反射電子等に基づいて、ラインプロファイルを形成する機能を備えている。ラインプロファイルは一次電子線を一次元、或いは二次元走査したときの電子検出量、或いは試料像の輝度情報等に基づいて形成されるものであり、得られたラインプロファイルは、例えば半導体ウェハ上に形成されたパターンの寸法測定等に用いられる。
なお、図1の説明は制御計算機110が走査電子顕微鏡鏡体101と一体、或いはそれに準ずるものとして説明したが、無論それに限られることはなく、走査電子顕微鏡鏡体101とは別に設けられた制御計算機で以下に説明するような処理を行っても良い。その際には電子検出器106で検出される検出信号を制御計算機に伝達したり、制御計算機から走査電子顕微鏡のレンズや偏向器等に信号を伝達したりする伝達媒体と、当該伝達媒体経由で伝達される信号を入出力する入出力端子が必要となる。
また、以下に説明する処理を行うプログラムを記憶媒体に登録しておき、画像メモリを有し走査電子顕微鏡に必要な信号を供給する制御計算機で、当該プログラムを実行するようにしても良い。
[パターン境界検出処理]
次に、図2〜図7および図17を用いて、パターン境界検出処理について説明する。
図2は対象パターンの領域を示す図である。図3は実施例1のパターン境界検出処理の概要を示すフローチャートである。図4はROI設定例を示す図である。図5はBilateral Filter適用画像例を示す図である。図6はBilateral Filter画像微分プロファイル例を示す図である。図7は境界検出用プロファイル例を示す図である。図17はノンパラメトリック検定に係る選択的フィルタのエッジ部分判定における閾値処理の例を示す図である。
図2に示すように、上層パターン201、上層パターン201両側の下層のパターン202、下層パターン202両側のスペース部203の3つの領域を1組とし、これらが十分に含まれた画像に対して処理を行う。図4に示すように、画像内に複数パターンが存在する場合は、前処理としてROI(Region of Interest)を設定するなどして画像領域401を指定してもよい。パターンの交差部分が複数ある場合には、各々にROIを設定する。
まず、画像に対して選択的フィルタ処理を行う(ステップ301)。
以下に選択的フィルタ処理として、バイラテラルフィルタ(Bilateral Filter)を適用する例を示す。Bilateral Filterは、エッジを残したまま画像を平滑化する効果がある。Bilateral Filterは下記の式(1)で表されるフィルタ処理とする。ここで、f(i,j)を入力画像、g(i,j)を出力画像とする。また、i,jは処理点を、m,nは処理点の近傍画素までの距離、wはフィルタサイズを表す。
Figure 2015138710
Bilateral Filterは輝度差に応じてフィルタがかかり、上層と下層が交差する部分の輝度と、上層と下層が交差しない部分の輝度と、の差を顕著にすることができる。
Bilateral Filterの他に、選択的に画像を平滑化する方法として以下の方法(ノンパラメトリック検定)を用いても良い。
まず、フィルタ処理を適用する各画素に対して、その画素を中心とした近傍領域を、2つの領域に等分割する。ここでは左右を等分割することとする。等分割された各領域からn回画素を抽出して、輝度値を比較する。画像はノイズを含んだ画像であると仮定すると、左右の輝度差は正規分布に従う。よって、領域がエッジを含まない場合、左右の輝度を比較したとき、右の輝度値を左の輝度値が上回る確率(もしくはその逆でも良い)は0.5に近づくはずである。また、領域がエッジを含む場合には、左と右の領域で輝度値の分布に偏りがあるため、確率は0.5から遠ざかる。
そこで、下記の式(2)により標準値(z)を求め、左右の輝度差のばらつきの指標値とする。Lijは左の領域から抽出した輝度値、Rijは右の領域から抽出した輝度値であり、#{Lij<Rij}は比較回数nの内、Lij<Rijを満たす回数である。
Figure 2015138710
算出した指標値(z)の絶対値に対して閾値を設定し、当該閾値を上回ればエッジ部分として平滑化は行わず、下回ればエッジ部分でないとして平滑化を行う。これにより、相対的にエッジを顕著にする。図17に示すように、zの絶対値が閾値1704の絶対値を上回っている部分1702がエッジ部分、zの絶対値が閾値1705の絶対値を上回っている部分1703がエッジ部分、zの絶対値が閾値1704の絶対値および閾値1705の絶対値を下回っている部分1701がエッジ部分以外である。なお、zが正のときの閾値はzが負のときの閾値の絶対値よりも大きくしている。ノンパラメトリック検定もBilateral Filterと同様に輝度差に応じてフィルタがかかり、上層と下層が交差する部分の輝度と、上層と下層が交差しない部分の輝度と、の差を顕著にすることができる。
次に、ステップ301において選択的フィルタ処理を適用した画像に対し、プロファイル作成処理を行う(ステップ302)。ここでは、図6に示すように、全てのY座標においてX方向の平滑化プロファイル(フィルタ適用後プロファイル)と、微分ファイル(1次微分プロファイル)を作成する。実線が1次微分プロファイルで、破線がフィルタ適用後プロファイルを示している。プロファイル601が図5の位置501のプロファイルに相当し、プロファイル602が位置502のプロファイルに相当する。
次に、ステップ302で作成したプロファイルを用いて、評価値算出処理を行う(ステップ303)。ここでは、それぞれの微分プロファイルの最大値および最小値を検出し、その差を評価値とする。
さらに、境界検出用プロファイル作成処理を行う(ステップ304)。図7に示すように、ステップ303で求めた評価値をプロットした境界検出用プロファイルを作成する。横軸が画像のY座標、縦軸が1次微分プロファイルの最大値と最小値の差となる。上層が下層と交差する部分701では、微分プロファイルの最大値と最小値の差が小さい。上層が下層と交差しない部分702では、微分プロファイルの最大値と最小値の差が大きい。
上層パターンの左右のエッジで別々に境界を求めたい場合は、ステップ303の評価値算出処理において、微分プロファイルの最大値と最小値の差ではなく、最大値・最小値をそのまま評価値として用いて、2つの境界検出用プロファイルを作成する。最大値が左の、最小値が右の境界検出用プロファイルである。
最後に、境界検出処理を行う(ステップ305)。ステップ304の境界検出用プロファイルにおいて、任意に設定した閾値を跨ぐ点を2点取得する。検出された2点間を下層パターン上の上層パターン部とし、それ以外を下層パターン上でない上層パターン部として分類する。閾値を設定する以外に、境界検出用プロファイルの微分値から変化量が特に大きい2点を検出し、その2点間を境界としてもよい。
これにより、上層部と下層部を分離して認識することができ、上層部については、下層パターンとの交差部分とそうでない部分を区別して測長することが可能となる。
[ROI処理]
図8〜図11を用いて、ROI処理について説明する。
本実施例の前処理となるROI設定処理については、手動で領域設定を行っても良いが、図4に示すように多くのパターンが存在する場合には、手動設定では限界があるため、パターン位置を検出した後、ROIを自動設定する方法をとる。図8はROI自動設定処理の概要を示すフローチャートである。図9は上層パターン検出例を示すである。図10は上層パターン部マスク適用例を示す図である。図11は下層パターン検出例を示す図である。
電子顕微鏡から撮像した画像に対して、上層と下層のパターンの大まかな位置を検出し、各々のパターン交差部分にROIを設定する。
まず、ステップ801の上層パターン位置検出処理では、画像の画素値を上層のパターンに垂直となる軸上に射影し、加算平均をとることにより、上層パターン検出用プロファイルを作成する。上層パターン検出用プロファイルに対して、図9の破線91に示すように、上層のパターン部を検出する。パターン位置検出処理には既存のエッジ検出手法を用い、左右のエッジ間をパターン位置とする。
検出された上層パターンの位置に基づいて、図10のハッチング92に示すように、上層のパターン部に上層マスク処理を施す(ステップ802)。
次に、ステップ803の下層エッジ検出処理では、マスクされていない領域、すなわち下層が見えている領域の画素値を、下層のパターンに垂直となる軸上に射影し、下層パターン検出用プロファイルを作成する。下層パターン検出用プロファイルに対して、図11の破線93に示すように、下層のパターン部を検出する。パターン位置検出処理には既存のエッジ検出手法を用いる。
ここまでの処理で、上層パターンと下層パターンの領域が大まかに定まるため、その領域に基づいて、図4に示すように、各々のパターン交差部分(画像領域401)にROIを設定する。この際、上層パターン、上層パターン両側の下層のパターン、下層パターン両側のスペース部の3つが十分含まれるよう、ROIを自動設定する。
ステップ805では、図3のフローチャートに示す処理が行われる。
図18は実施例2に係る走査型電子顕微鏡システムの構成を示す図である。
本実施例において、実施例1に係る走査型電子顕微鏡システムに加え、以下の機能を備える装置を想定する。
走査型電子顕微鏡システム100Aは、例えば半導体ウェハ上の複数点を観察する際の条件(測定個所,走査電子顕微鏡の光学条件等)を予めレシピとして記憶しておき、そのレシピの内容に従って、測定や観察を行う機能を備えている。
更に、制御計算機110には、GDSIIフォーマットやOASISフォーマットなどで表現された半導体デバイスの回路パターン設計データを記憶し、電子顕微鏡筐体部101の制御に必要なデータに変換するデザインデータ管理部113を接続しても良い。デザインデータ管理部113は、入力されたデザインデータに基づいて、電子顕微鏡筐体部101を制御するレシピを作成する機能を備えている。また、制御計算機110から伝達される信号に基づいて、デザインデータを加工する機能をも備えている。また、以下に説明する処理をデザインデータ管理部113内に設けられたプロセッサで行っても良い。更に、制御プロセッサに代わってデザインデータ管理部113内に設けられたプロセッサによって、走査電子顕微鏡筐体部101を制御するようにしても良い。なお、本実施例の説明ではデザインデータ管理部113が、制御計算機110と別体のものとして説明するが、これに限られることはなく、デザインデータ管理部が制御プロセッサと一体であっても良い。
本実施例においては試料として、半導体製品を製造する工程の中にあるウェハとした。リソグラフィー工程によりウェハ上に形成されたレジストパターンを用いた。その比較対象として、そのパターンのもととなる半導体デバイスの回路パターンの設計データ(デザインデータ)を用いた。ここで用いる半導体デバイスの回路パターンの設計データとは、最終的に半導体デバイスの回路をウェハ上に形成する際の理想的なパターン形状を示す。なお、以下の説明は、検査対象を半導体ウェハとしたが、設計データと評価したい対象が対をなしていればこれに限ることはない。例えば、半導体デバイスの回路パターンをウェハ上に露光する際に使用するガラス基板上に形成されたマスクパターンや、液晶パネルのようなガラス基板上に形成されたパターンに対しても以下の説明は有効である。また、回路パターンの設計データは、その設計データを表示するソフトウェアがそのフォーマット形式を表示でき図形データとして取り扱うことができれば、その種類は問わない。
次に、図12〜図16を用いて、電子顕微鏡で取得した画像に示されたパターンのエッジ部分(以下、SEMエッジとする)とデザインデータに示されたパターン形状(以下、デザインパターンとする)との形状誤差の測定(以下EPE(Edge Placement Error)計測とする)の例について以下説明する。
図12は実施例2に係るEPE計測処理の概要のフローチャートである。図13はEPE計測例を示す図である。図14(a)は上層と下層のパターンが重なる例を示す図、図14(b)は上層のパターンの実線1402におけるプロファイル例を示す図、図14(c)は下層のパターンの破線1403におけるプロファイル例を示す図である。図15は上層と下層の交差部分の対応付けを示す図である。図16は試料の帯電がプロファイルに与える影響を示す図である。
EPE計測を行うために、デザインパターンとウェハ上に形成された実際のパターン(以下、実パターンとする)の電子顕微鏡画像を重ねた状態を得る。これはステップ1201でデザインパターンから作成したテンプレート画像とステップ1202で実際のウェハから取得したSEM像(実パターン画像)をそれぞれエッジ抽出(ステップ1203)および平滑化した(ステップ1204)後に、正規化相関などを使ってマッチング処理をする(ステップ1205)ことによって得られる。図13に示すように矩形形状のデザインパターン1301に対し、実パターンのSEMエッジ1302は角がとれ、長さおよび幅が小さくなっている。内側に向く矢印1303が計測されるEPEである(ステップ1206)。矢印の長さが測定される誤差である。
次に、半導体素子が複数の層に渡って形成された場合のEPE計測について説明する。上層と下層のEPE計測を区別する方法として、実パターンから抽出されたSEMエッジについて、そのSEMエッジをデザインパターンと対応付け、対応付けたデザインパターンの層情報を使用する方法がある。
しかしながら、図14(a)に示すように、上層と下層のパターンのエッジが重なる部位1401についてはその対応付けが困難である。図15に示すように、EPE1501は正しくは下層のデザインパターン1502に対応付けられるべきであるが、上層のデザインパターン1503に対応付けられている。すなわち、SEMエッジをSEMエッジに垂直な方向に最も近いデザインパターンに対応付けられてしまう。
これに対し、例えば、上層のパターンと下層のパターンでは、上層に比べて下層の輝度値が低い傾向があるため、輝度値に対する適切な閾値を設定することで、上層のSEMエッジと下層のSEMエッジを区別する方法が考えられる。しかし、図16の実線1601に示すように、SEM像の場合、電子ビームを走査していくにつれて、試料が徐々に帯電し、十分な二次電子が検出できず、プロファイルの輝度値が徐々にだれてきてしまう現象が起こる。
さらに、パターンの左右のエッジの輝度値は電子線の走査方向に影響され、左右のエッジの輝度値に差が生じる現象が起こる。図14(b)に示すように上記の走査方向の影響により、同じ層であるにも関わらず、左右のエッジの輝度値に差が生じている。このとき、閾値による判定を行うと、右のエッジの輝度値が図14(c)に示すような下層と同程度の輝度値であるため、設定された閾値(Th)を下回り、下層に対応付けられてしまう。このような状態では、閾値による判定を行うことはできない。
本実施例では、多層構造を有するパターンに対し、実施例1を適用して検出した上層と下層の領域情報を利用することで、SEMエッジを上層と下層に正確に分類し、それぞれの層に分類されたSEMエッジに対し、対応する層のデザインパターンと対応付けを行うことで、EPE計測の精度を向上させる。
まず、実パターンからSEMエッジを検出する。上層のエッジを検出した後、実施例1で説明した手法により、上層と下層の交差部分とそうでない部分のプロファイル形状の違いから、上層と下層の領域の境界位置を得る。当該境界位置により、SEMエッジが上層と下層どちらの層のエッジであるかが分かる。
本実施例では、輝度値に対して閾値による判定を行っておらず、プロファイルの相対的な変化から検出を行っているため、上記の帯電や走査方向による現象に影響されない。また、図4のように複数のパターンが並んでいる場合、図16に示した帯電の影響により、交差部分ごとに輝度値が変化するが、本実施例では、交差部分ごとにプロファイルの変化をみているため、上記の帯電の影響を受けない。
上記の手法により、SEMエッジをデザインパターンと正確に対応付けることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態および実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
100・・・走査型電子顕微鏡システム
101・・・電子顕微鏡の筐体部
102・・・電子銃
103・・・電子線
104・・・偏向器
105・・・試料
106・・・電子検出器
107・・・増幅器
108・・・制御信号
109・・・画像処理プロセッサ
110・・・制御計算機
111・・・表示装置
112・・・入力手段
113・・・デザインデータ管理部

Claims (13)

  1. 取得画像データに選択的フィルタ処理を施し、
    当該選択的フィルタが施された画像の所定方向の異なる位置について複数のプロファイルを作成し、
    当該複数のプロファイルから、境界を検出するための評価値を算出し、
    当該評価値から境界検出用プロファイルを作成し、
    当該境界検出用プロファイルの変化が特に著しい位置をパターンの境界位置とし、
    画像に表示されたパターンの評価を実行するパターン評価装置。
  2. 請求項1において、
    前記選択的フィルタ処理は、エッジを残しながら画像を平滑化するBilateral Filterを用いるパターン評価装置。
  3. 請求項1において、
    前記選択的フィルタ処理は、
    対象とする各画素に対して近傍領域を設定し、
    該近傍領域を等分割した2つの領域に対し、ノンパラメトリック検定を行い、
    有意な差がある場合にはエッジ部分として平滑化を実施せず、有意な差がない場合にはノイズ部分として平滑化を実施するパターン評価装置。
  4. 請求項1において、
    前記評価値は、微分プロファイルの最大値と最小値の差とするパターン評価装置。
  5. 請求項1において、
    前記評価値をパターンの左右で別々に算出し、
    これを用いて作成した左右別々の境界検出用プロファイルから、パターンの境界位置を検出するパターン評価装置。
  6. 電子顕微鏡の筐体部と、
    前記電子顕微鏡の筐体部を制御する制御計算機と、
    を備え、
    前記制御計算機は、
    ROI処理を施し、
    取得画像データに選択的フィルタ処理を施し、
    当該選択的フィルタが施された画像の所定方向の異なる位置について複数のプロファイルを作成し、
    当該複数のプロファイルから、境界を検出するための評価値を算出し、
    当該評価値から境界検出用プロファイルを作成し、
    当該境界検出用プロファイルの変化が特に著しい位置をパターンの境界位置とする、
    走査型電子顕微鏡。
  7. 請求項6において、
    前記選択的フィルタ処理は、エッジを残しながら画像を平滑化するBilateral Filterを用いる、
    走査型電子顕微鏡。
  8. 請求項6において、
    前記選択的フィルタ処理は、
    対象とする各画素に対して近傍領域を設定し、
    該近傍領域を等分割した2つの領域に対し、ノンパラメトリック検定を行い、
    有意な差がある場合にはエッジ部分として平滑化を実施せず、有意な差がない場合にはノイズ部分として平滑化を実施する、
    走査型電子顕微鏡。
  9. 請求項7または8において、
    前記評価値は、微分プロファイルの最大値と最小値の差とする、
    走査型電子顕微鏡。
  10. 請求項7または8において、
    前記評価値をパターンの左右で別々に算出し、
    これを用いて作成した左右別々の境界検出用プロファイルから、パターンの境界位置を検出する、
    走査型電子顕微鏡。
  11. 請求項6において、
    前記制御計算機は、
    上層パターン位置検出処理を施し、
    上層パターンマスク処理を施し、
    下層パターン位置検出処理を施して
    前記ROI処理を施す
    走査型電子顕微鏡。
  12. 請求項6において、
    電子顕微鏡の筐体部は、電子銃と、偏向器と、電子検出器と、を有する、
    走査型電子顕微鏡。
  13. 請求項7において、
    前記電子検出器で検出した電子の強度に基づいた画像を表示する表示装置と、を備える、
    走査型電子顕微鏡。
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