JP2014044150A - 周期性パターンの欠陥検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像デバイス用フォトマスクや表示デバイス用フォトマスクの様に、周期性のあるパターンを持つ被検査体のムラ欠陥を検出するためのムラ検査装置および方法の照明照射条件の最適化を課題とする。
【解決手段】基板面に周期性パターンが形成された基板を検査対象とし、前記基板に照明光を異なる複数の照射角度で照射し、周期性パターンにより生じる回折光を用いて検査するムラ検査方法である。パターンの正常部から、正常部に前記ムラ検査方法により光を照射した場合の回折光の強度と回折方向を計算によって求める。また、変動が加わった場合のパターン形状を推定し、これに前記ムラ検査方法により光を照射した場合の回折光の強度と回折方向を計算によって求める。両者の比較を行うことによって、被検査体である周期性パターンの最適な検査条件を算出する。
【選択図】図5
【解決手段】基板面に周期性パターンが形成された基板を検査対象とし、前記基板に照明光を異なる複数の照射角度で照射し、周期性パターンにより生じる回折光を用いて検査するムラ検査方法である。パターンの正常部から、正常部に前記ムラ検査方法により光を照射した場合の回折光の強度と回折方向を計算によって求める。また、変動が加わった場合のパターン形状を推定し、これに前記ムラ検査方法により光を照射した場合の回折光の強度と回折方向を計算によって求める。両者の比較を行うことによって、被検査体である周期性パターンの最適な検査条件を算出する。
【選択図】図5
Description
本発明は、周期性パターンを有する被検査体においてパターンのムラ欠陥を検査するための検査方法に関するものである。
周期性パターンとは、所定の形状の所定の間隔を持って配列されたパターンの集合体を称す。例えば、ストライプ状のパターンが所定の周期で配列した一次元の周期性パターン、または島状や格子状の単位パターンが一定の周期で配列した行列状のパターン等が該当する。周期性パターンを有する被検査体としては特に、半導体装置、撮像デバイスおよび表示デバイス等を製造する際にフォトリソグラフィ処理の露光工程で用いられるフォトマスクが挙げられる。さらに撮像デバイスや表示デバイスに用いられるカラーフィルタやブラックマトリクスなどが挙げられる。
このような周期性パターンを有する被検査体において、個々の単位パターンの形状や寸法、単位パターン間の周期に異常が発生しているとき、ムラ欠陥として観察される。
周期性パターンを有する被検査体、例えばCCDやCMOSなどの撮像デバイスや各種表示装置などの表示デバイスを製造するのに用いられるフォトマスクにおけるムラ欠陥は、周期的な画素のパターンの周期ずれや位置ずれやサイズずれといった変動が、規則的に配列して発生していることが原因であることが多い。そのため個々のパターン検査では発見することが困難で、周期性パターンを広い領域において観察した時に初めて認識できる欠陥である。
周期性パターンを持つ被検査体の1つとして例えば撮像装置用のフォトマスクが挙げられる。フォトマスクは、透明基板上にクロム等の遮光膜やMoSi等のハーフトーン膜が設けられ、これが選択的に除去されることで所定のパターンを形成して構成されたものが知られており、半導体回路、撮像デバイス及び表示デバイスなどの製造工程で用いられる。
フォトマスクの製作にはまず、透明基板上に遮光膜(またはハーフトーン膜)を成膜したものにフォトレジストを塗布する。次にフォトレジスト上に描画装置で所定のパターンを描画する。その後、描画したフォトレジスト膜を現像し、描画部か非描画部のどちらか一方を選択的に除去する。現像によって残されたフォトレジスト膜をマスクとして遮光膜にパターン形状をエッチングし、その後残されたフォトレジストを除去することでフォトマスクが完成する。エッチングの手法として、遮光膜に対して腐食性を有す液体を使用するウェットエッチングや、遮光膜に対し腐食性を有す気体によるドライエッチングが挙げられる。
フォトマスクにパターンを描画する際には、一般的に電子ビーム描画装置やレーザビーム描画装置が用いられる。これらのパターン描画装置では、フォトマスク上の所定サイズの領域(描画単位領域)内にあるパターンを描画したら、次の描画単位領域に移ってその中にあるパターンを描画する、というステップアンドリピート方式でフォトマスク全体のパターンを描画する。
周期性パターンにおける従来のムラ検査は、同軸の透過照明や平面照明を用いて透過画像を撮像し、各々の画像での光強度を比較することによってムラ欠陥の視認を行っている。しかし、正常部とムラ欠陥部における光の強度差は必ずしも大きいとは限らず、得られる画像のコントラストは低い。そのため、コントラストの低い画像に対しその強度差の処理方法を工夫することでコントラストの向上を図り、ムラ欠陥部を抽出する事により検査を行っている(例えば、特許文献1参照)。
近年、半導体回路の微細化や、微細でかつ高い輝度出力を目指した表示機器の開発、また高い感度を有す撮像機器の開発により、これらの製品で使用される周期性パターンはいっそう微細化したり開口部比率が増大したりする傾向が進んでいる。将来的には、より開口部が大きく、より微細な形状の周期性パターンのムラ検査装置及びムラ検査方法が必要となる。
この様な従来の光の振幅による光の強度(明るさ)の強弱からムラ欠陥を検出する方法では限界がある。格子状周期性パターンの遮光部のムラ、特に開口部の大きいパターンのムラを撮像した画像において、正常部とムラ欠陥部でのコントラスト向上が期待できず、強度差の処理を工夫したとしても元の画像のコントラストが低い画像の場合の検査では、目視での官能検査方法より低い検査能力しか達成できないという問題がある。
そこで、周期性のあるパターン、例えば撮像デバイスを製造するのに用いられるフォトマスクに発生するムラ欠陥を安定的かつ高精度に検出する事を目的として、例えば特許文献2に開示されている検査装置が提案された。特許文献2に開示されている検査装置は、照明光を被検査体に照射し、周期性パターンによって生じる透過回折光の画像を撮像して検査するというものである。周期性パターンの正常部では開口部の形状・ピッチが一定となるため互いに干渉し、一定の方向に回折光を生じる。それに対し、ムラ欠陥部では開口部の形状、ピッチが不規則になるため、形状、ピッチに応じて種々の方向に、種々の強さで回折光が生じる。この検査装置では、正常部とムラ欠陥部における回折光強度のコントラストの違いから、ムラ欠陥部を検出する。特許文献3に開示されている検査装置は、反射光を用いているが、特許文献2に開示されている技術と同様である。
また、フォトマスクに描画されるパターンは、その用途によって単位パターンの形状、寸法、周期が異なる。単位パターンの形状が異なると、回折される光の強度も変化する。特許文献2に開示されている検査装置においては、例えば同じ照明光源を用いて周期が1マイクロメートルのパターンの画像を取得する場合と、周期が10マイクロメートルのパターンの画像を取得する場合とでは、同じ照明条件であったとしても、光が回折される方向が異なる為に、観察者(もしくはカメラなどの画像取得装置)に到達する光の量は異なる。更に、ムラ欠陥の可視化に最適な照明条件もパターンによって異なる。
また、照明の条件として、光量の他に光の照射方向も回折現象を利用したムラ検査方法においては重要な影響をもつ。光を照射する方向として、被検査体のパターンが描画された面に対して、平行な面内の回転と、垂直な面内の回転が定義される。前者は、被検査体のパターンが描画された面内に任意に定義したX軸と成す角度θ、後者は、被検査体のパターンが描画された面に垂直で、被検査体のパターンが描画された面の回転中心を通る軸(θ軸)と成す角度をφ、と呼ぶ。
周期性パターンによる回折現象は、パターンの周期によって光の回折角が変化する。回折角を簡易的に算出する手段としては、パターン形状の周期から式(1)に従って回折次数に応じた回折角を求める方法が知られている。
式(1)によって求められるのは光の回折方向である。パターンの周期が増加すると、パターンに光を照射させた際に生じる回折光の次数が増加する事が知られており、そのため式(1)を用いても、パターンの周期によっては複数の照明角度φ条件が算出され、検査条件を1通りに決定できない場合がある。この場合は式(1)によって求めた照明角度条件の全てに対して検査を行い、その検査結果を比較する事で最適な検査条件を求める事が出来る。
複数の照明角度条件の中から、最適な検査条件を検査の前に予測する事が可能となれば、複数の条件での検査、およびその比較を行う必要がなくなる為、検査工程の効率化が可能となる。
ムラ欠陥に最適な検査条件を求める事は、先述の検査装置の光学を用いて得られる画像において、欠陥部と正常部との画像コントラストが最大となる条件である。すなわち欠陥部と正常部との回折光の強度の違いが最大となる条件を探索する必要がある。式(1)は回折光の回折方向の予測は可能だが、回折する光の強度を求めることが出来ない。各回折次数の回折光の強度の大小は、周期に占める開口部の割合である開口率によって異なることが知られている。つまり正常部と欠陥部の回折光強度のコントラストが最大となる条件を計算によって決定するには、回折方向のみならず、欠陥部と正常部との回折強度の違いを求め、比較する必要がある。
本発明は上記の様な問題を鑑みてなされたものであり、撮像デバイス用フォトマスクや表示デバイス用フォトマスクの様に周期性のあるパターンを持つ被検査体のムラ欠陥を高感度且つ高精度に検出するための周期性パターン検査方法を提供することを課題とした。
上記の課題を解決するため本発明の請求項1は、基板表面に周期性パターンが形成された基板を検査対象とし、前記基板に照明光を複数の照射角度で照射し、前記周期性パターンにより生じる回折光を用いて検査する周期性パターン検査方法であって、
少なくとも、
前記周期性パターンが設計値通りの形状、寸法、周期を有している場合に、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する正常パターン回折強度計算段階と
前記周期性パターンの形状、寸法、周期のうち少なくともいずれか一つが設計値から変動した場合について、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する変動パターン回折強度計算段階と、
前記正常パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布と、前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布を比較し、回折光強度の差が最も大きい照射角度を算出する照射角度算出段階と、を有し、
前記照射角度算出段階で得られた照射角度を用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法、である。
少なくとも、
前記周期性パターンが設計値通りの形状、寸法、周期を有している場合に、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する正常パターン回折強度計算段階と
前記周期性パターンの形状、寸法、周期のうち少なくともいずれか一つが設計値から変動した場合について、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する変動パターン回折強度計算段階と、
前記正常パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布と、前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布を比較し、回折光強度の差が最も大きい照射角度を算出する照射角度算出段階と、を有し、
前記照射角度算出段階で得られた照射角度を用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法、である。
また請求項2は、請求項1に記載の周期性パターン検査方法において、
ある周期性パターンの設計値通りの値に対して、複数の変動条件を設定したうえでそれぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階による計算を行い、
それぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布から、前記照射角度算出段階により回折光強度の差が最も大きい照射角度をそれぞれ算出し、
前記回折光強度の差が最も大きい照射角度それぞれを用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法である。
ある周期性パターンの設計値通りの値に対して、複数の変動条件を設定したうえでそれぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階による計算を行い、
それぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布から、前記照射角度算出段階により回折光強度の差が最も大きい照射角度をそれぞれ算出し、
前記回折光強度の差が最も大きい照射角度それぞれを用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法である。
本発明の検査方法、若しくは検査装置によれば、周期性のあるパターン、特に撮像デバイス用フォトマスクや表示デバイス用フォトマスクなどの被検査体の検査において、ムラ欠陥の検出を高感度且つ高精度に実施することを可能にする。また、照明条件導出の効率化により画像取得時間、即ち検査時間の短縮が可能となる。
図1は本発明に係る実施形態の方法を適用するムラ検査装置50の一部を概略的に示した構成図である。図1では透過回折光を得るための装置構成例を示している。なお、本装置は外乱光や迷光を極力低減させた暗環境で稼動されることが望ましい。
図1に示すように、本装置は検査画像を取得する為の撮像部20と、照明部30と、被検査体10の位置決め動作および基板搬送動作が可能なX−Y−θステージ部52と、処理・制御部70から構成されている。被検査体10の基板面には周期性パターンが形成されている。ここで基板面とは被検査体10の厚さ方向の一方に位置する面である。
図2は図1のX−Y−θステージ52をカメラ22側から見たものである。X−Y−θステージ52は、被検査体10を図2のX軸方向およびY軸方向に平行移動する機能と、被検査体10をその基板表面と直交する基板面法線周りの回転方向に360°回転させる機能を有する(この回転中心の軸をθ軸とする。)。これによって、予め設定した動作手順に従って被検査体10をX軸およびY軸方向に駆動する。また、θ軸を中心として被検査体10を面内回転させることにより、被検査体10の基板面内への照明照射方向の調整が可能である。
撮像部20は、カメラ21、カメラ用レンズ22から構成される。撮像部20にて、被検査体10を撮像し、被検査体の画像データを取得する。
照明部30では、カメラ21の光軸方向に円弧の中心が位置する円弧レール33が設置されている。円弧レール33には照明投光部31が設けられており、光源35からはライトガイド36を用いて導光している。円弧レール33上で照明投光部31を駆動することによって被検査体10の基板面に対して垂直方向の照射角度φの変更を可能とする。円弧レール33上のどの位置にあっても照明投光部31は、X−Y−θステージ52上の所定位置に照明光を照射することができるように調整されており、これによって、X−Y−θステージ52上の被検査体10の基板面に対して、様々な照射角度からの照射が可能となっている。照明投光部31には平行光学系が設けられている、また、照明光の波長域を変化させる機構を具備する場合もある。
処理・制御部70は、照明部30、X−Y−θステージ52、撮像部20を構成する機器類の動作制御を行い、撮像部20からの出力を画像情報、あるいは信号情報として入力を行い、演算処理を行う。さらにその処理結果や処理画像を、表示手段72に表示する。
図1では撮像部20と照明部30被検査体10の基板を挟んで配置され、透過回折光をカメラで画像取得する構成となっているが、撮像部20と照明部30が被検査体10の同一表面側に配置された反射回折光による画像取得を行う場合も同様である。
図3(a)に、本発明の方法を適用する被検査体上のパターンの一例を示す概略図を示す。遮光膜層が矩形状に除去されたパターンが周期的に配列している。図中の斜線部分が、遮光膜層の除去された開口部14であり、そのX、Y方向の寸法はそれぞれA、Bである。それ以外が遮光膜15で形成された部分である。このX・Y方向の繰り返しの最小単位が単位パターン16である。配列の周期は、X、Y方向それぞれにPitchX、Pitch Yである。図中のX、Y座標はX−Y−θステージ52と同じ方向を指し示している。
被検査体に照明光を照射した際に、図1に示すムラ検査装置50のカメラ22の方向へ回折する回折光の強度は、照明角度条件が揃うと、回折光強度の極大を生じる。これを示す概略図を図4に示す。回折光強度の極大値を取る照明角度φ条件は、周期性パターンの周期によって決定される。また回折光強度の絶対値は、周期性パターンの周期だけでなく、パターン形状や、パターンの周期に占める開口部の割合(開口率)によって変化する事が知られている。
その為、前記周期性パターンの形状(設計寸法パターン)から回折される光の回折光強度と、周期性パターンの形状や寸法に変動が加えられたパターン(変動パターン)から回折される光の回折光強度の間には差異が生じる。回折光強度の差を先述のムラ検査装置50では、カメラ22で捉える事によってムラを画像コントラストとして検出する事が可能となる。
ある被検査領域12の検査に最適な照明角度条件を算出するプロセスの一例を示すフローチャートを図5に示す。まず、検査装置50に被検査体10の特性を入力する。具体例として、透明基板11および遮光膜12の材質(屈折率など)、厚さなどが挙げられる(P1)。
次に、検査装置50に被検査領域12のパターンの情報を入力する。具体例としてパターンの寸法および形状などが挙げられる(P2)。
被検査領域12のパターン製作工程において生じうる製作誤差を入力する。具体例として、パターン寸法精度、パターン位置精度などがある(P3)。
周期性パターンに光を照射した場合の、回折光強度の照明角度分布を計算によって導出する。まずP1およびP2にて入力されたパターン情報から、被検査領域12の設計寸法パターンについて計算モデルを作成する(P4)。
P4にて作成された計算モデルについて回折光強度の照明角度分布を導出する(P5)。回折光強度の導出方法の一例を示す。ここでは例として、単位パターンがストライプ形状の周期構造における回折光強度を求める式である下記の式を示す。
P1〜P3で入力されたパターン情報から、被検査体10の被検査領域12に生じうるムラ欠陥の計算モデルを作成する(P6)。ムラ欠陥の変動パターンは、P4で作成されたモデルに対して、被検査体10の製造工程の工程能力から推測される誤差を加えたモデルとする。例を図3(b)〜(c)に示す。
図3(b)は、図3(a)に示したパターンに寸法変動を加えたものである。開口部のY方向の寸法であるBがsizeΔYだけ減少した、B’としている。
図3(c)は、(b)に示したパターンに、さらにX方向の寸法変動を加えたものである。開口部のX方向の寸法であるAがsizeΔXだけ減少した、A’としている。
図3(d)は、(a)に示したパターンにY方向の位置変動placeΔYを加えたものである。開口部の寸法であるA、Bは変化しないが、PitchYが局所的に縮小・拡大し、それぞれPitch Y’ 、Pitch Y”となっている。
被検査体の製造工程において生じうる、周期や形状、寸法などの単位パターンの変動の種類やその変動範囲を把握する事で、図3(b)〜(c)に示す様な、変動パターンの想定が可能となる。
図3(b)は、図3(a)に示したパターンに寸法変動を加えたものである。開口部のY方向の寸法であるBがsizeΔYだけ減少した、B’としている。
図3(c)は、(b)に示したパターンに、さらにX方向の寸法変動を加えたものである。開口部のX方向の寸法であるAがsizeΔXだけ減少した、A’としている。
図3(d)は、(a)に示したパターンにY方向の位置変動placeΔYを加えたものである。開口部の寸法であるA、Bは変化しないが、PitchYが局所的に縮小・拡大し、それぞれPitch Y’ 、Pitch Y”となっている。
被検査体の製造工程において生じうる、周期や形状、寸法などの単位パターンの変動の種類やその変動範囲を把握する事で、図3(b)〜(c)に示す様な、変動パターンの想定が可能となる。
P6にて入力されたパターン情報から、照明角度による回折光強度分布を計算する(P7)。
計算結果の概略図を図4に示す。図4(a)は設計寸法パターンが作成された被検査体10の断面図である。遮光膜面とパターンのY軸方向に垂直な方向で切断したものである。図中では透明基板11の上側に遮光膜15を示した。Y方向のパターン周期はPitch Y、開口部寸法はBである。
図4(b)は図4(a)のパターン及び被検査体10の構造に対して任意の照明角度φにて光を照射した場合に、カメラ22の方向へ回折される光の強度(回折光強度)を計算によって求めたグラフの概略図である。照明角度φ=α、φ=βはパターンによって回折された光がカメラ22の方向へ強く回折される回折角である。
図4(c)および(e)は、設計寸法パターン(図4(a)のパターン)にY方向の寸法変動分をsizeΔYだけ加算したもので、(a)に対する寸法変動パターンである。
(d)および(f)は、(c)および(e)それぞれの回折光強度を計算によって求めた結果の概略図である。同図に示した破線部分は、図(b)のグラフを比較の為に記載したものである。
計算結果の概略図を図4に示す。図4(a)は設計寸法パターンが作成された被検査体10の断面図である。遮光膜面とパターンのY軸方向に垂直な方向で切断したものである。図中では透明基板11の上側に遮光膜15を示した。Y方向のパターン周期はPitch Y、開口部寸法はBである。
図4(b)は図4(a)のパターン及び被検査体10の構造に対して任意の照明角度φにて光を照射した場合に、カメラ22の方向へ回折される光の強度(回折光強度)を計算によって求めたグラフの概略図である。照明角度φ=α、φ=βはパターンによって回折された光がカメラ22の方向へ強く回折される回折角である。
図4(c)および(e)は、設計寸法パターン(図4(a)のパターン)にY方向の寸法変動分をsizeΔYだけ加算したもので、(a)に対する寸法変動パターンである。
(d)および(f)は、(c)および(e)それぞれの回折光強度を計算によって求めた結果の概略図である。同図に示した破線部分は、図(b)のグラフを比較の為に記載したものである。
P7とP5の計算結果を比較し、同じ照明角度条件φにおいて、回折光強度の差異が最も高い照明角度φmを導出する(P8)。図4(d)は、2つある回折角α、βの内、φ=βの条件の方が、寸法変動による回折光強度への影響が、回折光強度の差という形で現れやすい事を示している。以上により、先述のムラ検査装置50において、最も欠陥部の画像コントラストが高い画像の得られる照明角度条件がβとなる。
回折光強度の比較は式(3)で行う。正常部の回折光強度Iと欠陥部の回折光強度I’の差の絶対値を、正常部の回折光強度Iで規格化した数値を、正常部と欠陥部との間における回折光強度のコントラスト評価値として用いることができる。この検査画像における正常部と欠陥部とのコントラスト評価値は、欠陥の検出容易性を評価するものである。正常部と欠陥部の回折光強度である、IとI’の差が大きいほどコントラスト評価値は大きくなり、欠陥の検出容易性も高まる。
検査装置を用いて被検査体10に照射する光の波長は一定ではなく、一定の帯域幅を持つものであって良い。またこれに伴い、上記回折光の強度分布の計算において、複数の波長の計算を行い、それぞれの波長の影響度によって重み付けを行い、回折光強度同士を足し合わせても良い。
計算の一例を示す。ある照明角度φmにおいて、波長での回折光強度に、各波長に対応した一連の重み付け係数Cnをかけあわせ、その値の合計値を用いる。すなわち、照明角度φmにおける波長λnでの値をImnとして、波長λnにおける重み付け係数をCnとすると、照明角度φmにおける透過回折光強度の評価値Imは以下の式(4)で計算される。
計算の一例を示す。ある照明角度φmにおいて、波長での回折光強度に、各波長に対応した一連の重み付け係数Cnをかけあわせ、その値の合計値を用いる。すなわち、照明角度φmにおける波長λnでの値をImnとして、波長λnにおける重み付け係数をCnとすると、照明角度φmにおける透過回折光強度の評価値Imは以下の式(4)で計算される。
因みに、上記P1〜P8までの計算処理、若しくは計算による照明角度条件の導出処理は、検査装置50の処理・制御部70に具備した計算機能を使用せず、装置外部の計算装置を用いても良いものとする。
P1〜P8の計算結果から求められた照明角度条件φmとなる様、照明の位置を変更する(P9)。この条件で被検査領域12に照明を当て、カメラで観察した際に、撮像に適当な画像輝度になるまで光源の出力光量を調整する(P10)。その後、カメラによる画像取得を行う(P11)。得られた画像から、処理部70によってムラ欠陥を検出する(P12)。
因みに、設計寸法パターンと比較する変動パターンは、Y方向の寸法変動だけではなく、X方向の寸法変動や、X、Y両方の寸法変動を含んでも良いものとする。また、X、Y方向のパターン位置変動やX、Y両方のパターン位置変動を含んだパターンの変動を含んでも良いものとする。
また、変動パターンの条件を複数設定して、それぞれについてP1〜P8の計算を行って各変動パターン条件ごとに照明角度条件φmを計算しておき、P9〜P12のステップを順次くりかえしてして検査を行い、最終的な検査結果を得るようにしてもよい。
10・・・被検査体
11・・・透明基板
12・・・検査対象である周期性パターンが形成された領域
13・・・検査対象ではないパターンが形成された領域
14・・・開口部
15・・・遮光膜
16・・・単位パターン
20・・・撮像部
21・・・カメラ
22・・・カメラ用レンズ
30・・・照明部
31・・・投光部
33・・・円弧レール
34・・・照明投光部保持ジグ
35・・・光源装置
36・・・ライトガイド
50・・・検査装置
51・・・透明基板の保持ジグ
52・・・X−Y−θステージ
55・・・ステージ動作制御装置
70・・・処理・制御部
71・・・情報処理手段
72・・・情報表示手段
73・・・情報入力手段
11・・・透明基板
12・・・検査対象である周期性パターンが形成された領域
13・・・検査対象ではないパターンが形成された領域
14・・・開口部
15・・・遮光膜
16・・・単位パターン
20・・・撮像部
21・・・カメラ
22・・・カメラ用レンズ
30・・・照明部
31・・・投光部
33・・・円弧レール
34・・・照明投光部保持ジグ
35・・・光源装置
36・・・ライトガイド
50・・・検査装置
51・・・透明基板の保持ジグ
52・・・X−Y−θステージ
55・・・ステージ動作制御装置
70・・・処理・制御部
71・・・情報処理手段
72・・・情報表示手段
73・・・情報入力手段
Claims (2)
- 基板表面に周期性パターンが形成された基板を検査対象とし、前記基板に照明光を複数の照射角度で照射し、前記周期性パターンにより生じる回折光を用いて検査する周期性パターン検査方法であって、
少なくとも、
前記周期性パターンが設計値通りの形状、寸法、周期を有している場合に、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する正常パターン回折強度計算段階と
前記周期性パターンの形状、寸法、周期のうち少なくともいずれか一つが設計値から変動した場合について、照明光の照射角度を変化させた時の回折光強度分布を計算する変動パターン回折強度計算段階と、
前記正常パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布と、前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布を比較し、回折光強度の差が最も大きい照射角度を算出する照射角度算出段階と、を有し、
前記照射角度算出段階で得られた照射角度を用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法。 - 請求項1に記載の周期性パターン検査方法において、
ある周期性パターンの設計値通りの値に対して、複数の変動条件を設定したうえでそれぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階による計算を行い、
それぞれの前記変動条件について前記変動パターン回折強度計算段階で得られた回折光強度分布から、前記照射角度算出段階により回折光強度の差が最も大きい照射角度をそれぞれ算出し、
前記回折光強度の差が最も大きい照射角度それぞれを用いて、前記基板を検査することを特徴とする周期性パターン検査方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012187448A JP2014044150A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | 周期性パターンの欠陥検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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